JPH0896320A - 複合型磁気ヘッド - Google Patents

複合型磁気ヘッド

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JPH0896320A
JPH0896320A JP25289394A JP25289394A JPH0896320A JP H0896320 A JPH0896320 A JP H0896320A JP 25289394 A JP25289394 A JP 25289394A JP 25289394 A JP25289394 A JP 25289394A JP H0896320 A JPH0896320 A JP H0896320A
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JP
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JP25289394A
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Yayohiko Higuchi
八代彦 樋口
Toshihiko Fukazawa
利彦 深沢
Shingo Fukazawa
信悟 深沢
Hidefumi Taguchi
秀文 田口
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 リードライトコアと中間コアのリードライト
ギャップ構成面の間にリードライトギャップが形成され
た複合型磁気ヘッドにおいて、前記リードライトコアお
よび中間コアの一方のコアの第1リードライトギャップ
構成面は、トラック幅と同一の幅とされており、他方の
コアの第2リードライトギャップ構成面の幅は、前記第
1リードライトギャップ構成面の幅より1μm 以上大き
く、該前記第1リードライトギャップ構成面の幅の1.
003〜1.32倍に設定されていることを特徴とす
る。 【効果】 本発明の複合型磁気ヘッドにおいては、上記
の構造を有するため、リードライトコアと中間コアのト
ラック合わせを短時間で容易にでき、ひいてはヘッド全
体の製造時間も短縮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合型磁気ヘッドに関
し、更に詳細には、リードライトコア、中間コアおよび
イレーズコアを一体化してなり、リードライトコアと中
間コアのリードライトギャップ構成面の間にリードライ
トギャップが、中間コアとイレーズコアのイレーズギャ
ップ構成面の間にイレーズギャップがそれぞれ形成され
た複合型磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フロッピーディスク駆動装置の複
合型磁気ヘッドは、その特性、生産性を向上させるため
にリードライトコア(第1コア)、中間コア(第2コ
ア)およびイレーズコア(第3コア)の形状、構造につ
いて種々のものが開発され、開示されている。例えば特
開昭57−58221号に開示された複合型磁気ヘッド
(図6参照)では、中間コア2に消去用ヘッドのトラッ
ク幅を規制する切欠き部5を設け、記録再生ギャップの
トラック幅を規制する切欠き部4を記録再生コア1に設
けている。また、特公平6−19813号(第7図参
照)では、記録再生ギャップのトラック幅を規制する切
欠き部4を記録再生コア(第1コア)1と中間コア(第
2コア)2の両方の両端に同幅になるように設け消去ギ
ャップを規制する切欠き部56を消去コア(第3コア)
3のみに両端およびコア中央部に設けた磁気ヘッドが開
示されている。これらは、通称トンネルイレーズ複合型
磁気ヘッドと呼ばれ、磁気的干渉によるオフトラック特
性の向上(ノイズの低減)と製造コストの低減、製造の
容易性、寸法精度の向上を考慮したものである。
【0003】ところで、図6に示されたヘッドでは、記
録再生トラックおよび消去トラックを規制する切欠き部
を片側コアのみに設けることで、製造を単純化してい
る。しかしこの構造のヘッドでは、中間コアの記録再生
ギャップを形成する面がコアピースの全幅にあるため、
隣接トラックの影響を受け易く、オフトラック特性上ノ
イズが大きくなり(図5の線d)実用上問題となる。ま
た、図7に示されたヘッドでは、図5の線cのようなオ
フトラック特性をもち、図6のヘッドの特性上の問題点
を改良したものであるが、記録再生トラックを規制する
切欠き部を第1、第2コア両者に設け、さらにそのトラ
ック幅を規制する両者のコア幅L3、L4が同幅である
ため、トラック合わせが困難であり、このトラック合わ
せに時間がかかる。また、両者のトラック幅形成部は微
細なカケなどによる不良も無視できず、トラック幅精
度、ピッチ精度および高度な溶着技術が必要となり製造
が困難である。このような図7に示された従来のヘッド
の問題点を解決するため、実開昭61−64613号に
おいては、「磁気ヘッドのギャップ部において、ギャッ
プを構成する2つのコア部の、ギャップ貼り合わせ面の
幅が互いに異なることを特徴とする、磁気ヘッドのギャ
ップ構造。」が提案されている。しかしながら、このギ
ャップ構造においては、2つのコア部材のギャップ貼り
合わせ面の幅の関係の具体的な提案がなく、実現するに
は至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
複合型磁気ヘッドの特性上の問題点および製造上の問題
点を同時に解決することのできる複合型磁気ヘッドを提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は下記
(1)〜(3)の本発明によって達成される。 (1)リードライトコア、中間コアおよびイレーズコア
を一体化してなり、リードライトコアと中間コアのリー
ドライトギャップ構成面の間にリードライトギャップ
が、中間コアとイレーズコアのイレーズギャップ構成面
の間にイレーズギャップがそれぞれ形成された複合型磁
気ヘッドにおいて、前記リードライトコアおよび中間コ
アの一方のコアの第1リードライトギャップ構成面は、
前記一方のコアの両側部に前記リードライトギャップの
トラック幅を規制する切欠き部が設けられて、トラック
幅と同一の幅とされており、他方のコアの第2リードラ
イトギャップ構成面は、その幅が前記第1リードライト
ギャップ構成面の幅より大きくなるように、前記他方の
コアの両側部に切欠き部が設けられており、前記第2リ
ードライトギャップ構成面の幅が、前記第1リードライ
トギャップ構成面の幅より1μm 以上大きく、該前記第
1リードライトギャップ構成面の幅の1.003〜1.
32倍に設定されていることを特徴とする複合型磁気ヘ
ッド。 (2)前記一方のコアがリードライトコアであり、前記
他方のコアが中間コアである上記(1)の複合型磁気ヘ
ッド。 (3)前記イレーズギャップが、イレーズコアのほぼ中
央部と両側端部に設けた切欠き部によって規定された2
つのイレーズギャップからなり、前記イレーズコアの両
側端部に設けた切り欠き部によってコア全体の幅を大き
く設定した上記(1)または(2)の複合型磁気ヘッ
ド。
【0006】
【作用・効果】本発明の複合型磁気ヘッドにおいては、
上記の構造を有するため、リードライトコアと中間コア
のトラック合わせを短時間で容易にでき、ひいてはヘッ
ド全体の製造時間も短縮することができる。また、記録
再生ギャップの幅広側のトラック加工寸法公差を大きく
でき、また角部にカケなどが生じても記録トラック幅に
影響が生じず歩留りが向上する。さらに記録再生ギャッ
プを形成するコアの両方に切欠きを設けるため、オフト
ラック特性が向上する。またピース幅を大きくとれるの
で全体の磁気抵抗を小さくできる。
【0007】また、本発明の複合型磁気ヘッドにおいて
は、幅広の第2リードライトギャップ構成面を中間コア
に設けることが好ましい。これは、初めから体積の小さ
い中間コアへ大きな切欠き部を形成して大きな体積減少
が生じることを防止するためである。中間コアは、リー
ドライトコアおよびイレーズコアへの溶着により歪みが
発生し、コアの磁気特性が劣化するという問題が発生す
る。コアの体積が小さければその影響が大きく、その結
果、上記のオフトラック特性等の特性が劣化するおそれ
がある。この点において、上記実開昭61ー64613
号においては、幅広の第2リードライトギャップ構成面
をリードライトコア側に設ける例のみが開示されてお
り、本発明とは異なる。また、実開昭61ー64613
号においては、中間コアとしてリードライト側とイレー
ズ側で別々のコアを用いており、本発明のように、リー
ドライト側とイレーズ側で中間コアを共用していない。
なお、中間コアを共用しない方がオフトラック特性は良
いが、出力・分解能などの基本特性は悪くなる。
【0008】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について、詳
細に説明する。
【0009】図1は、本発明の複合型磁気ヘッドの1例
の全体を示す斜視図であり、図2はその平面図である。
また、図3および図4は、それぞれ複合型磁気ヘッドの
変形例を示す平面図である。
【0010】本発明の磁気ヘッド10は、リードライト
コア20、中間コア40およびイレーズコア30をガラ
スボンディング等により一体化して形成される。
【0011】リードライトコア20、中間コア40およ
びイレーズコア30は、フェライトなどの材質から形成
され、同一の材質で形成されていることが好ましい。リ
ードライトコア20、中間コア40およびイレーズコア
30は、それぞれ平板形状に形成され、0.25〜5mm
程度の実質的に同一の幅を有していることが好ましい。
また、リードライトコア20、中間コア40およびイレ
ーズコア30の媒体走行方向の長さは、それぞれ1〜4
mm、0.1〜0.7mm、1〜4mm程度であることが好ま
しい。
【0012】リードライトコア20と中間コア40の対
向面はリードライトギャップ構成面21、41であり、
それらの間にリードライトギャップG1が形成されてい
る。また、イレーズコア30と中間コア40の対向面は
イレーズギャップ構成面32a、32b、42であり、
それらの間に、ヘッドの長手方向(媒体走行方向)に延
びる中心線を中心として左右に線対称に振り分けられて
配置されたイレーズギャップG2a、イレーズギャップ
G2bが形成されている。
【0013】図示されているように、リードライトコア
20のリードライトギャップ構成面21側の両側部分に
は、例えば、平面形状において底角の1つがほぼ直角で
ある台形形状の切り欠き部22、23がヘッドの長手方
向に延びる中心線を中心としてほぼ線対称に設けられて
いる。リードライトギャップ構成面21は、この切り欠
き部22、23によってその幅が決められている。ま
た、中間コア40のリードライトギャップ構成面41側
の両側部分には、例えば平面形状において底角の1つが
ほぼ直角である台形形状の切り欠き部43、44がヘッ
ドの長手方向に延びる中心線を中心としてほぼ線対称に
設けられている。リードライトギャップ構成面41は、
これらの切り欠き部43、44によってその幅が決めら
れている。上記のように、切り欠き部の形状を底角の1
つがほぼ直角である台形形状としたのは、リードライト
ギャップG1から離れた側の切り欠き部端をリードライ
トギャップG1に対して角度をつけ、隣接トラックにヘ
ッドが重なった場合に、その傾斜損失(アジマスロス)
を大きくすることにより、ノイズを低減するためであ
る。なお、上記切り欠き部の形状は、ギャップ構成面の
幅を規制できるならば、どのような形状のものであって
もよく、上記台形の他、例えば扇形等を用いることもで
きる。
【0014】上記中間コア40の切り欠き部43、44
の台形高さは、図2および図4の例では上記リードライ
トコア20の切り欠き部22、23の台形高さより小さ
くされており、一方、図4の例では上記リードライトコ
ア20の切り欠き部22、23の台形高さより大きくさ
れている。従って、図2および図4の例では、リードラ
イトコア20のリードライトギャップ構成面21の幅の
方が中間コア40のリードライトギャップ構成面41の
幅より小さくされており、一方、図3の例では中間コア
40のリードライトギャップ構成面41の幅の方がリー
ドライトコア20のリードライトギャップ構成面21の
幅より小さくされている。そして、この小さい方のリー
ドライトギャップ構成面により、リードライトギャップ
G1のトラック幅が規制される。ここで、リードライト
ギャップG1のトラック幅を規制する側のリードライト
ギャップ構成面を第1リードライトギャップ構成面と称
し、幅が広い方のリードライトギャップ構成面を第2リ
ードライトギャップ構成面と称することとすると、第2
リードライトギャップ構成面の幅は、第1リードライト
ギャップ構成面の幅より1μm 以上大きく、該第1リー
ドライトギャップ構成面の幅の1.003〜1.32
倍、特に1.03倍から1.25倍に設定されているこ
とが望ましい。なお、図2ないし図4において、第1お
よび第2リードライトギャップ構成面の幅差は、明瞭の
ため誇張して示してある。第2リードライトギャップ構
成面の幅が、第1リードライトギャップ構成面の幅に比
べて上記の値より小さい場合には、トラック合わせの作
業性の向上にあまり効果がなく、また、上記ギャップの
幅が狭くなってしまう等の欠陥が生じやすくなり、ヘッ
ドの製造における歩留りが悪くなってしまう。一方、第
1リードライトギャップ構成面の幅に比べて上記の値よ
り大きい場合には、オフトラック特性が劣化してしま
う。なお、後の実施例からも明らかなように、どのよう
なトラック幅のものであっても、第2リードライトギャ
ップ構成面の幅と第1リードライトギャップ構成面の幅
の差が5μm 程度以上となると、トラック合わせの作業
性の向上度は飽和してしまうので、特性劣化を考慮する
と、第2リードライトギャップ構成面の幅と第1リード
ライトギャップ構成面の幅の差の上限は40μm 程度と
することが特に好ましい。
【0015】ここで、本発明の複合型磁気ヘッドにおい
ては、オフトラック特性のノイズが−30dB以下である
ことが好ましい。なお、このノイズの下限は特にない
が、通常80dB程度である。
【0016】上記第1リードライトギャップ構成面すな
わちリードライトギャップのトラック幅を実質的に規制
するリードライトギャップ構成面は、リードライトコア
10に設け、第2リードライトギャップ構成面、すなわ
ち幅の広いリードライトギャップ構成面は中間コア40
に設ける方が望ましい。中間コア40は当初からその体
積が小さいので、大きい切り欠き部を設けることによ
り、更に体積が小さくなることをできるだけ避けるため
である。中間コアの体積をより大きくすることにより、
例えば、その両側にリードライトコアおよびイレーズコ
アが接着されたときの接着応力により、ねじれが生じ上
記オフトラック特性等の特性が劣化すること等を極力防
止する。
【0017】以上のようにして形成されたリードライト
ギャップG1は、ギャップ長が0.3〜2μm 、ギャッ
プ幅(トラック幅)が0.06〜0.3mm、ギャップ深
さが10〜100μm 程度であることが好ましい。この
リードライトギャップG1にはギャップ材が充填されて
いることが望ましく、ギャップ材としては、ガラス等の
非磁性材を用いる。
【0018】リードライトギャップG1を形成するた
め、リードライトコア20および中間コア40を図1な
いし図4のように突き合わせたとき、切り欠き部22と
切り欠き部43、および切り欠き部23と切り欠き部4
4で形成される空間S1およびS2には、非磁性材料が
充填されることが望ましい。この非磁性材としては、ギ
ャップ材としても用いたガラス等を用いることが好まし
い。なお、上記空間S1およびS2には、必ずしも非磁
性材料を充填しなくともよい。
【0019】さらに、図示はしていないが、リードライ
トコア20にはリードライトヘッド用の巻線が施され
る。巻線の巻線数は、通常、30〜200ターン×2程
度とすることが好ましい。コイル寸法としては径0.5
〜5mm、巾0.5〜5mm程度とすることが好ましい。
【0020】図示されているように、イレーズコア30
のイレーズギャップ構成面側の中央部分には、当初長方
形形状でイレーズギャップから離れる側がテーパ状にな
って終結した形状の切り欠き部33が形成され、この両
側にイレーズギャップ構成面32a、32bが形成され
ている。この切り欠き部33の幅は、通常、上記のリー
ドライトギャップのトラック巾とほぼ同一か、それより
若干狭いものとされる。
【0021】さらに、図2および図3に示した例のよう
に、イレーズコア30のイレーズギャップ構成面側の両
側部分に、例えば、平面形状において底角の1つがほぼ
直角である台形形状の切り欠き部34、35がヘッドの
長手方向に延びる中心線を中心としてほぼ線対称に設け
ることが好ましい。この図2および図3に示した例で
は、各コアの幅を、切り欠き部34、35の台形の高さ
分だけ図4の例より大きくすることができる。従って、
図2および3の例では、その分だけコアボリュームを大
きくすることができ、磁気抵抗を小さくすることができ
る。上記の切り欠き部33、34、35には、切り欠き
部22、23、43、44と同様にガラス等の非磁性材
が充填されることが好ましい。
【0022】上記イレーズコア30のイレーズギャップ
構成面32a、32bと中間コア40のイレーズギャッ
プ構成面42の間に一対のイレーズギャップG2a、G
2bが形成される。以上のようにして形成された各イレ
ーズギャップG2a、G2bは、ギャップ長が1〜6μ
m 、ギャップ幅が50〜100μm 、ギャップ深さが2
0〜200μm 程度であることが好ましい。このイレー
ズギャップップG2a、G2bにもギャップ材が充填さ
れていることが望ましく、ギャップ材としては、上記と
同様ガラス等の非磁性材を用いる。
【0023】なお、イレーズギャップを規制するための
切り欠き部の形状は、上記の形状に限られず、扇状や半
円形状等の形状であってもよい。
【0024】さらに、イレーズコア30には、図示して
いないが、イレーズヘッド用巻線が施されている。巻線
数は、通常20〜200ターン程度とされる。巻線コイ
ル寸法としては、径0.5〜5mm、幅0.5〜5mm程度
である。
【0025】イレーズコア30と中間コア40の固定接
続方法としては、ガラスボンディング等が用いられ、こ
れによりリードライトコア20、イレーズコア30およ
び中間コア40が全体として一体化される。
【0026】さらに、図示はしていないが、上記のリー
ドライトコア20、中間コア40およびイレーズコア3
0からなる一体化コアブロックの両側平面を挟み込むよ
うにスライダーが接着される。このスライダーは、コア
ブロックを固定補強する。スライダーの材質はチタン酸
バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、チ
タン酸ストロンチウムなどの非磁性セラミックス等が用
いられる。
【0027】そして、このような磁気ヘッドを用い、い
わゆるジンバル型磁気ヘッドおよび、いわゆるボタン
型、T型等の固定型磁気ヘッドを作成することができ
る。
【0028】このような本発明の複合型磁気ヘッドは、
フロッピーディスク駆動装置用としてその優れた特性を
有効に発揮することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0030】図2または図3に示した構造の複合型磁気
ヘッドを作製した。各コアは、Mn−Znフェライトで
作製し、ギャップ材等の充填材はガラスを用いた。コア
の幅を0.4mmとし、中間コアの長さは、0.35mmと
した。そして、リードライトギャップのトラック幅を1
31μm とし、これを1として、リードライトコアと中
間コアのリードライトギャップ構成面の幅を表1のよう
に変化させて、ヘッドを実際に作製したときの、リード
ライトコアと中間コアの位置合わせに要した時間と、オ
フトラック特性におけるノイズを測定した。なお、表1
において「幅差」とは、リードライトコアと中間コアの
リードライトギャップ構成面の幅の差の絶対値で、単位
はμm である。
【0031】リードライトコアと中間コアの位置合わせ
に要した時間は、リードライトコアと中間コアのリード
ライトギャップ構成面の幅が等しい場合を1として示し
た。一方、ノイズは、次のように測定した。まず、消磁
した磁気ディスクに対し、2F周波数を記録し、このと
きの2F成分の出力を信号出力する。次に、ヘッドを1
トラックづつ移動し、1F周波数を記録する。再び、ヘ
ッドを初期のトラック位置に戻し、1F成分の出力をノ
イズ出力として、S/N比を求めた。評価は、ノイズ−
40dB以下を◎、−38dB以下を○、−35dB以下を
△、−35dBを超えるものを×で示した。また、中間コ
アのリードライトギャップ構成面の幅をリードライトコ
アのリードライトギャップ構成面の幅の1.05倍、お
よび1.2倍としてヘッドを構成したときのオフトラッ
ク特性を図5の線a、bに示した。
【0032】
【表1】
【0033】以上のように、リードライトギャップを構
成する第1リードライトギャップ構成面および第2リー
ドライトギャップ構成面の幅の差および比を本発明の範
囲内とすることにより、ノイズの発生を良好な状態に維
持しつつ、ヘッド製造における作業性を格段に向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による複合型磁気ヘッドの斜視
図である。
【図2】図1の複合型磁気ヘッドの平面図である。
【図3】複合型磁気ヘッドの他の例を示す平面図であ
る。
【図4】複合型磁気ヘッドの他の例を示す平面図であ
る。
【図5】本発明の実施例と従来の複合型磁気ヘッドのオ
フトラック特性を示す図である。
【図6】複合型磁気ヘッドの従来例の平面図である。
【図7】他の従来例の平面図である。
【符号の説明】 10 複合型磁気ヘッド 20 リードライトコア 21 リードライトギャップ構成面 22 切り欠き部 23 切り欠き部 30 イレーズコア 32a イレーズギャップ構成面 32b イレーズギャップ構成面 33 切り欠き部 34 切り欠き部 35 切り欠き部 40 中間コア 42 イレーズギャップ構成面 33 切り欠き部 44 切り欠き部 G1 リードライトギャップ G2a イレーズギャップ G2b イレーズギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 秀文 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リードライトコア、中間コアおよびイレ
    ーズコアを一体化してなり、リードライトコアと中間コ
    アのリードライトギャップ構成面の間にリードライトギ
    ャップが、中間コアとイレーズコアのイレーズギャップ
    構成面の間にイレーズギャップがそれぞれ形成された複
    合型磁気ヘッドにおいて、前記リードライトコアおよび
    中間コアの一方のコアの第1リードライトギャップ構成
    面は、前記一方のコアの両側部に前記リードライトギャ
    ップのトラック幅を規制する切欠き部が設けられて、ト
    ラック幅と同一の幅とされており、他方のコアの第2リ
    ードライトギャップ構成面は、その幅が前記第1リード
    ライトギャップ構成面の幅より大きくなるように、前記
    他方のコアの両側部に切欠き部が設けられており、前記
    第2リードライトギャップ構成面の幅が、前記第1リー
    ドライトギャップ構成面の幅より1μm 以上大きく、該
    前記第1リードライトギャップ構成面の幅の1.003
    〜1.32倍に設定されていることを特徴とする複合型
    磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記一方のコアがリードライトコアであ
    り、前記他方のコアが中間コアである請求項1の複合型
    磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記イレーズギャップが、イレーズコア
    のほぼ中央部と両側端部に設けた切欠き部によって規定
    された2つのイレーズギャップからなり、前記イレーズ
    コアの両側端部に設けた切り欠き部によってコア全体の
    幅を大きく設定した請求項1または2の複合型磁気ヘッ
    ド。
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