JPH0531405B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車両、例えばトラツクの運転室等に補
助座席として備える折畳みシートに関する。

〔従来の技術〕

トラツクの運転室には運転座席と助手座席の間
に補助座席として不使用時には折畳み収納できる
折畳みシートが備えられている。

従来、この種の折畳みシートとしては第６図及
び第７図に示すものがある。

この折畳みシート１はシートバツク２を運転室
の後壁Ｗにブラケツト３により固定し、シートク
ツシヨン４はシートバツク２の下部両側に位置し
て後壁Ｗに固定されたブラケツト５に上リンク６
と下リンク７から成るリンク機構８を介して連結
し、シートバツク２に対して起伏可能、即ち使用
時は水平に倒伏させ、不使用時はシートバツク２
の前面側に重なるように起立させて収納できるよ
うに構成されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前述した従来の折畳みシート１は不使用時にお
いてはシートクツシヨン４をリンク機構８を支点
として起立させるだけでロツク手段はなく、その
ため車両の走行中にシートクツシヨンが不要に倒
伏されるおそれがある。

本発明はかかる点に鑑み不使用時はシートクツ
シヨンを起立収納状態に確実に保持できる折畳み
シートを提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

前述した問題点を解決するために本発明は折畳
みシートを、壁面側に取付けられるシートバツク
と、床面側に対して後部において水平方向から垂
直方向へ回動自在に軸支されるシートクツシヨン
と、シートクツシヨン側に回動自在に軸支され、
常に水平状態に保持されるようにバランスが保た
れたロツクプレートと、シートバツク側に設けら
れ、シートクツシヨンの起立状態においてロツク
プレートに対し係脱されるロツクレバーとにより
構成したものである。

〔作用〕

以上のように構成したことにより、不使用時に
はロツクプレートが水平状態でロツクレバーに係
合されることによりシートクツシヨンがシートバ
ツクに重ね合わされ起立した状態でロツクされて
荷物等を載置するスペースが確保され、また使用
時にはロツクレバーのロツクプレートに対する係
合を解除することによりシートクツシヨンが水平
に倒伏回動されて使用状態に設定でき、またこの
シートクツシヨンの回動においてはロツクプレー
トは重力によつて常に水平状態に保持されるた
め、シートクツシヨンの使用状態ではロツクプレ
ートが座面より突出されることがなく、またシー
トクツシヨンの起立収納時にはロツクプレートが
水平状態で移動されてそのままロツクレバーに係
合され、シートクツシヨンは起立状態でロツクさ
れる。

〔実施例〕

以下、第１図〜第５図を参照しながら本発明の
実施例を説明する。

本例における折畳みシート１１はシートバツク
１２を車体壁面Ｗに、その上下に配される取付部
材１３ａ，１３ｂによつて固定してあり、シート
クツシヨン１４は後部両側においてシートバツク
１２の前方両側に位置して車体床面Ｆに固定され
たブラケツト１５に軸１６によつて起伏回動自在
に軸支されている。

そしてこのシートクツシヨン１４側に、後述す
るようにこのシートクツシヨン１４を折畳み収納
状態でロツクするためのロツクプレート１７が取
付けられている。即ち、シートクツシヨン１４の
一側面部の先端にはベースブラケツト１８が固定
され、このベースブラケツト１８に突設された軸
ピン１９に略へ字状に形成されたロツクプレート
１７を、その屈曲部においてブツシユ２０を介し
て回動自在に軸支してある。このロツクプレート
１７は、その一側辺部１７ａの先端が傾斜状に形
成され、その下側縁部には後述するロツクレバー
に係合される係合凹部２１が形成されており、ま
た他側辺部１７ｂは一側辺部１７ａよりやや短か
く形成されているも、その先端には錘２２が取付
けられ、この錘２２によつてロツクプレート１７
は、一側辺部１７ａが常に水平状態に保持される
ようにバランスが保たれている。

また、ベースブラケツト１８には、後述するよ
うにシートクツシヨン１４の起伏回動に伴つてロ
ツクプレート１７がシートクツシヨン１４に対し
て回動された際に、シートクツシヨン１４の水平
倒伏位置及び垂直起立位置において夫々ロツクプ
レート１７の一側辺部１７ａの下側縁及び他側辺
部１７ｂの後側縁が当接される係止ピン２３が突
設されている。

一方、このロツクプレート１７に対応してシー
トバツク１２側にはロツクレバー２４が備えられ
ている。即ち、シートバツク１２の一側部にはベ
ースブラケツト２５が固定され、このベースブラ
ケツト２５に突設された軸ピン２６に略Ｖ字状の
ロツクレバー２４をその屈曲部において回動自在
に軸支してある。このロツクレバー２４の一側辺
部２４ａの先端にはロツクピン２７が突設され、
このロックピン２７はベースブラケツト２５に穿
設された円弧状長孔２８に挿通係合されており、
また他側辺部２４ｂの先端には操作把手２９を固
着してある。

また、このロツクレバー２４が軸支される軸ピ
ン２６にはロツクレバー２４の内側においてねじ
りコイルバネ３０が嵌装され、その一端部をベー
スブラケツト２５に切伏状に突設された係止片３
１に、他端部をロツクレバー２４の他側辺部２４
ｂの前側縁に夫夫係止してあり、このねじりコイ
ルバネ３０の偏倚力によつてロツクレバー２４は
常にロツクピン２７が上方へ偏倚されるように回
動付勢され、通常の状態ではロロツクピン２７が
長孔２８の上端縁に当接することによつてロツク
レバー２４が所定位置で保持されるようになされ
ている。

次に以上の如く構成される本例の折畳みシート
１１の動作について説明する。

先ず不使用状態即ち折畳み収納状態ではシート
クツシヨン１４がブラケツト１５に対して軸１６
を中心として垂直に起立されてシートバツク１２
の前面に重ね合わされ、ロツクプレート１７の係
合凹部２１がロツクレバー２４のロツクピン２７
に係合されてシートクツシヨン１４は起立位置で
ロツクされた状態にある。

そこでこの折畳みシート１１を使用する場合
は、ロツクレバー２４の操作把手２９を前方即ち
矢印ａ方向に引張り、ロツクレバー２４をねじり
コイルバネ３０の偏倚力に抗して回動させると、
ロツクピン２７がロツクプレート１７の係合凹部
２１より抜脱されてロツクが解除され、これによ
つてでシートクツシヨン１４は水平方向に倒伏回
動して床面Ｆに形成された載置台ｆ上に載置され
使用状態に設定される。

このシートクツシヨン１４の回動においては、
ロツクプレート１７は上述した如く錘２２によつ
て両側辺部１７ａ，１７ｂのバランスが保たれて
いるため、重力によつて常に係合凹部２１を形成
した一側辺部１７ａが水平状態に保持され、即
ち、シートクツシヨン１４と相対的に回動される
ことになり、シートクツシヨン１４が水平に倒伏
された状態では一側辺部１７ａの下側縁が係止ピ
ン２３に当接される。この状態ではロツクプレー
ト１７の一側辺部１７ａとシートクツシヨン１４
とが共に水平状態にあるため、ロツクプレート１
７の一側辺部１７ａはシートクツシヨン１４の座
面より突出されることがなく、従つてロツクプレ
ート１７が着座者の身体に接触するおそれはな
い。

また、この使用状態からシートクツシヨン１４
を折畳み収納する場合は、シートクツシヨン１４
を起立方向に跳上げ回動すると、これに伴にロツ
クプレート１７は、シートクツシヨン１４の倒伏
動作時と同様に重力によつて一側辺部１７ａが水
平状態に保持されながらシートクツシヨン１４に
対し回動される。そしてシートクツシヨン１４が
略垂直に起立された状態ではロツクプレート１７
の他側辺部１７ｂの後側縁が係止ピン２３に当接
され、この状態からさらにシートクツシヨン１４
をシートバツク１２に重ねるように押圧すると、
ロツクプレート１７が係止ピン２３によつて上方
への回動を阻止された状態にあるため、ロツクプ
レート１７の一側辺部１７ａの先端部によつてロ
ツクピン２７が下方へ押圧されてねじりコイルバ
ネ３０の偏倚力に抗して長孔２８に沿つて押下げ
られこのためロツクプレート１７の一側辺部１７
ａの先端部がロツクピン２７を乗り越えて係合凹
部２１がロツクピン２７に係合され、これによつ
てシートクツシヨン１４は折畳み収納状態でロツ
クされることになる。

このように本例の折畳みシート１１は、折畳み
収納状態においてロツクレバー２４の操作把手２
９を引張るいわゆるワンタツチ動作でシートクツ
シヨン１４はロツクが解除されて倒伏し使用状態
となり、この状態ではロツクプレート１７はシー
トクツシヨン１４の座面より突出されることがな
いのでロツクプレート１７が着座者の身体に接触
するようなことはなく、また折畳み収納するには
シートクツシヨン１４を跳上げ起立させるとロツ
クプレート１７の係合凹部２１がロツクレバー２
４のロツクピン２７に自動的にロツクされてシー
トクツシヨン１４は垂直状態で固定され、車体床
面Ｆ側に荷物等を載置するスペースが形成される
ことになる。

なお、シートバツク１２は壁面Ｗに対して傾斜
可能に取付けてもよい。

以上は本発明の一実施例であつて、各構成部材
は本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更でき
るものである。

〔発明の効果〕

以上のように本発明の折畳みシートによれば、
ロツクプレートが常に水平に保たれながらシート
クツシヨンの起伏回動が行なわれ、不使用時には
シートクツシヨンを起立させるだけでロツクプレ
ートが自動的にロツクレバーに係合されるのでシ
ートクツシヨンは簡単かつ確実に折畳み収納状態
で保持され、また使用時にはロツクレバーのロツ
クプレートに対する係合を解除することによりシ
ートクツシヨンが水平に倒伏されて使用状態に設
定でき、このシートクツシヨンの使用状態におい
ては、ロツクプレートはシートクツシヨンと同じ
水平状態にあるためシートクツシヨヨンの座面よ
り突出されることがなく、このためロツクプレー
トが着座者の身体に接触するおそれのない等の効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による折畳みシートの側面図、
第２図は同シートの折畳み収納した状態の斜視
図、第３図は同シートの使用状態の斜視図、第４
図は同シートのロロツク機構部を拡大した斜視
図、第５図は同シートの分解斜視図、第６図は従
来の折畳みシートの使用状態の斜視図、第７図は
同シートの折畳み収納した状態の側面図である。 図中、１２はシートバツク、１４はシートクツ
シヨン、１７はロツクプレート、２４はロツクレ
バーである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 壁面側に取付けられるシートバツクと、 床面側に対し後部において水平方向から垂直方
   向へ回動自在に軸支されるシートクツシヨンと、 該シートクツシヨン側に回動自在に軸支され、
   常に水平状態に保持されるようにバランスが保た
   れたロツクプレートと、 上記シートバツク側に設けられ、上記シートク
   ツシヨンの起立状態において上記ロツクプレート
   に対し係脱されるロツクレバーとにより成る折畳
   みシート。