JP2731852B2 - リゾホスファチジルコリンの新規な製造法 - Google Patents

リゾホスファチジルコリンの新規な製造法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ホスファチジルコリン含有率の高いリン脂
質をホスホリパーゼA2またはホスホリパーゼA2を含有す
る複合酵素を用いて加水分解するにあたり、該リン脂質
に対して1〜4倍モルの水の存在下、飽和炭化水素類、
芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類、環状エーテ
ル類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール
類またはこれら二種以上の混合有機溶媒中で反応させる
ことを特徴とするリゾホスファチジルコリンの製造法に
関する。
一般に、リゾホスファチジルコリンなどのリゾリン脂
質類は、免疫賦活作用および平滑筋の収縮に対する抑制
作用などの有用な作用を発揮することが知られ、さらに
ミセル状で水に極めて溶解しやすいことから、優れた界
面活性能を発揮することも知られている。そのため、こ
れらの優れた作用を発揮するリゾホスファチジルコリン
は、医薬品、農薬、食品および化粧品などの分野で使用
されている。
本発明の目的は、ホスファチジルコリン含有率の高い
リン脂質をホスホリパーゼA2またはホスホリパーゼA2
含有する複合酵素を用いて加水分解するにあたり、該リ
ン脂質に対して1〜4倍モルの水の存在下、飽和炭化水
素類、芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類、環状
エーテル類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素類、アル
コール類またはこれら二種以上の混合有機溶媒中で反応
させることにより、高純度のリゾホスファチジルコリン
を得る工業的製造法を提供することにある。
[従来の技術] 従来、ホスファチジルコリンを酵素反応に付してリゾ
ホスファチジルコリンを得る方法としては、たとえば、
以下に示すものが知られている。
(1)天然型ホスファチジルコリンにジエチルエーテル
またはジエチルエーテルとエタノールの混合溶媒(容量
比;50:1または25:1)を加え、これにパンクレアチンを
作用させてリゾホスファチジルコリンを得る方法。[デ
ィ・ジェー・ハナハン(D.J.Hanahan),ジャーナル・
オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)
第195巻、第199〜206頁(1952)] (2)リン脂質1重量部に対して水分を0.1〜1.0重量部
添加し、ホスホリパーゼAを用いて、リン脂質を加水分
解する方法。[特開昭63−44893号] [発明が解決しようとする課題] 上記(1)の方法は、酵素と基質(ホスファチジルコ
リン)との複合体をジエチルエーテルで抽出し、ジエチ
ルエーテルまたはジエチルエーテルとエタノールの混合
溶媒中で反応させる方法である。しかし、この方法は、
引火性の強いジエチルエーテルを基質(ホスファチジル
コリン)に対して多量に用いるので、工業的製造法とし
ては好ましくない。
また、上記以外の溶媒、たとえば、95%エタノール、
クロロホルム、石油エーテル中などで上記(1)の方法
を適用しても反応は進行しないことがこの文献に記載さ
れている。
また、上記(2)の方法を具体的に述べると、リン脂
質をホスホリパーゼAを用いて、加水分解する際に、リ
ン脂質1重量部に対して水分を0.1〜1.0重量部添加し、
分散させた後、静置下で反応させる方法である。
しかし、この公開公報に具体的に開示されている原料
リン脂質含有率は65〜86%であり、しかもこの公開公報
で「含有率」と称しているのは、ホスファチジルコリ
ン、ホスファチジルエタノールアミンおよびホスファチ
ジルイノシトールなどの合計の含有率を示しているの
で、ホスファチジルコリンの含有率が65〜86%であるこ
とを意味するものではない。この公開公報で特に具体的
に開示されている市販粉末脱脂レシチン(ツルーレシチ
ン工業製)もホスファチジルコリンの含有率が低いリン
脂質である。この公開公報に開示されているようなホス
ファチジルコリン含有率が低い原料リン脂質を用いて酵
素反応に付し、リゾホスファチジルコリンを単離するこ
とは容易ではない。そこで、このような方法で高純度の
リゾホスファチジルコリンを単離するためには、カラム
クロマトグラフィー、向流分配法などの煩雑な精製操作
が要求される。
さらにまた、この方法を本発明方法の原料であるホス
ファチジルコリン含有率の高いリン脂質、たとえば、ホ
スファチジルコリン含有率95%以上のリン脂質に適用す
ると、水の添加量がリン脂質1重量部に対して0.1〜1.0
重量部の場合、反応開始のための分散を充分に行うこと
が困難であるため、極めて反応率が低く、目的とする高
純度のリゾホスファチジルコリンを得るには上記したと
同様煩雑な精製操作が要求される。また、分散性を高め
るために水の添加量を増大させると反応速度が遅くな
り、反応を完結させるためには酵素の増量、高温などの
過酷な条件が要求される。
さらに、この方法では、リン脂質中のホスファチジル
コリン含有率の高低にかかわらず目的物中に酵素などの
タンパク質類が混入することがあるため、後処理が極め
て煩雑である。
したがって、この公開公報に開示されているリン脂質
を酵素により加水分解する方法は、工業的製造法として
好ましくない。
従来法にはこれらの欠点があるため、医薬品、農薬、
食品および化粧品などの分野で使用するための高純度の
リゾホスファチジルコリンの工業的製造法の開発が望ま
れていた。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を
行った結果、ホスファチジルコリン含有率の高いリン脂
質をホスホリパーゼA2またはホスホリパーゼA2を含有す
る複合酵素を用いて加水分解するにあたり、該リン脂質
に対して1〜4倍モル(約0.02〜0.09倍重量部に相当す
る)の水の存在下、飽和炭化水素類、芳香族炭化水素
類、ケトン類、エステル類、環状エーテル類、ニトリル
類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類またはこれら
二種以上の混合有機溶媒中で反応させれば、加水分解に
よる円滑な脱アシル化が進行して反応率が高くなり、ま
た水の添加量が少ないため酵素の濾去することができる
こと、および生成したリゾホスファチジルコリンを反応
系内から容易に分離することができ、かつ再結晶のよう
な通常の精製操作によって精製できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
以下、本発明を詳細に説明する。
ホスファチジルコリン含有率の高いリン脂質として
は、たとえば、卵黄、大豆または動物組織など天然由来
のリン脂質で、ホスファチジルコリン含有率が95%以上
のリン脂質が挙げられる。
ホスホリパーゼA2を含有する複合酵素としては、たと
えば、ホスホリパーゼA2活性を有する膵臓抽出酵素パン
クレアチンなどの複合酵素が挙げられ、ホスホリパーゼ
A2またはホスホリパーゼA2を含有する複合酵素の使用量
は、好ましくは、リン脂質1gに対して20〜500ユニット
である。
本反応に使用される有機溶媒における飽和炭化水素類
としては、たとえば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、イソオクタンおよびシクロヘキサンなどのC
5〜8の鎖状または環状の飽和炭化水素類;芳香族炭化
水素類としては、たとえば、ベンゼン、トルエンおよび
キシレンなどのC1〜5アルキル基で置換されていても
よいベンゼン類;ケトン類としては、たとえば、アセト
ン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびメチル
イソブチルケトンなどのジ−C1アルキルケトン類;
エステル類としては、たとえば、ギ酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブ
チル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロ
ピオン酸n−プロピルおよびn−プロピオン酸n−ブチ
ルなどのC1〜5脂肪族カルボン酸のC1〜5アルキル
エステル類;環状エーテル類としては、たとえば、テト
ラヒドロフランおよびジオキサンなどの5〜6員環状エ
ーテル類;ニトリル類としては、たとえば、アセトニト
リル、プロピオニトリルおよびブチロニトリルなどのC
1〜5アルキルニトリル類;ハロゲン化炭化水素類とし
ては、たとえば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロ
ロエタンおよびトリクロロエタンなどのハロゲン化C
1〜5の鎖状の炭化水素類;アルコール類としては、た
とえば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec
−ブタノール、tert−ブタノールおよびアミルアルコー
ルなどのC1〜5脂肪族アルコール類が挙げられ、これ
らは二種以上混合してもよい。
有機溶媒の使用量は、特に限定されないが、有機溶媒
の種類、操作性などにより適宜選択することができ、通
常、ホスファチジルコリン含有率の高いリン脂質に対し
て0.5〜5倍量(容量/重量)で十分である。
また、水の添加量は、ホスファチジルコリン含有率の
高いリン脂質に対して1〜4倍モルが好ましい。さら
に、本発明方法の最適pHは5〜9であるため、pH5〜9
を維持するために緩衝液を使用することもできる。な
お、緩衝液を使用する場合、水の添加量は緩衝液の中の
水も含むものである。
さらに、酵素活性を高めるためにカルシウムイオンを
ホスファチジルコリン含有率の高いリン脂質に対して0.
01〜0.2倍モル程度添加してもよい。
本発明において、緩衝液またはカルシウムイオンを添
加して酵素反応を行った場合、反応終了後、イオン交換
または酸アルカリ処理などの通常の操作によって、使用
した緩衝液またはカルシウムイオンをそれぞれ容易に除
去することができる。
反応温度は、20℃〜80℃が好ましく、また、反応時間
は、反応温度、酵素の使用量、有機溶媒の種類などによ
っても異なるが、通常、30分〜20時間で十分である。
[発明の効果] 反応終了後、生成したリゾホスファチジルコリンを含
有する反応液に、たとえば、前記したと同様のアルコー
ル類および/またはハロゲン化炭化水素類などのリゾホ
スファチジルコリンが可溶な有機溶媒(これらは、反応
溶媒として使用されていてもよい)を添加し、過する
ことによって酵素を容易に去することができる。所望
により酵素を去した液を常圧または減圧下で適宜濃
縮した後、冷却すれば、リゾホスファチジルコリンを晶
出させることができる。
また、酵素を去した液またはこの液を濃縮した
濃縮液に、リゾホスファチジルコリンが不溶な有機溶
媒、たとえば、アセトンなどを添加することによって、
リゾホスファチジルコリンを晶出させることもできる。
本発明方法によれば、添加する水の量が少ないので、
リゾホスファチジルコリンと酵素との分離が容易であ
り、そのため酵素の混入が少なく、また、反応率が高い
ため、未反応のホスファチジルコリンの混入が少ない。
その結果、生成したリゾホスファチジルコリンを通常の
精製操作によって精製でき、高純度のリゾホスファチジ
ルコリンを得ることができる。
本発明方法は、ケトン類もしくはエステル類中、また
は少なくともケトン類および/もしくはアルコール類を
含有する混合有機溶媒中で実施するのが好ましい。
特に、本発明方法をアルコール類を含有する混合有機
溶媒中でパンクレアチンを用いて行った場合、水の添加
量が少ないため、加水分解反応によって生成する副生成
物である脂肪酸の大部分が、混合有機溶媒中のアルコー
ルとのエステルに変換されるので、アルコール類を含有
しない有機溶媒を用いて行った場合には除去しにくい脂
肪酸が、たとえば、脂肪酸エステルとして再結晶などの
後処理により除去しやすくなる利点を有する。
[実施例] つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例において使用されているホ
スファチジルコリンとしては、卵黄ホスファチジルコリ
ン(純度99.5%;旭化成社製)を、また、ホスホリパー
ゼA2を含有する複合酵素としては、パンクレアチン原末
(天野制薬社製)を用いた。
また、ホスホリパーゼA2による反応率(ホスファチジ
ルコリンがリゾホスファチジルコリンに変換した割合)
は、イアトロスキャン(薄層クロマトグラフィー−水素
炎イオン化法)による分析によって求めた。その際、ホ
スファチジルコリンおよびリゾホスファチジルコリンの
平均分子量は、文献上知られた脂肪酸構成比より算出
し、卵黄ホスファチジルコリンの平均分子量を774、リ
ゾホスファチジルコリンの平均分子量を504とした。
また、得られたリゾホスファチジルコリンの純度は、
イアトロスキャンによって求めた。
また、実施例中の混合液の混合比は、特に断らない限
り容量比を示す。
参考例 パンクレアチン原末中のホスホリパーゼA2活性の測定 以下の実施例および比較例で使用されているパンクレ
アチン原末中のホスホリパーゼA2活性は、パンクレアチ
ン原末中の他の酵素、たとえば、リパーゼ、タンパク分
解酵素などの影響を除去するため、卵黄レシチン(旭化
成社製)に対して10倍量の水を加え超音波(19KHz)で
処理した卵黄レシチン混合物を用いて、バイオシミカ・
バイオフィジカ・アクタ(Biochim.Biophys.Acta)第15
9巻、第103〜117頁(1968年)に記載の卵黄エマルジョ
ンを用いる方法に準じて測定した。その結果、パンクレ
アチン原末(天野製薬社製)のホスホリパーゼA2活性
は、約0.7ユニット/mgであった。
実施例1 ホスファチジルコリン10.00gにアセトンおよびn−ブ
タノールの混合液(2:1)10mlを加え、50℃で攪拌して
溶解させる。これにパンクレアチン原末4.0gおよび蒸留
水0.81mlを加え、同温度で8時間攪拌する。ついで、こ
の反応混合物にn−ブタノール30mlを加え、得られた混
合物を40℃で10分間攪拌する。この反応混合物にセライ
トを加えて過し、さらにセライト上をn−ブタノール
10mlで洗浄する。液を合わせ、この液の一部をサン
プリングしてイアトロスキャンで分析したところ、反応
率は97%であった。
液にアセトン120mlを50℃で10分間攪拌下に滴下
し、徐冷した後、氷冷し、析出した結晶を取する。こ
の結晶をアセトン10mlで洗浄し、デシケーター中で乾燥
すれば、ほとんど無色の結晶としてリゾホスファチジル
コリン4.94g(純度98%)を得る。
実施例2 ホスファチジルコリン10.00gにアセトンおよびn−ブ
タノールの混合液(2:1)10mlを加え、50℃で攪拌して
溶解させる。これにパンクレアチン原末3.0g、蒸留水0.
25mlおよび塩化カルシウム0.20gを加え、同温度で8時
間攪拌する。ついで、実施例1と同様に後処理し、液
の一部をイアトロスキャンで分析したところ、反応率は
98%であった。
実施例3 ホスファチジルコリン10.00gにアセトンおよびn−ブ
タノールの混合液(2:1)10mlを加え、50℃で攪拌して
溶解させる。これにパンクレアチン原末4.0gおよび蒸留
水0.81mlを加え、50℃で8時間攪拌する。この反応混合
物にn−ブタノール50mlを加え、得られた混合物を30℃
で10分間攪拌する。この反応混合物にセライトを加えて
過し、さらにセライト上をn−ブタノール10mlで洗浄
する。液を合わせ、この液の一部をサンプリングし
てイアトロスキャンで分析したところ、反応率は97%で
あった。
液に蒸留水35mlを加え、攪拌した後、上層を分取す
る。一方、下層にn−ブタノール5mlを加え、攪拌した
後、上層を分取する。この上層を先の上層と合わせ、減
圧下に50mlまで濃縮した後、n−ブタノール40mlを加
え、減圧下に50mlまで濃縮する。濃縮液を50℃に維持し
ながら、これにアセトン100mlを滴下し、徐冷した後、
析出した結晶を取する。この結晶をアセトン10mlで洗
浄し、デシケーター中で乾燥すれば、ほとんど無色の結
晶としてリゾホスファチジルコリン5.43g(純度99.6
%)を得る。
この結晶を5倍容量のエタノールから再結晶すれば、
無色のリゾホスファチジルコリン4.74g(純度99.9%)
を得る。
実施例4 アセトン−n−ブタノール(2:1;10ml)の代わりに、
n−ヘキサン−n−ブタノール(2:1;10ml)、アセトニ
トリル−n−ブタノール(2:1;10ml)、アセトン−クロ
ロホルム(2:1;10ml)、ジエチルケトン(10ml)、メチ
ルエチルケトン(20ml)または酢酸イソプロピル(15m
l)を用いて実施例3と同様に反応させ、液の一部を
イアトロスキャンで分析したところ、反応率は96〜99%
であった。
ついで実施例3と同様に後処理を行い、再結晶すれ
ば、リゾホスファチジルコリン4.60〜4.75g(純度99.7
〜99.9%)を得る。
比較例1 ホスファチジルコリン10.00gにパンクレアチン原末4.
0gおよび蒸留水0.81mlを加え、50℃で8時間攪拌する。
反応液をイアトロスキャンで分析したところ、反応率は
52%であった。
比較例2 ホスファチジルコリン10.00gにパンクレアチン原末4.
0gおよび蒸留水5.0mlを加え、50℃で8時間攪拌する。
反応液をイアトロスキャンで分析したところ、反応率は
34%であった。
比較例3 ホスファチジルコリン10.00gにパンクレアチン原末4.
0gおよび蒸留水30mlを加え、50℃で8時間攪拌する。反
応液をイアトロスキャンで分析したところ、反応率は7
%であった。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホスファチジルコリン含有率の高いリン脂
    質をホスホリパーゼA2またはホスホリパーゼA2を含有す
    る複合酵素を用いて加水分解するにあたり、該リン脂質
    に対して1〜4倍モルの水の存在下、飽和炭化水素類、
    芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類、環状エーテ
    ル類、ニトリル類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール
    類またはこれら二種以上の混合有機溶媒中で反応させる
    ことを特徴とするリゾホスファチジルコリンの製造法。
  2. 【請求項2】ケトン類またはエステル類中で反応させる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載のリゾ
    ホスファチジルコリンの製造法。
  3. 【請求項3】飽和炭化水素類、芳香族炭化水素類、ケト
    ン類、エステル類、環状エーテル類、ニトリル類、ハロ
    ゲン化炭化水素類およびアルコール類から選ばれる二種
    以上の混合有機溶媒中で反応させることを特徴とする特
    許請求の範囲第(1)項記載のリゾホスファチジルコリ
    ンの製造法。
  4. 【請求項4】混合有機溶媒が少なくともケトン類および
    /またはアルコール類を含有することを特徴とする特許
    請求の範囲第(3)項記載のリゾホスファチジルコリン
    の製造法。
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