JP2016067300A - 飲料組成物及び飲料組成物の製造方法 - Google Patents

飲料組成物及び飲料組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クルクミン化合物を含む分散粒子の分散性、及び分散安定性に優れ、経口摂取した際のクルクミン化合物の体内吸収効率が改善された飲料組成物、及びクルクミン化合物を含有する飲料組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含む分散粒子、水を含む分散媒、及び、一般式(I)で表されるクルクミン化合物全量に対して10質量%以上のゼラチンを含有し、pHが2.5〜4.0である飲料組成物及び飲料組成物の製造方法である。一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立にメトキシ基又はヒドロキシ基を表す。

【選択図】なし

Description

本発明は、飲料組成物及び飲料組成物の製造方法に関する。
ウコンエキスが肝臓機能改善作用を有することが知られている。ウコンエキスに含まれる主成分であるクルクミン化合物が胆汁の分泌を活発化することによって肝機能を刺激し、肝臓全体の働きを良好に維持するため、ウコンエキスの肝臓機能改善作用が発現すると考えられている。
現在、ウコン含有飲料、ウコン含有サプリメント等、ウコンの機能を期待した飲料組成物、健康食品等の製品が多く上市されている。
一方、近年クルクミン化合物の様々な生理作用が注目されており、研究が進められている。クルクミン化合物の作用としては、フリーラジカル消去を介した抗酸化作用、NF−κBの活性化抑制による抗炎症作用等が知られており、クルクミンの生理作用に関連して、心不全予防、がん、及びアルツハイマーに対する薬効の臨床研究も実施されている。
しかしながら、クルクミン化合物は、水等の水性成分及び油性成分のいずれにも難溶であり、経口摂取しても、ごく僅かしか体内に吸収されないため、クルクミン化合物の体内への吸収率の改善が実用的には大きな課題となっている。
また、クルクミン化合物の結晶は、互いに凝集する性質を有する。従って、例えば、飲料組成物の調製時に粒子状のクルクミン化合物が均一に分散されたとしても、貯蔵中に粒子が凝集して、より大きな粒径の二次粒子が形成され、さらに凝集が進行すると、容器の底に沈殿物が生じることがしばしばある。既述のクルクミンの特性に起因して、市販されるクルクミン化合物を含有する液状飲料の多くは、飲む前によく振ることで沈殿物を再分散させ、均一化する必要があった。
クルクミン化合物は黄色を呈し、植物由来の食用色素製剤として注目される化合物であるが、製剤化の必要性より、古くからクルクミン化合物を水中に分散する方法が検討されている。
例えば、クルクミン化合物をアルコールに溶解させておき、予めグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の界面活性剤を溶かした水中に添加して、生成したクルクミン結晶を微細なまま安定化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、クルクミンをアルカリ性水溶液に溶解させ、得られた溶液に微細化セルロースを浸漬し、セルロースにクルクミン化合物を染着させる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、固体分散物としてのクルクミン化合物の分散安定性については、クルクミン化合物を固体分散させる際に、ガッティガムを共存させて分散安定化を図る方法(例えば、特許文献3参照)、界面活性剤によりクルクミン化合物含有分散粒子の安定化を図る方法(例えば、特許文献4、5参照)等が提案されている。特許文献3では、ウコン色素を機能性成分として応用しうること、及び、ウコン色素の分散安定性向上により、体内吸収効率が向上することが記載されている。
また、クルクミン化合物の生体利用効率の向上に関しては、非特許文献1等が知られている。
特開2005−328839号 特開昭54−163866号 特開2009−263638号 特開2009−201371号 特開2008−92806号
H.SAKAI etal,Biol.Pharm.Bull.34(5)、p660−665(2011年)
既述のように、クルクミン化合物を安定に維持し、生体吸収効率を向上する方法は種々提案されているが、特許文献1に開示された方法ではクルクミン化合物の分散安定性が不十分であるだけでなく、分散過程でクルクミンが分解する可能性がある。また、クルクミンをアルカリ水溶液に溶解させる方法では、クルクミンの分解が促進され、有効成分としてのクルクミンの濃度が大幅に下がるという可能性がある。
このように、クルクミン化合物を溶解させる方法では、クルクミン化合物自体の分解が懸念される。
一方、クルクミン化合物を微細化して均一な分散物を調製する目的でなされた特許文献3〜5、及び非特許文献1に記載の方法では、クルクミン化合物の効果を得るために十分な生体吸収効率を実現しうるクルクミン化合物の分散性、及び分散安定性が十分でないのが現状である。
本発明の課題は、クルクミン化合物を含む分散粒子の分散性、及び分散安定性に優れ、経口摂取した際のクルクミン化合物の体内吸収効率が改善された飲料組成物、及びクルクミン化合物を含有する飲料組成物の製造方法を提供することである。
本発明は以下のとおりである。
[1] 下記一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含む分散粒子、水を含む分散媒、及び、一般式(I)で表されるクルクミン化合物全量に対して10質量%以上のゼラチンを含有し、pHが2.5〜4.0である飲料組成物。
一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立にメトキシ基又はヒドロキシ基を表す。
[2] ゼラチンが、等電点が7以上のゼラチンである[1]に記載の飲料組成物。
[3] ゼラチンが、JIS K6503に記載されたブルーム法により測定した、ゼリー強度が50g〜300gであり、且つ、60℃における粘度が1.5mPa・s〜5mPa・sのゼラチンである、[1]又は[2]に記載の飲料組成物。
[4] 一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含む分散粒子の平均粒径が10nm〜300nmである、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の飲料組成物。
[5] [1]〜[4]のいずれか1つに記載の飲料組成物と、多糖類、単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール、及びペプチドから選ばれる少なくとも一つの水溶性の包括剤と、を含む混合物の乾燥物である粉末状の飲料組成物。
[6] 水を含む溶媒で希釈して飲用に供する、[5]に記載の飲料組成物。
[7] 水を含む溶媒で粉末状の飲料組成物を希釈して得られた飲用物が、平均粒径が10nm〜300nmである一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含む分散粒子を含有する[5]又は[6]に記載の飲料組成物。
[8] 下記一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含有するウコン色素原料、等電点が7以上のゼラチン、及びpH6以下の酸性水性媒体を含む混合液に対して、混合液のpHが6以下である酸性条件下で、機械的分散処理を行ない、ウコン色素原料を分散する機械的分散工程を含む、飲料組成物の製造方法。
一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立にメトキシ基又はヒドロキシ基を表す。
[9] 機械的分散工程において、一般式(I)で表されるクルクミン化合物の全質量に対して10質量%〜200質量%の等電点が7以上のゼラチンを用いる、[8]に記載の飲料組成物の製造方法。
[10] 機械的分散処理によるウコン色素原料の分散処理が、ジルコニアビーズを用いたメディア分散処理である、[8]又は[9]に記載の飲料組成物の製造方法。
[11] [8]〜[10]のいずれか1つに記載の飲料組成物の製造方法により得られた飲料組成物と、多糖類、単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール、及びペプチドから選ばれる少なくとも一つの水溶性の包括剤とを混合して混合物を調製する混合物調製工程、及び、混合物調製工程で得られた混合物を、乾燥手段を用いて乾燥する粉末化工程を含む、粉末状の飲料組成物の製造方法。
本発明によれば、クルクミン化合物を含む分散粒子の分散性、及び分散安定性に優れ、経口摂取した際のクルクミン化合物の体内吸収効率が改善された飲料組成物、及びクルクミン化合物を含有する飲料組成物の製造方法を提供することがきる。
[飲料組成物]
本発明の飲料組成物は、一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含む分散粒子、水を含む分散媒、及び、一般式(I)で表されるクルクミン化合物全量に対して10質量%以上のゼラチンを含有し、pHが2.5〜4.0の飲料組成物である。なお、一般式(I)で表されるクルクミン化合物を、以下、特定クルクミン化合物と称することがある。
本発明の作用は、以下のように推定している。
本発明の飲料組成物は、特定クルクミン化合物を含む分散粒子と、ゼラチンとを含有する。飲料組成物のpHが2.5〜4.0であることで、水を含む分散媒中において、特定クルクミン化合物を含む分散粒子に対し、共存するゼラチンが、分散粒子表面の少なくとも一部に付着し、所謂保護コロイドの如き作用が発現され、特定クルクミン化合物を含む分散粒子の凝集が効果的に抑制される。分散粒子の凝集が抑制されるため、経口摂取された場合の体内吸収効率が良好である粒径、例えば、300nm以下といった微細粒径の分散粒子が、分散媒中において長期間安定に分散性が維持される。
本発明によれば、特定クルクミン化合物を含む分散粒子が微細な粒径を維持する分散安定化により、経時による分散粒子の凝集が抑制され、濁りや沈殿のない飲料組成物が得られる。また、本発明の飲料組成物を経口摂取することで、既存のウコン含有飲料に比較して、飛躍的な体内への吸収効率向上が実現されたと推定される。
また、本発明の製造方法により得られた飲料組成物は、クルクミン化合物が機械的分散処理により、固体分散された分散粒子として存在するため、飲料組成物における均一化等を目的としてクルクミン化合物を溶解する工程を含む方法により得られた飲料組成物に比較して、溶媒に起因するクルクミン化合物分解の懸念がなく、且つ、ゼラチンが特定クルクミン化合物を含む分散粒子表面の少なくとも一部に存在することで、クルクミン化合物を含む分散粒子の分散安定性のみならず、クルクミン化合物の分解安定性もより向上すると考えている。
しかしながら、本発明は上記推定機構になんら制限されるものではない。
<一般式(I)で表されるクルクミン化合物>
クルクミンは、ウコン根茎等のウコン色素原料から抽出される抽出物、所謂ウコンエキスに含まれる主要成分である。
ウコンは、東南アジアを中心に、世界中の熱帯、亜熱帯で栽培されているショウガ科の植物で、食用、生薬、天然色素の用途で古くから世界中で用いられている。
ウコンエキスは、乾燥したウコンの根茎を、エタノール等を用いて抽出することで得られるウコン抽出液から溶媒を除いたエキスである。ウコン抽出液に含まれる成分としてクルクミノイドとセスキテルペン系の精油成分が挙げられる。
クルクミノイド(クルクミン類)は、化学構造上クルクミン類似の基本構造を有する化学物質の総称である。
本発明の飲料組成物は、下記一般式(I)で表されるクルクミン化合物(特定クルクミン化合物)を含有する。
一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立にメトキシ基又はヒドロキシ基を表す。
ウコンエキスに含まれる代表的なクルクミノイドとしては、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミンの3種が挙げられる。一般式(I)において、R及びRの双方がメトキシ基である化合物がクルクミンであり、R及びRのうち一方がメトキシ基、他方がヒドロキシ基である化合物がデメトキシクルクミンであり、R及びRの双方がヒドロキシ基である化合物がビスデメトキシクルクミンである。
本発明における特定クルクミン化合物は、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミンから選ばれる1種のクルクミン化合物単独であってもよく、これらのうち2種以上の混合物であってもよい。なかでも、クルクミン、デメトキシクルクミン、及びビスデメトキシクルクミンの3種の混合物であることが好ましい。
クルクミン化合物がクルクミン、デメトキシクルクミン、及びビスデメトキシクルクミンの3種の混合物である場合の、混合物における各化合物の含有割合としては、特定クルクミン化合物全量に対して、クルクミンを60質量%で〜85質量%、デメトキシクルクミンを10質量%〜20質量%、及びビスデメトキシクルクミンを1質量%〜10質量%の範囲で含有する混合物であることがより好ましい。
また、本発明で使用される、ウコン色素原料中のクルクミノイド純度、即ち、ウコン色素原料中に含まれる、特定クルクミン化合物であるクルクミン、デメトキシクルクミン、及びビスデメトキシクルクミンの含有比率には特に制限は無いが、より高濃度でクルクミン化合物を含有する飲料組成物を調製するという観点からは、特定クルクミン化合物の含有量は高い方が好ましく、ウコン色素原料中90質量%以上含有することが好ましい。
特定クルクミン化合物を得るためのウコン色素原料の例としては、乾燥したウコンの根茎を用いてもよいが、特定クルクミン化合物を多く含む試薬、ウコン含有エキス粉末等を用いてもよい。特定クルクミン化合物を多く含む市販品としては、クルクミン試薬(和光純薬工業)、クルクミンC3コンプレックス(商品名:サビンサジャパン)、ウコンエキスパウダーET(商品名:日本スタンゲ)、クルクミンパウダー(商品名:ライオン)、ウコン乾燥エキスF(商品名:丸善製薬)、クルクミン精製品(商品名:ダイワ化成)、ウコンエキス(商品名:研光通商)、クルクミノイド95%(商品名:バイオアクティブズジャパン)、クルクミン(95%)(商品名:DKSH)ウコンエキスパウダーN(商品名:日本粉末薬品)インドウコンエキス粉末(商品名:モナ)、クルクミンパウダーHET(商品名:ヤエガキ発酵)等が挙げられる。しかし、本発明に用いうるウコン色素原料としては、既述の市販品に限定されない。
特定クルクミン化合物は、特定クルクミン化合物を含む分散粒子の形態で飲料組成物に含有される。分散粒子の調製方法は、以下に詳述する。
本発明の飲料組成物における特定クルクミン化合物の含有量は、飲料組成物の使用目的に応じて適宜選択することができる。経口摂取によりクルクミン化合物の十分な効果が期待できるという観点からは、0.001質量%〜1.0質量%の範囲であることが好ましく、0.005質量%〜0.5質量%の範囲であることがより好ましく、0.01質量%〜0.1質量%の範囲であることがさらに好ましい。
<ゼラチン>
本発明の飲料組成物は、ゼラチンを含有する。
本発明に用いうるゼラチンは、動物由来のタンパク質であるコラーゲンを分解及び精製して得られる。コラーゲンは動物の骨及び皮に多く存在し、3重らせん状のポリペプチド鎖が集まって維状構造を形成している化合物である。ゼラチンを得るためのコラーゲンの由来は特に限定されないが、豚の皮、牛の骨、魚の鱗、皮等に由来するコラーゲンが挙げられる。
原料となるコラーゲンにおいて、ポリペプチド鎖同士の結合を切り、コラーゲンに含まれるポリペプチド鎖を1本1本に分けて得られた成分がゼラチンである。
ゼラチンは35℃程度以上の温度において水に溶解する。約35℃以上で水に溶解し、流動性を有する状態となったゼラチンをゼラチンゾルと称する。ゼラチンゾルを冷却すると、ランダムな状態のポリペプチド鎖が元のコラーゲン類似の3重らせん状に配向するため、溶液全体がゼリー状に固化する。ゼリー状に固化したゼラチンをゼラチンゲルと称する。本明細書においては、既述の如く、温度条件によりゾル状−ゲル状に可逆的に変化を起こすコラーゲンに由来する成分をゼラチンと定義する。
本発明に用いられるゼラチンとしては、魚の鱗や皮等に由来するコラーゲンから得られる魚ゼラチン、豚皮に由来するコラーゲンから得られる豚皮ゼラチン、牛骨に由来するコラーゲンから得られる牛骨ゼラチン、牛皮コラーゲンから得られる牛皮ゼラチン等が挙げられ、生体への適合容易性、入手容易性の観点から、魚ゼラチン、豚皮ゼラチン等が好ましい。
ゼラチンとしては、市販品を使用することができる。本発明に使用しうる市販品としては、例えば、ルスロー250PS8(商品名:ルスロー社)、テラピア酸処理ゼラチン(商品名:ゼライス社)等が挙げられる。
一方、ゼラチンを酵素分解してポリペプチド鎖を短くしていくと、冷却しても、もはやゲル状にならないコラーゲンに由来する成分が得られる。ゲル状にならないコラーゲンに由来する成分を「コラーゲンペプチド」と呼び、近年、美容、医療、健康食品用途で広く利用されているが、本発明におけるゼラチンは、コラーゲンペプチドを包含しない。
ゼラチンはタンパク質の一つであり、分子を構成する最小単位はアミノ酸である。アミノ酸はその種類によって電荷極性が異なるので、アミノ酸構成により分子全体の極性が決定される。アミノ酸の極性は環境要因である水溶液のpHによって左右され、分子としての電荷がゼロになる水溶液のpHを等電点と呼ぶ。
ゼラチンの原料となるコラーゲンのアミノ酸組成は、側鎖に極性基を持つアミノ酸が約35%を占めており、その状態で等電点が決まる。
これらのアミノ酸のうち、酸性アミノ酸であるグルタミン酸、アスパラギン酸はコラーゲン中では約3分の1がアミド化されていると考えられ、そのため、コラーゲンの等電点は9付近になっている。一方、コラーゲンからゼラチンに変換する際、この側鎖の酸アミドが加水分解を受けると、ゼラチンの等電点は低下し、全てのアミドが加水分解されると、等電点は5程度まで低下する。
一般に、アルカリ処理ゼラチンでは長期間の石灰漬け工程で脱アミド化が進行し、等電点は5程度と低くなるが、酸処理ゼラチンでは処理の期間が短いため酸アミドの加水分解がアルカリ処理ゼラチン程には進行せず、結果的にアルカリ処理ゼラチンに比較して、より高い等電点が維持される。
ゼラチンを含む水溶液中のゼラチンの等電点の測定は、『パギイ法』により行うことができる。詳細には、「写真用ゼラチン試験法第10版」(2006年)、「第8章、等イオン点」に記載された方法で測定することができる。この方法で測定されたゼラチンの等イオン点を、本発明におけるゼラチンの等電点とする。
本発明において用いられるゼラチンは、いずれの等電点を有していてもよいが、特定クルクミン化合物を含有する分散粒子の分散性、分散安定性の観点からは、等電点が5以上であることが好ましい。なかでも、飲料組成物としての貯蔵安定の観点からは、等電点が7以上であることがより好ましく、7.5以上であることがさらに好ましく、8以上が特に好ましい。
本発明に用いるゼラチンの他の物理特性として、ゼリー強度が挙げられる。ゼリー強度は、一般には、ゼラチンの水溶液(ゼラチンゾル)を10℃に冷却して得られるゼリー(ゼラチンゲル)の強度であるが、同時にゼラチンのグレードを示す尺度ともなっている。
ゼリー強度は、ポリペプチド鎖の分子量、全体の分子量分布によって決まる物理特性であり、実際の測定時にはゼラチン濃度や冷却温度、冷却時間によって強度が変わるため、測定法は、JIS K6503(1996年)における「にかわ及びゼラチン」に定められているブルーム法で測定した値を用いている。ブルーム法によるゼリー強度の測定方法は、具体的には、60℃で溶解させた6.67質量%のゼラチン水溶液を、10℃で17時間冷却してゲル化させ、得られたゼリー(ゼラチンゲル)の表面を直径が1/2インチ(12.7mm)のプランジャーで4mm押し下げたときの加重(g)を測定し、得られた値を「ゼリー強度」と規定している。測定は20℃にて、速やかに行なう。
本発明に用いられるゼラチンは、少なくとも上記測定条件、即ち、6.67質量%水溶液を10℃に冷却した場合にゲル化する。本発明の飲料組成物は、特定クルクミン化合物を含む分散粒子の安定性の観点から、ゼリー強度として50g以上のゼラチンを用いることが好ましく、分散粒子の安定性と、分散粒子を調製して得られた初期の分散粒子がより微粒化された状態となるという観点からゼリー強度が100g〜300gの間にあるゼラチンを用いることがより好ましい。
本発明に用いるゼラチンの他の物理特性として、ゼラチンの水溶液(ゼラチンゾル)状態の粘度が挙げられる。
ゼラチン水溶液の粘度は、一般に使用される液体の粘度測定法で測定することができる。本発明においては、ゼラチン水溶液の粘度は、品質規格としてのゼラチン水溶液の粘度である、上記のJIS K6503(1996年)に定められたブルーム法で測定した値を用いる。
ブルーム法によるゼリー水溶液粘度の測定方法は、具体的には、60℃で保温した6.67質量%のゼラチン水溶液をピペット型粘度計の内部に流し込み、ゼラチン水溶液が流れ落ちる時間を測定し、粘度(単位:mPa・s)に換算する方法である。本発明に用いるブルーム法で測定したゼラチン粘度の範囲は、分散性及び分散安定性の観点から、1.5mPa・s〜5mPa・sであることが好ましく、2mPa・s〜4mPa・sであることがより好ましい。
本発明の飲料組成物に用いられるゼラチンは、既述のブルーム法により測定した、ゼリー強度が50g〜300gであり、且つ、60℃における粘度が1.5mPa・s〜5mPa・sのゼラチンであることが好ましい。
飲料組成物中におけるゼラチンの含有量は、特定クルクミン化合物全量に対して10質量%以上あれば効果を発揮することができる。
本発明の飲料組成物にゼラチンを含有させる方法には特に制限はないが、以下に詳述するように、特定クルクミン化合物を分散して分散粒子を得る際に、ゼラチンを特定クルクミン化合物と共存させることが好ましい。
特定クルクミン化合物を、例えば、機械的分散手段によりせん断力を加えて分散粒子を調製する場合には、取り扱い性を考慮すれば、特定クルクミン化合物全量に対するゼラチンの含有量は200質量%以下であることが好ましい。
本発明の飲料組成物におけるゼラチンの含有量は、特定クルクミン化合物の分散性、分散安定性がより良好となるという観点から、特定クルクミン化合物全量に対して、10質量%〜200質量%が好ましく、20質量%〜100質量%がより好ましい。
<飲料組成物のpH>
本発明の飲料組成物は、風味及び防腐性の観点から、25℃におけるpHを2.5〜4.0の範囲とする。pH2.5未満であると、皮膚又は歯に対する影響が懸念され、特に歯のう蝕の観点から好ましくない。また、pH4.0を超えると飲料組成物を長期保管した際に、腐敗又はカビの発生等のリスクが懸念される。pHが4.0を超えた場合、防腐性、及び防カビ性の観点から、公知の防腐剤、防カビ剤を飲料組成物に配合することもできるが、飲料組成物においては消費者の嗜好性の観点から、防腐剤等の添加剤を使用することは好ましくない。さらに、pH4.0を超える飲料組成物の場合には、食品衛生法により製造工程において、より強い加熱滅菌処理を行なうことが好ましく、加熱による有効成分である特定クルクミン化合物の劣化、飲料組成物の風味の低下等が懸念される。
既述の観点から、本発明の飲料組成物はpHを2.5〜4.0に規定している。
飲料組成物のpHを3.0以上とすることにより、pH調整の際に使用する酸味料の添加量をより低く抑えられる傾向があり、そのような観点から、飲料組成物のpHは、3.0〜4.0であることが好ましく、pHは3.4〜4.0であることがより好ましい。
なお、飲料組成物のpHは、汎用のpHメーターにより測定することができる。本発明においては、25℃にて測定した値を採用している。
飲料組成物のpHを2.5〜4.0に調整するためのpH調整剤としては、公知の酸味料が挙げられる。酸味料は、飲食品に使用可能な酸味料であれば特に制限はなく、公知の酸味料を使用することができる。
飲食品に使用しうる酸味料としては、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、フィチン酸、グルコン酸、リン酸、コハク酸、フマル酸等が挙げられる。
酸味料は、飲料組成物のpHの調整以外にも、例えば、飲料組成物に所望により用いられる植物由来のレシチン、グルコシルセラミド等の有効成分の臭い、味に対するマスキング効果をも有している。従って、酸味料としては、特定クルクミン化合物、及び所望により併用される各成分に対する十分なマスキング効果が得られ、且つ、飲料のpHを2.5〜4.0の範囲に容易に調整することができる酸味料を選択して使用することが好ましい。
本発明に用いうる好ましい酸味料としては、良好なマスキング効果及び好ましい風味を実現できる観点から、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、及びアスコルビン酸から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明の飲料組成物には、酸味料は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
酸味料の濃度は、飲料組成物のpHを所望の値に調整するために、適宜設定することができるが、通常、飲料組成物に対し、100mg/50mL(50cm)〜2000mg/50mLの濃度で用いることが好ましい。酸味料の濃度が、100mg/50mL以上であることで、十分なマスキング効果を得ることができ、2000mg/50mL以下であることで、酸味刺激を感じる可能性がより低くなる。
<その他の添加剤>
本発明の飲料組成物は、特定クルクミン化合物、ゼラチンに加え、飲食品に用いうる種々の添加剤を、本発明の効果を損なわない限りにおいて使用することができる。
添加剤としては、甘味料、香料、特定クルクミン化合物以外の各種の機能性成分である、カテキン、難消化性デキストリン、グルコシルセラミド、カフェイン、イソフラボン等を挙げることができる。
(甘味料)
本発明の飲料組成物には、好ましい風味に調整するための甘味料を含有することが好ましい。甘味料としては、高甘味度甘味料及び高甘味度甘味料以外の甘味料からなる群より選択された少なくとも1種が挙げられる。
高甘味度甘味料とは、砂糖の数十倍〜数千倍の甘みを有する合成甘味料、天然甘味料の総称である。
本発明に使用しうる高甘味度甘味料としては、風味を好ましく調整できる範囲において特に制限はない。本発明の飲料組成物に使用しうる高甘味度甘味料としては、アスパルテーム、ソーマチン、ステビア、スクラロース、アセスルファムカリウム等が好ましく挙げられ、アセスルファムカリウム、又はスクラロースがより好ましい。
高甘味度甘味料は、飲料組成物に、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
高甘味度甘味料以外の甘味料としては、糖類、糖アルコール、粉糖等を挙げることができる。
糖類としては、ブドウ糖、果糖、ガラクトース、異性化糖等の単糖類;砂糖、乳糖、パラチノース等の二糖類;フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖等のオリゴ糖類等を挙げることができる。
糖アルコールとしては、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール等の単糖アルコール類;マルチトール、イソマルチトール、ラクチトール等の二糖アルコール類;マルトトリイトール、イソマルトトリイトール、パニトール等の三糖アルコール類;オリゴ糖アルコール等の四糖以上アルコール類;粉末還元麦芽糖水飴等の糖アルコール等が挙げられる。
本発明に用いうる高甘味度甘味料以外の甘味料としては、ブドウ糖、粉糖、エリスリトール、キシリトール、ソルビトールが好ましく、エリスリトールがより好ましい。これらの甘味料は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせ使用してもよい。
(香料)
本発明の飲料組成物は、風味を調整するために香料を含むことができる。
香料としては、レモン、グレープフルーツ、グレープ、ヨーグルト、シュガー、ライチ、ピーチ、マンゴー、パイナップル、ラズベリー、ブルーベリー、クランベリー、ペアー等から選ばれる香料が好ましい。
(機能性油性成分)
本発明の飲料組成物は、機能性油性成分を含んでもよい。
機能性油性成分とは、生体へ適用した場合に、適用された生体において所定の生理学的効果の誘導が期待され得る油性成分を意味する。
機能性油性成分の例としては、β−カロテン、アスタキサンチン、ルテイン、リコピン等のカロテノイド類;リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、スクワレン、スクワラン、及び既述の油性成分を含有する魚油等の不飽和脂肪酸;コエンザイムQ10等を挙げることができる。
(コラーゲンペプチド、アミノ酸)
本発明の飲料組成物は、コラーゲンペプチド及びアミノ酸から選ばれる少なくとも1種を含むことができる。
コラーゲンペプチドは、ゼラチンを酵素や酸で加水分解して得られるが、冷却によりゲル化しない点でゼラチンとは異なる成分である。
アミノ酸としては、リジン、プロリン、オルニチン、タウリン等が用いられる。
(その他添加成分)
本発明の飲料組成物には、その他の添加成分を含有してもよい。
添加成分としては、各種ビタミン、ミネラル、着色料、酸化防止剤、安定剤、保存料、乳化剤、消泡剤等を挙げることができる。
<飲料組成物の物性>
(粘度)
本発明の飲料組成物の粘度は、室温(25℃)においては、5mPa・s〜35mPa・sの範囲にあることが好ましく、また、4℃においては、10mPa・s〜50mPa・sの範囲にあること好ましい。
粘度が上記範囲内であることで、室温のまま飲用した場合でも冷蔵して飲用した場合でも、良好なテクスチャーを実現することができるために好ましい。
飲料組成物の粘度を、室温において5mPa・s以上、4℃において10mPa・s以上とすることにより、さらっとし過ぎることがなく、飲用した場合のテクスチャーとして、充分な満足感が得られる粘度となる傾向がある。また室温において35mPa・s以下、4℃において50mPa・s以下とすることにより、飲みやすい粘度となる傾向がある。
すなわち、飲料組成物の粘度を既述の範囲とすることにより、飲料組成物の良好なテクスチャーを実現できる傾向がある。
(分散粒子の平均粒径)
本発明の飲料組成物中における特定クルクミン化合物を含む分散粒子の粒径は、飲料組成物の外観の観点から500nm以下であることが好ましく、特定クルクミン化合物の体内吸収効率が良好であるという観点から、10nm〜300nmであることが好ましく、20nm〜250nmであることがより好ましく、透明性と安定性がより良好であるという観点から、20nm〜200nmであることがさらに好ましい。
飲料組成物中の特定クルクミン化合物を含む分散粒子の平均粒径は市販の粒度分布計等を用いて計測することができる。
分散粒子の粒度分布測定法としては、光学顕微鏡法、共焦点レーザー顕微鏡法、電子顕微鏡法、原子間力顕微鏡法、静的光散乱法、レーザー回折法、動的光散乱法、遠心沈降法、電気パルス計測法、クロマトグラフィー法、超音波減衰法等が知られており、それぞれの原理に対応した装置が市販されている。
本発明の飲料組成物に含まれる特定クルクミン化合物を含む分散粒子の粒径範囲及び測定の容易さから、本発明の飲料組成物中の特定クルクミン化合物を含む分散粒子の粒径測定は動的光散乱法により行なうことが好ましい。なお、本発明においては、平均粒径は、体積平均粒径を採用している。
動的光散乱法を用いた市販の粒径測定装置としては、ナノトラックUPA(商品名、日機装(株))、動的光散乱式粒径分布測定装置LB−550(商品名、(株)堀場製作所)、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(商品名、大塚電子(株))等が挙げられる。
本発明における特定クルクミン化合物を含む分散粒子の体積平均粒径は、日機装(株)、ナノトラックUPA-EX150(商品名)を用いて、希釈しない飲料組成物を、直接、装置内のサンプルセルに入れ、25℃で測定した値を採用している。平均粒径は体積平均粒径Mvで評価した。
本発明の飲料組成物は特定クルクミン化合物を含む微細な分散粒子の分散性、及び分散安定性に優れ、特定クルクミン化合物の経時による分解が抑制されることから、保存安定性が良好であり、且つ、経口摂取した際の特定クルクミン化合物の生体への吸収性に優れることから、クルクミン化合物の有する生体への機能が期待できる飲料組成物となる。
本発明の飲料組成物の形態としては、栄養ドリンク、美容ドリンク、滋養強壮剤、嗜好性飲料等が挙げられ、公知の飲料の形態に、特に制限なく適用できる。
〔粉末状飲料組成物〕
本発明の飲料組成物は、液状のまま提供することができるが、必要に応じて粉末状の飲料組成物の形態とすることができる。
飲料組成物を粉末状の形態とすることで、保存性、及び搬送性が、液状の場合よりも向上する。また、粉末状の飲料組成物を、水を含む溶媒で希釈することにより、飲用に供することができる液状の飲料組成物を必要に応じて容易に調製することができる。
特定クルクミン化合物を含む分散粒子を含有する飲料組成物を、カップ式自動販売機等で販売する場合には、必要な際に水を含む溶媒と混合して液状の飲料組成物を調製するための粉末状の飲料組成物を使用することも好ましい態様である。
既述の本発明の飲料組成物は、以下に述べる包括剤との混合物の乾燥物とすることで粉末状の飲料組成物とすることができる。
粉末状の飲用組成物を、水を含む溶媒で希釈して得られた飲用物は、包括剤の機能により、飲用物中で特定クルクミン化合物を含有する粒子が再分散され、特定クルクミン化合物を含む分散粒子を含有する液状の飲用物となる。
(包括剤)
既述の本発明の飲料組成物を粉末状の飲料組成物とするには、特定クルクミン化合物を含む分散粒子を含有する分散物である飲料組成物を乾燥手段によって乾燥し、粉末化すればよい。なお、粉末状の飲料組成物の製造方法については、以下に詳述する。
粉末化の過程において特定クルクミン化合物を含む分散粒子の凝集を防止するため、粉末化に際しては、本発明の飲料組成物と、包括剤と、を含む混合物の乾燥物とすることが好ましい。
なお、本発明において包括とは、付着又は包まれた状態をいい、本発明の飲料組成物と包括剤とを含む混合物中で、飲料組成物の成分が、包括剤に付着するか、又は包括剤に包まれた状態となる。
本発明に使用しうる包括剤としては、多糖類、オリゴ糖類、単糖類、糖アルコール、結晶セルロース、ガム、タンパク等から選ばれる少なくとも1種の包括剤であって、水溶性の包括剤が挙げられる。
なお、本発明におけるオリゴ糖は、単糖が二つ〜九つ結合した糖を指し、単糖が二つ結合した二糖類も含まれる意味で用いられる。また、本発明における多糖類は、単糖が10以上結合した糖を指す。
なかでも、再溶解時の容易性と分散粒子の粒径維持の観点から、多糖類、二糖類等を含むオリゴ糖類、単糖類、糖アルコール及びタンパクからなる群より選ばれた少なくとも1種の包括剤が好ましく、多糖、オリゴ糖等の糖類を用いることがさらに好ましい。
包括剤に使用しうる糖類としては、以下のものが例示されるがこれに制限されるものではない。
単糖類としては、グルコース、マンノース、キシロース、リボース、アラビノース、フルクトース、ガラクトース等が挙げられる。
オリゴ糖類としては、スクロース、ラクトース、トレハロース、マルトース等の二糖類、ラフィノース、パノース、マルトトリオース、ゲンチアノース、ケストース、GF2等の三糖類、スタキオース、フラクトシルニストース等の四糖類、ベルバスコース(verbascose)等の五糖類、マルトヘキサオース等の六糖類、ブドウ糖が環状に結合したシクロデキストリン等が挙げられる。
多糖類としては、グリコーゲン、アミロース、セルロース、デキストリン、スタキオース、イヌリン等が挙げられる。
本発明に好適に用いられる包括剤である糖類としては、デキストリン、シクロデキストリン、クラスターデキストリン、イヌリン、ラフィノース、スタキオース、ベルバスコース、トレハロース、蔗糖(スクロース)、マルトース等が挙げられるが、特に、水分散時の透明性及び入手の容易性等の観点からイヌリン、ラフィノース、トレハロースが好ましく、乾燥時の収率の観点から、イヌリンとトレハロースが更に好ましい。
本発明において包括剤として用いられるイヌリンは、末端にグルコースを1個有するフルクトースポリマー又はフルクトースオリゴマーである。イヌリンは広く自然界に存在することが知られており、チコリ、キクイモ、ダリア、ニンニク、ニラ、タマネギ、アガベ等に多く含まれる。一般に、ブドウ糖単位をG、果糖単位をFとして鎖長を表現する。本発明のイヌリンには、GFで表記されるスクロースは含まれない。通常天然から抽出されるイヌリンは、GF2(ケストース)、GF3(ニストース)、GF4(フラクトシルニストース)からGF60程度までのポリマー又はオリゴマー、或は、ポリマー及びオリゴマーの混合物である。
本発明に使用しうるイヌリンとしては、チコリ、キクイモ、ダリア等の根から分離熱水抽出され、分離熱水抽出された水溶液を濃縮、スプレードライにより粉末化して販売されているイヌリンを使用することができる。市販されるイヌリンの例としては、チコリ根から抽出されたFrutafit(商品名、SENSUS社)、同じくチコリ根から抽出されたベネオ(商品名、オラフティ社)、ダリア根由来イヌリン試薬((株)和光純薬工業)、チコリ根抽出イヌリン試薬(シグマアルドリッチ社)等を挙げることができる。
また、本発明におけるイヌリンには、β−フルクトフラノシダーゼのフラクタン転位活性を利用して、蔗糖(スクロース)から調製するイヌリンを用いることができる。スクロースから調製したイヌリンの例としては、フジFF(商品名、フジ日本精糖(株))、GF2(商品名、明治製菓(株))を挙げることができる。
本発明において包括剤として使用しうるラフィノースは、D−ガラクトース、D−グルコース及びD−フラクトースを一単位ずつ含む三糖類である。ラフィノースは、広く自然界に存在することが知られており、ビート、ユーカリ樹液、大豆、キャベツ、ブロッコリー、アスパラガス等に比較的多く含まれる。本発明では、ラフィノースはビート等から分離熱水抽出され、分離熱水抽出された水溶液を濃縮、スプレードライにより粉末化して販売されているラフィノースを本発明において使用することができる。粉末化して販売されているラフィノースの例としては、ラフィノース(商品名、日本甜菜精糖(株))を挙げることができる。
本発明において包括剤として使用しうるスタキオースは、D−フルクトース、D−ガラクトース、D−ガラクトース、D−グルコースが連なった四糖類であり、自然界には大豆等の豆類やウリ科植物に比較的多く含まれる。スタキオースの販売例としては、SFSオリゴ糖(商品名、我流本舗)等が挙げられる。
本発明において包括剤として使用しうるベルバスコースは、D−ガラクトース、D−ガラクトース、D−ガラクトース、D−グルコース、D−フルクトースの順に並んだ五糖類であり、ソラマメ等の豆類に含まれる。スタキオースもベルバスコースも、ラフィノースと同様、植物より熱水抽出され、熱水抽出された水溶液は濃縮され、スプレードライにより粉末化される。
また、本発明において包括剤として用いられるトレハロースは、例えばブドウ糖溶液中で酵母を培養して、酵母菌体中にトレハロースを作らせ、得られたトレハロースを菌体から分離する方法、又はブドウ糖溶液中でバクテリアを培養し、培養液中にトレハロースを作らせ、得られたトレハロースを培養液から分離するホフ法等により製造することができる。トレハロースは、(株)林原より市販されているトレハロースを使うことができる。
本発明の飲料組成物を粉末化する際に使用する包括剤としては、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。包括剤として糖類を用いる場合には、糖類の2種以上を混合して用いることも好ましく、2種以上の糖類を使用する場合、これらは任意の割合で併用することができる。
本発明において飲料組成物の粉末化に使用する包括剤は、飲料組成物中の全固形分に対して、質量基準で0.5倍量〜10倍量の範囲で用いることが好ましく、1倍量〜5倍量の範囲で用いることがさらに好ましい。
[飲料組成物の製造方法]
以下、本発明の飲料組成物の製造方法の一例について説明する。
本発明の飲料組成物の製造方法は、一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含有するウコン色素原料、等電点が7以上のゼラチン、及びpH6以下の酸性水性媒体を含む混合液に対して、混合液のpHが6以下である酸性条件下で、機械的分散処理を行ない、ウコン色素原料を分散する機械的分散工程を含む、飲料組成物の製造方法である。
(機械的分散工程)
本発明の飲料組成物に用いる特定クルクミン化合物を含む分散粒子と、水を含む分散媒とを含有する安定な分散物を調製する方法について説明する。
(1.混合液の調製)
先ず、ゼラチンの水溶液(ゼラチンゾル)を調製する。
室温(25℃)で精製水にゼラチン粉末を撹拌しながら添加し、15分間から60分間、室温で撹拌を続けながらゼラチンを膨潤させる。その後、40℃〜70℃に加温してゼラチンの均一溶液であるゼラチンゾルを調製する。ゼラチンゾルを調製する際に、クエン酸等の酸味料を加え、pHを6以下、好ましくは、pH3〜6の間に調整する。酸味料はゼラチン溶解前に加えてもよく、ゼラチン溶解後に加えてもよい。
得られたゼラチンゾル(ゼラチン水溶液)を撹拌しながら、特定クルクミン化合物(I)を含有するウコン色素原料を、得られる飲料組成物の必要量に応じた量で添加し、原料の塊がほぐれ、分散されるまで撹拌して、均一なスラリー状の混合液を調製する。混合液が、固体状のウコン色素原料を含む懸濁液であることから、以下、得られたスラリー状の混合液を、クルクミン含有スラリーと称することがある。
(2.分散物の調製:機械的分散処理)
得られたクルクミン含有スラリーに含まれる特定クルクミン化合物を、固体分散機を用いて機械的分散処理を行ない、微細な特定クルクミン化合物を含む分散粒子からなる分散物を調製する。このとき、クルクミン含有スラリーのpHは6以下、好ましくは、pH3〜6の酸性条件に維持する。
分散物の調製に用いられる分散機は、公知の分散機を適宜選択して使用することができる。一般に用いられる固体分散機は、駆動部やメディアを使って分散粒子に直接剪断力を与えるトライポロジー剪断力型分散機と、分散粒子に液媒体を介して剪断力を与えるレオロジー剪断力型分散機がある。
トライポロジー剪断力型分散機としては、固体状の被分散物を含むスラリーを、複数本のロール間を通過させることで分散するロールミル、スラリーに撹拌翼で剪断力を付与するニーダー、スラリー中にビーズ等のメディアを共存させ、メディアを介して剪断力を付与するメディアミル等が挙げられる。
レオロジー剪断力型分散機としては、各種撹拌型分散機、高圧分散機、超音波分散機等が挙げられる。
本発明の製造方法では、固体状の特定クルクミン化合物に直接、高剪断力を付加して分散する機械的分散機を用いることが、微細分散物粒子を形成し易いという観点から好ましく、トライポロジー剪断力型分散機がさらに好ましく、メディアミルに代表されるメディア分散機がより好ましい。
メディア分散機を用いて分散物を調製する場合、クルクミン含有スラリーと、目的に応じて選択された素材と粒径を有するメディアとを混合して、メディア分散を行うことで、微細なクルクミン含有粒子の水性分散物を得ることができる。
分散に用いるメディアの材質としては、ジルコニア、アルミナ、ステアタイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、シリカ、砂、メノー、鋼球、ステンレス、ガラス等の無機化合物、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド等の高分子樹脂等が挙げられる。なかでも、分散力、耐久性、及びメディアに起因する不純物混入の懸念がないという観点から、ジルコニアビーズが好ましい。
メディアに運動力を付加するメディア分散機には、撹拌方式、メディアの分離機構、縦型か横型か、冷却方式等によって種々の分散機が知られているが、特に0.1mmφ以下の微小ビーズの分離機構を備えたビーズミルが好ましい。0.1mmφ以下の如き微小ビーズ分離機構を有するビーズミル分散機の市販品としては、ウルトラアペックスミル(商品名:寿工業)、スターミル(商品名:アシザワファインテック)、パールミル(商品名:ビューラー)、OBミル(商品名:フロイント産業)、ダイノーミル(商品名:WAB)等が挙げられ、いずれも本発明の製造方法に使用することができるが、使用しうる分散装置はこれらに限定されない。
また、ビーズの分離機構を備えていない分散装置であっても、分散処理後に、ビーズ濾過の後工程を加えることで本発明の製造方法に使用することができる。
本発明を製造方法に使用しうるビーズの分離機構を備えていない分散機としては、ボールミル、サンドグラインダーミル、遊星ボールミルがある。ボールミルの場合、回転台の上にスラリーとビーズを入れた磁製、ナイロン製、ポリマー製、ステンレス製等から選ばれる材料により形成されたポットを載せて回転させる装置である。また、サンドグラインダーミルとしては、スラリーの粘性に応じてアジテーターの形状をピン型、ディスク型に変えることができる形態の装置が多く、レディーミル(商品名:アイメックス)等が知られている。一方、遊星ボールミルはスラリーとボールを入れたベッセルが自転しながら公転する構造になっており、一般のボールミルより分散効率に優れているが、遊星ボールミルの例としては、遊星型ボールミル(商品名:フリッチュ)、自転・公転ナノ粉砕機NP−100(商品名:シンキー)等が挙げられる。
機械的分散処理において、特定クルクミン化合物を含む分散粒子の調製に際してジルコニアビーズを用いたメディア分散処理を行う場合、二段階で分散処理を行うことが好ましい。すなわち、一段目の分散処理は特定クルクミン化合物を含む粗大粒子を、ある程度の大きさ、例えば、1μm〜10μm程度まで粉砕する工程である。二段階分散を行う際の一段目の分散処理では、必ずしもメディア分散機を用いなくても、高速撹拌方式等のレオロジーせん断力型の分散機を使うこともできる。しかしながら、分散効率の観点からは、0.5mmφ以上の比較的大きなビーズを使い、メディア分散機で粗分散を行うことが好ましい。一段目の分散工程、(以下、粗分散工程と称することがある)に続いて、二段目の分散、即ち、本分散を行う。二段目の分散処理には、メディアとして0.3mmφ以下の微小ビーズを用いたメディア分散機を適用することが好ましい。
二段目の分散処理においては、特定クルクミン化合物を含む分散粒子として、例えば、10nm〜300nm程度まで微細分散することが好ましい。
機械的分散工程において、二段分散処理を行う際、一段目の分散処理である粗分散処理に補助的に用いることのできる、メディア分散機以外の分散機としては、レオロジー剪断力型分散機である、ホモミキサー、ディスパーミキサー、ウルトラミキサー、クレアミックス(商品名:エムテクニック)等の撹拌機、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー等を用いることができる。高圧ホモジナイザーとしては、マイクロフルイダイザー(商品名:マイクロフルイディクス)、ナノマイザー(商品名:吉田機械興業)、スターバースト(商品名:スギノマシン)、ゴーリンホモジナイザー(商品名:APV)、ラニエホモジナイザー(商品名:ラニエ)、高圧ホモジナイザー(商品名:ニロ・ソアビ)、ホモゲナイザー(商品名:三和機械)、高圧ホモゲナイザー(商品名:イズミフードマシナリ)、超高圧ホモジナイザー(商品名:イカ)等が挙げられる。
なお、機械的分散処理は、三段以上の多段分散処理であってもよい。
機械的分散処理工程において、ウコン色素原料とゼラチンとを共存させて特定クルクミン化合物を含む分散粒子を調製することで、微細化された分散粒子表面の少なくとも一部に、ゼラチンが吸着して所謂保護コロイドのような状態となり、水を含む分散媒中において、隣接する分散粒子同士の再凝集を抑制するため、得られた特定クルクミン化合物を含む分散粒子を含有する分散物は、分散粒子の分散性、及び分散安定性に優れる。
機械的分散工程を経ることで、得られた特定クルクミン化合物を含む分散粒子の平均粒径は、既述のように、500nm以下とすることができる。分散粒子の平均粒径は10nm〜300nmであることが好ましく、20nm〜250nmであることがより好ましく、20nm〜200nmであることがさらに好ましい。
(その他の工程)
機械的分散工程を経て得られた分散物は、そのまま飲料組成物としてもよく、さらに水を含む溶媒で希釈し、飲用に適した物性に調整して飲料組成物としてもよい。
飲料組成物を製造するに際し、飲料組成物に、所望により種々の任意成分を含有させる時期は、用いる任意成分の物性により適宜選択することができる。例えば、機械的分散処理に供する特定クルクミン化合物含有スラリー中に予め添加してもよく、水溶性の成分であれば、分散物を調製した後、水を含む溶媒に溶解させて添加してもよい。
既述の如くして、飲用に適した、特定クルクミン化合物を含有する飲料組成物を得ることができる。
また、本発明の飲料組成物を粉末状の飲料組成物とする場合には、既述の飲料組成物と包括剤との混合物の乾燥物とすればよい。
(粉末化工程)
本発明の飲料組成物を、粉末状の飲料組成物の形態とする場合には、既述の飲料組成物と包括剤との混合物を調製し(混合物調製工程)、得られた混合物を噴霧乾燥等の乾燥手段により乾燥させる工程(粉末化工程)を実施することができる。
乾燥手段としては、公知の乾燥手段を用いることができ、例えば、自然乾燥、加熱乾燥、熱風乾燥、高周波乾燥、超音波乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等が挙げられる。乾燥手段は単独で用いてもよいが、2種以上の乾燥手段を組み合わせて用いることもできる。
乾燥手段としては、凍結状態にある材料から氷を昇華させて水分を除去する凍結乾燥が好ましい。
凍結乾燥に使用しうる市販の凍結乾燥機の例としては、凍結乾燥機VD−800F(商品名、タイテック(株))、フレキシドライMP(商品名、FTSシステムズ社)、デュラトップ・デュラストップ(商品名、FTSシステムズ社)、宝真空凍結乾燥機A型(商品名、(株)宝エーテーエム)、卓上凍結乾燥機FD−1000(商品名、東京理化器械(株))、真空凍結乾燥機FD−550(商品名、東京理化器械(株))、真空凍結乾燥機(商品名、(株)宝製作所)等が挙げられるがこれらに限定されない。
また、乾燥手段として、生産効率と品質を両立する観点からは、噴霧乾燥法も好ましい手段である。噴霧乾燥法を適用する場合、本発明の飲料組成物と包括剤とを含む混合物を噴霧しながら水分を除去する。
噴霧乾燥に用いうる市販の噴霧乾燥機の例としては、噴霧乾燥機スプレードライヤSD−1000(商品名、東京理化器械(株))、スプレードライヤL−8i(商品名、大川原化工機(株))、クローズドスプレードライヤCL−12(商品名、大川原化工機(株))、スプレードライヤADL310(商品名、ヤマト科学(株))、ミニスプレードライヤB−290(商品名、ビュッヒ社)、PJ−MiniMax(商品名、パウダリングジャパン(株))、PHARMASD(商品名、ニロ社)等が挙げられる。
また、例えば流動層造粒乾燥機MP−01(商品名、(株)パウレック)、流動層内蔵型スプレードライヤFSD(商品名、ニロ社)等を用いた処理の如く、既述の装置を用いて、乾燥と造粒とを同時に行う方法をとることもできる。
(再分散)
本発明の飲料組成物と包括剤との混合物の乾燥物である粉末状の飲料組成物を用いて、液体の飲料組成物の形態に再度調製するには、粉末状の飲料組成物と、所望とされる濃度に応じた水を含む分散媒と、を混合し、粉末状の飲料組成物を溶媒中に再分散(再溶解)させて液状の飲料組成物とすればよい。
既述のように、必要に応じて液状組成物として再調製しうる粉末状の飲料組成物を「要事調製用」飲料組成物と称する。
粉末状の飲料組成物と、水又は水溶液等の溶媒とを混合し、粉末状の飲料組成物を溶媒に溶解又は分散することで、溶媒中に、特定クルクミン化合物を含む分散粒子が再分散され、再調製された特定クルクミン化合物を含む分散粒子もまた、微細な分散粒子を含み、分散粒子の分散性、分散安定性は良好である。
本発明の製造方法により得られた粉末状の飲料組成物を、水を含む溶媒で希釈して得られた飲用物においても、溶媒中に再分散された特定クルクミン化合物を含む分散粒子は、乾燥前の本発明の飲料組成物における特定クルクミン化合物を含む分散粒子と同様に、分散性が良好である。
水を含む溶媒で粉末状の飲料組成物を希釈して得られた飲用物における分散粒子の体積平均粒径は、500nm以下であることが好ましく、10nm〜300nmであることがより好ましく、20nm〜250nmであることがさらに好ましく、20nm〜200nmであることが特に好ましい。
以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。しかしながら、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」及び「部」は質量基準である。
[実施例1]
以下の方法に従い、実施例1の飲料組成物を調製した。
〔特定クルクミン化合物含有粒子の分散物の調製〕
(ゼラチンゾルの調製)
先ず、ゼラチンの水溶液(ゼラチンゾル)を調製した。以下に詳述する特定クルクミン化合物の全質量に対して60質量部の、粉末状の豚皮ゼラチン(等電点9.0、ゼリー強度283g、25℃における粘度4.8mPa・s、新田ゼラチン社)を用いた。
室温(25℃)で精製水87mLにゼラチン粉末3.0gを撹拌しながら添加し、20分間、室温で撹拌を続けながらゼラチンを膨潤させた。その後、50℃に加温してゼラチンの均一溶液であるゼラチンゾルを調製した。ゼラチンゾルに、酸味料であるクエン酸を加え、pHを3.5に調製した。
なお、ゼラチンの等電点は既述の「写真用ゼラチン試験法第10版」(2006年)、第8章、等イオン点に記載された方法により測定した値であり、ゼリー強度、及び粘度は、JIS K6503(1996年)における「にかわ及びゼラチン」に定められているブルーム法で測定した値である。
(機械的分散処理)
得られたゼラチンゾルを撹拌しながら、特定クルクミン化合物95質量%を含むウコン色素原料であるクルクミンC3コンプレックス(商品名、サビンサ社)10gを添加し、原料の塊がほぐれ、分散されるまでマグネチックスターラーにより撹拌し、均一なスラリー状の特定クルクミン化合物含有懸濁液(クルクミン含有スラリー)を調製した。
得られたクルクミン含有スラリー100gを、まず、一段目の分散として、容量500mLの磁性ベッセル中に1.0mmφのジルコニアビーズ1200gと一緒に入れ、室温にて150rpmで6時間のボールミル粉砕を行った。得られた粗分散液からビーズを濾別した後、粗分散液50gと、メディアとして直径0.05mmφのジルコニアビーズ300gと、を250mLの専用ベッセルに入れ、レディミル分散機(商品名:アイメックス社)を用いて、羽根周速5m/s、冷却温度20℃の条件下で2時間二段目の分散を行ない、微細な特定クルクミン化合物を含む分散粒子を形成させて、分散物を調製した。
なお、機械的分散工程において、分散に供されたクルクミン含有スラリーのpHは6以下であることを確認した。
pHの測定は、pHメーターHM25R型(商品名:東亜ディーケーケー)を用いて行なった。
調製直後に、得られた分散物中の分散粒子の体積平均粒径を、日機装(株)、ナノトラックUPA-EX150(商品名)を用いて、分散物を希釈しない状態で、直接、装置内のサンプルセルに入れ、25℃で測定したところ、平均粒径は142nmであり、微細な分散粒子を含む分散物を得たことが確認された。
(飲料組成物の調製)
得られた特定クルクミン化合物を含む分散粒子を含有する分散物0.30g、精製水44.7mL、砂糖5.0g及び香料としてピーチフレーバー0.01gを、pH3.3の0.05M(mol/1000g)クエン酸緩衝液で希釈して100mLとして、実施例1の飲料組成物を得た。
[実施例2〜実施例19、比較例1〜比較例13]
実施例1における各成分を、下記表1〜表2に記載の種類と量とに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例2〜実施例19、及び比較例1〜比較例13の飲料組成物を調製した。
〔飲料組成物の評価〕
得られた各飲料組成物を以下の方法で評価した。
(1.平均粒径の測定)
得られた各飲料組成物に含まれる特定クルクミン化合物を含む分散粒子の体積平均粒径を以下の方法で測定した。
ナノトラックUPA-EX150(商品名、日機装(株))を用いて、得られた実施例1の飲料組成物を希釈せずに、直接、装置内のサンプルセルに入れ、25℃にて平均粒径を測定した。平均粒径として、体積平均粒径(Mv)を測定した。測定結果を表1〜表2に示す。
(2.調製後分散性及び分散安定性)
飲料組成物の調製直後(初期濁度)、及び、40℃で1ヶ月間保存した後、目視にて飲料組成物における濁りを観察し、以下に示す基準により評価した。結果を表1に示す。
なお、以下の評価において、A〜Bは実用上問題のないレベルである。
A:透明であり、濁りは認められない。
B:わずかな濁りが認められる。
C:濁りが認められ、沈殿物が生じている。
なお、下記表1〜表2において、ゼラチン及びゼラチン以外の分散剤と特定クルクミン化合物との含有比率(質量比)を「分散剤/クルクミン比」と記載した。
表1〜表2中の各成分の詳細は、以下に示すとおりである。
豚皮ゼラチン(新田ゼラチン社)
魚ゼラチン(i)、(ii)、(iii)(新田ゼラチン社)
魚ゼラチン(iv)、(v)(協和発酵バイオ社)
牛骨ゼラチン(新田ゼラチン社)
コラーゲンペプチド(協和発酵バイオ社)
ガッティガム(ガムガッティ:商品名、三栄源エフエフアイ社)
アラビアガム(インスタントガムAB:商品名、ネキシラ社)
γ−CD(γ−シクロデキストリン CAVAMAX−W8:商品名、シクロケム社)
クラスターデキストリン(クラスターデキストリン:商品名、日本食品化工社)
疎水化デンプン(エマルスター:商品名、松谷化学社)
HPC:ヒドロキシプロピルセルロース(セルニー:商品名、日本曹達社)
表1〜表2に示される結果より、本発明の飲料組成物は、いずれも特定クルクミン化合物を含む分散粒子の粒径が小さく、分散安定性が良好であることがわかる。また、実施例1〜14と、実施例15〜16との対比より、ゼラチンの等電点が7.0以上であることで、分散粒子の分散性、分散安定性がより向上することが分かる。
また、ゼラチンを含有していても、pHが本発明の範囲外である比較例1〜2、及び、ゼラチン含有量が少ない比較例3では、分散安定性が劣ることが分かる。
分散剤を使用しないか、或は、ゼラチン以外のコラーゲンペプチド、各種ガム等の公知の分散剤を使用した比較例4〜13では、粒径が300nm以下の微細な分散粒子が得られず、且つ、分散安定性も劣っていた。従って、良好な体内吸収効率が期待できないものと考えられる。
〔体内吸収効率の評価〕
実施例5、実施例14の飲料組成物、及び比較例6、比較例11の飲料組成物について、体内吸収効率を下記の方法で評価した。
6週齢のラット雄を1週間検疫馴化飼育した後、ラットにクルクミンを含有する飲料組成物の経口投与を行った。経口投与は一般的なフレキシブル胃ソンデを用いた単回強制投与とした。ラットに投与する飲料組成物は、飲料組成物に含まれる成分の含有比率を変更することなく、特定クルクミン濃度を1%となるように調整したクルクミン含有飲料組成物を用いた。飲料組成物の投与量は、ラットの体重1kg当たり50mgとした。各試験群のラット数は10匹ずつとした。全個体について、投与前、投与1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、及び24時間後に無麻酔下で頸動脈から各0.4mLずつ血液を採取し、採取した血液から血清を分離し、分離した血清中のクルクミン量をHPLC法で定量した。
Cmaxは、投与前〜投与24時間後に測定したそれぞれの血清におけるクルクミンの最高濃度を示す。AUC(area under the blood concentration)(0−4hr)は、特定クルクミンの血清中濃度を縦軸、時間を横軸としてプロットしたグラフを作成し、血清中の特定クルクミン濃度を示す縦軸の0ラインと、グラフと、横軸の4時間のラインとにより区画された領域の面積を表す。面積が大きいほど、血清中への特定クルクミンの吸収が高いと評価する。なお、Cmax、及びAUCの数値は、ラット10匹の測定結果の平均値を表す。
この結果を下記表3に示した。なお、下記評価法において、Cmaxが、1000ng/mL以上であること、及び、AUC(0−4hr)では、3000以上であることで、体内吸収効率が良好であると評価する。
表3の結果より、実施例5及び実施例14の飲料組成物では、体内吸収率が良好であるのに対し、比較例6及び比較例11の飲料組成物では、特定クルクミン化合物を含む分散粒子の体積平均粒径が大きいためか、体内吸収率が実施例に比べて低く、特定クルクミン化合物の効果を期待できないレベルであることが分かる。
[実施例20:粉末状の飲料組成物]
以下の方法で、表1〜表2に示した飲料組成物の実施例5の飲料組成物を用いて粉末状の飲料組成物を調製した。
実施例5の飲料組成物(特定クルクミン化合物の含有量:0.03%)を500g量り取り、包括剤としてトレハロース(商品名:(株)林原)を特定クルクミン化合物全量に対し10質量部添加し、25℃にて30分間撹拌して溶解させて混合物を得た。混合物を、ヤマト科学製スプレードライヤADL310型(商品名)を用いて噴霧乾燥を行い、粉末状の飲料組成物を得た。噴霧乾燥は、噴霧圧力0.15MPa、出口温度80℃、処理量7mL/分の条件で実施し、実施例20の粉末状飲料組成物を得た。
得られた粉末状の飲料組成物の理論収量に対する収率は81%であった。
[実施例21〜実施例27:粉末状の飲料組成物]
実施例5で得た飲料組成物との混合物の調製に用いる包括剤の種類と量とを下記表4に示す如く変えた以外は、実施例20と同様にして、実施例21〜実施例27の粉末状の飲料組成物を得た。
また、実施例20と同様に収率を算出し、表4に「SD収率」として記載した。
下記表4において包括剤と特定クルクミン化合物との含有比率(質量比)は、「包括剤/クルクミン」と表記した。
表4に用いた各成分の詳細は以下の通りである。
イヌリン(フジFF:商品名、フジ日本精糖社)
アラビアガム(インスタントガムAB:商品名、ネキシラ社)
カゼインナトリウム(カゼインナトリウム(ミルク由来):商品名、東京化成工業社)
(希釈、再分散)
実施例20〜実施例27の粉末状の飲料組成物9.87gに精製水90.13gを加えて、25℃にてスターラーを用いて撹拌することで、粉末状の飲料組成物を水で希釈した液状の飲用物を得た。
得られた飲用物中の特定クルクミン化合物を含む分散粒子の体積平均粒径を、実施例1におけるのと同様の方法で測定した。結果を「再分散粒径」として下記表4に併記した。
表4の結果より、本発明の飲料組成物は、粉末状の飲料組成物を調製し、水で希釈して飲用物とした場合、飲用物中に再分散された特定クルクミン化合物を含む分散粒子の体積平均粒径は、粉末状とする前の飲料組成物に含まれる分散粒子と同様に、良好な体内吸収効率が期待できる微細な粒径を維持していることが確認された。

Claims (11)

  1. 下記一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含む分散粒子、水を含む分散媒、及び、一般式(I)で表されるクルクミン化合物全量に対して10質量%以上のゼラチンを含有し、pHが2.5〜4.0である飲料組成物。

    一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立にメトキシ基又はヒドロキシ基を表す。
  2. ゼラチンが、等電点が7以上のゼラチンである請求項1に記載の飲料組成物。
  3. ゼラチンが、JIS K6503に記載されたブルーム法により測定した、ゼリー強度が50g〜300gであり、且つ、60℃における粘度が1.5mPa・s〜5mPa・sのゼラチンである、請求項1又は請求項2に記載の飲料組成物。
  4. 一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含む分散粒子の平均粒径が10nm〜300nmである、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の飲料組成物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の飲料組成物と、多糖類、単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール、及びペプチドから選ばれる少なくとも一つの水溶性の包括剤と、を含む混合物の乾燥物である粉末状の飲料組成物。
  6. 水を含む溶媒で希釈して飲用に供する、請求項5に記載の飲料組成物。
  7. 水を含む溶媒で粉末状の飲料組成物を希釈して得られた飲用物が、平均粒径が10nm〜300nmである一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含む分散粒子を含有する請求項5又は請求項6に記載の飲料組成物。
  8. 下記一般式(I)で表されるクルクミン化合物を含有するウコン色素原料、等電点が7以上のゼラチン、及びpH6以下の酸性水性媒体を含む混合液に対して、混合液のpHが6以下である酸性条件下で、機械的分散処理を行ない、ウコン色素原料を分散する機械的分散工程を含む、飲料組成物の製造方法。

    一般式(I)中、R及びRは、それぞれ独立にメトキシ基又はヒドロキシ基を表す。
  9. 機械的分散工程において、一般式(I)で表されるクルクミン化合物の全質量に対して10質量%〜200質量%の等電点が7以上のゼラチンを用いる、請求項8に記載の飲料組成物の製造方法。
  10. 機械的分散処理によるウコン色素原料の分散処理が、ジルコニアビーズを用いたメディア分散処理である、請求項8又は請求項9に記載の飲料組成物の製造方法。
  11. 請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の飲料組成物の製造方法により得られた飲料組成物と、多糖類、単糖類、オリゴ糖類、糖アルコール、及びペプチドから選ばれる少なくとも一つの水溶性の包括剤とを混合して混合物を調製する混合物調製工程、及び、混合物調製工程で得られた混合物を、乾燥手段を用いて乾燥する粉末化工程を含む、粉末状の飲料組成物の製造方法。
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