JPH06228249A - 相結合を改良したグラフトコポリマー - Google Patents

相結合を改良したグラフトコポリマー

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JPH06228249A
JPH06228249A JP4311060A JP31106092A JPH06228249A JP H06228249 A JPH06228249 A JP H06228249A JP 4311060 A JP4311060 A JP 4311060A JP 31106092 A JP31106092 A JP 31106092A JP H06228249 A JPH06228249 A JP H06228249A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 グラフト基幹とグラフトされるポリマー相と
の間の相結合を改良したグラフトコポリマー。 【構成】 次の成分:(a)炭素数1〜10のアルコー
ルの(メタ)アクリル酸エステル、炭素数2〜10の飽
和脂肪族カルボン酸のビニルエステル、オレフィン、ビ
ニルハリド、スチレン及びスチレン誘導体から成る群か
ら選択される1種以上のモノマーを含むグラフトされる
ポリマー相;及び(b)一般式I又はII: で示されるオレフィン系不飽和ペルオキシ化合物0.0
1〜20重量%と、炭素数1〜10のアルコールの(メ
タ)アクリル酸エステル、炭素数2〜10の飽和脂肪族
カルボン酸のビニルエステル、オレフィン、ビニル芳香
族化合物、ビニルハリド及び/又はビニルエーテルから
成る群から選択される1種以上のコモノマー80〜9
9.9重量%とを含むペルオキシ基含有コポリマー相か
ら製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグラフト基幹とグラフト
されるポリマー相との間の相結合を改良グラフトコポリ
マー、これらのグラフトコポリマーに基づくペルオキシ
含有コポリマー並びに共重合可能なペルオキシモノビニ
ルエステルに関する。本発明はさらに前記ポリマーとペ
ルオキシ化合物との製造方法に関する。
【0002】共重合可能な開始剤は新規なポリマー物質
の製造に興味ある可能性を提供する。このような開始剤
によって、グラフト及びブロックコポリマーの製造にお
ける一定のアンカー基として機能するラジカル官能基が
ポリマー鎖に導入される。1用途分野は例えば、乳化重
合プロセスによる製造中のコア−シェル ラテックス
(Core−Shell−Latices)中の非相容
性ポリマーの相結合である。
【0003】アリル二重結合を含むペルオキシカーボネ
ートと、他のエチレン系不飽和モノマーとの共重合への
コモノマーとしてのそれらの使用はドイツ特許第A27
26008号明細書に述べられている。ドイツ特許第3
420048号明細書は酢酸ビニルとペルオキシアリル
カーボネートとのコポリマーと、ガラス繊維サイジング
剤としてのそれらの使用とに関する。これらのアリル官
能ペルオキシカーボネートは他のビニルモノマーと共重
合するとしても、非常に緩慢にのみ共重合するという欠
点が存在する。
【0004】ヨーロッパ特許第A277608号(米国
特許第A4879347号)明細書とヨーロッパ特許第
A279430号(米国特許第A4839432号)明
細書とは、ポリマーブレンドの製造における相結合を改
良するためのコモノマーとして(メタ)アクリレート官
能基とアリルエーテル官能基とを含む共重合可能なペル
オキシカーボネートを述べている。この場合、ペルオキ
シカーボネートをエチレンコポリマーの存在下で懸濁重
合プロセスによってビニルモノマーと重合させる。混合
物を加熱すると、ペルオキシ官能基を介した両ポリマー
相の結合が行われる。米国特許第A4923956号明
細書は、エチレンポリマーの代わりにプロピレンポリマ
ーを用いること以外はヨーロッパ特許第A279430
号明細書に類似した方法を述べている。ヨーロッパ特許
第A30702号明細書はポリプロピレンと、ビニルモ
ノマーとアリルエーテルもしくは(メタ)アクリレート
官能基含有ペルオキシカーボネートとから他のポリマー
及びコポリマーとの混合物に関する;これらの相結合は
200〜300℃の温度に加熱することによって改良さ
れる。ヨーロッパ特許第B225091号は高分子量分
枝鎖VCポリマーの製造の開始剤としてのアリルエーテ
ル置換ペルオキシジカーボネートを述べている。上記共
重合可能なペルオキシエステル、特にアリル化合物は他
のビニルモノマーとの共重合に対する低い反応性という
欠点を有する。さらに、前記ペルオキシエステルは13
0℃以上の温度から初めてさらにラジカル反応を開始す
ることができるに過ぎず、従って乳化重合にとって重要
ではない。
【0005】ダブリュ.シー.エンドストラ.(W.
C.Endstra)の「弾性ゴムとゴム(Kauts
chuk und Gummi)」、クンストシュトッ
フェ(Kunststoffe)42(5),414
(1989)に述べられているメチルスチレンに基づく
ペルオキシ化合物は、多くのビニルモノマーと共重合す
ることができず、他のラジカル反応を160℃以上の温
度においてのみ熱的に開始させることができるという欠
点を有する。同じことがtert−ブチルペルオキシ
(p−(ビニルベンゾイル)ベンゾエートにも該当し
〔アイ.グプタ(I.Gupta)、エス.エヌ.グプ
タ(S.N.Gupta)、ディ.シー.ネカーズ
(D.C.Neckers)、ジェイ.ポリマー.サ
イ.(J.Polymer Sci.):ポリマー.ケ
ム.エド.(Polymer Chem.Ed.)2
0,147(1987)〕、これはT≧100℃からの
み熱的にさらにラジカル反応を開始するに過ぎないの
で、乳化重合プロセスによる共重合に用いることができ
ない。
【0006】それ故、エチレン系不飽和モノマーと共重
合可能であり、そのエポキシ基が共重合中に保持され、
そのエポキシ基がコポリマー中への導入後に100℃以
下の温度においてさらにラジカル反応を開始することが
できるオレフィン系不飽和エポキシ化合物を提供するこ
とが、本発明の目的である。本発明の他の目的は、これ
らのペルオキシ化合物含有コポリマーと、ペルオキシ基
含有コポリマーに基づくグラフトコポリマーとを提供す
ることである。
【0007】意外にも、この目的が脂肪族ジカルボン酸
のペルオキシモノビニルエステルと、これらのペルオキ
シ化合物を含むコポリマー又はグラフトコポリマーとに
よって達成されることが判明した。本発明は一般式I又
はII:
【0008】
【化3】 〔式中、R1 は化学結合であるか、又は炭素数1〜10
の直鎖もしくは分枝鎖アルキル、又は炭素数3〜10の
シクロアルキル基であり;R2 とR3 は炭素数1〜4の
アルキル基であり;R4 は炭素数1〜12のアルキル基
もしくはアルキル置換フェニル基又は炭素数3〜12の
シクロアルキル基であり;R5 は炭素数3〜12のシク
ロアルキル基である〕で示される脂肪族ジカルボン酸の
ペルオキシモノビニルエステルに関する。これらの例は
蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸
のt−ブチルペルオキシモノビニルエステル、t−アミ
ルペルオキシモノビニルエステル、クミルペルオキシモ
ノビニルエステル及びピニルペルオキシモノビニルエス
テルである。
【0009】R1 が(CH2 n 〔n=1〜4及びn=
8〕であり、R2 とR4 がメチル基であり、R3 がメチ
ル、エチル又はフェニル基である式I化合物が好まし
く、これらの化合物はマロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸及びセバシン酸のt−ブチルペルオキシ
モノビニルエステル、t−アミルペルオキシモノビニル
エステル及びクミルペルオキシモノビニルエステルであ
る。
【0010】R1 が(CH2 n 〔n=2〜4及びn=
8〕であり、R2 、R3 及びR4 がメチル基である式I
化合物が特に好ましく、これらの化合物はコハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸及びセバシン酸のt−ブチルペル
オキシモノビニルエステルである。アジピン酸のt−ブ
チルペルオキシモノビニルエステルが最も好ましい。本
発明によるジカルボン酸のペルオキシモノビニルエステ
ルは、好ましくは、ラジカルR1 、R2 、R3 、R4
びR5 が上記で定義した通りである一般式:CR2 3
4 −OOH又はR5 =CR4 −OOHで示される対応
アルキルヒドロペルオキシドによる遊離酸基のエステル
化によって、一般式:H2 C=CH−O−CO−R1
COOHの対応モノビニルジカルボキシレートから出発
して製造される。対応モノビニルカルボキシル酸無水物
又はジカルボン酸ハリドから出発する合成経路も考えら
れる。
【0011】特に好ましい実施態様では、エステル化を
ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCD)の存在下
で、アルキルヒドロペルオキシドとDCCDとをそれぞ
れ、モノビニルジカルボキシレートを基準にして1:1
から1:2までのモル比で用いて実施する。最も好まし
い実施態様では、モノビニルジカルボキシレート、アル
キルヒドロペルオキシド及びジシクロヘキシルカルボキ
シドを大体等モル比で用いて、任意に例えばジエチルエ
ーテルのような不活性溶剤の存在下で、0〜40℃の温
度において相互に反応させる。
【0012】本発明によるオレフィン系不飽和ペルオキ
シ化合物は、塊状又はグラフト共重合において「マクロ
開始剤(macroinitiator)」として挙動
するペルオキシド基含有コポリマーの製造に適する。コ
ポリマー中の遊離ペルオキシド基はグラフト共重合にお
いてアンカー基として作用し、例えばコア−シェルラテ
ックス中の非相容性ポリマー相の相結合を改良する。し
かし、ペルオキシド基含有コポリマーを製造するための
共重合では、当然反応条件をペルオキシド結合が破壊さ
れないように選択しなければならない。
【0013】本発明はさらに、式I又はIIのペルオキシ
モノビニルエステルを含むコポリマー及びそれらの製造
方法に関する。ペルオキシド基含有コポリマーは本発明
によるオレフィン系不飽和ペルオキシ化合物0.01〜
20重量%と、炭素数1〜10のアルコールの(メタ)
アクリレート、炭素数2〜10の飽和脂肪族カルボン酸
のビニルエステル、オレフィン、ビニル芳香族化合物、
ビニルハリド及び/又はビニルエーテルから成る群から
選択される1種以上のモノマー80〜99.9重量%と
を含む(重量%のデータはそれぞれ、コポリマーの総重
量を基準とする)。ペルオキシ化合物の含量は好ましく
は0.01〜10重量%、特に好ましくは0.01〜5
重量%である。好ましい基本モノマーは炭素数1〜10
のアルコールのメタクリレートもしくはアクリレート、
メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメ
タクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタ
クリレート、イソプロピルアクリレート、tert−ブ
チルアクリレート、n−ブチルアクリレート及びエチル
ヘキシルアクリレートから成る群から;炭素数2〜10
の飽和脂肪族カルボン酸のビニルエステル、酢酸ビニ
ル、イソプロペニルアセテート、ビニルプロピオネー
ト、ビニルラウレート及び炭素数9〜10のヴェルサテ
イティック(VersataticR )アシド〔飽和α
−枝分かれモノカルボン酸のビニルエステル、シェル
(Shell)から商品〕から成る群から;オレフィ
ン、エチレン、プロピレン及び1,3−ブタジエンから
成る群から;ビニルハリド、塩化ビニル及び、好ましい
ビニル芳香族化合物としてのスチレンから成る群から選
択される。
【0014】任意に、本発明によるコポリマーは、コポ
リマーを基準にして10重量%までのエチレン系不飽和
官能コモノマーを基本モノマーとして含有する。これら
の例は例えばメタクリル酸、アクリル酸又はフマル酸の
ようなモノカルボン酸又はジカルボン酸、これらのアミ
ド、例えばヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート又はN−メチロールアクリル
アミドのようなヒドロキシ官能モノマー、例えばビニル
スルホネート又は2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホネートのようなスルホネート官能モノマー、
及び例えばジビニルアジペートのようなポリ不飽和モノ
マーである。
【0015】酢酸ビニル、イソプロペニルアセテート、
ビニルプロピオネート、ビニルラウレート、塩化ビニル
及び/又はエチレンから成る群から選択される1種以上
のコモノマーと、マロン酸、コハク酸、グルタル酸及び
/又はアジピン酸のt−ブチルペルオキシ、t−アミル
ペルオキシ及びクミルペルオキシモノビニルエステルか
ら成る群から選択される1種以上のエチレン系不飽和ペ
ルオキシ化合物とを含むコポリマーが特に好ましい。エ
チレン0〜50重量%、酢酸ビニル50〜100重量%
及びt−ブチルペルオキシモノビニルアジペート0.0
1〜5重量%を含むコポリマーが最も好ましい〔重量%
でのデータはコポリマーの総重量を基準にしたものであ
り、加算すると100重量%になる〕。
【0016】ペルオキシ基含有コポリマーは塊状での、
溶液中、懸濁液中又はエマルジョン中でのラジカル重合
によって製造される。上記方法の中で乳化重合が好まし
い変更態様である。重合はバッチ式又は連続的に、シー
ド ラテックスを用いてもしくは用いずに、反応混合物
の成分全体もしくは個々の成分を最初に導入して、又は
反応混合物もしくは個々の成分の一部を最初に導入した
後、配量しながら、又は最初に導入することなく配量方
法に従って実施することができる。全ての配量は各成分
の消耗速度で実施するのが好ましい。
【0017】高温ではコポリマー中のペルオキシ基の有
意な分解が生じるので、重合は0〜80℃の温度範囲に
おいてラジカル形成剤によって開始する。重合を70℃
までの温度において実施することが好ましい。好ましい
乳化重合の場合には、好ましくはモノマーの総重量を基
準にして0.01〜3.0重量%の量で用いられる水溶
性ラジカル形成剤によって開始する。これらのラジカル
開始剤の例はアンモニウム及びカリウムの過硫酸塩及び
ペルオキソ二硫酸塩と、例えばアゾビスイソブチロニト
リル又はアゾビスシアノ吉草酸のようなアゾ化合物であ
る。水溶性ラジカル形成剤が式(I)又は(II)の共重
合可能なペルオキシドよりも大きい酸化力を有する場合
には、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、ペルオキ
ソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二リン酸ナトリウム及び
ペルオキソ二リン酸アンモニウムの場合には、還元剤を
用いて低温におけるラジカル形成を促進することができ
る。
【0018】分散剤としては、乳化重合において通常用
いられる全ての乳化剤及び保護コロイドを用いることが
できる。モノマーの総重量を基準にして1〜6重量%の
乳化剤を用いることが好ましい。適当な化合物の例は、
例えば炭素数8〜18のアルキル鎖長を有するアルキル
スルフェート、鎖長が炭素数8〜18の疎水性ラジカル
と40個までのエチレンオキシド単位もしくはプロピレ
ンオキシド単位とを有するアルキル及びアルキルアリー
ルエーテルスルフェート、炭素数8〜18のアルキルも
しくはアルキルアリールスルホネート、一価アルコール
もしくはアルキルフェノールによるスルホコハク酸のエ
ステル及びモノエステルのような陰イオン界面活性剤で
ある。適当な非イオン界面活性剤の例は8〜40個のエ
チレンオキシド単位を有するアルキルポリグリコールエ
ーテル又はアルキルアリールポリグリコールエーテルで
ある。
【0019】任意に、保護コロイドをモノマーの総重量
を基準にして15重量%までの量で用いることができ
る。これらの保護コロイドの例はビニルアルコール単位
80〜100モル%を含むビニルアルコール一酢酸ビニ
ルコポリマー、分子量5000〜400,000を有す
るポリビニルピロリドン、及び1.5〜3の範囲内の置
換度を有するヒドロキシエチルセルロースである。
【0020】一般に2.5〜10、好ましくは3〜8の
範囲内である重合のために望ましいpH範囲は酸、塩基
又は、例えばリン酸アルカリ金属又は炭酸アルカリ金属
のような、通常の緩衝剤塩によって公知の方法で得られ
る。分子量を調節するために、通常用いられる調節剤、
例えばメルカプタン、アルデヒド及び塩素化炭化水素を
重合中に加えることができる。
【0021】ペルオキシド含有コポリマーは、ポリマー
相の間の相結合を改良したグラフトコポリマー、ブロッ
クコポリマー及びコア/シェル分散粒子の製造のための
グラフト基幹として適切である。本発明はさらに、次の
成分: (a)炭素数1〜10のアルコールの(メタ)アクリル
酸エステル、炭素数2〜10の飽和脂肪族カルボン酸の
ビニルエステル、オレフィン、ビニルハリド、スチレン
及びスチレン誘導体から成る群から選択される1種以上
のモノマーを含むグラフトされるポリマー相;及び
(b)本発明によるオレフィン系不飽和ペルオキシ化合
物0.01〜20重量%と、炭素数1〜10のアルコー
ルの((メタ)アクリル酸エステル、炭素数2〜10の
飽和脂肪族カルボン酸のビニルエステル、オレフィン、
ビニル芳香族化合物、ビニルハリド及び/又はビニルエ
ーテルから成る群から選択される1種以上のコモノマー
80〜99.9重量%とを含むペルオキシ基含有コポリ
マー相から製造される、グラフト基幹とグラフトされる
ポリマー相との間の相結合を改良したグラフトコポリマ
ーに関する。
【0022】炭素数1〜10のアルコールの(メタ)ア
クリル酸エステルからなる群から選択される、グラフト
モノマー相の好ましいモノマーはメチルメタクリレー
ト、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチ
ルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、イソプ
ロピルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、
n−ブチルアクリレート及びエチルヘキシルアクリレー
トである。炭素数2〜10の飽和脂肪族カルボン酸の好
ましいビニルエステルは、酢酸ビニル、ビニルプロピオ
ネート及びビニルラウレートである。好ましいオレフィ
ンはエチレンとプロピレンである。用いられる好ましい
ビニルハリドは塩化ビニルである。スチレンとメチルメ
タクリレートが特に好ましい。さらに、グラフトモノマ
ー相は、任意に、グラフトモノマー相を基準にして10
重量%までの上記エチレン系不飽和官能コモノマーをも
含むことができる。
【0023】好ましいグラフトコポリマーは、酢酸ビニ
ル、イソプロペニルアセテート、ビニルプロピオネー
ト、ビニルラウレート、塩化ビニル及び/又はエチレン
から成る群から選択される1種以上のコモノマーを含
み、マロン酸、コハク酸、グルタル酸及び/又はアジピ
ン酸のt−ブチルペルオキシ、t−アミルペルオキシ及
びクミルペルオキシモノビニルエステルから成る群から
選択される1種以上のオレフィン系不飽和ペルオキシ化
合物0.01〜10重量%を含むグラフト基幹と、炭素
数1〜10のアルコールの(メタ)アクリレート、炭素
数2〜10の飽和脂肪族カルボン酸のビニルエステル、
ビニルハリド、スチレン及び/又はスチレン誘導体から
製造されるグラフトされるポリマー相とから製造される
グラフトコポリマーである。
【0024】エチレン0〜50重量%、酢酸ビニル50
〜100重量%及びt−ブチルペルオキシモノビニルア
ジペート0.01〜5重量%を含むグラフト基幹と、ス
チレン又はメチルメタクリレートを含むグラフトされる
ポリマー相とから製造されるグラフトコポリマーが特に
好ましい。グラフトは塊状で、溶液中、懸濁液中又はエ
マルジョン中で実施することができる。乳化重合プロセ
スによって実施することが好ましい。グラフト共重合の
ために、ペルオキシド含有コポリマーを好ましくはシー
ド ラテックスとして最初に導入する。グラフトモノマ
ー相は例えばプレエマルジョンとして最初に導入又は配
量することができる。グラフトモノマー添加量は最終グ
ラフト生成物中にこれらのモノマー単位1〜99重量%
が存在するように調節する。
【0025】グラフト共重合は、ペルオキシド含有コポ
リマーがマクロ開始剤としてグラフト反応を開始させる
ので、開始剤をさらに添加することなく、≧80℃、好
ましくは≧90℃の温度において実施する。グラフト共
重合はグラフトコポリマーの総重量を基準にして0.1
〜5.0重量%の乳化剤を添加して実施するのが好まし
い。
【0026】グラフトコポリマー ラテックスは例えば
噴霧乾燥、ローラー乾燥によって、又は凝固とその後の
乾燥によってさらに加工することができる。グラフトコ
ポリマー ラテックスは紡織繊維分野(不織布)の結合
剤として、例えば屋根板−被覆層の熱安定性結合剤とし
て、プラスター中の結合剤として、エマルジョンペイン
ト中の結合剤としての使用に適する。凝固又は噴霧乾燥
によって得られるグラフトコポリマー樹脂は、プラスチ
ックの耐衝撃性改良剤として、ポリマーブレンドの相媒
介剤(phasenvermittler)として、U
P樹脂中の「低プロフィル添加剤」として及び熱可塑性
エラストマーとしての使用に適する。
【0027】下記実施例によって、本発明をさらに詳し
く説明する:実施例1 ジシクロヘキシルカルボジイミド6.1g(29.56
mmol)を電磁気スターラー、滴下ロート及び内部温
度計を備えた250mlフラスコ中でジエチルエーテル
14mlに溶解した。モノビニルアジペート5.0g
(29.04mmol)をジエチルエーテル30ml中
に溶解し、激しく攪拌しながら徐々に加えた。短時間後
に既に、白色の、ふわふわした沈澱が形成された。モノ
ビニルアジペートの添加が終了するや否や、混合物を5
℃未満に冷却し、生じた沈澱をジクロロメタン20ml
の添加によって溶解した。次にt−ブチルヒドロペルオ
キシド4.4g(29.04mmol)を徐々に滴加
し、引き続いてバッチを5℃未満の温度において5時間
攪拌して、低温において一晩放置した。加工のために、
混合物を吸引濾過器を通して濾過した。残渣を少量のジ
クロロメタンによって洗浄し、生じた透明な溶液を回転
蒸発器で蒸発させて、透明な液体を得た、これは60℃
を越える温度では分解した。
【0028】1 H−NMR(CDCl3 ):1.320
ppm,s.9H;1.705ppm,m,4H;4.
574ppm,m,1H;4.877ppm,m,1
H;7.200ppm,m,1H。実施例2 実施例1と同様に、ジシクロヘキシルカルボジイミド
6.1g(29.56mmol)を250mlフラスコ
中でジエチルエーテル14mlに溶解した。モノビニル
セバセート6.66g(29.04mmol)をジエチ
ルエーテル約30ml中に溶解し、激しく攪拌しながら
徐々に滴加した。実施例1に述べた方法に正確に従って
反応を実施し、透明な液体を得た、これは0℃未満の温
度において凝固し、60℃を越えると分解する。
【0029】1 H−NMR(CDCl3 ):1.1〜
1.4ppm,m,17H;1.51〜1.73pp
m,m,4H;2.36〜2.51ppm,m,4H;
4.573ppm,m,1H;4.879ppm,m,
1H;7.15〜7.3ppm,m,1H。実施例3 実施例1と同様に、ジシクロヘキシルカルボジイミド
6.1g(29.56mmol)を250mlフラスコ
中でジエチルエーテル14mlに溶解した。モノビニル
グルタレート4.62g(29.04mmol)をジエ
チルエーテル約30ml中に溶解し、激しく攪拌しなが
ら徐々に滴加した。実施例1に述べた方法に正確に従っ
て反応を実施し、透明な液体を得た、これは60℃を越
えると分解する。
【0030】1 H−NMR(CDCl3 ):1.32p
pm,s.9H;1.95〜2.07ppm,m,2
H;2.43〜2.56ppm,m,4H;4.571
ppm,m,1H;4.875ppm,m,1H;7.
15〜7.3ppm,m,1H。実施例4 最初に、4種類の溶液を調製した:1.開始剤溶液:過
硫酸カリウム0.45重量部を水14.6重量部に溶解
した。2.モノマー:ジビニルアジペート0.4重量部
を酢酸ビニル84.9重量部に溶解した。3.プレエマ
ルジョン:2−アクリルアミド−2−メチルプロピンス
ルホン酸Na 0.8重量部とジイソヘキシルスルホス
クシネート〔シアナミド(Cyanamid)からのエ
ーロゾル(Aerosol)MA80〕2.2重量部を
水40重量部中でエマルジョン化した。4.ペルオキシ
ド溶液:t−ブチルペルオキシモノビニルアジペート
(実施例1)1.95重量部を酢酸ビニル1.95重量
部に溶解した。
【0031】酢酸ビニル9.75重量部、ジビニルアジ
ペート0.05重量部、ビニルスルホネート0.25重
量部、ジイソヘキシルスルホスクシネート〔シアナミド
からのエーロゾルMA80〕0.515重量部及び過硫
酸カリウム0.125重量部を攪拌オートクレーブ中の
水87重量部に加え、混合物を70℃に温め、オートク
レーブに80barのエチレンを供給した。温度平衡に
達した後に、上記溶液1〜3を配量した。配量速度はモ
ノマー(2)の場合には5時間の配量時間、開始剤
(1)とプレエマルジョン(3)の場合には6時間の配
量時間に相当するように選択する。モノマー(2)の配
量後に、ペルオキシド溶液(4)を1時間以内に供給し
た。
【0032】46重量%の固体含量と、1モードの(m
onomodal)粒度分布とを有し、平均粒度が16
8nmである微細分散液が得られた。コポリマーはエチ
レン含量41重量%と活性酸素含量0.085%有し
た。ポリマー樹脂(DSC)のガラス転移温度は−21
℃であり、そのK価〔テトラヒドロフラン(THF)中
で測定〕は40.1であった。実施例5 t−ブチルペルオキシモノビニルアジペートを酢酸ビニ
ル相と共に全反応時間にわたって配量したこと以外は、
実施例4と同様に処置した。このために、3種類の溶液
を調製した:1.開始剤溶液:過硫酸カリウム0.45
重量部を水14.6重量部に溶解した。2.モノマー:
ジビニルアジペート0.4重量部とt−ブチルペルオキ
シモノビニルアジペート(実施例1)とを酢酸ビニル8
6.8重量部に溶解した。3.プレエマルジョン:2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸Na
0.8重量部とジイソヘキシルスルホスクシネート〔シ
アナミドからのエーロゾルMA80〕2.2重量部を水
40重量部中でエマルジョン化した。
【0033】酢酸ビニル9.75重量部、ジビニルアジ
ペート0.05重量部、ビニルスルホネート0.25重
量部、ジイソヘキシルスルホスクシネート〔シアナミド
からのエーロゾルMA80〕0.515重量部及び過硫
酸カリウム0.125重量部を攪拌オートクレーブ中の
水87重量部に加え、混合物を70℃に温め、オートク
レーブに80barのエチレンを供給した。温度平衡に
達した後に、上記溶液1〜3を配量した。配量速度は6
時間の配量時間に相当するように選択した。
【0034】47.6重量%の固体含量と、1モードの
(monomodal)粒度分布とを有し、平均粒度が
179nmである微細分散液が得られた。コポリマーは
エチレン含量31重量%と活性酸素含量0.226%を
有した。ポリマー樹脂(DSC)のガラス転移温度は−
16℃であり、そのK価〔テトラヒドロフラン(TH
F)中で測定〕は40.3であった。実施例6 グラフト重合のために、6%濃度の水性分散液としての
実施例2からのペルオキシド基含有コポリマー10重量
部を硫酸アンモニウム鉄(II)0.005重量部と共に
重合反応器に導入し、混合物を90℃に加熱し、水45
重量部中にスチレン89.55重量部、アクリル酸0.
45重量部及びエーロゾルMA 2重量部を含むプレエ
マルジョンを2時間にわたって攪拌しながら配量した。
配量後に、グラフト重合を93℃において完了させ、残
留モノマー含量1.3重量%、平均粒度330nm及び
狭い、1モードの粒度分布を有する39.5%濃度のポ
リマー分散液を得た。樹脂のK価は65.1であり、酢
酸エチル中の不溶物含量は29.7重量%であった。実施例7 実施例3からのペルオキシド基含有コポリマー20重量
部を11%濃度水性分散液として最初に導入した以外
は、実施例6と同様に処置し、水40重量部中にスチレ
ン79.6重量部、アクリル酸0.4重量部及びエーロ
ゾルMA 1.4重量部を配量して、残留モノマー含量
0.78重量%、平均粒度289nm及び狭い、1モー
ドの粒度分布を有する42.6%濃度のポリマー分散液
を得た。ポリマー樹脂のK価は61.1であり、酢酸エ
チル中の不溶物含量は27.8重量%であった。実施例8 実施例3からのペルオキシド基含有コポリマー90重量
部を36%濃度水性分散液として最初に導入した以外
は、実施例6と同様に処置し、水5重量部中にスチレン
9.95重量部、アクリル酸0.05重量部及びエーロ
ゾルMA 0.1重量部を配量して、残留モノマー含量
0.26重量%、平均粒度195nm及び狭い、1モー
ドの粒度分布を有する43%濃度のポリマー分散液を得
た。樹脂のK価は42.1であった。比較例1 実施例5と同様に、但しt−ブチルペルオキシモノビニ
ルアジペートを共重合させずに、コポリマーを製造し
た。このために、3種類の溶液を調製した:1.開始剤
溶液:過硫酸カリウム0.45重量部を水14.6重量
部に溶解した。2.モノマー:ジビニルアジペート0.
4重量部を酢酸ビニル88.8重量部に溶解した。3.
プレエマルジョン:2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸Na 0.8重量部とジイソヘキシル
スルホスクシネート〔シアナミドからのエーロゾルMA
80〕2.2重量部とを水40重量部中でエマルジョン
化した。
【0035】酢酸ビニル9.75重量部、ジビニルアジ
ペート0.05重量部、ビニルスルホネート0.25重
量部、ジイソヘキシルスルホスクシネート〔シアナミド
からのエーロゾルMA80〕0.515重量部及び過硫
酸カリウム0.125重量部を攪拌オートクレーブ中の
水87重量部に加え、混合物を70℃に温め、オートク
レーブに80barのエチレンを供給した。温度平衡に
達した後に、上記溶液1〜3を配量した。配量速度は6
時間の配量時間に相当するように選択した。
【0036】43重量%の固体含量と、1モードの粒度
分布とを有し、平均粒度が178nmである微細分散液
が得られた。コポリマーはエチレン含量36重量%と活
性酸素含量0%を有した。ポリマー樹脂(DSC)のガ
ラス転移温度は−25.4℃であり、そのK価〔テトラ
ヒドロフラン(THF)中で測定〕は39.4であっ
た。比較例2 実施例6と同様に処置したが、この場合にはグラフト基
幹として6%濃度分散液としての比較例1からコポリマ
ー10重量部を最初に導入した。グラフト反応を開始さ
せるために、実施例4からのコポリマーのペルオキシド
基と当量である開始剤量、すなわちt−ブチルペルオキ
シピバレート0.516重量部とt−ブチルペルオキシ
−2−エチルヘキサノエート0.174重量部とを、水
40重量部中のスチレン89.55重量部、アクリル酸
0.45重量部及びエーロゾルMA 2重量部と共にプ
レエマルジョン中に配量して、残留モノマー含量0.7
8重量%、平均粒度368nm及び幅広い、1モードの
粒度分布を有する41.8%濃度のポリマー分散液を得
た。ポリマー樹脂のK価は50.2であり、酢酸エチル
中の不溶物含量は2.5重量%であった。比較例3 実施例7と同様に処置したが、この場合にはグラフト基
幹として12%濃度分散液としての比較例1からコポリ
マー20重量部を最初に導入した。グラフト反応を開始
させるために、実施例5からのコポリマーのペルオキシ
ド基と当量である開始剤量、すなわちt−ブチルペルオ
キシピバレート0.516重量部とt−ブチルペルオキ
シ−2−エチルヘキサノエート0.174重量部とを、
水40重量部中のスチレン79.6重量部、アクリル酸
0.40重量部及びエーロゾルMA 1.40重量部と
共にプレエマルジョン中に配量して、残留モノマー含量
0.57重量%、平均粒度310nm及び狭い、1モー
ドの粒度分布を有する44.0%濃度のポリマー分散液
を得た。ポリマー樹脂のK価は51.6であり、酢酸エ
チル中の不溶物含量は8.8重量%であった。
【0037】実施例6と7及び比較例2と3から、ペル
オキシド含有コポリマー(マクロ開始剤)へのグラフト
の場合にグラフトポリマーの分子量(K価参照)が明白
に上昇することが明らかである。ペルオキシド含有生成
物の場合にもグラフト生成物の酢酸エチル不溶物含量が
有意に増加し、EVAc相へのポリスチレン相の結合の
改良を実証する。
【0038】以下、本発明の好適な実施態様を例示す
る。 1.R1 が(CH2 n 〔n=1〜4及びn=8〕を表
し、R2 とR4 がメチル基を表し、R3 がメチル、エチ
ル及びフェニル基を表すことを特徴とする請求項1記載
のグラフトコポリマー。 2.グラフトされるポリマー相(a)がスチレン又はメ
チルメタクリレートを含み、コポリマー相(b)がエチ
レン0〜50重量%、酢酸ビニル50〜100重量%及
びt−ブチルペルオキシモノビニルアジペート0.01
〜5重量%を含むことを特徴とする請求項1又は前項1
に記載のグラフトコポリマー。
【0039】3.グラフトを乳化重合方法に従って乳化
剤0.1〜5.0重量%を添加して実施することを特徴
とする請求項2記載の方法。 4.式I又はIIのペルオキシモノビニルエステル0.0
1〜20重量%と、酢酸ビニル、イソプロペニルアセテ
ート、ビニルプロピオネート、ビニルラウレート、塩化
ビニル及び/又はエチレンから成る群からの1種以上の
コモノマー80〜99.9重量%とを含むことを特徴と
する請求項3記載のペルオキシ基含有コポリマー。
【0040】5.エチレン0〜50重量%、酢酸ビニル
50〜100重量%及びt−ブチルペルオキシモノビニ
ルアジペート0.01〜5重量%から構成されることを
特徴とする請求項3又は前項4に記載のペルオキシ基含
有コポリマー。 6.乳化重合方法によって製造を実施することを特徴と
する請求項4記載の方法。
【0041】7.R1 が(CH2 n 〔n=1〜4及び
n=8〕を表し、R2 とR4 がメチル基を表し、R3
メチル、エチル及びフェニル基を表すことを特徴とする
請求項5記載のペルオキシモノビニルエステル。 8.R1 が(CH2 n 〔n=1〜4及びn=8〕を表
し、R2 、R3 、R4がメチル基を表すことを特徴とす
る請求項5又は前項7記載のペルオキシモノビニルエス
テル。
【0042】9.R1 が(CH2 4 を表し、R2 、R
3 、R4 がメチル基を表すことを特徴とする請求項5又
は前項7〜前項8のいずれか1項に記載のペルオキシモ
ノビニルエステル。 10. エステル化をジシクロヘキシルカルボジイミド(D
CCD)の存在下で実施し、アルキルヒドロペルオキシ
ドとDCCDのそれぞれをその都度ジカルボン酸モノビ
ニルエステルを基準として1:1〜1:2のモル比で用
い、0〜40℃の温度において、場合によっては不活性
溶剤の存在下で相互に反応させることを特徴とする請求
項6記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘルマン・ペーターゼン ドイツ連邦共和国 ブルクハウゼン、カル ル・グロス・シュトラーセ 11 (72)発明者 ヴァルター・ドブラー ドイツ連邦共和国 タン、イェツェルスベ ルク 4

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分: (a)炭素数1〜10のアルコールの(メタ)アクリル
    酸エステル、炭素数2〜10の飽和脂肪族カルボン酸の
    ビニルエステル、オレフィン、ビニルハリド、スチレン
    及びスチレン誘導体から成る群から選択される1種以上
    のモノマーを含むグラフトされるポリマー相;及び
    (b)一般式I又はII: 【化1】 〔式中、R1 は化学結合であるか、又は炭素数1〜10
    の直鎖もしくは分枝鎖アルキル、又は炭素数3〜10の
    シクロアルキル基であり;R2 とR3 は炭素数1〜4の
    アルキル基であり;R4 は炭素数1〜12のアルキル基
    もしくはアルキル置換フェニル基又は炭素数3〜12の
    シクロアルキル基であり;R5 は炭素数3〜12のシク
    ロアルキル基である〕で示されるオレフィン系不飽和ペ
    ルオキシ化合物0.01〜20重量%と、炭素数1〜1
    0のアルコールの(メタ)アクリル酸エステル、炭素数
    2〜10の飽和脂肪族カルボン酸のビニルエステル、オ
    レフィン、ビニル芳香族化合物、ビニルハリド及び/又
    はビニルエーテルから成る群から選択される1種以上の
    コモノマー80〜99.9重量%とを含むペルオキシ基
    含有コポリマー相から製造される、グラフト基幹とグラ
    フトされるポリマー相との間の相結合を改良したグラフ
    トコポリマー。
  2. 【請求項2】 ペルオキシ基含有コポリマー(b)に、
    グラフトコポリマーの総重量を基準として1〜99重量
    %の群(a)から選択される1種以上のモノマーを80
    ℃以上の温度における塊状での又は溶液中、懸濁液中も
    しくはエマルジョン中でのフリーラジカル重合によって
    グラフトさせることを特徴とする請求項1記載のグラフ
    トコポリマーの製造方法。
  3. 【請求項3】 式I又はIIで示されるペルオキシモノビ
    ニルエステル0.01〜20重量%と、炭素数1〜10
    のアルコールの(メタ)アクリル酸エステル、炭素数2
    〜10の飽和脂肪族カルボン酸のビニルエステル、オレ
    フィン、ビニル芳香族化合物、ビニルハリド及び/又は
    ビニルエーテルから成る群から選択される1種以上のコ
    モノマー80〜99.9重量%とを含むペルオキシ基含
    有コポリマー。
  4. 【請求項4】 0〜80℃の温度における塊状での又は
    溶液中、懸濁液中もしくはエマルジョン中でのフリーラ
    ジカル重合による請求項3記載のペルオキシ基含有コポ
    リマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 一般式I又はII: 【化2】 〔式中、R1 は化学結合であるか、又は炭素数1〜10
    の直鎖もしくは分枝鎖アルキル、又は炭素数3〜10の
    シクロアルキル基であり;R2 とR3 は炭素数1〜4の
    アルキル基であり;R4 は炭素数1〜12のアルキル基
    もしくはアルキル置換フェニル基又は炭素数3〜12の
    シクロアルキル基であり;R5 は炭素数3〜12のシク
    ロアルキル基である〕で示される脂肪族ジカルボン酸の
    ペルオキシモノビニルエステル。
  6. 【請求項6】 一般式:H2 C=CH−O−CO−R1
    −COOHで示されるモノビニルジカルボキシレート又
    はその酸塩化物又はその酸無水物を一般式:CR2 3
    4 −OOH又はR5 =CR4 −OOHで示されるアル
    キルヒドロペルオキシドによってエステル化することを
    特徴とする、請求項5記載のペルオキシモノビニルエス
    テルの製造方法。
JP4311060A 1991-10-31 1992-10-28 相結合を改良したグラフトコポリマー Expired - Lifetime JPH0753710B2 (ja)

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DE4135984A DE4135984A1 (de) 1991-10-31 1991-10-31 Pfropfcopolymerisate mit verbesserter phasenanbindung zwischen pfropfgrundlage und aufgepfropfter polymerphase
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US5304609A (en) 1994-04-19
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