JP2006227422A - 画像形成装置 - Google Patents

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繁郎 石田
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Abstract

【課題】 連続紙の送り孔の有無でトラクタ搬送手段とドライブローラ搬送手段の切り替えを行うとともに、転写部とトラクタ搬送手段又はドライブローラ搬送手段との間の連続紙の弛みを防止する。
【解決手段】 転写装置38よりも搬送方向上流側に、送り孔の有る連続紙P1を搬送するトラクタ搬送機構12を配置し、転写装置38よりも搬送方向下流側に、送り孔の無い連続紙P2を搬送するドライブローラ搬送機構14を配置する。トラクタ搬送機構12とドライブローラ搬送機構14の駆動は制御手段24で切り替える。連続紙P1に印刷するときは、トラクタ搬送機構12による連続紙P1の搬送速度よりも感光ドラム22の周速度を若干速くし、連続紙P2に印刷するときは、ドライブローラ搬送機構14による記録紙P2の搬送速度よりも感光ドラム22の周速度を若干遅くするような制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真方式によって送り孔の有る連続紙、又は送り孔の無い連続紙に画像を形成する画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた複写機、プリンタなどの画像形成装置として、連続紙を搬送して画像を形成するものが知られている。
この画像形成装置においては、現像部にて電荷を与えられたトナーで感光ドラム上の静電潜像を現像し、転写部にて連続紙の像形成面とは反対の面からトナーの電荷と逆極性の電荷を印加して、クーロン力すなわち静電力により感光ドラム上のトナー像を連続紙上に転写している。
このとき、連続紙自体も電荷を付与されるので、トナー像の無い感光ドラム表面すなわちトナーと同極性の感光ドラム表面に連続紙がクーロン力で吸引される。印字率が高く感光ドラム上にトナーが多くある場合は、連続紙と感光ドラムとの吸引面積が小さくなるため、吸引力は小さくなるが、印字率が低い場合、連続紙と感光ドラム表面の吸引面積が大きくなり、連続紙が感光ドラム表面に吸引される力が大きい。
この吸引力は、連続紙の搬送負荷として働き、連続紙の搬送速度が感光ドラムの周速度の影響を受ける。連続紙の搬送速度及び搬送量を制御する位置と、感光ドラム上のトナー像の転写位置との間で連続紙の弛みが発生すると、印字書出し位置ずれや転写ずれなどを発生させ、画像品質の低下を招く。
ところで、一般的な連続紙搬送方式である送り孔の有る連続紙では、連続紙の両端に形成された送り孔と、搬送部材である送りピンとの嵌め合わせにより連続紙を搬送している。このため、連続紙の搬送がある程度確実であり、連続紙のスキュー(傾き)が蓄積されないという利点があるが、送り孔を連続紙の両端に加工する必要があり、印字可能エリアの制限や加工コストアップの要因となるほか、連続紙の選択の自由が制限されるという問題がある。
そこで、送り孔の無い連続紙に印刷する画像形成装置が提案されており、例えば、ローラによる摩擦搬送方式により連続紙を転写位置に搬送し、感光ドラム上のトナー像を連続紙に転写させるものがある(例えば特許文献1を参照)。
しかし、このローラによる摩擦搬送方式では、ローラ径の誤差のばらつきや搬送する連続紙の厚みの影響で、連続紙の搬送速度にばらつきが発生し、印字品質の低下を招く。また、ローラによる摩擦搬送方式では、搬送する連続紙の負荷変動の影響を受けやすく、ローラ表面と連続紙との滑りを定量的に管理できない。このため、連続紙の搬送速度を補正制御しなければならない。また、この画像形成装置では、送り孔の有る連続紙に印刷するときもローラによる摩擦搬送方式で搬送することになる。このため、送り孔の有る連続紙を搬送する送りピン本来の特徴である高い書出し位置精度などの利点が失われ、高い印字品質が得られないという問題がある。
特開平4−256654号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、送り孔の有る連続紙、又は送り孔の無い連続紙を搬送する際に適切な搬送手段で搬送することができ、また、印字書出し位置ずれや転写ずれなどの印字品質の低下を防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明に係る画像形成装置は、送り孔の有る連続紙と送り孔の無い連続紙を印刷可能なフラッシュ定着方式の画像形成装置であって、感光ドラム上のトナー像を記録紙へ転写する転写部より搬送方向上流側に配置され、送り孔の有る連続紙を搬送するトラクタ搬送手段と、前記転写部より搬送方向下流側に配置され、送り孔の無い連続紙を搬送するドライブローラ搬送手段と、送り孔の有る連続紙を印刷する際は前記トラクタ搬送手段を駆動し、送り孔の無い連続紙を印刷する際は前記ドライブローラ搬送手段を駆動するように切り替えて連続紙を搬送する速度を制御する制御手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の画像形成装置によれば、感光ドラム上のトナー像を記録紙へ転写する転写部の搬送方向上流側にトラクタ搬送手段が配置され、搬送方向下流側にドライブローラ搬送手段が配置されている。送り孔の有る連続紙に印刷する際は、制御手段によってトラクタ搬送手段が駆動され、送り孔の有る連続紙が搬送される。また、送り孔の無い連続紙に印刷する際は、制御手段によってドライブローラ搬送手段の駆動に切り替えられ、送り孔の無い連続紙が搬送される。このように送り孔の有無によって適切な搬送手段が選択されるので、送り孔の有る連続紙をドライブローラ搬送手段で搬送することがなくなる。このため、送り孔の有る連続紙を搬送する際に、トラクタ搬送手段本来の高い書出し位置精度などの利点を確保することが可能となる。
請求項2に記載の発明に係る画像形成装置は、感光ドラム上のトナー像を記録紙へ転写する転写部より搬送方向下流側にドライブローラ搬送手段を配置し、前記ドライブローラ搬送手段によって送り孔の無い連続紙を搬送するフラッシュ定着方式の画像形成装置であって、基準の連続紙速度をVp2、前記ドライブローラの周速度をV2、前記感光ドラムの周速度をVd2としたとき、
Vp2≒V2>Vd2
であることを特徴としている。
請求項2に記載の画像形成装置によれば、転写部の搬送方向下流側に配置されたドライブローラ搬送手段によって、送り孔の無い連続紙が搬送される。このとき、基準の連続紙搬送速度Vp2とほぼ同じであるドライブローラの周速度V2が、感光ドラムの周速度Vd2よりも大きい。このため、ドライブローラと感光ドラム上のトナー像の転写部との間で、送り孔の無い連続紙がドライブローラによって常に引っ張られた状態となり、感光ドラムの用紙吸引力による連続紙の弛みを防止できる。このため、印字書出し位置ずれや転写ずれなどの印字品質の低下を防止することが可能となる。
請求項3に記載の発明に係る画像形成装置は、請求項1に記載の構成において、送り孔の有る連続紙を印刷するときは前記感光ドラムの相対的な周速度を連続紙搬送速度に対して若干速くし、送り孔の無い連続紙を印刷するときは前記感光ドラムの相対的な周速度を連続紙搬送速度に対して若干遅くするように切り替える速度制御手段を有することを特徴としている。
請求項3に記載の画像形成装置によれば、送り孔の有る連続紙を印刷するときは、速度制御手段によって感光ドラムの周速度を連続紙搬送速度に対して若干速くしており、転写部の搬送方向上流側のトラクタ搬送手段によって連続紙が引っ張られ、転写部とトラクタ搬送手段との間で感光ドラムの用紙吸引力による連続紙の弛みを防止できる。また、送り孔の無い連続紙を印刷するときは、速度制御手段によって感光ドラムの相対的な周速度を連続紙搬送速度に対して若干遅くするように切り替えており、転写部の搬送方向下流側のドライブローラ搬送手段によって連続紙が引っ張られ、転写部とドライブローラ搬送手段との間で感光ドラムの用紙吸引力による連続紙の弛みを防止できる。このため、印字書出し位置ずれや転写ずれなどの印字品質の低下を防止することが可能となる。なお、「相対的」とは、感光ドラムの周速度を連続紙搬送速度に対して変化させる場合と、周速度は変えず、連続紙搬送速度を変化させる場合をいう。
請求項4に記載の発明に係る画像形成装置は、請求項1又は請求項3に記載の構成において、送り孔の無い連続紙を印刷するとき、前記トラクタ搬送手段を連続紙搬送路から退避させる退避機構を有することを特徴としている。
請求項4に記載の画像形成装置によれば、送り孔の無い連続紙を印刷するときは、退避機構によってトラクタ搬送手段が連続紙搬送路から退避される。このため、送り孔の無い連続紙を搬送する際に、送り孔の無い連続紙とトラクタ搬送手段が干渉することがない。
本発明に係る画像形成装置は、上記のように構成したので、連続紙の送り孔の有無によってトラクタ搬送手段又はドライブローラ搬送手段を適切に選択することができる。また、転写部とトラクタ搬送手段又はドライブローラ搬送手段との間の連続紙の弛みを防止することができ、印字書出し位置ずれや転写ずれなどの印字品質の低下を防止できる。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態である画像形成装置10の概略構成図が示されている。
この画像形成装置10では、送り孔の有る連続紙P1を搬送するトラクタ搬送機構12と、送り孔の無い連続紙P2を摩擦搬送するドライブローラ搬送機構14とが単一の装置内部に配設されている。また、送り孔の有る連続紙P1に印刷するときはトラクタ搬送機構12を駆動させ、送り孔の無い連続紙P2を印刷するときはドライブローラ搬送機構14を駆動させるように印刷モードを切り替える制御手段24が設けられている。さらに、装置内部には、連続紙P1と連続紙P2のいずれかを給紙する給紙部16と、トラクタ搬送機構12の搬送方向下流側であってドライブローラ搬送機構14の搬送方向上流側で、連続紙P1又は連続紙P2に電子写真方式により画像を形成する画像形成部20と、画像が形成された(印刷処理された)連続紙P1を画像形成装置10の内部にストックするスタッカー22等が配設されている。
画像形成部20は、モータ28によって回転可能とされた感光ドラム30を備えている。また、感光ドラム30の周囲には、感光ドラム30を帯電する帯電装置32と、感光ドラム30にレーザ光を照射して静電潜像を形成する露光装置34と、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置36と、感光ドラム30上のトナー像を転写部で連続紙P1又は連続紙P2に転写する転写装置38と、転写後の感光ドラム30を清掃するクリーニング装置40と、感光ドラム30を除電する除電装置42が順に配設されている。また、転写部よりも搬送方向下流側には、連続紙P1又は連続紙P2に転写されたトナー像を定着するフラッシュ定着装置44が配置され、フラッシュ定着装置44の搬送方向下流側に上述のドライブローラ搬送機構14及びスタッカー22が配設されている。なお、フラッシュ定着装置44は、連続紙P1又は連続紙P2とは非接触であり、キセノンランプ46を発光させ、その熱でトナーを溶かして連続紙P1又は連続紙P2に定着させるものである。また、スタッカー22の上部には、スタッカーローラ23とスイングアーム39が配置されており、スタッカーローラ23の回転より連続紙P1が送られる。
また、給紙部16の搬送方向下流側には、バックテンションローラ48が配設されており、連続紙P1又は連続紙P2の張力が維持されるようになっている。また、連続紙P1、P2を搬送するときは、その位置がずれやすいため、バックテンションローラ48の搬送方向下流側には、連続紙P1、P2の端縁近傍に形成された基準マークを検出し、連続紙P1、P2の送り量や幅方向の位置を検出するマークセンサ50と、連続紙P1、P2の搬送方向に対する傾き(スキュー)を検出するスキューセンサ52が配設されている。そして、バックテンションローラ48の上流側には、マークセンサ50及びスキューセンサ52の検出結果に基づき連続紙P1、P2の幅方向の位置を調整するアライニングローラ54が配設されている。
次に、トラクタ搬送機構12と、ドライブローラ搬送機構14と、これらの駆動を印刷モードによって切り替える制御手段24について説明する。
トラクタ搬送機構12は、図2(A)に示すように、搬送方向前後に配置された2つのローラ60、62に巻き掛けられた駆動ベルト64を備えている。この駆動ベルト64は、連続紙P1の幅方向両端部(図中の手前側と奥側)にそれぞれ配設されている。各ローラ60、62は、支持体66に回転可能に支持されており、モータ68でローラ62を回転することにより駆動ベルト64が矢印B方向に周回移動する。幅方向奥側の支持体66の内側には、支軸70が横架されており、幅方向手前側の支持体66の内側には、支軸70の他端部を保持するホルダ部72が設けられている。このホルダ部72は、支軸70を幅方向にスライド可能に保持している。駆動ベルト64の表面には、連続紙P1の送り孔73と係合可能な複数のピン74が等間隔で立設されている。そして、図2(A)、(B)に示すように、駆動ベルト64の周回移動により、ピン74が連続紙P1の送り孔73と係合しながら、連続紙P1を矢印C方向に搬送する。モータ68の回転は制御手段24によって制御される。
また、各支持体66の外側には、ソレノイド76が配設されており、ロッド78が伸縮することで、支持体66が幅方向(矢印A方向)にスライド可能となっている。図3に示すように、送り孔の無い連続紙P2を搬送するときは、制御手段24がソレノイド76を駆動して支持体66を幅方向外側にスライドさせることで、駆動ベルト64の退避が可能となる。2つの駆動ベルト64の間には、送り孔の無い連続紙P2を保持する3本のローラ80が図示しないフレームに取り付けられている。
図1に示すように、ドライブローラ搬送機構14は、モータ88によって駆動されるドライブローラ84と、これに当接される従動ローラ86とを備えている。ドライブローラ84と従動ローラ86との間に送り孔の無い連続紙P2を挟持して回転することにより、連続紙P2を摩擦搬送する。モータ88の回転は、制御手段24によって制御される。
また、感光ドラム30のモータ28の回転は、制御手段24によって制御される。感光ドラム30の周速度は、送り孔73の有る連続紙P1を搬送する印刷モードと、送り孔の無い連続紙P2を搬送する印刷モードで切り替えるように設定されている。送り孔73の有る連続紙P1を印刷するときは、感光ドラム30の周速度をトラクタ搬送手段12による連続紙P1の搬送速度に対して若干速くし、送り孔の無い連続紙P2を印刷するときは、感光ドラム30周速度をドライブローラ搬送手段14による連続紙P2の搬送速度に対して若干遅くするように切り替える。2つの印刷モードの切り替えは、オペレータによるマニュアル操作で行い、もしくは駆動ベルト64の退避又は接近により制御手段24が連続紙P2又は連続紙P1を搬送する印刷モードへ切り替える。また、ドライブローラ搬送機構14の直前の連続紙搬送路(スタッカー22より後方)に、連続紙P2の有無を検知するセンサ(図示せず)を設け、このセンサの検知結果に基づいて印刷モードの切り替えを行っても良い。
また、ドライブローラ84の周速度は、連続紙P2の送り量を検知するマークセンサ50からのフィードバックにより制御される。連続紙P2の送り量の検知は、転写部で感光ドラム30からトナーを転写して連続紙P2の端縁近傍に2つ以上の基準マークを形成し、これらの基準マークを検知して通過時間をカウントすることによって行われる。
次に、この画像形成装置10の作用について説明する。
図1に示すように、送り孔73の有る連続紙P1を搬送して印刷する場合は、制御手段24によってトラクタ搬送機構12が駆動される。連続紙P1は給紙部16で給紙され、駆動ベルト64のピン74に送り孔73を嵌め合わせることで、連続紙P1が搬送される。そして、転写装置38と感光ドラム30とが対向する転写部に搬送され、フラッシュ定着装置44の下部に搬送された後、スタッカー22の内部に搬送される。
ここで、画像形成部20における画像形成プロセスを説明すると、感光ドラム30は、モータ28によって図1中の矢印方向へ回転し、まず、その表面が帯電装置32によって略均一に帯電される。そして、露光装置34によって像光が照射され、感光ドラム30の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。次いで、この静電潜像が現像装置36によって現像され、感光ドラム30の表面にトナー像が形成される。
一方、給紙部16によって送り孔73の有る連続紙P1が給紙され、トラクタ搬送機構12によって連続紙P1が搬送されて転写装置38と対向する転写部へ供給される。そして、感光ドラム30の表面に形成されたトナー像が、転写装置38によって連続紙P1に転写される。トナー像が転写された連続紙P1は、フラッシュ定着装置44へ搬送され、そのトナー像がフラッシュ定着装置44によって定着される。そして、トナー像が定着された連続紙P1はスタッカー22によって画像形成装置10の内部にストックされる。
他方、転写装置38によって連続紙P1に転写されずに感光ドラム30の表面に残存したトナーは、クリーニング装置40によって除去される。そして、その感光ドラム30の表面は、除電装置42によって除電され、再び帯電装置32によって略均一に帯電される。こうして、画像形成部20は、このような工程を繰り返し行うことにより、連続紙P1に順次画像を形成する。
また、連続紙P1に印刷するときは、トラクタ搬送機構12によって、連続紙P1の搬送速度と搬送量が制御されており、連続紙P1の搬送速度はトラクタ搬送機構12の搬送速度とほぼ同一となる。また、制御手段24は、モータ28の回転を速くすることにより、感光ドラム30の周速度をトラクタ搬送機構12による連続紙P1の搬送速度よりも若干速く制御している。このため、転写装置38とトラクタ搬送機構12との間で、感光ドラム30の用紙吸引力による連続紙P1の弛みを防止できる。
また、転写装置38の搬送方向下流側は、スタッカーローラ23が連続紙P1の弛みを発生させず、かつ、連続紙P1のズレなどを防止する程度のテンションを張りつつ連続紙P1を搬送するため、連続紙P1に対して若干スリップしながら回転している。このため、高い印字品質で印刷を行うことができる。
一方、送り孔73の無い連続紙P2を搬送して印刷する場合は、図3に示すように、制御手段24がソレノイド76を駆動させ、駆動ベルト64を幅方向外側に退避させる。そして、ドライブローラ搬送機構14を駆動させることによって連続紙P2を搬送する。
図1に示すように、連続紙P2は、給紙部16で給紙され、アライニングローラ54及びバックテンションローラ48を経て、転写装置38と感光ドラム30とが対向する転写部に搬送される。そして、感光ドラム30からトナー像が連続紙P2に転写され、連続紙P2はフラッシュ定着装置44の下部に搬送され、トナー像が定着される。その後、ドライブローラ搬送機構14に搬送され、画像形成装置10の外部へ排出される。
また、連続紙P2に印刷するときは、ドライブローラ84の周速度が、連続紙P2の送り量を検知するマークセンサ50からのフィードバックにより制御されている。すなわち、ドライブローラ84の回転により連続紙P2の搬送速度と搬送量が制御され、連続紙P2の搬送速度はドライブローラ84の周速度とほぼ同一となる。
また、制御手段24は、モータ28の回転を遅くすることにより、感光ドラム30の周速度をドライブローラ84による連続紙P2の搬送速度よりも若干遅く制御している。すなわち、基準の連続紙P2の搬送速度をVp2、ドライブローラ84の周速度をV2、感光ドラム30の周速度をVd2としたとき、
Vp2≒V2>Vd2
という関係を満たすように制御している。このため、転写装置38とドライブローラ搬送機構14との間で、感光ドラム30の用紙吸引力による連続紙P2の弛みを防止できる。
また、転写装置38の搬送方向上流側は、バックテンションローラ48が連続紙P2の弛みを発生させず、かつ、連続紙P2の破れなどを防止する程度のテンションを張りつつ連続紙P2を搬送している。このため、高い印字品質で印刷を行うことができる。
例えば、基準の連続紙P2の搬送速度Vp2とほぼ同じドライブローラ84の周速度V2を1524mm/secとしたとき、感光ドラム30の周速度Vd2を0.081%遅く設定することにより、感光ドラム30の用紙吸引力によるドライブローラ84と転写装置38との間の連続紙P2の弛みを防止することができた。
このような画像形成装置10は、印刷する連続紙P1、P2の種類によってトラクタ搬送機構12とドライブローラ搬送機構14とを切り替えるので、送り孔73の有る連続紙P1の印刷時には、トラクタ搬送機構12によって連続紙P1の搬送がある程度確実となる。このため、連続紙P1のスキューが蓄積されず、書出し位置精度の低下や転写ズレなどが発生しにくくなり、高い印字品質を確保できるという利点が生かされる。また、送り孔73の無い連続紙P2の印刷時には、ドライブローラ搬送機構14で搬送することにより、印字可能エリアの制限や送り孔73の加工コストといった用紙選択の自由が制限されるという問題も解消できる。
また、上記画像形成装置10では、送り孔の無い連続紙P2をドライブローラ84で搬送して印刷する場合、連続紙P2の搬送速度であるドライブローラ84の周速度補正を、転写部で連続紙P2上にトナー像を転写しないとき、つまりページ間の非転写領域間で速度補正を行う。このとき、フラッシュ定着装置44は連続紙P2と非接触であるため、連続紙P2の搬送速度の補正が働いた場合でも印字品質に悪影響を与えない利点がある。
一方、従来のようにフラッシュ定着装置44ではなく、ヒートローラ定着装置(図示省略)を用いた画像形成装置では、連続紙P2の搬送速度補正を行う場合は、転写部においてページ間の非転写領域内で行うとしても、定着部でヒートローラが連続紙P2をニップすることになる。このため、定着位置での連続紙P2上のトナー像がページ間の非印刷領域内であるとは必ずしもありえず、定着部での印字ズレや転写部での転写ズレなどを引き起こす恐れがある。また、転写部と定着部の連続紙P2上のトナー像位置を考慮して、連続紙P2の搬送速度補正を行うには、制御が複雑化し、ページ長によって応答性が悪くなり、印字品質の悪化を解消できない。また、定着部での印字乱れを防止するため、定着部と転写部間に、連続紙P2の搬送速度の変動を吸収するバッファ部材が必要となるため、実装エリアやコスト面で不利である。
なお、上記実施形態では、送り孔73の有る連続紙P1を印刷するモードと、送り孔の無い連続紙P2を印刷するモードで、感光ドラム30の周速度を切り替えたが、連続紙P1を搬送するトラクタ搬送機構12のモータ68、又は連続紙P2を搬送するドライブローラ84のモータ88の回転数を切り替えても良い。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置で用いられるトラクタ搬送機構を示す斜視図及び断面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置で用いられるトラクタ搬送機構で送り孔の無い連続紙を搬送している状態を示す斜視図である。
符号の説明
10 画像形成装置
12 トラクタ搬送機構(トラクタ搬送手段)
14 ドライブローラ搬送機構(ドライブローラ搬送手段)
16 給紙部
20 画像形成部
24 制御手段
28 モータ
30 感光ドラム
38 転写装置(転写部)
39 スイングアーム
44 フラッシュ定着装置
48 バックテンションローラ
50 マークセンサ
52 スキューセンサ
54 アライニングローラ
64 駆動ベルト
73 送り孔
74 ピン
76 ソレノイド(退避機構)
84 ドライブローラ
86 従動ローラ
88 モータ
P1 連続紙
P2 連続紙

Claims (4)

  1. 送り孔の有る連続紙と送り孔の無い連続紙を印刷可能なフラッシュ定着方式の画像形成装置であって、
    感光ドラム上のトナー像を連続紙へ転写する転写部より搬送方向上流側に配置され、送り孔の有る連続紙を搬送するトラクタ搬送手段と、
    前記転写部より搬送方向下流側に配置され、送り孔の無い連続紙を搬送するドライブローラ搬送手段と、
    送り孔の有る連続紙を印刷する際は前記トラクタ搬送手段を駆動し、送り孔の無い連続紙を印刷する際は前記ドライブローラ搬送手段を駆動するように切り替えて連続紙を搬送する速度を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 感光ドラム上のトナー像を連続紙へ転写する転写部より搬送方向下流側にドライブローラ搬送手段を配置し、前記ドライブローラ搬送手段によって送り孔の無い連続紙を搬送するフラッシュ定着方式の画像形成装置であって、
    基準の連続紙速度をVp2、前記ドライブローラの周速度をV2、前記感光ドラムの周速度をVd2としたとき、
    Vp2≒V2>Vd2
    であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 送り孔の有る連続紙を印刷するときは前記感光ドラムの相対的な周速度を連続紙搬送速度に対して若干速くし、送り孔の無い連続紙を印刷するときは前記感光ドラムの相対的な周速度を連続紙搬送速度に対して若干遅くするように切り替える速度制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 送り孔の無い連続紙を印刷するとき、前記トラクタ搬送手段を連続紙搬送路から退避させる退避機構を有することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の画像形成装置。
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