JPH05507685A - リン脂質で被覆した微細結晶である水不溶性薬剤の注射可能な製剤 - Google Patents

リン脂質で被覆した微細結晶である水不溶性薬剤の注射可能な製剤

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 リン脂質で被覆した微細結晶である水不溶性薬剤の注射可能な製剤技術分野 本発明は、高濃度の水不溶性薬剤の哺乳類宿主への注射を可能にし、且つ、注射 された薬剤の持続放出をもたらす、注射可能な搬送形態に関する。
本発明は、微細結晶である水不溶性薬剤をサブミクロン寸法にまで縮小させるこ とが出来、且つ、膜形成性脂質で被覆することにより医薬的に精密で簡潔な注射 可能形態において高濃度で水性溶媒中に懸濁させることが出来ることを示す。こ の被覆は、一般的にはリン脂質であるが、任意の膜形成性脂質から作成すること 力咄来る。微結晶を疎水性と親水性の両方の相互作用により安定化させる膜形成 性脂質の層により、その微結晶を被覆する。
リン脂質の脂肪性アシル鎖は、疎水性相互作用により微結晶を安定化させ、更に 、リン脂質の極性先端基が溶媒水との相互作用を通して被覆しである微細結晶を 安定化させる。
2重層型での脂質による包被により、且つ、小胞の形態での懸濁媒体中の余剰な 膜形成性脂質の包含により、被覆しである微結晶を更に安定化させることが出来 る。この調製物は組織適合性であり、且つ、筋肉内(IM)、皮下(Sub−Q )、皮内への注射、あるいは、他の限定された組織又は空間(腹腔内、関節内、 硬膜外等)への注射の際の持続性放出を生じる。この調製物は、血液中に即ち広 範囲で余り限定されていない分画中に注射される場合に迅速な放出を与えること が出来、そこでこの調製物は迅速な希釈を受ける。この調製物を病変内に注射し て、残りの系を巻き添えにすることなく、局所的な高用量を与えることが出来る 。
本発明は、その注射可能性、組織適合性、小さな粒子サイズ、高荷重、注射針通 過性、保存における安定性、単一の被覆物質としてのリン脂質の使用、及び、非 抗原性により、現存する薬剤搬送系から区別される。
背景技術 水溶性薬剤は容易に注射可能であるが、水不溶性の薬剤はそうではない。
水不溶性(又は油溶性)薬剤については、注射可能形態の作成は実質的な問題で ある。薬局方は、経口的に服用する必要のある水不溶性薬剤の多くの例を含んで いる。その理由は、それらについては適切な注射可能形態が存在しないためであ る。
現在の技術は、注射出来る薬剤濃度及び総容量の点で限定されている。その適用 は、局所炎症、組織破壊等(IM注射の場合)、及び、血栓性静脈炎、血栓塞栓 症、肺虫細血管系遮断等(IV投与の場合)の問題により限定されている。
従来の技術を論する前段階としては、注射可能な調製物に要求される基準を考慮 することが有用である。臨床診療及び製薬産業の一般的な計画概要に応するため には、注射可能な産物は以下に示すA−Fの基準を満たす必要がある。
A0組織適合性 調製物及びその賦形剤は組織適合性でなければならない。この必要条件は、組織 内へ及び血液循環内への注射について同等に重要である。筋肉への有害な試薬の 注射は、痛み、刺激(炎症)、組織破壊、細胞反応、繊維症、又は、化膿反応を 引き起こし得る。血液循環内への有毒試薬の注射は、動脈又は静脈への損傷、動 脈又は静脈中での凝塊形成、及び、組織又は肺への血液循環の遮断を含む、血栓 性静脈炎を結果として生じ得る。有機溶媒、極端なpu及び界面活性剤の使用を 含む現在実施されている可溶化法は、これらの問題により著しく制限されている 。
B、10μm以下のサイズ性 製剤は直径が10□mを超える粒子を含んでいてはならない。10μmを超える 大きさの粒子は血液の毛細血管系を遮断することが考えられる。動脈内(I A )に投与する場合、それらはその組織の毛細血管内に堆積して局所的虚血を引き 起こすことが考えられる。静脈内(I V)に投与する場合、それらは肺の毛細 血管内に堆積して呼吸困難を引き起こすことが考えられる。
安全のために、10μm以下の基準は、偶然のIV又はIA注射の危険性のため 、意図した他の注射経路(例えば、筋肉内、IM)についても満たす必要がある 。経口投与に関する有効な調整的放出技術の大半は、それがこの基準を満たさな いという理由で、注射可能な形態に応用することが出来ない。
C0注射可能量 製剤は薬剤の充分量の注射を可能にしなければならない。この製剤は高濃度の薬 剤を保持しなければならない。−例として、ある薬剤について利用出来る最も高 い濃度が2%(w / v )又は20mg/mlであり、且つ、ヒトへのIM 注射のための最も大きい実施容量が5mlである場合、−回の注射はその薬剤の 100mgLか供給することが出来ない。その薬剤が充分な効力を有する場合に は、これは問題にはならない。
しかしながら、薬剤の1〜2gを体内へ導入しなければならない事例も数多く存 在する。これには10倍又は20倍大きい容量(非実用的又は不可能)、あるい は、10ないし20倍の濃度(これまでには達成されていなレリ、のいずれかが 必要である。
D、非抗原性 製剤はアレルギー反応を誘導し得る成分に依存していてはならない。このことは 、皮膚及び筋肉内への注射についての特有な問題である。外来性蛋白質又は巨大 分子類の繰り返し行われる注射は免疫反応を誘導し得る。調節された放出におけ る現行の技術の大半は、「プラスティック」、交叉結合させた血清アルブミン、 あるいは、ポリ(D、 L)乳酸のようなポリマー類に依存している。
E、荷重性 広く有効であるためには、搬送系が高い「荷重」を有さなければならない。
荷重とは、担体又は封入用物質の重量に対する放出される薬剤重量の比率として 定義することが出来る。例えば、ある搬送系が10gの蝋質又はポリマーを使用 して2gの薬剤を封入する場合、その荷重は0.2となる。低い荷重を有する搬 送系は、大量の不移入月物質を必要とする。この物質を代謝又は除去する組織又 は血管分画の能力は良性のものではありながら、投与することが出来る薬剤の量 を制限する。
F、物理的安定性 製剤は、安定であり、全体として均質であり、注射針通過性であり、且つ、医薬 的に精密で簡潔であり、更に、これらの特性を合理的な貯蔵期間の間維持しなけ ればならない。
本明細書に開示しであるリン脂質被覆した微細結晶は、それがこれらの基準の全 てを満たすという点において特有である。先の基準を満たしながらも、水不溶性 薬剤を40%(w/v) という高濃度で注射することを可能にするという点に おいても特有である。
上記の6種類の基準を基にした、最近の医薬的及び臨床的慣例及び特許及び科学 文献の見地の双方に代表される従来の技術の調査により、現存する系は、次の工 及びIIに記載するように、水不溶性薬剤の注射可能形態のための先の6種類の 基準の全てを満たしてはいないということが示されている。
■、市販物として入手可能な形態 (1)市販物として入手可能な形態の説明書には、ドイツにおいて入手可能な産 物を記述している「ロチ リスト(Rote Li5te)J (ブンデスフェ ルバント デル )7−マシユーテイツシエン インドウストリー社、e、V、  、6000 フランクフルト、a、M、、ドイツ)、及び、アメリカ合衆国に おいて入手可能な製品を記載している「フィジシャンズ ディスク レファレン ス(Physician’ s Desk Reference)J (PDR ,メディカル エコノミックス カンパニー社、オーラブル、ニューシャーシー 州)のような編集物がある。
(2)水不溶性薬剤を可溶化させる問題に対する一つの解決策は、非生理学的p Hを使用してそれをイオン化することである。ある産物においては、チオベンタ ールをナトリウム塩として補足するが、それによって滅菌水の添加の際に、IV 注射することが出来る0、2〜5%の薬剤のアルカリ性溶液が作成される。表記 されている不利な反応は、注射の部位から広がる静脈性血栓症又は静脈炎を含む (Abbott、1988年、PDR,556−559ページ)。
(3)IM注射にのみ応用出来る他の解決策は、植物性池内に溶解している化合 物の溶液を注射することであった。植物性油中のトリグリセリドは組織適合性で はあるものの、大量の油は身体により容易に吸収又は代謝されない。波状の巨塊 は、封入組織の成長により、壁に隔てられ、且つ、何が月もの間存続する。油性 肉芽腫の問題及び偶然のIV又はIA注射に関与する重大な危険性のため、この 解決策はほぼ無効にされている。残りの例は、胡麻油中に溶解しているハロベリ ドールデカノエートの7.05%溶液である(McNeil、PDR,1240 −1241ページ)。
(4)上記の問題に対する他の解決策は、有機溶媒中に薬剤を可溶化させること である。−例として、ジアゼパム(バリウム:Va l iumR)は、40% のプロピレングリコール、10%のエチルアルコール、水及び防腐剤の溶液中に 、5mg/ml (0,5%)の濃度で可溶化される。IV利用については、不 利な反応として報告されている静脈性血栓症、静脈炎、局所炎症等の可能性を低 減するように警告が発せられている。この調合物は水中における希釈に対して安 定ではない(Roche、1988年、PDR,1764−1766ページ)。
有機溶媒の局所的反応のため、それらのヒトでの利用はかなり限定されている。
食用動切における獣医学的利用における実情はこうではなく、これらの動物にお いては、注射筒(20ml)の容量制限及び他の実際的な考慮事項のために、高 い薬剤濃度が必要である。−例は、畜牛におけるIM注射用の市販品である、プ ロピレングリコール中に溶解しているオキシテトラサイクリンの10%(W/V )アルカリ化溶液である。これは注射時の痛みと局所的損傷を産生ずる。
(5)別の解決策は、薬剤を非イオン性洗剤によって可溶化又は懸濁させること である。この−例は、等張の食塩水中に溶解している25mg/ml又は50m g/mlのコルチゾンアセテート、4mg/mlのポリソルベー)80.5mg /mlのカルボキシメチルセルロースナトリウム及び防腐剤から成るコルチゾン アセテート懸濁液である(メルク シャープ&ドーム、1988年 PDR,1 297−1299ページ)。適用は、経口療法が適していない場合には、筋肉内 利用のみということである。ある事例においては、有機溶媒と界面活性剤が組み 合わされる。プロピレングリコール中に溶解している2mg/ml又は4mg/ mlのロラゼバム及び0.18m1/mlのポリエチレングリコール400 ( 非イオン性界面活性剤)を含む予備麻酔鎮静剤は、希釈後、IM注射又はIV注 射に有効である。IM注射では17%の発生率で痛み及びひりひり感を生じるこ とが報告されている(Wyeth、1988年 PDR,2258−2259ペ ージ)。
Il、特許及び科学文献に記載されている形態この範鴫における数多くの系が、 脂肪酸、脂質、リン脂質、及び、非イオン性の界面活性剤を利用している。読者 の便宜のために、本段落の残りの部分に上記の物質の化学的及び物理学的性質を 簡単に記載することとする。
脂肪酸のアルカリ性カチオン塩は、水と混合した場合に、5nm以下の膜構造を 被覆することも出来る。
グ’) セロール(CH0H−CHOH−CH2−OH) でf)脂肪酸ノエス テル化により、それぞれの脂肪酸銀の長さ及び温度に依存して、純粋状態で油状 又は固体のいずれかであるモノグリセリド類(例えば、グリセロールモノオレエ ート)が産生される。ある種の環境下においては、それらは、余剰な水の存在中 で膜様構造を形成するか又はそれに関与することが出来る。グリセロールの2ケ 所又は3ケ所のOH部位のエステル化(それぞれ、ジグリセリド類及びトリグリ セリド類)でこの性質が失われる。
トリグリセリド類は脂肪及び植物注油の主要成分である。それらは、膜を形成し たり、あるいは、膜構造に関与したりはしない。
リン脂質は、リン酸で3位がエステル化されている、グリセロールの1゜2ジア シルエステルである。リン脂質は、生物学的な膜の主要な構築用プロツクであり 、且つ、非常に組織適合性である。重要かつ豊富な例はレシチン()オスファチ ジルコリン)であり、この物質においては、リン酸基がコリンでエステル化され て両性イオン性の極性先端基を産生ずる。過剰な水の存在中においては、リン脂 質は2分子分の厚みの膜を形成する。この極性先端基は水に対して配向し、脂肪 性アシル鎖は、それらの末端が膜の中心に沿って、槽構造を形成する。
薬剤処方において使用される非イオン性界面活性剤(又は洗剤)は、疎水性及び 親水性セグメントカ咬互に配列している高分子量ポリマーである。頻繁に用いら れ且つ引用される例はポリエチレングリコールであり、これは、構造:H(○− CH2−CH2,) nOHを有する。非イオン性界面活性剤は、水性媒体中で 疎水性の油及び固体を被覆及び可溶化し得る。これらは膜を形成しない。これら は生物学的な膜を溶解し、且つ、そのために組織適合性ではない。
(1)Wre t 1 ind他(米国特許第4,073,943号、1978 年)は、水不溶性薬剤の静脈内投与のための担体として、静脈内栄養補給用に使 用される種類の、脂肪乳化物類の使用を記載している。この系は、低い荷重(薬 剤重量(g)/脂肪重量(g)を有し、これが、投与することが出来る薬剤の量 を制限している(上述の基準E参照)。
(2)Haynes (米国特許第4,725,442号、1988年)は、水 不溶性薬剤の、リン脂質で被覆した微細小滴の、注射可能な水性懸濁液を記載し ている。この薬剤は、それ自身が油状物であるか(例えば、吸入麻酔剤)、又は 、医薬的に許容可能な油に溶解した。本発明は、結晶性の、水不溶性薬剤のため の改良された荷重を提供する。
(3)レシチンのような膜形成性のリン脂質から形成される小胞であるリポソー ムは、最初に、BanghamSStanclish及びWatkins (J 、Mo1.Biol、13巻、238ページ、1965年)により発表された。
均質化により作成されるリポソームは、同中心の2重層膜を有する多重層状であ る。超音波処理により産生されるリポソームは、Haung(Bi。
chem、8巻、344ページ、1969年)により記載されているように、小 さな、単層状のリン脂質小胞である。リポソームは、それの水性内部に、極性で あり且つ高度に荷tされている分子を捕獲する能力を有する。リポソームが非抗 原性の搬送系(基準D)である事実は広ぐ認められている。水溶性薬剤の捕獲及 び搬送のそれらの性質に関する美大な数の特許が存在する。
数少ない特許においては、リポソームは油溶性薬剤を取り込むことが出来ること が示されているが、しかし、その荷重は低いということが示されている。
その例は、5chrank (米国特許第4,411,894号、1983年) 、M e z e i及びNugent (米国特許第4,485,054号、 1984年)、Dingle他(米国特許第4,427,649号、1984年 )、又は、Abra及び5zoka (米国特許第4,766.046号、19 88年)を含む。
上述の例における薬剤の大半は、2重層構造内に取り込まれることが予想される 膜活性試薬である。典型的な荷重は0.1g/gを下回っていた。上限は0−2 g/gであると思われ、この価は、2重層中のリン脂質の槽構造の破壊を伴わな ければ超えられない。この制限についての一つの例外は、薬剤自体が脂質様構造 を有し、且つ、リン脂質との特異的かつ好ましい相互作用を受けることが出来る 場合である(Baurain及びTrouetに対する米国特許第4,973, 465号参照)。
本発明は、リン脂質を利用して水不溶性薬剤を懸濁させるが、但し、上述のリポ ソームの特許において記載されているものとは完全に異なる方法において行う。
脂質2重層中に薬剤を溶解させることを試みるというよりはむしろ、本発明は、 薬剤を機側結晶形態に保持し、且つ、リン脂質をその結晶を被覆するのに利用す る。リン脂質小胞はレシチンで被覆した微細結晶の絶対必要な部分ではない。
(4)特許文献は、蝋質又は「脂肪性物質」で被覆した薬剤の例を挙げている。
しかしながら、その例は経口投与に関しており、更に、幾つかの場合においては 、局所投与に関する。例えば、トリステアリン(グリセロールとステアリン酸の トリグリセリド)は錠剤の一般的な成分である。特に小さい結晶を含む形態をマ イクロカプセルと名付けられている。被覆に使用しであるトリグリセリド又は蝋 質は、一般的に防水性であることが認められており、更に、蝋質被覆は水性懸濁 液には適さない。蝋質被覆したマイクロカプセルは、根本的には、水性媒体中に おける安定な懸濁液、注射可能性、及び、組織との適合性、又は、小さいサイズ を要求しない(上述の基mA、B、及びF) 、経口使用を目的としている。
(5)特許文献は、グリセリルモノオレエート(Reller、米国特許第4, 219,548号、1988年)のようなグリセロール脂質と混合しである結晶 薬剤を含む、局所使用を目的とした調製物の美大な数の例を含む。
化粧品の文献も、結晶薬剤を混合することが出来る高水含量のクリーム(Nie per及びMelsungen、米国特許第3,274,063号、1966年 、参照)の美大な数を提供している。これらのクリームは注射可能であるとは見 なすことが出来ない。その理由は、それらは、解離して毛細血管を通過するのに 充分小さい分子(基準B)を生じることのない自己粘着性の塊を構成するためで ある。更に、これらの局所用調製物により示される表面の組織及び血液適合性が 証明されていない(基準A)。遊離の結晶を含む製剤(Mezei、米国特許第 4,761,228号、1988年、参照)は、組織適合性でも注射可能なでも なさそうである。
(6)熱硬化させた血清アルブミンの1〜200μm直径の球の内に取り込まれ た薬剤から成り、沈殿化している薬剤をその中に取り込んでいるミクロ球が、Z olle(米国特許第3,937,668号、1976年)により記載されてい る。これについての変法が、Widde r及び5enye i(米国特許第4 ,345,588号、1982年号)、Mo5ier(米国特許第4,492, 720号、1985年)、及び、Morris(米国特許第4,331,654 号、1982年)により記載されている。幾つかの例は、脂肪酸と非イオン性界 面活性剤の固体化した混合物を含んでいる。これらの調製物及び組織適合性、再 懸濁性及び安定性は、証明されていない。
(7)Oppenhe im他(米国特許第4,107,288号、1978年 )により記載されているナノ粒子は、低荷重0.0067〜0.0979g/g で薬剤を含む、グルタルアルデヒドで固定化したゼラチンを形成する120〜6 60nm直径の粒子から成る。Couvreur他(米国特許第4,329,3 32号、1982年)は、低荷重0.0012−0.062で薬剤を含み且つ界 面活性剤により明らかに安定化させられている、アルキルシアノアクリレートの 、500nm以下の直径の粒子を記載している。
発明の開示 本発明は、高濃度の水不溶性薬剤の、注射可能な組織適合性懸濁液を作成するた めの方法を提供する。これにより、薬剤の非経口的(注射)投与が可能になる。
本発明は、一般的に、37℃において結晶状態である任意の水不溶性薬剤に対し て応用することが出来る。リン脂質で被覆した微細結晶としての製剤により、薬 剤を注射、あるいは、非経口的に投与出来るようになる。この製剤は、最大限に 有効な注射可能形態についての6つの基準(組織適合性、lOpm以下のサイズ 性、注射可能量、非抗原性、荷重性、及び、物理的安定性)の全てを満たしてい る点において特有である。
図1は、微細結晶と被覆用リン脂質との間の関連を図式的に描いている。
本発明の中心と成る点は、一般的にはリン脂質の、更に、特にはレシチンの両親 媒性(amphipathic=amphiphi 1ie)特性の利用である 。Websterの医学辞典(メリアンーウェブスター社、スプリングフィール ド、メリーランド州、1986年)は、両親媒性(amphipathic/a mphiphil ic)にライて、「水不溶性の炭化水素鎖に結合している極 性の水溶性末端基を有する分子から成る00.」と定義している。
図1においては、リン脂質の極性先端基を円によって示し、更に、疎水性の炭化 水素鎖を「棒Jにより示している。多くの物質が両親媒性であり、例えば、石鹸 、界面活性剤、及び、洗剤が挙げられる。
本発明の特有な点は、結晶薬剤の疎水性表面を覆うため、且つ、結晶の再会合に 対する膜状の追加的障壁を提供するための、リン脂質の利用である。
石鹸、界面活性剤及び洗剤のような他の両親媒性分子は、このように安定かつ組 織適合性の構造を提供することが出来ない。
更に本発明に特有な点は、これらの安定な、リン脂質被覆した機側結晶構造を形 成する方法である。
上記の方法について以下の(a)〜(p)に記載する。
(a)微細化及び1次被覆 本明細書中に記載しであるように、超音波処理又は強い剪断力の関わる他単位に までノJXさくする。超音波処理中に存在するレシチン(又は他の膜形成性脂質 )は、それ自身が、露出した疎水性表面に対し高度の反応性を有する断片へと破 壊される。これらの断片は、サブミクロン結晶を被覆(coat)且つ包被(e nve 1ap)して、1次被覆を形成する。この過程における必要条件は、超 音波処理又はその代わりの高エネルギー分散過程中にレシチンと薬剤とが同時に 存在することである(薬剤結晶の超音波処理と、それに続く、予め形成されてい るリン脂質小胞の迅速な混合によっては、薬剤の安定なサブミクロン水性懸濁液 は生じない)。
後述する調製方法(f)には、インフライト蒸発による被覆及び溶媒希釈を含む 代わりの方法を明記している。これらの調製法の全ての共通な特徴は、被覆過程 中にリン脂質の脂肪酸銀が微細結晶に直接接近しなければならないことである。
本発明において、リン脂質の両親媒性特性は、水の親木性特性と結晶表面の疎水 性特性との両方を満たす。また、リン脂質膜表面は、巨視的結晶の再形成に対す る固定的な障壁として働く。1次被覆の第2の有効な特性は、溶解過程の速度の 調節である。リン脂質−微細結晶相互作用の可能な構造的特徴を図1に図式化し て示す。
(b)2次被覆二周辺リン脂質 本発明においては、被覆及び包被用物質としてレシチン及び他の膜形成性脂質を 利用することに加え、機械的緩衝材、水容量の編制剤、及び薬剤の再結晶化の減 速剤として膜形成性脂質を新規に利用する。これは、懸濁された微細結晶の2次 的な被覆を形成する単層性又は多層性のリン脂質小胞の形態の余剰のリン脂質に よって行われる。超音波処理及び1次被覆過程の副産物として主に単層性の小胞 が形成される。調製物中にそれらを保持させることにより、製剤の長期安定性が 改善されることが発見された。更に、予め形成しである多層性小胞(均質化によ り作成した)又は単層性小胞を調製物に添加して、調製物の安定性又は薬動態を 改善することも出来る(実施例5)。
2次被覆は、被覆されている微小結晶に対して弛く結合している。周辺小胞は、 調製物中で継続的に会合及び解離する。この2次被覆は、調製物の遠心処理及び 再懸濁を繰す返し行うことにより除去することが出来る(実施例3及び11)。
2次被覆を形成している周辺/J1胞は調製物を安定化させる。任意の特定の理 論又は反応様式に縛られるものではないが、詳細な考察により、以下に記載する 反応機構が示唆されている。
周辺小胞は、1次被覆した微細結晶の間に挿入された容量緩衝材として作用する 。その結晶及び微細結晶薬剤は、しばしば、リン脂質よりも密度が大きく、また 、このリン脂質は、水よりも密度が大きい。このため、それらは、重力の影響下 において沈殿する傾向にあり、且つ、他の2種類の成分よりもより強い長距離相 互作用(ファン・デル・ワールス引力)を受ける。
2次被覆は、微細結晶性薬剤の核の最短接近距離を増大させ、それにより、ファ ン・デル・ワールス引力を減少させる。恐らく、2次被覆の推進力の一部は、1 次被覆した微細結晶とリン脂質小胞との間のファン・デル・ワールス引力である と思われる。リン脂質(特にレシチンを指す)は、1次及び2次被覆用として理 想的である。その理由は、それらが強力に水和されており、且つ、完全に証明さ れている短距離の反発的相互作用に携わっているためであり、リン脂質はこの相 互作用により凝集及び融合に対して極度に耐性である。
周辺リン脂質が20%(w/v)で存在する場合、調製物の水性容量の大半がリ ン脂質膜内に封入されている。これは、長期保存中のWR製貨物内の薬剤の再結 晶化に対する位相学的な障壁として働く。再形成された結晶物は、小胞の直径又 はそれぞれの間の距離よりも大きくなることは出来ず、この両方ともを小さい価 に保つことが出来る。
(c)製剤の物理的特性 超音波処理は、5%(w/v)又はそれを下回る濃度での薬剤、及び、5%又は それを超える濃度の膜形成性脂質を用いて、最も都合よく行うことが出来る。こ の結果、主にサブミクロン寸法である、被覆処理された微細結晶の注射針通過性 (syringable)懸濁液を生じ、その粒子はブラウン運動を示す(実施 例2.3及び11)。1〜2日の期間を過ぎると、微細結晶は沈殿し、薬剤濃度 が20〜40%(w/v)である明瞭な区域を生じる。最終の濃度及び容量は、 薬剤の選択及び周辺リン脂質の濃度に依存する。
大半の調製物においては、数か月の期間の後でも、この底辺区域を反転させて再 懸濁させることが出来、均質で且つ注射針通過性の懸濁液を生じる。そうでない 場合の調製物については、周辺リン脂質濃度を増大させることにより再懸濁性が 獲得された。
調製物を濃縮する手段とじて緩和な沈降処理を使用すること力咄来る。1〜2日 後に沈降周辺の上部の容積を除去すると、薬剤が20〜40%(w/V)である 調製物を生じる。長期保存でも、これ以上の沈殿を生じることはない。
調製物は、数箇月もの間、均質であり、注射針通過性であり、且つ、医薬的に許 容され得る(実施例参照ン。これらの調製物の顕微鏡的調査により、その薬剤の 、ミクロン及びサブミクロン直径の結晶が(それぞれ)分離していることが明ら かにされている。これらの、薬剤の微細結晶間の容積は、はぼ完全にリン脂質小 胞で充填されており、ニールレッド染色により可視化されている(実施例2.3 及び11参照)。
上記の濃縮形態においては、薬剤の微細結晶は限定されたブラウン運動のみを示 す。顕微鏡下では、それらが互いに関連しあって位置を変えているようには観察 されていない。それらは、それらの中心位置周辺で、振動するか又は一定の場所 で揺れている。この運動の部分的制限は、恐らく、調製物の長期安定性における 一つの重要な因子であるものと思われる。保存され且つa縮されている調製物を 薬剤で飽和させた水に対して何千倍にも希釈した場合、微細結晶は、それらのミ クロン又はサブミクロンサイズを維持している。
(d)投与の方法 上述したように、被覆した微細結晶の第1の効果はその注射可能性である。
適用出来る注射部位は任意の組織又は体腔である。それらは、静脈内(I V> 、動脈内(IA)、筋肉内OM)、皮膚内、皮下(Sub−Q)、関節内、脳を 髄、表皮、肋骨内、腹腔内、腫瘍内、膀胱内、病変内、結膜下等を含むが、これ らに限定はされない。更に、調製物のリン脂質被覆及びサブミクロンサイズは、 水性懸濁液として及び凍結乾燥製品としての両方での経口利用に都合がよいとい うことが判明するであろう。同様に、この水性懸濁液は、局所適用、すなわち、 目への点眼剤として都合がよいことが明らかになるであろう。この調製物は、水 性懸濁液又は凍結乾燥した粉末のいずれかの形態において、吸入経路により薬剤 を搬送することが出来る。この調製物は、飲料水中の薬剤の懸濁液により例証さ れているように、駆虫剤の投与のため及び高価値の生物適合性製品を作成するの に有効である(実施例15〉。
(e)放出の速度 薬剤の放出速度の最も重要な決定要因は注射部位の選択である。その製剤を静脈 注射する場合、それは微細結晶から極めて迅速に放出され得る。筋肉のような限 定された場所内へ製剤を大容量で注射する場合、放出の正味の速度は非常に緩慢 になり得る。静脈内の場合が1番速いと考えられている。
血液は、調製物を約1分以内に1,000,000倍に希釈することが出来る液 体媒体である。濃縮された、レシチン被覆した微細結晶調製物が血液中で希釈さ れる場合、他の方法で被覆された微細結晶、周辺脂質及び薬剤飽和した水から成 る環境内に初めに存在する個々の微細結晶は、血清蛋白質、血清リボ蛋白質及び 細胞性血液成分から成る環境へと移送される。
インビトロでの分画実験(実施例3及び11)により、2次被覆は迅速に消失す ることが示唆されている。血液成分の全ては、好脂性分子に結合することが出来 、且つ、それは、微細結晶が溶解出来るのと同じ位迅速に起こる。
薬剤が充分水溶性である場合には、血液の水性部分内への溶解により薬剤は充分 に分散することが出来る。水溶解度が不充分である場合には、薬剤の溶解及び血 液成分への結合の連続的な過程がその薬剤を微細結晶から除去するように働く。
微細結晶の溶解速度は、その1次被覆の厚さ及び安定性、その薬剤の水溶解度、 及び、他の物理化学的変数に依存する。実施例10は、そのIV注射の10秒以 内に、麻酔薬であるアルファキサロンが鎖結晶を脱離し且つ脳へ達することが出 来ることを示している。
1次被覆の厚さを変化させることにより、又は、調製物中に水不溶性油(ビタミ ンEのような)を少量含ませることにより、IV投与後の放出速度を低減するこ とが出来る。
筋肉のような組織内への注射では、調製物は迅速な希釈を受けない。一般的にそ の調製物は、注射によって作成された容量の初期成分のままである。
これらは一般的には肉眼で見ることが出来、且つ、流動又は攪拌はほとんど存在 しない。比較的長い距離を必要とするため、この容積外への薬剤の拡散は緩慢で あり、更に、薬剤の低い水溶性により更に緩慢化される。
注射した容量が多くなればなるほど、そして、水溶解度が低ければ低いほど、薬 剤の除去速度もより緩慢となる(実施例7)。極端な場合には、放出過程が14 日以上を必要とすることがある。大きく且つ固定された容量及び薬剤濃度につい ては、2次被覆の小胞中に高張のグルコース又はカルボキシセルロースの取り込 ませることにより除去速度を増大させることが出来る。
これは、注射された調製物を固体化する傾向がある組織の機械的圧力に抵抗する (実施例5)。
IM注射は、薬剤の蓄積質を作成し、且つ、数日の期間以上の血液への持続的放 出を得るのに有効である。残りの系を巻き込むことなく、その薬剤を標的組織又 は病変内への直接的な注射は有効である。
(f)調製方法 1、超音波処理 超音波処理プロセスは、キャビテーションの過程により、大きな分子構造体のサ イズを小さくする。このプロセスは、小さな泡を生じさせ、これにより、物質を 同時に高速度でプロベリングし、その結果、粉砕と剪断が生じる。
このプロセスは、薬剤の結晶及びリン脂質層を同時にサブミクロン断片へと破壊 する。リン脂質膜は、それらの水平面に対して平行及び直角の両方の方向で粉砕 され、それぞれ、微細結晶の疎水性表面を被覆することが出来、且つ、再会合し てそれを包被することが出来る表面を生成する。
従って、リン脂質濃度は、被覆及び包被の速度が破壊された結晶の再会合の速度 を越えるのに充分な濃度でなければならない。薬剤濃度が5%(w/■)又はそ れを下回る場合で、且つ、リン脂質濃度が5%又はそれを上回る場合には、通常 、超音波処理は十分に作用することが観察されている。
リン脂質小胞の2次被覆の役割を以下に記載した。
薬剤及び脂質を別々に超音波処理して合体させる場合には、満足な被覆は行われ ない。事実、膜形成性リン脂質が存在しない場合には、短時間では薬剤をサブミ クロンにまで小さくすることはほとんど成功しない。既に調製して被覆しである 微細結晶に超音波処理した又は均質化した脂質を添加して、それらの周辺脂質の 含有量を増大又は修正することが出来る。上述したように、調製物を沈殿させる ことにより、それを20%〜40%(W/V)にまで濃縮することが出来る。
後に再構成することが出来る粉末を産生ずるための凍結乾燥化により産物を乾燥 形態にすることが出来る(実施例6)。これは、水性の環境において、封入され るべき薬剤の長期的な化学安定性が不十分である場合に有効である。
2、高度の圧力及び剪断を含む方法 高速度の均質化(ワーリング ブレンダー等を用いる)により結晶薬剤及びリン 脂質を予備混合しておく。
「マイクロフルイダイゼーションR」 (マイクロフルイディックス社、ニュー トン、マサチューセッツ州’02164)の方法により、更に進んだ微細化及び 被覆を行うことが出来る。この方法は、液体の相反する噴流の衝突により作成さ れる高度の剪断に依存している。装置については、MayheW他により、rB iochem、Biophys、Acta 775巻、169−174ページ、 1984年」に記載されている。
また、別の方法は、「フレンチ プレッシャー セル」又は[フレンチプレスJ  (SLM インストルメンツ社、ウルバナ、イリノイ州)の方法による高圧均 質化である。この方法においては、拭料を細い穴を通して高圧力及び高度の剪断 にかけ、更に、常圧にまで迅速に減圧をかける。他の詳細は、上述の#1中に記 載したのと同様である。
3、揮発性有機溶媒中における超音波処理又は高度の剪断薬剤がほとんど可溶で はない、揮発性で無極性の溶媒中(ジクロロジフルオロメタン又はジクロロテト ラフルオロエタン又はフレオン(例えば、トリクロロトリフルオロエタン)、実 施例6及び8、参照)に、結晶薬剤及び膜形成性脂質を懸濁することにより、微 細結晶を調製することが出来る。この懸濁液を上述した方法(#1又は#2)に よる超音波処理又は高速度剪断により微細化する。この溶媒を蒸発により除去す る。結果として生じた粉末は、後に行う水での再構成のために保存することが出 来るか、あるいは、直ぐに再構成することが出来る。
4、空気中での微細化 薬剤結晶は、高速度衝撃により空気中においてもサイズを小さくすることが出来 る。次に、レシチンを含む揮発性溶媒中のリン脂質又はグリセロール脂質の溶液 で上記の微細化した結晶を濡らし、その溶媒を揮発により除去することにより被 覆することが出来る。粉末化した生成物は水に懸濁させるこ″ とが出来る。他 に、レシチンを溶解している水混和性の液体により、微細化した結晶を湿潤化さ せて、更に、水性媒体中に迅速に導入することが出来る。
5、インフライト (i n f l ight)結晶化揮発性溶媒中の脂質と 薬剤との溶液は噴霧することが出来、滞空している間に揮発により溶媒が除去さ れる。この微細結晶を回収し、更に、平滑な表面上で乾燥させる。この微細結晶 は、後の再構成のために粉末化した形態で保存するか、あるいは、直ちに再構成 することが出来る。
6、溶媒希釈 水混和性の有機溶媒(例えば、エタノール)を使用して脂質と水不溶性薬剤との 溶液を作成する。この溶液を高度の攪拌又は超音波処理下で水性媒体中に速やか に添加する。上記の溶媒は水に溶解し、その結果、脂質で被覆した微細結晶形態 の薬剤が生成する。水に溶解した有機溶媒は、被覆しである微細結晶の濾過又は 沈降化、及び、上溝の除去により、完全に除去することが出来る。
(g)被覆するべき薬剤の選択 37℃の温度において結晶又は固体状態である限り、実質的に水不溶性の任意の 薬剤を使用することが出来る。一般的には、この薬剤は、生理学的pH(6,5 〜7.4)において5mg/m1未満の水溶解度を有する。希望する貯蔵期間中 に肉眼で見える結晶へ再編制する傾向が最小限であることが実験により示される 場合には、上記の水溶解度より高い水溶解度を有する薬剤の使用も妨げられない 。一般的に、薬剤の少なくとも80%が微細結晶形態であるような、薬剤の水溶 解度の4倍を上回る総薬剤濃度を選択することが好ましい。この選択により、被 覆した微細結晶に関連する高荷重及び持続放出特性の点で有利になる。最終的に は、薬剤は本質的には非刺激性であることが好ましい。また、薬剤は、湿潤して いる環境において、化学的に安定であることが好ましい。そうでなければ、凍結 乾燥化した形態を産生ずることが必要になる。
最も常習的な例は、水不溶性でありながら、中から良の程度の油溶性を有する薬 剤である。しかしながら、油溶性それ自体は、リン脂質被覆した微細結晶内への 取り込みには必要ではない。堅固な結晶構造、つまりは高し)融点を有する多く の薬剤が特に水溶性又は油溶性であると1/)うわけて番よなし1゜これらの薬 剤もまた、リン脂質被覆した微細結晶製剤の利益を享受することカイ出来る。同 様に、薬剤にとっては、微細結晶系体内へ取り込まれるため(こ脱荷電されてい る必要はない。薬剤の結晶形態の水溶性が低し1ことのみ力τり・要なのである 。
(h)水溶性薬剤の水不溶化 本質的に水溶性である薬剤を複合化により水不溶性にすること力(出来るとすれ ば、本発明においてその薬剤を使用すること力咄来る。例え番!1作用の持続期 間を5倍に延長するため、局所麻酔剤であるテトラカインの不溶性のヨウ化水素 酸(HI)塩を使用する(実施例12)。
薬剤が生理学的pHにおいて荷電されてし)る場合に(よ、Llfl、if、そ の薬剤はより好脂性であるか、又は、構造中に固定化されてしする対イオンで置 換することにより不溶性にすることが出来る。
陽性に荷電している薬剤の溶解性をより低くすること1こつν)ての例(よ、2 −ナフチレンスルフォネート (ナブシレート)、グルコネート、1.1’ メ チレンビス(2−ヒドロキシ−3−ナフタレン)カルボキシレートくノ(モエー ト)、トリルスルフォネート(トシレート)、メタンスルフォネート(メルシレ ート)、グルコヘプタノエート (グリセロ−ル)、ビタルタレート、ポリグル タメート、スクシネート、アセテート、又(よ、ベヘネート(蝋質状の脂肪酸の 陰イオン形態)との複合化を含む。脂肪酸の陰イオンを選択する場合には、ミセ ル化への傾向が最小になるように、短し1長さの鎖又(よ非常に長い鎖を有する 分子種を選択するのがよい。幾つかの場合においては、臭素、ヨウ素、リン酸、 又は、硝酸での置換は、充分に薬剤の可溶性をより低くするものである。
陰性に荷電している薬剤の水溶性をより低いものにすることについての例は、カ ルシウム、マグネシウム又はそれらの1:1の脂肪酸塩、及び、ジベンジルエチ レンジアミン(ベンザチン)、N、N’(ジヒドロアビエチル)エチレンジアミ ン(ヒドラバミン)を含む様々なアミン類、又は、ポリリシンのようなポリマー 類との複合化を含む。これらの対イオンの選択は、主には経験に基づいて行われ 、由来する結晶の安定性及び水とのそれらの適合性を第1の基準としている。
希釈又は注射後の薬剤の放出は、薬剤とその対イオンの両方の、荷電されたもの と荷電されていないものの両方の形態の除去を伴い得るため、これらの系は、動 態学の複雑さと多様性の両方を提供する。これらの2元塩系の数々のものから作 成されるリン脂質被覆した微細結晶のインビトロにおける作用の充分な研究及び 最も将来性のある例の選択により、希望するインビボでの薬動態を近似すること が出来る。
また、幾つかの応用例においては、イオン化を抑制し、更にこれにより薬剤の溶 解度を低減させるため、より極端なpH(4,0〜6.4又は7.5〜10.0 )で微細結晶を調製することが可能である。各々の特有な場合において許容され る極端なpH値は、薬剤の濃度、薬剤が保持している酸又は塩基等個物の数、薬 剤の溶解速度、及び、注射した分画のサイズ、及び、(貯蔵期間の点では)膜形 成用脂質の安定性により決められる。
(i)被覆のための膜形成性脂質の選択第1の必要事項は、被覆用の脂質が膜形 成性であることである。これは。
過剰の水の存在下において、リン脂質の小胞又はリボゾームについて完全に証明 されている種類の2重層栂遺を形成する全ての脂質により満たされる。
この必要事項は、脂肪酸、洗剤、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリエチレン グリコール)、又は、トリグリセリド類(植物油、トリステアリン、脂肪)によ っては満たされない。
第2の必要事項は、その脂質はミセル状構造へ変換する傾向を有さないことであ る。これにより、短い長さの鎖のく6以下)のリン脂質又はリンレシチン(単一 の脂肪酸銀を含む)が除外される。
膜形窓における被覆用物質の高い安定性は、薬剤物質が肉眼的結晶へ再編成する のを妨げるのに必要である。これは、非イオン性界面活性剤が、本発明の意図す る目的には、良く作用しないことの一つの理由である。
膜形成性脂質の有用な例を以下(種類A−G)に記載する。
種類A:以下に記載のものを含む1次リン脂質(純粋な形態において利用出来る ) (1) レシチン(フォスファチジルコリン)(2)スフィンゴミエリン (3)合成の両性イオン性リン脂質又はリン脂質アナログ上記の種類には、水を 添加した場合に自発的に膜を形成する全てのリン脂質が含まれる。これらのリン 脂質を純粋な形態で使用して被覆した微細結晶を産生ずることが出来る。入手が 容易で安価なため、全てのリン脂質の中でレシチンが最も有効な例である。
種類B:カルシウム依存的な凝集が可能なリン脂質上記のリン脂質は以下に記載 のものを含む。
(1)フオスファチジン酸 (2)フオスファチジルセリン (3)フオスファチジルイノシトール (4)カルシオリビン(ジフオスファチジルグリセロール)(5)フオスファチ ジルグリセロール 上記の脂質は、中性のpHにおいて陰性の荷電を保持している。好ましくは、こ れらのシン脂質をレシチンと混合して、粒子間の反発作用を行う陰性に荷電した 表面を取得することが出来る。2mMのカルシウムを含む媒体中(血液又は間質 組織のようなもの)に導入する場合、これらのリン脂質を含む膜は、細胞膜との より高い反応性と高い凝集化を示すことが予想される。
これは組織内で注射した微細結晶を凝集させるのに有効であり、それにより一層 緩慢な放出速度を生じることが出来る。この種類のものの有効性は、レシチンと 比較してのこれらのリン脂質の高い費用によって制限されている。
種類C:フオスファチジルエタノールアミン上記のアミンは、カルシウム非依存 的な方法で凝集化を促進する。それを純粋な形態で使用して、pH9において微 細結晶を被覆することが出来る。
血液又は組織内への注射時のように、Hを7にした場合、その膜は活性となり、 粒子を凝集させ且つ細胞膜へ結合させる。これにより、放出速度を緩慢にすると いう有効な特性を有することが出来る。
種類D:コレステロール及びステロイド類これらは、単一の被覆用物質して使用 することが出来ない。これらは、純粋な状態においては膜を形成しない。これら をレシチン又は他の被覆用物質に添加して、その表面活性、被覆の微細粘性(m icroviscosity)又は膨張性を変えることが出来る。ステロイドホ ルモン(エストロゲン、アンドロゲン、ミネラロ又はグルココルチコイド)を用 いて、微細結晶に対する局所的組織反応に影響を与え、並びに、それらの物理的 沈着に影響を与えることが出来る。
種類E:半脂肪性の分子 半脂肪性の分子をリン脂質又はグリセロール脂質の膜内へ取す込マせ、且つ、そ の微細小滴の表面活性を変化させることが出来る。この種類に含まれる分子には 以下に記載のものがある。
(1) 1M、2M、3M、又は4I&の置換が可能なステアリルアミン又は他 の長い鎖のアルキルアミン類 上記のアミン等は、微細結晶の被覆に陽性荷電を付与し、更に、細胞膜とそれら を一層反応性にする。塩酸ベンズアルコニウムは特に有効な芳香族物質の例であ り、その理由は、調製物中の微生物増殖に対する防腐剤としても機能するためで ある。
(2)脂肪酸類 脂肪酸類を低濃度(0,02g/g (リン脂質)未満)で取り込ませ、リン脂 質の充填度及び反応性を変えることが出来る。
種類F:表面特性を修正するための膜活性化剤、糖脂質及び糖蛋白質膜活性化試 薬の例は、表面活性化抗生物質である二スタチン、アンフォテリシンB及びグラ ミシジンを含む。これらは、リン脂質膜の表面に結合し、且つ、それらの透過性 を変化させることが知られている。
表面の反応性を修正する方法として糖脂質又は糖蛋白質を含むことが出来る。同 様に、抗体を膜構成成分に結合させて標的細胞又は組織との微細結晶の会合を指 図又は保持することが出来る。(糖脂質類、糖蛋白質類及び抗体を「生物学的物 質」として分類する。これらは、使眉前に、発熱性、抗原性等についてスクリー ニングする必要があり、更に、このような製剤についての規定認可を得る過程は より複雑である。)種類G、モノグリセリド類 モノグリセリド類はリン脂質ではないが、デカン体の存在下において、配向性の 単層及び2重層を形成することが出来るということが示されている(Benz他 、Biochem、Biophys、Acta394巻、323−334ページ 、1975年)。そのため、これらは微細結晶のための被覆に利用価値を有する であろう。これらの脂質の例は、以下に記載のものを含むが、これらに限定はさ れない。
(1)1−モノバルミトイル−(ラセミ)−グリセロール(所謂モノバルミチン ) (2)1−モノカブリロール−(ラセミ)−グリセロール(所謂モノカプリリン ) (3)l−モノオレオイル−(ラセミ)−グリセロール(C18:Lシス−9)  (所謂モノオレイン) (4)1−モノステアリル−(ラセミ)−グリセロール(所謂モノステアリン) U)市販品として人手出来る膜形成性脂質レシチンの数々の形態が考えられる。
−例としては、提示しである実施例の全てにおいて卵のレシチン(シグマ ケミ カル社)が使用されている。卵のレシチンは、その低い価格及び低い不飽和度の ために好ましいものである。
レシチンはウシの心臓からも取得することが出来る。ダイスのレシチンは高価で はないが、より高い不飽和度を有する。4から19個の炭素までの、鎖の長さが 異なるレシチンの様々な合成変種を入手することが出来る(スペルコ社)。
生物学的範囲(10〜18)における鎖の長さを有するレシチンは、様々な応用 に有効であると考えられる。不飽和のレシチン(ジオレオイル、シリルオイル、 ベーターオレオイル、アルファーパルミト ベーターバルミトイル;アルファー バルミトイル ベーターパルミトイル及びアルファーオレオイル ベーターバル ミトイル)もやはり有効である。ジアラキドニルレシチン(高度に不飽和であり 、且つ、プロスタグランジンの前駆体である)もやはり有効である。
フォスファチジン酸は、卵から又は合成化合物(シミリストイル、ジパルミトイ ル又はジステアロイル、カルビオケム社)として入手出来る。ウシのフオスファ チジルセリンが人手出来る(スベルコ社又はカルビオケム社)。
フオスファチジルイノシトールは、植物(スペルコ社)又はウシ(カルビオケム 社)材料から入手出来る。カルシオリピンは、ウシ又は細菌性材料から入手出来 る(スベルコ奸)。フォスファチジルグリセロールは、細菌性材料(スベルコ社 )から又は合成化合物(シミリストイル又はジパルミトイル、カルビオケム社) として人手出来る。
フォスファチジルエタノールアミンは、卵、細菌性物質、ウシ、又は、ブラスマ ローゲン(スベルコ社)、あるいは、合成化合物であるジオクタデカノイル及び ジオレオイルのアナログ、及び、ジヘキサデシル、ジラウリル、シミリストイル 及びジパルミトイル(スペルコ社及びカルビオケム社)として入手出来る。
モノグリセリドは、「シグマ ケミカル カンパニー社」から入手出来る(例え ば、1−モノバルミトイル−(ラセミ)−グリセロール、モノバルミチン;1− モノカブリロール−(ラセミ)−グリセロール、モノカブリリン;1−モノオレ オイル−(ラセミ)−グリセロール(C18:1、シス−9)、モノオレイン; 1−モノステアリル−(ラセミ)−グリセロール、モノステアリン)。
(k)他の成分 他の成分を微細結晶に添加してその安定性を増大させるか、あるいは、その放出 速度を修正すること力咄来る。例えば、医薬的に許容されう得る油を低重量濃度 添加して、微細結晶とリン脂質又はグリセロール脂質の被覆との間の接触を促進 することが出来る。その油によって結晶性薬剤が溶解せず且つ膜形成性脂質によ る被覆が破壊されないように、油の種類及びその重量濃度を選択する必要がある 。これらの関連性は実験により決定することが出来る。
有効な油は、ビタミンE、イソプロピルミリステート、ベンジルベンゾエート、 オレイルアルコール、鉱油、スクアレン及び植物油を含むが、これらに限定はさ れない。実施例6は、エリスロマイシンのレシチン被覆した微細結晶性の調製物 中におけるビタミンEの取り込みによりその薬剤の溶解速度が低減され、それに より、薬剤による組織刺激が低減されることの証拠を示している。
37℃において固体である、リン脂質適合性で非抗原性の分子により、微細結晶 を「前被覆」することも可能である。その例は、パラフィン、トリステアリン、 エチルオレエート、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチル アルコール、ステアリルアルコール及びベトラタムを含む。
例えば、それらの融点以上例1度における超音波処理又は剪断により、1次被覆 内へ上記の物質を取り込むことが出来る。これらの物質が固体化する点に温度を 戻ときのこの過程の間にレシチンを添加することにより安定化を行うことが出来 る。荷重を引き下げないような、つまりは、薬剤の溶解速度を過度に妨げないよ うな低重fIli:濃度(10%以下)を使用することが望ましい。
また、生物分解の可能性が更に進んだ制限を課すことがあってよい。実施例13 は、微粒子形態のパラフィンのレシチン適合性を記載している。
(1)懸濁用媒体 最終調製品において、連続相は一般的には水であり、それは、生理学的に許容可 能なpHに緩衝化されており且つ等浸透性濃度の塩化ナトリウム又はグルコース を含む。高濃度における大容量の微細結晶の筋内内注射を含むある種の適用例に おいては、媒体の容量オスモル鼻度(例えば、グルコース濃度)を上昇させて、 筋肉内における物質の拡散を促進することは有効である。
上述したように、これにより、筋肉内注射後の密集化の過程を阻止することが出 来る。差支えない場合には、カルボキシセルロースのような粘性増大用試薬は、 筋肉内注射の後の薬の動態を変化させ、且つ、保存上での微細結晶の沈降速度を 減らすのに有効である。
アルベンダゾールスルフオキシドが水の存在下においては充分な長期安定性を示 さない、ある種の適用例においては、実施例7におけるように、水を極性溶媒に 変えることが有効である(実施例5も参照せよ)。
使用することが出来る非水性の極性溶媒は、以下に記載のものを含むが、それら に限定されることはない。
(1)グリセリン(誘を率42.5を有する水混和性液体)(2)ポリエチレン グリコール(誘電率32を有する水混和性液体)。
上記の媒体中で被覆した微細結晶を作成することが出来、あるいは、これらの媒 体内へ沈降させることが出来る。第1の必要条件は、リン脂質又は被覆用物質の 実質的な部分がこの溶媒中で膜形窓をとっていることである。同様に重要な必要 条件は、結晶物質はそれが再結晶する溶媒中に充分に溶解することが出来ないこ とである。
(m)防腐剤 油溶性の防腐剤は、1次相すなわち被覆相中にこの過程に添加することが出来る 。これらは、塩化ベンズアルコニウム、プロビルバラバム、ブチルパラベン及び クロロブタノールを含むがこれらに限定はされない。防腐剤として、仕上げ済み の製品に添加出来る水溶性及び油溶性試薬が数多く存在し、それらは、ベンジル アルコール、フェノール、安息香酸ナトリウム、EDTA等を含む。
(n)任意選択の凍結乾燥化及び再構成水性の微細結晶調製物を凍結乾燥化して 、水で再構成出来る乾燥産物を得ることが出来る(実施例6)。これ1も水性の 環境において長期の安定性を有さない薬剤には特に有効である。また、その微細 結晶薬剤が実質的に可溶化しない揮発性有機溶媒内における超音波処理又はW断 過程を行い、溶媒を揮発させることにより乾燥状態の被覆を施した微細結晶を調 製することが出来る(実施例8)。これらの方法により、無水状態のリン脂質の 層に囲まれた微細結晶が生じる。このような形態は、経口投与、あるいは、水で 滓構成した後の注射に適している。
(o)最終製品のデザイン 本明細書中に提供される指示に従う当業者は、以下の項目(1)〜(7)を実験 的に決定するのに何ら支障を来たすことがないであろう。
(1)最も都合の良い調製法 超音波処理、高圧力及び剪断、有機溶媒の関わる方法、空気中での衝撃、インフ ライト結晶化、及び、溶媒希釈の間の比較(2)最も有利な薬剤形態 中性薬剤の結晶、荷電している薬剤の結晶、及び、薬剤のより複雑な固体形態の 間の比較 (3)最適の膜形成性脂質 膜の反応性及び安定性、血液及び組織適合性、並びに、価格に基づく(4)以下 の項目を含む製造の至適条件薬剤と脂質との投入比率;修正用試薬としての少量 の油又は蝋質の混合;超音波処理、剪断等の期間;サイズ選択の方法としての沈 降化の使用;単一層又は多重層形態内へのより多くの周辺脂質の添加;浸透性又 は粘度に影響を与える試薬の添加。
(5)至適粒子サイズ 上記のサイズは、供給される出力、処理する期間、薬剤及びリン脂質の濃度によ り、ある程度まで調整することが出来る。更に、上記のサイズは、沈降速度によ り、50%mと10μmとの間で選択すること力咄来る。
(6)希望する貯蔵期間及び薬動態を達成するための最適な組成物上記の組成物 は、注射後の、薬動態についての上述の因子の効果の研究を含む。粒子サイズ、 1次及び2次リン脂質の含有量、及び、注射後の組織内への密集化を回避するた めの添加物が特に重要である。
(7)最も有利な投与法 注射(IV、IA、IM、等)、経口、局所投与、吸入法等を含む。
(p)重量及び尺度 本明細書中に示されている全ての割合及びパーセント率は、重量(W/W)又は 重量/容量(w / v )パーセント率によるものであり、分母における重量 又は容量は、その系の総重量又は総容量を示す。
水溶液中の水溶性成分(例えば、グルコース)の濃度は、その系における水の容 量に関するミリモル濃度(mM=リットル当たりのミリモル)で示されている。
全ての温度は摂氏温度において示しである。
直径又は寸法は、ミリメーター(mm=10−3メーター)、ミクロメーター( 、c+m=1O”メーター)、ナノメーター(nm=10−9メーター)、又は 、オングストローム単位(=O,lnm)において示されている。
本発明の組成物は、前述の物質を含むか、実質的にそれらから成っているか、あ るいは、それらから成っていてもよく、且つ、本発明における過程又は方法が、 そのような物質を用いる前述の段階を含むか、実質的にそれらがらなっているか 、あるいは、それらがら成っていてよい。
発明を実施するための最良の形態 実施例1 オキシテトラサイクリン(OTC)のレシチン被覆した微細結晶を以下に記載の 方法において超音波処理により調製した。
150m1のガラスビーカー内へ、4.4gのオキシテトラサイクリンニ水化物 (シグマ社、0−5750)と16.0gの卵のレシチン(卵からのし一アルフ ァーフォスファチジルコリン、タイプXV−E、シグマ社、p−9671) を 添加し、ガラスの攪拌棒を使用して大まかに混合した。次に、pHを7.4に合 わせた、300mMのグルコースと10mMのトリスの水溶液を添加して、80 m1の最終容量にした。
「ソニファイアーRセル ディスラブター、モデル W185DJ (ヒート  システム アンド ウルトラソエックス社、プレインビュー、ニューヨーク州) の1.0cm直径のプローブをその液体中に浸し、更に、出力段階10 (通常 では100〜150ワツト)で総計60分間、混合物を超音波処理した。加熱冷 却装置及び超音波処理を時々中断することにより、混合物の温度を調節し、且つ 、60℃を越えないようにした。MCIの添加により5.0のpHを維持した。
超音波処理の結果として、不透明な黄みを帯びた薄茶色の懸濁液を生じ、それに 覆いを被せ、更に、24時間沈殿させた。底の部分の11ml中には、OTCの 目に見える沈殿物が濃度40%(W/V)で含まれていた。上溝はリン脂質小胞 を含んでいた。底の部分の22m1を回収し、更に、緩やかに震盪して沈殿物を 再懸濁させた。それは、レシチン被覆したOTCの微細結晶を含んでいた。それ は幾分粘性があるが、注射針通過性の液体であった。
蛍光光度分析及び高速液体クロマトグラフィー()(PLC)により、上部の相 は、殆どオキシテトラサイクリンを含んでいないことが示された。底の部分の2 2m1として採取した底部相は、添加したオキシテトラサイクリンの98%以上 を含んでいた。それは、OTCが20%(W/V)であり、且つ、レシチンが2 0%(W/V)であった。
分液を両方の相から採取し、それをOTCで飽和した緩衝液で希釈し、更に、「 クルター N4−MD サブミクロン パーティクル アナライザーJ(Cou lter N4−MD Submicron Particle’Analyz er)を用いて、直径(±SD)を分析した。
粒子サイズについて分析すると、上部相は、30.5±8nm(77%)の直径 であり、3,000nmを上回る粒子は、それぞれ、単層及び多重層のリン脂質 小胞に相当することが判明した。この上部相を棄却した。
レシチン被覆されたOTC微細結晶分画は、以下に記載する重量平均粒子サイズ 分布を有していた。
980±460 (SD)nm、59%;2,880±400 (SD)nm。
41%。
逆染仏法を用いての電子顕微鏡による、その調製物の分析により、上述の知見が 証明された。
上述したように数々の調製物を作成し、更に、これらをゴム栓をしたガラスアン プル及びガラスビン内へ詰めた。数週間の期間を越える保存で、幾分かの沈殿が 観察されたが、この沈殿物は、3回反転させると均質化させることが出来た。こ の調製物は、サイズ分布、OTC濃度、化学的統合性、及び注射針通過性(20 ゲージ又はそれより細いもの)を含む性質を9箇月間以上保持していた。
以下にレシチン被覆の重要性を証明した。
レシチン不在の状態で、4.4gのOTCと75.6mlのグルコースとの溶液 を上述したように60分間超音波処理した。
以下に記載する特徴を有するきめの荒い懸濁液が取得された。
(a)即時の試料採取及びOTC飽和水内での1,000倍希釈により、裸眼で 見ることが出来る粒子種を生じた。「クルター サブミクロン パーティクル  アナライザー」による分析では、この分子種は「範囲外J(3pmを超える)で あることが示された。この分析によっては、直径3pm未満の粒子はいずれも示 されなかった。
(b)超音波処理後10分以内に全てのOTCは底に沈殿した。この底部相は流 動性ではなく、且つ、注射針通過性でもなかった。沈殿後1時間以内に、それは 、震盪では再懸濁できない固体の塊となった。同様に、超音波処理したOTCに 対し、超音波処理中止後直ちに、予め形成しであるリン脂質小胞を添加すること によっても、この調製物を安定化することは出来なかった。このため、レシチン (又は、他の膜形成性脂質)との超音波処理が、調製法における決定的な段階で あることが示された。
実施例2 以下に記載の変更を加えて実施例1の調製をaり返した。
調製物を5.0mlの総容量に計り分け、微小チップの超音波プローブを使用し 、更に、0.15mgのニールレッドを脂質と同時に添加した。この染料はリン 脂質に結合し、且つ、レシチンについての蛍光標識として働いた。
20%(W / V )の調製物の小滴をガラススライド上に広げ、更に、蛍光 顕微鏡(ライフ ウエツラー ダイアルックス 20)を用い、高出力下に観察 した。
図2は、局所的な視野の白黒での図である。白色は、強い蛍光を示す。紫外線励 起を用いると、○TC粒子はそれらの強い黄緑色の蛍光により観察された。図2 の上の図は、OTCの蛍光像の描写を示している。
直径が約0.2〜約3pmまでの範囲に亘る個別の粒子が観察された。この粒子 の大半は、1μm以下の直径であった(数平均)。この粒子は、明確な境界線を 有するが、拡散した黄緑色のハローに囲まれている。
調製物中のレシチンに関連したニールレッド像を示すために、同一の視野を近紫 外線での励起を用いて観察した(下段の図)。このニールレッド像は、レシチン が○TC粒子の周囲を囲んでいることを示している。ハローをなす赤色の蛍光は 、○TC微細結晶の境界を越えて0. 3〜3μmにまで広がり、その粒子を囲 んでいた。
OTCとレシチンの両方が存在しない空の場所をスメア−の境界付近に位置する 全ての粒子の回りで簡単に識別することが出来る。時折、2つのOTC粒子がリ ン脂質の単一のハローを共有していることを示唆する形状を確認した。
試料中ではブラウン運動が観察された。ガラススライド上で沈殿した、より大き め(11mを超える直径)の粒子はブラウン運動を示さないか、又は、かなり制 限された運動を示した。1μm以下の直径の粒子はブラウン運動を示し、より大 きい粒子の間を移動した。低濃度領域における観察により、ハローが相関する運 動をしなければ、どの粒子も約1/4の直径を上回る距離を移動することは出来 なかった。更に、粒子の直接的な衝突は全く観察されなかった。これらの観察は 、本発明の微細結晶の懸濁液の顕著な安定性を説明する。つまり、このレシチン は微細結晶を被覆して、結晶表面との接触のための疎水性表面、及び、水との接 触のための親水性表面の両方を供給する。
被覆された表面は、ニールレッド染色により明らかにされているように、膜形態 のレシチンの多数の届によって包被されている。この包被の安定性は、それぞれ の蛍光性シグナルにより明らかにされたように、微細結晶は常にレシチンのハロ ー内に留まっているという事実によって示される。外側のレシチン層は、被覆し た微細結晶が、充分融合出来る程近くに接近しないことを保証するものである。
レシチン被覆した微細結晶の溶解挙動は、大容量の蒸留水にその結晶を接触させ てマウントし、更に、カバースリップを被せることにより、蛍光顕微鏡下におい て観察された。より小さい粒子(約0. 2〜1.OIlm)は、水の流れに伴 って動いていた。ニールレッドの蛍光のハローは、蛍光を呈しているOTC粒子 と共に移動し、更に、2つの蛍光性シグナルの明度は、最初は、一定の比率のま まであった。その粒子が蒸留水中を移動すると、OTCシグナルは弱くなり、こ のことにより、微細結晶が溶解したことが示唆される。ニールレッド像のごく一 部の分画及び蛍光強度が消失し、このことにより、レシチン被覆は耐久的な構造 であることが示唆された。より強固にスライドに付着しているより大きめの粒子 の溶解挙動は、一般的には、幾分異なるものであった。流勢により、それらの脂 質の大部分の脱落を生じた。より大きめの微細結晶はその後ひびが入り、その各 かけらに二−ルレ・ノドのAローの一部を付けたまま砕は散ってしまったことが 観察された。
また、「クルター N4−MD サブミクロン パーティクル サイザー」を用 いて解離挙動を研究した。実施例1に記載したように、OTCで飽和した等張の グルコース緩衝液で調製物を1,000倍に希釈する場合、この調製物は安定で あり、更に、980±460nm及び2,880±400nmの粒子サイズが観 察された。
一方、蒸留水で1,000倍に希釈した場合、調製物の迅速な変化力で観察され た。溶解が考えられたが、その理由は、OTCの最終濃度が、薬剤の水溶解度( 約1mg/ml)よりも低い0.2mg/mlになったためである。
溶解は観察されたものの、3μmを上回る直径を有する幾つかの粒子の形成を伴 った。
実施例3 ニールレッドで処理した、レシチン被覆したオキシテトラサイクリンの微細結晶 を作成し、更に、その後の分画実験を行って、大直径(1,0〜1゜9μm)の 被覆した微細結晶についての1次と2次とのリン脂質被覆の間の関係を調べた◎ オキシテトラサイクリン(2,0g)、レシチン(8,0g)及びニールレッド (1,5g)を40m1の等張グルコースに添加し、更に、30分間超音波処理 を施した。この調製物を一晩沈殿させることにより、20%(W/v)OTCに まで濃縮した。この調製物の容量は10m1であった。ニールレッド濃度の蛍光 光度アッセイ、リン脂質分析(フェロチオシアン酸アンモニウム抽出による)、 及び、蛍光顕微鏡下における観察のために、小分液を採取した。その後、この調 製物を臨床用の遠毛1で中程度のスピードで15分間遠心した。その結果、2. 0mlの容量の目に見える沈殿を生じた。
上部相を分離し、更に、1つの分液を分析した(1次上清)。底部相は、最終容 量が10m1になるように等張グルコースを添加して再懸濁させた。この分液を 分析した(第1洗浄物)。これを繰り返し行って、総計5つの洗浄物を生じた。
この操作により、小さい(0,1〜0.3μm)直径の被覆されている微細結晶 及び弛く付着していたリン脂質小胞が除去された。これにより、大きい(1〜3 μm直径)被覆微細結晶を単離し、更に、それらのリン脂質/薬剤率を評価した 。
上記の観察により、より大きい結晶を繰り返し洗浄すると、それらに会合するレ シチンの大部分の分画が消失することが示された。会合する脂質の量は、第3〜 第5洗浄においては、108±80μg/ml、すなわち、投入量(ニールレッ ド)の約0.4%に安定化する。この被覆の厚みは、OTCとレシチンのの密度 を等しいとして(約1.4g/cm3)近似することによる容量の関連性から推 定することが出来る。ニールレッドのデーターから、その層の厚みは、15オン グストロ一ム単位であると計算された。これは、伸張したレシチン単一層から推 定される価に近似している。リン脂質分析からの推定値はより低いものであるが (約3オングストローム単位)、実験的な不確定さが大きく、且つ、第3から第 5の試料についての抽出効率が、1よりも著しく低かった可能性がある。包被層 が、遠心力により取り除かれる場合には、上述の方法により、包被層の厚みを小 さく見積ることがあり得る。
小さい(0,1〜0.3μm直径)微細結晶については、このニールレッドのハ ローは、ブラウン運動を受けながらも、その微細結晶に強固に会合しているのが 観察されている。これは、その包被層がかなり安定であることを示唆している。
実施例4 レシチン被覆したオキシテトラサイクリンの薬物動態を実験室用のラットで決定 した。
調製物は、主に、実施例1において記載したように作成した。それは24%(W /V)のOTC及び2,0%のレシチンを含んでいた。
試料(0,1m1)を実験室用のラットの後ろ定向に深く差し込む筋肉内注射に より投与した。注射は、腓腹筋内へ(抹消から幹部へ)行った。
陽性対照として取り扱ったものは、IM注射可能なOTCの市販試料(リカマイ シンR200、ファイザー社)のO,1mlの注射液であり、これは、両性のO TCとして200mg/ml f)OTC塩基、40%(w/v)の2−ピロリ ドン、5.0%(w/v)のポビドン、1.8%(w/v)の酸化マグネシウム 、0.2%(W/V)のホルムアルデヒドスルフオキシル酸ナトリウム、及び、 pHを調製するのに必要なものとして、モノエタノールアミン又はHCIから成 る。指示された時間に、中枢動脈血を採取し、その動物を層殺し、注射を施した 筋肉を解剖し、更に、肉眼的に観察し且つオキシテトラサイクリンの蛍光発色の ために紫外光下において観察した。この血液試料及び筋肉をエタノールで抽出し 、更に、オキシテトラサイクリン濃度を蛍光光度により測定した。
図3は、オキシテトラサイクリンは、レシチン被覆した微細結晶形態で注射する 場合、筋肉から緩慢に放出され、7日後の筋肉中に注射用量の約20%が残存し ていることを示す。この放出は、実質的に市販のピロリドン溶液より緩慢である 。
図4は、4μg/mlから1.5μg/mlまでの血中レベルが、7日の期間中 保持されていることを示している。血中レベルが3日以内に0.5μg/ml又 はそれを下回る価に落ちてしまう市販の溶液と、これを比較することが出来る。
実施例5 上述のように、レシチン被覆したオキシテトラサイクリン微細結晶の多数の調製 物を20%(w/v)〜44%(w/v)の濃度で調剤した。
本実施例は、2次被覆(周辺小胞)を最初の超音波処理段階の後に添加する方法 、及び、それが捕獲している水性容積内に高張グルコース及び粘度増大用試薬を 含ませる方法を示す。
20gの卵のレシチン及び5gのOTC二水化物をビーカー内に入れ、更に、1 2.5 (w/y) グルコースの水溶液及び10mMのトリス緩衝液、pH7 ,4を添加して最終容量を100m1にした。超音波処理及びpH調整は実施例 1と同様に行った。
4つの別々のバッチを−まとめにし、更に、ねじぶた式の容器に入れて、冷却下 で一晩保存した。その調製物が沈殿した後、上部87.5%(350ml)を吸 い出し、懸濁液中のレシチン被覆したOTC微細結晶及び上部相(リン脂質)の ごく一部を残した。
分析により、下部の相は40%(w/’v)のOTCを含むことが示されたく沈 殿化によりOTCの調製物を44%(W/V)にまで濃縮すること力咄来た)。
周辺リン脂質/J%胞を個別に調製し、更に、濃縮したレシチン被覆した微細結 晶と混合した。12.5%のグルコースと5%のカルボキシメチルセルロースの 45m1の水溶液に5gの卵のレシチン及びO,1gのプロピルパラベン(防腐 剤)を添加し、更に、その混合物を出力レベル8で15分間超音波処理した。こ れにより、カルボキシメチルセルロース及び高張のグルコースを捕獲しているレ シチン小胞の、濃厚ではあるが注射針通過性の懸濁液を生じた。
調剤を完了させるため、40%のOTCレシチン被覆した微細結晶調製物の33 m1を先の周辺脂質調製物の33m1と混合した。この混合物を封をしたアンプ ル中で保存した。最終濃度は、20%(w/v)OTC,15%(W/V) レ シチン、0.1%(W/V)プロピルパラベンであり、水相は12.5%(w/ v)のグルコースとlomMのトリス、pH5,0から成る。
ラットにおけるIM注射での実験により、高張のグルコース又はカルボキシメチ ルセルロース中で作成した、あるいは、これらの試薬の存在下において超音波処 理した周辺脂質と混合した調製物は、等張対照に比較して注射部位からのOTC の除去がより速やかに行われるということが示された。
約300ボンドの3頭のウシに先の調製物(製剤Fと表記する)を9mg0TC /Kg (体重)の用量で筋肉内に注射した。
図5は、注射後の時間の関数としての平均(±SE)血中OTC濃度を示してい る。時間に対する血中濃度の[!III!は平であり、2時間と120時間(5 日)との間の時間範囲においては0.5μg/mlと1.0gg/mlとの間の 濃度が保たれている。適度な高用量を用いれば、繰り返し注射を行う必要なくし て、その動物が5日以上の期間に亘り治療的な濃度を受容することが出来るとい う理由で、この種の持続的放出は有効であり得る。
図5の結果に類似した結果が、以下に示す組成物を使用して得られた。
表2 20% 30% 均質化 21% 水 20% 30% 均質化 12% 水 0%の水 上記の試料の全ては、良好な注射針通過性及び物理的安定性を示した。これらの 薬物動態においては微妙な相異が存在していた。これらは、注射の際の痛みある いは注射部位の腫れを生じなかった。注射時の痛みがないということは特に市販 の溶液に勝る利点である。
実施例6 極めて低い水溶解度を有する抗生物質であるエリスロマイシンも、やはり、実施 例4の方法に類似した方法で、レシチン被覆した微細不満として調剤した。
エリスロマイシンの水溶解度は、中性のpHにおいてはオキシテトラサイクリン よりも高い(2mg/ml対1.1mg/ml)。エリスロマイシンは、高濃度 では組織に対して刺激的である (炎症を生じさせる)ことが知られている。こ れは、プロピレングリコール中に懸濁させたエリスロマイシン結晶の懸濁液(2 0%w / v )を筋肉内(ラット)に注射した実験により立証された。この 結果、注射時の広域に及ぶ痛みと損傷を生じたので、そのラットを直ちに層殺し なければならなかった。
以下に示す実施例は、レシチン被覆の使用により、どのように、薬剤に固有な刺 激が低減されるか〈実施例6も参照せよ)、及び、レシチン被覆した微細結晶に おけろ水不溶性の医薬的に許容可能な油の混合により、どのよう°に、その刺激 が更に低減され得るのかを説明する。
表3は、超音波処理により調製し、且つ、ラットにおけるIM注射によりテスト を行った2種類の組成物についての結果を示す。
表3 上記のデーターは、ビタミンEを添加した場合、薬剤誘導性の損傷が容認出来る レベルにまで低減されることを示している。ビタミンEのこの付加的な保護効果 は、エリスロマイシンの微細結晶とレシチン被覆との間に入り込み、エリスロマ イシンの溶解に対する付加的な緩衝物及び障壁を形成するというビタミンEの能 力に寄与するものと思われる。これは、脂質の被覆を変更して、取り込まれる薬 剤の有効性を低減する一例である。
エリスロマイシンの製剤を用いた実験により、リン脂質被覆した微細結晶の凍結 乾燥形態が有効である条件も決定した。20%のエリスロマイシン、15%のレ シチンの調製物を凍結し更に凍結乾燥機器内に配置して粉末を産生じた。それを 12%(W/V)のグルコースと混合し且つ攪拌すると、注射針通過性で且つ物 理的に安定な懸濁液が生成された。
粒子サイズの測定では、平均直径が0.7pmとなり、これは元の調製物と同一 であった。
別の実験により、水を使用しないで等価な凍結乾燥産物を産生ずることが出来る ことが示された。
フッ化炭素フレオン TF ()リクロロトリフルオロエタン)中で超音波処理 を行った。
超音波処理容器内へ、2gのエリスロマイシンを0.5gの卵のレシチンと共に ガラスの攪拌棒を使用して混ぜ入れた。次に、7.5mlのフレオンTXをその 混合物に添加した。その後、この混合物を30分間超音波処理り、、250m1 のエルレンマイヤーフラスコ(三角フラスコ)内に移し入れ、更に、試料に窒素 ガスを吹き付けた。このフラスコを回転させて、底に乾燥用物質を一様に分散さ せた。残存している固体物質を[ラブコンコ ベンチトップ リオフィライザ− (モデル 75034)J内で一晩乾燥させた。
結果として生じた物質は、黄みがかったペレットであり、これを、20%のレシ チンと5.4%のグルコースを含む予め超音波処理しである水性の懸濁液から成 る希釈剤中に、穏やかに震盪させながら再懸濁させた。この再懸濁させたエリス ロマイシンは、0.7μm直径の粒子(クルター N4 パーティクル サイザ ー)形態におけるエリスロマイシンの20%(W/V)の、注射針通過性であり 物理的に安定な懸濁液であった。
上記の方法は、追加的な実験により、抗生物質の溶解度が最小限となるフレオン のような溶媒中での超音波処理を必要とすることが示された。
エリスロマイシンが可溶性であるクロロフォルム又はエタノール中で超音波処理 を行って先の方法を繰り返した。どちらの場合においても、水性媒体に添加した 場合に、適切に再懸濁しない粉末が取得された。これにより、分散及び蒸発過程 中に薬剤が殆ど全く結晶状態のままでいるという必要条件が定義される。
実施例7 レシチン被覆した微細結晶形態も、やはり、駆虫剤の投与に有効であることが証 明されている。これらの適用例については、その薬剤がIM注射部位からその系 内に2日以内に吸収されることが好ましい。
10%(W/V)のアルベンダゾールの(8%)レシチン被覆した微細結晶は、 470nm直径の粒子(クルター N4 パーティクル サイザー)を生じ、注 射針通過性であり、総体的には60週間安定であることが判明している。
アルベンダゾール調製物を沈降化により20%(W/V)にまで濃縮することが 出来た。実験室用のラットの後ろ器内へ25μlをIM注射した際、以下に記載 する薬動態が結果として得られた。
表4 庄肚後Ω挫肌 ・ 亀におをる゛ 血吏」l剋L4時間 2.0±0.7mg( 80%) 112.5土庄0μg/m18時間 2.4±0.5mg(97%)  62.5±77−8p/m124時間 1.7±0.5mg(69%) <2 0 p g /m 1抽出前の筋肉の総体的な観察により、周囲の組織に対する 観察出来る程の障害を伴わない薬剤沈着が示された。
10〜20m1の上記の調製物をヒツジ内へ筋肉内又は皮下注射したところ、優 れた許容度が見られた。7日目の剖検により、沈着物はその薬剤の主要分画に相 当し、周辺組織の刺激はごく僅かであったことが明らかにされた。
血液循環内への薬剤の緩慢な吸収は、恐らく、大容量の注射及びアルベンダゾー ルの低い水溶解度(0,1mg/m1未満)の結果であると思われる。
こtLにl、アルベンダゾールについてのレシチン被覆した微細結晶注射形態の 治療的有効性が制限されるが、これは数週間に亘る緩慢な放出が望まれる他の低 い水溶解度の薬剤についての有効性を予示している。
上述の実験を、その薬剤のより高い水溶性を示すアナログであるアルベンダゾー ルスルフオキシドを用いて繰り返した。血中内へのより迅速な吸収が観察された 。アルベンダゾールスルフオキシドについての溶解度のデーターは、水において は0.42mg/ml、プロピレングリコールにおいては17.7mg/ml及 び、エタノールにおいては179.0mg/mIである。調製物を以下の組成に 従って作成した。
(A)5.4%の緩衝化した等張グルコース水溶液中に溶解している20%のア ルベンダゾールスルフオキシド、20%の卵のレシチン(B)プロピレングリコ ールに溶解している20%のアルベンダゾールスルフオキシド、5%のレシチン 両方の調製物とも普通に沈殿して20%(W/V)のアルベンダゾールスルフオ キシドを生じた。
両方の調製物の試料(0,1m1)をラットにIM注射し、更に、その筋肉を注 射後28目の剖検において調査した。両方の調製物とも薬剤の沈着を殆ど示さず 、且つ、周辺の組織の刺激は全く示さなかった。
2つのOH基を有し、且つ、誘電率が32であるプロピレングリコールは、水に 代わることの出来る極性有機化合物の例である。
本事例において、薬剤の長期的化学安定性及びそれによる調製物の保存期間に対 して有利であることが証明された。
ウシでの実験により、プロピレングリコール中に溶解している15%(W/V) のアルベンダゾールスルフオキシド、3.75%(W/V)レシチンの微細結晶 調製物は特に有効であることが示された。ウシに対してこの調製物の約6mlを 筋肉的注射した結果(用量=6mg/Kg) 、痛みは生じなかったが24時間 後に僅かに認めることが出来る腫れが生じた。7日後の剖検においては、薬剤の 残存は観察されなかったが微かな筋肉変色のみが観察された。
プロピレングリコールと水の70/30の混合物中に懸濁している、5%の卵の レシチン及び15%(W/V)の微細結晶アルベンダゾールスルフオキシドを用 いて、同様の結果が得られている。これらの調製物の両方ともが、獣医学的医薬 品における調製物の有効性についての現行の基準を満たしている。
レシチンを添加していないこれらの調製物の対照実験により、動物の反応、総体 的観察及び組織検査により証明されたように、この薬剤は本質的には刺激性であ ることが示された。このことにより、レシチン被覆は、この薬剤に対する局所的 な反応を低減するのに役立つことが示された。
実施例8 ニトロスカネートは、水不溶性の駆虫剤化合物である。IV又はIMM射可能な 形態が望まれるところである。この化合物は、水又は高湿度の存在下においては 、化学的に安定ではない。また、アミン類と化学的に反応性である。
実施例6に記載したように、レシチン被覆した微細結晶をフレオン中で超音波処 理することにより作成し更に粉末形態で保存した。
水性賦形剤を用いた再構成により、注射可能な製品を得る。12.5%のグルコ ース中に溶解しているO、1%のプロピルパラベンを含む20%(W/V)の超 音波処理したレシチンの5.7倍容量でこの製品を再構成すると、ニトロスカネ ート微細結晶の10%(W/V)懸濁液を産生じた。この懸濁液は、注射針通過 性であり更に数時間安定であった。粒子サイズは、顕微鏡的評価により推定した ところ、約500nmであった。
実施例9 本実施例は、炎症反応の調節における非ステロイド性の抗炎症性薬剤の搬送系と して、どのように、リン脂質被覆した微細結晶を使用することが出来るかを示す 。この調製物を注射して筋肉内蓄積質を形成すること力咄来、あるいは、保護す る組織内へ注射することが出来る。
インドメサチンを一例として取り上げた。この分子は、4.5のpKaを有する カルボキシル酸であるが、pH7,0におけるその水性溶解度は0゜376mg /’mlに過ぎない。3%(W/V)の溶液を産生ずるためし;(よ、pHを9 ,6にまで引き上げる必要がある。その水溶解度はごく僅かではあるものの、希 釈された状態におけるこの分子は、単に中程度の油/水分配係数を示す。55/ 1、オリーブ油/水;85/1、ペンタノール/水。
レシチン被覆したインドメサチン微細結晶調製物は、以下に示す方法により作成 した。
インドメサチン(500mg)をガラスの撹拌棒を用いて卵のレシチン(2゜0 g) と混合し、更に、300mMのグルコース、10mMのトリス(pH7, 4)の水溶液を添加して、最終容量を10m1にした。30分間の超音波処理の 結果、被覆された微細結晶の均質な懸濁液を生じた。その調製物を沈降化により 濃縮させ、1100nの平均粒子サイズ(クルター N−4パーテイクル サイ ザー)を有する、20%(W/V)インドメサチンと20%(w/v) レシチ ンとの最終組成物を生じた。長期安定性は良好であった。更に沈殿化は進んだが 、その調製物を3回反転させて再懸濁させることが出来た。
先の調製物を抗炎症活性のための筋肉内蓄積質として、カラゲーニン[スギノリ ]誘導性の脚の水腫モデルを使用してラットにお1/)てテストした。工M注射 により後脚内に投与したインドメサチンの用量は5mgであり、それは、その調 製物に対する0、025m1、あるいは、pH10,5での15゜4%の溶液の 0.0325m1にあたる。脚の水腫阻害の効能は、カラゲーニン攻撃の後、注 射後1.24.48及び72時間目に評価した。時間及び処理群当たり3匹のラ ットを使用した。動物はテストの後層殺し、更に、剖検において筋肉の総体的観 察を行った。注射している間及び注射後の標準的な取り扱いによる、感知出来る 程の音声又は脚の退縮(行為)が見られなかったことにより立証されるように、 微細結晶調製物の注射は痛みを伴わないものであった。それとは対照的に、アル カリ性溶液の注射は、音声、注射した脚における退縮及びびっこを引く行為を結 果として生じたく12匹の動物中12匹)。
図6は、この2種類の形態についての、72時間目のカラゲーニン攻撃の後の脚 の水腫(反対の脚)に対する平均パーセント (±SD)予防率の経時変化を示 す。この図は、アルカリ性溶液は38%のみの予防効果を生じるのに対して、微 細結晶調製物は89%の予防効果を生じることを示す。27時間目に攻撃したラ ットを層殺し、更に、注射した筋肉を剖検において調査した。インドメサチン微 細結晶を注射した筋肉は正常に見えた(3匹中3匹)。
それとは対照的に、アルカリ性溶液を注射をした3匹分の筋肉のうち2匹分のも のは、顕著な変色を伴う約3X6X1mm寸法の損傷領域を示した。
先の事柄は、最低限の刺激で高濃度の薬剤を組織内へ導入するというこの微細結 晶製剤の能力を説明している。これは、IM蓄蓄積性注射び炎症を起こしている 組織又は隙(例えば、関節腔液)内への注射の両方における抗炎症剤のためのベ ヒクルとしての有用性を示している。
実施例10 本実施例は、静脈内に注射された場合にリン脂質被覆した微細結晶類はそれらの 内容物の迅速な放出を行うことが出来るということを示す。水不溶性のステロイ ド麻酔剤であるアルファキサロンはこの機構によって搬送され、その静脈内注射 の10秒以内に脳内で有効となる。
レシチン被覆したアルファキサロン微細結晶調製物は、300mMのグルコース 、lomMのトリス緩衝液、pH7,4の水溶液中での2種類の構成要素の同時 超音波処理により作成し、2%(W/V)のアルファキサロン、2%(W/V) の卵のレシチンを含む調製物を生じた。この微細結晶は548±75nm直径で あった(クルター N4 サブミクロン パーティクルサイザー)。この調製物 は4か月より長い期間安定であった。それは分離して流動的な沈殿物を生じ、そ の沈殿物は反転すると混ざり合し)、更に、震盪によって完全に懸濁化した。
以下に示すデーターは、この調製物は静脈注射で迅速な全身麻酔を生じることが 示している。先の調製物(0,11〜0.25m1)を200〜250gのメス のラット (ハーレン 5−D)内へ静脈注射(尾静脈)シて、10.15、又 は20mg/Kgの用量を投与した。10mg/Kgの用量では、10匹ラット のうち6匹が意識不明になった。そのため、この用量をEC5oの近似値とした 。15mg/Kg及び20mg/Kgの用量では、全ての動物が意識不明になっ た(それぞれ、3/3及び10/10)。動物は、注射開始の10秒以内に意識 不明となった。麻酔は、それ自体が15秒を必要とする注射と同じくらい迅速で あった。
(a)麻酔からの回復に伴う特徴的な自発行動の変化、(b)電気刺激での音声 化についての閾値、および、(C)腹部切開によりテストした外科的麻酔につい て、4種類の定性的および定量的データーを投与用量レベルの関数として記録し た。
以下、個別に(a)〜(C)について説明する。
(a)回復過程が開始したことの1次的兆候は、周期的な痙彎の開始であった。
20mg/Kgの用量投与については、この痙彎は30.6±16゜8分(±S D、n=10)に生じた。この後、覚醒及び正向へのもがきが続き、覚醒は50 .6±22.0分、正向反射が57.9±22.4分に生じた。動物の正常反応 及び自発的行動は84.0±25.5分に回復した。
(b)皮膚内の電極を通じての電気的刺激に対する音声化についての閾値をテス トした(背中の皮膚内に差し込んだ針状の電極、3mm間隔;グラスS44 ス テイミュレータ−及びステイミュラス アイソレーション ユニット;50Hz における1、5ミリ秒幅の方形波;刺激期間=2秒;振幅はmAmp単位におい て測定)。音声化閾値が7.0mAmpを超えるとは非常に深い麻酔を表現し、 2.0mAmpを超える範囲における閾値は中程度のレベルの麻酔を表現する。
麻酔をかけていないヒトの皮膚(脚における皮内挿入)においては、7mAmp の刺激は耐えられない痛みを引き起こし、更に、2.0mAmpの刺激は鋭い痛 みを引き起こす。3種類全ての用量において、意識不明になった全てのラットは 、音声化について測定不可能な程高い閾値を示した。最大限である15mAmp の刺激について音声化は全く得られなかった。
図7は、個々のラットについての典型的な結果を示す。
以下は、3種類の用量群(群島たり3匹のラット)を使用しての観察結果の要約 である。
測定不可能なほど高い(深い)麻酔は、10及び15mg/Kgの用量で意識不 明になった動物全てについて少なくとも5分間は継続し、更に、20mg/Kg 用量における動物全てについては少なくとも15分間継続した。
高いレベルの麻酔の期間は、10mg/Kgについて26.7±20.8分、1 5mg/Kgについて35.0±20.0分、及び、20mg/Kgについて4 1.7±7.6分という時間で用量の関数として増加した。中程度のレベルの麻 酔について対応する時間は、35±15.0分、66.7±12゜6分、及び6 3.3±15.3分であった。テストしたラット全ての閾値は、注射後2時間以 内に基準線レベルに回復した。
(C)外科的麻酔は、ラットの別の群において、電気的閾値が>15mAmpと なる最長時間にほぼ等しい時間でテストした。10mg/Kg用量においては、 テストした3匹の動物のうち、t=15分(注射後)におり)で腹腔を開く切開 に反応したものはいなかった。20mg/Kg用量におし1ては、テストした3 匹の動物のうち、t=45分(注射後)において腹腔を開く切開に反応したもの はいなかった。(外科的麻酔の本証明の直後、動物は、CQ2窒息により屠殺し た。) 上述の(a)〜(C)のデーターは、レシチン被覆したアルファキサロン微細結 晶は溶解することが出来、且つ、脳に浸入し、且つ、それらの静脈内注射後10 秒以内に全身麻酔を生じることを示している。また、このデーターは、この調製 物が誘発試薬かつ注射可能な全身麻酔剤としての有用性を有することも示してい る。
実施例11 本実施例においては、実施例10のアルファキサロン調製物を構造及び解離挙動 に関して特徴付けている。
2%(W/V)の卵のレシチン及び0.05%の二−ルレ・7ドと共に、2%( w/v)の薬剤を、300mMのグルコース、10mMのトリス (pH7,4 )の媒体中で高出力で20分間超音波処理することにより、2%(W/V)のア ルファキサロン調製物を作成した。
実施例3と同様に、脂質及びリン脂質に対し親和性を有する蛍光性染料であるニ ールレッドを使用して調製物中のレシチンを可視化させ且つ追跡した。
アルファキサロンで飽和した溶液内へ希釈した直後の「クルター N4 サブミ クロン パーティクル アナライザー」での分析により、0.52±0゜03□ mの平均粒子直径が得られた。「ライフ ウエツツラー ダイアルックス 20  フルオレッセント マイクロスコープ」を利用して、スライド上で調製物を可 視化させることにより、このサイズの粒子を明らかにした。
その粒子は、その結晶の約1.2〜1.7倍の直径を有する赤色蛍光の鮮烈なハ ローに囲まれた球状又は円筒型の無色な複屈折性の結晶からなっていた。
この蛍光は結晶表面付近で強く、且つ、結晶表面からの距離の関数として徐々に よりぼやけていった。
1次対2次のレシチン被覆の比率を実施例3において記載した種類の分画実験に おいて決定した。臨床用(血液用)遠心機内で調製物を中程度め速度で15分間 沈降させた。この上清を吸い出した。2.5mlのエタノールを含む吸収管(キ ュベツト)に初期調製物の分液(10μl)及びその上清を添加し、更に、ニー ルレッド蛍光(Fl)を蛍光光度計において測定した。
その沈殿物をグルコース/トリス媒体中に再懸濁させて初期容量を再構成させた が、ごく僅かな一部分は粒子サイズ決定機及び顕微鏡的観察での分析のために取 り出した。この手順を総計3回繰り返した。表5は、粒子サイズの変化を示す。
h’s ’ ′−た ルフ ロン の 能ニールレッ+ 1 調翌宜 L[口工 ―創ぢηC頴工 葺丑幻虹隼■初期 292.0 310. 0 0.52±0.03第1再懸濁 24.0 13.5 2.4 ±0.7第 2再懸濁 9. 5 5. 0 >3.0第3再懸濁 6. 5 6. 5 > 3.0第1再懸濁切のM微鏡的a察により、その微細結晶はそれらのニールレッ ドのハローを保持しているが、しかし、そのハローはより薄く且つより弱くなっ ていたことが示された。また、微細結晶は、約2.5pm直径の凝塊中に固まっ ていた。ニールレッドの薄層は、その凝塊中の微細結晶間に見ることが出来た。
第2及び第3の再懸濁物の観察により、更により大きい凝塊(初期調製物の粒子 の約8倍の直径のもの)が明らかにされた。この凝塊は微かなピンク色の蛍光を 示した。
表5における蛍光データーは、調製物中のレシチンの98%が、洗浄により解離 することが出来る周辺リン脂質(図1)であることを示している。ニールレッド の蛍光により示されるところによると、そのレシチンの2.22%が、アルファ キサロンm細結晶に強固に会合している。これは1次被覆を意味する。その薬剤 とレシチンとが同一の密度であると仮定すると、520nm直径の微測結晶上の レシチンのこの量によっては1.9nmすなわち19オングストロームの厚みの 石を結果として生じることが、簡単に計算出来る。この価は、レシチンの単一層 の厚みの期待値に非常に近い。この実験はまた、微細結晶の凝塊化を防ぐ周辺レ シチンの役割も説明する。それを除去すると、微細結晶はより近くに近接するよ うになり、且つ、遠達力の作用により凝集するようになる。
実施例12 以下に示す実施例は、単一注射での皮膚の長期間の麻酔を生じさせる方法として 、リン脂質被覆した微細結晶を使用する方法を示す。
Cherney(米国特許第2,803,582号、1957年)は、水溶性の 局所麻酔剤テトラカインをヨウ化水素酸(HI)塩の形成により、水不溶性にす る方法を記載した。Goodmann及びG i I 1manの「治療学の薬 理学的基礎J (第7版、マクミラン パブリッシング カンパニー社、ニュー ヨーク、1985年、312ページ)は、この塩の結晶を外科的創傷内に振りか けて45時間の期間の局所麻酔を起こすことが出来ることを示している研究(C herney、L、S、Anesth、Analg。
42巻、477−481ページ、1963年)を引用している。
しかしながら、1988年のPDHに対する側層文献は、テトラカインのヨウ化 水素酸塩は、合衆国内においては臨床的利用のためには市販薬としては入手する ことが出来ないということを示している。
本実施例は、それをレシチン被覆した微細結晶にすることにより、Cherne yの発明の利用法を増進させる方法を示している。
不溶性のテトラカイン−1(−1は、ヨウ化カリウム(Kr)をテトラカインー H−CIの飽和水溶液に添加することにより調製した。この沈殿物を再懸濁させ 、更に、水で数回洗浄し、更にその後、乾燥させた。
調製物Aとしては、logのテトラカインーH−IとIgの卵のレシチンとを試 験管内に添加し、更に、5.4%のグルコース、10mMのトリス、pH7,0 を添加して最終容量が10m1となるようにした。この物質を総計で20分間超 音波処理(温度調節をしながら)して白色の懸濁液を産生じた。これを−晩沈殿 させ、更に、上半分を棄却した。
調製物Bを同様の方法で作成した。テトラカインーH−I (0,50g)と卵 のレシチン(1,0g) とを10m1の容積で同時超音波処理した。上部の7 .5mlを棄却し、更に、底の2.5mlを再懸濁させて最終調製物を生じた。
両方の調製物は、20%(W/V)のテトラカインーH−I及び10%(W/V )の卵のレシチンであった。
両調製物は沈殿傾向を示し、30%(w/v)テトラカインを与えた。両調製物 の長期安定性は良好であった。
調製物A (0,1m1)をラットの背中の皮膚内に皮内注射したところ、約1 .0cm直径の膨疹を引き起こし、その境界にフェルトペンで印を付けた。
注射した領域の中央に配置させた埋め込み式の皮膚内用電極を使用し、注射した 皮膚における麻酔の度合をショック音声化テストにより決定した。音声化につい ての閾値は、注射後の初めの3時間の量測定できない程高かった(15mAmp を超える)。注射後の時間間隔22〜25時間の間に、4匹のラットをテストし た。この群は、6.6±2.6mAmpの平均(±SD)音声化閾値を有し、こ れは良好な麻酔を意味する。41〜44時間におけるこの群の再テストにより、 麻酔が軽減したことが示された。4匹の動物の内の3匹については、皮膚は正常 に見えた。1匹の動物は、注射した皮膚の中央に約2mm直径の茶色がかった斑 点を示した。対照として、2匹の動物に0.1mlの塩酸テトラカイン溶液を注 射した。この結果、最初は高いレベルの麻酔(15mAmpを超える)を生じた が、この麻酔剤溶液は、28目に痴皮が観察され、組織に対する重度の損傷を引 き起こしたため、麻酔の測定値は実用的でも意味のあるものでな力じた。これは 、各々2回の注射を施した2匹のラットを実験に追加して得られた結果により確 認された。4種類全ての注射領域は完全に茶色であり、且つ、24時間目には癲 皮を生じ、更に、48時間目にはクレータ−が観察された。
発明者は、調製物Bを用いて自己実験を行った。右足ふくらはぎの内側、膝下1 2cm及び22cmの皮膚内へ0.15m1の調製物Bを2回皮内注射した。こ の注射により、直径が約1.1cmの膨疹を生じた。注射時の痛みはなかった。
この膨疹は、約30秒以内に軽減した。注射した部位について、針での突き刺し 及び冷刺激麻酔についてのテストを、注射後24時間に亘って行なった。
図8には、5段階等級における針での突き刺しによる麻酔程度の調査を示した( 4/4=針の鋭さに対する完全な無感覚状態、074冨針の鋭さに対する完全な 知覚状態)。この図は、また、2%と5%のテトラカインーH−C1溶液での観 察結果をも示している。このレシチン被覆した微細結晶調製物は、注射後7〜9 時間の間の完全な麻酔を示し、12時間半〜14時間半の時点で50%感受性ま で復帰し、更に、16〜21時間の時点で完全に逆転した。注射は刺激(炎症) を起こさなかった。11分又は1時間半の時点で、微かな紅色水腫が観察された 。注射した領域は、24時間目には、完全に正常に見え、且つ、感じた。注射し た組織と注射しなかった組織との差異を示すことが出来る唯一の信頼出来る手段 は、注射後1〜5日目の強烈な摩擦に対する感受性であった。
上述の実験に対する対照として、自身に、1%、2%、及び5%のテトラカイン ーH−CIの溶液のO,15m1容量を注射した。その濃縮された溶液が与える 損傷をより少なくする試みとして、pHを5.3〜6.5に調節した。生理学的 張度は、グルコースを含めることにより維持した(それぞれ、4.3%、3.2 %及び0%)。
図8は、上記の溶液が2時間を超えない期間の完全な麻酔を生させたことを示す 。1%及び2%のテトラカインーH−CI溶液は緩やかな紅色水腫のみを生じ、 それは麻酔が軽減した時点で正常の色に戻った。5%のテトラカインーH−CI 溶液は、27分目に、中央に鮮赤色の斑点(7mm直径)及び硬さを生じた。表 示しである麻酔値はその周辺において測定した。その部位は麻酔が軽減した後も 炎症を起こしていた。その赤色斑点は78目に癲皮へと変形し、それは21日8 まで存続した。48日8には、その部位はピンク色がかった皮膚の1cm直径の 輪に囲まれた2mm直径の痴皮を有しており、それは接触に対して感受性であり 、約1mm程盛り上がっていた。これは鍛痕へと変形してゆき、それは1年間存 続した。5%(W/V)のテトラカイン溶液での、この劣悪な結果は、20%( W/V)のテトラカインーH−I微細結晶を用いて得られた卓越した結果とは、 際だって対照的である。
上述のデーターは、Cherneyの発明に関連するレシチン被覆した微細結晶 法の利用により、麻酔剤を4倍を越えるより高い濃度で注射し、且つ、5倍長い 期間の安全かつ可逆性の麻酔を行なうことが可能であることを示している。
実施例13 本実施例は、螺状物質の粒子は、レシチンの層で被覆し且つ安定化させることが 出来ることを示す。これらのリン脂質被覆した微粒子は、生理学的温度(37℃ )と100℃との間で溶解するリン脂質適合性の固体物質から作成することが出 来る。
パラフィンワックスを用いて本実施例を説明する。
パラフィン(3,35g)を60℃の湯浴上で溶解した。卵のレシチン(1゜3 5gの卵のレシチン)をビーカーに入れ、更に、300mMのグルコース、10 mMのトリス(pH7,0)の水溶液を添加して最終容量を47m1とし、更に 、均質化した。
均質化したレシチンに液体状のパラフィンを添加し、更に、その混合物を30分 間超音波処理して乳白色の均質な懸濁液を取得した。そのビーカーに覆いを被せ 、更に、室温にまで冷ました。その結果、レシチン被覆したサブミクロン直径の パラフィン分子の懸濁液は2週間を過ぎても安定であった。
上述の操作をリン脂質なしの条件で再現したところ、結果として固体パラフィン の沈殿化を生じた。
先の例は、水の沸点以下で、且つ、利用しようとする温度(37℃)以上の融点 を有する物質からレシチン被覆した微細結晶を作成することが可能なことを示し ている。
生物学的及び合成的な材料の、医薬的に許容可能な蝋質及び固体は、硬化ひまし 油、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、セチルエステルワックス、 ミリスチルアルコール、ペトロラタム、パラフィン、及び、様々な蝋質(乳状の もの、微細結晶、白色、黄色、等)を含むが、これらに限定はされない。また、 これらの物質を使用して薬剤の微細結晶のための蝋質被覆を与えることも可能で あり、この蝋質被覆は次にはリン脂質で被覆される。
この蝋質被覆は更に薬剤の放出速度を緩慢にさせ、そのため、その薬剤の作用期 間を延長させる。
パラフィンの、又はその代わりとして、生物学的に分解可能な蝋質としてのトリ ステアリンのレシチン被覆した微粒子は、注射した組織内で非常に長い存続期間 を有する。恐らく、それらは、水溶性抗原、又は、筋肉もしくは皮膚内の膜断片 の固定化及び捕獲(実施例16参照)に有効であり、 (補助剤として)ワクチ ン接種の効率を上昇させることが出来るものと思われる。
実施例14 以下に示す実施例は、結晶薬剤が溶解しない非水混和性の有機溶媒の存在下でレ シチン被覆した微細結晶を作成することが出来ることを示す。本実施例は筋肉弛 緩剤のダントロレンに基づいている。その物理学的形態は、279〜280℃の 融点を有し且つ低い水溶解度を有する鮮橙色の結晶である。
ダントロレン(7,9mg>を試験管に添加し、以下に記載の溶媒(1)〜(2 )を累積的に添加したが、薬剤は溶解しなかった。
(1) 0.3mlの鉱油 (2)+0.4mlのn−ジブチルエーテル(3)+0.4mlのメトキシフル ラン(4)+0.3mlのメトキシフルラン(5) +0.3mlのメトキシフ ルラン(6)+0.3mlの鉱油 上述の物質を微小チップで15分間超音波処理した。この結果、ダントロレン結 晶の目の細かい懸濁液を生じ、それは約15分で沈降した。この混合物を再度超 音波処理し、更に、O,1mlを取り出して19.8mgのジラウリルフオスフ ァチジルコリン(レシチン)を含む試験管へ添加した。攪拌しても、レシチンは 濡れるだけで溶解はしなかった。
等侵食塩水(1,5m l)をその試験管に添加し、更に、その内容唆を超音波 処理した。この結果、堅さがありエッグノッグ(鶏卵、牛乳、砂糖等を混ぜ合わ せた飲み物)の様な見かけの黄みを帯びた懸濁液を生じた。2日間の保存の後、 その試験管の内容物は3層に分離しており、それを別々に試験管から取り出した 。
約0.05m1の容量を有する底部層は赤みを帯びた黄色の塊であり、それは、 緩やかに攪拌すると等張の食塩水中に簡単に再懸濁した。それは、ダルトロレン の大半を含んでいた。それは、有機溶媒で濡れ、且つ、レシチンの層で被覆され ているダルトロレンの微細結晶からなっていた。
全体の容量の大半を占める中間層は非常に混濁していた。一番上の層は明るい色 をしていた。
中間及び一番上の層は、米国特許第4,725,442号(1988年)におい て、本発明者により記載されているような、レシチン被覆されている微細小滴に 相当していた。中間層におけるこの微細小滴はメトキシフルランにより富んでお りまた、一番上の層における微細小滴は鉱油に富んでいた。
本実施例は、安定で殆ど油溶解性を示さない結晶薬剤化合物を選択した場合には 、たとえ有機溶媒が多量に存在する場合にさえも、レシチン被覆した微細結晶が 超音波処理中に自発的に形成されることを示している。
本実施例は、リン脂質被覆した微細結晶の安定性に関わる物理的相互作用につい ての知見を提供した。
実施例15 本実施例は、駆虫剤であるアルベンダゾールのレシチン被覆した微細結晶調製物 を希釈し、家禽類及び畜生用の飲料水での投与に適する安定な懸濁液を得る方法 を示している。
実施例7において記載したようにして、濃縮した調製物(20%(W/V)のア ルベンダゾール、10%(W/V)のレシチン)を作成した。
分液を400m1の水道水内に希釈して0.25mg/mlの懸濁液を得、栓を した500m1用の試料瓶に入れ、震盪せずに保存した。希釈直後に行った粒子 サイズ分析により、その物質の10%が254±200nmの粒子、85%が2 .7±0.5μmの粒子、及び、5%が3μmを超える粒子であることが示され た。
64時間後には、その薬剤の45%のみがその瓶の底3分の1に沈殿した。
底には薄い半透明の液体状の薄膜が存在していた。これは1回の反転で簡単に再 懸濁した。粒子サイズ分析により、この物質の54%が17±llnmの粒子で あり、13%が3.0±0.3μmの粒子であり、更に、32%が3、czmを 超える粒子であることが示された。
上記のテストは、流れが5日以上阻止されている場合にさえも、レシチン被覆し た微細結晶の分散した形態を自動希釈(分配機)系で使用することが出来ること を示している。
実施例16 本最終実施例は、レシチン被覆した微細結晶が組織内への注射の後の生物分子の 放出を遅延させる手段として有効であることを示す。用途としては、蓄積質注射 の後の生物学的物質の持続的な放出、及び、ワクチン投与の過程におけるウィル ス性又は細菌性抗原の貯留の延長を含む。
ウシ血清アルブミン(BSA、14−Cラベル化物)を水溶性生物分子の例とし て採用した。このBSAを、最終濃度が27μg/mlとなるように、実施例1 におけるのと同様にして予め形成しであるオキシテトラサイクリン微細結晶(2 0%w/vの○TC120%w/vのレシチン)と混合した。
実験室用のラットを用い、 (a)皮内に、又は、(b)筋肉内にO,1mlの 混合物を注射し、更に、その皮膚及び筋肉の注射部位について、2日後の屠殺の 時点で残存している14−CBSAの放射活性を分析した。
対照は、等張のグルコース中における同一濃度のBSA、及び、超音波処理によ り調製したレシチン小胞(20%W / V )と混合した同一濃度のBSAで あった。表6は、レシチン被覆した0TCa結晶混合物についての皮膚及び筋肉 部位中により高いレベルの14−CBSA活性が検出されたこ・ 隼の に て いる − 試肢一ム皿織 L之ユニス且液 上之±2小胞 Ω工Ω微細級晶皮膚1 5.0 % 3.0% 88.0%皮膚2 4.4% 3.1% 17.5%皮膚3 4 .2% 3.9% 12.6%筋肉1 5.9% 0.0% 27.8%筋肉2  8.6% 8.2% 6.2%上記のデーターは、リン脂質被覆した微細結晶 は、その間隙の水性空間に生物学的物質及び抗原を保持することが出来、注射部 位からのそれらの放出速度を遅延させ、それにより、それらの活性を延長させる ことが出来るということを示唆している。
生物学的物質の投与についての又はワクチンの補助剤としての被覆した微細結晶 の有効性は(それぞれ)、その微細結晶中に(それぞれ)免疫抑制剤又は免疫刺 激剤を含ませることにより増大させることが出来る。
図面の簡単な説明 図1は、リン脂質被覆した微細結晶の概略図である。符号○==はリン脂質であ る(Oは極性先端、==は対になっている脂肪酸銀である)。直径は0.5□m (0,05〜10μmの範囲)である。
図2は、20%(W/Vンのオキシテトラサイクリン、20%(W/V)の卵レ シチンの微細結晶調製物をニールレッドで処理し、スライド上に広げたときに、 蛍光顕微鏡で観察される視野を示す図である。白色は、高い蛍光強度を示す。上 段の図は、オキシテトラサイクリン蛍光のパターンを示す。
より小さい粒子は、約0.2μmの直径である。下段の図は、ニールレッドの波 長で励起させた同一の視野のものである。この蛍光は、調製物中のレシチンの分 布を示す。
図3は、5%の卵レシチンで被覆した微細結晶形態の20%のOTCの0゜1m lを注射した後に、ラット(n=4)の脚の筋肉中に残存しているオキシテトラ サイクリンのパーセント率を示す。注射後1〜7日目のデーターについて、市販 の2−メチル−ピロリドン溶液として注射した同量のOTCの結果と比較してい る。
図4は、図3の実験における中枢動脈血中のOTCのレベルを示す。
図5は、20%(w/v)の0TC(10%(w/v)のレシチン被覆)の筋肉 内注射後の、子ウシ中のOTCの血中レベルを示す。
図6は、レシチン被覆した微細結晶として筋肉内に注射した5mgのインドメサ チンによる浮腫に対する保護の経時変化について、アルカリ性溶液として注射し た同一用量と比較して示す。
図7は、レシチン被覆したアルファキサロンの微細結晶の静脈内注射の後の、皮 膚内電気的刺激に対する音声化の閾値として測定した、ラットにおける麻酔のレ ベルの典型的な経時変化を示す。
図8は、レシチン被覆した、20%(W / V )のヨウ化水素酸テトラヵイ ンの微細結晶(上段グラフ)を用いて行ったヒトの皮膚中における麻酔(針で刺 すことに対する)の経時変化について、テトラヵインーHCI溶液(下段グラフ )と比較して示す。
OTCの残存% 血中[OTC] (ug/ml) 血中[OTC] (ug/ml) %阻害 音声化閾値(m^) 麻酔の程度 麻酔の程度 要約書 水不溶性薬剤は、リン脂質被覆された微細結晶の水性懸濁液としての調剤により 注射可能になる。その結晶薬剤をリン脂質又は他の膜形成性両親媒性脂質の存在 下、超音波処理又は高度の剪断力を誘導する他の方法により、50nmから10 μmの大きさに微細化する。この膜形成性脂質は、疎水性と親水性の両方の相互 作用により微細結晶を安定化させ、それを被覆及び包被して凝集から保護し、更 しこ、固体形態の薬剤物質の組織に対する刺激をより少なくする。脂質で封入し た薬剤粒子と会合し更にそれを取り囲んではいるが、それを包被はしていない、 小胞形態の付加的な膜形成性脂質によって2次被覆されることにより、凝集に対 する付加的な保護が得られる。40%(W/v) までの濃度で薬剤を含む組織 適合性製剤を記載する。この調製物を、病変内、静脈内、動脈内、筋肉内、皮肉 等を含む数々の他の部位に注射することが出来る。
本開示は、抗生物質、駆虫剤、抗炎症剤、局所及び全身麻酔剤、並びに、生物学 的物質を用いての製剤及び薬動恕学的なデーターの例を記載する。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.主に、固体形態の医薬的に活性な水不溶性薬剤物質の固体粒子の水性懸濁液 からなり、その固体粒子が約0.05〜約10μmの直径を有し、膜形成性両親 媒性脂質の0.3nmから3,0μmの厚みの層で被覆されており、その層が、 その薬剤物質を凝集に対して安定化させ且つ固体形態の薬剤物質の宿主の組織に 対する刺激性をより少なくする注射針通過性で注射可能な医薬組成物。
  2. 2.主に、固体形態の医薬的に活性な水不溶性薬剤物質の固体粒子の水性懸濁液 からなり、その固体粒子が約0.05〜約10μmの直径を有し、膜形成性両親 媒性脂質の0.3nmから3.0μmの厚みの封入1次層で被覆されており、そ の1次層は、膜形成性両親媒性脂質の被覆層と包被層の両方からなり、この1次 層が、その薬剤物質を凝集に対して安定化させ且つ固体形態の薬剤物質の宿主の 組織に対する刺激性をより少なくし、その固体粒子は、更に25nmから3.0 μmの厚みの2次層で被覆されており、その2次層が、脂質で封入されている薬 剤粒子に会合し且つ薬剤粒子を取り囲んではいるが包被はしていない小胞形態の 膜形成性両親媒性脂質から成る注射針通過性で注射可能な医薬組成物。
  3. 3.薬剤物質粒子が、約0.1〜約3.2μmの直径を有する請求項1又は2に 記載の組成物。
  4. 4.水溶性薬剤が、固体形態を生じる医薬的に許容可能な化合物との非共有結合 性複合体形成により水不溶性となっている請求項1又は2に記載の組成物。
  5. 5.脂質に対する薬剤の重量比率が、約1:1から約1,000:1である請求 項1又は2に記載の組成物。
  6. 6.膜形成性脂質、がリン脂質である請求項1又は2に記載の組成物。
  7. 7.0.01〜約40重量%の薬剤物質を含む、且つ、安定で注射針通過性であ る請求項1又は2に記載の組成物の水性懸濁液。
  8. 8.30を超える誘電率を有し、脂質膜又は薬剤物質を実質的に溶解しない医薬 的に許容可能な水混和性の極性有機性液体中に分散しているか、又は、該極性有 機性液体と水との混合物に分散している、安定で且つ注射針通過性である請求項 1又は2に記載の組成物の懸濁液。
  9. 9.薬剤粒子と両親媒性膜形成性脂質の1次層との間の接触を促進するため、又 は、薬剤溶解の速度を緩慢にするため、又は、薬剤放出の速度を修正するために 、薬剤物質の粒子を薬剤物質1g当たり0.25gまでの水非混和性油で濡らし た請求項1又は2に記載の組成物。
  10. 10.薬剤物質の粒子が、膜形成性の両親媒性脂質の1次層の塗布前又はその最 中において、37℃〜100℃の融点を有する蝋状リン脂質融合性固体の層によ り予め被覆されており、その蝋状リン路質適合性固体が、パラフィン、トリステ アリン、オレイン酸エチル、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、ミ リスチルアルコール、ステアリルアルコール及びペトロラタムから選択される請 求項1又は2に記載の組成物。
  11. 11.水を添加した場合に水性懸濁液を生じる、主に、請求項1又は請求項2記 載の組成物から成る、水を含んでいない固体医薬組成物。
  12. 12.静脈内、動脈内、筋肉内、皮内、皮下、関節内、脳脊髄、表皮、肋骨内、 腹腔内、腫瘍内、膀胱内、病変内、又は、網膜下投与のための注射可能形態にあ る請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  13. 13.経口的に投与することが出来る形態にある請求項1又は2に記載の医薬組 成物。
  14. 14.局所適用用の請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  15. 15.吸入用の請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  16. 16.眼内への滴下用の請求項1又は2に記載の医薬的組成物。
  17. 17.飲料水への希釈用の請求項1又は2に記載の医薬的組成物。
  18. 18.医薬的に活性な水溶性薬剤物質が駆虫剤である請求項1又は2に記載の組 成物。
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