JPH0542917B2 - - Google Patents

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JPH0542917B2
JPH0542917B2 JP61180023A JP18002386A JPH0542917B2 JP H0542917 B2 JPH0542917 B2 JP H0542917B2 JP 61180023 A JP61180023 A JP 61180023A JP 18002386 A JP18002386 A JP 18002386A JP H0542917 B2 JPH0542917 B2 JP H0542917B2
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JP
Japan
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phospholipase
phosphatidylcholine
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derived
phospholipids
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JP61180023A
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Sachiko Murakami
Koichi Iwanami
Kenichi Fujita
Satoru Tokuyama
Osamu Nakachi
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酵素を利用したリン脂質の塩基交換反
応法に関し、特にホスフアチジルコリンにホスホ
リパーゼDを作用させる塩基交換反応法に関す
る。 (従来の技術と発明が解決しようとする問題点) 酵素を利用したリン脂質の塩基交換反応におい
て、ホスフアチジルコリンにホスホリパーゼDを
作用させ、塩基交換反応法により目的とする塩基
を持つリン脂質を製造する技術は公知である。
〔S.F.Yang,et al.,J.Biol.Chem.242,(3)477
〜484(1967)〕、〔R.M.C.Dawson,Biochem.J.
102,205〜210(1967)〕 これらの技術では、主としてキヤベツ由来ホス
ホリパーゼDを用いて塩基交換反応を行つている
が、その変換率は13%以下であつた。また交換反
応に使用できるアルコールは、炭素数5以下の一
級アルコールに限られていた。特に、含窒素アル
コールに関しては変換率が非常に低く、高いもの
でも12%であつた。また、単糖については交換反
応が認められなかつた。本発明は、これらの点を
改善し、使用できるアルコールの範囲を広げ、し
かも高収率で目的物が得られるリン脂質の塩基交
換反応法を提供することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、酵素を利用してリン脂質の塩基交換
反応を行うに際し、基質としてホスフアチジルコ
リンを用い、セリン、エタノールアミン、N−メ
チルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノ
ールアミン、グリセロールおよび単糖の群から選
ばれるアルコールを、ストレプトマイセス属由来
のホスホリパーゼDの存在下に反応せしめ、塩基
交換を進行させることを特徴とするリン脂質の塩
基交換反応法である。 本発明で使用するホスフアチジルコリンは、天
然から抽出精製したもの、合成したものいずれで
も良い。 本発明に明いるストレプトマイセス属由来のホ
スホリパーゼDは、ストレプトマイセス・クロモ
ホスカス(Streptomyces chromofoscus)菌等
のホスホリパーゼD生産菌から得られるホスホリ
パーゼDであり、市販品を使用することができ
る。 反応はストレプトマイセス属由来のホスホリパ
ーゼDの存在下で、ホスフアチジルコリンとアル
コールを接触させることにより行うことができ
る。アルコールとしては、含窒素アルコール類で
あるセリン、エタノールアミン、N−メチルエタ
ノールアミンおよびN,N−ジメチルエタノール
アミンの群から、また、ポリオール類であるグリ
セロールおよび単糖の群から選ぶことができる。
単糖としてはアルドース、ケトースいずれも用い
られ、リボース、アラビノース等のペントース、
グルコース、フラクトース等のヘキソース等が挙
げられる。 反応に使用する溶媒は水のみ、あるいは水と有
機溶媒である。有機溶媒としてはn−ヘプタン、
n−ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水
素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族
炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等の
エステル類、四塩化炭素、クロロホルム等のハロ
ゲン化炭化水素類を挙げることができる。水と有
機溶媒を混合して用いる場合は、水と有機溶媒の
比は適宜に選択できるが、例えば水:有機溶媒を
重量比で1:1〜0.1:10の範囲で用いることが
でき、副反応を抑え目的物を高収率で得るために
は反応系内の水の含量は、10重量%以下で行うの
が好ましい。 ホスフアチジルコリンとアルコールのモル比は
アルコールの種類により適宜選択しなければなら
ないが、一般にホスフアチジルコリン1モルに対
し、5〜100倍モルが適当である。 ストレプトマイセス属由来のホスホリパーゼD
の使用量は、ホスフアチジルコリン1gに対し
て、例えば100〜500単位の範囲で選ぶことができ
る。 これらの条件で仕込んだものを、例えば20℃〜
60℃の範囲で回転撹拌あるいは超音波による撹拌
で30分から5時間反応させる。 (発明の効果) 本発明は、ホスフアチジルコリンにホスホリパ
ーゼDを作用させて行う塩基交換反応において、
従来のキヤベツ由来ホスホリパーゼDのかわりに
ストレプトマイセス属由来のホスホリパーゼDを
用いたので、これにより、所望のアルコールに変
換されたリン脂質を高収率で得ることが可能とな
つた。また、キヤベツ由来ホスホリパーゼDでは
交換不可能であつたグルコース等の単糖類も交換
可能となつた。従つて、交換可能なアルコールの
範囲を広げると共に、リン脂質の変換率を改善す
ることができる。 (実施例) 以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明
する。 実施例 1 ジパルミトイルホスフアチジルコリン40mgを1
mlの水に懸濁させたものを100μ,0.5M酢酸バ
ツフアー(PH5)50μ,エタノールアミン
(0.5N HClにてPH5にしたもの)50ミリモル,
ジエチルエーテル1ml,ストレプトマイセス属の
菌由来のホスホリパーゼD(東洋醸造(株)製のホス
ホリパーゼDP)50単位/ml水溶液10μを37℃に
て1時間500rpmの回転で撹拌し、反応終了後ク
ロロホルムにてリン脂質を抽出した。 得られた抽出物について薄層クロマトグラフイ
ーにて分析を行つた。展開溶媒は、クロロホル
ム:アセトン:メタノール:酢酸:水=50:20:
10:15:5を用い、デイツトマー試薬を用いて発
色させ、デンシトメトリーにより生成物の組成比
を測定した。 その結果、ホスフアチジルエタノールアミン90
%,ホスフアチジン酸10%であつた。 実施例 2 エタノールアミンのかわりにセリンを100ミリ
モル加え、その他は実施例1と同様の組成、条件
で反応を行つた。反応終了後実施例1と同じ操作
にて抽出、分析を行つた。 その結果、ホスフアチジルセリン70%,ホスフ
アチジン酸20%,ホスフアチジルコリン10%であ
つた。 実施例 3 エタノールアミンのかわりにグルコースを150
ミリモル加え、その他の反応条件、操作は実施例
1と全く同様に行つた。 分析結果は、ホスフアチジルグルコース63%,
ホスフアチジン酸21%,ホスフアチジルコリン16
%であつた。 実施例 4 エタノールアミンのかわりにグリセロールを70
ミリモル加え、その他の反応条件、操作は実施例
1と全く同様に行つた。 分析結果は、ホスフアチジルグリセロール81
%,ホスフアチジン酸11%,ホスフアチジルコリ
ン8%であつた。 実施例 5 ストレプトマイセス属由来のホスホリパーゼD
(東洋醸造(株)製のホスホリパーゼDP)のかわりに
ストレプトマイセス・クロモホスカス由来のホス
ホリパーゼD(ベーリンガーマンハイム社製)に
変えた以外は、実施例1と同様の組成、条件で反
応を行つた。反応終了後実施例1と同じ操作にて
抽出、分析を行つた。 その結果、ホスフアチジルエタノールアミン83
%,ホスフアチジン酸10%,ホスフアチジルコリ
ン7%であつた。 実施例 6 実施例5において、エタノールアミンのかわり
にグルコースを150ミリモル加えた以外は、同様
の組成、条件で反応を行つた。反応終了後実施例
1と同じ操作にて抽出、分析を行つた。 その結果、ホスフアチジルグルコース51%,ホ
スフアチジン酸12%,ホスフアチジルコリン37%
であつた。 比較例1〜4 ストレプトマイセス属由来のホスホリパーゼD
のかわりにキヤベツ由来ホスホリパーゼDを用
い、活性化の為に塩化カルシウムを10ミリモルを
加えた以外は、添加アルコールとしてエタノール
アミン(比較例1)、セリン(比較例2)、グルコ
ース(比較例3)、グリセロール(比較例4)を
用い、実施例1〜4までと同様に行つた。 実施例および比較例の分析結果を下表に示す。 【表】 表から明らかなように、実施例では、比較例よ
りも、すべて各アルコールについて著しく高収率
で目的物が得られる。 これに対して比較例では、キヤベツ由来ホスホ
リパーゼDを使用したので、添加アルコールがエ
タノールアミン(比較例1)およびグリセロール
(比較例4)の場合、交換反応による生成物、ホ
スフアチジルエタノールアミンおよびホスフアチ
ジルグリセロールへの変換率が実施例1および4
に比較して低い。特に、セリン(比較例2)およ
びグルコース(比較例3)の場合には、生成物の
ホスフアチジルセリンおよびホスフアチジルグル
コースが全く得られなかつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酵素を利用してリン脂質の塩基交換反応を行
    うに際し、基質としてホスフアチジルコリンを用
    い、セリン、エタノールアミン、N−メチルエタ
    ノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミ
    ン、グリセロールおよび単糖の群から選ばれるア
    ルコールを、ストレプトマイセス属由来のホスホ
    リパーゼDの存在下に反応せしめ、塩基交換を進
    行させることを特徴とするリン脂質の塩基交換反
    応法。
JP18002386A 1986-08-01 1986-08-01 リン脂質の塩基交換反応法 Granted JPS6336790A (ja)

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JP18002386A JPS6336790A (ja) 1986-08-01 1986-08-01 リン脂質の塩基交換反応法

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JP18002386A JPS6336790A (ja) 1986-08-01 1986-08-01 リン脂質の塩基交換反応法

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JPS6336790A JPS6336790A (ja) 1988-02-17
JPH0542917B2 true JPH0542917B2 (ja) 1993-06-30

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ID=16076111

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006211974A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Yakult Honsha Co Ltd ストレプトマイセス属細菌の培養方法及びこれを利用する有用物質の製造方法
USRE43764E1 (en) 2000-12-05 2012-10-23 Chemi S.P.A. Purifying process for phosphatidylserine

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