JP7222551B2 - 環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法に関する。
環状ホスファチジン酸(以下、cPAと略すこともある)は、がん細胞の転移および浸潤を阻害する等の生理活性を有することが知られ(非特許文献1)、抗腫瘍剤を含む医薬品や機能性表示食品及び食品としての用途が期待されており、また、生体内のヒアルロン酸合成促進作用を有することから、化粧品に添加されている。
従来、このような環状ホスファチジン酸の製造方法としては、化学的に合成する方法(特許文献1及び2)や、リゾ型リン脂質にホスフォリパーゼDを作用させることによる酵素反応を利用した方法(特許文献3及び4)が知られている。環状ホスファチジン酸は脂質であり水に不溶であるため、ナトリウム塩などの水溶性の塩とすることが必要であり、化学的に合成した環状ホスファチジン酸を、水素化ナトリウムや水酸化ナトリウムなどの強塩基で処理し、ナトリウム塩に変換する方法で環状ホスファチジン酸ナトリウムが調製されている。
また、有機溶媒及び/又は水を含む系においてリゾ型リン脂質(但し、水素添加物を除く)にホスホリパーゼDを作用させて得られる反応物に、ナトリウム塩を添加した後、反応物から溶媒を除去することを含む環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法が知られている(特許文献5)。
さらにリゾホスファチジルコリンと放線菌(Actinomadura属)由来のホスホリパーゼDとをナトリウム原子の含有量が0.2質量%以下、およびカルシウム原子の含有量が0.02質量%以下である水溶液中で50~65℃にて4~10時間酵素反応させる工程と、 酵素反応の後処理として、エタノールを添加し、0~8℃で15~30時間静置保存し、反応液をろ過する工程と、ろ過して得られたろ液をNa型の強酸性陽イオン交換樹脂により処理する工程とを含むことを特徴とする、1-アシル-2,3-環状ホスファチジン酸またはその塩の製造方法が知られている(特許文献6)。
特開平6-228169号公報 特開平7-258278号公報 特開2001-178489号公報 特開2008-222643号公報 特許5933338号公報 特開2014-93953号公報
Biochemica et Biophysica Acta 15288(2002),p.1-7
特許文献5の実施例に記載の方法は、環状ホスファチジン酸ナトリウムをクロロホルム層に集めた後に、クロロホルムを留去することにより環状ホスファチジン酸ナトリウムを得ることが記載されているが、食品用途と考慮した場合には、クロロホルムを使用しない方法であることが望ましい。また、特許文献6に記載の方法は、ろ液をNa型の強酸性陽イオン交換樹脂により処理する工程を含むことから操作が煩雑であった。
本発明は、飲食品として使用できる環状ホスファチジン酸ナトリウムを簡便に製造する方法を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは、環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法について鋭意検討した結果、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをナトリウム塩の存在下において水性媒体中において反応させた後に、得られた反応液にエチルアルコールを添加することにより生じる沈殿または上層液を回収することによって、環状ホスファチジン酸ナトリウムを簡便に得ることができることを見出した。本発明は上記知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明によれば以下の発明が提供される。
(1) リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをナトリウム塩の存在下において水性媒体中において反応させる工程、及び得られた反応液にエチルアルコールを添加することにより生じる沈殿または上層液を回収する工程を含む、環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
(2) リゾ型リン脂質が、大豆由来のリゾ型リン脂質である、(1)に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
(3) リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをナトリウム塩の存在下において水性媒体中において反応させる工程が、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとを酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液中において反応させる工程である、(1)又は(2)に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
(4) リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをナトリウム塩の存在下において水性媒体中において反応させる工程が、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとを、キレート剤を含有する酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液中において反応させる工程である、(1)から(3)の何れか一に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
(5) キレート剤がEDTAである、(4)に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
(6) 反応液にエチルアルコールを添加することにより生じる沈殿を回収する、(3)から(5)の何れか一に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
(7) リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをナトリウム塩の存在下において水性媒体中において反応させる工程が、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをクエン酸ナトリウム-クエン酸緩衝液中において反応させる工程である、(1)又は(2)に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
(8) 反応液にエチルアルコールを添加することにより生じる上層液を回収する、(7)に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
本発明の方法によれば、飲食品として使用できる環状ホスファチジン酸ナトリウムを簡便に製造することができる。
図1は、薄層クロマトグラフィーにより環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを検出した結果を示す。 図2は、薄層クロマトグラフィーにより環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを検出した結果を示す。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明による環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法は、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをナトリウム塩の存在下において水性媒体中において反応させる工程、及び得られた反応液にエチルアルコールを添加することにより生じる沈殿または上層液(上清)を回収する工程を含むことを特徴とする。本発明の方法は、クロロホルム、メチレンクロライド、トルエン、エチルエーテル、酢酸エチル、ヘキサン等の有機溶(エチルアルコール以外の有機溶媒)を使用することなく実施できる。
リゾ型リン脂質としては、脂肪酸種が異なるもの、エーテル又はビニルエーテル結合をもった分子種などが知られているが、これらは市販品として入手可能である。
リゾ型リン脂質としては、大豆由来のリゾ型リン脂質、卵黄由来のリゾ型リン脂質、あるいはトウモロコシ由来のリゾ型リン脂質など使用することができるが、大豆由来のリゾ型リン脂質を使用することが好ましい。
リゾ型リン脂質としては、例えば、レシチンを原料に用い、レシチン、分画レシチン等をホスホリパーゼAで処理することにより部分加水分解したリゾレシチンを用いることができる。例えば、大豆リゾレシチンを使用することができる。大豆リゾレシチンは市販品を購入することができる。
本発明においては、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをナトリウム塩の存在下において水性媒体中において反応させる。例えば、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとを酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液中又はクエン酸ナトリウム-クエン酸緩衝液中において反応させることができる。ナトリウム塩を存在させることにより、環状ホスファチジン酸ナトリウムを製造することができる。
リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとの反応は、キレート剤の存在下において行ってもよい。本発明において用いられるキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、クエン酸、酒石酸、フィチン酸等であるが、好ましくはエチレンジアミン四酢酸ナトリウム(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、最も好ましくはEDTAである。
リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとの反応においては、カルシウムイオンが存在しないことが好ましく、カルシウムイオンが存在する場合には微量であることが好ましい。
本発明において用いられるホスホリパーゼDは、リゾ型リン脂質に作用させた場合に、cPAを生成するものであれば特に限定されるものではないが、ストレプトマイセス エスピー(Streptomyces sp.)またはアクチノマヂュラ エスピー(Actinomadula sp.)に由来するホスホリパーゼDが特に好ましく用いられる。
リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとの反応は、例えば、25℃~50℃、好ましくは30℃~45℃に加温し連続的に攪拌しながら5~30時間程度反応させることにより行なうことができる。
リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとの反応は、より具体的には以下の手順で行うことができる。
(方法1)酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液あるいはクエン酸ナトリウム-クエン酸緩衝液(pH4.0~7.0、好ましくはpH5.0~6.0)にリゾ型リン脂質(大豆リゾレシチンなど)、を添加して分散溶解する。この溶液にホスホリパーゼDを、所望により少量の精製水に分散した後に、添加する。得られた混合液を25℃~50℃で5~30時間撹拌する。
(方法2)EDTAを含有する酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液(pH4.0~7.0、好ましくはpH5.0~6.0)にリゾ型リン脂質(大豆リゾレシチンなど)を添加して分散溶解する。この溶液にホスホリパーゼDを、所望により少量の精製水に分散した後に、添加する。得られた混合液を25℃~50℃で5~30時間撹拌する。
本発明においては、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをナトリウム塩の存在下において水性媒体中において反応させた後に得られた反応液にエチルアルコールを添加することにより生じる沈殿又は上層液を回収する。本発明においては、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとを酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液の存在下において水性媒体中において反応させることにより生成した環状リゾホスファチジン酸ナトリウムが、エチルアルコールを添加することにより沈殿することを見出し、この沈殿を回収することにより環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを簡便に(即ち、有機溶媒を使用することなく、かつ強酸性陽イオン交換樹脂による処理等を行うことなく)回収することに成功した。さらに本発明においては、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをクエン酸ナトリウム-クエン酸緩衝液の存在下において水性媒体中において反応させることにより生成した環状リゾホスファチジン酸ナトリウムが、反応液にエチルアルコールを添加して攪拌及び静置することにより生じる上層液と下層液のうちの上層液に存在することを見出し、この上層液を回収することにより環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを簡便に(即ち、有機溶媒を使用することなく、かつ強酸性陽イオン交換樹脂による処理等を行うことなく)回収することに成功した。
なお、エチルアルコールの添加による沈殿の回収は、複数回行ってもよい。
本発明の一例においては、エチルアルコールの添加(1回目の添加)により生じた沈殿物を、遠心操作(例えば、3000回転、5分間)により回収し、これを精製水に溶解する。本発明の一例においては、得られた溶液にエチルアルコールを添加(2回目の添加)して生じた沈殿物を、遠心操作(例えば、3000回転、5分間)により回収してもよい。
また本発明の別の例においては、エチルアルコールを添加して攪拌を行った後、静置し下層部を分液除去して上層液を得ることができる。この上層液を回収して減圧濃縮を行いエタノールを除去した後に、精製水に溶解後、凍結乾燥を行い環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを含有する粉末を得ることができる。
所望により、上記で回収された環状リゾホスファチジン酸ナトリウムは精製水に溶解後に凍結乾燥して環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを含有する粉末を得ることができる。
以下の実施例で本発明を説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、下記実施例で使用した大豆リゾレシチン(SLPホワイトリゾ)はカルシウム含量が少ないものである。
実施例1
1M酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液(pH5.5)100mlに大豆リゾレシチン(LPC70)10gを添加して分散溶解した。この溶液にホスホリパーゼD(名糖産業社製;アクチノマジューラ由来)400mgを少量の精製水に分散した後に添加し、40℃で16時間攪拌した。反応後100mlのエチルアルコールを添加して生じた沈殿物を3000回転、5分間遠心分離を行い回収して50mlの精製水に溶解した。これに50mlのエチルアルコールを添加して生じた沈殿物を3000回転、5分間遠心分離を行って回収し30mlの精製水に溶解後凍結乾燥して環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを含有する4.2gの粉末を得た。
実施例2
10mMのEDTAを含有する1M酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液(pH5.5)100mlに大豆リゾレシチン(LPC70)10gを添加して分散溶解した。この溶液にホスホリパーゼD(名糖産業社製;アクチノマジューラ由来)400mgを少量の精製水に分散した後に添加し、40℃で16時間攪拌した。反応後100mlのエチルアルコールを添加して生じた沈殿物を3000回転、5分間遠心分離を行って50mlの精製水に溶解した。これに50mlのエチルアルコールを添加して生じた沈殿物を3000回転、5分間遠心分離を行って回収し35mlの精製水に溶解後凍結乾燥して4.0gの粉末を得た。
実施例3
1Mクエン酸ナトリウム・クエン酸バッファー(pH6.0)100mlに10gのホワイトリゾ(辻製油社製)を溶解させ、アクチノマジューラ由来ホスホリパーゼD(名糖産業社製)200mgを添加して40℃で16時間酵素反応を行った。反応液に100mlの99%エタノールを添加して攪拌を行った後、室温に1時間静置し下層部を分液除去して上層液135mlを得た。この上層液を回収してロータリーエバポレーターで減圧濃縮を行いエタノールを除去した後40mlの精製水に溶解後凍結乾燥を行い環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを含有する粉末5.2gを得た。
実施例4
1Mクエン酸ナトリウム・クエン酸バッファー(pH6.0)100mlに10gの辻製油社製大豆リゾレシチン(LPC70)を溶解させ、アクチノマジューラ由来ホスホリパーゼD(名糖産業社製)200mgを添加して40℃で16時間酵素反応を行った。反応液に100mlの99%エタノールを添加して攪拌を行った後、室温に1時間静置し下層部を分液除去して上層液135mlを得た。この上層液を回収してロータリーエバポレーターで減圧濃縮を行いエタノールを除去した後40mlの精製水に溶解後凍結乾燥を行い環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを含有する粉末4.5gを得た。
<薄層クロマトグラフィーによる環状リゾホスファチジン酸ナトリウムの検出>
実施例1、実施例3および実施例4で得られた環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを含有する粉末10mgを秤量し1mlのクロロホルム:メタノール:水(60:30:5、V/V)に溶解した。得られた溶液をメルク社シリカゲル薄層プレートに5マイクロリットルをスポットして、クロロホルム:メタノール:酢酸:水(60:30:3:5、V/V)の混合溶媒で展開した。その後、プレートを乾燥し、3%酢酸銅を含有する8%リン酸、2%硫酸溶液を噴霧して150℃で3分間加温して環状リゾホスファチジン酸ナトリウムのスポットを確認した。特許第593338号記載の方法で調製した環状リゾホスファチジン酸ナトリウムを対照にした。
結果を図1及び図2に示す。
図1のAは、特許第593338号記載の方法で調製した環状リゾホスファチジン酸ナトリウムの結果を示し、図1のBは、実施例1で調製した試料の結果を示す。
図1に示したように実施例1で得た環状リゾホスファチジン酸ナトリウムは、対照の特許第593338号記載の方法で調製した環状リゾホスファチジン酸ナトリウムとRf値が同一であった。
図2のAは、特許第593338号記載の方法で調製した環状リゾホスファチジン酸ナトリウムの結果を示し、図2のBは、実施例4に示した方法で調製した試料の結果を示す。図2のCは、実施例3に示した方法で調製した方法で調製した試料の結果を示す。図2に示したように実施例3及び4で得た環状リゾホスファチジン酸ナトリウムは、対照の特許第593338号記載の方法で調製した環状リゾホスファチジン酸ナトリウムとRf値が同一であった。

Claims (5)

  1. リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとを酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液中において反応させる工程、及び得られた反応液にエチルアルコールを添加することにより生じる沈殿を回収する工程を含む、環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
  2. リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとを酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液中において反応させる工程が、リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとを、キレート剤を含有する酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液中において反応させる工程である、請求項1に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
  3. キレート剤がEDTAである、請求項2に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
  4. リゾ型リン脂質とホスホリパーゼDとをクエン酸ナトリウム-クエン酸緩衝液中において反応させる工程、及び得られた反応液にエチルアルコールを添加することにより生じる上層液を回収する工程を含む、環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
  5. リゾ型リン脂質が、大豆由来のリゾ型リン脂質である、請求項1から4の何れか一項に記載の環状ホスファチジン酸ナトリウムの製造方法。
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