JP2004291332A - 連続紙プリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】連続紙が安定して保持されない状態で印刷が中断することのない連続紙プリンタを提供する。
【解決手段】プリンタ2は、印字位置で連続紙Pに画像を形成する作像ユニット6;トラクタ14;中間ローラ28;外部端末から受けた印刷ジョブに応じて、作像ユニット6、トラクタ14および中間ローラ28を制御する制御部;および表示部79を備える。連続紙Pが、その先端近傍がトラクタ14に保持された初期位置にセットされた状態から、Z方向に搬送されることで印刷が行われる場合、且つ、受けた印刷ジョブに対応するZ方向に沿った印字長さAが、連続紙Pの先端近傍がトラクタ14に保持された初期位置から、Z方向に搬送されて中間ローラ28に保持されるのに必要な印字長さBに満たない場合、表示部79は警告を表示するとともに制御部は制御を開始しない。
【選択図】図1
【解決手段】プリンタ2は、印字位置で連続紙Pに画像を形成する作像ユニット6;トラクタ14;中間ローラ28;外部端末から受けた印刷ジョブに応じて、作像ユニット6、トラクタ14および中間ローラ28を制御する制御部;および表示部79を備える。連続紙Pが、その先端近傍がトラクタ14に保持された初期位置にセットされた状態から、Z方向に搬送されることで印刷が行われる場合、且つ、受けた印刷ジョブに対応するZ方向に沿った印字長さAが、連続紙Pの先端近傍がトラクタ14に保持された初期位置から、Z方向に搬送されて中間ローラ28に保持されるのに必要な印字長さBに満たない場合、表示部79は警告を表示するとともに制御部は制御を開始しない。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続紙に印字を行う連続紙プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のページが長尺方向に連続した連続紙(連続用紙ともいう。)に印字を行う連続紙プリンタが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。これらの連続紙プリンタには、搬送系として、用紙搬送方向上流側から下流側に向けて、トラクタ、サクションベルト、中間ローラ対、および排紙ローラ対が設けてある。トラクタは、連続紙に設けた送り孔に係合する突起を有するベルトで、回転駆動するとサクションベルトの上流側に位置する転写領域に用紙を送り込む。転写領域でトナー画像が転写されると、連続紙は、サクションベルトに吸引された状態で下流側に搬送され、続いて、サクションベルトに対向した定着器によりトナー画像が定着された後、中間ローラ対および排紙ローラ対の各ニップ部を通ってプリンタ外に排出される。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−103710号公報
【特許文献2】
特開2002−224647号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記連続紙プリンタにおいて、トラクタと中間ローラ対との間の搬送経路が比較的長い場合、連続紙が初期位置に置かれた状態(例えば、用紙先端がトラクタと転写領域の間の所定の位置にセットされた状態)で、印刷ページ数が比較的少ない印刷ジョブを実行する場合、該ジョブ終了時点で、用紙先端がトラクタと中間ローラの間に位置する可能性がある。次ジョブとの時間間隔があると、用紙先端が安定しない状態で搬送経路に留まり、定着器などに接触して画質の劣化、用紙の損傷、火災などを引き起こす恐れがある。また、次ジョブを実行する際に、ジャムが発生する恐れがある。次ジョブまでの間においてサクションベルトで連続紙を吸引することで連続紙を安定して保持する方法も考えられるが、ランニングコストが高くなる。
【0005】
そこで、本発明は、連続紙が安定して保持されない状態で印刷が中断することのない連続紙プリンタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、本発明に係る連続紙プリンタの第1の態様は、
印字位置で連続紙に画像を形成する画像形成手段と、
連続紙を保持搬送し、連続紙の搬送方向に関して印字位置の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1および第2の搬送手段と、
外部端末から受けた印刷ジョブに応じて、画像形成手段、第1および第2の搬送手段を制御する制御部と、
外部端末と通信を行う通信制御部とを備えた連続紙プリンタにおいて、
連続紙が、その先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置にセットされた状態から、搬送方向に搬送されることで印刷が行われる場合、且つ、受けた印刷ジョブに対応する搬送方向に沿った印字長さAが、連続紙の先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置から、搬送方向に搬送されて第2の搬送手段に保持されるのに必要な印字長さBに満たない場合、通信制御部は外部端末に警告信号を送信するとともに制御部は制御を開始しないことを特徴とする。
搬送方向に沿って複数のページ(単位印字長さ)が連続した連続紙の場合、印字長さA,Bはそれぞれ、単位印字長さの個数である。
【0007】
かかる連続紙プリンタでは、印刷ジョブ終了時点で用紙先端が第2の搬送手段に到達しない場合に、ユーザが使用する外部端末に、例えば印刷長さが足りないなどの警告を発するとともに印刷動作を開始しないようにすることで、上述のような問題を避けることができる。
【0008】
本発明に係る連続紙プリンタの第2の実施態様は、
印字位置で連続紙に画像を形成する画像形成手段と、
連続紙を保持搬送し、連続紙の搬送方向に関して印字位置の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1および第2の搬送手段と、
外部端末から受けた印刷ジョブに応じて、画像形成手段、第1および第2の搬送手段を制御する制御部と、
表示部とを備えた連続紙プリンタにおいて、
連続紙が、その先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置にセットされた状態から、搬送方向に搬送されることで印刷が行われる場合、且つ、受けた印刷ジョブに対応する搬送方向に沿った印字長さAが、連続紙の先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置から、搬送方向に搬送されて第2の搬送手段に保持されるのに必要な印字長さBに満たない場合、表示部は警告を表示するとともに制御部は制御を開始しないことを特徴とする。
【0009】
かかる連続紙プリンタでは、印刷ジョブ終了時点で用紙先端が第2の搬送手段に到達しない場合に、表示部に警告を表示させてユーザに知らせるとともに印刷動作を開始しないようにすることで、上述のような問題を避けることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。なお、本願明細書では、方向を表す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、およびこれらの用語を含む別の用語)を用いるが、説明に用いる図面中の方向を示すだけのものであって、これらの用語によって本発明が限定的に解釈されるべきでない。また、本願では、説明の簡易さのため、連続紙の各用紙の単位を「ページ」と称するが、各用紙の単位を「連続紙の搬送方向に沿った単位印字長さ」とするのと実質的に同等である。
【0011】
<連続紙プリンタの構成>
図1を参照して、全体を符号2で表す連続紙プリンタは、その内部の略中央部に、無端状の中間転写ベルト3を備えている。中間転写ベルト3は、右端部に位置するローラ4および左端部に位置するローラ5等の外周部に支持された状態で、図中反時計回り方向に回転駆動されるようになっている。
【0012】
中間転写ベルト3の下部水平部の下には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色にそれぞれ対応する4つの作像ユニット6Y,6M,6C,6Kが中間転写ベルト3に沿って並んで配置され、画像形成部を形成している。
【0013】
詳細は省略するが、各作像ユニット6Y,6M,6C,6Kは、感光体ドラムをそれぞれ有している。各感光体ドラムの周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電器、プリントヘッド部、現像器、中間転写ベルト3を挟んで各感光体ドラムと対向する一次転写ローラ、およびクリーナがそれぞれ配置されている。各作像ユニット6Y,6M,6C,6Kの現像器にはトナー容器8Y,8M,8C,8Kからイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーがそれぞれ供給されるようになっている。
【0014】
中間転写ベルト3のローラ4で支持された部分には、転写チャージャ10が対向して配置されている。転写チャージャ10と中間転写ベルト3との間が二次転写領域(印字位置)となっている。なお、転写チャージャ10に代えて転写ローラを用いてもよい。
【0015】
中間転写ベルト3のローラ5で支持された部分には、二次転写後に中間転写ベルト3上に残留するトナーを掻き取って廃トナーボックス11内に回収するためのベルトクリーナ(図示せず)が圧接されている。
【0016】
連続紙プリンタ2は、その下部に給紙スタッカ12を備えている。給紙スタッカ12には、ミシン目で各ページが区切られた連続紙Pが積載収容される。本実施形態では、二次転写領域の直下に給紙スタッカ12が配置される。
【0017】
二次転写領域と給紙スタッカ12の間には、トラクタ(第1の搬送手段)14が配置されている。トラクタ14は、一定間隔で配列された多数のトラクタピンを有するベルトユニット(図の例では2つ)を備えている、各ベルトユニットは、回転駆動可能となっており、トラクタピンが連続紙Pの幅方向両側縁部に一定ピッチで形成された送り穴に係合した状態で、連続紙Pを二次転写領域に送るようになっている。また、トラクタ14は、正逆回転可能であり、トラクタベルトの回転数によって連続紙Pの搬送量(停止位置)を制御できるようになっている。
【0018】
なお、本実施形態では連続紙Pの送り機構(第1の搬送手段)として図2(a)に示すようなトラクタ14を用いたが、これに代えて図2(b)に示すようなスプロケット141を用いてもよいし、あるいは、図2(c)に示すような表面に多数の微細突起(例えば直径0.03mm、高さ0.07mm)を有するグリップローラ対142を用いてもよい。
【0019】
二次転写領域とトラクタ14との間には、一対の転写前ガイド16が設けてある。このガイド対16は、下方に位置するトラクタ14によりガイド対16の間に送られてきた連続紙Pを、中間転写ベルト3に押し付けながら二次転写領域を通過させるためのものである。連続紙Pを手動でトラクタ14にセットすると、連続紙Pの先端は、転写前ガイド16の上流端部近傍の位置に自動的にセットされるようになっている(本願では、この状態での連続紙Pの位置あるいは先端の位置を初期位置という。)。
【0020】
転写チャージャ10の真上には、2つのローラによって回転駆動可能に支持された無端状の搬送ベルト18が縦方向に沿って配置されている。搬送ベルト18には多数の穴が形成されており、搬送ベルト18の側方に配置された吸引ファン20(図の例では2つ)を作動させると、連続紙Pは搬送ベルト18の表面に吸着されるようになっている。この状態で搬送ベルト18を回転することで、連続紙Pは、用紙搬送方向(矢印Z)に沿って搬送される。
【0021】
なお、連続紙Pはトラクタ14が逆転駆動されることにより矢印Z方向とは反対方向に移動できるが、該移動の際にトラクタ14、転写チャージャ10および転写前ガイド対16は点線で示す位置まで退避可能になっており、このように退避することで連続紙Pが逆方向に搬送される際に中間転写ベルト3と接触しないようになっている。
【0022】
搬送ベルト18の内周面には、面状ヒータ22(図の例では2つ)が接触して配置されており、印刷待機中には面状ヒータ22で加熱しながら搬送ベルト18を回転させることによって搬送ベルト18の温度を所定温度以上に保つことができるようになっている。
【0023】
搬送ベルト18の用紙吸着面側に対向してプレヒータ24とフラッシュ定着装置26とが並んで配置されている。プレヒータ24は、用紙搬送方向Zに関してフラッシュ定着装置26の上流側に配置されている。プレヒータ24は、搬送ベルト18を加熱する面状ヒータ22と協働して、カラートナー画像を定着させるのに必要な熱量を補うために連続紙Pを温めるためのもので、例えばハロゲンランプが用いられる。一方、フラッシュ定着装置26は、非接触式の定着器で、定期的にフラッシュ発光するごとに連続紙P上のトナー画像を所定長さずつ定着させるものである。
【0024】
フラッシュ定着装置26の側方には、定着工程により気化したトナーを除去するための脱臭ファン27が設けてある。
【0025】
搬送ベルト18の上方には、上流側から下流側に向けて、中間ローラ対(第2の搬送手段)28、排紙ガイド対30および排紙ローラ対32が順次配置されており、これらを介して連続紙Pは連続紙プリンタ2の外部に排出されるようになっている。連続紙プリンタ2から排出された連続紙Pは、連続紙プリンタ2の下部に付設された排紙スタッカ34に積載収容されるようになっている。ここで、印字位置の下流側に位置する第2の搬送手段は、連続紙Pを保持搬送するものであればローラ形状に限らない。
【0026】
排紙ローラ対32の上流側近傍には、バースタ36が配置されている。バースタ36は、排紙ガイド対30により形成された搬送路に進出可能な切断用円盤を備える。この円盤は、図1の紙面表裏方向に移動可能となっている。必要であれば、例えば印刷ジョブ終了後の最終ページの後端をなすミシン目を円盤の通過位置に合わせて連続紙Pを停止させた後、円盤を連続紙Pに押し当てながら移動させることで、連続紙Pを切断することができる。
【0027】
図3は、連続紙プリンタ2の制御ブロック図を示す。符号50は連続紙プリンタ全体を制御するための制御部であり、マイクロプロセッサ等のCPU52、CPU52の制御プログラムや各種データを記憶するROM54、CPU52のワークエリアとして使用されるRAM56、プリンタコントローラ58から送られた1ページ毎の画像データを記憶する画像メモリ60等を備えている。
【0028】
プリンタコントローラ58は、連続紙プリンタ2にネットワーク(例えばLAN)を介して接続された外部端末(例えばパソコン)から送信された印刷ジョブ、印刷ページ数、各種設定モード、ユーザからの印刷中断指令などを受け付けるためのもので、CPU66、CPU66の制御プログラムや各種データを記憶するROM67、CPU66のワークエリアとして使用されるRAM68、取り込んだ画像データを記憶するための画像メモリ69、該画像データに対し各種画像処理を施すための画像処理部70、外部端末と通信を行うための通信制御部71等を備えている。
【0029】
ユーザの各種指令は、連続紙プリンタ2側に設けた操作パネル78を介しても入力できるようになっている。連続紙プリンタ2は、各種の情報を提供する表示部79を備えている。
【0030】
なお、図3に示すように、定着部80(フラッシュ定着装置26やその電源等を含む。)、転写部82(転写チャージャ10およびその電源等を含む。)、および搬送部84(トラクタ14、搬送ベルト18、中間ローラ対28、排紙ローラ対32やそれらの駆動源等を含む。)は、制御部50により制御信号を受けて作動する。
【0031】
<連続紙プリンタの印刷動作>
次に、図1,3および図4のフローチャートを参照して、連続紙プリンタ2の印刷動作について説明する。
【0032】
用紙先端が転写前ガイド16の上流端部近傍の初期位置にセットされた状態で、ユーザが外部端末を介して印刷指令を行うと、プリンタコントローラ58の通信制御部71は、印刷ジョブの開始信号を受信する(ステップS401)。通信制御部71は続けて、指定した印刷ページ数(単位印字長さの個数)Aを示す信号を受信する(ステップS402)。ステップS403で、指定印刷ページ数Aが、用紙先端が中間ローラ28に到達するのに必要な最小印刷ページ数(単位印字長さの個数)B(例えば6ページ)以上であれば、ステップS404で、通信制御部71は画像信号の受信を開始する。ステップS405で、通信制御部71が1ページ分の画像データの取り込みを完了する毎に、ステップS406で、画像処理部70は、1ページ毎にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックに色変換したカラー画像データを作成し、画像メモリ69に記憶する。ステップS407で、プリンタコントローラ58は、1ページ毎にカラー画像データを制御部50に出力し、カラー画像データは画像メモリ60に記憶される。
【0033】
ステップS408で、連続紙プリンタ2は印刷動作を開始する。具体的に、制御部50は、画像メモリ60に記憶されたカラー画像データに基づいて、制御信号を各作像ユニット6のプリントヘッド部に伝達し、各プリントヘッド部は感光体ドラムにレーザ光を照射して露光を行う。これにより、各作像ユニット6Y,6M,6C,6Kの感光体ドラムの表面には、各色用の静電潜像がそれぞれ形成される。
【0034】
各感光体ドラム上に形成された静電潜像は、各現像器によりそれぞれ現像されて各色のトナー画像となる。そして、各色のトナー画像は、各一次転写ローラの作用により、図1の反時計回り方向に移動する中間転写ベルト3上に順次重ね合わせて一次転写される。
【0035】
このようにして中間転写ベルト3上に形成された重ね合わせトナー画像は、中間転写ベルト3の移動にしたがって二次転写領域に達する。この二次転写領域において、重ね合わされた各色トナー画像は、転写チャージャ10の作用により、トラクタ14により給紙スタッカ12から送られてきた連続紙P上に一括転写される。
【0036】
トナー画像が二次転写された連続紙Pは、搬送ベルト18によって上方に搬送され、この搬送過程において面状ヒータ22で加熱された搬送ベルト18やプレヒータ24によって温められるとともにフラッシュ定着装置26のフラッシュ発光を受けることによってトナー画像が定着される。そして、連続紙Pは、中間ローラ対28、排紙通路30、および排紙ローラ対32を介してプリンタ2外に排出され、排紙スタッカ34に積載収容される。
【0037】
ステップS409で、プリンタコントローラ58の通信制御部71が、画像信号に続く印刷ジョブの終了信号を受信すると、印刷動作は終了し、フローが終了する。
【0038】
ステップS403で、指定印刷ページ数Aが最小印刷ページ数Bに満たなければ、ステップS410で、通信制御部71は、画像信号の受信を行わずに外部端末に対し警告信号を送信し、該端末の表示部(図示せず)に警告画面を表示させる。そしてフローが終了する。
【0039】
印刷ページ数を表す信号を外部端末からプリンタ2に送信する代わりに、プリンタ2側で、1ページ分の画像データを取り込む毎に指定印刷ページ数をカウントするようにしてもよい。この場合、指定印刷ページ数Aが最小印刷ページ数Bに満たない場合であっても、後述するようにユーザが強制印刷指令を行う場合に、印刷開始に要する時間を短縮できる。また、取り込んだ画像データの画像処理を行えば、さらに印刷開始時間を短縮できる。
【0040】
印刷ジョブ終了時点で連続紙Pの先端が中間ローラ28に到達しない場合、連続紙Pが不安定な状態で保持されるために、上述したジャムなどの問題が発生するが、本実施形態では、指定印刷ページ数Aが最小印刷ページ数Bより小さい場合、印刷動作を開始せずユーザに警告を発するので、上述のような問題を避けることができる。
【0041】
外部端末の表示部に表示させる警告画面の例を図5に示す。図5(a)は、指定印刷ページ数Aが印刷可能ページ数B(例えば6ページ)に達していないことを表示する例であり、図5(b)は、現在の指定印刷ページ数とともに印刷可能になるのにさらに必要なページ数を表示する例である。
【0042】
警告は、連続紙プリンタ2側の表示部79に表示してもよい。図5(c)は、指定印刷ページ数が印刷可能ページ数に達していないことを示すラベルを連続紙プリンタ2のハウジングに貼っておき、警告時に該ラベルに付設した表示ランプを点灯・点滅させる例である。
【0043】
警告表示時に、ユーザからの強制印刷指令を受け付けるようにしてもよい。図5(d)はこの場合の表示例である。印刷されるページは、最小印刷ページ数Bより少ない(上記例では、1〜5ページ)ので、印刷ジョブ終了時点で用紙先端が中間ローラ28に達していない。そこで、ジョブ終了後も、印刷されたページの後に白紙部分をつけて連続紙Pの搬送を続行し、連続紙Pが安定的に保持された時点で搬送を停止する(なお、印刷されるページの前に白紙部分をつけてもよい。)そして、次ジョブを受け付けるまでトラクタ14と中間ローラ28で保持された状態で待機する。代わりに、連続紙PをZ方向に搬送して、終了したジョブの最終ページの後端のミシン目をバースタ36で切断し、残りの部分を初期位置まで逆方向に搬送するようにしてもよい。
【0044】
このように、本実施形態に係る連続紙プリンタ2では、連続紙Pは、待機状態において、先端が初期位置にある状態か、トラクタ14と中間ローラ28で保持された状態のいずれかである。連続紙Pがトラクタ14と中間ローラ28で保持されていれば、印刷ジョブを受けても図4で示す制御は行われず、通常の印刷動作が行われる。
【0045】
以上の説明は、本発明の一実施形態にかかるもので、本発明はこれに限らず種々改変可能である。例えば、上記実施形態では、ミシン目でページが区切られた連続紙Pに適用した例について説明したが、本発明に係る連続紙プリンタは、単位印字長さ毎にミシン目で区切られていない例えばロール紙に対しても適用可能である。この場合の警告表示例を図5(e)に示す。この例は、例えば指定印字長さが30cmで、用紙先端が中間ローラ28に到達するのに必要な印字長さが40cmの場合、指定印字長さの設定の変更を促す表示を行うものである。
【0046】
また、上記実施形態では、連続紙プリンタ2の動作を、フルカラー画像を形成する場合を例にとって説明したが、ブラック作像ユニット16Kだけを作動させてモノクロ画像を形成する場合でも同様に制御することができる。
【0047】
なお、本発明は、上記実施形態と同様に、連続紙Pを鉛直方向に搬送しながら印刷を行うために、用紙先端が中間ローラに到達していない状態で搬送が終了すると用紙が不安定となるような形態に特に効果的であるが、例えば特許文献1,2に示すような連続紙を水平方向に搬送する形態にも有用である。その理由は、連続紙を水平方向に搬送する場合、搬送終了時に中間ローラで用紙を保持しなくても用紙は自重により搬送路上に留まるが、ロール紙のような場合は先端がカールし易いため、他の部材(例えばフラッシュ定着装置)と接触する可能性があるからである。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、連続紙が安定して保持されない状態で印刷が中断することがなく、したがって画質の低下やジャムなどが発生しにくい高信頼性の連続紙プリンタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続紙プリンタの一実施形態を示す全体構成図。
【図2】(a)は図1のトラクタの拡大図、(b),(c)は用紙送り機構の別の例を示す。
【図3】図1の連続紙プリンタの制御ブロック図。
【図4】図1の連続紙プリンタによる印刷動作を示すフローチャート。
【図5】図4のステップS410に関し、外部端末の表示部またはプリンタの表示部に表示させる警告の例。
【符号の説明】
2:連続紙プリンタ
6Y,6M,6C,6K:作像ユニット
10:転写チャージャ
14:トラクタ(第1の搬送手段)
18:搬送ベルト
26:フラッシュ定着装置
28:中間ローラ対(第2の搬送手段)
71:通信制御部
79:表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続紙に印字を行う連続紙プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のページが長尺方向に連続した連続紙(連続用紙ともいう。)に印字を行う連続紙プリンタが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。これらの連続紙プリンタには、搬送系として、用紙搬送方向上流側から下流側に向けて、トラクタ、サクションベルト、中間ローラ対、および排紙ローラ対が設けてある。トラクタは、連続紙に設けた送り孔に係合する突起を有するベルトで、回転駆動するとサクションベルトの上流側に位置する転写領域に用紙を送り込む。転写領域でトナー画像が転写されると、連続紙は、サクションベルトに吸引された状態で下流側に搬送され、続いて、サクションベルトに対向した定着器によりトナー画像が定着された後、中間ローラ対および排紙ローラ対の各ニップ部を通ってプリンタ外に排出される。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−103710号公報
【特許文献2】
特開2002−224647号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記連続紙プリンタにおいて、トラクタと中間ローラ対との間の搬送経路が比較的長い場合、連続紙が初期位置に置かれた状態(例えば、用紙先端がトラクタと転写領域の間の所定の位置にセットされた状態)で、印刷ページ数が比較的少ない印刷ジョブを実行する場合、該ジョブ終了時点で、用紙先端がトラクタと中間ローラの間に位置する可能性がある。次ジョブとの時間間隔があると、用紙先端が安定しない状態で搬送経路に留まり、定着器などに接触して画質の劣化、用紙の損傷、火災などを引き起こす恐れがある。また、次ジョブを実行する際に、ジャムが発生する恐れがある。次ジョブまでの間においてサクションベルトで連続紙を吸引することで連続紙を安定して保持する方法も考えられるが、ランニングコストが高くなる。
【0005】
そこで、本発明は、連続紙が安定して保持されない状態で印刷が中断することのない連続紙プリンタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、本発明に係る連続紙プリンタの第1の態様は、
印字位置で連続紙に画像を形成する画像形成手段と、
連続紙を保持搬送し、連続紙の搬送方向に関して印字位置の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1および第2の搬送手段と、
外部端末から受けた印刷ジョブに応じて、画像形成手段、第1および第2の搬送手段を制御する制御部と、
外部端末と通信を行う通信制御部とを備えた連続紙プリンタにおいて、
連続紙が、その先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置にセットされた状態から、搬送方向に搬送されることで印刷が行われる場合、且つ、受けた印刷ジョブに対応する搬送方向に沿った印字長さAが、連続紙の先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置から、搬送方向に搬送されて第2の搬送手段に保持されるのに必要な印字長さBに満たない場合、通信制御部は外部端末に警告信号を送信するとともに制御部は制御を開始しないことを特徴とする。
搬送方向に沿って複数のページ(単位印字長さ)が連続した連続紙の場合、印字長さA,Bはそれぞれ、単位印字長さの個数である。
【0007】
かかる連続紙プリンタでは、印刷ジョブ終了時点で用紙先端が第2の搬送手段に到達しない場合に、ユーザが使用する外部端末に、例えば印刷長さが足りないなどの警告を発するとともに印刷動作を開始しないようにすることで、上述のような問題を避けることができる。
【0008】
本発明に係る連続紙プリンタの第2の実施態様は、
印字位置で連続紙に画像を形成する画像形成手段と、
連続紙を保持搬送し、連続紙の搬送方向に関して印字位置の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1および第2の搬送手段と、
外部端末から受けた印刷ジョブに応じて、画像形成手段、第1および第2の搬送手段を制御する制御部と、
表示部とを備えた連続紙プリンタにおいて、
連続紙が、その先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置にセットされた状態から、搬送方向に搬送されることで印刷が行われる場合、且つ、受けた印刷ジョブに対応する搬送方向に沿った印字長さAが、連続紙の先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置から、搬送方向に搬送されて第2の搬送手段に保持されるのに必要な印字長さBに満たない場合、表示部は警告を表示するとともに制御部は制御を開始しないことを特徴とする。
【0009】
かかる連続紙プリンタでは、印刷ジョブ終了時点で用紙先端が第2の搬送手段に到達しない場合に、表示部に警告を表示させてユーザに知らせるとともに印刷動作を開始しないようにすることで、上述のような問題を避けることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。なお、本願明細書では、方向を表す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、およびこれらの用語を含む別の用語)を用いるが、説明に用いる図面中の方向を示すだけのものであって、これらの用語によって本発明が限定的に解釈されるべきでない。また、本願では、説明の簡易さのため、連続紙の各用紙の単位を「ページ」と称するが、各用紙の単位を「連続紙の搬送方向に沿った単位印字長さ」とするのと実質的に同等である。
【0011】
<連続紙プリンタの構成>
図1を参照して、全体を符号2で表す連続紙プリンタは、その内部の略中央部に、無端状の中間転写ベルト3を備えている。中間転写ベルト3は、右端部に位置するローラ4および左端部に位置するローラ5等の外周部に支持された状態で、図中反時計回り方向に回転駆動されるようになっている。
【0012】
中間転写ベルト3の下部水平部の下には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色にそれぞれ対応する4つの作像ユニット6Y,6M,6C,6Kが中間転写ベルト3に沿って並んで配置され、画像形成部を形成している。
【0013】
詳細は省略するが、各作像ユニット6Y,6M,6C,6Kは、感光体ドラムをそれぞれ有している。各感光体ドラムの周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電器、プリントヘッド部、現像器、中間転写ベルト3を挟んで各感光体ドラムと対向する一次転写ローラ、およびクリーナがそれぞれ配置されている。各作像ユニット6Y,6M,6C,6Kの現像器にはトナー容器8Y,8M,8C,8Kからイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーがそれぞれ供給されるようになっている。
【0014】
中間転写ベルト3のローラ4で支持された部分には、転写チャージャ10が対向して配置されている。転写チャージャ10と中間転写ベルト3との間が二次転写領域(印字位置)となっている。なお、転写チャージャ10に代えて転写ローラを用いてもよい。
【0015】
中間転写ベルト3のローラ5で支持された部分には、二次転写後に中間転写ベルト3上に残留するトナーを掻き取って廃トナーボックス11内に回収するためのベルトクリーナ(図示せず)が圧接されている。
【0016】
連続紙プリンタ2は、その下部に給紙スタッカ12を備えている。給紙スタッカ12には、ミシン目で各ページが区切られた連続紙Pが積載収容される。本実施形態では、二次転写領域の直下に給紙スタッカ12が配置される。
【0017】
二次転写領域と給紙スタッカ12の間には、トラクタ(第1の搬送手段)14が配置されている。トラクタ14は、一定間隔で配列された多数のトラクタピンを有するベルトユニット(図の例では2つ)を備えている、各ベルトユニットは、回転駆動可能となっており、トラクタピンが連続紙Pの幅方向両側縁部に一定ピッチで形成された送り穴に係合した状態で、連続紙Pを二次転写領域に送るようになっている。また、トラクタ14は、正逆回転可能であり、トラクタベルトの回転数によって連続紙Pの搬送量(停止位置)を制御できるようになっている。
【0018】
なお、本実施形態では連続紙Pの送り機構(第1の搬送手段)として図2(a)に示すようなトラクタ14を用いたが、これに代えて図2(b)に示すようなスプロケット141を用いてもよいし、あるいは、図2(c)に示すような表面に多数の微細突起(例えば直径0.03mm、高さ0.07mm)を有するグリップローラ対142を用いてもよい。
【0019】
二次転写領域とトラクタ14との間には、一対の転写前ガイド16が設けてある。このガイド対16は、下方に位置するトラクタ14によりガイド対16の間に送られてきた連続紙Pを、中間転写ベルト3に押し付けながら二次転写領域を通過させるためのものである。連続紙Pを手動でトラクタ14にセットすると、連続紙Pの先端は、転写前ガイド16の上流端部近傍の位置に自動的にセットされるようになっている(本願では、この状態での連続紙Pの位置あるいは先端の位置を初期位置という。)。
【0020】
転写チャージャ10の真上には、2つのローラによって回転駆動可能に支持された無端状の搬送ベルト18が縦方向に沿って配置されている。搬送ベルト18には多数の穴が形成されており、搬送ベルト18の側方に配置された吸引ファン20(図の例では2つ)を作動させると、連続紙Pは搬送ベルト18の表面に吸着されるようになっている。この状態で搬送ベルト18を回転することで、連続紙Pは、用紙搬送方向(矢印Z)に沿って搬送される。
【0021】
なお、連続紙Pはトラクタ14が逆転駆動されることにより矢印Z方向とは反対方向に移動できるが、該移動の際にトラクタ14、転写チャージャ10および転写前ガイド対16は点線で示す位置まで退避可能になっており、このように退避することで連続紙Pが逆方向に搬送される際に中間転写ベルト3と接触しないようになっている。
【0022】
搬送ベルト18の内周面には、面状ヒータ22(図の例では2つ)が接触して配置されており、印刷待機中には面状ヒータ22で加熱しながら搬送ベルト18を回転させることによって搬送ベルト18の温度を所定温度以上に保つことができるようになっている。
【0023】
搬送ベルト18の用紙吸着面側に対向してプレヒータ24とフラッシュ定着装置26とが並んで配置されている。プレヒータ24は、用紙搬送方向Zに関してフラッシュ定着装置26の上流側に配置されている。プレヒータ24は、搬送ベルト18を加熱する面状ヒータ22と協働して、カラートナー画像を定着させるのに必要な熱量を補うために連続紙Pを温めるためのもので、例えばハロゲンランプが用いられる。一方、フラッシュ定着装置26は、非接触式の定着器で、定期的にフラッシュ発光するごとに連続紙P上のトナー画像を所定長さずつ定着させるものである。
【0024】
フラッシュ定着装置26の側方には、定着工程により気化したトナーを除去するための脱臭ファン27が設けてある。
【0025】
搬送ベルト18の上方には、上流側から下流側に向けて、中間ローラ対(第2の搬送手段)28、排紙ガイド対30および排紙ローラ対32が順次配置されており、これらを介して連続紙Pは連続紙プリンタ2の外部に排出されるようになっている。連続紙プリンタ2から排出された連続紙Pは、連続紙プリンタ2の下部に付設された排紙スタッカ34に積載収容されるようになっている。ここで、印字位置の下流側に位置する第2の搬送手段は、連続紙Pを保持搬送するものであればローラ形状に限らない。
【0026】
排紙ローラ対32の上流側近傍には、バースタ36が配置されている。バースタ36は、排紙ガイド対30により形成された搬送路に進出可能な切断用円盤を備える。この円盤は、図1の紙面表裏方向に移動可能となっている。必要であれば、例えば印刷ジョブ終了後の最終ページの後端をなすミシン目を円盤の通過位置に合わせて連続紙Pを停止させた後、円盤を連続紙Pに押し当てながら移動させることで、連続紙Pを切断することができる。
【0027】
図3は、連続紙プリンタ2の制御ブロック図を示す。符号50は連続紙プリンタ全体を制御するための制御部であり、マイクロプロセッサ等のCPU52、CPU52の制御プログラムや各種データを記憶するROM54、CPU52のワークエリアとして使用されるRAM56、プリンタコントローラ58から送られた1ページ毎の画像データを記憶する画像メモリ60等を備えている。
【0028】
プリンタコントローラ58は、連続紙プリンタ2にネットワーク(例えばLAN)を介して接続された外部端末(例えばパソコン)から送信された印刷ジョブ、印刷ページ数、各種設定モード、ユーザからの印刷中断指令などを受け付けるためのもので、CPU66、CPU66の制御プログラムや各種データを記憶するROM67、CPU66のワークエリアとして使用されるRAM68、取り込んだ画像データを記憶するための画像メモリ69、該画像データに対し各種画像処理を施すための画像処理部70、外部端末と通信を行うための通信制御部71等を備えている。
【0029】
ユーザの各種指令は、連続紙プリンタ2側に設けた操作パネル78を介しても入力できるようになっている。連続紙プリンタ2は、各種の情報を提供する表示部79を備えている。
【0030】
なお、図3に示すように、定着部80(フラッシュ定着装置26やその電源等を含む。)、転写部82(転写チャージャ10およびその電源等を含む。)、および搬送部84(トラクタ14、搬送ベルト18、中間ローラ対28、排紙ローラ対32やそれらの駆動源等を含む。)は、制御部50により制御信号を受けて作動する。
【0031】
<連続紙プリンタの印刷動作>
次に、図1,3および図4のフローチャートを参照して、連続紙プリンタ2の印刷動作について説明する。
【0032】
用紙先端が転写前ガイド16の上流端部近傍の初期位置にセットされた状態で、ユーザが外部端末を介して印刷指令を行うと、プリンタコントローラ58の通信制御部71は、印刷ジョブの開始信号を受信する(ステップS401)。通信制御部71は続けて、指定した印刷ページ数(単位印字長さの個数)Aを示す信号を受信する(ステップS402)。ステップS403で、指定印刷ページ数Aが、用紙先端が中間ローラ28に到達するのに必要な最小印刷ページ数(単位印字長さの個数)B(例えば6ページ)以上であれば、ステップS404で、通信制御部71は画像信号の受信を開始する。ステップS405で、通信制御部71が1ページ分の画像データの取り込みを完了する毎に、ステップS406で、画像処理部70は、1ページ毎にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックに色変換したカラー画像データを作成し、画像メモリ69に記憶する。ステップS407で、プリンタコントローラ58は、1ページ毎にカラー画像データを制御部50に出力し、カラー画像データは画像メモリ60に記憶される。
【0033】
ステップS408で、連続紙プリンタ2は印刷動作を開始する。具体的に、制御部50は、画像メモリ60に記憶されたカラー画像データに基づいて、制御信号を各作像ユニット6のプリントヘッド部に伝達し、各プリントヘッド部は感光体ドラムにレーザ光を照射して露光を行う。これにより、各作像ユニット6Y,6M,6C,6Kの感光体ドラムの表面には、各色用の静電潜像がそれぞれ形成される。
【0034】
各感光体ドラム上に形成された静電潜像は、各現像器によりそれぞれ現像されて各色のトナー画像となる。そして、各色のトナー画像は、各一次転写ローラの作用により、図1の反時計回り方向に移動する中間転写ベルト3上に順次重ね合わせて一次転写される。
【0035】
このようにして中間転写ベルト3上に形成された重ね合わせトナー画像は、中間転写ベルト3の移動にしたがって二次転写領域に達する。この二次転写領域において、重ね合わされた各色トナー画像は、転写チャージャ10の作用により、トラクタ14により給紙スタッカ12から送られてきた連続紙P上に一括転写される。
【0036】
トナー画像が二次転写された連続紙Pは、搬送ベルト18によって上方に搬送され、この搬送過程において面状ヒータ22で加熱された搬送ベルト18やプレヒータ24によって温められるとともにフラッシュ定着装置26のフラッシュ発光を受けることによってトナー画像が定着される。そして、連続紙Pは、中間ローラ対28、排紙通路30、および排紙ローラ対32を介してプリンタ2外に排出され、排紙スタッカ34に積載収容される。
【0037】
ステップS409で、プリンタコントローラ58の通信制御部71が、画像信号に続く印刷ジョブの終了信号を受信すると、印刷動作は終了し、フローが終了する。
【0038】
ステップS403で、指定印刷ページ数Aが最小印刷ページ数Bに満たなければ、ステップS410で、通信制御部71は、画像信号の受信を行わずに外部端末に対し警告信号を送信し、該端末の表示部(図示せず)に警告画面を表示させる。そしてフローが終了する。
【0039】
印刷ページ数を表す信号を外部端末からプリンタ2に送信する代わりに、プリンタ2側で、1ページ分の画像データを取り込む毎に指定印刷ページ数をカウントするようにしてもよい。この場合、指定印刷ページ数Aが最小印刷ページ数Bに満たない場合であっても、後述するようにユーザが強制印刷指令を行う場合に、印刷開始に要する時間を短縮できる。また、取り込んだ画像データの画像処理を行えば、さらに印刷開始時間を短縮できる。
【0040】
印刷ジョブ終了時点で連続紙Pの先端が中間ローラ28に到達しない場合、連続紙Pが不安定な状態で保持されるために、上述したジャムなどの問題が発生するが、本実施形態では、指定印刷ページ数Aが最小印刷ページ数Bより小さい場合、印刷動作を開始せずユーザに警告を発するので、上述のような問題を避けることができる。
【0041】
外部端末の表示部に表示させる警告画面の例を図5に示す。図5(a)は、指定印刷ページ数Aが印刷可能ページ数B(例えば6ページ)に達していないことを表示する例であり、図5(b)は、現在の指定印刷ページ数とともに印刷可能になるのにさらに必要なページ数を表示する例である。
【0042】
警告は、連続紙プリンタ2側の表示部79に表示してもよい。図5(c)は、指定印刷ページ数が印刷可能ページ数に達していないことを示すラベルを連続紙プリンタ2のハウジングに貼っておき、警告時に該ラベルに付設した表示ランプを点灯・点滅させる例である。
【0043】
警告表示時に、ユーザからの強制印刷指令を受け付けるようにしてもよい。図5(d)はこの場合の表示例である。印刷されるページは、最小印刷ページ数Bより少ない(上記例では、1〜5ページ)ので、印刷ジョブ終了時点で用紙先端が中間ローラ28に達していない。そこで、ジョブ終了後も、印刷されたページの後に白紙部分をつけて連続紙Pの搬送を続行し、連続紙Pが安定的に保持された時点で搬送を停止する(なお、印刷されるページの前に白紙部分をつけてもよい。)そして、次ジョブを受け付けるまでトラクタ14と中間ローラ28で保持された状態で待機する。代わりに、連続紙PをZ方向に搬送して、終了したジョブの最終ページの後端のミシン目をバースタ36で切断し、残りの部分を初期位置まで逆方向に搬送するようにしてもよい。
【0044】
このように、本実施形態に係る連続紙プリンタ2では、連続紙Pは、待機状態において、先端が初期位置にある状態か、トラクタ14と中間ローラ28で保持された状態のいずれかである。連続紙Pがトラクタ14と中間ローラ28で保持されていれば、印刷ジョブを受けても図4で示す制御は行われず、通常の印刷動作が行われる。
【0045】
以上の説明は、本発明の一実施形態にかかるもので、本発明はこれに限らず種々改変可能である。例えば、上記実施形態では、ミシン目でページが区切られた連続紙Pに適用した例について説明したが、本発明に係る連続紙プリンタは、単位印字長さ毎にミシン目で区切られていない例えばロール紙に対しても適用可能である。この場合の警告表示例を図5(e)に示す。この例は、例えば指定印字長さが30cmで、用紙先端が中間ローラ28に到達するのに必要な印字長さが40cmの場合、指定印字長さの設定の変更を促す表示を行うものである。
【0046】
また、上記実施形態では、連続紙プリンタ2の動作を、フルカラー画像を形成する場合を例にとって説明したが、ブラック作像ユニット16Kだけを作動させてモノクロ画像を形成する場合でも同様に制御することができる。
【0047】
なお、本発明は、上記実施形態と同様に、連続紙Pを鉛直方向に搬送しながら印刷を行うために、用紙先端が中間ローラに到達していない状態で搬送が終了すると用紙が不安定となるような形態に特に効果的であるが、例えば特許文献1,2に示すような連続紙を水平方向に搬送する形態にも有用である。その理由は、連続紙を水平方向に搬送する場合、搬送終了時に中間ローラで用紙を保持しなくても用紙は自重により搬送路上に留まるが、ロール紙のような場合は先端がカールし易いため、他の部材(例えばフラッシュ定着装置)と接触する可能性があるからである。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、連続紙が安定して保持されない状態で印刷が中断することがなく、したがって画質の低下やジャムなどが発生しにくい高信頼性の連続紙プリンタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続紙プリンタの一実施形態を示す全体構成図。
【図2】(a)は図1のトラクタの拡大図、(b),(c)は用紙送り機構の別の例を示す。
【図3】図1の連続紙プリンタの制御ブロック図。
【図4】図1の連続紙プリンタによる印刷動作を示すフローチャート。
【図5】図4のステップS410に関し、外部端末の表示部またはプリンタの表示部に表示させる警告の例。
【符号の説明】
2:連続紙プリンタ
6Y,6M,6C,6K:作像ユニット
10:転写チャージャ
14:トラクタ(第1の搬送手段)
18:搬送ベルト
26:フラッシュ定着装置
28:中間ローラ対(第2の搬送手段)
71:通信制御部
79:表示部
Claims (5)
- 印字位置で連続紙に画像を形成する画像形成手段と、
連続紙を保持搬送し、連続紙の搬送方向に関して印字位置の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1および第2の搬送手段と、
外部端末から受けた印刷ジョブに応じて、画像形成手段、第1および第2の搬送手段を制御する制御部と、
外部端末と通信を行う通信制御部とを備えた連続紙プリンタにおいて、
連続紙が、その先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置にセットされた状態から、上記搬送方向に搬送されることで印刷が行われる場合、且つ、受けた印刷ジョブに対応する上記搬送方向に沿った印字長さAが、連続紙の先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置から、上記搬送方向に搬送されて第2の搬送手段に保持されるのに必要な印字長さBに満たない場合、通信制御部は外部端末に警告信号を送信するとともに制御部は制御を開始しないこと特徴とする連続紙プリンタ。 - 印字位置で連続紙に画像を形成する画像形成手段と、
連続紙を保持搬送し、連続紙の搬送方向に関して印字位置の上流側および下流側にそれぞれ配置された第1および第2の搬送手段と、
外部端末から受けた印刷ジョブに応じて、画像形成手段、第1および第2の搬送手段を制御する制御部と、
表示部とを備えた連続紙プリンタにおいて、
連続紙が、その先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置にセットされた状態から、上記搬送方向に搬送されることで印刷が行われる場合、且つ、受けた印刷ジョブに対応する上記搬送方向に沿った印字長さAが、連続紙の先端近傍が第1の搬送手段に保持された初期位置から、上記搬送方向に搬送されて第2の搬送手段に保持されるのに必要な印字長さBに満たない場合、表示部は警告を表示するとともに制御部は制御を開始しないことを特徴とする連続紙プリンタ。 - 上記連続紙は、上記搬送方向に沿って単位印字長さを有する複数の用紙から構成され、
上記印字長さA,Bはそれぞれ、上記単位印字長さの個数であることを特徴とする請求項1または2に記載の連続紙プリンタ。 - 上記警告は、上記単位印字長さの個数B以上になるのに必要な単位印字長さAの個数を表すことを特徴とする請求項3の連続紙プリンタ。
- 上記警告は、上記単位印字長さの個数Bから上記単位印字長さの個数Aを引いた値を表すことを特徴とする請求項3の連続紙プリンタ。
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JP2003085303A JP2004291332A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 連続紙プリンタ |
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JP2003085303A JP2004291332A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 連続紙プリンタ |
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JP2003085303A Pending JP2004291332A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 連続紙プリンタ |
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JP (1) | JP2004291332A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006227422A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-08-31 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
-
2003
- 2003-03-26 JP JP2003085303A patent/JP2004291332A/ja active Pending
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