JPH06103404B2 - 熱定着型電子写真用現像材 - Google Patents

熱定着型電子写真用現像材

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JPH06103404B2
JPH06103404B2 JP60268384A JP26838485A JPH06103404B2 JP H06103404 B2 JPH06103404 B2 JP H06103404B2 JP 60268384 A JP60268384 A JP 60268384A JP 26838485 A JP26838485 A JP 26838485A JP H06103404 B2 JPH06103404 B2 JP H06103404B2
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    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08784Macromolecular material not specially provided for in a single one of groups G03G9/08702 - G03G9/08775
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱定着型電子写真用現像材(トナー)に関す
る。更に詳しくは定着時の離型性に優れ、さらに保存時
および複写作動時の凝集性が小さく、感光ドラムの汚染
が少なく(現像性良好)、かつ定着時の耐折り曲げ性に
優れたトナーに関するものである。
〔従来の技術〕
電子写真用現像材、いわゆる静電トナー(以下単にトナ
ーともいう)は静電的電子写真の帯電露光のつぎの段階
のときの画像形成材料であり、樹脂の中にカーボンブラ
ツクや顔料を分散させた帯電微粉末である。一般に静電
トナーは、鉄粉、ガラス粒子等のキヤリアーと共に用い
られる乾式二成分系、イソパラフインなどの有機溶媒を
用いた分散系の湿式トナー、さらにはそれ自体に磁性微
粉末が分散されてなる乾式一成分系トナーに分類され
る。
静電トナーにより感光板に現像されて得られる画像は紙
に転写後、感光層をコートした紙に直接現像された画像
はそのまま熱または溶媒蒸気で定着される。中でも加熱
ローラーによる定着は接触型の定着法であるため熱効率
が高く、比較的低温の熱源により確実に画像を定着せし
めることができ、更に高速複写にも適しているので好ま
しい。
しかしながら加熱ローラー等の加熱体を接触して画像を
定着する場合は、加熱体に静電トナーの一部が付着して
後続の画像部分に転写される所謂オフセツト現像が生ず
る虞れがあつた。とくに高速複写において定着効果及び
定着速度を上げる為に加熱体を高温にすることはオフセ
ツト現像をよりひき起こし易くする結果となる。その為
例えば一成分系の静電トナーにより形成された画像を加
熱ローラー等により定着する場合には、ローラー表面に
シリコーンオイルを含浸させたりシリコーンオイルをロ
ーラー表面に供給したりしてオフセット現像の解消をは
かつているが、逆にロールの汚れ等の問題が生じる結果
となる。
一方、静電トナーの主材である熱可塑性樹脂としては、
ポリスチレン、スチレン・(メタ)アクリル酸エステル
共重合体などのポリスチレン系樹脂、ケトン樹脂、マレ
イン樹脂、クマロン樹脂、フエノール樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、テルペン樹脂、ポリビニルブチ
ラール、ポリブチルメタアクリレート等が挙げられる
が、中でもポリスチレン系樹脂は、帯電性がよい、適当
な軟化点(90℃ないし160℃)をもち定着性がよい、感
光板の洗浄が容易で汚染が少ない、吸湿性が少ない、着
色材であるカーボンブラツクとの混和性がよい、粉砕し
易等の特徴を有しているので最も多く使用されている。
しかしながらかかる特徴を有するポリスチレン系樹脂も
前記の如く、高速複写においてはオフセツト現象を生じ
易いことから、オフセツト現象を起こさない静電トナー
の開発が望まれている。
上記のような問題を解決する方法としては、(i)上記
の静電トナーの主材である熱可塑性樹脂そのものを改良
する方法、(ii)静電トナーの主材である熱可塑性樹脂
はそのままで、オフセツト現象を起こさない目的で離型
剤を添加する方法、の2つが考えられる。
上記のような問題を上記(ii)の方法で解決するため、
スチレン系重合体にポリオレフインワツクスを離型剤と
して加える技術が例えば特公昭52−3304、同52−3305、
同57−52574、同58−588664、特開昭58−59455などに提
案されている。しかし、このような技術においても、ポ
リオレフインワツクスとスチレン系樹脂成分との相溶性
がいまだ不充分であるため、ポリオレフインワツクスの
離型剤としての性能が充分に発揮されていないばかりで
なく、保存中あるいは複写作動中にトナーが凝集しやす
く、またトナーよりワツクスが遊離しやすいために感光
ドラム等の汚染につながりやすく、さらに定着後の定着
画像の耐折り曲げ性にも乏しいという欠点があつた。
本発明者らは、上記の欠点のない優れたトナーの開発に
ついて上記(i)の方法により検討した結果、ポリオレ
フインワツクスに不飽和ジカルボン酸エステルをグラフ
トした特定の樹脂を静電トナーの主成分(結着剤)であ
る熱可塑性樹脂として用いることによりオフセツト現象
を起こし難い静電トナーが得られることを見い出した。
〔発明の概要〕
すなわち本発明は、極限粘度0.07ないし0.6dl/gのポリ
オレフインワックス30重量部以上70重量部未満に対して
不飽和ジカルボン酸エステル30重量部を超え70重量部以
下をグラフト(両者の合計は100重量部)してなる変性
ポリオレフインワックス(A)を現像材中の樹脂成分10
0重量部中25重量部以上含んでなることを特徴とする熱
定着難電子写真用現像材を提供するものである。
〔原料ポリオレフインワツクス〕
本発明のトナーを構成するグラフト変性ポリオレフイン
ワツクス(A)は、特定のポリオレフインワツクスに不
飽和ジカルボン酸エステルをグラフト変性させた変性ポ
リオレフインワツクスである。グラフト共重合に供され
るポリオレフインワツクスは、その極限粘度〔デカリン
溶媒中で135℃で測定したもの。〕が0.07ないし0.6dl/g
の範囲にある必要があり、さらに0.08ないし0.5dl/g範
囲にあることが好ましい。この場合において、ポリオレ
フインワツクスがエチレンを主重合単位とするものであ
る場合は極限粘度が0.07ないし0.5dl/gの範囲にあるも
のを用いることが好ましい。エチレン以外のα−オレフ
インを主重合単位とするものでは、熱分解により得られ
るおのは0.07ないし0.6dl/gの範囲にあたるものを、α
−オレフインを直接重合させて得られるものは0.09ない
し0.6dl/gの範囲にあるものを用いることが好ましい。
ポリオレフインワツクスの極限粘度が0.07dl/gより小さ
くなると、該ポリオレフインワツクスから得られたグラ
フト変性ポリオレフインワツクスをトナー組成物の原料
として使用しても、溶融粘度が低くなりすぎ、充分な離
型効果が得られず、また、トナーの凝集や感光体の汚染
を起こし易くなる。また原料ポリオレフインワツクスの
極限粘度が0.6dl/gより大きくなると、該ポリオレフイ
ンワツクスから調整されたグラフト変性ポリオレフイン
ワツクスを同様にトナー原料として使用しても、トナー
中の他の成分との相溶性に欠けるようになり、また、溶
融粘度が高すぎるために充分な離型剤効果を示さなくな
る。
ここで、該ポリオレフインワツクスとは、エチレン、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ヘキサン、4−メチル−1
−ペンテン、1−デセンなどのα−オレフインの単独重
合体または2種以上のα−オレフインの共重合体であつ
て極限粘度が前述の範囲にあるものである。たとえば、
高圧法ポリエチレンの熱分解によつて得られるポリオレ
フインワツクス、高圧でエチレンをラジカル重合して得
られる高圧重合ポリオレフインワツクス、エチレンまた
はエチレンと前記のα−オレフインとを遷移金属化合物
触媒の存在下に中・低圧重合することによつて得られる
ポリオレフインワツクスまたはエチレン・α−オレフイ
ン共重合ワツクス、ポリプロピレンワツクス、ポリ−1
−ブテンワツクス、ポリ−4−ペンテンワツクス、ポリ
プロピレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体ワツク
ス、ヘキセン−1・4−メチル−1−ペンテンワツクス
共重合ワツクスなどを例示することができる。なおここ
でいうポリオレフインワツクスには、ポリオレフインワ
ツクスの酸化物も含まれる。
この場合の酸素含量は通常10重量%以内である。
〔不飽和ジカルボン酸エステル〕
本発明のトナーを構成するグラフト変性ポリオレフイン
ワツクスを合成するのに使用されるのに使用される不飽
和ジカルボン酸エステル(a)としては、具体的には、
モノエチルマレート、ジエチルマレート、モノプロピル
マレート、ジプロピルマレート、モノブチルマレート、
ジブチルマレート、ジ2−エチルヘキシルマレート、モ
ノエチルフマレート、ジエチルフマレート、ジブチルフ
マレート、ジ2−エチルヘキシルフマレート、モノエチ
ルイタコネート、ジエチルイタコネート、モノブチルイ
タコネート、ジ2−エチルヘキシルイタコネート、モノ
エチルシトラコネート、ジエチルトラコネート、ジブチ
ルシトラコネート、ジ2−エチルヘキシルシトラコネー
トなどの不飽和二塩基酸エステルなどをあげることがで
きる。これらは二種以上同時に用いることもできる。こ
れらのうちでは、後記実施例で使用するのが好ましく、
特に後者の不飽和二塩基酸エステルを使用するのが好ま
しい。
また上記のモノマーとともに、他のビニルモノマー
(b)として、例えばスチレン、α−メチルスチレン、
ビニルトルエン、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リル、N−メチロールアクリルアミド、酢酸ビニル、ビ
ニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾー
ル、ビニルブチラール、ビニルアセタール、アクリル
酸、メタアクリル酸などを同時にグラフトさせてもよ
い。とくに、トナー中の結着材樹脂として、該変性ポリ
オレフインワツクス以外にスチレン・(メタ)アクリレ
ート樹脂等のスチレン樹脂を共存させる場合には、スチ
レン、ビニルトルエンなどのスチレン系モノマーを該不
飽和ジカルボン酸エステルと同時にグラフトさせるのが
好適である。
〔変性ポリオレフインワツクスの性状等〕
不飽和ジカルボン酸エステル(a)のグラフト割合は、
前に列記したポリオレフインワツクス30重量部以上70重
量部未満に対して不飽和ジカルボン酸エステル30重量部
を超え70重量部以下の範囲(両者の合計は100重量部で
ある)にあることが必要である。
又、スチレンやビニルトルエンなどの他のビニルモノマ
ー(b)を同時にグラフトさせる場合には、(a)と
(b)との合計のグラフト割合が13ないし75重量部であ
ることが好ましい。又、グラフトされる(a)と(b)
との比はスチレン系重合体等のトナー中に結着材樹脂と
して共存させる樹脂との相溶性に合わせて任意に選ぶこ
とができるが、通常重量比(b)/(a)が2を越えな
いことが好ましい。
ポリオレフインワツクスにグラフトされる不飽和ジカル
ボン酸エステルのグラフト割合が上記必須範囲の下限よ
り少なくなると、トナー中に添加される着色剤や必要に
応じて結着剤として共存するスチレン系樹脂等との相溶
性に乏しくなり、相溶性の向上に伴つて改善される離型
性、耐凝集性、耐ドラム汚染性、耐折り曲げ性等の効果
が小さくなり、また、ポリオレフインワツクスの低粘度
及び低分子量という性質(グラフト割合が多いほど高粘
度かつ高分子量となる)に起因してトナーの保存性及び
感光体への汚染性が問題となるばかりか、鮮明な画像は
得られない。
一方、上記必須範囲の上限を越えると、これをトナー原
料として用いた場合、加熱定着ローラーへの付着現象が
起こり、また該変性ポリオレフインワツクスと着色剤や
必要に応じて結着剤として共存する他の結着剤樹脂との
相溶性が大きくなりすぎ、定着時にトナー中の該変性ポ
リオレフインワツクスのポリオレフンワス部分が表面に
遊離することが困難となり、オフセツト現象が発生す
る。
また、本発明で用いるグラフト変性ポリオレフインワツ
クスは必要に応じて共存するスチレン系重合体等の他の
結着剤樹脂との相溶性に優れているばかりでなく、種々
の添加剤、例えば顔料や染料、電荷制御剤、可塑剤等と
の相溶性あるいは親和性にも優れている。したがつて、
これらの結着剤樹脂への分散性を高め、荷電制御性等の
トナーの物理的均一性を高め、現像剤としての性能を向
上させる作用をも有する。
本発明のトナーを構成するグラフト変性ポリオレフイン
ワツクスの溶融粘度〔エミラー型粘度、160℃で測定〕
は通常100センチポイズないし100000センチポイズ、好
ましくは5000センチポイズないし80000センチポイズの
範囲である。
〔変性ポリオレフインワツクスの製法〕
本発明のトナーを構成するグラフト変性ポリオレフイン
ワツクスは従来から公知の方法によつて製造することが
できる。たとえば、前記ポリオレフインワツクスと前記
不飽和ジカルボン酸エステルを、溶液状態あるいは溶融
状態で加熱下に反応させる方法が採用される。ここで反
応は必要に応じてラジカル開始剤の存在下に実行する方
法を示すことができる。
上記反応に用いるラジカル開始剤としては有機ペルオキ
シド、有機ペルエステル、たとえばベンゾイルペルオキ
シド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペル
オキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5-ジメチ
ル‐2,5−ジ(ペルオキシベンゾエート)ヘキシン−
3、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチル
ペルアセテート、2,5-ジメチル‐2,5−ジ(tert−ブチ
ルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5-ジメチル‐2,5−ジ
(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルペ
ルフエニルアセテート、tert−ブチルペルイソブチレー
ト、tert−ブチルペル−sec-オクトエート、tert−ブチ
ルペルピバレート、クミルペルピバレートおよびtert−
ブチルペルジエチルアセテート、その他のアゾ化合物、
たとえばアゾビス−イソブチロニトリル、ジメチルアゾ
イソブチレートがある。これらのうちではジクミルペル
オキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5-ブチル
ペルオキシド、2,5-ジメチル‐2,5−ジ(tret−ブチル
ペルオキシ)ヘキシン−3、2,5-ジメチル−2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、
1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベ
ンゼンなどのジアルキルペルオキシドが好ましい。反応
の際の温度は通常130℃ないし350℃、好ましくは135℃
ないし300の範囲である。
〔必要に応じて結着剤として存在してもよい樹脂〕
本発明のトナーに使用する変性ポリオレフインワツクス
(A)の他にトナー中に存在してもよい結着剤(熱可塑
性)樹脂としては例えば特開昭50−27546に記載されて
いる如きスチレン系樹脂、つまりスチレン系単量体のみ
からなる重合体又はスチレン系単量体と他のビニル系単
量体との共重合をそのまま用いることができる。すなわ
ち共重合体を形成するための単量体としてはp-クロルス
チレン、ビニルナフタレン、たとえばエチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン系不飽和
モノオレフイン類、たとえば塩化ビニル、臭化ビニル、
弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル類、たとえば酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニ
ルなどのビニルエステル類、たとえばアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸2−クロル−エチル、アクリル酸
フエニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタアクリル
酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−
ブチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエス
テル類、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、ア
クリルアミド、たとえばビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニ
ルエーテル類たとえばビニルメチルケトン、ビニルヘキ
シルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニル
ケトン類、たとえばN−ビニルピロール、N−ビニルカ
ルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリ
ドンなどのN−ビニル化合物などがあり、これらの1種
または2種以上をスチレン単量体と共重合させることが
できる、適当なスチレン系重合体は約2000以上、とくに
好ましくは3000ないし50000の数平均分子量を有してお
り、そのスチレン成分含有量はスチレン系重合体の全重
量を基礎にして重量で少なくとも約25%であることが好
ましい。
また他の熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル樹
脂、ケトン樹脂、マレイン樹脂、クマロン樹脂、フエノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、テルペン樹脂、ポリビニルブ
チラール、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、
エチレン−酢酸ビニル共重合ポリマー等が挙げられる。
また、該変性ポリオレフインワツクス(A)を製造する
際に副生する、該不飽和ジカルボン酸エステル及び他の
ビニルモノマーから構成される重合体等も挙げることが
できる。
以上の中ではスチレン系重合体または、ポリエステル系
樹脂が好ましい。
〔着色材〕
本発明の静電トナーに用いる着色材(C)はカーボンブ
ラツク、フタロシアニンブルー、アニリンブルー、アル
コオイルブルー、クロームイエロー、ウルトラマリンブ
ルー、キノリンイエロー、ランプブラツク、ローズベン
ガル、ジアゾイエロー、ローダミンBレーキ、カーミン
6B、キナクリドン誘導体等の顔料あるいは染料の一種又
は二種以上から成る。又必要に応じて補色や電荷制御の
目的でアジン系ニグロシン、インジユリン、アゾ系、ア
ントラキノン系、トリフエニルメタン系、キサンテン
系、フタロシアニン系などの油溶性染料を併用してもよ
い。
〔他の成分〕
本発明のトナーには上記(A)、(B)および(C)成
分のほかに本発明の効果を害さない範囲で他の成分を配
合してもよい。例えば、電荷制御剤、可塑剤などその他
のトナー添加剤を含有せしめることができる。これらの
添加量は任意適宜量である。
〔本発明のトナーの調整方法〕
本発明の静電トナーを二成分系静電トナーとして用いる
場合には、前記グラフト変性ポリオレフインワツクス
(A)、他の結着剤樹脂(B)及び着色剤(C)とを公
知の方法例えばボールミル、アトライタ等で混合した
後、加熱二本ロール、加熱ニーダー、押出機等で混練
し、冷却固化し、ハンマーミル、クラシツヤー等で粗砕
し次にジエツトミル、振動ミルもしくは水を加えてボー
ルミル、アトライタ等で微粉砕し、平均粒径約5〜35μ
のものを静電トナーとして用いる。二成分系静電トナー
を現像材として用いるには、キヤリアーと併用して用い
る。キヤリアーは公知のもの例えば直径200〜700μの硅
砂、ガラスビーズ、鉄球あるいは鉄、ニツケル、コバル
ト等の磁性材料粉末等が使用できる。二成分系静電トナ
ーにおける、変性ポリオレフインワツクス(A)の量
は、該(A)および他の結着材樹脂(B)を含めた全熱
可塑性樹脂100重量部に対して25重量部以上であること
が必要であり、40重量部以上であることが好ましい。
25重量部以下の場合、本発明の主たる目的であるオフセ
ツト現象を起こさないトナーを調整することができなく
なる(下記一成分系トナーでも同じ)。
又本発明の静電トナーを一成分系静電トナーとして用い
る場合には、前記三成分(A)、(B)および(C)の
ほか、必要に応じて加えられる添加剤や他の熱可塑性樹
脂及び磁性材料粉末とを前記一成分系静電トナーを調整
するのと同様な方法で調整することができる。この場合
にも、変性ポリオレフインワツクス(A)の量は該
(A)および他の結着剤熱可塑性樹脂(B)を含めた全
樹脂100重量部に対して25重量部以上必要であり、好ま
しくは40重量部以上添加される。一成分系静電トナーに
添加する磁性材料粉末としては通常1μ以下のマグネタ
イト微粉末が用いられるが、コバルト、鉄、ニツケル等
の金属、それらの合金、酸化物、フエライト及びそれら
の混合物等の粉末も使用できる。一成分系静電トナーに
おける各成分量は通常結着剤熱可塑性樹脂と磁性材料の
合計量を100重量部として磁性材料を40〜70重量部の割
合で配合すればよい。磁性材料の量が多過ぎると静電ト
ナーの電気抵抗が下がり、静電トナーの電荷保持性が悪
くなり、画像が滲む場合がある。さらに静電トナーの軟
化点が高くなり、好適な定着が困難となる場合がある。
一方磁性材料の量が少な過ぎる場合は静電トナーとして
の機能が失われるようになつて所要の帯電能が得られな
くなり、又、飛散し易くなる。又一成分系静電トナーあ
るいは二成分系静電トナーには必要に応じて公知の電荷
制御剤を添加してもよい。
本発明の熱定着型電子写真用現像材は従来の温度は勿論
のこと高温においても加熱ロール等との剥離性に優れる
ので、加熱ロール等を高温にして定着速度を上げてもオ
フセツト現象が生じ難いので高速複写に最適である。ま
た、凝集性が小さく、現像特性にも優れ、定着後の耐折
り曲げ性にも優れている。
以下実施例により本発明の効果を更に具体的に説明す
る。
〔実施例〕
実施例 1 (不飽和カルボン酸エステルグラフトポリオレフインワ
ツクスの調整) チーグラー型触媒により重合した極限粘度〔η〕0.23dl
/gのポリエチレンワツクス(ホモ重合体)(以下の実施
例で用いるポリエチレン系ワツクスは全てチーグラー型
触媒により重合したものである。)500gを1.5のガラ
ス製反応器に仕込み、窒素雰囲気下160℃にて溶解し
た。次いで、ジ−ブチルフマレート300gおよびジ−t−
ブチルペルオキシド(以下DTBPOと略す)25.1gとを上記
反応系(温度160℃)に4時間かけて連続供給した。そ
の後さらに2時間加熱反応させた後、溶融状態のままに
10mmHg真空中で1時間脱気処理して揮発分を除去し、そ
の後冷却した。次に、このものの20gを200mlのパラキシ
レンに溶解し、得られた溶液を60℃のN,N-ジメチルホル
ムアミド(DMF)600mlに撹拌しながら加えた。析出した
固体部をさらに500mlのメチルエチルケトンにて2回洗
浄し、乾燥した。得られた固体部について、H−NMRに
て、ジ−ブチルフマレート含量を定量した。
この様にして求めたグラフト量は、ジ−ブチルフマレー
トグラフトポリエチレンワツクス100重量部に対して45.
1重量部であつた。
該ジ−ブチルフマレートグラフトポリエチレンワツクス
をEW−1と称す。
(トナーの調整および複写テスト) 上記変性ワツクス(EW−1)100重量部、カーボンブラ
ツク(商品名ダイヤブラツクSH、三菱化成工業製)5重
量部、含金染料(BASF社製ザボンフアーストブラツク
B)2重量部とを24時間ボールミルにて混合した後、熱
ロールで混練し冷却後粉砕分級して13〜15μの静電トナ
ーを作製した。次いで平均粒径50〜80μの鉄粉をキヤリ
アーとしてキヤリアー100重量部に対して静電トナー120
重量部の割合で混合し、セレン感光体上に従来公知の電
子写真法により現像し、転写紙上に転写して、200℃の
加熱ロールで加熱定着した。その結果5000回複写後にお
いても初期と同様に鮮明で且つオフセツト現象、汚染等
のない複写画像が得られ、熱ロールおよび感光体ドラム
の汚染も一切認められなかつた。(表1参照) 実施例 2 実施例1と同様の方法により、実施例1で用いたポリエ
チレンワツクスを原料として、ジ−ブチルフマレート成
分を32.7重量部、スチレンを12.3重量部含むジ‐ブチル
フマレート・スチレングラフトポリエチレンワツクスを
得た(EW−2)。
次いで、該EW−2を50重量部、スチレン・n−ブチルメ
タクリレート共重合体(三洋化成工業製、ハイマーSBM
−600)を50重量部、実施例1で用いたカーボンブラツ
クを5重量部、及び実施例1で用いた含金染量を2重量
部用い、実施例1と同様にトナーを調整し、複写テスト
を行つた(表1参照)。
その結果10000回複写後においても初期と同様に鮮明で
且つオフセツト現象、汚染等のない複写画像が得られ、
熱ロールおよび感光体ドラムの汚染も一切認められなか
つた。
さらに、耐折り曲げ性のテストを行つた。定着後のベタ
黒画像部に対し、500回の折り曲げを繰り返し、その前
後の定着度をセロテープ剥離による目視で判定した。そ
の結果、折り曲げテスト後もほとんど変わらず、耐折り
曲げ性にも優れていることがわかつた。
実施例3 実施例1と同様の方法により、表1に示した変性ポリオ
レフインワツクス(EW−3を合成し、表1に示した組成
のトナーを実施例1に示した方法により調整した。
これらのトナーを用いて、実施例1と同様に複写テスト
を行つた結果、いずれのトナーも5000回複写後において
も初期と同様に鮮明でかつオフセツト現象、汚染等のな
い複写画像が得られ、熱ロール及び感光体ドラムの汚染
も一切認められなかった。
さらにこれらトナーの流動性の温度変化を調べた。該ト
ナーをシヤーレ上にとり、その流動性を目視にて判定し
た。その結果、50℃にて48時間保持したものと、室温に
て保持したものとの流動性はほとんど変わらず、高温の
環境下においても流動性に優れることがわかつた。
比較例 1ないし5 実施例1と同様の方法により、表1に示した変性ポリオ
レフインワツクス(EW−10ないしEW−13)を合成した。
比較例5では、実施例1で合成したEW−1を使用した。
表1に示した組成のトナーを実施例1と同じ方法で調整
し、これらのトナーを用いて複写テストを行つた。
その結果、比較例1ないし5のいずれのトナーも複写40
00回目あたりから画像の鮮明度が低下しはじめた。
さらに、実施例2と同様にして耐折り曲げテストを実施
したところ、折り曲げ線に沿つて著しいトナーの剥離が
見られ、実施例2に比べ劣る結果となつた。
実施例4(一成分系トナー) 実施例1で合成したEW−1を50重量部、カーボンブラツ
ク(三菱化成工業製MA−100)2重量部、磁性粉(チタ
ン工業マビロブラツクBL−500)48重量部とをボールミ
ルで24時間混合して加熱ロールで1時間混練し、その後
ジエツトミル微粉砕後スプレードライヤーで熱処理し、
ジグザグ分級機で平均粒径15μの磁性トナーを得た。該
磁性トナーを用いて、セレン感光体上に従来公知の電子
写真法により現像し、転写紙上に転写し、加熱ロール温
度を200度に設定した5000回複写の耐久試験を行つた。
その結果加熱ロールの汚れもなく良好な複写画像が得ら
れた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極限粘度0.07ないし0.6dl/gのポリオレフ
    インワックス30重量部以上70重量部未満に対して不飽和
    ジカルボン酸エステル30重量部を超え70重量部以下をグ
    ラフト(両者の合計は100重量部)してなる変性ポリオ
    レフインワックス(A)を現像材中の樹脂成分100重量
    部中25重量部以上含んでなることを特徴とする熱定着型
    電子写真用現像材。
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