JP2520892B2 - トナ―用離型剤 - Google Patents

トナ―用離型剤

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JP2520892B2 JP62023552A JP2355287A JP2520892B2 JP 2520892 B2 JP2520892 B2 JP 2520892B2 JP 62023552 A JP62023552 A JP 62023552A JP 2355287 A JP2355287 A JP 2355287A JP 2520892 B2 JP2520892 B2 JP 2520892B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、スチレン系モノマーおよび不飽和カルボン
酸誘導体系モノマーから選ばれるモノマーでグラフトさ
れたグラフト変性ポリエチレンワツクス(変性ポリエチ
レンワツクス又はモノマーグラフト変性ポリエチレンワ
ツクスともいう)からなる熱定着型電子写真用現像材
(トナー)の離型剤に関する。更に詳しくは熱定着時の
離型性に優れ、さらに保存時および複写作動時の凝集性
が小さい(貯蔵安定性良好)トナー用離型剤に関するも
のである。
〔従来の技術〕
電子写真用現像材、いわゆる静電トナー(以下単にト
ナーともいう)は静電的電子写真の帯電露光のつぎの段
階の画像形成材料であり、樹脂の中にカーボンブラツク
や顔料を分散させた帯電微粉末である。一般に静電トナ
ーは、鉄粉、ガラス粒子等のキヤリヤーと共に用いられ
る乾式二成分系、イソパラフイン等の有機溶媒を用いた
分散系の湿式トナー、さらにそれ自体に磁性微粉末が分
散されてなる乾式一成分系トナーに分類される。
静電トナーにより感光板に現像されて得られる画像
は、紙に転写後、感光層をコートした紙に直接現像され
た画像はそのまま熱または溶媒蒸気で定着される。中で
も加熱ローラによる定着は接触型の定着法であるため熱
効率が高く、比較的低温の熱源により確実に画像を定着
せしめることができ更に高速転写にも適しているので好
ましい。
しかしながら、加熱ローラー等の加熱体を接触して画
像を定着する場合は、加熱体に静電トナーの一部が付着
して後続の画像部分に転写される所謂オフセツト現象が
生ずる恐れがあつた。とくに高速複写において定着効果
及び定着速度を挙げるための加熱体を高温化することは
オフセツト現象をよりひき起こし易くする結果となる。
その為例えば一成分系の静電トナーにより形成された画
像を加熱ローラーにより定着する場合には、ローラー表
面にシリコーンオイルを含浸させたりシリコーンオイル
をローラー表面に供給したりしてオフセツト現象の解消
をはかつているが、逆にロールに汚れ等の問題が生じる
結果となる。
一方、静電トナーの主材である熱可塑性樹脂(結着剤
樹脂)としては、低分子量ポリスチレンなどのスチレン
系重合体、ケトン樹脂マレイン酸樹脂、クマロン樹脂、
フエノール樹脂、エポキシ樹脂、テルペン樹脂、スチレ
ン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリビニル
ブチラール、ポリブチルメタアクリレート、ポリエステ
ル系樹脂等が挙げられるが、中でも低分子量のスチレン
・(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、帯電性がよ
い、適当な軟化点(100℃前後)をもち定着性がよい、
感光体の洗浄が容易で汚染が少ない、吸湿性が少ない、
着色剤であるカーボンブラツクとの混和性がよい、粉砕
し易い等の特徴を有する。しかし、低分子量のスチレン
・(メタ)アクリル酸エステル共重合体等を用いたトナ
ーも前記の如く、高速複写においてはオフセツト現象を
生じ易いことから、オフセツト現象を起こさない、すな
わち、離型性のよい静電トナーの開発が望まれている。
上記のような問題を解決するため、スチレン系重合体
によりポリオレフインワツクスを離型剤として加える技
術が例えば、特公昭52−3304、同52−3305、同57−5257
4、同58−58664、特開昭58−59455などに提案されてい
る。しかし、このような技術においても、ポリオレフイ
ンワツクスとスチレン系共重合体成分等の相溶性がいま
だに不十分であるため、ポリオレフインワツクスの離型
剤としての性能が十分に発揮されていないばかりでな
く、また保存中あるいは複写作動中にトナーが凝集しや
すいという欠点があつた。
本出願人は、このような課題に対し、先に特開昭58−
63947号公報において、特定のスチレン系モノマーグラ
フト変性ポリエチレンを離型剤等として含むトナーを提
案した。しかし、該公報に具体的に開示されているもの
は、前記問題点のうち離型性については優れているもの
の、貯蔵安定性については、更に改善が要望されてい
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、トナーの上記現状に鑑み、離型性およ
び貯蔵安定性の両者とも優れるトナーについて種々検討
した結果、スチレン系モノマーおよび不飽和カルボン酸
誘導体系モノマーから選ばれるモノマーでグラフトされ
た特定のグラフト変性ポリエチレンを離型剤として用い
ることがとくに有効であることを見出し本発明を完成し
た。
すなわち、本願発明は、数平均分子量nが400ない
し2500の範囲にあり、かつ重量平均分子量wとnと
の比w/nで表わされる分子量分布が1.1ないし2.2の
範囲にあるポリエチレンワツクスにスチレン系モノマー
および不飽和カルボン酸誘導体系モノマーから選ばれる
モノマーが3ないし60重量%の範囲でグラフトしてなる
変性ポリエチレンワツクス(A)からなる熱定着型電子
写真用現像材の離型剤である。
〔モノマーグラフト変性ポリエチレンワツクス〕
本願発明におけるスチレン系モノマーおよび不飽和カ
ルボン酸誘導体系モノマーから選ばれるモノマーでグラ
フトされたグラフト変性ポリエチレンワツクスは特定の
ポリエチレンワツクスから誘導できる。ここで、ポリエ
チレンワツクスとしては、エチレンを主構成モノマーと
するものであつて、これの単独重合体のほか、エチレン
と通常10モル%以下の他のα−オレフインモノマーとの
共重合体を含む。ここで他のα−オレフインモノマーと
しては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メ
チル−1−ペンテン、2−メチル−1−ペンテン、1−
ヘプテン、4−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、
5−メチル−1−ヘプテン、1−デセンなどを挙げるこ
とが出来る。これらの中ではエチレンの単独重合ポリエ
チレンワツクス、エチレン・プロピレンワツクスおよび
エチレン・1−ブテンワツクス、エチレン・4−メチル
−1−ペンテンが好ましく、とくにエチレンの単独重合
ポリエチレンワツクスが好ましい。
尚、本発明におけるポリエチレンワツクスには、前記
ポリエチレンワツクスの酸化物も含まれる。この場合の
酸素含量は通常10重量%以内である。
該ポリエチレンワツクスの性状としては、nが400
ないし2500の範囲であることが必要であり、特に好まし
くは400ないし1700の範囲にあり、かつw/nが1.1な
いし2.2の範囲にあることが必要であり、特に好ましく
は1.1ないし1.75の範囲にあり、通常軟化点が80ないし1
40℃、特に好ましくは100ないし120℃の範囲にあるもの
である。このように好ましいn、w/nおよび軟化
点の範囲を有するポリエチレンワツクスとしてはnが
400ないし1700の範囲にある比較的低分子量で狭分子量
分布のワツクスをそのまま用いるかあるいはこれの100
重量部に対し、例えばnが500ないし2500の範囲にあ
る比較的高分子量で広分子量分布、例えばw/nが2.
3ないし3.0の範囲に入るワツクスを通常75重量部以下の
割合で混合することによつて前記nおよびw/nが
必須範囲に入るように調製すれば容易に得られる。
本発明におけるグラフト変性ポリエチレンワツクスの
製造に用いる前記の如き特定のポリエチレンワツクス自
体としては高圧法ポリエチレンの熱分解によるもの、高
圧及び中低圧でエチレンをラジカル重合したもの、フイ
ツシヤートロプシユ法によるもの、更には遷移金属触媒
を用いて中・低圧重合することにより得られるものを例
示することができる。とくに、上記の任意の方法で製造
したポリエチレンワツクスを融点以上の温度で真空下に
脱気したり、ヘキサンやアセトンなどの溶媒に溶解させ
て、低分子量部を取り除いたもの、あるいは前記と同様
の溶媒に全量溶解させた後、特定の温度で析出させる方
法により広分子量部を取り除くことによつてよりいつそ
う分子量分布の狭いポリエチレンワツクスが得られる。
この場合操作温度や溶媒量を変えることにより種々の
n、w/nを有するポリエチレンワツクスを得ること
ができる。
あるいは、遷移金属触媒を用いて中低圧で重合する方
法において、例えば特開昭61−236804号公報に記載され
ている方法を用いれば、上記の処置を施さなくても直接
前記の如き、特定のポリエチレンワツクスが得られる。
本発明におけるグラフト変性ポリエチレンワツクスは
上記ポリエチレンワツクスに後記モノマーがグラフトし
たものであるが、そのグラフト位置はポリエチレン分子
鎖の不特定炭素原子上であり、グラフトモノマー単位鎖
長はグラフト方法、グラフト量にもよるが、通常3量体
ないし50量体である。
本発明におけるスチレン系モノマーおよび不飽和カル
ボン酸誘導体系モノマーから選ばれるモノマーでグラフ
トされたグラフト変性ポリエチレンワツクスを構成する
モノマー系のうちスチレン系モノマーとして具体的に
は、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、
p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n
−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n
−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−
n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n
−ドテシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フエ
ニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルス
チレン等を挙げることができ、中でもスチレンが好まし
い。
また、不飽和カルボン酸誘導体系モノマーとして具体
的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、ア
クリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フエニル、α−
クロルアクリル酸メチル、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジ
エチレングリコールエトキシレート、2−エトキシアク
リレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、2,2,2
−トリフルオロエチルアクリレート、2−アクリクイロ
キシエチルアツシドホスフエートなどのアクリル酸エス
テル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、
メタアクリル酸プロピル、タアクリル酸n−ブチル、メ
タアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸n−オクチ
ル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル酸ラウリ
ル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル
酸ステアリル、メタアクリル酸フエニル、メタアクリル
酸ジメチルアミノエチル、メタアクリル酸ジエチルアミ
ノエチル、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタ
アクリル酸グリシジル、2,2,2−トリフルオロエチルメ
タアクリレート、2−メタアクリクイロキシエチルアツ
シドホスフエートなどのメタアクリル酸エステル、モノ
エチルマレート、ジエチルマレート、モノプロピルマレ
ート、ジプロピルマレート、モノブチルマレート、ジブ
チルマレート、ジ2−エチルヘキシルマレート、モノエ
チルマレート、ジエチルマレート、ジブチルマレート、
ジ2−エチルヘキシルフマレート、モノエチルイタコネ
ート、ジエチルイタコネート、モノブチルイタコネー
ト、ジ2−エチルヘキシルイタコネート、モノエチルシ
トラコネート、ジエチルシトラコネート、ジブチルシト
ラコネート、ジ2−エチルヘキシルシトラコネートなど
の不飽和二塩基酸エステルなどを挙げることができ、中
でもフマル酸ジエステルが好ましい。また、不飽和カル
ボン酸誘導体としてはアクリル酸、メタクリル酸などの
不飽和カルボン酸自体、さらにはアクリロニトリル、メ
タアクリロニトリル、アクリルアミド等も例示できる。
尚、これらスチレン系モノマーおよび不飽和カルボン酸
誘導体系モノマーは、それぞれ単独でグラフトしてもよ
いし、任意の2種以上の組み合わせで共グラフトしても
よい。中でも好ましいものとしてはスチレン系モノマー
と不飽和カルボン酸誘導体系モノマーの共グラフト物で
あり、とくには前者1モルに対し後者が0.1ないし1.5モ
ルの範囲の比でグラフトしたものが好ましい。
前記ポリエチレンワツクスに対する上記モノマーの変
性ポリエチレンワツクスに占めるグラフト量は3ないし
60重量%の範囲にあることが必要であり、好ましくは5
ないし40重量%の範囲である。変性ポリエチレンワツク
ス中の該モノマーの単位の含有量が3重量%未満のもの
は、後述の離型剤として用いる発明において着色剤の分
散性が悪くなり、紙に対する定着性が不足して好ましく
ない。また、60重量%を越えるものは、静電トナーのオ
フセツト現象を生じるようになる。
該モノマーをポリエチレンワツクスにグラフトする方
法としては、公知の方法を採用できる。例えばポリエチ
レンワツクスを直接溶融あるいは溶媒に溶解して、該モ
ノマーをラジカル開始剤をもちいて、あるいは用いずに
添加してグラフトする方法が例示できる。ラジカル開始
剤としては、有機ペルオキシド、有機ペルエステル、ア
ゾ化合物などを用いることができる。
本発明における変性ポリエチレンワツクス(A)に
は、前述の如き(i)特定のポリエチレンワツクスに該
モノマーをグラフトしたもののほか、特定のポリエチレ
ンワツクスの一部分をグラフト変性したもの、例えば
(ii)前記比較的低分子量のポリエチレンワツクスのみ
を該モノマーによりグラフト変性し、未変性の比較的高
分子量のポリエチレンワツクスを混合したもの(iii)
前記比較的高分子量のワツクスのみを該モノマーにより
グラフト変性し、未変性の比較的低分子量のポリエチレ
ンワツクスを混合したものなども含まれる。(ii)およ
び(iii)の場合は変性前および変性後において本願発
明の用件を満たす必要があることは言うまでもない。こ
れらの中では(i)が好ましい。
以上のようにして得られる該モノマーグラフト変性ポ
リエチレンワツクスの性状としては、前述のようにその
ベースとなるポリエチレンワツクスの性状として数平均
分子量nが400ないし2500の範囲にあることが必要で
あり、とくに500ないし1700の範囲にあることが好まし
い。また、分子量分布w/nが1.1ないし2.2の範囲に
あることが必要である。nが上記下限未満であると離
型剤として用いた場合に低分子量内の存在により、離型
剤の融点が低温側に幅広くなり、トナー保存時にトナー
自体が軟化変形し、貯蔵安定性が悪化する原因となる。
また、上限を越えると高分子量物の存在により離型剤の
融点が上昇し、最低定着温度が上昇したり、オフセツト
現象を引き起こす原因となる。
また、w/nが上記上限を越えると、低分子量物と
高分子量物との存在により、離型剤の融点が幅広くな
り、貯蔵安定性を悪化させ、かつオフセツト現象を引き
起こす原因となる。
本発明におけるモノマーグラフト変性ポリエチレンワ
ツクス(A)自体の他の性状としては、軟化点〔JIS−
K−2531に準ず〕が通常80ないし140℃、とくに100ない
し130℃の範囲にあり、溶融粘度が(エミラー型粘度;16
0℃で測定)1ないし15000cpsの範囲にあり、とくに1
ないし5000の範囲にあるものが好ましい。
尚、上記で述べた数平均分子量n、重量平均分子量
w及びwとnとの比w/nは武内著、丸善発行
の「ゲルパーミエーシヨン・クロマトグラフイー」に準
じて次の如く行う。
(1) 分子量既知の標準ポリスチレン(東洋ソーダ
(株)製、単分散ポリスチレン)を使用して、分子量分
布MとそのGPC(Gel Permeation Chromatograph)カウ
ントを測定し、分子量MとEV(Elution Volume)の相関
図較正曲線を作製する。この時の濃度は0.02wt%とす
る。
(2) GPC測定により試料のGPCクロマトグラフをと
り、前記(1)によりポリスチレン換算の数平均分子量
n、重量平均分子量wを算出し、w/n値を求め
る。その際のサンプル調製条件およびGPC測定条件は以
下の通りである。
〔サンプル調製〕
(イ)試料を0.1wt%になるようにo−ジクロルベンゼ
ン溶媒とともに三角フラスコに分取する。
(ロ)三角フラスコ140℃に加温し、約30分その濾液をG
PCにかける。
〔GPC測定条件〕
次の条件で実施した。
(イ)装 置 Waters社製(150C−ALC/GPC) (ロ)カラム 東洋ソーダ製(CMタイプ) (ハ)サンプル量 400μ (ニ)温 度 140℃ (ホ)流 速 1ml/min 〔離型剤〕 本発明は、前記グラフトポリエチレンワツクスをトナ
ーの離型剤として用いるものである。該離型剤は結着剤
樹脂(B)および着色剤(C)さらに必要に応じてその
他の成分と共にトナーを形成する。以下各成分の説明を
する。
〔結着剤樹脂〕
本発明の離型剤が用いられるトナーに使用するスチレ
ン系重合体等の結着剤(熱可塑性)樹脂(B)としては
例えば特開昭50−27546に記載されている如きスチレン
系樹脂、つまりスチレン系単量体のみからなる重合体又
はスチレン系単量体と他のビニル系単量体との共重合イ
ンチーテーをそのまま用いることができる。すなわち共
重合体を形成するための単量体としてはp−クロルスチ
レン、ビニルナフタレン、たとえばエチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノ
オレフイン類、たとえば塩化ビニル、臭化ビニル、弗化
ビニルなどのハロゲン化ビニル類、たとえば酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニ
ルなどのビニルエステル類、たとえばアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フ
エニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸
メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル
などのα−メチレン脂肪族モノカルポン酸のエステル
類、アクリロニトリル、アクリルアルミド、たとえばビ
ニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイ
ソブチルエーテルなどのビニルエーテル類、たとえばビ
ニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソ
プロペニルケトンなどのビニルケトン類、たとえばN−
ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニル
インドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化
合物などがあり、これにらの1種または2種以上をスチ
レン単量体と共重合させることができる。適当なスチレ
ン系重合体は約2000以上、とくに好ましくは3000ないし
30,000の数平均分子量を有しており、そのスチレン成分
含有量はスチレン系重合体の前重量を基礎として重量で
少なくとも約25%であることが好ましい。
また他の熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステ
ル、ケトン、マレイン酸樹脂、クロマン樹脂、フエノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、テルペン樹脂、ポリビニルブチ
ラールペリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレ
ン−酪酸ビニル共重合ポリマー等が挙げられる。
以上の中ではスチレン系重合体が好ましい。
〔着色剤〕
本発明の離型剤が用いられる静電トナーに用いる着色
剤(C)はカーボンブラツク、フタロシアニンブルー、
アニリンブルー、アルコオイルブルー、クロームイエロ
ー、ウルトラマリンブルー、キノリンイエロー、ランプ
ブラツク、ローズベンガル、ジアゾイエロー、ローダミ
ンBレーキ、カーミン6B、キナクリドン誘導体等の顔料
あるいは染料の一種又は二種以上からなる。又必要に応
じて補色や荷電制御の目的でアジン系ニグロシン、イン
ジユリン、アゾ系、アントラキノン系、トリフエニルメ
タン系、キサンテン系、フタロシアニン系などの油溶性
染料を併用してもよい。
〔他の成分〕
本発明の離型剤が用いられるトナーには上記(A)、
(B)および(C)成分のほかに本発明の効果を害さな
い範囲で他の成分を配合してもよい。例えば荷電制御
剤、可塑剤などの他のトナー添加剤を含有せしめること
ができる。これらの添加量は任意適宜量である。
〔トナーの調製方法〕
本発明の離型剤を用いるトナーとしては二種ある。す
なわち、静電トナーを二成分系静電トナーとして用いる
場合には、前記グラフト変性ポリエチレンワツクス
(A)、結着剤樹脂(B)および着色剤(C)とを公知
の方法例えばボールミル、アトライタ等で混合した後、
加熱二本ロール加熱ニーダー、押出機等で混練し、冷却
固化し、ハンマーミル、クラツシヤー等で粗砕し次にジ
エツトミル、振動ミルもしくは水を加えてボールミル、
アトライタ等で微粉砕し、平均粒径約5〜35μのものを
静電トナーとして用いる。二成分系静電トナーを現像剤
として用いるには、キヤリヤーと併用して用いる。キヤ
リヤー公知のもの例えば直径200〜700μの珪砂、ガラス
ビーズ、鉄球あるいは鉄、ニツケル、コバルト等の磁性
材料粉末等が使用できる。一成分系静電トナーにおける
変性ポリエチレンワツクス(A)の量は、結着剤重
(B)含めた熱可塑静電トナー樹脂100重量部に対して
1ないし20重量部好ましくは2ないし10重量部添加され
る。
又、本発明の離型剤を用いた静電トナーを一成分系静
電トナーとして用いる場合には、前記必須三成分
(A)、(B)および(C)のほか、必要に応じて加え
られる添加剤や他の熱阿蘇性樹脂及び磁性材料粉末とを
前記一成分系静電トナーを調製するのと同様な方法で調
製することができる。この場合にも、変性ポリエチレン
ワツクス(A)の量は結着剤熱可塑性静電トナー樹脂
(B)を100重量部とした場合、1ないし25重量部、好
ましくは1ないし20重量部添加される。一成分系静電ト
ナーに添加する磁性材料粉末としては通常1μ以下のマ
グネタイト微粉末が用いられるが、コバルト、鉄、ニツ
ケル等の金属、それらの合金、酸化物、フエライト及び
それらの混合物等の粉末も使用できる。一成分系静電ト
ナーにおける各成分の量は通常結着剤熱可塑性樹脂と磁
性材料の合計量を100重量部として磁性材料を40〜70重
量部の割合で配合すればよい。磁性材料の量が多すぎる
と静電トナーの電気抵抗が下がり、静電トナーの電化保
持静電トナーが悪くなり、画像が滲む場合がある。さら
に静電トナーの軟化点が高くなり、好適な定着が困難と
なる場合がある。一方磁性材料の量が少な過ぎる場合に
は静電トナーとしての機能が失われるようになつて所要
の帯電性が得られなくなり、又、飛散し易くなる。又一
成分系静電トナーあるいは二成分系静電トナーには必要
に応じて公知の荷電制御剤を添加してもよい。
本発明の離型剤を用いた熱定着型電子写真用現像材
(トナー)は従来の温度は勿論のこと高温においても加
熱ロール等との剥離静電トナーに優れるので、加熱ロー
ル等を高温にして定着速度を上げてもオフセツト現象が
生じ難いので高速複写に最適である。また凝集性が小さ
く、現像特性にも優れている。
〔実施例〕
以下実施例により本発明の効果を更に具体的に説明す
る。
実施例 1 〔スチレン−不飽和カルボン酸誘導体共グラフトポリエ
チレンワツクスの調製〕 未変性のポリエチレンワツクスとして「ハイワツクス
200P」(三井石油化学社製)600gをヘキサン1000mlに60
℃で溶解し、これを50℃で1時間放置する。析出物をろ
別除去したのち、液ろ液を25℃まで冷却した。ここで得
られた析出物をろ過、乾燥することにより、極限粘度
〔η〕0.118、数平均分子量n900、重量平均分子量
wと数平均分子量nの比w/n1.37のポリエチレン
ワツクスを得た。
該ワツクス500gを2.0のガラス製反応器に仕込み、
窒素雰囲気下160℃にて溶解した。次いで、スチレン58.
8g、ジ−ブチルフマレート29.4gの混合物及びジ−t−
ブチルペルオキシド(以下DTBPOと略す)7.4gとを上記
反応系(温度160℃)に3時間かけて連続供給した。そ
の後、さらに1時間加熱反応させた後、溶融状態のまま
8mmHg真空中で1.5時間脱気処理して揮発分を除去し、そ
の後冷却した。次に、このものの20gを200mlのパラキシ
レンに溶解し、得られた溶液を60℃のN,N−ジメチルホ
ルムアミド(DMF)600mlに撹拌しながら加えた。析出し
た固体部をさらに500mlメチルエチルケトンにて2回洗
浄し乾燥した。得られた固体部についてH−NMRにてス
チレン、ジ−ブチルフマレート含量を定量した。このよ
うにして求めた共グラフト量は、スチレン、ジ−ブチル
フマレート共グラフトポリエチレンワツクス100重量部
に対してスチレン成分9.7重量部、ジ−ブチルフマレー
ト成分4.8重量部であつた。該スチレン−ブチルフマレ
ート共グラフトポリエチレンワツクスをEW−1と称す。
(トナーの調製および複写テスト) スチレン・n−ブチルメタクリレート共重合体(三洋
化成工業製、ハイマーSBM−73F)85重量部、EW−1 4
重量部、カーボンブラツク(三菱化成工業製、ダイヤブ
ラツクSH)9重量部、含金染料(BASF製ザボンフアース
トブラツクB)2重量部としを24時間ボールミルにて混
合した後熱ロールで混練し冷却後粉砕分級して13〜15μ
の静電トナーを作製した。次いで平均粒径50〜80μの鉄
粉をキヤリヤーガスとしてギヤリヤー100重量部に対し
て静電トナー120重量部の割合で混合し、セレン感光体
上に従来公知の電子写真法により現像し、転写紙上に転
写して、180℃の加熱ロールで加熱定着した。その結果5
000回複写後においても初期と同様に鮮明で」オフセツ
ト現象、汚染等のない複写画像がえられ、熱ロールおよ
び感光体ドラムの汚染もほとんど認められなかつた。
さらに、耐折り曲げ性のテストを行つた。定着後のベ
タ黒画像ぶに対し、500回の折り曲げを繰り返し、その
前後に定着度をセロテープ剥離による目視で判定した。
その結果、折り曲げテスト後もほとんど変わらず、耐折
り曲げ性にも優れていることがわかつた。
さらに、トナーの流動性の温度変化を調べた。該トナ
ーをシヤーレの上にとり、その流動性を目視にて判定し
た。その結果、50℃にて48時間保持したものと、室温に
て保持したものとの流動性はほとんど変わらず、高温り
環境下においても流動体に優れることがわかつた。
実施例 2 実施例1と同様の方法で「ハイワツクス100P」を調製
して〔η〕0.04dl/g、n=500、w/n=1.3のポリ
エチレンワツクスを得た。これとチーグラー触媒により
重合した〔η〕=0.06dl/g、n=500、w/n=2.2
のポリエチレンワツクス(ホモ重合体)とを1:1の割合
で混合することにより得られたn=540、w/n=
1.73のポリエチレンワツクス、500gにスチレン、ジ−ブ
チルフマレート各々63.2gおよびDTBPO11.1gを添加する
ことにより、スチレン成分を10.0重量部、ジ−ブチルフ
マレート成分を9.9重量部含むスチレン・ジ−ブチルフ
マレート共グラフトポリエチレンを得た(EW−2)。
次いで、該EW−2を15重量部、ハイマーSBM−73Fを74
重量部、ダイヤブラツクSH9重量部、サボンフアースト
ブラツク2重量部を用い、実施例1と同様にトナーを調
整し、複写テストを行つた。その結果10000回複写後に
おいても初期と同様に鮮明で且つオフセツト現象、汚染
等のない複写画像が得られ、熱ロールおよび感光体ドラ
ムの汚染もほとんど認められなかつた。
さらに、実施例1と同様にしてトナーの流動性の温度
変化を調べた。その結果、該トナーを48時間50℃に保持
したものは、室温保持のものに比べやや流動性は悪くな
るが塊は生じず、実用上問題ないことを示唆する結果が
得られた。
実施例 3 実施例2と同様の方法で得られた〔η〕0.04dl/g、
n=500、w/n=1.3のポリエチレンワツクスとチー
グラー触媒により重合した〔η〕=0.06dl/g、n=50
0、w/n=2.2のポリエチレンワツクスとを1:3の割
合で混合することにより得られたn=520、w/n
=1.96のポリエチレンワツクス600gにスチレン32.4g、
メタアクリロニトリル16.2g、DTBPO4.1gを添加すること
により、スチレン成分4.7重量部、メタアクリロニトリ
ル2.4重量部を含むスチレン・メタアクリロニトリル共
グラフトポリエチレンワツクスを得た(EW−3)。
次いで、該EW−3を8重量部、ハイマーSBM−73Fを81
重量部、ダイヤブラツクSH9重量部、サボンフアースト
ブラツク2重量部を用い、実施例1と同様にトナーを調
整し、複写テストを行つた。その結果3000回複写後にお
いても初期と同様に鮮明で且つオフセツト現象、汚染等
のない複写画像が得られ、熱ロールおよび感光体ドラム
の汚染もほとんど認められなかつた。
さらに、実施例1と同様にしてトナーの流動性の温度
変化を調べた。その結果、該トナーを48時間50℃に保持
したものは、室温保持のものに競べやや誘導性は悪くな
るが塊は生じず、実用上問題ないことを示唆する結果が
得られた。
さらに、実施例1と同様にして耐折り曲げテストを行
つた。その結果、折り曲げテスト前後の定着度維持率は
極めて高く、耐折り曲げテストにも優れていることがわ
かつた。
実施例 4 実施例1と同様の方法で得られた〔η〕0.118dl/g、
n=900、w/n=1.37のポリエチレンワツクス600
gにスチレン30g、ジ−ブチルフマレート3g、DTBPO5.0g
を添加することにより、スチレン成分4.7重量部、ジ−
ブチルフマレート4.7重量部を含むスチレン・ジ−ブチ
ルフマレート共グラフトポリエチレンワツクスを得た
(EW−4)。
次いで、実施例1でEW−1を用いた代わりに該EW−4
を用いた他は実施例1と同様にしてトナーを調整し複写
テストを行つた。その結果5000回複写後においても初期
と同様に鮮明で且つオフセツト現象、汚染等のない複写
画像が得られ、熱ロールおよび感光体ドラムの汚染もほ
とんど認められなかつた。
さらに、耐折り曲げ性テストを行つた。定着後のベタ
黒画面部に対し、500回の折り曲げを繰り返し、その前
後の定着度をセロテープ剥離による目視で判定した。そ
の結果、折り曲げテスト後も殆ど変わらず、耐折り曲げ
性にも優れていることがわかつた。
さらに、トナーの流動性の温度変化を調べた。該トナ
ーをシヤーレの上にとり、その流動体を目視にて判定し
た。その結果、50℃にて48時間保持したものと、室温に
て保持したものとの誘導性はほとんど変わらず、高温の
環境下においても流動性に優れることがわかつた。
実施例 5 実施例1と同様の方法で得られた〔η〕0.118dl/g、
n=900、w/n=1.37のポリエチレンワツクスと
チーグラー触媒により重合した〔η〕=0.120dl/g、
n=1000、w/n=2.8のポリエチレンワツクスとを
1:1(重量比)の割合で混合することにより得られた
n=950、w/n=2.13のポリエチレンワツクス600g
にスチレン30g、ジ−ブチルフマレート30g、DTBPO5.5g
を添加することにより、スチレン成分4.7重量部、ジ−
ブチルフマレート成分2.4重量部を含むスチレン・ジ−
ブチルフマレート共グラフトポリエチレンワツクスを得
た(EW−5)。
次いで、実施例2でEW−2を用いた代わりに該EW−5
を用いた他は実施例2と同様にしてトナーを調整し複写
テストを行つた。その結果、3000回複写後においても初
期と同様に鮮明で且つオフセツト現象、汚染等のない複
写画像が得られ、熱ロールおよび感光体ドラムの汚染も
ほとんど認められなかつた。
さらに、実施例3と同様にしてトナーの流動性の温度
変化を調べた。その結果、該トナーを48時間50℃に保持
したものは、室温保持のものに比べややっ流動性は悪く
なるが塊は生じず、実用上問題ないことを示唆する結果
が得られた。
実施例 6 実施例1と同様の方法で得られた〔η〕0.04dl/g、
n=580、w/n=1.3のポリエチレンワツクス500gに
スチレン62.5g、ジ−ブチルフマレート62.5g、DTBPO10.
4gを添加して、スチレン成分9.9重量部、ジ−ブチルフ
マレート成分9.8重量部のスチレン・ジ−ブチルフマレ
ート共グラフトポリエチレンワツクスを得た(EW−
6)。
次いで、ポリエステル樹脂(三洋化成工業ハイマーES
508)48重量部、カーボンブラツク(三菱化成工業製、
MA−100)2重量部、磁性粉(チタン工業マビロブラツ
クBL−500)48重量部、該EW−62重量部とをボールミル
で24時間混合して加熱ロールで1時間混練し、その後ジ
エツトミル微粉砕跡スプレードライヤーで熱処理し、ジ
グザク分級で平均粒径15μの磁性トナーを得た。該磁性
トナーを用いて、セレン感光体上に従来公知の電子写真
法により現像し、転写紙上に転写し、加熱ロール温度を
200度に設定した5000回複写の耐久死刑を行つた。その
結果加熱ロールの汚れもなく良好な複写画像が得られ
た。
さらに、トナーの流動性の温度変化を調べた。該トナ
ーをシヤーレの上にとり、その流動性を目視にて判定し
た。その結果、50℃にて48時間保持したものと、室温に
て保持したものとの流動性はほとんど変わらず、高温り
環境下においても流動体に優れることがわかつた。
実施例 7 実施例1と同様の方法で得られた〔η〕0.118dl/g、
n=900、w/n=1.37のポリエチレンワツクスと
チーグラー触媒により重合した〔η〕=0.120、n=1
000、w/n=2.8のポリエチレンワツクスとを1:1
(重量比)の割合で混合することにより得られたn=
950、w/n=2.13のポリエチレンワツクス600gにス
チレン450g、ジブチルフマレート450g、DTBPO75g添加す
ることにより、スチレン成分28.5重量部、ジブチルフマ
レート成分28.3重量部含むスチレン・ジ−ブチルフマレ
ート共グラフトポリエチレン(EW−9)を得た。
次いで、該EW−9を8重量部、ハイマーSBM−73Fを81
重量部、ダイヤブラツクSH9重量部、サボンフアースト
ブラツク2重量部を用い実施例1と同様にトナーを調整
し、複写テストを行つた。その結果、3000回複写後にお
いても初期と同様に鮮明で且つオフセツト現象、汚染等
のない複写画像が得られ、熱ロールおよび感光体ドラム
の汚染もほとんど認められなかつた。
さらに、実施例1と同様にしてトナーの流動性の温度
変化を調べた。その結果、該トナーを48時間50℃に保持
したものは、室温保持のものに競べやや流動性は悪くな
るが塊は生じず、実用上問題ないことを示唆する結果が
得られた。
さらに、実施例1と同様にして耐折り曲げテストを行
つた。その結果、折り曲げテスト前後の定着度維持率は
極めて高く、耐折り曲げテストにも優れていることがわ
かつた。
比較例 1 実施例1と同様の方法で、チーグラー型触媒にて重合
した〔η〕0.22dl/g、n=1950、w/n=3.2のポ
リプロピレンワツクス(ホモ重合体)500gにスチレン6
2.5g、ジブチルフマレート62.5g、DTBPO10.4gを添加
し、160℃にて6.5時間反応させ、スチレン9.7重量部、
ジ−ブチルフマレート9.6重量部のスチレン・ジ−ブチ
ルフマレート共グラフトポリプロピレンワツクス(SW−
1)を得た。
次いで、実施例1でEW−1を用いた代わりに該SW−1
を用いた他は実施例1と同様にしてトナーを調整し、複
写テストを行つた。その結果、熱ロールからの剥離性が
劣り、オフセツト現象および複写紙の汚染が認められ
た。
さらに、実施例1と同様にしてトナーの流動性の温度
変化を調べたところ、50℃保持のものは約5mm角以上の
塊を生じ流動性も悪く実用上問題のあることを示唆する
結果となつた。
比較例 2 実施例1と同様の方法で、チーグラー触媒にて重合し
た〔η〕0.22dl/g、n=2100、w/n=2.9のポリ
エチレンワツクス500gにスチレン58.8g、アクリロニト
リル29.4g、DTBPO7.4gを添加し、160℃にて5.5時間反応
することにより、スチレン9.8重量部、アクリロニトリ
ル9.5重量部からなるスチレン・アクリロニトリル共グ
ラフトポリエチレンプロピレンワツクス(EW−7)を得
た。
次に、実施例2において、EW−1を用いた代わりに該
EW−7を用いた他は実施例2と同様にしてトナーを調整
し、複写テストを行つた。その結果3000回複写後におい
ても初期と同様に鮮明で且つオフセツト現象、汚染等の
ない複写画像が得られ、熱ロールおよび感光体ドラムの
汚染もほとんど認められなかつた。
しかし、実施例1と同様にして、トナーの流動性の温
度変化を調べたところ、50℃保持後のものは、1mm角以
上の塊を生じた上に、流動性が悪く、実用上問題のある
ことを示唆する結果となつた。
比較例 3 実施例1と同様の方法で、〔η〕0.21dl/g、n=18
00、w/n=3.2のポリエチレンワツクス500gにアク
リロニトリル70g、DTBPO5.8gを添加し、180℃で2時間
加熱反応を行い、アクリロニトリル成分13.4重量部のア
クリロニトリルグラフトポリエチレンワツクス(EW−
8)を得た。
次に、実施例6において、EW−6を用いた代わりに該
EW−8を用いた他は実施例6と同様にしてトナーを調整
し、複写テストを行つた。その結果4000回複写後におい
ても初期と同様に鮮明で且つオフセツト現象、汚染等の
ない複写画像が得られ、熱ロールおよび感光体ドラムの
汚染もほとんど認められなかつた。
ところが、実施例1と同様にして、トナーの流動性の
温度変化を調べたところ、50℃保持後のものは、5mm角
以上の塊を生じた上に、流動性もきわめて悪く、実用上
問題のあることを示唆する結果となつた。
比較例 4 実施例1と同様の方法で、チーグラー触媒により重合
したポリエチレンワツクスにヘキサン処理することによ
り得られた〔η〕0.36、n=3000、w/n=1.5の
ポリエチレンワツクス500gにスチレン58.8g、ジブチル
フマレート29.4g、DTBPO7.4g添加することによりスチレ
ン成分9.8重量部、ジブチルフマレート成分4.7重量部か
らなるスチレン・ジブチルフマレート共グラフトポリエ
チレンワツクス(EW−10)を得た。
次いで、実施例1でEW−1を用いた代わりに該EW−10
を用いた他は実施例1と同様にしてトナーを調整し、複
写テストを行つた。その結果、熱ロールからの剥離性が
劣り、著しいオフセツト現象が生じた。
以下の表1に変性ワツクスの性状等を、表2にトナー
の組成を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−85442(JP,A) 特開 昭60−20913(JP,A) 特開 昭58−63947(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数平均分子量nが400ないし2500の範囲
    にあり、かつ重量平均分子量wとnとの比w/n
    で表される分子量分布が1.1ないし2.2の範囲にあるポリ
    エチレンワックスにスチレン系モノマーおよび不飽和カ
    ルボン酸誘導体系モノマーから選ばれるモノマーが3な
    いし60重量%の範囲でグラフトしてなる変性ポリエチレ
    ンワックスからなる熱定着型電子写真用現像材の離型
    剤。
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