JPH0548247B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0548247B2
JPH0548247B2 JP12899083A JP12899083A JPH0548247B2 JP H0548247 B2 JPH0548247 B2 JP H0548247B2 JP 12899083 A JP12899083 A JP 12899083A JP 12899083 A JP12899083 A JP 12899083A JP H0548247 B2 JPH0548247 B2 JP H0548247B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wax
vinyl monomer
weight
reaction
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP12899083A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6020913A (ja
Inventor
Shinji Horie
Tetsuji Kakizaki
Yukitaka Goto
Shinichi Yamauchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP12899083A priority Critical patent/JPS6020913A/ja
Publication of JPS6020913A publication Critical patent/JPS6020913A/ja
Publication of JPH0548247B2 publication Critical patent/JPH0548247B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、均質性に優れたアミン変性ポリエチ
レンワツクスの製造方法に関する。
ポリエチレンワツクスは、一般に数平均分子量
が300〜10000程度で、天然のものと合成のものと
がある。このワツクスは、低分子量ゆえに、例え
ば、溶融温度、溶融粘度が低く、種々の溶媒や樹
脂との相溶性が大きく、含浸性、注型性、連続加
工性などの作業性に優れるため、塗料をはじめ印
刷インキ・接着剤・プラスチツク加工等の助剤、
繊維処理剤、顔料分散剤、セラミツク等無機物の
加工助剤、可塑剤等広範囲に適用可能であるが、
極性を持たないので幅広い機能を発揮し得ない欠
点を有する。
一方、第三級アミノ基を持つポリマーは、ポリ
エチレンワツクスとは異なり、極性が大で、か
つ、第三級アミノ基のイオン的特性から、界面化
学的に活性な素材として、例えば、イオ結合性接
着剤、分散剤、凝集剤、γ−酸化鉄粉体等無機物
のバインダー、あるいは高分子電解質、吸着剤等
特異な機能を広範囲に適用可能なものである。
仮に、このような異質な両樹脂の特性を合わせ
持つた樹脂が出現した場合は、その利用価値は高
く、応用分野の範囲も拡大されるため、その出現
が切望されている。
しかしながら、この両樹脂の相溶性が悪いた
め、単に両樹脂をブレンドしてみても、微細に分
散した均質な組成物を得ることがはきない。
これを改善する方法としては、エチレンと第三
級アミノ基を含有するビニル単量体を共重合し、
それを低分子量化する方法が考えられる。しか
し、この方法は、一般に高温あるいは高圧で重合
する必要があつて容易に実施できるものではな
く、また、得られる共重合体は、各モノマーの単
独重合体の特性を失なつている可能性が大きく、
求められるようなものが得られるとは言えない。
もうひとつの改善方法としては、グラフト反応
がある。確かに、第三級アミノ基を含有するビニ
ル単量体をポリエチレンワツクスに完全にグラフ
トさせると溶融時の相分離もなく、均質な変性樹
脂が得られるが、モノマーを大量にしかも完全に
グラフトさせるのは容易ではなく、また副反応で
生成するホモポリマーを分離する為に溶剤を使う
など工業的には煩雑で、実際的ではない。
そこで本発明者らは、これらの欠点を解決し、
かつ、工業的にも容易な変性方法を得ることを目
的として鋭意検討した結果、特定の平均分子量を
持つポリエチレンワツクスを、特定の条件下で変
性することによつてのみ微細に相溶した均質な変
性樹脂を簡便に得ることが可能であることを見い
出して本発明を完成するに至つた。
すなわち本発明は、数平均分子量800〜6000の
ポリエチレンワツクス60〜99.7重量%および第三
級アミノ基含有ビニル単量体40〜0.3重量%を、
このビニル単量体1モルに対し0.1〜1モルのカ
ルボキシラジカルを発生しないラジカル発生剤の
存在下に、非水系でグラフト反応条件に付すこと
を特徴とするアミン変性ワツクスの製造方法であ
る。
本発明の方法は、上記の諸特性を有する変性ワ
ツクスを効率よく工業的に満足する条件で得られ
るようにした点で、また、その変性ワツクスは品
質上優れたものである点で顕著な効果を発揮する
ものである。
本発明で使用されるポリエチレンワツクスは、
数平均分子量800〜6000のものであり、天然、合
成の別なく用いることができる。
上記分子量が800より小さいものは、出来た変
性ワツクスが均質性に劣るものとなつて溶融時に
相分離を起こし、一方、6000より大きいもので
は、変性反応中の溶融時の粘度が上がり操作がし
にくい上に、出来た変性ワツクスの均質性も劣
る。好ましい数平均分子量の範囲は1000〜5000で
ある。なお、ワツクスは、重量平均分子量と数平
均分子量の比が1.05以上、さらには1.15以上のも
のが好ましい。
また、本発明では使用される第三級アミノ基含
有ビニル単量体は、一般式 (ここで、R1は水素または低級アルキル、R2
低級アルキレン、R3とR4は低級アルキルまたは
アリール)で表される単量体で、具体的には、例
えば、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、N−エチル−N−フエニルアミノエチルメ
タクリレートなどが好適に挙げられるが、外にも
ビニルピリジン、ビニルピペリジンなどがある。
このような単量体(主単量体に、これ以外の単
量体(副単量体)、例えば、スチレン、アクリル
酸、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、酢酸ビニル等を混合して用
いてもよいが、その際には副単量体の量は、主単
量体の量を越えないようにする。もちろん、安定
剤、分散剤、着色剤等の付加的成分を添加するこ
とは一向に構わない。
さらに、本発明で使用されるラジカル発生剤
は、カルボキシラジカルを発生しないものであ
る。カルボキシラジカルを発生するものを用いる
と、上記のビニル単量体と複雑な反応をして著し
く着色し、商品価値をなくしてしまう上に、出来
た変性ワツクスは均質性に劣るものである。通常
の反応温度は150℃以下、好ましくは135℃以下が
よいので、ラジカル発生剤は分解温度が60℃〜
120℃の範囲のものが好ましい。
ここでいう分解温度は、ベンゼン1中にラジ
カル発生剤1モルを添加して、ある温度に10時間
放置したときに、ラジカル発生剤の分解率が50%
となるその温度を意味する。
このようなラジカル発生剤の具体例を挙げれ
ば、例えば、シクロヘキサノンパーオキサイド
(97℃)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
3,3,5−トリメチルヘキサン(91℃)、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン(91℃)、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタン(103℃)、ジクミルパーオキサイド
(117℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン(118℃)、α,α′−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン(113℃)等の有機過酸化物、アゾビスイソ
ブチロニトリル(65℃)、アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)(68℃)等のアゾ化合物
を挙げることができる。括弧内の数字は分解温度
を示す。中でも分解温度が100℃以下の有機過酸
化物とアゾ化合物が好ましい。
本発明では上記の成分を用いるものであり、そ
の割合は、ポリエチレンワツクス60〜99.7重量
%、特定ビニル単量体40〜0.3重量%およびラジ
カル発生剤をビニル単量体1モルに対して0.1〜
1モルである。
ワツクスが上記範囲以外では、均質性に劣る変
性物となり好ましくない。また、ラジカル発生剤
の量については、他の要因との関連で決められた
ものであり、即ち、特定分子量のポリエチレンワ
ツクス、特定ビニル単量体および特定の反応性を
持つラジカル発生剤の各要因に加えて上記使用量
の条件が揃うことによつて初めて変性物の分子量
の制御が可能となるものである。
これら成分の好ましい使用量は、ポリエチレン
ワツクス70〜99.7重量%、特定ビニル単量体30〜
0.3重量%およびこのビニル単量体1モルに対し
て0.15〜0.9モルのラジカル発生剤量である。
ラジカル発生剤の添加は、直接でもまたは溶剤
や上記ビニル単料体に溶解した形ででも形式を問
わない。
次に、グラフト反応は非水系で行なわなければ
ならない。水系で行なうと、ビニル単量体を所定
量グラフトするのが困難となる。
グラフト反応の方法としては、溶剤に溶解して
反応させる方法、懸濁系で反応させる方法、溶融
状態で反応させる方法等があるが、いずれの方法
も採ることができる。好ましい方法の例として、
例えば溶融法を挙げることができる。これはワツ
クスを融点以上に加熱溶融した後、ビニル単量
体、ラジカル発生剤を添加して反応させる方法で
ある。好ましい他の例としては、溶剤中にワツク
ス粒子を懸濁させ、次にビニル単量体、ラジカル
発生剤を添加し、ラジカル発生剤が分解しない温
度でビニル単量体をワツクス中に均一含浸させ、
その後昇温して反応を完結させ方法である。
反応温度は使用するラジカル発生剤の分解温度
との相関において決まるが、一般に50℃〜150℃、
好ましくは135℃以下が良い。135℃以上で長時間
反応させると、樹脂の熱劣化等副反応が著しくな
り好ましくない。反応温度は反応の間を通じて一
定である必要はない。反応時間は0.2〜8時間程
度であるのがふつうである。反応圧力は常圧〜10
Kg/cm2程度がふつうである。
実施例 1 内容量10のオートクレーブに、ポリエチレン
ワツクス(数平均分子量1220、重量平均分子
量1550、/1.27、融点104.5℃、密度
0.95g/c.c.)5Kgを投入し、120℃で撹拌下に溶
融させた。これにアゾビスイソブチロニトリル82
g(0.5モル)をジメチルアミノエチルメタクリ
レート157g(1モル、ワツクスとの合計量の3
重量%)とアセトニトリル200gに溶解した液を
45分間で全量滴下し、さらに15分間120℃に保つ
てから冷却し、固化、粉砕および乾燥して白色の
変性ワツクス5.15Kgを得た。
得られた変性ワツクス中のビニル単量体含有量
を微量電量滴定法による窒素の定量から求めたと
ころ3.0重量%であつた。また、これを130℃で再
溶融状態に5分間保つて2次凝集による相分離を
観察したところ、相分離は全く見られず、均質性
に優れたものであつた。
比較例 1 ラジカル発生剤としての種類の過酸化ベンゾイ
ル(分解温度74℃のカルボキシラジカル発生型)
に変えた以外は実施例1と同様にして反応させた
が、反応系が褐色に変色して異常反応となり、求
める変性ワツクスは得られなかつた。
比較例 2 ラジカル発生剤としての種類をt−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエート(分解温度74
℃のカルボキシラジカル発生型)を用いた以外は
実施例1と同様にして反応させたが、出来た変性
ワツクスは茶色味を帯びており、かつ、相分離の
有無を確認においては、褐色ワツクスの凝集が見
られた。
比較例 3 ラジカル発生剤としてアゾビスイソブチロニト
リル14.8g(0.09モル)を使用した以外は実施例
1と同様にして得た変性ワツクスを130℃に加熱
溶融し、相分離の有無の確認では、明らかにマク
ロな相分離がみられた。
比較例 4 ポリエチレンワツクスの量を2.75Kg、アゾビス
イソブチロニトリル1175g(7.17モル)およびジ
メチルアミノエチルメタクリレートの量を2.25Kg
(14.33モル、ワツクスとの合計量の45重量%)に
変更し、実施例1と同様にして反応を実施したと
ころ、反応が進むにつれて褐色ワツクスが相分離
しはじめた。反応後、褐色ワツクスを分離し、赤
外線スペクトルによる定性を行なつたところ、ジ
メチルアミノエチルメタクリレートのホモポリマ
ーであることが確認された。
実施例 2 ビニル単量体をジエチルアミノエチルメタクリ
レート185g(1モル、ワツクスとの合計量の3.6
重量%)とした以外は実施例と同様にしてビニル
単量体含量3.6重量%の変性ワツクスを得た。こ
のものは、相分離が全くみられないものであつ
た。
実施例 3 ワツクス量を4Kg、アゾビスイソブチロニトリ
ルを1043g(6.36モル)およびジメチルアミノエ
チルいタクリレートの量を1Kg(6.36モル、ワツ
クスとの合計量の20重量%)とした以外は実施例
1と同様にして得た変性ワツクスは、溶融後のマ
クロな相分離のみられない均質なものであつた。
ビニル単量体の含量は20重量%であつた。
実施例 4 内容量10のオートクレーブにトルエン2Kg、
ポリエチレンワツクス(1080、986、
Mw/1.09、融点101.3℃、密度0.95g/c.c.)
2Kg及びアゾビスイソブチロニトリル164g(1
モル)、ジメチルアミノエチルメタクリレート314
g(2モル、ワツクスとの合計量の13.6重量%)
を加え、55℃で撹拌下3時間懸濁状態を保持して
ビニル単量体のワツクス中への含浸、拡散を実施
した後、昇温して90℃で5時間維持して反応を完
結させた。反応液にメタノールを加えてろ過し、
乾燥して変性ワツクス約2.1Kgを得た。このもの
のビニル単量体含量は3.1重量%であつた。さら
に、相分離を観察したことろ、分離は見られず、
均質性に優れていることがわかつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 数平均分子量800〜6000のポリエチレンワツ
    クス60〜99.7重量%および第三級アミノ基含有ビ
    ニル単量体40〜0.3重量%を、このビニル単量体
    1モルに対し0.1〜1モルのカルボキシラジカル
    を発生しないラジカル発生剤の存在下に、非水系
    でグラフト反応条件に付することを特徴とするア
    ミン変性ワツクスの製造方法。
JP12899083A 1983-07-15 1983-07-15 アミン変性ワツクスの製造方法 Granted JPS6020913A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12899083A JPS6020913A (ja) 1983-07-15 1983-07-15 アミン変性ワツクスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12899083A JPS6020913A (ja) 1983-07-15 1983-07-15 アミン変性ワツクスの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6020913A JPS6020913A (ja) 1985-02-02
JPH0548247B2 true JPH0548247B2 (ja) 1993-07-21

Family

ID=14998393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12899083A Granted JPS6020913A (ja) 1983-07-15 1983-07-15 アミン変性ワツクスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6020913A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2520892B2 (ja) * 1987-02-05 1996-07-31 三井石油化学工業株式会社 トナ―用離型剤
DE4130612A1 (de) * 1991-09-14 1993-03-18 Roehm Gmbh Verfahren zur herstellung von polymethacrylimid-polymeren
CN102844344B (zh) * 2010-04-07 2015-08-26 凯斯特罗有限公司 接枝聚合物及相关方法和组合物
CN112063065B (zh) * 2020-08-14 2023-10-31 厦门美科安防科技股份有限公司 一种聚乙烯蜡基纳米银抗菌材料的制备方法及该材料在聚乙烯类注塑制品的应用

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6020913A (ja) 1985-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4111876A (en) Impact modifiers for polyvinyl chloride
JPH0686501B2 (ja) グラフト共重合体
US4839423A (en) Method for production of graft resin composition
US4865917A (en) Thermoplastic silicone rubber graft polymers (I)
JPS62121716A (ja) グラフト化エチレン−アクリル酸エステル共重合体の製造法
JPH0548247B2 (ja)
JPS5891716A (ja) 改質熱可塑性重合体粒子の製造方法
JP2694388B2 (ja) グラフト基体とグラフトされた重合体相との間の相結合が向上したグラフトおよびコア・シェル共重合体
US4659796A (en) Amine-modified wax
JPH04292660A (ja) オルガノポリシロキサン/有機ポリマー組成物の製造方法
JPH04216808A (ja) 重合可能なモノマーとオレフィン/一酸化炭素コポリマーとのグラフトコポリマー
JPH06228249A (ja) 相結合を改良したグラフトコポリマー
JPH06263830A (ja) グラフト化ビニルポリマーの製造方法
JPS61155413A (ja) 改質オレフイン重合体の製造法
JPH0693054A (ja) セグメント化されたコポリマー
JP3629215B2 (ja) ポリマー粒子の製造法
JPS63312306A (ja) グラフト樹脂組成物の製造方法
JPH03255114A (ja) グラフト変性オレフィン共重合体の製造法
JPS61162507A (ja) 耐熱性ならびに流動性に優れる共重合体の製造法
TWI592432B (zh) Preparation of maleic anhydride grafted atactic polypropylene
USRE25539E (en) Polymers prepared by reacting acrylo-
JPH085925B2 (ja) マレイミド系共重合体の製造方法
JPH05271365A (ja) グラフト化ビニルポリマーの製造方法
JPS6392628A (ja) ジメチルシロキサン系グラフトポリマ−の製造方法
JPS63312305A (ja) グラフト樹脂組成物の製造方法