JPH0678416B2 - ポリアミノ酸ウレタン樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリアミノ酸ウレタン樹脂の製造方法

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JPH0678416B2
JPH0678416B2 JP60283847A JP28384785A JPH0678416B2 JP H0678416 B2 JPH0678416 B2 JP H0678416B2 JP 60283847 A JP60283847 A JP 60283847A JP 28384785 A JP28384785 A JP 28384785A JP H0678416 B2 JPH0678416 B2 JP H0678416B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリアミノ酸ウレタン樹脂の製造方法に関する
ものであり、詳しくはジメチルホルムアミドを主体とし
た溶媒中でのポリアミノ酸ウレタン共重合樹脂の製造方
法に関する。
〔従来の技術〕
従来、ポリアミノ酸ウレタン樹脂(以後PAUと略す)は
ポリアミノ酸の特長(透湿性に優れる)を維持し、その
欠点(弾性接着性に乏しい)の改良を目的に開発された
ものである。
PAUを人造皮革および透湿性防水布用樹脂に用いた場
合、透湿性、風合(柔軟で粘着性のない感触)および機
械的強度の優れたものが得られる可能性がある。
しかし、従来のPAUは溶媒が非水溶性のハロゲン系炭化
水素系のもの(主として1,2−ジクロロエタン)である
ため、人造皮革又は透湿性防水布の製造に用いる場合、
湿式加工が困難であり乾式法でしか製造されていなかつ
た。
そのためPAUの特長(透湿性、風合に優れる)を十分生
かした製品が得られがたいという問題があつた。
〔発明の目的〕
本発明者らは、工業的に湿式加工も出来る(凝固浴とし
て水を使用出来る)PAU溶液の製造法について検討を重
ねた結果、特定の方法を採用するならば、水に溶解性の
良いジメチルホルムアミドを溶媒として、ハロゲン系溶
媒を用いたPAUと同様な前記ポリアミノ酸の特長を維持
し且つ欠点が改良されたPAUが得られることを知見し、
先に出願した。(特願昭58−13887、特願昭58−13888、
特願昭59−161298) 本発明者らは、PAUの透湿性向上について更に研究した
結果、PAUのウレタン成分の原料ポリオール成分として
特定な化合物を用いることにより、透湿性が向上し、機
械特性も優れたPAUが得られることを知見し本発明に到
達した。
すなわち本発明はジメチルホルムアミドを主体とした溶
媒中において、光学活性−γ−アルキルグルタメート−
N−カルボン酸無水物を主体としたα−アミノ酸−N−
カルボン酸無水物、ウレタンプレポリマーおよび水、ヒ
ドラジン又は、活性水素を有する有機アミン類とを反応
させてポリアミノ酸ウレタン樹脂を製造するに当り、ウ
レタンプレポリマーの原料ポリオール成分として、一般
で表わされる化合物を用いることを特徴とするポリアミ
ノ酸ウレタン樹脂の製造法に存する。以下本発明を詳細
に説明する。
〔発明の構成〕
先ず、本発明の原料ポリオール成分について説明する
が、本発明のポリオール成分は、一般式XX−O−R−O
−Xで表わされる化合物である。
前記一般式中、Xは の開環付加重合物でOH末端のものを表わし、R1はH又は
低級アルキル基を表わすが、該アルキル基としては通常
炭素数1〜3のものが挙げられる。
一方、前記一般式中、Rは炭素数4以上のアルキレン基
を有する分子量300〜10000のポリエーテルグリコールま
たはポリエステルグリコールの両末端水酸基を除く2価
の残基を示す。
一般式X−O−R−O−Xで表わされるポリオールは、
通常、X部分を与える で表わされるエポキサイド化合物の一種又は二種以上
を、R部分を与えるジオール化合物へ開環付加重合させ
ることにより得られる。
Xを与えるエポキサイド化合物としては、エチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
Rを与える化合物の具体例としては、カプロラクトンポ
リオール、ブチレンジアジペート等のポリエステルポリ
オール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテ
ルポリオールが挙げられる。
エポキサイド化合物を付加させつポリエーテルグリコー
ル、ポリエステルグリコールの分子量は300〜10000の範
囲のものが好ましい。
また、ポリエーテルグリコール又はポリエステルグリコ
ールに対するエポキサイド化合物の開環付加量は当該ジ
オール類に対して5重量%以上が好ましい。あまり少な
すぎると透湿性向上の効果が小さいからである。
本発明のウレタンプレポリマーの原料ポリオール成分の
具体例としては、エチレンオキサイド又はプロピレンオ
キサイドの1,4−ブタンジオールに対する開環付加重合
体および前記エポキサイドの1,6−ヘキサンジオールへ
の開環付加重合体が代表例としてあげられる。
また、本発明において特に好ましい原料ポリオール成分
は、ポリエーテルグリコールにエポキサイド化合物を開
環付加させたポリオール化合物である。具体的には分子
量1000のポリテトラメチレンエーテルグリコールにプロ
ピレンオキサイド又はエチレンオキサイドを開環付加重
合して得られるポリオールが用いられる。
ウレタンプレポリマーは前記原料ポリオール成分とポリ
イソシアネートを当量比NCO/ON>1の条件で反応させて
得られる。ポリイソシアネート成分としては、通常、芳
香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートおよび
脂環式ジイソシアネートの単独又はこれらの混合物が用
いられる。例えばトリレン−2,4−ジイソシアネート、
4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート、メタフエ
ニレンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ビ
フエニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネー
ト、1,6−ヘキサンジイソシアネート、1,10−デカメチ
レンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシ
アネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシ
アネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメ
チルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソ
シアネート)等が挙げられる。
ジメチルホルムアミドを主体とした溶媒とはジメチルホ
ルムアミド単独又はジメチルホルムアミドと他の溶媒と
の混合溶媒を示し、混合溶媒の場合はジメチルホルムア
ミドの含有率が50重量%以上であり好ましくは70重量%
以上とくに好ましくは90重量%以上である。
ここでいう他の溶媒としては非ハロゲン系の炭化水素、
エーテル、エステル、ケトン等が好ましい。これらの溶
媒の例としてはトルエン、キシレン、シクロヘキサン、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン、酢酸エチル等があげられる。実
用的にはジメチルホルムアミド単独溶媒の方が汎用性が
あり、工業的には有利である。PAU溶液の使用上、もし
他の溶媒の共存が必要な場合は当該溶媒を生成したPAU
溶液に混合して使用することが出来る。
本発明に使用する光学活性γ−アルキル−グルタメート
−N−カルボン酸無水物(以下においてN−カルボン酸
無水物をNCAと略す)としては、γ−メチル−L−グル
タメートNCA、γ−エチル−L−グルタメートNCA等のγ
−アルキル−L−グルタメートNCAおよびγ−メチル−
D−グルタメートNCA、γ−エチル−D−グルタメートN
CA等のγ−アルキル−D−グルタメートNCAを示し、単
独又はこれらの混合物が使用される。
又γ−アルキル−グルタメートNCAを主体としたα−ア
ミノ酸NCAとは前記光学活性γ−アルキルグルタメートN
CAと他のアミノ酸NCA、例えばグリシンNCA、L−アスパ
ラギン酸−β−メチルエステルNCA、L−アラニンNCAお
よびD−アラニンNCA等との混合物を意味し、物性と価
格を考慮すると、γ−メチル−L−グルタメートNCA又
はγ−メチル−D−グルタメートNCAを単独で用いる場
の方が有利である。
本発明に使用する水は通常の水を意味し水道水、非脱塩
水、又は脱塩水のいずれでもよい。
ヒドラジンは無水ヒドラジン、又は含水ヒドラジンのい
ずれでもよく、工業的には含水ヒドラジンの方が安全性
の面において有利である。
活性水素を有する有機アミンとしてはエチレンジアミ
ン、プロパンジアミン等の脂肪族1級ジアミン、ピペラ
ジン等の脂環式二級ジアミン、およびフエニレンジアミ
ン、ジフエニルメタンジアミン等の芳香族系ジアミンが
適当である。
又、ヒダントイン骨格を有するジヒドラジド、例えば1,
3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピ
ル、ヒダントイン等も好適である。
ポリアミノ酸ウレタン樹脂液を得る際のα−アミノ酸NC
Aとウレタンプレポリマーとの重量比は、90:10〜10:90
であり、更に好ましくは80:20〜20:80の範囲である。こ
の重量比は目的とする製品物性に応じて決定され、例え
ば風合い、透湿性の優れた人工皮革銀面を与える場合は
α−アミノ酸NCAが多い方が好ましく、又人工皮革、不
織布バインダーにおける弾性、接着性、風合いを重視す
る場合にはウレタンプレポリマー成分の多い方が好まし
い。
また、ヒトラジンおよび活性水素を有する有機アミン類
の使用量はアミノ基としてウレタンプレポリマーのイソ
シアネート基に対し1/2当量以上が好ましく更に好まし
くは2/3当量以上である。
水はイソシアネート基と反応してアミノ基を生成するの
でアミンの代替として用いることが出来る。
ジメチルホルムアミドを主体とする溶媒の使用量は、最
終生成物のPAU溶媒中の樹脂濃度が生成樹脂溶液換算で
通常は3〜50重量%の範囲とされるが、好ましくは10〜
30重量%の範囲とするのがよい。あまり濃度が高すぎる
と粘度が著しく高くゲル状となり、基材に塗布および含
浸する時は溶媒で希釈して使用すれば良いが、取扱いが
困難である。又あまり濃度が低すぎると高粘度(10000c
ps以上)のものが得られがたく、汎用性に乏しい。
また本発明においてポリアミノ酸ウレタン樹脂液を製造
する際の反応温度はα−アミノ酸NCAから高分子量のポ
リアミノ酸単一ポリマーを合成出来る温度が好ましく10
〜60℃の範囲が良い。60℃より高くなると、共重合時に
アミノ酸鎖がα−ヘリツクス構造をとりにくくなるため
に、アミノ酸鎖の重合度が上らなくなり高分子量のもの
が得られない場合がある。また、高温で反応させるとイ
ソシアネート基とアミノ基との反応によつて生じる尿素
結合にイソシアネート基がビユレツト反応をし、ゲル化
を起す場合がある。
ポリアミノ酸ウレタン樹脂液を製造する好ましい方法と
しては、 (イ)ジメチルホルムアミドを主体とした溶媒中で、ウ
レタンプレポリマーと、水、ヒドラジンまたは活性水素
を有する有機アミン類とを反応させたのち、α−アミノ
酸NCAを添加した反応させる方法。
(ロ)ジメチルホルムアミドを主体とした溶媒中で、α
−アミノ酸NCAとウレタンプレポリマーとを混合したの
ち、水、ヒドラジンまたは活性水素を有する有機アミン
類を添加して反応させる方法。
(ハ)ジメチルホルムアミドを主体とした溶媒において
ウレタンプレポリマーと水、ヒドラジン、又は活性水素
を有する有機アミン類とを反応させた後、α−アミノ酸
−N−カルボン酸無水物を添加、混合してから更に、
水、ヒドラジン又は活性水素を有する有機アミン類を添
加反応させる方法。
等が挙げられる。
また本発明のPAUは、α−アミノ酸NCAが少ない場合、例
えばα−アミノ酸NCAとウレタンプレポリマーとの重量
比が5:95〜15:85の範囲内では濁りの比較的少ない溶液
となるが、α−アミノ酸NCAの比率が多くなるに従い、
濁りが増大し、粘度10cps/25℃〜100万cps/25℃の範囲
内で任意の粘度のものが得られる。
本発明のPAU溶液を脱溶媒して得られるフイルムは透
湿、通気性にすぐれており、それ自身人工皮革用樹脂と
して有用であるが、被覆材として、とくに有用である。
PAU溶液を塗布又は含浸して被覆成形物を製造する際の
基材成形物としては、シート状物質例えば織布、不織布
および多孔質フイルム等があげられる。
さらに詳述すれば、基材としては、綿、麻、パルプ、木
材、竹、ビスコース人絹、ベンベルグ人絹、セルロース
アセテートなどの繊維素並びにその誘導対、絹、羊毛、
毛髪、天然皮革、再生皮革、合成皮革、人工皮革、ポリ
アミノ酸類、ポリアミド類、ポリウレタン類、ポリエス
テル類、ポリエステルアミド類、アクリロニトリル系重
合体、塩化ビニル系重合体、ポリスチレン並びにその共
重合体、ポリビニルアルコール並びにその誘導体、ポリ
酢酸ビニル並びにその共重合体、ポリアクリルアミド、
又はポリメタクリルアミド並びにこれらの誘導体、天然
ゴム並びにポリイソブレンあるいはポリブタジエンなど
の合成ゴムあるいはこれらの混合物、ポリエチレン並び
にその共重合体、ポリプロピレン並びにその共重合体、
フエノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂類などの各種
プラスチツクス、石英、ガラス、セメント類、各種金属
類、などの一種又は二種以上の混合物があげられる。
又成形物の形状も粉末、粉状、ブロツク状、フイルム
状、シート状、板状、繊維状、多孔状など、基材の種類
の形状を選ぶことにより、目的に応じたものをつくるこ
とが出来る。
又PAU溶液を基材成形物に塗布又は含浸した後、溶媒を
除去する方法として、乾式法と湿式法のどちらでも取り
得る。
乾式法の場合はPAU溶液を基材に塗布又は含浸した後、
加熱乾燥又は風乾する方法で溶媒の取り除くことが出来
る。湿式法の場合は、PAU溶液を基材に塗布又は含浸し
た後水中に入れる方法で溶媒を除去することが出来る。
これら乾式、湿式双方において、必要に応じて界面活性
剤、撥水剤、着色剤およびその他の添加剤等を、あらか
じめPAU溶液に加えて使用することも可能である。
また基材に塗布又は含浸するPAU溶液の量は製品(シー
ト状物質)の用途、種類、要求される性能に応じて決定
される。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
ここでNCO(イソシアネート)当量とは、イソシアネー
ト化合物の分子量を、それが含有しているイスシアネー
ト基の数で割つたもの、即ちイソシアネート基1個あた
りの式量のことである。
実施例1 ポリテトラメチレンエーテルグリコール(OH価114.5)
にプロピレンオキシドを開環付加重合したOH価55.2のグ
リコール(数平均分子量2034)に、トリレン−2,4−ジ
イソシアネート(以下TDIと略称)を当量比NCO/OH=2/1
条件で反応させ末端にイソシアネート基を有するウレタ
ンプレポリマー(NCO当量1195)を得た。
該ウレタンプレポリマー123.1gとγ−メチル−L−グル
タメートNCA123.1gをジメチルホルムアミド726gに溶解
し、かきまぜながらヒドラジンヒドラート2.83gをジメ
チルホルムアミド150gに溶解したものを滴下反応させ、
粘度1200cps/25℃の樹脂溶液を得た。
この液をガラス板上に流延し60℃で30分、さらに80℃で
30分熱風乾燥した。これを常温水に約20時間浸漬した後
乾燥して、フイルム(試料a)を得た。
本樹脂の引張り特性と透湿度は表1に示す通りである。
ウレタンプレポリマーの原料ポリオール成分としてポリ
テトラメチレンエーテルグリコールを使用したPAU(試
料b、※1)に比べて透湿度が高くなつている。またポ
リプロピレンエーテルグリコール(プロピレンオキサイ
ド重合体)を原料ポリオール成分としたPAU試料(c、
※2)に比べて透湿度は大きな差はないもののPAU原料
のウレタンプレポリマーの原料ポリオール成分として、
ポリテトラメチレンエーテルグリコールにプロピレンオ
キシドを付加したグリコールを使用する有意性が明らか
である。
また、PAU溶液をナイロンタフタにコーテイングし10分
間、22℃、相対湿度(RH)68%の雰囲気下に放置した
後、25℃の水中に30分間浸漬凝固させ、更に50℃の水中
に30分間入れ、脱溶媒を行つた。60℃、30分間乾燥させ
た後、22℃、3相対湿度68%で24時間以上放置し、湿式
被膜を有するシート状物質を得た。
本発明のPAUをコートしたもの(試料a′)はウレタン
プレポリマーの原料ポリオール成分として、ポリテトラ
メチレンエーテルグリコールを用いたPAU(※1)をコ
ートしたもの(試料b′)に比べて耐摩耗性がやや劣る
ものの透湿性が相当優れており、またウレタンプレポリ
マーの原料ポリオール成分として、ポリプロピレンエー
テルグリコール(プロピレンオキサイド重合体)を用い
たPAU(※2)をコートしたもの(試料c′)に比べて
透湿度はほぼ同等であるが、カスタム式ウエアテスター
による耐縁摩耗性が相当優れており本発明の有意性が明
らかである。
※1:ウレタンプレポリマーの原料ポリオール成分として
ポリテトラメチレングリコールを用いたPAUの製造法 ポリテトラメチレンエーテル(OH価56)にTDIを、当量
比NCO/OH=2/1の条件で反応させ末端にイソシアネート
基を有するウレタンプレポリマー(NCO当量1195)を得
た。
該ウレタンプレポリマー123.1gとγ−メチル−L−グル
タメートNCA123.1gをジメチルホルムアミド726gに溶解
し、かきまぜながらヒドラジンヒドラート2.83gをジメ
チルホルムアミド150gに溶解したものを滴下反応させ、
粘度10500cps/25℃の樹脂溶液を得た。
この液を、本発明による樹脂(試料a)と同様な方法で
フイルム化およびナイロンタフタへのコーテイングを行
い、表1の引張り特性、透湿性試料bと表2の耐縁摩耗
性、透湿性試料b′とした。
※2:ウレタンプレポリマーの原料ポリオール成分として
プロピレングリコールを用いたPAUの製造法 ポリプロピレンエーテルグリコール(OH価55)にTDIを
当量比NCO/OH=2/1の条件で反応させ末端にイソシアネ
ート基を有するウレタンプレポリマー(NCO当量1197)
を得た。
該ウレタンプレポリマー123.1gとγ−メチル−L−グル
タメート・NCA123.1gをジメチルホルムアミド726gに溶
解し、かきまぜながらヒドラジンヒドラート2.82gをジ
メチルホルムアミド150gに溶解したものを滴下反応さ
せ、粘度830cps/25℃の樹脂溶液を得た。
この液を、本発明による樹脂(試料a)と同様な方法で
フイルム化とナイロンタフタへのコーテイングを行いそ
れぞれ表1の引張り特性、透湿性試料cと表2の耐縁摩
耗性、透湿性試料c′とした。
※3:フイルム特性測定方法 測定用試料:長さ12cm、巾1cmのタンザク型、厚0.005cm 測定条件:チヤツク間隔、5cm 実施例2 ポリテトラメチレングリコール(OH価114,5)にエチレ
ンオキシドを開環付加重合したOH価50のグリコール(数
平均分子量2244)に、TDIを当量比NCO/OH=2/1の条件で
反応させ、末端にイソシアネート基を有するウレタンプ
レポリマー(NCO当量1310)を得た。
該ウレタンプレポリマー123.1gとγ−メチル−L−グル
タメートNCA123.1gをジメチルホルムアミド726gに溶解
し、かきまぜながらヒドラジンヒドラート2.58gをジメ
チルホルムアミド150gに溶解したものを滴下反応させ、
粘度950cps/25℃の樹脂溶液を得た。
この液を実施例1と同様な方法でフイルム化とナイロン
タフタへのコーテイングを行つた。
フイルムの試料a1とコーテイング物a1′の物性をそれぞ
れ表3と表4に示す。
またウレタンプレポリマーの原料ポリオール成分として
ポリエチレングリコール(エチレンオキサイド重合体)
を用いたPAU(※4)のフイルムおよびコーテイング物
の試料をそれぞれC1、C1′で示す。
本発明による方法はポリエチレングリコールをウレタン
プレポリマーの原料ポリオール成分としたPAUに比べて
フイルムおよびコーテイング物において透湿性において
はそれほど差ないが、それぞれにおいて破壊強度と耐縁
摩耗性が優れており本発明による方法の有意性が明らか
である。
※4:ウレタンプレポリマーとしてポリエチレングリコー
ル(エチレンオキサイド重合体)をポリオール成分とし
たPAUの製造法 ポリエチレングリコール(OH価51、分子量2200)にTDI
を当量比NCO/OH=2/1で反応させ末端にNCO基有するウレ
タンプレポリマー(NCO当量1280)を得た。
該ウレタンプレポリマー123.1gとγ−メチル−L−グル
タメートNCA123.1gをジメチルホルムアミド726gに溶解
し、かきまぜながらヒドラジンヒドラート2.64gをジメ
チルホルムアミド150gに溶解したものを滴下反応させ、
粘度630cps/25℃の樹脂溶液を得た。
この液を、試料aと同様な方法でフイルム化およびナイ
ロンタフタへのコーテイングを行い表3の引張り特性、
透湿性試料c1と表4の耐縁摩耗性、透湿性試料c1′とし
た。
実施例3 ポリテトラメチレンエーテルグリコール(OH価114.5)
にプレピレンオキサイドを開環付加重合したOH価85のグ
リコールにエチレンオキサイドを開環付加重合させたOH
価54.9のポリオール(数平均分子量2044)に対して、TD
Iを当量比NCO/OH=2/1の条件で反応させ末端にイソシア
テネート基を有するウレタンプレポリマー(NCO当量120
5)を得た。
該ウレタンプレポリマー123gとγ−メチル−L−グルタ
メートNCA123.1gをジメチルホルムアミド726gに溶解
し、かきまぜながらヒドラジンヒドラート2.81gをジメ
チルホルムアミド150gに溶解したものを滴下反応させ、
粘度1350cps/25℃の樹脂溶液を得た。
この液を実施例1と同様な方法でフイルム化とナイロン
タフタへのコーテイングを行つた。フイルム(試料a2
とコーテイング物(試料a2′)の特性結果をそれぞれ表
5、表6に示す。
また、比較のため、ウレタンプレポリマーとしてプロピ
レンオキサイド開環重合体のグリコール(OH価87)にエ
チレンオキサイドを開環付加重合させたグリコール(OH
価55.2、分子量2033)をポリオール成分に用いたPAU
(*5)をフィルム化しまたはナイロンタフタへコーテ
ィングし、そのフィルム(試料C2)とコーティング物
(試料C2′)の特性結果をそれぞれ表5、表6に並記し
た。
表5、表6より本発明の方法により得られるPAUは、上
述のPAU(*5)に比べて、フィルム特性においては透
湿度はそれほどかわらないものの引張り強度が優れてお
り、又コーティング物においても耐縁摩耗性が優れてい
ることがわかる。
※5:ウレタンプレポリマーの原料ポリオールとしてプロ
ピレンオキサイド開環重合体のグリコール(OH価87)に
エチレンオキサイドを開環付加重合させたグリコール
(OH価55.2)を用いたPAUの製造法 プロピレングリコールにプロピレンオキサイドを開環付
加重合させたグリコール(OH価87)に更にエチレンオキ
サイドを開環付加重合させたグリコール(OH価55.2分子
量2033)にTDIを当量比NCO/OH=2/1の条件で反応させ、
末端にNCO基を有するウレタンプレポリマー(NCO当量12
01)を得た。
該ウレタンプレポリマー123.1gとγ−メチル−L−グル
タメートNCA123.1gをジメチルホルムアミド726gを溶解
し、かきまぜながらヒドラジンヒドラート2.82gをジメ
チルホルムアミド150gに溶解したものを滴下反応させ、
粘度530cps/25℃の樹脂溶液を得た。
〔発明の効果〕
このような方法によつて得られた被覆成形物は透湿性、
防水性、ガス透過性と分離性および機械的強度等の優れ
たものが得られ、基材の種類のコーテイング方法を適宜
選択することにより、各種用途への展開が可能である。
その用途の代表例としては、合成皮革、人工皮革等の人
造皮革および防水布等があげられる。
特に防水布としては高透湿性で防水性能の高いものが得
られ、その具体的用途として、テント、防水性衣料、包
装材、オムツおよびオムツカバー等があげられる。
又水蒸気、酸素、炭酸ガスなどの透湿性の高い密封包帯
用複合フイルムならびに液体又は気体混合物の分離材
料、フィルター等に応用可能である。
また、例えばウレタンプレポリマーのポリオール成分と
して、汎用されているポリエチレングリコール、または
ポリプロピレンエーテルを使用したときには透湿性は相
当優れたものが得られるが、フイルムの強度、コーテイ
ング物の摩耗性が劣るという欠点があるのに対し、本発
明のPAUによればこのような欠点も改良される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 雅博 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−57420(JP,A) 特開 昭59−140217(JP,A) 特開 昭59−179512(JP,A) 特開 昭61−40315(JP,A) 特公 昭49−48477(JP,B1) 特公 昭49−27114(JP,B1) 特公 昭46−20157(JP,B1) 特公 昭52−10917(JP,B1)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジメチルホルムアミドを主体とした溶媒中
    において、光学活性−γ−アルキルグルタメート−N−
    カルボン酸無水物を主体としたα−アミノ酸−N−カル
    ボン酸無水物、末端にイソシアネート基を有するウレタ
    ンプレポリマーおよび水、ヒドラジン又は、活性水素を
    有する有機アミンとを反応させてポリアミノ酸ウレタン
    樹脂を製造するに当り、ウレタンプレポリマーの原料ポ
    リオール成分として、一般式 で表わされる化合物を用いることを特徴とするポリアミ
    ノ酸ウレタン樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリアミノ酸ウレタン樹脂が、α−アミノ
    酸−N−カルボン酸無水物と末端にイソシアネート基を
    有するウレタンプレオポリマーとを混合した後、水、ヒ
    ドラジン又は活性水素を有する有機アミン類を添加反応
    させて得られたものであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のポリアミノ酸ウレタン樹脂の製造方
    法。
  3. 【請求項3】ポリアミノ酸ウレタン樹脂が、末端にイソ
    シアネート基を有するウレタンプレポリマーと水、ヒド
    ラジン又は活性水素を有する有機アミン類とを反応させ
    た後、α−アミノ酸−N−カルボン酸無水物を添加反応
    させて得られたものであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のポリアミノ酸ウレタン樹脂の製造方
    法。
  4. 【請求項4】ポリアミノ酸ウレタン樹脂が、末端にイソ
    シアネート基を有するウレタンプレポリマーと水、ヒド
    ラジン又は活性水素を有する有機アミン類とを反応させ
    た後、α−アミノ酸−N−カルボン酸無水物を添加、混
    合してから、更に、水、ヒドラジン又は活性水素を有す
    る有機アミン類を添加反応させて得られたものであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のポリアミノ
    酸ウレタン樹脂の製造方法。
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