JPH0549560U - 手押し運搬車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 手押し運搬車の方向転換や、方向修正を小さ
い力で容易にする。 【構成】 荷台１の底面前部には支軸５により左右へ回
動自在な一対の自由輪３が、後部には左右一対の固定輪
６がそれぞれ取付けられており、ハンドル１０で回動す
るハンドル軸９に固定された主動杆１１の前端部には、
荷台１の底面に固定されたセンタピン１５に枢着された
従動杆１３の後端部が枢着され、従動杆１３の前端部に
は横杆１７が枢着されているとともに、横杆１７の左右
両端部には自由輪３の支持部４に固定された駆動杆１９
の後端部が枢着されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、工場、商店、病院などで、荷物を人力で運搬するために用いられ る手押し運搬車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の運搬車は、荷台底面の前部に一般にキャスターと呼ばれる左右一対の自 由輪が、又後部に左右一対の固定輪が取付けられており、荷台の後端部上に立設 したコ字状枠を手で押して前進させた。

【０００３】 しかし前部が自由輪であるため、床面や地面の凹凸によって進行方向からずれ やすく、とくに傾斜面では方向修正が著しく困難であった。又方向転換はコ字状 枠を一方の腕で引き、他方の腕で押し出すようにして行うため、腕力を要して非 力な者にとって困難な作業であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案が解決しようとする課題は、自由輪の方向を作業者が自由に制御して 進行方向の修正や、方向転換を容易にすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、荷台の底面前部には支軸により左右へ回動自在な自由輪が、後部 には左右一対の固定輪がそれぞれ取付けられており、ハンドルで回動するハンド ル軸に固定された主動杆の前端部には、荷台の底面に固定されたセンタピンに枢 着された従動杆の後端部が枢着され、従動杆の前端部には横杆が枢着されている とともに、横杆の左右両端部には自由輪の支持部に固定された駆動杆の後端部が 枢着されていることに特徴がある。

【０００６】

【実施例】 １は荷台、２は荷台１の後端部上に立設されたコ字状枠である。３は左右一対 の自由輪であって一般にキャスターと呼ばれ、支持部４に回転自在に支持され、 支軸５により左右へ回動自在に荷台１の底面前部に取付けられている。６は左右 一対の固定輪で、荷台１の底面後部に取付けられている。

【０００７】 ７は荷台１の後縁中央から突設させたブラケットであり、このブラケット７に はハンドル軸支持筒８が立設されている。９はハンドル軸支持筒８に回動自在に 嵌挿されたハンドル軸で、その上端には左右方向へハンドル１０が固定されてい て、その下端部はブラケット７から下方へ突出する。なおハンドル１０は、実施 例では運搬車を格納したとき場所を取らないよう直管を用いているが、これをコ 字状のものに替えるのは任意である。

【０００８】 １１は主動杆で、その後端部はハンドル軸９の下端に固定されている。１２は 前端部に前後方向に設けられた長孔である。１３は従動杆であって、前端部には 前後方向の長孔１４が設けられており、荷台１の底面中央に固定されて下方へ突 出するセンタピン１５に、その中央部を枢着されている。そしてこの従動杆１３ の後端部は、主動杆１１の前端部の長孔１２を通る後ろ連結ピン１６によって、 主動杆１１に枢着されている。

【０００９】 １７は横杆で、従動杆１３の長孔１４を通る前連結ピン１８により、その中央 で従動杆１３の前端部に枢着されている。

【００１０】 １９は左右一対の駆動杆であり、それぞれ自由輪３の支持部４に前端部を固定 されて後方へ突出しており、その後端部は、横連結ピン２０によってそれぞれ横 杆１７の左端部、右端部に枢着されている。

【００１１】 なお実施例では、主動杆１１及び従動杆１３のそれぞれ前端部に長孔１２、１ ４を設けたが、これに替えて従動杆１３の後端部に長孔を、又横杆１７に円弧状 の長孔を設けることもできる。

【００１２】

【作用】

図１に示すように、いま実線であらわす直進状態から、想像線のようにハンド ル１０を時計回りに回動させると、ハンドル軸９に固定された主動杆１１も時計 回りに回動する。従って後ろ連結杆ピン１６に枢着された従動杆１３は、センタ ピン１５を軸として反時計回りに回動する。そして横杆１７は、前連結ピン１８ で従動杆１３の前端部に枢着されているので、左方向へ移動する。

【００１３】 横連結ピン２０で横杆１７に後端部を枢着され、支持部４に前端部を固定され ている左右の駆動杆１９は、横杆１７の前記移動にともなって支軸５を軸として 揺動するように反時計回りに回動する。この結果自由輪３も反時計回りに回動す るため、荷台１は反時計回りに方向を変えることができる。

【００１４】 荷台１を反時計回りにその方向を変えるときには、前記と反対に操作すればよ い。

【００１５】

【考案の効果】

ハンドルの操作をすればてこの原理で、小さい力で自由に方向を変えることが できるため、方向転換や方向修正が容易である。しかも、既存の運搬車も実施で きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】作用を示す底面略図である。

【図２】底面図である。

【図３】側面図である。

【符合の説明】

１ 荷台 ３ 自由輪 ４ 支持部 ５ 支軸 ６ 固定輪 ９ ハンドル軸 １１ 主動杆 １３ 従動杆 １７ 横杆 １９ 駆動杆

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 荷台の底面前部には支軸により左右へ回
   動自在な左右一対の自由輪が、後部には左右一対の固定
   輪がそれぞれ取付けられており、ハンドルで回動するハ
   ンドル軸に固定された主動杆の前端部には、荷台の底面
   に固定されたセンタピンに枢着された従動杆の後端部が
   枢着され、従動杆の前端部には横杆が枢着されていると
   ともに、横杆の左右両端部には自由輪の支持部に固定さ
   れた駆動杆の後端部が枢着されている手押し運搬車。