JPH0540914A - 磁気ヘツド - Google Patents

磁気ヘツド

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JPH0540914A
JPH0540914A JP19670991A JP19670991A JPH0540914A JP H0540914 A JPH0540914 A JP H0540914A JP 19670991 A JP19670991 A JP 19670991A JP 19670991 A JP19670991 A JP 19670991A JP H0540914 A JPH0540914 A JP H0540914A
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magnetic head
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ダブルアジマスヘッド等のコンビネーション
ヘッドのように磁気ヘッド走行方向に沿って複数近接し
て配設される磁気ヘッドにおいて、近接する各磁気ヘッ
ド対向面5・5’のどちらか一方を非磁性体材料とす
る。 【効果】 従来は、メイントラック部内のクロストー
ク、近隣接するトラックからのクロストークを回避する
ために、近接する各磁気ヘッド対向面を疑似ギャップ作
用を低減する形状に成形する追加加工工程を必要として
いたが、上記構成では、通常の製造工程で上記各クロス
トークを回避した磁気ヘッドを得ることができ、従来の
ような追加加工工程を省くことができる。この結果、上
記各クロストークの回避のために従来生じていたコスト
アップを低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
ー(VTR)等の磁気記録再生装置に搭載されるコンビ
ネーションヘッドなどの磁気ヘッドに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】家庭用VTRに用いられるコンビネーシ
ョンヘッドでは、例えば図8に示すように、ヘッドチッ
プ21・21’が、それぞれのギャップ27・27’
を、それらヘッドチップ21・21’の走行方向に沿っ
て1つのベース22上に近接して貼り付けられており、
VHS方式のベースの場合、そのギャップ間隔X’は0.
74mmであり、上記各ヘッドチップ21・21’は、それ
らの間にクロストークを生じる位置関係にある。なお、
各ヘッドチップ21・21’が1つのベース22上に張
りつけられている場合も、それらの間隔が上記と同様で
あれば、同様にクロストークを生じる関係である。
【0003】そのようなコンビネーションヘッドを用い
る理由としては様々で、例えば標準モード用と長時間モ
ード用としてそれぞれ独立した磁気ヘッドが必要になる
場合や、記録密度の問題より2チャンネル同時記録が必
要となる場合などが挙げられるが、VHS方式の場合は
前者の理由による。
【0004】コンビネーションヘッドの各ヘッドチップ
21・21’の摺動面は、例えば図9に示すように、磁
気回路を構成する各磁気コア23・23’が非磁性材料
であるボンディングガラス24・24’によってトラッ
ク幅規制がなされて、各ギャップ27・27’が形成さ
れており、各磁気コア23・23’には磁性材料である
フェライトが用いられている。
【0005】このようなコンビネーションヘッドでは、
各ヘッドチップ21・21’にそれぞれヘッドチップ対
向側エッジ25・25’が形成され、それらの間の空間
としてスリット26が形成されている。なお、各ヘッド
チップ21・21’のギャップ27・27’により決ま
るトラック幅をTw’、各磁気コア23・23’における
摺動面の厚みをCw’、スリット26の間隔をG’で、各
ギャップ27・27’長をg’と呼ぶ。
【0006】このような磁気ヘッドでは、非磁性材料で
あるボンディングガラス24・24’以外は磁性材料で
あるフェライトから成る磁気コア23・23’により形
成されているため、ヘッドチップ対向側エッジ25・2
5’もフェライトである。したがって、スリット26
が、記録再生信号、特に長波長側においてギャップ27
・27’に対して形状効果により疑似ギャップとなる。
【0007】このようなコンビネーションヘッドを記録
されている磁気テープ上に走行させると、例えば図10
に示すように、磁気テープ28上には、トラックパター
ン(以下、トラックという)R1・L1・R2・L2・R3・L3・
R4・L4…が記録されていて、ここで、RとLはそれぞれ
異なるアジマス角を示し、それらの幅をトラックピッチ
(Tp)と呼ぶ。
【0008】VHS方式の長時間(3倍)モードの場
合、Tp=19μmであるので、Cw= 160μmとしたとき、
再生中のメイントラックを、例えばトラックR3とする
と、それ以外に、スリット26はトラックR1・L1・R2・
L2・L3・R4・L4の7つの近隣トラックを同時に通過する
ことになる。また、スリット26の間隔Gはギャップ長
gに対し、102 〜103 倍のため、記録再生信号における
短波長側である輝度信号への影響はなく、ほとんど長波
長側である色信号に影響を与えることになる。特に、位
相が同じである同一アジマストラックの影響を受け易
く、上記のような際では再生中のメイントラックとなっ
ているトラックR3に対しトラックR1・R2・R4からの信号
が同時に再生され、クロストーク成分となる。
【0009】次に、上記のようなクロストークの発生す
る理由について説明する。磁気テープ28を再生中のコ
ンビネーションヘッドであるヘッドチップ21・21’
中の磁気の流れを示す概念図である図11に示すよう
に、ギャップ27がトレースするメイン信号となる再生
媒体残留磁化29により磁気コア23内に磁束Φ1 を生
じ、その磁束Φ1 の変化によってコイル中に起電力が発
生すると同時に、スリット26が近隣のトラックをトレ
ースするため、クロストーク信号となる近隣媒体残留磁
化29’により磁気コア23・23’に磁束Φ2 を生
じ、その磁束Φ2 の変化によってコイル中に起電力が発
生する。
【0010】したがって、再生媒体残留磁化29および
近隣媒体残留磁化29’の磁束が同時にコイルを通過す
ることにより、ギャップ27によるメイントラックの再
生信号に対し、近隣トラックからの信号がクロストーク
と呼ばれる妨害信号が重なりあって出力されるという問
題点を有していた。
【0011】このように従来のフェライトヘッドにおけ
るコンビネーションヘッドのスリット26による疑似ギ
ャップ作用によって生じるクロストークとしては2種類
に分類でき、上述した問題点以外では、図6におけるト
ラックR3において、ギャップ27に対しスリット26が
疑似ギャップとなる場合、そのメイントラック部でのク
ロストークを生じるという問題点を有していた。
【0012】ここで、メイントラック部でのクロストー
クを問題点と呼ぶ一方、前述した近隣接するトラック
からのクロストークを問題点と呼び、これらのクロス
トークを生じた場合、モニター上では特に色信号に対し
影響を与え、問題点はバースト信号のクロストークに
よる縦縞、問題点はカラーフリッカーの症状の原因と
なる。
【0013】また、例えば図12に示すようなフェライ
ト・合金複合型ヘッドでは、磁気コア23・23’は合
金膜30・30’以外はフェライトである。したがっ
て、ヘッドチップ対向側エッジ25・25’は磁性材料
であるフェライトで形成されているため、問題点およ
びが発生する。
【0014】一方、例えば図13に示すような薄膜積層
ヘッドでは、磁気コア23・23’は合金膜30・3
0’で形成され、他の部分は非磁性材料から成る基板3
1・31’で磁気ヘッドが構成されている。よって、こ
の磁気ヘッドの場合、ヘッドチップ対向側エッジ25・
25’において大きい方のトラック幅Tw、つまり再生用
のトラック幅Twをあまり大きくできないが、近隣接する
トラックからのクロストークという問題点は形状的に
解決できる。しかし、メイントラック部でのクロストー
クという問題点は解決できない。
【0015】そこで、上記のような問題点を解決するた
めに、図14に示すように、スリット26におけるヘッ
ドチップ対向側エッジ25・25’の形状を略円弧状に
すること(特開昭60−182006号公報参照)や、図15に
示すように、ヘッドチップ対向側エッジ25・25’を
それぞれのギャップ27・27’のアジマスに対しそれ
ぞれ逆アジマスにして、ヘッドチップ対向側エッジ25
・25’間のスリット26の疑似ギャップ作用を低減し
たものが提案されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な磁気ヘッドを得るには、ヘッドチップ対向側エッジ2
5・25’を略円弧状、または逆アジマスに加工する追
加工程を必要とし、コストアップを招来するという問題
を生じている。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の磁気ヘッ
ドは、以上の課題を解決するために、ダブルアジマスヘ
ッド等のコンビネーションヘッドのように磁気ヘッド走
行方向に沿って複数近接して配設されると共に磁気コア
によるギャップを備える磁気ヘッドにおいて、相互に近
接する各磁気ヘッド対向面における磁気テープ摺動面側
の少なくともどちらか一方が非磁性体材料から成ること
を特徴としている。
【0018】請求項2記載の磁気ヘッドは、以上の課題
を解決するために、ギャップを形成する磁気コアが磁気
ヘッド走行方向に対して斜めに形成されると共に上記磁
気コア以外が非磁性体材料からなるヘッドチップを備え
る一方、ダブルアジマスヘッド等のコンビネーションヘ
ッドのように磁気ヘッド走行方向に沿って複数近接して
配設される磁気ヘッドにおいて、相互に近接する各ヘッ
ドチップにおける磁気ヘッド対向面に上記磁気コアがそ
れぞれ露出していると共に、どちらか一方の上記磁気コ
アの露出部分を含む磁気ヘッド対向面と他方の磁気ヘッ
ド対向面との角度が30度以上に形成されていることを特
徴としている。
【0019】
【作用】請求項1記載の構成により、近接する各磁気ヘ
ッド対向面のどちらか一方が非磁性材料から成ることか
ら、上記各磁気ヘッド対向面間が、従来のような疑似ギ
ャップを形成しない。よって、メイントラック部内のク
ロストークという問題点が回避でき、また、近隣接す
るトラックからのクロストークという問題点も回避で
きる。
【0020】したがって、従来は上記問題点および
を回避するために近接する各磁気ヘッド対向面を、それ
らの間での疑似ギャップ作用を低減する形状に成形する
追加加工工程を必要としていたが、上記構成では、例え
ば,基板に非磁性材料を用いて通常の製造工程により、
上記問題点およびを回避した磁気ヘッドとすること
ができ、従来のような追加加工工程を省くことができ
る。
【0021】請求項2記載の構成により、磁気コアが磁
気ヘッド走行方向に対して斜めに形成されているため、
ギャップと平行な各磁気ヘッド対向面部分をそれぞれ非
磁性材料とすることができ、よって、上記各磁気ヘッド
対向面部分が、従来のような疑似ギャップを形成しない
ことから、メイントラック部内のクロストークという問
題点が回避できる。
【0022】また、どちらか一方の前記磁気コアの露出
部分を含む磁気ヘッド対向面と他方の磁気ヘッド対向面
との角度が30度以上に形成されているため、ギャップと
上記磁気コアの露出部分との間においてはアジマスロス
を生じ、近隣接するトラックからのクロストークという
問題点も回避できる。
【0023】したがって、従来は上記問題点および
を回避するために近接する各磁気ヘッド対向面を、それ
らの間の疑似ギャップ作用を低減する形状にそれぞれ成
形する追加加工工程を必要としていたが、上記構成で
は、磁気ヘッドの一方にのみ追加加工工程を施せばよ
く、従来より少ない加工工程で上記問題点およびを
回避した磁気ヘッドとすることができる。
【0024】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図7に
基づいて説明すれば、以下の通りである。ダブルアジマ
スヘッド等のコンビネーションヘッドでは、例えば図2
に示すように、回転ドラム12の独立したヘッドベース
2・2’にヘッドチップ1・1’がそれぞれ貼り着けら
れており、各ヘッドチップ1・1’は、それらの走行方
向に沿って近接して設けられている。なお、図中のXは
近接するヘッドチップ1・1’のギャップ間距離を示
し、Gは近接するヘッドチップ1・1’の対向面間の距
離を示す。なお、ヘッドチップ1・1’間の距離が上記
のように小さければ、それらヘッドチップ1・1’が1
つのヘッドベース2に貼り付けられていてもよい。
【0025】このようなヘッドチップ1は、図3に示す
ように、基板11に山型部6を設け、その山型部6の一
方の壁面8に、軟磁性薄膜からなる磁気コア3が設けら
れ、磁気コア3を備える一対の基板11・11を、それ
らの各磁気コア3が直線状としてギャップ7を形成する
ように、非磁性材料であるボンディングガラス4により
接合してなっている。
【0026】磁気コア3は、ヘッドチップ1の磁気テー
プ摺動面17側である図1に示すように、軟磁性で、か
つ、高い飽和磁束密度を有する合金磁性薄膜10を絶縁
層9を挟んで積層されたもので、一般に合金積層薄膜と
呼ばれている。合金磁性薄膜10として、センダスト合
金、アモルファス合金、鉄系微結晶合金等が使用され、
また、絶縁層9には二酸化珪素(SiO2)やアルミナ(Al
2O3 )などが一般的に使用される。一方、基板11は非
磁性材料からなり、通常、セラミックス、結晶化ガラス
がよく用いられる。
【0027】さらに、ヘッドチップ1における各磁気コ
ア3・3は磁気ヘッド走行方向Aに対して斜めに位置し
ていて、それら磁気コア3・3がそれぞれ形成される壁
面8を有する山型部6の頂角θとしては45〜60°が一般
的である。
【0028】このようなヘッドチップ1の製造方法は、
図示しないが、略直方体形状の非磁性材料からなる基板
の表面に断面V字状の溝をダイシング加工等により連続
して形成した後、その溝の一方の壁面に前述した合金積
層薄膜(磁気コア)を形成して片側基板ブロックを作製
し、続いて、図4に示すように、一対の片側基板ブロッ
ク16を、各磁気コア3が直線状に位置してそれらの間
で所定のギャップ7を形成するように位置合わせをし、
ボンディングガラス4により接合して基板ブロック14
を作製する。
【0029】なお、上記基板ブロック14における一方
の片側基板ブロック16には、そのギャップ面16aの
背面側であるギャップ対向外面16bをギャップ7に対
して平行に研削して、その研削面とギャップ7との距離
を小さなものとしていて、磁気コア3がその研削面であ
る後述する磁気ヘッド対向面に露出しない程度に研削さ
れたものと、磁気コア3がその研削面である後述する磁
気ヘッド対向面に露出するまで研削されたものとが作製
される。
【0030】その後、その基板ブロック14を所定のピ
ッチXで切断するが、このように切断する際、ギャップ
7にアジマス角を形成するために、その切断面方向は、
基板ブロック14の長手方向両端面に対して平行でな
く、その所望するアジマス角に応じ、上記長手方向両端
面に対して角度が設けられる。このようにして図3に示
すようなヘッドチップ1が作製される。
【0031】なお、前記コンビネーションヘッドに適用
される一方のヘッドチップ1では、ギャップ7に対して
斜めに形成されている磁気コア3が露出しない程度まで
研削された前述した磁気ヘッド対向面5が形成され、他
方のヘッドチップ1’では、磁気コア3が露出するまで
研削された前述した磁気ヘッド対向面5’が形成されて
いる。よって、ダブルアジマスヘッド等のコンビネーシ
ョンヘッドでは、図1に示すように、近接しているヘッ
ドチップ1・1’間を距離を小さく設定できる。
【0032】また、それらヘッドチップ1・1’では、
それぞれの機能が異なり、例えば一方のヘッドチップ1
が通常モード用の記録・再生用に使用され、他方のヘッ
ドチップ1’が長時間モード用の再生用に使用されてお
り、よって、長時間モード用の再生用のヘッドチップ
1’の再生効率を向上させるため、ヘッドチップ1’の
ギャップ7’、つまりトラック幅Twが広く設定されてい
る。
【0033】上記のように近接して配置される各ヘッド
チップ1・1’では、それらにおける対向面の内、一方
のヘッドチップ1における対向面5が非磁性材料である
基板11から成っており、他方のヘッドチップ1’にお
ける対向面5’には磁気コア3が露出しているが、それ
ら対向面5・5’間では、磁気コア3は対向していな
い。
【0034】したがって、各ギャップ7・7’の磁気ヘ
ッド走行方向での投影部分となる磁気ヘッド対向面5・
5’部分が非磁性材料からなるため、それらの間のスリ
ット15による疑似ギャップ作用が防止されて、メイン
トラック部内のクロストークという問題点が回避で
き、また、磁気ヘッド対向面5・5’では一方にしか磁
性材料がなく、それらの間のスリット15による疑似ギ
ャップ作用が防止されて、近隣接するトラックからのク
ロストークという問題点も回避できる。
【0035】ところで、従来は各ヘッドチップ間の対向
面がフェライト等の磁性材料から成っていたので、それ
らの間での疑似ギャップ現象によるクロストーク等の問
題を回避するために、それらの対向面を略円弧状に成形
したり、逆アジマス角に成形したりするという手間のか
かる加工工程をさらに追加して設ける必要があった。
【0036】しかしながら、上記実施例の構成では、片
側基板ブロック16におけるギャップ面16aの背面側
であるギャップ対向外面16bをギャップ7に対して平
行に研削するという通常の製造方法における工程を利用
して上記のような磁気ヘッドとすることができることか
ら、従来のような追加加工工程を省くことができる。
【0037】これにより、種々のクロストークに起因す
る、すなわち、問題点に起因するバースト信号のクロ
ストークによるモニター上の縦縞や問題点に起因する
モニター上のカラーフリッカーを防止する磁気ヘッドと
するために従来生じていたコストアップを、上記構成は
回避することができる。
【0038】また、上記構成では、ヘッドチップ1の磁
気ヘッド対向面5側を磁気コア3が、一方は露出しない
程度に、他方は露出するまで研削してもよく、よって、
それらのようなヘッドチップ1・1’をダブルアジマス
ヘッド等のコンビネーションヘッドに適用すると、近接
するヘッドチップ1・1’における各ギャップ7・7’
間の距離を小さく設定できる。これにより、コンビネー
ションヘッドにおける各ヘッドチップ1・1’のトラッ
ク追従性を向上させることができる。
【0039】なお、上記の構成では、山型部6の一方の
壁面8に磁気コア3を設けた例を挙げたが、図5に示す
ように、山型部6の双方の壁面8に磁気コア3を設けた
磁気ヘッドにも、本発明を適用することが可能である。
【0040】また、上記実施例の構成では、磁気ヘッド
対向面5が全て非磁性材料からなる例を挙げたが、磁性
材料と非磁性材料とが積層された基板を用いて、磁気ヘ
ッド対向面5の磁気テープ摺動面17側が非磁性材料か
らなり、他の磁気ヘッド対向面5部分が磁性材料からな
る磁気ヘッドとしてもよい。
【0041】次に、本発明の他の実施例について図6お
よび図7に基づいて説明する。上記実施例では、コンビ
ネーションヘッドにおけるヘッドチップ1・1’のどち
らか一方の対向面5・5’に磁気コア3が露出していた
が、本実施例では、図6に示すように、磁気ヘッド対向
面5に磁気コア3が露出するまで、磁気ヘッド対向面5
側の基板11が、ギャップ7に対しそれぞれ平行に研削
されている。
【0042】その上、一方のヘッドチップ1’では、上
記磁気ヘッド対向面5’の磁気コア3’露出部分が、さ
らに研削されて磁気コア露出対向面5”が、その上端辺
と前記他方のヘッドチップ1である磁気ヘッド対向面5
の上端辺との角度θ1 を30度以上となるように形成され
ている。
【0043】このような磁気コア露出対向面5”の形成
方法は、図7に示すように、ギャップ面16aの背面側
が研削されて、その研削面である対向面5’に磁気コア
3’が露出した基板ブロック14に対して、その対向面
5’の上端から下方に向かって磁気コア3’をそれぞれ
含むように断面略V字状の対向面溝13がダンシング加
工等により形成され、その対向面5’の上端に対して所
定の角度を有する磁気コア露出対向面5”が形成され
る。
【0044】なお、この磁気コア露出対向面5”は基板
ブロック14の上面である磁気テープ摺動面17および
その近傍において形成されればよく、よって、この対向
面溝13は対向面5’の下端まで通る必要がなく、下方
に向かって対向面溝13の深さが浅くなるように形成さ
れ、また、この対向面溝13の形成精度はそれほど必要
ではない。
【0045】よって、このように作製された磁気ヘッド
をダブルアジマスヘッド等のコンビネーションヘッドに
適用すると、図6に示すように、対向面5・5”に露出
している各磁気コア3・3’の平均距離G2 は、磁気コ
ア露出対向面5”を設けることにより大きくできる。
【0046】さらに、各磁気コア3・3’面間の角度θ
1 を30度以上となるように設けられ、かつ、各ギャップ
7・7’のアジマス角が、例えばVHS方式では6度で
あるため、ヘッドチップ1’が再生用として使用されて
いる場合、そのギャップ7’で再生されているトラック
であるメイントラックと同アジマスの近隣接トラックに
対して、磁気コア露出対向面5”上の磁気コア3’は42
度以上のアジマス角を有し、また、上記磁気コア3’は
前記メイントラックと逆アジマスの近隣接トラックに対
して30度以上のアジマス角を備えていることとなり、近
隣接するトラックからのクロストークはアジマスロスの
ため大きく減衰する。よって、近隣接するトラックから
のクロストークという問題点が回避される。
【0047】その上、各磁気コア3・3’は、各ギャッ
プ7・7’に対して斜めに形成され、また、その斜めの
角度は各アジマス角より充分に大きいことから、上記ギ
ャップ7’で再生されているトラック上における各磁気
ヘッド対向面5・5’部分は非磁性体である基板11・
11’からなっており、前記メイントラック内でのクロ
ストークという問題点も回避される。
【0048】ところで、従来は従来のコンビネーション
ヘッドにおける対向面間で生じていた種々のクロストー
クが回避するため、各磁気ヘッドにおけるヘッドチップ
対向側エッジを略円弧状、または逆アジマスにそれぞれ
加工する工程を必要としていた。
【0049】しかしながら、上記実施例の構成では、基
板ブロック14のギャップ面16aの一方の背面側を、
そのギャップ面16aと平行に研削し、もしくは片側基
板ブロック16のギャップ背面16bを、そのギャップ
面16aと平行に研削した後、その研削面である対向面
5’に、それほど精度の必要でない対向面溝13を設け
るという簡単な工程を一方のヘッドチップ1’に追加す
るだけで、従来と同様に各磁気ヘッドの対向面間で生じ
ていた種々のクロストークが回避される。
【0050】これにより、種々のクロストークに起因す
る、すなわち、問題点に起因するバースト信号のクロ
ストークによるモニター上の縦縞や問題点に起因する
モニター上のカラーフリッカーを防止する磁気ヘッドと
するために従来生じていたコストアップを低減すること
ができる。
【0051】その上、ギャップ7と対向面5との距離
を、従来より小さくできるので、コンビネーションヘッ
ドにおける各磁気ヘッド対向面5・5’間の距離を従来
と同等としても、各ギャップ7・7’間の距離を小さく
でき、コンビネーションヘッドにおける磁気ヘッドのト
ラック追従性を向上させることができる。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の磁気ヘッドは、以上のよ
うに、ダブルアジマスヘッド等のコンビネーションヘッ
ドのように磁気ヘッド走行方向に沿って複数近接して配
設されると共に磁気コアによるギャップを備える磁気ヘ
ッドにおいて、相互に近接する各磁気ヘッド対向面にお
ける磁気テープ摺動面側の少なくともどちらか一方が非
磁性体材料から成る構成である。
【0053】それゆえ、各磁気ヘッド対向面における磁
気テープ摺動面側の少なくともどちらか一方が非磁性体
材料から成るので、メイントラック部内のクロストーク
を生じるという問題点が回避でき、また、近隣接する
トラックからのクロストークを生じるという問題点も
回避できる。
【0054】したがって、従来は上記問題点および
を回避するために近接する磁気ヘッドの各対向面を疑似
ギャップ作用を低減する形状に成形する追加加工工程を
必要としていたが、上記構成では、通常の製造工程で上
記問題点およびを回避した磁気ヘッドとすることが
でき、従来ような追加加工工程を省くことができる。
【0055】この結果、種々のクロストークの回避のた
めに従来生じていたコストアップを低減することができ
るという効果を奏する。
【0056】請求項2記載の磁気ヘッドは、以上のよう
に、ギャップを形成する磁気コアが磁気ヘッド走行方向
に対して斜めに形成されると共に上記磁気コア以外が非
磁性体材料からなるヘッドチップを備える一方、ダブル
アジマスヘッド等のコンビネーションヘッドのように磁
気ヘッド走行方向に沿って複数近接して配設される磁気
ヘッドにおいて、相互に近接する各ヘッドチップにおけ
る磁気ヘッド対向面に上記磁気コアがそれぞれ露出して
いると共に、どちらか一方の上記磁気コアの露出部分を
含む磁気ヘッド対向面と他方の磁気ヘッド対向面との角
度が30度以上に形成されている構成である。
【0057】それゆえ、上記各磁気ヘッド対向面におけ
るギャップと平行部分が非磁性体材料からなることによ
り、上記各磁気ヘッド対向面におけるギャップと平行部
分は従来のような疑似ギャップを形成しない。よって、
メイントラック部内のクロストークという問題点が回
避でき、また、前記磁気コア露出部分とギャップ間にお
いてはアジマスロスを生じ、近隣接するトラックからの
クロストークという問題点も回避できる。
【0058】したがって、従来は上記問題点および
を回避するために近接する磁気ヘッドの各対向面を疑似
ギャップ作用を低減する形状に成形する追加加工工程を
それぞれの磁気ヘッドに必要としていたが、上記構成で
は、磁気ヘッドの一方にのみ追加加工工程を施せばよ
く、従来より少ない加工工程で上記問題点およびを
回避した磁気ヘッドとすることができる。
【0059】この結果、種々のクロストークの回避のた
めに従来生じていたコストアップを低減することができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッドの正面図である。
【図2】コンビネーションヘッドとして回転ドラムに取
りつけられた上記磁気ヘッドの概略構成図である。
【図3】上記磁気ヘッドの斜視図である。
【図4】上記磁気ヘッドを製造する際の一対の片側基板
ブロックを接合した基板ブロックの斜視図である。
【図5】本発明の他の磁気ヘッドの正面図である。
【図6】本発明のさらに他の磁気ヘッドの正面図であ
る。
【図7】上記磁気ヘッドを製造する際の一対の片側基板
ブロックを接合した基板ブロックの斜視図である。
【図8】コンビネーションヘッドとして回転ドラムに取
りつけられた従来の磁気ヘッドの概略構成図である。
【図9】近接して設けられた上記各磁気ヘッドの正面図
である。
【図10】上記各磁気ヘッドが磁気テープを摺動する様
子の説明図である。
【図11】上記各磁気ヘッドが磁気テープを摺動する際
に発生するクロストークを説明する概念図である。
【図12】従来の他の磁気ヘッドの正面図である。
【図13】従来のさらに他の磁気ヘッドの正面図であ
る。
【図14】上記磁気ヘッドの問題点を回避するために提
案された従来の磁気ヘッドの正面図である。
【図15】従来のさらに他の磁気ヘッドの正面図であ
る。
【符号の説明】
1 ヘッドチップ 3 磁気コア 5 磁気ヘッド対向面 7 ギャップ 17 磁気テープ摺動面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダブルアジマスヘッド等のコンビネーショ
    ンヘッドのように磁気ヘッド走行方向に沿って複数近接
    して配設されると共に磁気コアによるギャップを備える
    磁気ヘッドにおいて、 相互に近接する各磁気ヘッド対向面における磁気テープ
    摺動面側の少なくともどちらか一方が非磁性体材料から
    成ることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】ギャップを形成する磁気コアが磁気ヘッド
    走行方向に対して斜めに形成されると共に上記磁気コア
    以外が非磁性体材料からなるヘッドチップを備える一
    方、ダブルアジマスヘッド等のコンビネーションヘッド
    のように磁気ヘッド走行方向に沿って複数近接して配設
    される磁気ヘッドにおいて、 相互に近接する各ヘッドチップにおける磁気ヘッド対向
    面に上記磁気コアがそれぞれ露出していると共に、どち
    らか一方の上記磁気コアの露出部分を含む磁気ヘッド対
    向面と他方の磁気ヘッド対向面との角度が30度以上に形
    成されていることを特徴とする磁気ヘッド。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03160608A (ja) * 1989-11-17 1991-07-10 Hitachi Ltd 磁気ヘッドおよびこれを用いた磁気ヘッド装置
JPH04353613A (ja) * 1991-05-30 1992-12-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ダブルアジマス磁気ヘッドおよびその製造方法並びに磁気記録再生装置

Patent Citations (2)

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