JP2005097295A - ビタミン安定液剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 比較的高濃度の生薬とビタミンB1類及び/又はビタミンB12類を含有する液剤において、ビタミン類が安定して存在する液剤を提供する。
【解決手段】 生薬並びにビタミンB1類及び/又はビタミンB12類を含有する液剤であって、該ビタミン類が疎水性ワックスによりマトリックス化されてなることを特徴とする液剤。
【選択図】なし
【解決手段】 生薬並びにビタミンB1類及び/又はビタミンB12類を含有する液剤であって、該ビタミン類が疎水性ワックスによりマトリックス化されてなることを特徴とする液剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、生薬並びにビタミンB1及び/又はビタミンB12類を含有する液剤に関する。
現代社会では、日常生活の変化による様々な疾病や体調不良を訴えるケースが増え、医薬品あるいは健康食品を摂取する機会が増えている。医薬品や健康食品の中には液状製剤が数多く存在するが、その理由としては服用のし易さ、あるいは薬効が速やかに発揮されることが挙げられる。しかしながら、液剤においては溶媒(水分あるいは油分)あるいは他の成分との相互作用等により有効成分が不安定化され、製品化あるいは品質の保持が困難な場合がある。
ビタミンB1類は炭水化物や脂肪の代謝に関係しており、疲労回復、精神安定化などの効果を示すことが報告されている。また、ビタミンB12類も同様に人体に必須のビタミンであり、不足すると貧血、食欲不振、低血糖、蕁麻疹や腸炎、胃炎などの症状が発現する。近年、これらのビタミンは多くの医薬品や健康食品等に配合されている。しかし、ビタミンB1類及びビタミンB12類の液剤中での安定性は不十分で、特に生薬を配合した液剤での安定性は悪く、必要量よりもかなり過剰に配合しなければならないという問題があった。特に、ビスベンチアミン、ビスイブチアミン等の脂溶性ビタミンB1は、他のビタミンB1誘導体と比較して、吸収性、分布性に優れていることから液剤としての利用が望まれるところではあるが、液剤中に生薬エキスやタンパクが高い濃度で存在する場合、それらとの相互作用を起こして水に可溶化され容易に分解されてしまう。
従来、ビタミンB1類含有液剤の安定化には、例えば、脂肪を添加する(例えば、特許文献1参照)、塩化物イオンを配合する(例えば、特許文献2参照)、アラニン、リジン及びプロリンを配合する(例えば、特許文献3参照)、シクロデキストリンを添加する(例えば、特許文献4参照)等の方法が提案され、またビタミンB12類含有液剤の安定化には、例えばシクロデキストリン又はその誘導体を添加する方法(例えば、特許文献5参照)、甘味剤として糖アルコールを添加し、pHを3.5〜4.5に調整する方法(例えば、特許文献6参照)が提案されている。
しかしながら、これらの技術は上記問題点を十分に解決できるものではなく、特に脂溶性ビタミンB1類を含有する液剤に至っては実用化されているものは未だ存在しない。
しかしながら、これらの技術は上記問題点を十分に解決できるものではなく、特に脂溶性ビタミンB1類を含有する液剤に至っては実用化されているものは未だ存在しない。
一方、液剤の1回服用量は、通常25mLから100mLであるが、消費者のコンプライアンスを考えた場合、例えば、お年寄りや若年者、病気等により体力が弱まっている人などにとっては、できるだけ1回の服用量を減らすことが好ましい。1回の服用量を減らし、且つ有効性を確保するためには、生薬等の有効成分を液剤全量に対して高濃度で配合する必要がある。
従って、生薬を高濃度に配合した場合であってもビタミンB1類やビタミンB12類を安定に維持できる液剤が強く望まれている。
特開平9−12458号公報
特開平10−67659号公報
特開平11−35467号公報
特開2003−146880号公報
特開平4−49239号公報
特開平7−112933号公報
従って、生薬を高濃度に配合した場合であってもビタミンB1類やビタミンB12類を安定に維持できる液剤が強く望まれている。
本発明は、比較的高濃度の生薬とビタミンB1類及び/又はビタミンB12類を含有する液剤において、当該ビタミン類が安定して存在する液剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、斯かる実情に鑑み、ビタミンB1類及びビタミンB12類の液剤中の安定化について研究を重ねた結果、当該ビタミン類を疎水性ワックスからなるマトリックス中に包含させて液剤中に配合することにより、高濃度の生薬を含む液剤中においても、当該ビタミン類の安定性が維持されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、生薬並びにビタミンB1類及び/又はビタミンB12類を含有する液剤であって、該ビタミン類が疎水性ワックスによりマトリックス化されてなることを特徴とする液剤を提供するものである。
また本発明は、当該液剤を含有するカプセル剤を提供するものである。
本発明の液剤は、ビタミンB1類及びB12類の安定性が優れることから長期保存が可能であり、かつ特殊な製造工程を必要としないことから、医薬品から食品まで幅広く応用できる。
本発明液剤において用いられる生薬は、特に限定されるものではないが、例えば、アカメガシワ、アセンヤク、アロエ、イカリソウ、ウイキョウ、ウバイ、ウヤク、ウワウルシ、ウコン、エイジツ、エゾウコギ、エンゴサク、エンメイソウ、オウギ、オウゴン、オウセイ、オウバク、オウヒ、オウレン、オンジ、カイクジン、カイバ、カシュウ、ガジュツ、カッコン、カノコソウ、カミツレ、ガラナ、カンゾウ、キキョウ、キジツ、牛胆汁、キョウニン、クコシ、ケイガイ、ケイヒ、ケツメイシ、ゲンチアナ、ゲンノショウコ、コウジン、コウボク、ゴオウ、ゴカヒ、ゴシツ、ゴシュユ、ゴミシ、サイコ、サイシン、サイム、サルビア、サンキライ、サンザシ、サンシシ、サンシュユ、サンショウ、サンソウニン、サンヤク、ジオウ、シベット、シャクヤク、ジャショウシ、シャゼンソウ、ジュウヤク、シュクシャ、ショウキョウ、ショウズク、ジョテイシ、ジリュウ、シンイ、セネガ、センキュウ、ゼンコ、センブリ、ソウジュツ、ソウハクヒ、ソヨウ、ダイオウ、タイソウ、チョウジ、チョウトウコウ、チンピ、トウガラシ、トウキ、トウジン、トウチュウカソウ、トウニン、トウヒ、トコン、トシシ、トチュウ、ナンテンジツ、ナンバンゲ、ニクジュヨウ、薬用人参(田七人参、高麗人参等)、ニンニク、バクモンドウ、ハマボウフウ、ハンゲ、ハンピ、ビャクジュツ、ブクリョウ、ボウイ、ホコツシ、ボタンピ、ホップ、マオウ、モクテンリョウ、ムイラプアマ、モッコウ、ヨクイニン、リュウガンニク、リュウタン、ロートコン、ロクジョウ、ショウガ、ブルーベリー、ビルベリー、エキナセア、キクカ、麦若葉、コウカ、サラシア、ローズマリー、ニンドウ、イチョウ葉、ヨモギ、緑茶、ハーブ類、キノコ類等の生薬末、その抽出エキス、流エキス若しくはチンキ、動物の肝臓、心臓又は胎盤等の臓器から抽出されたもの、もしくはこれらを酸、塩基又は酵素を用いて製造した加水分解物等の動植物のエキス、穀物、植物、海産物を麹菌、紅麹菌、乳酸菌、酢酸菌、納豆菌、酵母等で発酵させた発酵物のエキス、ロイヤルゼリー等が挙げられ、好ましくはイカリソウ、エゾウコギ、オウギ、オウセイ、オンジ、カイクジン、カシュウ、ガラナ、カンゾウ、クコシ、ケイヒ、コウジン、ゴオウ、ゴミシ、サンシュユ、シャクヤク、ジオウ、シベット、ジャショウシ、ソウジュツ、タイソウ、トウキ、トシシ、トチュウ、ニクジュヨウ、薬用人参、ニンニク、バクモンドウ、ブクリョウ、ムイラプアマ、ヨクイニン、リュウガンニク、ロクジョウ、ショウガ等の生薬末、その抽出エキス、流エキス若しくはチンキ、ロイヤルゼリー、動物の肝臓、心臓若しくは胎盤等の臓器末又はその抽出物、又はこれらを酸、塩基若しくは酵素を用いて製造した加水分解物等が挙げられる。
斯かる生薬の液剤中の含有量は、乾燥物換算量で液剤全量に対して5〜90w/v%とすることができが、好ましくは10〜80w/v%、より好ましくは15〜80w/v%、特に好ましくは25〜80w/v%である。すなわち、本発明の液剤は生薬を高濃度(25w/v%以上)含有する場合であっても、ビタミンB1類やビタミンB12類の安定性を害することがない。
尚、生薬の乾燥物換算量は、チンキ、流エキスの場合、蒸発残留物から換算した固形分量をいい、例えばチンキ又は流エキス10mLを重量既知のビーカーに量り、沸騰水浴上で蒸発乾固し、105℃で6時間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル入り)中で放冷して得られる残留物重量(蒸発残留物)から換算することができる。
尚、生薬の乾燥物換算量は、チンキ、流エキスの場合、蒸発残留物から換算した固形分量をいい、例えばチンキ又は流エキス10mLを重量既知のビーカーに量り、沸騰水浴上で蒸発乾固し、105℃で6時間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル入り)中で放冷して得られる残留物重量(蒸発残留物)から換算することができる。
ビタミンB1類としては、例えばチアミン、硝酸チアミン、塩酸チアミン、フルスルチアミン及びその塩等の親水性ビタミンB1誘導体;ビスベンチアミン、ベンホチアミン、チアミンジスルフィド、ジセチアミン、チアミンプロピルジスルフィド及びその塩等の疎水性ビタミンB1誘導体が挙げられ、特に疎水性のビタミンB1誘導体及びその塩が好ましく、その中でも特にビスベンチアミン、ビスイブチアミンが好ましい。これらのビタミンB1類は、市販のものを使用することができる。
ビタミンB12類としては、例えばシアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、補酵素型ビタミンB12などが挙げられ、好ましくはシアノコバラミンである。斯かるビタミンB12類は多糖類、セルロース系高分子又はアクリル系高分子でコーティング又は固体分散体化することにより、安定性を向上させることができ、本発明においては、当該コーティング又は固体分散体化されたビタミンB12類を用いるのがより好ましい。ここで、多糖類としては、寒天、カラギーナン、アルギン酸塩、ジェラン、グアガム及びデンプンが挙げられる。セルロース系高分子としては、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルセルロース等が挙げられ、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース又はエチルセルロース、より好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースである。アクリル系高分子としては、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合体乳濁液、メタアクリル酸コポリマー、アミノアルキルメタアクリレートポリマー等が挙げられ、好ましくはメタアクリル酸コポリマー、より好ましくはメタアクリル酸コポリマーLDである。
本発明液剤において、上記のビタミンB1類及びビタミンB12類は、疎水性ワックスによりマトリックス化されてなる。ここで、マトリックスとは、疎水性ワックス中に薬剤粒子(ビタミン類)が分散された状態をいい、このマトリックスは本発明液剤中においてほとんど溶けない状態にある。
マトリックス化のための材料としては、疎水性のものであれば特に限定されないが、動植物由来の天然ワックス、石油若しくは鉱物由来の天然ワックス、又は合成若しくは半合成のワックスを挙げることができ、例えば、ミツロウ、カルナウバロウ、パラフィンワックス、木ロウ、鯨ロウ、羊毛ロウ、マイクロクリスタルワックス、カカオ脂、塩素化ナフタレンワックス、硬化ヒマシ油、硬化ナタネ油、ステアリン酸、牛脂、ポリエチレンワックスなどの疎水性ワックスを挙げることができ、好ましくはマイクロクリスタルワックス、カカオ脂及び硬化ヒマシ油が挙げられ、特に好ましくは硬化ヒマシ油が挙げられる。
マトリックス化のための材料としては、疎水性のものであれば特に限定されないが、動植物由来の天然ワックス、石油若しくは鉱物由来の天然ワックス、又は合成若しくは半合成のワックスを挙げることができ、例えば、ミツロウ、カルナウバロウ、パラフィンワックス、木ロウ、鯨ロウ、羊毛ロウ、マイクロクリスタルワックス、カカオ脂、塩素化ナフタレンワックス、硬化ヒマシ油、硬化ナタネ油、ステアリン酸、牛脂、ポリエチレンワックスなどの疎水性ワックスを挙げることができ、好ましくはマイクロクリスタルワックス、カカオ脂及び硬化ヒマシ油が挙げられ、特に好ましくは硬化ヒマシ油が挙げられる。
マトリックス化は、公知の方法を用いることができ、例えば溶融法、スプレー法、加熱溶融スプレー法等の一般公知の方法が挙げられる。例えば、溶融法による場合は、粉末状のワックスとビタミン類を混合しながら40〜100℃で0.1〜2時間加熱してワックスを溶解させ、ビタミン類とワックスの溶融混合物を形成し、これを冷却後、必要に応じて粉砕、し過し、粉末化すればよい。
ビタミン類の含有量は、液剤全体量に対して、ビタミンB1類については0.1〜20w/v%とすることができ、好ましくは0.1〜10w/v%、より好ましくは0.1〜5w/v%であり、ビタミンB12類については0.0001〜0.02w/v%とすることができ、好ましくは0.0001〜0.01w/v%、より好ましくは0.0001〜0.005w/v%である。
また、本発明液剤中に含まれるマトリックス材料とビタミン類の混合比は、ビタミン類の安定性及び溶出時間の点から、1:1000〜1:1、好ましくは1:100〜1:2、より好ましくは1:50〜1:2、更に好ましくは1:30〜1:5である。
本発明液剤の液性は、含有する成分の性質に応じて、pH2〜10の広い範囲に調整可能であるが、好ましくはpH2.5〜9、より好ましくはpH3〜8、特に好ましくはpH3.5〜6である。
本発明の液剤には、生薬、ビタミンB1類及びビタミンB12類以外の各種薬効成分を含有することができる。斯かる成分としては、例えばビタミンB2類(リボフラビン及び誘導体並びにそれらの塩)、ビタミンB3類(ナイアシン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド及び誘導体並びにそれらの塩)、ビタミンB5類(パンテノール、パントテン酸及び誘導体並びにそれらの塩)、ビタミンB6類(ピリドキシン及び誘導体並びにそれらの塩)、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE等のビタミン類、タウリン、グルクロノラクトン、補酵素Q10等が挙げられる。
これらの成分は、必要に応じて、ビタミンB1類やビタミンB12類と同様、マトリックス化して配合してもよく、またビタミンB1類及びビタミンB12類の安定性に影響を及ぼさないものであれば、斯かるビタミンB1類及び/又はビタミンB12類と共にマトリックス中に包含させることでもよい。特に、ビタミンB2類、ビタミンB3類、ビタミン5類、ビタミンB6類等の成分は、安定性の点からワックスマトリックスとして配合するのが好ましい。
本発明の液剤には、必要に応じて甘味剤(糖アルコール(エリスリトール、キシリトール、マルチトール、マンニトール、D−ソルビトール、イノシトール等)、単糖類(フコース、マンノース 、グルコース、ガラクトース等)、ブドウ糖、果糖、還元麦芽糖、サッカリン、単シロップ、白糖、ショ糖、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、水飴、ハチミツ等)、防腐剤(安息香酸及びその塩類、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等)、pH調節剤(クエン酸、酢酸、フタル酸、コハク酸、マレイン酸、アスパラギン酸、アジピン酸、グルタミン酸、フマル酸、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸、酒石酸、リンゴ酸等の酸類、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭素水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の塩基類等)、アミノ酸類(L−アルギニン、トリプトファン、L−アスパラギン酸、リジン、タウリン等)、分散補助剤(カルボキシメチルセルロース、ポピドン、プルラン、アラビアゴム等)、溶解補助剤(エタノール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等)、着色剤(カラメル等)、着香剤等の通常液剤に用いられる成分を添加することができる。
本発明の液剤の製造は、生薬溶液にマトリックス化されたビタミン類(ビタミンB1類及び/又はビタミンB12類・ワックスマトリックス)を加えることにより行うことができる。
例えば、生薬エキスの1種又は2種以上を溶剤に溶解し、必要に応じてろ過又は遠心処理して不溶物を除去する。得られた溶液に必要に応じて添加物を加えた後、pHを適宜調整し、水を加えて全量とした後、必要に応じて濾過して、生薬溶液を得る。得られた溶液に対し、マトリックス化されたビタミン類を加えて混合撹拌することにより本発明の液剤を製造することができる。尚、生薬を溶解する溶剤としては、水、アルコール(エタノール、ポリエチレングリコール等)、オイル及びこれらの混液が挙げられるが、水、アルコール又はその混液が好ましい。
例えば、生薬エキスの1種又は2種以上を溶剤に溶解し、必要に応じてろ過又は遠心処理して不溶物を除去する。得られた溶液に必要に応じて添加物を加えた後、pHを適宜調整し、水を加えて全量とした後、必要に応じて濾過して、生薬溶液を得る。得られた溶液に対し、マトリックス化されたビタミン類を加えて混合撹拌することにより本発明の液剤を製造することができる。尚、生薬を溶解する溶剤としては、水、アルコール(エタノール、ポリエチレングリコール等)、オイル及びこれらの混液が挙げられるが、水、アルコール又はその混液が好ましい。
本発明液剤は、主に、ドリンク剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤等の内服液剤として製品化することができるが、軟カプセルあるいは水性内容物を保持可能な硬カプセルとして製品化することも可能である。軟カプセル剤の製造は、公知の方法、例えば国際公開第03/004003号パンフレットに記載の方法に準じて行うことができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
(1)ビスベンチアミン(田辺製薬株式会社製)300gと硬化油(ラブリーワックス101:川研ファインケミカル)75gを混合後、30メッシュ篩で篩過し、60℃の恒温機にて30分加温した。予め90℃の温水で加熱しておいた攪拌造粒機(バーチカルグラニュレーター:パウレック社)に混合末を投入し、ブレード回転数:500rpm、チョッパー回転数:2000〜2500rpmで、3分間攪拌を行った後、42メッシュ篩で篩過を行ない、ビスベンチアミン・ワックスマトリックスを調製した。
実施例1
(1)ビスベンチアミン(田辺製薬株式会社製)300gと硬化油(ラブリーワックス101:川研ファインケミカル)75gを混合後、30メッシュ篩で篩過し、60℃の恒温機にて30分加温した。予め90℃の温水で加熱しておいた攪拌造粒機(バーチカルグラニュレーター:パウレック社)に混合末を投入し、ブレード回転数:500rpm、チョッパー回転数:2000〜2500rpmで、3分間攪拌を行った後、42メッシュ篩で篩過を行ない、ビスベンチアミン・ワックスマトリックスを調製した。
(2)ビスベンチアミン(田辺製薬株式会社製)300gと硬化油(ラブリーワックス101:川研ファインケミカル)200gを混合後、30メッシュ篩で篩過し、60℃の恒温機にて30分加温した。予め90℃の温水で加熱しておいた攪拌造粒機(バーチカルグラニュレーター:パウレック社)に混合末を投入し、ブレード回転数:500rpm、チョッパー回転数:2000〜2500rpmで、3分間攪拌を行った後、42メッシュ篩で篩過を行ない、ビスベンチアミン・ワックスマトリックスを調製した。
(3)(1)及び(2)で調製したビスベンチアミン・ワックスマトリックスとビスベンチアミンを、各々肝臓分解エキス(63%w/vエキス分)に、1%w/v混合して、試料液剤(それぞれ本発明液剤1、2及び比較液剤1いずれもpH5)を調製し、50℃,5日、10日保存後の定量値からビスベンチアミンの残存率を測定した(残存率:50℃保存品の定量値/初期値)。結果を表1に示す。
以上より、ビスベンチアミンをマトリックス化することにより安定性が増すことが示された。
実施例2
(1)VB12(シアノコバラミン;アベンティスファーマ製)1gを精製水500mlに溶解した。メトローズ(60SH−50 信越化学)199gを精製水9.5Lに加温しながら溶解し一晩放置して得られた溶液に、VB12水溶液を加え混合した。混合溶液をスプレードライヤーにて瞬時に粉末化し、VB12−メトローズ固体分散体170gを得た。得られた固体分散体100gをとり、硬化油(ラブリーワックス101:川研ファインケミカル)400gと混合後、30メッシュ篩で篩過し、60℃の恒温機にて30分加温した。予め90℃の温水で加熱しておいた攪拌造粒機(バーチカルグラニュレーター:パウレック社)に混合末を投入し、ブレード回転数:500rpm、チョッパー回転数:2000〜2500rpmで、3分間攪拌造粒を行なった後、42メッシュ篩で篩過を行ない、VB12−メトローズ固体分散体/ワックスマトリックスを調製した。
(1)VB12(シアノコバラミン;アベンティスファーマ製)1gを精製水500mlに溶解した。メトローズ(60SH−50 信越化学)199gを精製水9.5Lに加温しながら溶解し一晩放置して得られた溶液に、VB12水溶液を加え混合した。混合溶液をスプレードライヤーにて瞬時に粉末化し、VB12−メトローズ固体分散体170gを得た。得られた固体分散体100gをとり、硬化油(ラブリーワックス101:川研ファインケミカル)400gと混合後、30メッシュ篩で篩過し、60℃の恒温機にて30分加温した。予め90℃の温水で加熱しておいた攪拌造粒機(バーチカルグラニュレーター:パウレック社)に混合末を投入し、ブレード回転数:500rpm、チョッパー回転数:2000〜2500rpmで、3分間攪拌造粒を行なった後、42メッシュ篩で篩過を行ない、VB12−メトローズ固体分散体/ワックスマトリックスを調製した。
(2)(1)で調製したVB12−メトローズ固体分散体/ワックスマトリックスとVB12−メトローズ固体分散体及びシアノコバラミンを、各々肝臓分解エキス(63%w/vエキス分)に、VB12濃度が0.005%w/vになるように混合して、試料液剤(それぞれ、本発明液剤3、比較液剤2及び比較液剤3いずれもpH5)を調製し、50℃,7日保存後の定量値から残存率を比較した(残存率:50℃保存品の定量値/初期値)。結果を表2に示す。
以上より、シアノコバラミン(VB12−メトローズ固体分散体)をマトリックス化することにより安定性が増すことが示された。
Claims (8)
- 生薬並びにビタミンB1類及び/又はビタミンB12類を含有する液剤であって、該ビタミン類が疎水性ワックスによりマトリックス化されてなることを特徴とする液剤。
- 疎水性ワックスがマイクロクリスタルワックス、カカオ脂及び硬化ヒマシ油から選択される一種以上である請求項1記載の液剤。
- ビタミンB1類が脂溶性のビタミンB1誘導体である請求項1又は2記載の液剤。
- 脂溶性のビタミンB1誘導体がビスイブチアミン及び/又はビスベンチアミンである請求項3記載の液剤。
- ビタミンB12類が多糖類若しくはセルロース系高分子若しくはアクリル系高分子でコーティング又は固体分散体化されているものである請求項1〜4のいずれか1項記載の液剤。
- 生薬がイカリソウ、ゴオウ、シベット、トシシ、ニンニク、薬用人参、ロクジョウ、肝臓加水分解物及びロイヤルゼリーよりなる群から選択される一種以上である請求項1〜5のいずれか1項記載の液剤。
- 生薬の含有量が、乾燥物換算量で液剤全量に対して25〜80w/v%である請求項1
〜6のいずれか1項記載の液剤。 - 請求項1〜7のいずれか1項記載の液剤を含有するカプセル剤。
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