JPH0547336U - 球面排気管継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車の排気管を接続する球面排気管継手に
おいて、排気管に生ずる相対角変位および相対軸方向変
位を許容することのできる球面排気管継手を提供する。 【構成】 外周面に管端部を残して一体に固定されたフ
ランジを有する上流側排気管には該管端部に球帯状シー
ル体が嵌合着座せしめられており、管端部に凹球面部を
備えた下流側排気管は該凹球面部を該シール体に摺接さ
せて配されており、該フランジと該シール体の端面部と
の間には内面に貫通孔を有する円筒状網状体からなる振
動吸収部と該網状体の外周面および該外周面に連なる端
面に一体的に充填被覆された耐火材からなる密封部とを
備えた圧縮リングが端面を該フランジと該シール体の端
面部に密接させて配されており、該上、下流側排気管と
は常時下流側排気管の凹球面部と球帯状シールとの間の
密な摺接を行わせるようバネ力が付勢されたバネ手段に
よって結合されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車の排気管を接続する球面排気管継手、具体的には排気管に生ず る相対角変位および相対軸方向変位を許容することのできる球面排気管継手に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車エンジンの排気ガスは車両本体に配置された排気管に導かれて大気中に 放出されるが、この排気管はエンジンのトルク反力および慣性力などにより繰返 し曲げ応力を受ける。とくに、前輪駆動横置きエンジンの場合は、縦置きエンジ ンの場合に比較してこの曲げ応力はかなり大きいものとなる。

【０００３】 したがって、エンジンの振動が排気管吊り架具を伝わって車室内にもたらされ たり、あるいは騒音の原因となるばかりでなく、排気管の疲労折損などの不具合 を生ずる危険がある。

【０００４】 このような問題点を解決するために、排気管の所要箇所に球面管継手を配置し て当該応力を吸収させるなどの手段が一般に講じられている。

【０００５】 ここで、このような球面排気管継手の一例を図面に基づいて説明すると、次の とおりである。

【０００６】 図５に示すように、上流側排気管（エンジン側）１と下流側排気管（消音器側 ）２とは管端部にわずかな隙間Ｓを残して相対向するように同一軸線上に配置さ れている。上流側排気管１の管端部外周面には外面に凸球面部３ａを有する球帯 状シール体３が該シール体３の軸方向に設けられた中央円孔３ｂにおいて嵌合着 座せしめられていると共に該シール体３の最大径側端面部３ｃは上流側排気管１ の外周面にその軸線に対し直角方向に固定されたフランジ４と当接している。

【０００７】 下流側排気管２の管端部には前記シール体３の外面凸球面部３ａに対応する凹 球面部２ａが形成されており、該下流側排気管２は凹球面部２ａを該シール体３ の外面凸球面部３ａに摺接させて配されている。該上、下流側排気管１、２は一 端が該上流側排気管１に固定されたフランジ４に螺合固定され、他端が該下流側 排気管２に固設されたフランジ５の挿通孔５ａを通って配された一対の頭付ボル ト６と該ボルト６の頭部と該フランジ５との間に常時上流側排気管１方向にバネ 力が付勢された一対のコイルバネ７によって結合されている。

【０００８】 このようにして、このコイルバネ７の作用により、該シール体３の外面凸球面 部３ａと下流側排気管２の管端部に形成された凹球面部２ａとが加圧の下に密封 機能を保持しつつ相互に角変位可能に摺接するよう構成されている。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した構成からなる従来の球面管継手においては、上、下流 側排気管１、２の間に生ずる相対角変位を許容できるという利点を有する反面、 自動車エンジンのアイドリング時あるいは自動車走行時に両排気管１、２の間に 相対軸方向変位（振動）が生じた場合には当該振動を吸収することができず、当 該振動が他方の排気管、車体あるいは消音器等に伝達されて車室内にもたらされ たり、騒音の原因となるなどの問題点がある。

【００１０】 本考案は上記問題点を解決するべくなされたもので、従来技術における上、下 流側排気管の間に生ずる相対角変位を許容できるという利点はそのまま有効に利 用し、両排気管の間に相対軸方向変位（振動）が生じた場合には当該変位を許容 することができる球面排気管継手を得ることを目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば上記目的は、自動車のエンジン側に接続される上流側排気管と 消音器側に接続される下流側排気管とを連結し、両排気管の間に生ずる相対角変 位および相対軸方向変位を許容する球面排気管継手であって、上流側排気管に は、その外周面に管端部を残してフランジが一体に固定されていること、上流 側排気管の管端部には、内面に貫通孔を有し、外面に凸球面部を有すると共に該 凸球面部の最大径側に端面部を有する球帯状シール体が該端面部をフランジ側に 向けて装着せしめられていること、該シール体の端面部とフランジとの間には 、内面に貫通孔を有する円筒状網状体からなる振動吸収部と、該網状体の貫通孔 および該貫通孔に連なる端面および該網状体の外周面および該外周面に連なる端 面のうち少なくとも一方に一体的に充填被覆された耐火材からなる密封部とを備 えた圧縮リングがその端面をそれぞれフランジと該シール体の端面部に密に当接 させて配されていること、下流側排気管にはその管端部に前記シール体の外面 凸球面部に対応する凹球面部が形成されており、下流側排気管は該凹球面部を該 シール体の凸球面部に摺接させて配されていること、上流側排気管と下流側排 気管とは常時下流側排気管管端部の凹球面部と上流側排気管管端部に装着せしめ られた球帯状シール体の凸球面部との間に密な摺接を行わせるようバネ力が付勢 されたバネ手段によって結合されていることの以上乃至の構成要素からなる 球面排気管継手によって達成される。

【００１２】 上述した構成において、バネ手段は一端が上流側排気管の管端部外周面に固定 されたフランジに固定され、他端が該下流側排気管管端部の凹球面部開口周縁に 一体に形成されたフランジ部を挿通して配された一対の頭付ボルトと該ボルト頭 部とフランジ部との間に配された一対のコイルバネとから構成されている。

【００１３】 また、バネ手段は該下流側排気管管端部の凹球面部開口周縁に一体に形成され たフランジ部に固定されたバネ受け部材と一端が該バネ受け部材に、他端が上流 側排気管に固定されたフランジに当接して配されたコイルバネとから構成されて いる。

【００１４】 球帯状シール体は、一つの例では上流側排気管の管端部に嵌合着座せしめられ ている。また上流側排気管の管端部の外周面に、網状体からなる振動吸収用筒体 が被着されている例では、球帯状シール体及び圧縮リングは振動吸収用筒体を介 して上流側排気管の管端部に装着せしめられている。尚、振動吸収用筒体と圧縮 リングの振動吸収部とは、別体でもよいが、これに代えて同一の網状体から一体 形成してもよい。

【００１５】

【作用】

上述した構成からなる本考案の球面排気管継手の作用は次のとおりである。 上、下流側排気管の間に生ずる相対角変位は球帯状シール体の外面凸球面部 と下流側排気管の管端部に形成された凹球面部との摺接により、それぞれ両者間 に密封機能を保持しつつ許容される。

【００１６】 上、下流側排気管の間に相対軸方向変位が生じた場合、当該変位は上流側排 気管の管端部外周面に装着せしめられた球帯状シール体の端面部とフランジとの 間に配された圧縮リングが管軸方向に圧縮復元変形せしめられることにより許容 される。

【００１７】 球帯状シール体の内面貫通孔と該シール体が装着せしめられる排気管外周面 との摺動隙間からの排気ガスは該圧縮リングに充填被覆された耐火材からなる密 封部によって密封され、当該部位からの排気ガスの漏洩を防止する。

【００１８】

【具体例】

以下、本考案をその実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。 図１は本考案の球面排気管継手の実施例を示す縦断面図である。

【００１９】 図において、上流側排気管（エンジン側）１０にはその外周面に管端部１１を 残してフランジ２０が一体的に設けられている。

【００２０】 該管端部１１の外周面には内面に貫通孔３１を有し、外面に凸球面部３２を有 すると共に該凸球面部３２の最大径側に端面部３３を有する球帯状シール体３０ が該端面部３３を前記フランジ２０側に向けて嵌合着座せしめられている。

【００２１】 該球帯状シール体３０としては、例えば特開昭５４−７６７５９号公報に開示 された膨張黒鉛およびあるいは雲母からなる耐火材をワイヤメッシュで補強して 構成したものが使用されて好適である。

【００２２】 該シール体３０の端面部３３とフランジ２０との間には内面に貫通孔４１を有 する円筒状網状体からなる振動吸収部４２と該網状体の外周面および該外周面に 連なる両端面に充填被覆された耐火材からなる密封部４３とを備えた圧縮リング ４０がそれぞれ端面を該シール体３０の端面部３３およびフランジ２０に密に当 接させて配されている。

【００２３】 該圧縮リング４０は金属細線、例えばステンレ鋼線、亜鉛メッキ鉄線を織った り、編んだりして得られる金属ワイヤメッシュを円筒状に捲回して円筒体を形成 したのち、該円筒体の外周面および該外周面に連なる両端面に耐火材を配置し、 これを軸方向に圧縮することにより、該メッシュ（網状体）からなる振動吸収部 ４２と該網状体に耐火材が充填被覆された密封部４３が形成されるもので、該網 状体からなる振動吸収部４２により該圧縮リング４０には圧縮方向に弾性・復元 力が与えられる。

【００２４】 また、網状体の外周面および該外周面に連なる両端面に充填被覆されて密封部 ４３を形成する耐火材としては耐熱性を有し、かつ造形性に優れたものが使用さ れ、例えば膨張黒鉛シート、マイカシートなどが好適なものとして挙げられる。

【００２５】 下流側排気管５０（消音器側）にはその管端部に前記シール体３０の外面凸球 面部３２に対応する凹球面部５１と該凹球面部５１の最大径側周縁に排気管の軸 線に対し直角方向外方に延設された環状フランジ部５２が一体的に形成されてお り、該環状フランジ部５２には相対向する位置に挿通孔５３が設けられている。

【００２６】 そして、該下流側排気管５０はその管端部に形成された凹球面部５１を前記上 流側排気管１０の管端部１１に嵌挿された球帯状シール体３０の外面凸球面部３ ２に摺接させて配されている。

【００２７】 該フランジ部５２に設けられた挿通孔５３、５３には一端が該フランジ部５２ と相対向する上流側排気管１０のフランジ２０に螺合固定された一対の頭付きボ ルト６０が挿通して配されている。

【００２８】 該頭付きボルト６０、６０の頭部とフランジ部５２との間には該シール体３０ を常時下流側排気管５０方向に押圧するようバネ力が付勢された一対のコイルバ ネ７０が該ボルトの外周面に嵌挿されて配されている。

【００２９】 このように構成された球面排気管継手において、上、下流側排気管１０、５０ との間に相対角変位が生じた場合、上流側排気管１０の管端部外周面に嵌合着座 せしめられた球帯状シール体３０の外面凸球面部３２と下流側排気管５０の管端 部に形成された凹球面部５１との摺接により当該角変位は許容される。

【００３０】 また、上、下流側排気管１０、５０との間に相対軸方向変位が生じた場合、該 上流側排気管１０の管端部外周面に固定されたフランジ２０と該管端部外周面に 嵌合着座せしめられた球帯状シール体３０の最大径側端面部３３との間に配され た圧縮リング４０が軸方向に圧縮復元せしめられることにより、当該両排気管１ ０、５０との間に生じる相対軸方向変位は許容される。

【００３１】 相対角変位あるいは軸方向変位が生じた場合でも、球帯状シール体３０の外面 凸球面部３２と下流側排気管５０の凹球面部５１とは密に摺接しているので、当 該部位からの排気ガスの漏洩はない。

【００３２】 また、球帯状シール体３０の内面貫通孔３１と該シール体３０が嵌合着座せし められる上流側排気管１０の管端部外周面との間の摺動隙間からの排気ガスの漏 洩は、該シール体３０の端面部３３とフランジ２０との間に配された圧縮リング ４０の密封部４３によって防止される。

【００３３】 図２は上述した実施例からなる球面排気管継手において、他の圧縮リング４０ を使用した球面排気管継手を示すものである。

【００３４】 すなわち、上流側排気管１０の管端部外周面に固定されたフランジ２０と該管 端部外周面に嵌合着座せしめられた球帯状シール体３０の端面部３３との間に配 された圧縮リング４０は内面に貫通孔４１を有する円筒状網状体からなる振動吸 収部４２と該貫通孔４１および該貫通孔４１に連なる該網状体の両端面に充填被 覆された耐火材からなる密封部４３を備えている。この圧縮リング４０を使用し た場合においても、前述した実施例と同様の作用をなすものである。

【００３５】 図３は図２に示した球面排気管継手において、他のバネ手段を使用した球面排 気管継手を示すものである。

【００３６】 すなわち、下流側排気管５０の管端部に形成された凹球面部５１の最大径側周 縁に形成された環状フランジ部５２には略円筒部８１と該円筒部８１の一方の開 口部周縁に該排気管５０の軸線に対して直角方向外方に延設されたフランジ部８ ２と該円筒部８１の他方の開口部周縁に該排気管５０の軸線に対して直角方向内 方に延設された狭窄部８３を備えたバネ受け部材８０が該略円筒部８１を該上流 側排気管１０の外周面に囲繞され、フランジ部８２においてボルト・ナット９０ により一体的に締結固定されている。

【００３７】 該バネ受け部材８０の狭窄部８３と該フランジ２０との間には該シール体３０ を常時下流側排気管５０方向に押圧するようバネ力が付勢されたコイルバネ７０ が該上流側排気管１０の外周面に配されている。

【００３８】 このバネ手段を使用することにより、両排気管に生ずるあらゆる方向（３６０ 度）の角変位を許容することができるという利点が加わるものである。

【００３９】 なお、上述した実施例において、圧縮リング４０の密封部４３は円筒状網状体 の貫通孔４１および該貫通孔４１に連なる両端面、あるいは円筒状網状体の外周 面および該外周面に連なる両端面に耐火材を充填被覆することにより形成した例 で説明したが、さらに他の例として円筒状網状体の貫通孔４１および該貫通孔に 連なる両端面および円筒状網状体の外周面および該外周面に連なる両端面にそれ ぞれ耐火材を充填被覆して形成した圧縮リングを使用することができ、この圧縮 リングを使用することにより、球帯状シール体３０の内面貫通孔３１と該シール 体３０が嵌合着座せしめられる上流側排気管１０の管端部外周面との間の摺動隙 間を漏洩する排気ガスに対する密封効果が高められる。

【００４０】 図４は本考案の他の例を示すものであり、本例の球面排気管継手は貫通孔３１ を規定する球帯状シール体３０の内面及び貫通孔４１を規定する圧縮リング４０ の振動吸収部４２の内面と上流側排気管１０の管端部１１の外周面との間に、網 状体からなる振動吸収用筒体１０１を具備し、振動吸収用筒体１０１を介して球 帯状シール体３０及び圧縮リング４０は上流側排気管１０の管端部１１に装着せ しめられている。管端部１１の外周面に被着された振動吸収用筒体１０１は、振 動吸収部４２と同様な材料から形成されている。即ち、振動吸収用筒体１０１は 金属細線、例えばステンレ鋼線、亜鉛メッキ鉄線を織ったり、編んだりして得ら れる金属ワイヤメッシュを円筒状に捲回して円筒体を形成したのち、これを軸方 向に圧縮してなるものである。従って振動吸収用筒体１０１と振動吸収部４２と は、同様な材料から形成されているため、一体形成してもよいのである。また本 例では、上流側排気管１０の一端側は、小径短管１０２が連結管１０３により上 流側排気管本体１０４に連結されてなり、圧縮リング４０はフランジ２０に一体 形成された軸方向環状突起１０５に囲まれて配されており、ボルト６０の一端は 、当該ボルト６０に一体的に形成されたフランジ部１０６とボルト６０に螺合さ れたナット１０７とによりフランジ２０を挟持して固定されている。

【００４１】 このように形成された図４の例の球面排気管継手でも、前述した実施例と同様 の作用をなす上に、振動吸収用筒体１０１が設けられているため、その圧縮復元 により上記相対的角変位を更に許容し、加えて管端部１１、球帯状シール体３０ 及び凹球面部５１を介して上流側排気管１０から下流側排気管５０に伝達する振 動を低減し得る。

【００４２】

【考案の効果】

上述した構成からなる本考案の球面排気管継手は、以下の特有の効果を有する 。

【００４３】 上、下流側排気管の間に生ずる相対角変位は、球帯状シール体の外面凸球面 部と下流側排気管の管端部に形成された凹球面部との摺接により両者間に密封機 能を保持しつつ許容することができると共に当該部位からの排気ガスの漏洩を防 止することができる。

【００４４】 上、下流側排気管の間に生ずる相対軸方向変位は、上流側排気管の管端部外 周面に装着せしめられた球帯状シール体の大径側端面とフランジとの間に配され た圧縮リングが相対軸方向に圧縮復元せしめられることにより、当該両排気管と の間に生じる相対軸方向変位を許容することができる。

【００４５】 球帯状シール体の内面貫通孔と該シール体が装着せしめられる上流側排気管 の管端部外周面との間の摺動隙間からの排気ガスの漏洩は該シール体の端面部と フランジとの間に配された圧縮リングの密封部によって防止することができる。

【００４６】 上記およびの効果により、エンジンの振動が車体や消音器に伝達される のを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の球面排気管継手を示す縦断面図であ
る。

【図２】本考案の球面排気管継手の他の実施例を示す縦
断面図である。

【図３】本考案の球面排気管継手の他の実施例を示す縦
断面図である。

【図４】本考案の球面排気管継手の更に他の実施例を示
す縦断面図である。

【図５】従来の球面排気管継手を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１０ 上流側排気管 ２０ フランジ ３０ 球帯状シール体 ４０ 圧縮リング ４２ 振動吸収部 ４３ 密封部 ５０ 下流側排気管 ５１ 凹球面部 ５２ フランジ部 ６０ 頭付きボルト ７０ コイルバネ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 西尾 俊幸 神奈川県藤沢市桐原町８番地 オイレス工 業株式会社内 (72)考案者 宮下 磨 神奈川県藤沢市桐原町８番地 オイレス工 業株式会社内

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車のエンジン側に接続される上流側
   排気管と消音器側に接続される下流側排気管とを連結
   し、両排気管の間に生ずる相対角変位および相対軸方向
   変位を許容する球面排気管継手であって、 上流側排気管には、その外周面に管端部を残してフラ
   ンジが一体に固定されていること。 上流側排気管の管端部には、内面に貫通孔を有し、外
   面に凸球面部を有すると共に該凸球面部の最大径側に端
   面部を有する球帯状シール体が該端面部をフランジ側に
   向けて装着せしめられていること。 該シール体の端面部とフランジとの間には、内面に貫
   通孔を有する円筒状網状体からなる振動吸収部と、該網
   状体の貫通孔および該貫通孔に連なる端面および該網状
   体の外周面および該外周面に連なる端面のうち少なくと
   も一方に一体的に充填被覆された耐火材からなる密封部
   とを備えた圧縮リングがその端面をそれぞれフランジと
   該シール体の端面部に密に当接させて配されているこ
   と。 下流側排気管にはその管端部に前記シール体の外面凸
   球面部に対応する凹球面部が形成されており、下流側排
   気管は該凹球面部を該シール体の凸球面部に摺接させて
   配されていること。 上流側排気管と下流側排気管とは常時下流側排気管管
   端部の凹球面部と上流側排気管管端部に装着せしめられ
   た球帯状シール体の凸球面部との間に密な摺接を行わせ
   るようバネ力が付勢されたバネ手段によって結合されて
   いること。 以上乃至の構成要素からなることを特徴とする球面
   排気管継手。
2. 【請求項２】 バネ手段は一端が上流側排気管の管端部
   外周面に固定されたフランジに固定され、他端が該下流
   側排気管管端部の凹球面部開口周縁に一体に形成された
   フランジ部を挿通して配された一対の頭付ボルトと該ボ
   ルト頭部とフランジ部との間に配された一対のコイルバ
   ネとから構成されてなる請求項１に記載の球面排気管継
   手。
3. 【請求項３】 バネ手段は該下流側排気管管端部の凹球
   面部開口周縁に一体に形成されたフランジ部に固定され
   たバネ受け部材と一端が該バネ受け部材に、他端が上流
   側排気管に固定されたフランジに当接して配されたコイ
   ルバネとから構成されてなる請求項１に記載の球面排気
   管継手。
4. 【請求項４】 球帯状シール体は、上流側排気管の管端
   部に嵌合着座せしめられている請求項１から３のいずれ
   か一項に記載の球面排気管継手。
5. 【請求項５】 上流側排気管の管端部の外周面には、網
   状体からなる振動吸収用筒体が被着されており、球帯状
   シール体及び圧縮リングは振動吸収用筒体を介して上流
   側排気管の管端部に装着せしめられている請求項１から
   ３のいずれか一項に記載の球面排気管継手。