JPH0544034B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、電子写真法によつて連続記録紙上に
画像を形成する画像形成装置の感光ドラムと定着
ロールの配置構造に関する。

（従来の技術） 従来、感光ドラム表面の感光体を露光して潜像
を形成し、この潜像にトナーを付着させて現像
し、記録用紙にトナーを転写すると共に定着器に
よつて定着させる所謂電子写真法を利用した画像
形成装置は、主に複写機として用いられており、
記録用紙にはカツト紙（単葉紙）を用いると共に
定着方法は熱ロール定着方式が一般的なものであ
る。

ところが、近時コンピユータの出力をプリント
アウトするプリンタ等にも上記電子写真法を利用
した画像形成装置が利用されるようになり、記録
用紙も従来のラインプリンタに使用されるものと
同一の連続記録紙の使用が望まれるようになつ
た。

従来と同一の連続記録紙とは、所謂フアンホー
ルド紙と呼ばれる送り穴付き折り畳み連続紙（以
下単に連続紙と略す）であり、その折り畳み部分
がミシン目となつて簡単に切断可能に構成されて
いるものである。

このような連続紙に電子写真法で画像形成する
場合の定着方式には、キセノンランプ等を繰返し
発光させてその輻射熱でトナーを溶融固着させる
フラツシユ定着方式が用いられる。しかし、フラ
ツシユ定着方式は、装置が大型化すると共に消費
電力が多く、又、電磁ノイズの発生による他の機
器への悪影響等の問題があり、このような問題の
無い熱ロール定着方式又は圧力定着方式の採用が
考えられている。

圧力定着方式は、未定着の記録用紙を回転する
定着ロール対間に挟んで所定の圧力で加圧し、ト
ナーを記録用紙上に押し潰して定着させるもので
あり、又、熱ロール定着方式はこれに加えて一方
のローラを加熱ローラとすることでトナーを記録
用紙上に加熱融着するものであり、通常両方式共
定着ロール対の回転により記録用紙が搬送駆動さ
れるよう構成される。

このうち熱ロール定着方式の場合には、印字待
機時に記録用紙（連続紙）が熱ロールに接触して
いることから連続して加えられる熱によつてコゲ
付き等の種々不具合が生ずる虞があり、この不具
合を解消する為に印字待機時に熱ロールを記録紙
から離すよう構成しなければならない等機構乃至
動作が複雑となる。

ところで、連続紙を用いる画像形成装置では、
感光ドラムと定着ロールとの位置関係は任意に設
定可能であり、通常は装置全体をコンパクトとす
る為、部品配置の許す限り最小間隔として構成さ
れる。

（従来技術の問題点） しかし乍ら、上記の如く感光ドラムと定着ロー
ルとの位置関係を任意に設定した従来構成に於て
は、印字を終了して連続紙の搬送を停止した際、
次の定着ロール対間に定着途中の連続紙が挟まれ
ているという状態が往々にして発生する。

この場合、圧力定着方式では、停止した定着ロ
ールによつて加えられる静的な圧力で定着ロール
対間に挟まれた部分の印字が変形して印字不良を
生じたり、トナーによつて定着ロールに連続紙が
接着されてしまうといつた問題点があつた。

又、連続紙のミシン目位置が丁度定着ロール対
間で挟まれた状態で停止すると、該ミシン目部
（屈曲部）がプレスされて平坦となり、印字後の
連続紙の自然な屈曲が阻害されてしまうという欠
点も有している。

一方、熱ロール定着方式では、前述の如く印字
待機時に熱ロールを記録紙から離すよう構成した
としても、印字停止からロール離間迄の間及びロ
ールの咬み込みから次の印字開始迄の間、連続紙
が定着ロール間に挟まれていることとなり、熱や
圧力によつて印字画像が過定着されてにじんだ
り、ロールの咬み込み位置が丁度ミシン目部位と
対応した場合には前述の圧力定着の場合と同様に
当該ミシン目部位がプレスされて平坦となる等の
問題がある。

（発明の目的） 本発明は、上記の如き事情に鑑み、停止時に於
る定着ロールに起因する印字不良や記録用紙と定
着ロールとの接着を防止する感光ドラムと定着ロ
ールの配置構造の提供、をその目的とする。

（問題点を解決する為の手段） 上記目的達成の為、本発明に係る感光ドラムと
定着ロールの配置構造は、感光ドラムから定着ロ
ールへの連続記録紙の搬送経路長を連続記録紙の
ミシン目間隔の約整数倍に構成し、停止時の感光
ドラムに対す連続紙の位置を印字を行なわないミ
シン目位置近傍の一定位置とすることにより、停
止時の定着ロールに対する連続紙の位置も印字の
行なわれていないミシン目位置近傍の一定位置と
なるよう構成するものである。

（発明の実施例） 第１図は、記録用紙にフアンホールド紙を用い
るレーザビームプリンタ装置であり、コンピユー
タ等からの入力を電子写真法によつてフアンホー
ルド紙１０に印字して出力するものであり、第２
図はそのフアンホールド紙１０に対する感光ドラ
ム１と定着部８の位置関係を示す平面図である。

感光ドラム１の周辺には、トナークリーニング
部２・除電部３・帯電部４・レーザビームを感光
ドラム１上に導く走査光学系５・現像部６・転写
部７が夫々ドラム回転方向に沿つて所定順序で配
置されると共に定着部８をフアンホールド紙１０
の搬送方向前方に配置して構成されている。

そして、感光ドラム１を回転（副走査）させる
と共に走査光学系５からのレーザービームで感光
ドラム１表面を該感光ドラム１の軸方向に走査
（主走査）し、形成された潜像を現像部６により
現像してトナー像とし、転写部７でフアンホール
ド紙１０に転写すると共に定着部８によつて定着
させて出力するものである。

定着部８は、定着ロール対８１をフアンホール
ド紙１０の搬送方向と直交する方向に設置したも
のである。

定着ロール対８１は上下一対の圧力ロール８１
Ａ・８１Ｂにより構成されており、両圧力ロール
８１Ａ・８１Ｂの外周間間隔は、該両圧力ロール
８１Ａ・８１Ｂ間にフアンホールド紙１０を挟持
した際所定の圧力で該フアンホールド紙１０を加
圧する間隔に設定されている。又、上側の圧力ロ
ール８１Ａは図示しない駆動モータとチエーンを
介して連結されており、駆動モータで圧力ロール
８１Ａを回転駆動することにより、定着ロール対
８１間に未定着のフアンホールド紙１０を挟んで
加圧し、トナーを押し潰して定着（所謂圧力定着
方式）すると共にフアンホールド紙１０を搬送駆
動して装置外に排出するよう構成されているもの
である。

そして、感光ドラム１とフアンホールド紙１０
との接触位置１Ａ（転写位置）から定着部８の定
着ロール対８１の挟持位置８Ａ（定着位置）迄の
フアンホールド紙１０の搬送距離は、当該フアン
ホールド紙１０のミシン目１０Ａ…間間隔Ｘと同
一となるよう設定してある。

尚、感光ドラム１と圧力ロール８１Ａの回転周
速は完全に一致しており、即ちフアンホールド紙
１０の搬送速度となつている。

而して、上記の如く構成されたレーザビームプ
リンタは、導入口１１から導入したフアンホール
ド紙１０を、感光ドラム１と転写部７との間を介
して先端を定着部８の定着ロール対８１間に噛み
込ませてセツトする。

そして、印字時には、図示しない半導体レーザ
からのレーザビームで走査光学系５により感光ド
ラム１表面を走査し、感光ドラム１表面に潜像を
形成すると共に現像部６で該潜像にトナーを付着
させて現像し、フアンホールド紙１０に転写部７
によりトナーを転写する。トナーを転写されたフ
アンホールド紙１０は、感光ドラム１と同期して
回転する定着部８の圧力ロール８１Ａにより搬送
駆動されると共に定着ロール対８１間で加圧され
て定着される。

印字が終了すると、感光ドラム１及び定着ロー
ル対８１が停止され、フアンホールド紙１０の搬
送も停止されるが、この時、感光ドラム１と定着
部８とのフアンホールド紙１０搬送距離は前述の
如くフアンホールド紙１０のミシン目間隔Ｘと一
致させてある為、感光ドラム１及び定着ロール対
８１とミシン目１０Ａ…との位置関係は、互いに
同一となる。

連続紙（フアンホールド紙１０）に印字した場
合でも、印字後の使用に当つてはミシン目１０Ａ
…から切断して使用することが殆んどである為、
フアンホールド紙１０を使用するプリンタでは当
然ミシン目１０Ａ…位置近傍の所定幅には印字不
可部分（非印字部１０Ｂ）を設け、又ミシン目１
０Ａ…から一定の間隔で印字開始するよう構成し
なければならない。この為、フアンホールド紙１
０のミシン目１０Ａ…位置を検出するよう構成す
るか、或はフアンホールド紙１０セツト時にミシ
ン目１０Ａ…位置を一定位置とするよう構成（フ
アンホールド紙１０側端の送り穴を搬送基準とす
ればミシン目１０Ａ…位置を常時把握することが
出来る）し、ミシン目１０Ａ…位置近傍の所定幅
には非印字部１０Ｂを設定すると共に該非印字部
１０Ｂが感光ドラム１との接触位置となつた状態
で停止し、次の印字に備えるよう構成されるもの
である。

従つて、フアンホールド紙１０の感光ドラム１
に対する停止位置が印字することの無いミシン目
１０Ａ…位置近傍（非印字部１０Ｂ）であれば、
定着ロール対８１に対するフアンホールド紙１０
の停止位置も必然的に印字されていないミシン目
１０Ａ…位置近傍（非印字部１０Ｂ）となり、印
字不良やトナーによるフアンホールド紙１０と定
着ロール８１Ａとの接着を防止出来るものであ
る。

又、第２図の如く、ミシン目１０Ａ…が非印字
部１０Ｂ内で且つ定着ロール対８１を僅かに過ぎ
た所で停止するよう設定すれば、上記の効果に加
えてミシン目１０Ａが定着ロール対間でプレスさ
れ平坦になることから防止できる。更に、印字終
了後のフアンホールド紙１０を外部から引つ張る
ことで簡単にミシン目１０Ａ…から切断可能に構
成出来る。

尚、本実施例に於いては、フアンホールド紙１
０の搬送経路を直線として構成したが、フリーロ
ーラ等を用いて屈曲させて構成しても良い。その
ように構成することにより、フアンホールド紙１
０の搬送経路長に拘らず装置全体をコンパクトと
することが出来、又、フリーローラをスプリング
等によつて付勢することによりフアンホールド紙
１０にバツクテンシヨンを付与して蛇行防止を図
ることも可能となるものである。

又、感光ドラム１と定着ロール対８１のフアン
ホールド紙１０搬送距離は、必ずしもフアンホー
ルド紙１０のミシン目１０Ａ…間間隔Ｘと同一で
ある必要は無く、非印字部１０Ｂ間に亘る間隔即
ちミシン目１０Ａ…間間隔Ｘと約同一とすれば良
いものであり、部品配置構造等により適宜変更可
能なものである。更に、ミシン目１０Ａ…間間隔
Ｘの約整数倍としても良いことは勿論である。

（発明の効果） 本発明に係る感光ドラムと定着ロールの配置構
造に依れば、感光ドラムに対する連続記録紙の停
止位置が印字することの無いミシン目近傍であれ
ば、定着ロールに対する連続記録紙の停止位置も
印字されていないミシン目近傍とすることが出
来、従つて停止時に於る定着ロールに起因する印
字不良や、トナーによる連続記録紙の定着ロール
への接着も防止出来るものである。

又、ミシン目を定着ロール対から僅かに過ぎた
所で停止させるよう設定すれば、ミシン目１０Ａ
が定着ロール対間でプレスされ平坦になることか
ら防止できると共に、印字終了後の連続紙を外部
から引つ張ることによりミシン目から容易に切断
するよう構成出来、特に連続紙切断構成を設ける
必要が無いと共に連続紙の節約も可能となるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る感光ドラムと定着ロール
の配置構造を示す概念側面図、第２図は連続記録
紙の平面図である。 １……感光ドラム、８１……定着ロール対（定
着ロール）、１０……フアンホールド紙（連続記
録紙）、１０Ａ……ミシン目、Ｘ……連続記録紙
のミシン目間間隔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電子写真法により連続記録紙上に画像を形成
   する画像形成装置に於て、感光ドラムから定着ロ
   ールヘの前記連続記録紙の搬送経路長を実質的に
   該連続記録紙のミシン目間隔の整数倍として構成
   したこと、及び、印字待機時に該連続記録紙のミ
   シン目を定着ロールによる定着位置を含む所定域
   内に位置づけるよう構成したこと、を特徴とする
   画像形成装置。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の画像形成装置に
   於て、該所定域内において該連続記録紙のミシン
   目を定着ロールによる定着位置より搬送経路下流
   側に位置づけるよう構成したこと、を特徴とする
   画像形成装置。