JPH03123493A - ジアシルグリセロリン脂質の加水分解法 - Google Patents

ジアシルグリセロリン脂質の加水分解法

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JPH03123493A
JPH03123493A JP25875089A JP25875089A JPH03123493A JP H03123493 A JPH03123493 A JP H03123493A JP 25875089 A JP25875089 A JP 25875089A JP 25875089 A JP25875089 A JP 25875089A JP H03123493 A JPH03123493 A JP H03123493A
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reaction
lipid
phospholipase
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hydrolysis
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Hidehiko Hibino
日比野 英彦
Nobuo Fukuda
信雄 福田
Osamu Nakachi
仲地 理
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ジアシルグリセロリン脂質を加水分解する方
法、詳しくはジアシルグリセロリン脂質の脱アシル化に
より、モノアシルグリセロリン脂質を得る方法に関する
(従来の技術) ホスホリパーゼA2は、系統名ホスファタイド2−アシ
ルバイトラーゼとも呼ばれ、ジアシルグリセロリン脂質
の5n−2位にエステル結合している脂肪酸を、位置特
異的に加水分解する酵素である。
豚膵臓由来の精製ホスホリパーゼA2活性の測定は、卵
黄1個を蒸留水100m1に懸濁した液1〇−に、酵素
液、塩化カルシウム溶液(最終濃度6×10−’M)お
よびデオキシコール酸(最終濃度2.7XIO−’M)
を加えて全量を3Qm1.とし、pHスタ・ノドを用い
てpH8,0,40℃にて0.IN水酸化ナトリウムで
滴定するCG、H,de Haasら、Biochim
、Biophys。
Acta、 159.103. (1968)) 、こ
の方法の分解条件は緩衝液でpH8に調整し、塩化カリ
ウム濃度を61に調整する必要がある。そのため、この
方法は乳化系反応であり反応生成物の精製が難しい。
合成されたジアシルグリセロリン脂質に関し、ホスファ
チジルエタノールアミン1100nがホスホリパーゼA
2.5mM塩化カルシウム、0.3%デオキシコール酸
ナトリウム、50mMグリシン−水酸化すトリウム緩衝
液(pH9,0)共存下に30〜120分反応させてい
る(T、Teramotoら、J、Biochem、 
(Tokyo) 193、1353. (1983))
。この方法の分解条件も緩衝液でpH9に調整し、塩化
カルシウム濃度を5mMに調整する必要がある。そのた
め、この方法も乳化系反応であり、反応生成物の精製が
難しい。
天然脂質原料から単離されたジアシルグリセロリン脂質
の加水分解法に関しては、ホスファチジン酸とカルシオ
リピンが検討されている。ヘビ毒ホスホリパーゼA2に
よるホスファチジン酸の加水分解は、ホスファチジン酸
と反応促進のためのレシチンを先ずエチルエーテルに溶
かす。ヘビ毒ホスホリパーゼA2と塩化カルシウムを0
.1Mトリス−塩酸緩衝液(p)17.5)に溶かした
酵素溶液を加え、37℃で1時間反応させている(H,
Okuyamaら、J、Biol、Chem、、 24
7.1414. (1972) ) 、ハブ毒ホスホリ
パーゼA2によるカルシオリピンの加水分解は、カルシ
オリピンをエチルエーテルに溶かし、ハブ毒ホスホリパ
ーゼA2と酢酸カルシウムを0.1Mホウ酸ナトリウム
(pH7,’o)に?容力)したものを加え、激しく撹
拌しながら27℃で8時間反応させている(H,Oku
yamaら、J、Biochem、+ 37+529 
(1965))。これらの加水分解条件は緩衝液でpH
を調整し、さらにカルシウム塩濃度を調整する必要があ
る。そのため、これらの方法も乳化系反応であり、反応
生成物の精製が難しい。
(発明が解決しようとする課題) 前記のような従来から知られている加水分解法では処理
できる基質量が少ない。また、入手の難しい高価な加水
分解酵素を使用したり、pHやカルシウム塩濃度を厳密
にコントロールしながら反応させなければならず、反応
生成物も純粋なものが得難く大量生産出来ないという難
点があった。
従って現在、入手が容易で安価で、しかも加水分解能の
高い天然起源の酵素を利用し、工業的に大量生産が可能
で、しかも反応生成物の分取が容易なモノアシルグリセ
ロリン脂質の製造法が求められている。
本発明は、加水分解能を有する天然起源の安価な酵素を
用いることにより、化学合成又は天然脂質原料から単離
して得たジアシルグリセロリン脂質を加水分解して、モ
ノアシルグリセロリン脂質を工業的に大量生産する新規
な方法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、化学合成又は天然脂質原料から単離したホス
ファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、
ホスファチジルイノシトールまたはホスファチジルグリ
セロールを加水分解する際に、豚膵臓由来のホスホリパ
ーゼA2酵素を用いて、非イオン性無極性有機溶媒に0
.01〜2容量%の水を添加した反応液中で反応させ、
モノアシルグリセロリン脂質を得ることを特徴とする。
本発明に用いられるホスホリパーゼA!酵素は、基質と
するジアシルグリセロリン脂質の範囲の広さ、上記の有
機溶媒系反応によるホスホリパーゼA2活性の強さと条
件の簡易さ、酵素の価格および除去の簡便さから豚膵臓
由来のものである。ホスホリパーゼAt活性を示す酵素
はホスホリパーゼA!、パンクレアチン、微生物起源の
リパーゼが知られているが、ホスファチジルコリン以外
の酸性ジアシルグリセロリン脂質に対する加水分解能が
著しく低い。また、ホスホリパーゼA2は踊乳動物の各
組織、肝、赤血球、血小板、多形核白血球、腸水肝癌細
胞などのほか、大腸菌、真菌などの微生物、蛇毒に存在
している。
本発明に用いられる豚膵臓を酵素源とするホスホリパー
ゼA2は、精製法がハースら(Biochim。
Biophys、Acta、 159.103. (1
968))によって確立された活性の高い安価な市販品
もあり、これらを利用することが出来る。市販品のホス
ホリパーゼA2にはヘビ毒由来、ハチ毒由来および細菌
由来のものがあるが、非常に高価である。しかも本発明
の加水分解条件では、微量の基質を処理出来るが、大量
の基質では高い分解率は得られない。−方、豚膵臓由来
のホスホリパーゼA2は曙ないしg単位までの同一条件
で分解が出来、酵素から混入してくる不純物もなく、あ
っても節単な処理法によって反応生成物から除去出来る
本発明における加水分解は、例えば化学合成又は天然脂
質原料から単離したジアシルグリセロリン脂質1部を、
後述する有機溶媒10〜500部に溶解し、これにホス
ホリパーゼAzを加えて行われる。酵素量は通常ジアシ
ルグリセロリン脂質1gに対して0.01〜5.0g程
度でよい。反応温度は、10℃から使用する有機溶媒の
沸点の範囲で任意に選択できるが、反応効率を考えると
、室温から50℃までの温度が望ましい。また、この方
法は豚膵臓由来のホスホリパーゼA2の熱安定性が良<
、70℃でも活性を示す。
反応時間は酵素量や反応温度によって異なるが、通常1
〜10時間程度である。また、従来のホスホリパーゼA
2を用いるジアシルグリセロリン脂質の有機溶媒と大量
の緩衝液やカルシウム塩溶液を使用する界面反応におい
ては、撹拌速度が反応進行率に大きな影響を与えたが、
本発明では通常60〜150rpmの低速撹拌で充分に
反応が進行する。また、従来のホスホリパーゼA2の反
応では、反応進行にカルシウム塩溶液やpH調整用の緩
衝液の添加が必要であったが、本発明では、これらの溶
液を必要としないため反応終了後の精製も容易である。
本発明における酵素反応は加水分解反応であるため、加
水分解に必要な最少量の水の添加が望ましい。水は有機
溶媒中に0.01〜2容量%になるように添加する。こ
の範囲の水量では、反応終了後の溶媒による再沈、乾燥
濃縮、濾過剤処理等の精製手段により容易に脱水され、
特別な脱水工程を必要としない。水の添加が0.01容
量%未満では充分に加水分解が行われず、2容量%を超
えると、水除去に伴う反応液の発泡現象、反応生成物の
損失等を生じ、また、余分な脱水工程が必要になり、コ
ストと時間がかかってしまう。
本発明に用いられる非イオン性無極性有機溶媒は、エー
テル、炭化水素、エステルの群から選ばれる。具体例と
しては、エーテルとしてジエチルエーテル、イソプロピ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等、炭化
水素としてn−ヘキサン、n−へブタン、石油エーテル
、シクロヘキサン等、エステルとして酢酸メチル、酢酸
エチル等が挙げられる。これらの有機溶媒は非イオン性
無極性溶媒であり、酵素は、これら溶媒との接触によっ
ても活性が低下しない。また基質であるジアシルグリセ
ロリン脂質に対してもある程度溶解することが出来る。
この溶媒中で反応物の親水性の強いモノアシルグリセロ
リン脂質は微少の水層に移行し、恰もこの水は相間移動
触媒の役割を果たすことが出来る。
これら以外の有機溶媒では、例えば、ハロゲン化炭化水
素やアプロチックな非イオン性極性溶媒では酵素の活性
が発揮出来ない。ジクロロエタン、クロロホルム等のハ
ロゲン化炭化水素中では酵素が失活する。メタノール、
エタノール等は酵素の阻害剤であり、アセトン、アセト
ニトリル、ジメチルスルホキサイド、ジメチルホルムア
ミド等の非イオン性極性溶媒は蛋白質である酵素を一部
溶解し、酵素の構造を変化させ活性を失わせる恐れがあ
る。
本発明において用いるホスファチジルエタノールアミン
、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール
、ホスファチジルグリセロールは化学合成、天然脂質原
料がら単離したもの及び市販の純粋な試薬が使われる。
これらの原料は脂質化学上、グリセロリン脂質に属し、
特にアシル基を2個有するジアシルグリセロリン脂質が
対象となる。
ホスファチジルエタノールアミンは卵黄脂質、ラット肝
脂質、大豆粗リン脂質からケイ酸カラムクロマトグラフ
ィーを用いてコリン含有リン脂質溶出後に単離できる。
〔例えばR,Aneja ら、Bio−chin+、B
iophys、Acta、  ■7.439 (196
9)) 、また、無水フタル酸処理する半合成法CA、
J、SIotboomら、Chem、Phys、Lip
ids+ 5.301 (1970) )や、トリチル
化誘導体を用いる全合成法(A、Hermetterら
、Chem、Phys、Lipids、 43.69 
(1987) )によっても合成品が得られる。
ホスファチジルセリンは牛脳脂質の粗ケファリン分画か
ら重ソウ処理ケイ酸カラムクロマトグラフィーやDEA
E−セルロースカラムクロマトグラフィーでカリウム塩
として単離出来る〔例えば、特開昭63−229783
号、ホスファチジルセリンの製造方法〕。また、アミノ
酸誘導体を用いる化学的合成法(A、J、Slotbo
omら、Chem、Phys、Lipids、 5゜3
01 (1970))によっても合成品が得られる。
ホスファチジルイノシトールは、乾燥パン酵母にトルエ
ンとイソプロパツールで処理した後の抽出物をケイ酸カ
ラムクロマトグラフィーにかけ、グラジェント溶出で単
離出来る。同様の方法を用いて、麦芽、牛脳、肝臓、大
豆等からも単離出来る。また、ミオイノシトールの水酸
基をベンジル基で保護する半合成法〔特開昭63−33
388号、ホスファチジルイノシトール類の製造方法〕
によっても合成品が得られる。
ホスファチジルグリセロールは大豆、卵黄、ダラム陽性
菌等から抽出した脂質を、DEAE−セルロースカラム
クロマトグラフィーにかけたり、さらにケイ酸カラムク
ロマトグラフィーを併用することで単離出来る。また、
グリセロールの存在下で、ホスファチジルコリン、ホス
ファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリンな
どを基質として、ホスホリパーゼDを働かせ、アルコー
リシスさせる生合成法CD、M、Michaelson
ら、Bio−chemistry、 12.2637 
(1973))によっても合成品が得られる。
本発明において用いるジアシルグリセロリン脂質の水素
添加物も原料の対象となる。水素添加物はジアシルグリ
セロリン脂質に触媒として5または10%Pd/C1溶
媒としてn−ヘキサン/エタノール(4:1)を用い、
水素圧10kg/a(、温度50〜55℃、反応時間2
〜4時間の反応条件〔原節子ら、日本栄養・食糧学会誌
、共、 391 (1986))により、容易に調製さ
れる。
(発明の効果) 本発明によれば、下記のような効果が得られる。
+11  温和な反応条件で収率良く目的化合物が製造
できる。
(2)反応液中に無機物を添加しないため、反応生成物
の精製が容易である。
(3)水添加量が微量なため、特別な脱水工程を必要と
せず、また均一系に近い反応のため、反応時に激しい撹
拌を必要としない。
(4)本発明で得られるモノアシルグリセロリン脂質の
一つであるリゾホスファチジルセリンは、免疫グロブリ
ンEの関与するヒスタミン遊離作用に特異的な効果を示
す等の報告から、本発明で用いられる目的化合物は、種
々な医薬品への応用が期待される。
(5)本発明で対象原料としながったアシル化リン脂質
、例えば、プラズマローゲン型リン脂質、カルシオリビ
ン、ホスファチジル−N−メチルエタノールアミン類な
どの加水分解にも応用出来る。
従って、本発明はモノアシルグリセロリン脂質の工業的
製造法として極めて好適である。
(実施例) 以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。尚、
各例中、%は重量基準である。
実施例1 卵黄脂質からケイ酸カラムを用いて単離したホスファチ
ジルエタノールアミン(含量99%、イヤトロスキャン
法)10gをエチルエーテル500−及び豚膵臓由来の
ホスホリパーゼA、(ノボインダストリー社製、レシタ
ーゼl0L) 4.5g (ホスホリパーゼAt 45
0mg含有;水の量4.1d)に添加し、撹拌子で緩や
かに撹拌し、室温で6時間おいた。
経時後、エチルエーテルをデカンテーションで除去し、
新しいエチルエーテル300−を加えて撹拌し、再度、
デカンテーションでエチルエーテルを除去した。さらに
冷アセトン300−で3回撹拌洗浄とデカンテーション
を繰り返し、粗生成物を乾燥濃縮した。この濃縮物をク
ロロホルム/メタノール同量混液300rnlに溶解し
、この溶液中に濾過助剤(ダイカライドオリエント社製
、ダイカライド・バーライH5gを添加し、撹拌後、濾
過してその母液を蒸留乾燥して5.2gの黄色のロウ状
物を得た。
黄色のロウ状物の分析値は下記の通りであった。
■TLC メルク社製T L C(Plate 5ilica G
el 60)、20X20cm、、厚さ0.25朋、展
開液:クロロホルム/メタノール/水 65/25/4
 (v/v/ν)発色剤:ディトマーレスター試薬 Rf値0.55に非常に弱< 、0.22に強く青色に
呈色。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)展開液:T
LCと同様 薄層棒:クロマロッドー3U型 分析結果: ホスファチジルエタノールアミン   3%リゾホスフ
ァチジルエタノールアミン 94%その他      
         3%実施例2 卵黄脂質からケイ酸カラムを用いて単離したホスファチ
ジルエタノールアミンを原らの方法(前出)に準拠し、
Pd/C触媒を用い完全水添(1゜v、2)ホスファチ
ジルエタノールアミン(含量99%、イヤトロスキャン
法)を調製した。水添ホスファチジルエタノールアミン
10gを酢酸エチル1000dに溶解し、次いで、豚膵
臓由来のホスホリパーゼA2(ノボインダストリー社製
、レシターゼIOLの凍結乾燥品)Igと蒸留水1rd
を添加し、撹拌子で緩やかに撹拌した。40℃で4時間
反応した。後の処理は実施例1に従い、5.4gの白色
粉末を得た。
白色粉末の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例1と同じ条件 Rf(!0.59に非常に弱< 、0.24に強く青色
に呈色。
■TLC−,FID(イヤトロスキャン法)実施例1と
同じ条件 分析結果 ホスファチジルエタノールアミン   2%リゾホスフ
ァチジルエタノールアミン 95%その他      
          3%実施例3 牛脳脂質を溶剤分別とケイ酸カラムクロマトグラフィー
を用いて単離したホスファチジルセリン(ナトリウム塩
、カリウム塩、カルシウム塩の混合物、含量98%、イ
ヤトロスキャン法)2gをn−ヘキサン1000−に溶
解し、次いで豚膵臓由来のホスホリパーゼA 2 (ノ
ボインダストリー社製、レシターゼIOLの凍結乾燥品
)Igと蒸留水Q 、 5 mlを添加し、撹拌子で緩
やかに撹拌した。30℃で7時間反応した。後の処理は
実施例1に従い、0.9gの白色粉末を得た。
白色粉末の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例1と同じ条件 Rf値0.24に非常に弱< 、0.12に強く青色に
呈色。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)実施例1と
同じ条件 分析結果 ホスファチジルセリン       4%リゾホスファ
チジルセリン     92%その他        
      4%実施例4 パン酵母にトルエンとイソプロパツールで自己分解させ
た後に脂質抽出を行い、この抽出物をケイ酸カラムを用
いて単離したホスファチジルイノシトール(含量99%
、イヤトロスキャン法)1gをジオキサン25m1に加
熱溶解し、次いで豚膵臓由来のホスホリパーゼA、(ノ
ボインダストリー社製、レシターゼIOLの凍結乾燥品
)Igと蒸留水0.1iを添加し撹拌子で緩やかに撹拌
した。50’Cで10時間反応した。後の処理は実施例
1に従い、0.7gの黄色のロウ状物を得た。
黄色のロウ状物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例1と同じ条件 Rf値0.23と0.18に青く呈色したスポットが認
められる。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)実施例1と
同じ条件 分析結果 ホスファチジルイノシトール    45%リゾホスフ
ァチジルイノシトール  50%その他       
       5%実施例5 大豆リン脂質からDEAE−セルロースカラム処理とケ
イ酸カラム処理を用いて単離したホスファチジルグリセ
ロールを原らの方法(前出)に準拠しPd/C触媒を用
いて、完全水添(1,V、5)ホスファチジルグリセロ
ール(ナトリウム塩、含量95%、イヤトロスキャン法
)2gをエチルエーテル400−に溶解し、次いで豚膵
臓由来のホスホリパーゼA!(ノボインダストリー製、
レシターゼ10Lの凍結乾燥品)4gと蒸留水4−を添
加し、撹拌子で緩やかに撹拌した。25℃で5時間反応
した。後の処理は実施例1に従い、1.1gの白色粉末
を得た。
白色粉末の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例1と同じ条件 Rf値0.55に非常に弱<、0.22に強く青色に呈
色したスポットが認められる。
■TLC−1’lD(イヤトロスキャン法)実施例1と
同じ条件 分析結果 ホスファチジルグリセロール    5%リゾホスファ
チジルグリセロール  91%その他        
      4%比較例1 実施例1の反応条件のうちエチルエーテルをメタノール
に換えて同様に反応した。後の処理は実施例1に従い、
8.3gの黄色のロウ状物を得た。
黄色のロウ状物の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例1と同じ条件 Rf値0.55に強< 、0.22に弱く青色に呈色し
たスポットが認められる。
■TLC−FID (イヤトロスキャン法)実施例1と
同じ条件 分析結果 ホスファチジルエタノールアミン   92%リゾホス
ファチジルエタノールアミン 5%その他      
          3%以上の結果より、本性の豚膵
臓由来のホスホリパーゼA、によるジアシルグリセロリ
ン脂質の加水分解に関し、非イオン性無極性溶媒を使用
しない条件では、分解反応が進行しないことが判明した
比較例2 実施例1の反応条件のうち水の添加量を50−に換えて
同様に反応した。低速撹拌ではエーテル層と水層が分離
するので、全体を均一に保つため、撹拌子で激しく撹拌
し乳化状態にした。反応終了後、減圧下に溶媒を留去し
、さらに連続的に脱水を試みたが、反応液に発泡現象が
認められた。そのためベンゼン50dを加えて減圧蒸留
を3回繰り返して脱水した。この蒸留残香を冷アセトン
200m1で2回撹拌とデカンテーションを行い粗生成
物を得た。この粗生成物をクロロホルム/メタノール同
量混液に溶解したが、この溶媒に不溶な物質が出現した
。この物質は脱水前の反応溶媒には認められなかった。
以上の結果から、本性に比べて従来法では厳しい反応条
件が要求され、さらに反応生成物の脱水や精製が困難で
あり、特別な工程が必要であった。
比較例3 実施例5の反応条件のうち、蒸留水の量は10■(0,
01d)で反応を行った。後の処理は実施例1に従い、
1.7gの白色粉末を得た。
白色粉末の分析値は下記の通りであった。
■TLC 実施例1と同じ条件 Rf値0.56に強(,0,26に非常に弱く青色に呈
色したスポットが認められた。
■TLC−FID(イヤトロスキャン法)実施例1と同
じ条件 分析結果 ホスファチジルグリセロール    87%リゾホスフ
ァチジルグリセロール  7%その他        
       6%以上の結果から、本性の酵素による
ジアシルグリセロリン脂質の加水分解に関し、蒸留水が
0.01容量%以下の条件では、分解率が低下すること
が判明した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  化学合成又は天然脂質原料から単離したホスファチジ
    ルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファ
    チジルイノシトールまたはホスファチジルグリセロール
    を加水分解する際に、豚膵臓由来のホスホリパーゼA_
    2酵素を用い、非イオン性無極性有機溶媒に0.01〜
    2容量%の水を添加した反応液中で反応させ、モノアシ
    ルグリセロリン脂質を得ることを特徴とするジアシルグ
    リセロリン脂質の加水分解法。
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