JP2017048135A - レスベラトロール組成物及びその製造方法 - Google Patents

レスベラトロール組成物及びその製造方法 Download PDF

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Kenichi Kakutani
建耀知 角谷
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亙 平澤
孝之 深沢
Takayuki Fukazawa
孝之 深沢
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Atsushi Mori
淳 森
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Abstract

【課題】 レスベラトロールの含有量が高く、他の添加剤の配合比を低くすることができ、かつ水への溶解性に優れるレスベラトロール組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 (A)レスベラトロール、(B)セルロース誘導体、(C)糖類及び(D)配糖体を含有するレスベラトロール組成物の粒子からなる粉末であって、該粉末中の少なくとも一部の粒子が非晶質の状態であることを特徴とする粉末状レスベラトロール組成物を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水への溶解性が高くレスベラトロールの生体への吸収率を向上させることができると共に、製剤化の容易性も向上させることができ、医薬品、健康食品、化粧品などとして好ましく用いられるレスベラトロール組成物、及びその製造方法に関する。
医薬品、各種サプリメント等の機能性食品や健康食品、化粧品などの機能性成分として用いられているスチルベン系化合物は、良好な抗酸化力を有することが知られており、特に3,4’,5−トリヒドロキシ−trans−スチルベンであるレスベラトロールは、皮膚弾力性改善、抗動脈硬化、抗アレルギー、血流増強、寿命延長等の好ましい効果が期待されるため、広く注目されている。
上記レスベラトロールは、種々の植物にアグリコン型又は配糖体化した状態で天然に存在するものであり、例えばブドウ、ビルベリー、リンゴンベリー{「サンタベリー」(登録商標)}等の果実、ピーナッツの皮、メリンジョの種子、イダドリの根などに見出される。しかしながら、このレスベラトロールを含むスチルベン系化合物は、脂溶性の難水溶性物質であり、経口的又は経皮的な摂取では生体への吸収が悪く、バイオアベイラビリティーに劣るものである。また、水に対して難溶性であるため、健康食品、飲料、化粧品等に添加し製剤化することが容易ではない。
従来、このように難水溶性のレスベラトロールの水への溶解性を高めて可溶化させるため、種々の提案がなされている。例えば、
(1)高温高圧処理を施してレスベラトロールを含む難水溶性ポリフェノールの溶解度を高める方法(特許第5162698号公報、特開2014−217369号公報、国際公開第2014/04157号など)、
(2)4”Me−EGCg等の水溶性向上剤、N−ビニルピロリドンのポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)などの添加剤を用いて水溶解性を向上させる方法(特開2013−256633号公報、国際公開第2010/102245号、米国公開2013−0237609号など)、
(3)酵素処理ルチン、環状オリゴ糖などの添加剤を用いて水溶解性を向上させる方法(特開2012−229194号公報、特開2008−290982号公報)、
(4)グリセリン、アラビアガムなどの添加剤を用いて分散液を製造する方法(特開2015−070820号公報)、
などが提案されている。
しかしながら、上記(1)の高温高圧処理を施す方法は、製造工程が煩雑となり製造コストを大きく引き上げることとなる。また、上記(2)の添加剤を使用する方法は、食品や化粧品等における添加剤の使用制限からクリアすべき安全性のハードルが高く、容易に適用し得ない。更に、上記(3)の添加剤を使用する方法は、添加剤を多量に使用する必要があり、このため相対的にレスベラトロールの含有量が少なくなり、十分なレスベラトロール含有量の組成物を得ることが困難である。上記(4)の方法は、(3)と同様にレスベラトロールの含有量が少なく、十分な量のレスベラトロールを摂取するためには多量に摂取しなければならないばかりか、液剤にのみ適用が可能で、製剤の剤形が制限されるため利便性に欠ける。また、(3)のように添加剤として高分子化合物を用いて難水溶性成分の溶解性を高めるには、質量比にして難水溶性成分の5倍から10倍、更には10倍以上の高分子化合物が必要とされる場合もあり、一般的に十分なレスベラトロール含有量の組成物を得ることが困難となる。この点については、水溶性ポリフェノールを用いる上記(1)で例示した国際公開第2014/04157号の方法や、HPMCASを使用する上記(2)で例示した米国公開2013−0237609号の方法でも同様の問題を有している。その他、本発明と関連する文献としては特開2010−222293号公報や特開2009−173570号公報が挙げられる。
特許第5162698号公報 特開2014−217369号公報 国際公開第2014/04157号 特開2013−256633号公報 国際公開第2010/102245号 米国公開2013−0237609号 特開2012−229194号公報 特開2008−290982号公報 特開2010−222293号公報 特開2009−173570号公報 特開2015−070820号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、レスベラトロールの含有量が高く、他の添加剤の配合比を低くすることができ、かつ水への溶解性に優れるレスベラトロール組成物、及び、かかるレスベラトロール組成物を効率よく簡便に製造し得る製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行ったところ、水性媒体に(A)レスベラトロール、(B)セルロース誘導体、(C)糖類及び(D)配糖体を混合溶解して噴霧乾燥原液を調製し、これを噴霧乾燥させて粉末状のレスベラトロール組成物を製造する際に、噴霧乾燥の際の温度を上記(C)糖類のガラス転移温度(Tg)を超える温度とすることにより、得られる粉末の少なくとも一部の粒子が非晶質の状態となること、このような非晶質の粒子を含むレスベラトロール組成物の粉末は、水溶解性が大幅に向上し、その他の添加剤、特に(B)のセルロース誘導体の配合量を従来量から大幅に削減して、十分なレスベラトロール含有量を有し、かつ水溶解性に優れたレスベラトロール組成物の粉末が得られること、しかも高温高圧処理を施す場合のような煩雑な工程を要することなく簡便な方法により効率よく、かかるレスベラトロール組成物の粉末が得られることを見出し、本発明を完成したものである。
従って、本発明は、下記請求項1の粉末状レスベラトロール組成物、及び下記請求項10の製造方法を提供するものである。
[請求項1]
(A)レスベラトロール、(B)セルロース誘導体、(C)糖類及び(D)配糖体を含有するレスベラトロール組成物の粒子からなる粉末であって、該粉末中の少なくとも一部の粒子が非晶質の状態であることを特徴とする粉末状レスベラトロール組成物。
[請求項10]
水性媒体に(A)レスベラトロール、(B)セルロース誘導体、(C)糖類及び(D)配糖体を混合溶解して調製した噴霧乾燥原液を、上記(C)糖類のガラス転移温度(Tg)を超える温度で噴霧乾燥して造粒し、少なくとも一部の粒子が非晶質の状態であるレスベラトロール組成物の粉末を得ることを特徴とする粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
更に、本発明者らは、好適な上記(B)〜(C)成分や水性媒体、(A)成分の準備、各成分の配合量、得られた粉末状レスベラトロール組成物の適用などにつき、更に検討を重ね、種々の知見を得た。これら知見に従って本発明は、好適な実施態様として下記請求項2〜8の粉末状レスベラトロール組成物、下記請求項9のレスベラトロール製剤、及び下記請求項11〜18の製造方法を提供する。
[請求項2]
粉末中の20%以上の粒子が非晶質粒子である請求項1記載の粉末状レスベラトロール組成物。
[請求項3]
上記レスベラトロール組成物中の(A)レスベラトロールの含有量が、組成物全体の10質量%以上である請求項1又は2記載の粉末状レスベラトロール組成物。
[請求項4]
上記(B)成分のセルロース誘導体が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物。
[請求項5]
上記(C)成分の糖類が、ガラス転移温度(Tg)が75℃以上の糖又は糖アルコールから選択される1種又は2種以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物。
[請求項6]
上記(C)成分の糖類が、麦芽糖、乳糖、トレハロース、マルトトリオース、マルトシルトレハロース、マルトテトラオース、ラフィノース、メリビオース、セロビオース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールから選ばれる1種又は2種以上である請求項5記載の粉末状レスベラトロール組成物。
[請求項7]
上記(D)成分の配糖体が、トリテルペン配糖体、ルチン配糖体、ヘスペリジン配糖体、ステビオール配糖体から選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物。
[請求項8]
上記レスベラトロール粉末が、(A)レスベラトロール100質量部に対して、(B)セルロース誘導体を50〜200質量部、(C)糖類を10〜200質量部、(D)配糖体を5〜50質量部、含有するものである請求項1〜7のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物。
[請求項9]
請求項1〜8のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物を充填したカプセル剤、該粉末状レスベラトロール組成物から製された顆粒剤、錠剤、該粉末状レスベラトロール組成物を溶解又は分散させた液剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤とした医薬品、健康食品又は化粧品であることを特徴とするレスベラトロール製剤。
[請求項11]
レスベラトロールを含む植物抽出物に水を加えて分散懸濁させ、これをろ過又は遠心分離して難水溶性のレスベラトロールを含む水不溶性画分を回収し、この水不溶性画分を上記(A)成分のレスベラトロールとして用いる請求項10記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
[請求項12]
上記(A)〜(D)成分の配合割合が、上記(A)レスベラトロール100質量部に対し、(B)セルロース誘導体が50〜200質量部、(C)糖類が10〜200質量部、(D)配糖体が5〜50質量部である請求項10又は11記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
[請求項13]
上記(C)成分の糖類として、ガラス転移温度(Tg)が75℃以上の糖又は糖アルコールから選択される1種又は2種以上を用いる請求項10〜12のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
[請求項14]
上記(C)成分の糖類が、麦芽糖、乳糖、トレハロース、マルトトリオース、マルトシルトレハロース、マルトテトラオース、ラフィノース、メリビオース、セロビオース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールから選ばれる1種又は2種以上である請求項13記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
[請求項15]
上記(C)成分の糖類として麦芽糖(Tg:92℃)を用い、92℃超〜200℃の温度で噴霧乾燥を行う請求項14記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
[請求項16]
上記(B)成分のセルロース誘導体が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースから選ばれる1種又は2種以上である請求項10〜15のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
[請求項17]
上記(D)成分の配糖体が、トリテルペン配糖体、ルチン配糖体、ヘスペリジン配糖体、ステビオール配糖体からから選ばれる1種又は2種以上である請求項10〜16のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
[請求項18]
上記噴霧乾燥原液中に、上記水性媒体としてメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アセトン、酢酸、プロピオン酸から選ばれる1種又は2種以上を40〜99.5質量%含んでいる請求項10〜17のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
本発明によれば、水溶解性が向上したレスベラトロールを高い割合で含有する粉末状の組成物を簡便な方法により効率的に製造して提供することができる。そして、この組成物から、例えば錠剤、カプセル剤などの形態の食品等を製造することで、服用摂取者の負担が少なく服用コンプライアンスが高く少量での十分量な摂取が実現でき、皮膚弾力性改善、抗酸化、抗動脈硬化、抗アレルギー、血流増強、寿命延長等の好ましい効果が期待できるものである。
実施例1で得られたレスベラトロール組成物、レスベラトロール回収物、及びリンゴンベリー抽出物の水溶解性を示すグラフである。 実施例1〜3で得られたレスベラトロール組成物の水溶解性を示すグラフである。 比較例1〜4で得られたレスベラトロール組成物の水溶解性を示すグラフである。 (A)は実施例1のレスベラトロール組成物の粒子を示す偏光顕微鏡写真、(B)は比較例2のレスベラトロール組成物の粒子を示す偏光顕微鏡写真である。
本発明のレスベラトロール組成物は、上記のように、(A)レスベラトロール、(B)セルロース誘導体、(C)糖類及び(D)配糖体を含有する組成物の粒子からなる粉末状のものである。
上記(A)成分のレスベラトロールは、系統名を3,4’,5−トリヒドロキシ−trans−スチルベンと称するものであり、種々の植物等から抽出したものが好適に使用されるが、古典的化学合成法、遺伝子工学や形質転換体などの微生物学的方法により半合成ないし合成したものを用いることもできる。植物から抽出したものとしては、例えばリンゴンベリー抽出物、ブドウ抽出物、ビルベリー抽出物、イタドリ抽出物、メリンジョ抽出物などの植物抽出物から水不溶性画分として得られるレスベラトロールなどを例示することができる。特に限定されるものではないが、これらの中では、例えば日本国においては法令による食品区分などの理由からリンゴンベリー抽出物、ブドウ抽出物、ビルベリー抽出物から得られるレスベラトロールが好適に用いられる。
植物抽出物から水不溶性画分としてレスベラトロールを得る方法としては、抽出元の植物などに応じて適宜選択すればよく特に制限はないが、例えば、レスベラトロールを含む植物抽出物に水を加えて分散懸濁させ、この分散懸濁液をろ過又は遠心分離して難水溶性のレスベラトロールを含む水不溶性画分を回収する方法を好適に採用し得、この水不溶性画分を上記(A)成分のレスベラトロールとして配合することができる。また、植物抽出物からではなく、直接抽出元の植物に多量の水を加えてレスベラトロールを含む植物抽出液を得、この植物抽出液をろ過又は遠心分離して難水溶性のレスベラトロールを含む水不溶性画分を回収する方法を採用してもよい。この水不溶性画分にはレスベラトロール以外のその他の植物抽出成分が含まれる場合もあるが、その他の成分が無害で、かつ水溶解性を低下させるなどの不都合を招来するものでなければ、水不溶性画分をそのまま上記(A)として配合することができる。この場合、(A)成分としての下記含有量は、その他の成分を除いたレスベラトロールとしての含有量である。なお、上記植物抽出物を水に分散懸濁する際、通常は上記植物抽出物1質量部に対して10〜50質量部の水が用いられる。
この(A)成分のレスベラトロールの含有量は、特に制限されるものではないが、上記粉末の粒子を形成する組成物の10質量%以上であることが好ましく、特に10〜40質量%、更には25〜35質量%であることが好ましい。本発明では、水溶解性を低下させることなく、このような高濃度のレスベラトロール含有量を達成することができる。この場合、レスベラトロールの含有量が10質量%未満であると、適量の服用によって十分量のレスベラトロールを摂取することが難しくなる場合があり、一方40質量%を超えると必然的に上記(B)〜(D)の他の成分の含有量が少なくなり、後述する非晶質粒子の割合によっては水溶解性が低下する場合がある。
上記(B)成分のセルロース誘導体としては特に制限はなく、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)及びそのナトリウム塩(CMC−Na)等が例示され、これらの1種又は2種以上を用いることができる。なお、特に制限されるものではないが、これらの中では水性媒体との相溶性などの理由からHPC、HEC、HPMCから選ばれる1種又は2種以上が特に好ましく用いられる。
(B)セルロース誘導体の含有量は、特に制限されるものではないが、上記(A)成分のレスベラトロール100質量部に対して、50〜200質量部、特に75〜150質量部、更には80〜120質量部とすることが好ましく、本発明では、このように比較的少ない配合量でも、粉末の良好な水溶解性を達成することができる。なお、このセルロース誘導体の含有量が50質量部未満であると、後述する非晶質粒子の割合によっては水溶解性が低下する場合があり、一方200質量部を超えると、相対的に(A)成分のレスベラトロール含有量が少なくなり、適量の服用によって十分量のレスベラトロールを摂取することが難しくなる場合がある。
上記(C)成分の糖類としては、特に制限されるものではないが、ガラス転移温度(Tg)が75℃以上、特に80℃以上の糖や糖アルコールの1種又は2種以上を好ましく用いることができる。例えば、糖としては麦芽糖(マルトース、Tg:92℃)、乳糖(ラクトース、Tg:101℃)、トレハロース(Tg:107℃)、マルトトリオース(Tg:130℃)、マルトシルトレハロース(Tg:172℃)、マルトテトラオース(Tg:156℃)ラフィノース(Tg:103℃)、メリビオース(Tg:100℃)、セロビオース(Tg:108℃)などが例示され、また糖アルコールとしては、ソルビトール(Tg:97℃)、マンニトール(Tg:166℃)、キシリトール(Tg:93℃)、エリトリトール(Tg:125℃)、マルチトール(Tg:147℃)、ラクチトール(Tg:75℃)などが例示される。糖類の吸湿性も考慮すると、これらの中では麦芽糖(マルトース、Tg:92℃)、トレハロース(Tg:107℃)、キシリトール(Tg:93℃)などが好ましく用いられる。なお、(C)糖類のガラス転移温度(Tg)が80℃未満であると、後述する本発明の製造方法で粉末の粒子を良好に非晶質化することができなくなる場合や、乾燥が不十分な湿性粉末となる場合がある。また、(C)糖類のガラス転移温度(Tg)に上限に制限はないが、特には200℃以下であることが好ましく、ガラス転移温度(Tg)が200℃を超えると、後述する本発明の製造方法において噴霧乾燥温度が高くなり過ぎて、良好に造粒操作を行うことができなくなる場合や、レスベラトロール組成物中の構成成分が分解してしまう場合がある。
(C)糖類の含有量は、特に制限されるものではないが、上記(A)成分のレスベラトロール100質量部に対して、10〜200質量部、特に50〜100質量部とすることが好ましい。(C)糖類の含有量が10質量部未満であると、水濡れ性が低下して水溶解性に劣る粉末となってしまったり、粉末状レスベラトロール組成物中の非晶質化されたレスベラトロールの安定性が低下する場合がある。一方200質量部を超えると、相対的に(A)成分のレスベラトロール含有量が少なくなり、適量の服用によって十分量のレスベラトロールを摂取することが難しくなる場合がある。
上記(D)成分の配糖体としては、特に制限されるものではないが、例えば、トリテルペン配糖体、ルチン配糖体、ヘスペリジン配糖体、ステビオール配糖体などが例示され、これらの1種又は2種以上を好適に用いることができる。この(D)配糖体は、必ずしも明確ではないが、その界面活性作用により、粉末状レスベラトロール組成物の水濡れ性の向上に寄与すると共に、溶解したレスベラトロール分子とミセルを形成し、溶解度の向上に寄与すると考えられる。
(D)配糖体の含有量は、特に制限されるものではないが、上記(A)成分のレスベラトロール100質量部に対して5〜50質量部、特に7.5〜20質量部とすることが好ましい。(D)配糖体の含有量が5質量部未満であると、レスベラトロールの溶解速度が低下して、速やかな水溶解性を示さない場合があり、一方50質量部を超える場合も、意外にも過少の場合と同様に、速やかな水溶解性を示さなくなる場合がある。
本発明の粉末状レスベラトロール組成物には、医薬品、健康食品、化粧品等の最終商品とする際の剤形等に応じて上記(A)〜(D)成分の他に公知の添加剤を、本発明の目的を逸脱しない範囲で、適宜配合することができる。例えば、甘味料、着色料、保存料、滑沢剤、増粘剤、安定剤、乳化剤、ゲル化剤、酸化防止剤、漂白剤、香料、酸味料、調味料、pH調整剤、その他の各種製造用剤などを適量配合することができる。
本発明のレスベラトロール組成物は、上記(A)〜(D)成分を含有する組成物の粒子からなる粉末状のものであるが、その粒子の少なくとも一部は非晶質の状態で存在するものである。この場合、非晶質粒子の割合に特に制限はなく、多いほど水溶解性に優れるものであるが、粉末の20%以上が非晶質であれば十分に水溶解性を向上させることができ、より好ましくは40%以上である。ここで、上記のように非晶質粒子の割合は多いほど好ましく非晶質粒子の割合に上限はないが、製造上の容易性から90%以下とすることが無難である。
なお、本発明の粉末状レスベラトロール組成物の粒子径は、特に制限されるものではないが、メジアン径d50として50μm以下、特に0.1〜30μm、更には0.3〜20μmであることが好ましく、50μmを超えて大きいと粒子質量に対する粒子の表面積が小さくなり、溶解速度が小さくなるなどの不都合を生じる場合がある。
このように、少なくとも一部の粒子が非晶質粒子となったレスベラトロール組成物の粉末は、上記本発明の製造方法により得ることができる。即ち、上記(A)レスベラトロール、(B)セルロース誘導体、(C)糖類及び(D)配糖体を上述した割合で水性媒体に混合溶解させ、更に必要に応じて上記任意の添加剤を添加して、噴霧乾燥原液を調製し、この噴霧乾燥原液を上記(C)糖類のガラス転移温度(Tg)を超える温度で噴霧乾燥して造粒し粉末とすることにより、少なくとも一部の粒子が非晶質の状態である上記本発明のレスベラトロール組成物の粉末を得ることができる。なお、(A)成分のレスベラトロールを植物抽出物から上述した方法で水不溶性画分として得た場合には、この水不溶性画分をそのまま上記(A)成分として配合し上記噴霧乾燥原液を調製することができる。
上記水性媒体としては、上記(A)〜(D)成分の全てを完全に溶解し得ると共に、噴霧乾燥時に容易に蒸発し得るものであればよく、特に制限はないが、通常はメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アセトン、酢酸、プロピオン酸等の親水性有機溶媒を任意の割合で水と混合したものが好ましく用いられる。親水性有機溶媒の使用量が少ないと、(A)成分のレスベラトロールやその他の成分が十分に溶解せずに噴霧乾燥原液がスラリーとなってしまう場合があり、このようなスラリーを噴霧乾燥しても、後述する比較例1のように、上記本発明の粉末状レスベラトロールを得ることはできない。なお、これら親水性有機溶媒の配合量に特に制限はないが、通常は噴霧乾燥原液中の40〜99.5質量%とすることができる。
噴霧乾燥処理は、上記のように、上記(C)糖類のガラス転移温度(Tg)を超える温度で行われる。この場合、この噴霧乾燥温度と(C)糖類のガラス転移温度(Tg)との差は、特に制限されるものではないが、1〜100℃、特に3〜50℃とすることが好ましく、温度差が不十分であると粒子を良好に非晶質化することができない場合があり、一方温度が必要以上に高いと、レスベラトロール組成物中の構成成分が熱によって分解されてしまうなどの不都合を生じる場合がある。なお、この噴霧乾燥処理は、公知の噴霧造粒機を用いて行うことができ、その場合入口温度及び出口温度のいずれもが(C)糖類のガラス転移温度(Tg)を超えるように設定すればよい。
本発明の粉末状レスベラトロール組成物は、医薬品、健康食品又は化粧品などのレスベラトロール製剤とすることができる。例えば、本発明の粉末状レスベラトロール組成物を充填したカプセル剤、該粉末状レスベラトロール組成物から製された顆粒剤や錠剤、該粉末状レスベラトロール組成物を溶解又は分散させた液剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤などのレスベラトロール製剤とすることができる。この場合、非晶質粒子が存在する状態が維持される製剤であれば、経口的又は経皮的な摂取で良好に生体へと吸収され良好なバイオアベイラビリティーを達成することができ、また基剤や液体に溶解された状態に製剤される場合には、水に良好に溶解するためレスベラトロールを高濃度に含有する製剤を容易に製造することができる。
以下、実施例,比較例を示し、本発明の効果をより具体的に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
レスベラトロール(3,4’,5−トリヒドロキシ−trans−スチルベン)を10質量%の割合で含むリンゴンベリー抽出物1415gを精製水28.3kgに分散懸濁し、15分間室温下で攪拌後、水不溶性画分を保留粒子径約7μmのろ紙でろ過し、精製水500gでリンスして、レスベラトロールを含むウェットケーキ480gを得た。このウェットケーキを70℃、20mmHgの条件下で3時間乾燥してレスベラトロール回収物244.3gを得た。このレスベラトロール回収物中のレスベラトロール含量を下記溶出試験と同様に高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にかけて算出したところ、含量59.6%と求められ、レスベラトロールが145.6g回収されたことが分かった。この回収量は当初のリンゴンベリー抽出物に対して10.3%であることから、この工程でリンゴンベリー抽出物中に含まれるレスベラトロールのほぼ全量が回収できたことが確認された。
次いで、得られたレスベラトロール回収物244.3g(レスベラトロール分145.6g)を99度エタノール8kgに約70℃で溶解させたのち、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)145.6gを加えて均一に溶解させた。これとは別に、精製水1.5kgに、麦芽糖(Tg:92℃)72.8g、カンゾウ抽出物(トリテルペン配糖体)14.6gを溶解させた後、レスベラトロール回収物及びHPCを含む上記エタノール溶液と混合溶解させ、噴霧乾燥原液を調製した。得られた噴霧乾燥原液の組成比は下記のとおりである。
[噴霧乾燥原液の組成比]
(A)レスベラトロール(145.6g) 100質量部
(B)HPC(145.6g) 100質量部
(C)麦芽糖(72.8g) 50質量部
(D)トリテルペン配糖体(14.6g) 10質量部
(噴霧乾燥原液中のエタノール濃度:80%)
得られた噴霧乾燥原液を、入口温度105℃、出口温度94℃で噴霧乾燥させてレスベラトロール組成物の粉末320gを得た。このレスベラトロール組成物には、レスベラトロール30%(質量%、以下同じ)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)30%、麦芽糖15%、カンゾウ抽出物(トリテルペン配糖体)3%、リンゴンベリー抽出物に由来するレスベラトロール以外の成分約22%が含まれており、組成物中のレスベラトロール含有量は30%と高濃度であった。それに対し、レスベラトロールの溶解度を高めるための他の成分の含有比率は、レスベラトロールに対して、HPCは同量の1:1(質量比、以下同じ)、麦芽糖は1:0.5、カンゾウ抽出物(トリテルペン配糖体)は1:0.1であり、いずれもその後の製剤化において製剤サイズを肥大化させない程度の低含有比率である。
また、得られた粉末状レスベラトロール組成物を偏光顕微鏡で観察したところ、図4(A)に示したように、約50%の粒子に結晶物を示す複屈折が見られず、これらの粒子は非晶質であることが確認された。更に、得られた粉末の粒子径は、同偏光顕微鏡写真から3〜50μmの範囲にあると認められ、かかる実測値によるメジアン径d50は約9μmであることが確認された。
また、得られた粉末状レスベラトロール組成物(レスベラトロールとして10mg)を溶出試験機を用いて下記条件で水に溶出させ、溶出したレスベラトロールの濃度を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて測定し算出して水に対する溶解性を評価した。結果を表1及び図1に示す。また、対照として、上記の当初リンゴンベリー抽出物及びこのリンゴンベリー抽出物から水不溶性画分として得られた上記レスベラトロール回収物についても、同様に水に対する溶解性を評価した。結果を図1に併記する。
[溶出条件]
温度:37℃
溶出時間:120分
試験液:精製水100mL
撹拌回転数:100rpm
試験方法:
溶出試験機により上記条件で溶出を開始してから1分、5分、15分、30分、60分、120分の各時点において、試験液約1mLをシリンジで抜き取り、各試験液を孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過した液500μLとメタノール500μLとを混合したものを試料溶液とし、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にかけて溶出量を算出した。高速液体クロマトグラフは、Shimazu Prominenceを用い、カラムはSynergi Hydro−RP 80A、φ4.6mm×250mm、粒子径4μm(Phenomenex)を用いた。カラム温度は45℃、移動相の流量は1.0mL/minに設定した。移動相は、移動相A:水、移動相B:酢酸0.5%を含むメタノールとし、移動相Bの濃度は、10%(0min)→10%(2min)→60%(6min)→60%(10min)→10%(15min)→STOP(20min)とした。試料溶液の注入量は10μLとし、UV検出器は303nmに設定した。
図1に示されているように、リンゴンベリー抽出物のレスベラトロールの溶解度は、約10ppm程度であるが、本発明にかかるレスベラトロール組成物は、表1及び図1に示されているように、このレスベラトロールの固有の溶解度と考えられる10ppmを大幅に超える約30ppmの溶出量が認められ、水溶解性が大幅に向上したものであることが確認された。なお、上記レスベラトロール回収物の溶解性が低いのは、リンゴンベリー抽出物中の水不溶解性の成分(例えばプロアントシアニジン類)とレスベラトロール分子とが凝集しているため、レスベラトロール分子が物理的に水に接触しにくくなり、その溶解速度が抑制されてしまうなどの理由によると思われる。
[実施例2]
カンゾウ抽出物(トリテルペン配糖体)の配合量を43.8g(30質量部)としたこと以外は実施例1と同様にしてレスベラトロール組成物の粉末330gを得た。得られたレスベラトロール組成物粉末につき、実施例1と同様にして水に対する溶解性を評価した。結果を表1及び図2に示す。なお、図2には、実施例1の溶出試験結果も併記した。
[実施例3]
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)に代えてヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてレスベラトロール組成物の粉末310gを得た。得られたレスベラトロール組成物粉末につき、実施例1と同様にして水に対する溶解性を評価した。結果を表1及び図2に示す。
表1及び図2に示されているように、実施例2,3のレスベラトロール組成物粉末は、レスベラトロールの固有の溶解度(約10ppm)を超える良好な溶解性を示し、少なくとも120分までその溶解性を維持して濃度低下を生じない。また、実施例1のレスベラトロール組成物粉末も含めて溶解速度が速く30分で10ppmを超える過飽和に達した。
[比較例1]
エタノールの使用量を500gに減らす一方精製水の使用量を9kgに増やして噴霧乾燥原液中のエタノール濃度を5%としたこと以外は、実施例1と同様にしてレスベラトロール組成物の粉末300gを得た。このとき、上記噴霧乾燥原液はレスベラトロール回収物が不溶のまま懸濁したスラリーとなっていた。得られたレスベラトロール組成物粉末につき、実施例1と同様にして水に対する溶解性を評価した。結果を表2及び図3に示す。
[比較例2]
噴霧乾燥を行う際に入口温度100℃、出口温度65℃としたこと以外は、実施例1と同様にしてレスベラトロール組成物の粉末310gを得た。得られたレスベラトロール組成物粉末につき、実施例1と同様にして水に対する溶解性を評価した。結果を表2及び図3に示す。
また、得られた粉末状レスベラトロール組成物を偏光顕微鏡で観察したところ、図4(B)に示したように、全ての粒子に結晶物を示す複屈折が見られ、この粉末は結晶質の粒子のみからなることが確認された。更に、得られた粉末の粒子径は、同偏光顕微鏡写真から実施例1の粒子とほぼ同等の3〜50μmの範囲にあると認められ、かかる実測値によるメジアン径d50は約9μmであることが確認された。
[比較例3]
実施例1の噴霧乾燥原液と同様の組成の原液から、噴霧乾燥ではなく温度20℃で凍結乾燥を行いスベラトロール組成物の粉末300gを得た。得られたレスベラトロール組成物粉末につき、実施例1と同様にして水に対する溶解性を評価した。結果を表2及び図3に示す。
[比較例4]
カンゾウ抽出物(トリテルペン配糖体)を配合しないこと以外は、実施例1と同様にしてレスベラトロール組成物の粉末250gを得た。得られたレスベラトロール組成物粉末につき、実施例1と同様にして水に対する溶解性を評価した。結果を表2及び図3に示す。
表2及び図3に示されているように、比較例1,2にあっては、レスベラトロールの固有の溶解度(約10ppm)に達しておらず、水溶解性に劣るものであった。また、比較例4では、120分までにレスベラトロールの固有の溶解度(約10ppm)を超える過飽和に達したが、試験開始直後の溶解速度が上記実施例1〜3に比べて遥かに遅く、この点で水溶解性に劣るものであった。更に、比較例3では、レスベラトロールの固有の溶解度(約10ppm)を超える過飽和には達したが、その濃度を60分しか維持できず、その後濃度低下が見られた。この点で比較例3のレスベラトロール組成物粉末も実施例1〜3に比べて水溶解性に劣るものであった。

Claims (18)

  1. (A)レスベラトロール、(B)セルロース誘導体、(C)糖類及び(D)配糖体を含有するレスベラトロール組成物の粒子からなる粉末であって、該粉末中の少なくとも一部の粒子が非晶質の状態であることを特徴とする粉末状レスベラトロール組成物。
  2. 粉末中の20%以上の粒子が非晶質粒子である請求項1記載の粉末状レスベラトロール組成物。
  3. 上記レスベラトロール組成物中の(A)レスベラトロールの含有量が、組成物全体の10質量%以上である請求項1又は2記載の粉末状レスベラトロール組成物。
  4. 上記(B)成分のセルロース誘導体が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物。
  5. 上記(C)成分の糖類が、ガラス転移温度(Tg)が75℃以上の糖又は糖アルコールから選択される1種又は2種以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物。
  6. 上記(C)成分の糖類が、麦芽糖、乳糖、トレハロース、マルトトリオース、マルトシルトレハロース、マルトテトラオース、ラフィノース、メリビオース、セロビオース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールから選ばれる1種又は2種以上である請求項5記載の粉末状レスベラトロール組成物。
  7. 上記(D)成分の配糖体が、トリテルペン配糖体、ルチン配糖体、ヘスペリジン配糖体、ステビオール配糖体から選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物。
  8. 上記レスベラトロール粉末が、(A)レスベラトロール100質量部に対して、(B)セルロース誘導体を50〜200質量部、(C)糖類を10〜200質量部、(D)配糖体を5〜50質量部、含有するものである請求項1〜7のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物を充填したカプセル剤、該粉末状レスベラトロール組成物から製された顆粒剤、錠剤、該粉末状レスベラトロール組成物を溶解又は分散させた液剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤とした医薬品、健康食品又は化粧品であることを特徴とするレスベラトロール製剤。
  10. 水性媒体に(A)レスベラトロール、(B)セルロース誘導体、(C)糖類及び(D)配糖体を混合溶解して調製した噴霧乾燥原液を、上記(C)糖類のガラス転移温度(Tg)を超える温度で噴霧乾燥して造粒し、少なくとも一部の粒子が非晶質の状態であるレスベラトロール組成物の粉末を得ることを特徴とする粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
  11. レスベラトロールを含む植物抽出物に水を加えて分散懸濁させ、又は、抽出元の植物に多量の水を加えてレスベラトロールを含む植物抽出液を得、この分散懸濁液又は植物抽出液をろ過又は遠心分離して難水溶性のレスベラトロールを含む水不溶性画分を回収し、この水不溶性画分を上記(A)成分のレスベラトロールとして用いる請求項10記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
  12. 上記(A)〜(D)成分の配合割合が、上記(A)レスベラトロール100質量部に対し、(B)セルロース誘導体が50〜200質量部、(C)糖類が10〜200質量部、(D)配糖体が5〜50質量部である請求項10又は11記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
  13. 上記(C)成分の糖類として、ガラス転移温度(Tg)が75℃以上の糖又は糖アルコールから選択される1種又は2種以上を用いる請求項10〜12のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
  14. 上記(C)成分の糖類が、麦芽糖、乳糖、トレハロース、マルトトリオース、マルトシルトレハロース、マルトテトラオース、ラフィノース、メリビオース、セロビオース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールから選ばれる1種又は2種以上である請求項13記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
  15. 上記(C)成分の糖類として麦芽糖(Tg:92℃)を用い、92℃超〜200℃の温度で噴霧乾燥を行う請求項14記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
  16. 上記(B)成分のセルロース誘導体が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースから選ばれる1種又は2種以上である請求項10〜15のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
  17. 上記(D)成分の配糖体が、トリテルペン配糖体、ルチン配糖体、ヘスペリジン配糖体、ステビオール配糖体からから選ばれる1種又は2種以上である請求項10〜16のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
  18. 上記噴霧乾燥原液中に、上記水性媒体としてメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アセトン、酢酸、プロピオン酸から選ばれる1種又は2種以上を40〜99.5質量%含んでいる請求項10〜17のいずれか1項に記載の粉末状レスベラトロール組成物の製造方法。
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