JPH053754B2 - - Google Patents
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- JPH053754B2 JPH053754B2 JP61006849A JP684986A JPH053754B2 JP H053754 B2 JPH053754 B2 JP H053754B2 JP 61006849 A JP61006849 A JP 61006849A JP 684986 A JP684986 A JP 684986A JP H053754 B2 JPH053754 B2 JP H053754B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N60/00—Superconducting devices
- H10N60/10—Junction-based devices
- H10N60/12—Josephson-effect devices
Landscapes
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、ジヨセフソン論理回路やジヨセフソ
ン記憶回路として用いられるジヨセフソン接合装
置に関するものである。
ン記憶回路として用いられるジヨセフソン接合装
置に関するものである。
(従来の技術)
従来、ジヨセフソン論理回路やジヨセフソン記
憶回路に用いられるジヨセフソン接合装置はただ
一つの電流密度を有する接合層を形成後、所望の
臨界電流値に合せて接合の形状を変えてジヨセフ
ソン回路を構成していた。場合により電流密度の
異なる2種類の接合を用いる要求も生じたが、制
御性が悪いためあまり用いられていなかつた。電
流密度の異なる2種類の接合を形成する方法とし
て、回路上の異なる位置に別々に形成する手法が
ある。即ち、第1の電流密度を有する接合層を形
成した後、第2の接合層を試料全面に形成し、接
合の形状を規定する。この手法は、鉛合金プロセ
スを用いてジヨセフソンサンプリング装置を製造
する場合に使用される。この方法は、接合方法が
回路設計を制約する場合に有効に使用される。こ
の手法は、接合の臨界電流値の異なるジヨセフソ
ン接合が同一形状で製造できるという大きな利点
を持つ。接合の電流密度の選定によつては一桁以
上臨界電流値の異なる同寸法形状のジヨセフソン
接合素子を同一チツプ上に容易に製造できる。特
に高い時間分解能を有するジヨセフソンサンプリ
ング装置を、被測定回路が形成されているチツプ
上にオンチツプで製造する場合、本方式が有効に
活用される。
憶回路に用いられるジヨセフソン接合装置はただ
一つの電流密度を有する接合層を形成後、所望の
臨界電流値に合せて接合の形状を変えてジヨセフ
ソン回路を構成していた。場合により電流密度の
異なる2種類の接合を用いる要求も生じたが、制
御性が悪いためあまり用いられていなかつた。電
流密度の異なる2種類の接合を形成する方法とし
て、回路上の異なる位置に別々に形成する手法が
ある。即ち、第1の電流密度を有する接合層を形
成した後、第2の接合層を試料全面に形成し、接
合の形状を規定する。この手法は、鉛合金プロセ
スを用いてジヨセフソンサンプリング装置を製造
する場合に使用される。この方法は、接合方法が
回路設計を制約する場合に有効に使用される。こ
の手法は、接合の臨界電流値の異なるジヨセフソ
ン接合が同一形状で製造できるという大きな利点
を持つ。接合の電流密度の選定によつては一桁以
上臨界電流値の異なる同寸法形状のジヨセフソン
接合素子を同一チツプ上に容易に製造できる。特
に高い時間分解能を有するジヨセフソンサンプリ
ング装置を、被測定回路が形成されているチツプ
上にオンチツプで製造する場合、本方式が有効に
活用される。
2種類の電流密度を持つジヨセフソン装置は、
以下の様にして具体的に製造される。但し、回路
配線の製造方法に関する説明は、本発明と関係し
ないので、説明を簡単にするために省略する。
以下の様にして具体的に製造される。但し、回路
配線の製造方法に関する説明は、本発明と関係し
ないので、説明を簡単にするために省略する。
(1) 先ず、基部電極と称される鉛合金等の第1の
超伝導体電極を形成する。電極膜の膜厚は200
ナノメートル程度に通常設定される。続いて、
200〜300ナノメートル厚のSiO、SiO2等の絶縁
膜を成膜し、リフトオフ法等により第1の電流
密度を有する接合と、第2の電流密度を有する
接合のパターニングを同時に行なう。
超伝導体電極を形成する。電極膜の膜厚は200
ナノメートル程度に通常設定される。続いて、
200〜300ナノメートル厚のSiO、SiO2等の絶縁
膜を成膜し、リフトオフ法等により第1の電流
密度を有する接合と、第2の電流密度を有する
接合のパターニングを同時に行なう。
(2) 次に、第1の電流密度を有する接合の対向電
極と称される第2の超伝導体電極の形状を規定
するレジストマスクを通常の光露光技術によ
り、第1の電流密度を有する接合の電極となる
基部電極上に形成する。続いて、接合となる絶
縁膜の開口部をプラズマクリーニングを行つた
後、プラズマ酸化の手法により接合膜を成膜す
る。プラズマ酸化は、1980年2月に発行された
雑誌アイ・ビー・エム・ジヤーナル・リサー
チ・アンド・デベロツプメント(IBMJournal
Research and Development)第24巻2号206
頁〜211頁に掲載されているブルーム(R.F.
Broom)他の論文(文献1)の第3図に示さ
れているように、例えば、10-5パスカルの酸素
ガス中で40分間高周波を印加することにより2
×103A/cm2の電流密度が得られる。その後、
大気に試料をふれさせることなく、第2の超伝
導体電極となる鉛合金等を400nm程度の厚さ
成膜し、リフトオフ技術により電極のパターニ
ングを行なう。
極と称される第2の超伝導体電極の形状を規定
するレジストマスクを通常の光露光技術によ
り、第1の電流密度を有する接合の電極となる
基部電極上に形成する。続いて、接合となる絶
縁膜の開口部をプラズマクリーニングを行つた
後、プラズマ酸化の手法により接合膜を成膜す
る。プラズマ酸化は、1980年2月に発行された
雑誌アイ・ビー・エム・ジヤーナル・リサー
チ・アンド・デベロツプメント(IBMJournal
Research and Development)第24巻2号206
頁〜211頁に掲載されているブルーム(R.F.
Broom)他の論文(文献1)の第3図に示さ
れているように、例えば、10-5パスカルの酸素
ガス中で40分間高周波を印加することにより2
×103A/cm2の電流密度が得られる。その後、
大気に試料をふれさせることなく、第2の超伝
導体電極となる鉛合金等を400nm程度の厚さ
成膜し、リフトオフ技術により電極のパターニ
ングを行なう。
(3) 続いて、第2の電流密度を有する接合の対向
電極となる鉛合金等の第3の超伝導体電極を第
2項と同一の手法で、第2の電流密度を有する
接合の電極となる基部電極上に、400ナノメー
トル程度の厚さ成膜する。第3の超伝導体電極
を成膜する前に、10-4パスカルの酸素ガス中で
40分間プラズマ酸化することにより前記文献に
示されるように103A/cm2の電流密度が得られ
る。
電極となる鉛合金等の第3の超伝導体電極を第
2項と同一の手法で、第2の電流密度を有する
接合の電極となる基部電極上に、400ナノメー
トル程度の厚さ成膜する。第3の超伝導体電極
を成膜する前に、10-4パスカルの酸素ガス中で
40分間プラズマ酸化することにより前記文献に
示されるように103A/cm2の電流密度が得られ
る。
以上、2種類の電流密度を有する接合は、同じ
基部電極上に別々に成膜されて形成される。
基部電極上に別々に成膜されて形成される。
(発明が解決しようとする問題点)
以上に述べた従来の方法では、第1の電流密度
を有する接合は、接合が形成された後、第2の電
流密度を有する接合を形成するための多数の露
光、パターニング等の工程を経る。従つて、第1
の電流密度を有する接合の電流密度は、後の工程
を経ることにより、大きく変化した。このため、
第1の電流密度の再現性を高めることが非常に困
難であつた。又、従来の方法は、第1、第2の電
流密度を有する接合を別々に形成するため、製造
工程数が増大した。このため、製造歩留りが低下
し、かつ製造日数が増大した。さらに、従来は、
リフトオフ技術が用いられるので加工寸法精度が
低いという問題があつた。
を有する接合は、接合が形成された後、第2の電
流密度を有する接合を形成するための多数の露
光、パターニング等の工程を経る。従つて、第1
の電流密度を有する接合の電流密度は、後の工程
を経ることにより、大きく変化した。このため、
第1の電流密度の再現性を高めることが非常に困
難であつた。又、従来の方法は、第1、第2の電
流密度を有する接合を別々に形成するため、製造
工程数が増大した。このため、製造歩留りが低下
し、かつ製造日数が増大した。さらに、従来は、
リフトオフ技術が用いられるので加工寸法精度が
低いという問題があつた。
本発明の目的は、上記した従来の2種類の電流
密度を有するジヨセフソン接合装置の問題点を除
き、再現性の良い異なる電流密度の接合を有する
ジヨセフソン接合装置を提供することにある。又
本発明は、製造工程を簡単にし、製造歩留りの向
上と製造日数の短縮を図るという別の目的を持
つ。さらに、本発明は、加工寸法精度の高いドラ
イエツチング技術が使用できるジヨセフソン接合
装置を提供する目的を有する。
密度を有するジヨセフソン接合装置の問題点を除
き、再現性の良い異なる電流密度の接合を有する
ジヨセフソン接合装置を提供することにある。又
本発明は、製造工程を簡単にし、製造歩留りの向
上と製造日数の短縮を図るという別の目的を持
つ。さらに、本発明は、加工寸法精度の高いドラ
イエツチング技術が使用できるジヨセフソン接合
装置を提供する目的を有する。
(問題点を解決するための手段)
本発明の異なる電流密度接合を積層したジヨセ
フソン接合装置は、3層以上に積層された超伝導
体と、前記各超伝導体間にジヨセフソン効果を生
じさせる膜厚の絶縁体からなる2層以上の電流密
度が異なる接合層とが、超伝導体−接合層−超伝
導体−接合層−超伝導体の順に交互に連続して積
層形成されたジヨセフソン接合装置において、前
記積層形成された接合層の内の所望の電流密度を
与える接合層に隣接する2つの超伝導体を電極と
して配線したことを特徴とする異なる電流密度接
合を積層したジヨセフソン接合装置が得られる。
フソン接合装置は、3層以上に積層された超伝導
体と、前記各超伝導体間にジヨセフソン効果を生
じさせる膜厚の絶縁体からなる2層以上の電流密
度が異なる接合層とが、超伝導体−接合層−超伝
導体−接合層−超伝導体の順に交互に連続して積
層形成されたジヨセフソン接合装置において、前
記積層形成された接合層の内の所望の電流密度を
与える接合層に隣接する2つの超伝導体を電極と
して配線したことを特徴とする異なる電流密度接
合を積層したジヨセフソン接合装置が得られる。
(作用)
本発明のジヨセフソン接合装置は、超伝導体と
電流密度の異なる接合層を交互に2回以上連続し
て積層し、前記2層以上の接合層の一つをパター
ニングしてジヨセフソン接合の形状を規定し、し
かる後に前記ジヨセフソン接合に接する第1、第
2の超伝導体をそれぞれ基部電極と対向電極とし
て用いる配線を行つたものである。即ち、本発明
のジヨセフソン接合装置は、多層に積層された電
流密度の異なる接合の内の一つを選定してジヨセ
フソン接合としてパターニングして用いている。
ジヨセフソン接合を形成する基部電極と対向電極
は、接合形成とは異なる工程によつて形成され
る。
電流密度の異なる接合層を交互に2回以上連続し
て積層し、前記2層以上の接合層の一つをパター
ニングしてジヨセフソン接合の形状を規定し、し
かる後に前記ジヨセフソン接合に接する第1、第
2の超伝導体をそれぞれ基部電極と対向電極とし
て用いる配線を行つたものである。即ち、本発明
のジヨセフソン接合装置は、多層に積層された電
流密度の異なる接合の内の一つを選定してジヨセ
フソン接合としてパターニングして用いている。
ジヨセフソン接合を形成する基部電極と対向電極
は、接合形成とは異なる工程によつて形成され
る。
よつて本発明の装置は、用いている電流密度の
異なる接合層の全てを、試料を大気中に取り出す
ことなく、電極膜の成膜と接合膜の成膜の繰返し
によつて一度に製造できる特徴を持つ。さらにそ
の後の工程としては、基部電極の形成、接合の接
合のパターニング、配線の形成の3工程のみの少
い工程でジヨセフソン接合装置を製造できる。し
かも、全ての接合膜が受ける後工程は、全く同一
である。
異なる接合層の全てを、試料を大気中に取り出す
ことなく、電極膜の成膜と接合膜の成膜の繰返し
によつて一度に製造できる特徴を持つ。さらにそ
の後の工程としては、基部電極の形成、接合の接
合のパターニング、配線の形成の3工程のみの少
い工程でジヨセフソン接合装置を製造できる。し
かも、全ての接合膜が受ける後工程は、全く同一
である。
以上の事から、本発明の装置は製造工程の簡単
化が可能であることから、歩留りの向上、工程回
数の短縮、電流密度の再現精度の向上を図ること
ができる。しかも、全ての接合層が受ける後工程
が同一であることから、再現精度の向上が容易と
なる。さらに、本発明の装置は、多層構造の膜を
エチツチング加工することにより製造されるの
で、寸法精度の高い反応性イオンエツチング技
術、イオンミリング技術等のドライ加工技術が用
いられる。このドライ加工技術は、信頼性の高い
ニオブ系ジヨセフソン接合装置に効果的に適用で
きる。
化が可能であることから、歩留りの向上、工程回
数の短縮、電流密度の再現精度の向上を図ること
ができる。しかも、全ての接合層が受ける後工程
が同一であることから、再現精度の向上が容易と
なる。さらに、本発明の装置は、多層構造の膜を
エチツチング加工することにより製造されるの
で、寸法精度の高い反応性イオンエツチング技
術、イオンミリング技術等のドライ加工技術が用
いられる。このドライ加工技術は、信頼性の高い
ニオブ系ジヨセフソン接合装置に効果的に適用で
きる。
(第1の実施例)
本発明のジヨセフソン接合装置の第1の実施例
の構造を示す原理的な構造断面図を第1図に示
す。第1の実施例において、ジヨセフソン回路を
構成する抵抗やスクイツドを構成する制御線等の
配線は、本発明に直接依存しないので、説明を簡
単にするため省略してあり、断面形状は、発明の
原理に基づいて模式的に示してある。
の構造を示す原理的な構造断面図を第1図に示
す。第1の実施例において、ジヨセフソン回路を
構成する抵抗やスクイツドを構成する制御線等の
配線は、本発明に直接依存しないので、説明を簡
単にするため省略してあり、断面形状は、発明の
原理に基づいて模式的に示してある。
本実施例の装置は、第1の超伝導体101,1
02、第1の接合層111,112、第2の超伝
導体103,104、第2の接合層113、第3
の超伝導体105が、基板121上に形成された
接地面122上に、絶縁層123を介して順次成
膜された後、それぞれ所望の接合層を用いた第
1、第2ジヨセフソン接合装置124,125と
して形成される。
02、第1の接合層111,112、第2の超伝
導体103,104、第2の接合層113、第3
の超伝導体105が、基板121上に形成された
接地面122上に、絶縁層123を介して順次成
膜された後、それぞれ所望の接合層を用いた第
1、第2ジヨセフソン接合装置124,125と
して形成される。
ここで、第1の接合層111,112および第
2の接合層113の電流密度は、製法に関して後
で詳しく述べるが、例えば接合膜として形成した
アルミニウムの熱酸化の条件を変えることによつ
て行われる。即ち、第1の接合層111,112
として厚さ5nmのアルミニウム膜を形成した後、
1.3トール(Torr)の圧力の10%の酸素を含むア
ルゴンガス中に30分放置することにより、電流密
度として5×102A/cm2が得られる。続いて、第
2の超伝導体103,104を成膜した後、第2
の接合層113として厚さ5nmのアルミニウム
膜を成膜し、0.3トール(Torr)の圧力の10%の
酸素を含むアルゴンガス中に30分放置することに
より、電流密度として5×102A/cm2が得られる。
その後に第3の超伝導体105の層を成膜する。
2の接合層113の電流密度は、製法に関して後
で詳しく述べるが、例えば接合膜として形成した
アルミニウムの熱酸化の条件を変えることによつ
て行われる。即ち、第1の接合層111,112
として厚さ5nmのアルミニウム膜を形成した後、
1.3トール(Torr)の圧力の10%の酸素を含むア
ルゴンガス中に30分放置することにより、電流密
度として5×102A/cm2が得られる。続いて、第
2の超伝導体103,104を成膜した後、第2
の接合層113として厚さ5nmのアルミニウム
膜を成膜し、0.3トール(Torr)の圧力の10%の
酸素を含むアルゴンガス中に30分放置することに
より、電流密度として5×102A/cm2が得られる。
その後に第3の超伝導体105の層を成膜する。
第1のジヨセフソン接合装置124は、第2の
超伝導体104を基部電極、第3の超伝導体10
5を対向電極とし、両電極間の第2の接合層11
3をジヨセフソン接合として用いている。第2の
接合層113の電流密度は前述したように5×
102A/cm2が得られている。一方第2のジヨセフ
ソン接合装置125は、第1の超伝導体101を
基部電極、第2の超伝導体103を対向電極、第
1の接合層111をジヨセフソン接合として用い
ている。第1の接合層111,112の電流密度
として前述したように5×102A/cm2が得られて
いる。第1、第2のジヨセフソン接合装置への結
線は、基部電極101,104および対向電極1
03,105上に超伝導体から成る配線131,
132,133を設けて行なわれる。配線131
〜133と各電極101,104,103,10
5とは、電極表面を十分クリニングすることによ
つて密に接触されている。即ち、両超伝導体は、
回路動作に影響しない超伝導接触で、接続されて
いる。従つて、第1のジヨセフソン接合装置12
4の臨界電流値は、第2の接合層113により規
定される電流密度と接合寸法によつて決定され、
第2のジヨセフソン接合装置125の臨界電流値
は、第1の接合層111により規定される電流密
度と接合寸法によつ決まる。即ち、第1及び第2
のジヨセフソン接合装置は、それぞれ電流密度が
一桁異なる接合によつて構成されている。なお前
記したように、第1のジヨセフソン接合装置12
4の第1の接合層112と第1の超伝導体102
は、回路動作に何ら影響していない。
超伝導体104を基部電極、第3の超伝導体10
5を対向電極とし、両電極間の第2の接合層11
3をジヨセフソン接合として用いている。第2の
接合層113の電流密度は前述したように5×
102A/cm2が得られている。一方第2のジヨセフ
ソン接合装置125は、第1の超伝導体101を
基部電極、第2の超伝導体103を対向電極、第
1の接合層111をジヨセフソン接合として用い
ている。第1の接合層111,112の電流密度
として前述したように5×102A/cm2が得られて
いる。第1、第2のジヨセフソン接合装置への結
線は、基部電極101,104および対向電極1
03,105上に超伝導体から成る配線131,
132,133を設けて行なわれる。配線131
〜133と各電極101,104,103,10
5とは、電極表面を十分クリニングすることによ
つて密に接触されている。即ち、両超伝導体は、
回路動作に影響しない超伝導接触で、接続されて
いる。従つて、第1のジヨセフソン接合装置12
4の臨界電流値は、第2の接合層113により規
定される電流密度と接合寸法によつて決定され、
第2のジヨセフソン接合装置125の臨界電流値
は、第1の接合層111により規定される電流密
度と接合寸法によつ決まる。即ち、第1及び第2
のジヨセフソン接合装置は、それぞれ電流密度が
一桁異なる接合によつて構成されている。なお前
記したように、第1のジヨセフソン接合装置12
4の第1の接合層112と第1の超伝導体102
は、回路動作に何ら影響していない。
なお、本実施例を示した第1図は、本実施例の
基本断面構造を模式的に簡略化し、かつ、膜厚の
寸法を拡大して示したものである。従つて、本発
明の装置の断面形状は、製造方法やオーバエツチ
ングの程度により凹凸等が生じる。特に第1図
は、装置を平坦化して製造した例で、超伝導配線
131〜133は凹凸なく配置されている。
基本断面構造を模式的に簡略化し、かつ、膜厚の
寸法を拡大して示したものである。従つて、本発
明の装置の断面形状は、製造方法やオーバエツチ
ングの程度により凹凸等が生じる。特に第1図
は、装置を平坦化して製造した例で、超伝導配線
131〜133は凹凸なく配置されている。
次に本実施例の製造方法の好ましい一例を説明
する。従来技術により形成された接地面122、
絶縁層123上に、第1の超伝導体101,10
2を形成するニオブや窒化ニオブ等の超伝導から
成る超伝導体層と、第1の接合層111,112
を形成するシリコン酸化膜、アルミ酸化膜、ゲル
マニウム等の絶縁体から成る接合層と、第2の超
伝導体103,104を形成する超伝導体層と、
第2の接合層113を形成する接合層と、第3の
超伝導体105を形成する超伝導体層が、試料を
大気にさらすことなく順次成膜される。
する。従来技術により形成された接地面122、
絶縁層123上に、第1の超伝導体101,10
2を形成するニオブや窒化ニオブ等の超伝導から
成る超伝導体層と、第1の接合層111,112
を形成するシリコン酸化膜、アルミ酸化膜、ゲル
マニウム等の絶縁体から成る接合層と、第2の超
伝導体103,104を形成する超伝導体層と、
第2の接合層113を形成する接合層と、第3の
超伝導体105を形成する超伝導体層が、試料を
大気にさらすことなく順次成膜される。
ジヨセフソン接合の電流密度は、1985年6月に
発行された雑誌アプライド・フイジツクス・レタ
ー(Applied Physics Letter)第46巻12号1179
頁〜1181頁に掲載されている諸橋(Morohashi)
らの論文(文献2)に示されているようなアルミ
ニウム膜の熱酸化の条件を変える手法によつて好
ましく変えられる。即ち、接合膜として5nmの
アルミニウムを蒸着し、10%の酸素を含んだアル
ゴンガス中で30分室温で熱酸化を行う。このとき
の酸素とアルゴンの混合ガス圧力を文献2の第3
図に示されるように2トール〜0.2トールの間で
変化させると、接合の電流密度は約102A/cm2〜
104A/cm2で変化させることができる。本第1の
実施例では、第1の接合層を1.3トールで、第2
の接合層を0.3トールの圧力でそれぞれ30分間熱
酸化を行うことにより、第1の接合層111,1
12として5×102A/cm2の電流密度が、第2の
接合層113として5×102A/cm2の電流密度が
それぞれ得られる。
発行された雑誌アプライド・フイジツクス・レタ
ー(Applied Physics Letter)第46巻12号1179
頁〜1181頁に掲載されている諸橋(Morohashi)
らの論文(文献2)に示されているようなアルミ
ニウム膜の熱酸化の条件を変える手法によつて好
ましく変えられる。即ち、接合膜として5nmの
アルミニウムを蒸着し、10%の酸素を含んだアル
ゴンガス中で30分室温で熱酸化を行う。このとき
の酸素とアルゴンの混合ガス圧力を文献2の第3
図に示されるように2トール〜0.2トールの間で
変化させると、接合の電流密度は約102A/cm2〜
104A/cm2で変化させることができる。本第1の
実施例では、第1の接合層を1.3トールで、第2
の接合層を0.3トールの圧力でそれぞれ30分間熱
酸化を行うことにより、第1の接合層111,1
12として5×102A/cm2の電流密度が、第2の
接合層113として5×102A/cm2の電流密度が
それぞれ得られる。
その後最初に、超伝導体101,102の形状
を、反応性イオンエツチング技術やイオンミリン
グ技術を用いて形成し、超伝導体間をSiOもしく
はSiO2等の絶縁体で埋め込む。続いて、第2の
超伝導体103を前記と同様の加工技術により形
成する。続いて、第3の超伝導体105を同様に
して形成する。必要により各超伝導体間をSiO、
SiO2等の絶縁体で埋込んだ後、超伝導体の配線
131,132,133を設ける。
を、反応性イオンエツチング技術やイオンミリン
グ技術を用いて形成し、超伝導体間をSiOもしく
はSiO2等の絶縁体で埋め込む。続いて、第2の
超伝導体103を前記と同様の加工技術により形
成する。続いて、第3の超伝導体105を同様に
して形成する。必要により各超伝導体間をSiO、
SiO2等の絶縁体で埋込んだ後、超伝導体の配線
131,132,133を設ける。
以上に述べた説明から明らかな様に、本実施例
では、電流密度の異なる第1および第2の接合層
111,112,113が一度に成膜される。そ
の後、全接合層は同じ後工程を経る。よつて、本
実施例は、電流密度の再現精度と歩留りの向上が
図れる。又、ドライ加工技術が使用できるので、
寸法精度が向上すると供に、ニオブ系ジヨセフソ
ン接合装置へ好ましく適用できる。
では、電流密度の異なる第1および第2の接合層
111,112,113が一度に成膜される。そ
の後、全接合層は同じ後工程を経る。よつて、本
実施例は、電流密度の再現精度と歩留りの向上が
図れる。又、ドライ加工技術が使用できるので、
寸法精度が向上すると供に、ニオブ系ジヨセフソ
ン接合装置へ好ましく適用できる。
(第2の実施例)
本発明のジヨセフソン接合装置の第2の実施例
の構造を示す原理的な構造断面図を第2図に示
す。第1の実施の構造断面図と同様、抵抗、制御
線等は説明を簡単にするように省略してある。
の構造を示す原理的な構造断面図を第2図に示
す。第1の実施の構造断面図と同様、抵抗、制御
線等は説明を簡単にするように省略してある。
本実施例の装置は、第1の超伝導体201,2
02、第1の接合層211,212、第2の超伝
導体203,204、第2の接合層213,21
4、第3の超伝導体205,206、第3の接合
層215、第4の超伝導体207が基板221上
に形成された接地面222上に、絶縁層223を
介して順次成膜された後、所望の接合層を用いた
第1および第2のジヨセフソン接合装置224,
225として形成することによつて製造される。
02、第1の接合層211,212、第2の超伝
導体203,204、第2の接合層213,21
4、第3の超伝導体205,206、第3の接合
層215、第4の超伝導体207が基板221上
に形成された接地面222上に、絶縁層223を
介して順次成膜された後、所望の接合層を用いた
第1および第2のジヨセフソン接合装置224,
225として形成することによつて製造される。
第1、第2、第3の接合層は、第1の実施例と
同様に、1.3トール、0.8トール、0.3トールの10%
酸素を含むアルゴンガス中で30分間熱酸化され
る。この時の接合の電流密度は、第1の接合層が
5×102A/cm2、第2の接合層が103A/cm2、第3
の接合層が5×103A/cm2となる。
同様に、1.3トール、0.8トール、0.3トールの10%
酸素を含むアルゴンガス中で30分間熱酸化され
る。この時の接合の電流密度は、第1の接合層が
5×102A/cm2、第2の接合層が103A/cm2、第3
の接合層が5×103A/cm2となる。
第1のジヨセフソン接合装置224は、第3の
超伝導体205を基部電極、第4の超伝導体20
7を対向電極、第3の接合層215をジヨセフソ
ン接合として用いている。第2のジヨセフソン接
合装置225は、第2の超伝導体204を基部電
極、第3超伝導体206を対向電極、第2の接合
層214をジヨセフソン接合として用いている。
超伝導体205を基部電極、第4の超伝導体20
7を対向電極、第3の接合層215をジヨセフソ
ン接合として用いている。第2のジヨセフソン接
合装置225は、第2の超伝導体204を基部電
極、第3超伝導体206を対向電極、第2の接合
層214をジヨセフソン接合として用いている。
なお、第2図には図示されていないが、第1の
超伝導体と第2の超伝導体と第1の接合層を用い
たジヨセフソン接合装置の構造断面図は、第1図
に示した第1の実施例の第2のジヨセフソン接合
装置と同じ構造で実現できる。
超伝導体と第2の超伝導体と第1の接合層を用い
たジヨセフソン接合装置の構造断面図は、第1図
に示した第1の実施例の第2のジヨセフソン接合
装置と同じ構造で実現できる。
第1および第2のジヨセフソン接合装置への結
線は、各装置の基部電極205,204と対向電
極207,206上に、超伝導体からなる配線2
31,232,233せを設けて行なわれる。各
配線は、第1の実施例と同様、各電極に密に接触
されている。
線は、各装置の基部電極205,204と対向電
極207,206上に、超伝導体からなる配線2
31,232,233せを設けて行なわれる。各
配線は、第1の実施例と同様、各電極に密に接触
されている。
本実施例のジヨセフソン接合装置は、第1の実
施例と同一の工程を繰返すことにり製造される。
従つて、本実施例も第1の実施例と同一の効果を
有する。
施例と同一の工程を繰返すことにり製造される。
従つて、本実施例も第1の実施例と同一の効果を
有する。
又、ジヨセフソン接合の他の製法としては、接
合膜としてゲルマニウム、シリコン、スパツタで
成膜した数ナノメートルのアモルフアスシリコン
(1982年11月に発行された雑誌アイ・イー・イ
ー・イー・トランザクシヨンズ・オン・マグネテ
イクス(IEEE Transactions on Magnetics)第
MAG−18巻第6号1571頁〜1576頁のスミス(L.
N.Smith)の論文(文献3))等の方法が好まし
く適用できる。この場合には、文献3の第4図に
示されているように、接合膜の膜厚を変えること
により接合の電流密度が変えられる。
合膜としてゲルマニウム、シリコン、スパツタで
成膜した数ナノメートルのアモルフアスシリコン
(1982年11月に発行された雑誌アイ・イー・イ
ー・イー・トランザクシヨンズ・オン・マグネテ
イクス(IEEE Transactions on Magnetics)第
MAG−18巻第6号1571頁〜1576頁のスミス(L.
N.Smith)の論文(文献3))等の方法が好まし
く適用できる。この場合には、文献3の第4図に
示されているように、接合膜の膜厚を変えること
により接合の電流密度が変えられる。
超伝導体と接合層を第2の実施例上にさらに積
層してた他の実施例も本発明に含まれるのは明ら
かである。
層してた他の実施例も本発明に含まれるのは明ら
かである。
(発明の効果)
以上説明したように、本発明のジヨセフソン接
合装置は、超伝導体と電流密度の異なる接合層が
交互に多層に積層された構造を持ち、所望の電流
密度を有する接合層に接する超伝導体を電極とし
て配線を行うことにより構成される。従つて、各
接合層が一度に形成できるため、ジヨセフソン接
合の電流密度の再現精度の向上が図れる。さら
に、製造工程も簡単になるので歩留りの向上も図
れる。又、本実施例の装置は、ドライ加工技術を
用いて製造できるので、加工寸法精度が向上す
る。さらに、信頼性の高いニオブ系ジヨセフソン
接合装置へ、容易に適用できる特徴を持つ。
合装置は、超伝導体と電流密度の異なる接合層が
交互に多層に積層された構造を持ち、所望の電流
密度を有する接合層に接する超伝導体を電極とし
て配線を行うことにより構成される。従つて、各
接合層が一度に形成できるため、ジヨセフソン接
合の電流密度の再現精度の向上が図れる。さら
に、製造工程も簡単になるので歩留りの向上も図
れる。又、本実施例の装置は、ドライ加工技術を
用いて製造できるので、加工寸法精度が向上す
る。さらに、信頼性の高いニオブ系ジヨセフソン
接合装置へ、容易に適用できる特徴を持つ。
第1図は、本発明の実施例のジヨセフソン接合
装置の構造を示す原理的な構造断面図、第2図
は、同じく第2の実施例のジヨセフソン接合装置
の構造を示す原理的な構造断面図である。 101,102,201,202:第1の超伝
導体、103,104,203,204:第2の
超伝導体、105,205,206:第3の超伝
導体、207:第4の超伝導体、111,11
2,211,212:第1の接合層、113,2
13,214:第2の接合層、215:第3の接
合層、121,221:基板、122,222:
接地面、123,223:絶縁層、124,22
4:第1のジヨセフソン接合装置、125,22
5:第2のジヨセフソン接合装置、131,13
2,133,231,232,233:配線。
装置の構造を示す原理的な構造断面図、第2図
は、同じく第2の実施例のジヨセフソン接合装置
の構造を示す原理的な構造断面図である。 101,102,201,202:第1の超伝
導体、103,104,203,204:第2の
超伝導体、105,205,206:第3の超伝
導体、207:第4の超伝導体、111,11
2,211,212:第1の接合層、113,2
13,214:第2の接合層、215:第3の接
合層、121,221:基板、122,222:
接地面、123,223:絶縁層、124,22
4:第1のジヨセフソン接合装置、125,22
5:第2のジヨセフソン接合装置、131,13
2,133,231,232,233:配線。
Claims (1)
- 1 3層以上に積層された超伝導体と、前記各超
伝導体間にジヨセフソン効果を生じさせる膜厚の
絶縁体からなる2層以上の電流密度が異なる接合
層とが、超伝導体−接合層−超伝導体−接合層−
超伝導体の順に交互に連続して積層形成されたジ
ヨセフソン接合装置において、前記積層形成され
た接合層の内の所望の電流密度を与える接合層に
隣接する2つの超伝導体を電極として配線したこ
とを特徴とする異なる電流密度接合を積層したジ
ヨセフソン接合装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61006849A JPS62165378A (ja) | 1986-01-14 | 1986-01-14 | 異なる電流密度接合を積層したジヨセフソン接合装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61006849A JPS62165378A (ja) | 1986-01-14 | 1986-01-14 | 異なる電流密度接合を積層したジヨセフソン接合装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62165378A JPS62165378A (ja) | 1987-07-21 |
JPH053754B2 true JPH053754B2 (ja) | 1993-01-18 |
Family
ID=11649685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61006849A Granted JPS62165378A (ja) | 1986-01-14 | 1986-01-14 | 異なる電流密度接合を積層したジヨセフソン接合装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62165378A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0624260B2 (ja) * | 1987-08-25 | 1994-03-30 | 住友電気工業株式会社 | アナログ/ディジタル変換器 |
JPH0624261B2 (ja) * | 1987-08-25 | 1994-03-30 | 住友電気工業株式会社 | アナログ/ディジタル変換器 |
JPH0624259B2 (ja) * | 1987-08-25 | 1994-03-30 | 住友電気工業株式会社 | アナログ/ディジタル変換器 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59208797A (ja) * | 1983-05-12 | 1984-11-27 | Mitsubishi Electric Corp | ジヨセフソン素子集積回路装置 |
-
1986
- 1986-01-14 JP JP61006849A patent/JPS62165378A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59208797A (ja) * | 1983-05-12 | 1984-11-27 | Mitsubishi Electric Corp | ジヨセフソン素子集積回路装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62165378A (ja) | 1987-07-21 |
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