JPH0531025B2 - - Google Patents

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JPH0531025B2
JPH0531025B2 JP57210801A JP21080182A JPH0531025B2 JP H0531025 B2 JPH0531025 B2 JP H0531025B2 JP 57210801 A JP57210801 A JP 57210801A JP 21080182 A JP21080182 A JP 21080182A JP H0531025 B2 JPH0531025 B2 JP H0531025B2
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JP
Japan
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pressure
hydraulic pressure
oil
hydraulic
oil passage
Prior art date
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JP57210801A
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JPS5999148A (ja
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Shiro Sakakibara
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
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Publication of JPS5999148A publication Critical patent/JPS5999148A/ja
Publication of JPH0531025B2 publication Critical patent/JPH0531025B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H9/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members
    • F16H9/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion
    • F16H9/04Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes
    • F16H9/12Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members
    • F16H9/16Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members using two pulleys, both built-up out of adjustable conical parts
    • F16H9/18Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members using two pulleys, both built-up out of adjustable conical parts only one flange of each pulley being adjustable

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、Vベルト式無段変速機を用いた車両
用無段自動変速機の油圧制御装置に関する。
[従来技術] 従来Vベルト式無段変速機は、減速比変更のた
め、入力プーリの油圧サーボの有効受圧面積を出
力プーリの油圧サーボの有効受圧面積の2倍程度
大きく設定し、出力プーリの油圧サーボには常時
ライン圧を導くと共に、入力プーリの油圧サーボ
への供給油圧を次の(イ)〜(ハ)のように制御してい
た。
(イ) 定常走行(加減速走行以外の走行をいう、以
下同じ)時には、最大ライン圧を約1/2にレ
ベルダウンして減速比を一定に保つ。
(ロ) アツプシフト時には最大ライン圧以下の所定
油圧に昇圧して減速比を増大させる。
(ハ) ダウンシフト時には減圧して減速比を減少さ
せる。
しかるにこのように出力プーリの油圧サーボに
常時ライン圧を供給していると、ライン圧は走行
中常時高いレベルに保持させることが必要とさ
れ、かかる高いレベルのライン圧を生じさせるた
めオイルポンプの吐出圧も高くすることが必要と
なり、オイルポンプによる機関出力の消費が大き
く、伝動装置全体の効率低下を招いていた。その
ため、上記(イ)(ロ)(ハ)の各状態に最適なライン圧を供
給することにより、オイルポンプロスの低減を図
る必要がある。また、Vベルト式無段変速機内で
の減速比を急速に減少させる、いわゆる急速アツ
プシフト走行時においては、入力プーリの油圧サ
ーボに急速にライン圧を供給するが、この際ライ
ン圧は高いほど迅速なアツプシフトが得られ、ま
た前記減速比を急速に増大させる、いわゆる急速
ダウンシフト走行時においては、入力プーリの油
圧サーボの油圧を急速に排圧すると共に出力プー
リには急速にライン圧の供給を行なうが、この際
においてもライン圧は高いほど迅速なダウンシフ
トが得られる。ところが従来はオイルポンプロス
の低減のため上記(イ)(ロ)(ハ)の各状態に最適なように
最大ライン圧を設定するため、急速なシフト走行
時において十分なライン圧を得ることができなか
つた。
[発明が解決しようとする問題点] そこで本発明は、急速なアツプシフトまたはダ
ウンシフトの少なくとも一方が行なわれる場合に
入力プーリまたは出力プーリに供給させる油圧を
上昇させ、かつその昇圧比率を車両走行条件に応
じて所定の変速の速度を得るに必要な油圧に可変
に制御することにより、そのときの車両走行条件
に応じた加減速性能を得ると共に、オイルポンプ
による機関出力の消費を低減させることができる
車両用無段自動変速機の油圧制御装置を提供する
ことを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記問題点を解決するために、各油圧
サーボにより実効径が可変とされる入力プーリ及
び出力プーリと、これら入力プーリおよび出力プ
ーリ間を伝動するVベルトとからなるVベルト式
無段変速機の前記油圧サーボに供給される油圧を
車両走行条件に応じて制御することにより入力プ
ーリ及び出力プーリ間の減速比を制御する車両用
無段自動変速機の油圧制御装置において、オイル
ポンプと、該オイルポンプからの吐出油圧を油圧
サーボに供給しベルトをスリツプさせないで所定
の減速比を得るための油圧に調圧する油圧調整装
置と、油圧サーボに前記所定油圧を供給または排
出することにより入力プーリおよび出力プーリ間
の減速比を制御する減速比制御機構と、急アツプ
または急ダウンシフト信号に基づいて車両走行条
件に応じた信号を発する車両走行信号発生手段と
を有し、急アツプまたは急ダウンシフト時に前記
車両走行信号発生手段からの信号に基づいて前記
油圧調整装置を作動して前記所定油圧を昇圧し、
その昇圧比率を所定のベルトの移動速度に増速さ
せるに必要な油圧にすべく制御する車両用無段自
動変速機の油圧制御装置の構造を有する。
[発明の作用および効果] 本発明によれば、急速に行なわれるアツプシフ
トまたはダウンシフト時、例えばオーバドライブ
状態から急速にアクセルを踏み込むキツクダウン
時、あるいは、車速が高いアンダードライブ状態
から急速にアクセルを離すパワーオフ時に、車両
走行信号発生手段からの信号に基づいて所定油圧
を昇圧し、入力プーリまたは出力プーリに供給さ
れる所定油圧の昇圧比率を所定のベルトの移動速
度を得るに必要な油圧にすべく制御するので、急
速なアツプシフトまたはダウンシフト時にそのと
きの車両走行条件に応じた適正なベルトの移動速
度が得られることにより必要とされる加減速性能
が十分に得られると共に、定常走行時には前記所
定油圧を低く設定することにより、オイルポンプ
による機関出力の消費を低減させることができ
る。
[実施例] つぎに本発明を図に示す一実施例に基づき説明
する。
第1図は車両用無段自動変速機を示す。この車
両用無段自動変速機は、直結クラツチ付流体継手
である流体式トルクコンバータ100、前進後進
切換え用遊星歯車変速機構120、Vベルト式無
段変速機140、およびデフアレンシヤルギヤ1
70を備える。
トルクコンバータ100は、機関の出力軸に連
結されるフロントカバー101、該フロントカバ
ー101に溶接されるとともに内周にインペラが
取付けられたポンプインペラーシエル102、中
心部がタービンハブ104を介してトルクコンバ
ータ出力軸103に連結されたタービンランナ1
05、一方向クラツチ106を介してインナーケ
ース110に固定されたステータ107、および
タービンハブ104とフロントカバー101とを
直結する直結クラツチ108とからなり、トルク
コンバータ100と遊星歯車変速機構120との
間には機関の出力で駆動されるオイルポンプ20
が設けられている。
前進後進切換え用遊星歯車変速機構120は、
前記トルクコンバータの出力軸103を入力軸1
03とし、該入力軸と直列に配設されたVベルト
式無段変速機140の入力軸141を出力軸14
1とし、多板クラツチC1、該多板クラツチC1
を作動させる油圧サーボ121、多板ブレーキB
1、該多板ブレーキB1を作動させる油圧サーボ
122、プラネタリギアセツト130からなる。
プラネタリギアセツト130は、前記入力軸10
3に油圧サーボ121の環状油圧シリンダ123
を介して連結されたキヤリヤ131、多板クラツ
チC1を介して前記油圧シリンダ123に連結さ
れるとともに前記出力軸141にスプライン嵌合
されたサンギア132、前記多板ブレーキB1を
介してトランスミツシヨンケース220に固定可
能なリングギア133および前記キヤリヤ131
にそれぞれ回転自在に支持されるとともに、前記
サンギア132とリングギア133とにそれぞれ
歯合するダブルプラネタリギア134とからな
る。
Vベルト式無段変速機140は、前記入力軸1
41と該入力軸141に平行的に並設された出力
軸142とに、それぞれ油圧サーボによつて駆動
される入力プーリ150および出力プーリ160
を設け、これら入力プーリ150および出力プー
リ160間を、輪状薄板を重ね合せたスチールバ
ンド143に多数の金属ブロツク144を取付け
てなるVベルト145で連結してなる。入力プー
リ150は、前記入力軸141と一体に形成され
た固定フランジ151と、ダブルピストン152
および153を有する入力プーリの油圧サーボ1
54により駆動されて軸方向に変位され、入力プ
ーリの実効径を増減させる可動フランジ155と
を備える。出力プーリ160は、前記出力軸14
2と一体に形成された固定フランジ161と、ダ
ブルピストン162および163を有する出力プ
ーリの油圧サーボ164により駆動されて軸方向
に変位され、出力プーリの実効径を増減させる可
動フランジ165とを備える。
デフアレンシヤルギア170は、入力ギアであ
る駆動大歯車171、ギアボツクス172、差動
小ギア173、差動大ギア174および車軸に連
結される出力軸175からなる。
Vベルト式無段変速機の出力軸の一端にはガバ
ナ弁25が設けられ、他端には出力ギア188が
回転自在に支持されるとともに減速用プラネタリ
ギアセツト180が設けられている。減速用プラ
ネタリギアセツト180は、出力軸142に連結
されたサンギア181、トランスミツシヨンケー
ス220に固定されたリングギア182、前記出
力ギア188に連結されたキヤリヤ183、サン
ギア181およびリングギア182にそれぞれ歯
合するとともにキヤリヤ183に回転自在に支持
されたダブルプラネタリギア184とからなる。
出力ギア188はチエーン190により前記デフ
アレンシヤルギアの駆動大歯車171に連結され
ている。
第2図は第1図に示した車両用無段自動変速機
を車両走行条件に応じて変速制御するための制御
装置であり、且つ前記車両走行条件を入力とする
電子制御装置と該電子制御装置により制御される
油圧制御装置とからなる車両用無段自動変速機の
制御装置における油圧制御装置を示す。
本実施例の油圧制御装置は、油圧源であり機関
により駆動されるオイルポンプ20、車速ないし
はVベルト式無段変速機の出力軸回転速度に対応
したガバナ圧を出力するガバナ弁25、オイルポ
ンプ20からの吐出油圧を一方の油圧サーボに供
給しベルトをスリツプさせないで所定の減速比を
得るための油圧に調圧し、ベルトを挟持するため
の所定の油圧に調圧可能なベルト挟持油圧調整装
置と、所定の減速比を得るための所定の油圧に調
圧可能な減速比油圧調整装置とを有する油圧調整
装置30′、スロツトル開度に応じたスロツトル
圧を出力するスロツトル弁40、ガバナ圧に対応
したカツトバツク圧をスロツトル弁に出力し、ス
ロツトル圧を車速(ガバナ圧)に関連させるカツ
トバツク弁45、プライマリレギユレータ弁にガ
バナ圧に関連して調圧したスロツトルコントロー
ル圧を出力するライン圧調整弁47、車両走行条
件に応じて入力プーリの油圧サーボへの作動油の
給排を制御しVベルト式無段変速機の減速比を増
減させる減速比制御機構50、Vベルト式無段変
速機の出力プーリの油圧サーボに供給される油圧
の種類を前記減速比制御機構50の作動に対して
プライマリライン圧からセカンダリライン圧に交
換するシフトシーケンス機構60、入力プーリの
定常走行時の油圧サーボの油圧をバランスさせる
とともに油圧サーボの油圧の洩れを補う入力プー
リモジユレータ機構66、運転席に設けられたシ
フトレバーにより動かされ遊星歯車変速機構12
0の前進、後進を切換えるマニユアル弁70、N
→DシフトおよびN→Rシフト時における多板ク
ラツチまたは多板ブレーキの係合を円滑に行うと
ともにDレンジでの慣性走行を行うためのシフト
制御機構75、およびトルクコンバータ100の
連結クラツチ108を作動させるロツクアツプ制
御機構80を有する。
オイルポンプ20は、ボデイ201内に、一方
にスプリング202が背設され、他方は油圧サー
ボ203とされたスライドケーシング204が支
点205を中心にスライド可能な状態で収納さ
れ、さらにスライドケーシング204内にベーン
206付ロータ207が取付けられてなる容積可
変型ベーンポンプであり、油溜り208の油をオ
イルストレーナ209を介して吸い込み油路1に
吐出する。
車速対応油圧発生手段25′はガバナ弁25を
有する。ガバナ弁25は公知の構成を有し、Vベ
ルト式無段変速機の出力軸に取付けられ、油路1
から供給されたライン圧を車両速度と対応する前
記Vベルト式無段変速機の出力軸回転数に応じて
調圧し、第3図に示すガバナ圧として油路6に出
力する。
油圧調整装置30′は、油圧制御装置にプライ
マリライン圧を供給するプライマリレギユレータ
弁(油圧調整分)30、油圧制御装置にセカンダ
リライン圧を供給するセカンダリレギユレータ弁
35を有する。プライマリレギユレータ弁30
は、一方(図示下方)にスプリング31が背設さ
れたスプール32と、前記スプリング31と同方
向から前記スプール32を押圧するよう前記スプ
ール32に当接して図示下方に直列的に設けられ
たレギユレータプランジヤ33を有する。レギユ
レータプランジヤ33には大径の上側ランド33
1と小径の下側ランド332とが設けられ、上側
ランド331の有効受圧面には、チエツク弁34
および油路11を介して油路7Bから供給される
ライン圧調整弁47の出力したスロツトルコント
ロール圧またはオリフイス341を介して油路6
に連絡した油路6Aから供給されるガバナ圧が油
室333に印加され、小径の下側ランド332に
は油路7を介したスロツトル圧が印加され、これ
ら入力油圧に応じた押圧力でスプール32を図示
上方に押し上げる。スプール32は、図示上方か
らオリフイス301を介して図示上端ランドに印
加されるプライマリライン圧のフイードバツク
と、図示下方から受ける前記スプリング31のば
ね荷重および前記レギユレータプランジヤ33の
押圧力とにより変位され、油路1と油路2との連
通面積を増減させ余剰油を油路2に流出させると
ともに油路2からの流出能力を上回る余剰油はド
レインポート302からドレインさせる。これに
より油路1の油圧は車両の走行条件である車速
(ガバナ圧)とスロツトル開度(スロツトル圧)
とに関連した第4図に示すプライマリライン圧Pl
が発生する。
セカンダリレギユレータ弁35は、一方(図示
下方)にスプリング36が背設されたスプール3
7と、該スプール37に当接して図示下方に直列
的に設けられたプランジヤ38とを有し、セカン
ダリライン圧を出力する第1ポート371、セカ
ンダリライン圧を調圧する際の余剰油をトルクコ
ンバータ100および自動変速機の潤滑油必要部
に供給する第2ポート372、容積可変型オイル
ポンプ20へ吐出油量を制御するための油圧を出
力する第3ポート373、ドレインポート35
2、353、車両運転条件に応じた入力油圧であ
るスロツトル圧の入力ポート354、およびセカ
ンダリライン圧の入力ポート355を備える。
第2ポート372に連絡する油路5は、比較的
大径で設定された直径を有するオリフイス391
を介して、トルクコンバータのロツクアツプ制御
弁81を経てトルクコンバータ100に作動油を
供給する油路5Aと連絡し、且つ中径で所定の直
径に設定されたオリフイス392を介して、自動
変速機の潤滑必要部へ潤滑油を供給する油路5B
に連絡している。
セカンダリライン圧の発生している油路2と前
記ロツクアツプ制御弁81に連絡する油路5Aと
は、小径のオリフイス393を介して連絡され、
且つ油路2と前記潤滑油供給用の油路5Bとは、
さらに小径のオリフイス394を介して連絡して
いる。
このセカンダリレギユレータ弁35は次のよう
に作用する。
このセカンダリレギユレータ弁35は、スプー
ル37が、図示上方からオリフイス351を介し
て図示上端ランドに印加される油路2のセカンダ
リライン圧のフイードバツクを受け、図示下方か
らは前記スプリング36によるばね荷重と油路7
からプランジヤ38に印加されるスロツトル圧と
を受けて変位され、油路2に連絡する第1ポート
371と潤滑油等の供給油路5に連絡する第2ポ
ート372との連絡面積を増減させて、プライマ
リレギユレータ弁30によるプライマリライン圧
の調圧の際の余剰油流出油路である油路2の油圧
を、入力油圧であるスロツトル圧に応じて調圧
し、第5図に示すセカンダリライン圧Psを出力
し、且つ、オイルポンプの油圧サーボ203に制
御油圧を出力する油路8と連絡した第3ポート3
73と油路2に連絡する第1ポート371および
ドレインポート352との連絡面積を調整して油
圧サーボ203へ油圧を出力し、オイルポンプ2
0の吐出容量を制御している。
第6図にスロツトル圧を一定とした場合の、ス
プール37の変位量と油路5A、油路5B、油路
8の油圧変化の特性を示す。
(1) セカンダリライン圧が設定した適正範囲にあ
るとき(第6図においてAゾーン)。
第1ポート371と第2ポート372とが連
通し、油路5に油圧が発生しており、油路5A
のトルクコンバータ供給圧および油路5Bの潤
滑油圧は主にそれぞれオリフイス391および
392を介して油圧が十分に供給され適正値に
ある。
(2) エンジンが低回転数で運転されオイルポンプ
20の吐出油量が少なく、これによりプライマ
リレギユレータ弁30から油路2に排出される
余剰油が少なく、且つ油温が高いため油圧回路
の各所から油洩れが多くなり、これらによりセ
カンダリライン圧が設定した適正範囲より低レ
ベルとなつたとき(第6図においてBゾーン)。
スプール37は図示上方に変位して第2ポー
ト372を閉じ、油路5からの余剰油の排出を
停止してセカンダリライン圧の保圧を図る。こ
のとき、油路5Aに圧油が全く供給されない
と、トルクコンバータ100においては直結ク
ラツチ108の解放状態が確実に保てず直結ク
ラツチの引摺による摩耗と、オイルクーラーへ
の作動油の循環が不十分となることによりトル
クコンバータ内の作動油の過昇温とが発生しや
すい。本実施例では油路2から小径のオリフイ
ス393を介して必要最小源の作動油を油路5
A内に供給し、該油路5Aから直結クラツチ制
御弁81を経てトルクコンバータ100に供給
し、前記直結クラツチの引摺および作動油の過
昇温を防止している。また油路5Bに潤滑油が
全く供給されないと潤滑が必要な摺動部におい
て焼付けが生じやすくなるため、さらに小径の
オリフイス394を介して必要最小限の潤滑油
を供給している。なおこれら小径のオリフイス
393および394を介して流路2から流出す
る圧油の油量は微小であるため流路2のセカン
ダリライン圧の保圧にはほとんど影響を与えな
い。
(3) エンジンが高回転数域で運転され、オイルポ
ンプ20の吐出油路が多く、これによりプライ
マリレギユレータ弁30から油路2に排出され
る余剰油が多いとき(第6図Cゾーン)。
セカンダリライン圧が適正範囲より高くなる
ため、スプール37は図示下方に変位し第3ポ
ート373と第1ポート371とが連絡し、油
路8からオイルポンプ20の油圧サーボ203
に圧油が供給されオイルポンプ20の吐出油量
が低減し、これにより前記プライマリレギユレ
ータ弁30の余剰油を減少させてセカンダリラ
イン圧を設定した適正範囲まで降圧させるよう
に作用する。このオイルポンプ20の吐出容量
の低減により、オイルポンプ20が消費するエ
ンジンの出力トルクは低減し、エンジン出力の
増大ができるとともに燃費の向上が図れる。
なおこのセカンダリライン圧は前記プライマリ
レギユレータ弁30が油路1に出力するプライマ
リレギユレータ圧の約1/2程度となつている。
スロツトル弁40は、一方(図示上方)にスプリ
ング41が背設されたスプール42と、該スプー
ル42にスプリング43を介して直列的に配さ
れ、バルブボデイから突出した一端44A(図示
下端)は機関のスロツトル開度に応じて回転動す
るスロツトルカム(図示せず)の作用面に当接し
たスロツトルプランジヤ44とを有する。スロツ
トルプランジヤ44は図示上側の大径ランド44
1と図示下側の小径ランド442とを有し、前記
スロツトルカムによる押圧力に加えて、大径ラン
ド441の有効受圧面に油路7のスロツトル圧が
印加され下側の小径ランド442の有効受圧面に
は油路7Aのカツトバツク圧を受け、図示上方に
変位され、スプリング43を介してスプール42
を上方に押圧する。スプール42は下方から前記
スプリング43による押圧力を受け、上方からス
プリング41によるばね荷重を上端ランド421
の有効受圧面に印加される油路7Aのカツトバツ
ク圧と、オリフイス401を介して中間ランド4
22の有効受圧面に印加されるスロツトル圧のフ
イードバツクとを受けて変位され、油路2と油路
7との連通面積を増減させ、油路2から供給され
たセカンダリライン圧をスロツトル開度およびガ
バナ圧(出力軸回転数)に関連して変化する第7
図に示すスロツトル圧に調整する。
カツトバツク弁45は、大径の下端ランド46
1、中間ランド462、上端ランド463を有す
るスプール46を備え、スプール46が図示下方
に設定されているとき油路7と油路7Aとが連絡
し油路7Aにカツトバツク圧Pcが発生する。ス
プール46は、上方から下端ランド461の有効
受圧面積S1に油路6を介して供給されたガバナ
圧Pgを受け、オリフイス451を介して下方か
ら下端ランド461の受圧面積S2にカツトバツ
ク圧Pcを受けて上方に押圧されて、Pg×S1=Pc
×S2の平衡式で表される平衡を保つよう変位さ
れる。すなわちスプール46は上方から与えられ
るガバナ圧と下方から与えられるカツトバツク圧
とのバランスにより移動されることになる。スプ
ール46が上方に変位していくと油路7Aは油路
7との連絡面積が減少するとともに油路7Aはド
レインポート452と連絡する面積が増大してい
くのでカツトバツク圧Pcは降下し、Pg×S1>Pc
×S2となるのでスプール46は下方に動かされ
る。このようにしてスプール46はPg×S1=Pc
×S2の平衡式で決定される位置に保持され油路
7Aに出力するカツトバツク圧を調圧する。第8
図にカツトバツク圧Pcの特性を示す。
ライン圧調整弁47は、一方(図示下方)にス
プリング48が背設されたスプール49を備え
る。スプール49は下方から前記スプリング48
のばね荷重を受け、上方から図示上端ランド49
1に油路6のガバナ圧Pgを受けて変位され、ス
ロツトルコントロール圧を出力する油路7Bとス
ロツトル圧が供給される油路7およびドレインポ
ート471との連絡面積を調圧して、油路7Bに
出力するスロツトルコントロール圧を調圧する。
第3図にスロツトルコントロール圧Psmの特性を
示す。
減速比制御機構50は、入力プーリ150の油
圧サーボ154と油路1またはドレインポート5
11との連絡を制御しVベルト式無段変速機14
0の減速比を変更する減速比制御弁51、入力プ
ーリ回転数、スロツトル開度など車両走行条件を
入力とする電子制御装置により制御されてON、
OFF作動し、前記減速比制御弁51を制御する
アツプシフト電磁ソレノイド弁55(以下アツプ
ソレノイド55という)およびダウンシフト電磁
ソレノイド弁(以下ダウンソレノイド56とい
う)56とからなる。また57は、アツプシフト
またはダウンシフトを検出する検出手段である。
減速比制御弁51は、一方(図示下方)にスプリ
ング52が背設され、上端ランド531と前記ス
プリング52の上端が当接した下端ランド534
との間に中間ランド532および533を有する
スプール53を有し、ランド531と532との
間の油室521は油路9に連絡するとともにスプ
ール53が上方に変位すると油路1に連絡し、ス
プール53が下方に変位するとドレインポート5
11に連絡する。中間ランド532と533との
間の油室522は下端油室524と連絡する油路
12Aと連絡しランド532により開口面積が調
整されているドレインポート511から油路12
Aの油圧を漏らして調圧しスプールを中間位置に
保持させる。ドレインポート511には切り欠き
511Aが設けられ油路12Aからの油圧の洩れ
量の変化を漸変し、スプールの中間位置の保持を
円滑に行つている。中間ランド533と下端ラン
ド534との間の油室523は、オリフイス51
2を介して油路6Aと連絡し、スプール53が中
間位置に保持されているとき油路6Aとドレイン
ポート(排出制御手段)513とを連通させて油
路6Aを排圧し、スプール53が上方に変位した
とき下端ランド534が油路6Aとの連絡ポート
514閉じて油路6Aの油圧を保持するとともに
下端油室524と連絡する油路12Aとの連絡ポ
ート515と前記ドレインポート513とを連通
させて油路12Aを排圧する。アツプソレノイド
55は、オリフイス551を介して油路2からセ
カンダリライン圧を供給されるとともに減速比制
御弁51の図示上端油室525に連絡する油路2
Aに取付けられ、OFFのとき油路2Aの油圧を
ハイレベル(セカンダリライン圧と同等)に保持
し、ONのとき油路2Aの油圧を排圧する。ダウ
ンソレノイド弁56は、オリフイス561を介し
て油路12に連絡するとともに減速比制御弁51
の下端油室524に連絡し、さらに減速比制御弁
のスプール53が中間位置に保持されているとき
該スプールの油室522に連絡するポート515
に連絡する油路12Aに取付けられており、
OFFのとき油路12Aの油圧を保持し、ONのと
き油路12Aを排圧する。
車両走行信号発生手段58は、車速に対応した
油圧の発生手段25′と、該油圧の発生手段と連
通され油圧調整装置に形成され所定油圧のレベル
を上昇せしめるべく車速に対応した油圧が供給せ
しめられる油室333と、車速に対応した油圧を
排出せしめる排出制御手段513を有する。
上記構成において油路1のプライマリライン圧
は第15図に示すフローに基づきつぎのように制
御される。
入力プーリ回転数、スロツトル開度など車両の
走行条件を入力とする電子制御回路からシフトア
ツプまたはシフトダウンのシフト信号が発せられ
ると(901)、アツプソレノイド55またはダウン
ソレノイド56がONされ(902)、これにより減
速比制御弁51のスプール53が中間位置から上
方または下方に変位され(903)、これによりスプ
ール53が中間位置にあるときドレインポート5
13と油路6Aが連絡して排圧されていた油路6
Aに油路6Aとドレインポート513との連絡が
遮断されることにより(904)シフト信号油圧と
して油路6Aにガバナ圧が発生し(905)、該油路
6Aのガバナ圧はシフト信号油圧としてチエツク
弁34および油路11を介してレギユレータプラ
ンジヤ33の油室333に印加され(906)、スプ
ール32を上方に押し上げる(907)。このシフト
信号油圧によりレギユレータ弁30の油路1と油
路2との連通面積を減少させる。これによりレギ
ユレータ弁30により調整されるライン圧は油室
333にガバナ圧が入力されることにより、急ア
ツプまたは急ダウンシフトを達成するために必要
なベルトの移動速度を得るに必要な油圧、すなわ
ち第4図に示す破線の如く出力軸回転数に応じて
レベルアツプする(908)。
このように定常走行時には第4図に実線で示す
如く低いライン圧で入力プーリの油圧サーボを一
定に保ち、トルク比変化時のみライン圧を第4図
に破線で示す如くレベルアツプし、このレベルア
ツプされたライン圧を急アツプシフト時には入力
プーリの油圧サーボに供給し(909)、急ダウンシ
フト時には出力プーリの油圧サーボに供給して減
速比較制御を行つている(910)。例えば、キツク
ダウン時においてはアクセル開度を急激に踏み込
むことによりプライマリライン圧Plは第4図のΘ
=0%の実線部分からΘ=100%の点線で示す増
加曲線の方へ移動する。これにより例えば出力軸
回転数2000rpmの場合、プライマリライン圧Plは
6Kg/cm2から12Kg/cm2に上昇する。よつて上昇し
たプライマリライン圧Plが挟持圧として出力プー
リに供給され急減速を達成するに適切なベルトの
移動速度を得ることができる。また、急激なアツ
プシフト時においては上記と同様に上昇したプラ
イマリライン圧Plが変速圧として入力プーリに供
給されることにより急増速を達成するに必要なベ
ルトの移動速度を得ることができる。これにより
Vベルト式無段変速機の急激なアツプシフトおよ
びダウンシフトを行なうための所定のベルトの移
動速度を得ることが可能となり、優れた加減速性
能が得られると共に、シフト時以外にはライン圧
が低レベルとなり、オイルポンプでの機関の出力
消耗が低減できる。本実施例ではシフト信号油圧
として車速または出力軸142の回転数の増大に
対応して第3図に示す如く出力軸回転数に伴なつ
て昇圧するガバナ圧を用いている。これはガバナ
圧の前記特性、すなわち車速または出力軸回転数
の増大に伴ない昇圧する油圧をプライマリレギユ
レータ弁30に供給することによりプライマリレ
ギユレータ弁30から出力されるプライマリライ
ン圧のレベルを上昇せしめ、このライン圧により
急アツプまたは急ダウンシフトを達成するために
必要なベルトの移動速度を得ることができるから
である。また、シフト信号油圧、すなわちライン
圧レベルを上昇せしめるためにプライマリレギユ
レータ弁に供給される車速に対応して上昇する油
圧はガバナ圧以外の他の油圧であつても良い。
シフトシーケンス機構60は、シフトシーケン
ス弁61とチエツク弁64、および65とからな
る。
シフトシーケンス弁61は、一方(図示下方)
にスプリング62が背設され、図示上端ランド6
31、中間ランド632、前記スプリング62の
上端が当接した図示下端ランド633を有するス
プール63と、油路1に連絡するポート611、
出力プーリ160の油圧サーボ164へ作動油を
供給するための油路10に連絡するポート61
2、油路12に連絡するポート613、ドレイン
ポート614を有する。チエツク弁64は油路2
と油路10とを連絡する油路に挿入され、チエツ
ク弁65は油路2と油路12とを連絡する油路に
挿入されている。
シフトシーケンス弁61のスプール63は、下
方から前記スプリング62のばね荷重を受け、上
方からオリフイス601を介して供給される油路
9の油圧を上端ランド631に受けて変位され、
油路9の油圧が設定値以上(定常走行またはアツ
プシフト時)のとき図示下方に設定されて油路1
2と油路10を連絡するとともに油路1と油路1
0との連絡を遮断し、さらに油路1と油路13と
を連絡する。またスプール63は、油路9の油圧
が排圧(ダウンシフト時)のとき図示上方に設定
され油路1と油路10とを連絡するとともに油路
12をドレインポート614に連絡して排圧し、
さらに油路1と油路13との連絡を遮断する。チ
エツク弁64は、シフトシーケンス弁のスプール
63が図示下方に設定されているとき油路2のセ
カンダリライン圧を油路10および油路12に供
給する作用を行い、チエツク弁65は油路2の油
圧が油路12の油圧よりも高くなつたとき油路2
の圧油が油路12に流れ込むのを防止する。出力
軸回転数に対する油路9の油圧P9、油路10の
油圧P10、油路12の油圧P12の変化を第9
図に示す。
入力プーリモジユレータ機構66は、モジユレ
ータ弁67とチエツク弁69とからなる。モジユ
レータ弁67は一方(図示下方)にスプリング6
71が背設されたスプール68を有し、チエツク
弁69はモジユレータ弁67の出力油路13Aと
入力プーリの油圧サーボ154への作動供給油路
9との間に挿入される。モジユレータ弁67のス
プール68は一方から前記スプリング671のば
ね荷重と油路6から供給されるガバナ圧とを受け
他方からはオリフイス672を介して図示上端ラ
ンドに印加される油路13Aの出力油圧のフイー
ドバツクを受けて変位され、油路13Aと油路1
3およびドレインポート673との連通面積を調
整して油路13から供給されたライン圧を前記ガ
バナ圧に関連して調圧しラインモジユレータ圧
Pmとして油路13Aに出力する。
第10図にラインモジユレータ圧Pmと、定常
走行時に入力プーリの油圧サーボで必要される要
求圧Pnとを示す。
従来の減速比制御機構においては、定常走行状
態を維持するには、入力プーリと出力プーリとに
引張られるVベルトの張力が保持されるように、
遠心力により発生する油圧サーボ内の油圧を考慮
した静油圧を、それぞれのプーリの油圧サーボに
供給し、油圧サーボによるVベルトの狭圧力を入
力プーリと出力プーリとでバランスさせる必要が
ある。しかるに入力プーリと出力プーリの回転数
は減速比(トルク比)にしたがつて変動するため
前記バランスを達成するため減速比制御機構を作
動させて入力プーリの油圧サーボへ作動油を供給
したりまたは該入力プーリの油圧サーボから作動
油を排出させる必要があつた。このため定常走行
においても常にソレノイド弁がON、OFF作動
し、ソレノイド弁の負担が大きく、電磁ソレノイ
ド弁の耐久性の観点から不利であつた。
入力プーリモジユレータ機構66は、各スロツ
トル開度における機関の駆動力と定地走行抵抗と
のつりあう速度を求め、その状態(定常時)に必
要な入力プーリの油圧サーボ圧を減速比制御機構
を介さず、入力プーリモジユレータ機構から供給
して入力プーリの油圧サーボ圧バランスさせ、こ
れにより減速比制御機構の定常走行あるいはダウ
ンシフトを維持をする時の前記ダウンシフトおよ
びアツプシフト電磁ソレノイド弁のON、OFF作
動回数を低減させている。
つぎに減速比制御機構50、シフトシーケンス
機構60、入力プーリモジユレータ機構66およ
び油圧調整装置のプライマリレギユレータ弁30
の作用を説明する。
車両の停車から発進時、 マニユアル弁がN位置に設定されているときは
ともにOFF状態にあつたアツプソレイド弁55
およびダウンソレノイド弁56のうちマニユアル
弁のN−Dシフト信号を入力した電子制御回路の
作用によりダウンソレノイド弁56が短時間ON
され、スプール53は図示下方に設定される。こ
れにより入力プーリの油圧サーボ154に作動油
を供給する油路9は、ドレインポート511と連
絡し排圧されて降圧する。油路9の油圧が降圧し
て設定値に達するとシフトシーケンス弁61のス
プール63はスプリング62の作用で図示上方に
変位され、油路1と出力プーリの油圧サーボ16
4に作動油を供給する油路10とを連絡し油路1
0にプライマリライン圧を供給すると同時に油路
12とドレインポート614とを連絡し油路12
を排圧する。油路10にプライマリライン圧が供
給されたことにより出力プーリの油圧サーボ16
4は出力プーリの実効径を迅速に最大値に増大さ
せるとともに該出力プーリ実効径の増大に伴うV
ベルト145の張力で入力プーリは可動フランジ
が押し動かされ、油圧サーボ154内の作動油の
排圧を促進させながら実効径を最小値に減少させ
る。これとともに油路12Aはドレインポート5
13と連通して排圧され、且つ油路12も排圧さ
れているのでダウンソレイド弁56のON、OFF
にかかわらず排圧状態が接続される。また油路7
Bのスロツトルコントロール圧が油路11を介し
てプライマリレギユレータ弁30のレギユレータ
プランジヤ33に入力されてプライマリライン圧
をレベルアツプする。このレベルアツプされたプ
ライマリライン圧が前述の如く出力プーリの油圧
サーボ164に供給されるので出力プーリ160
の実効径が迅速かつ強力に増大し、スムーズな車
両の発進が可能となる。
車両の発進からの急速なアツプシフト時および走
行中の急速なアツプシフト時、 アツプソレノイド弁55は停車時から発進時の
ように短時間ONされるのみでなく所定時間ON
状態とされ、ダウンソレノイド弁56も同様に所
定時間OFF状態とされる。これにより減速比制
御弁51のスプール53は図示上方に設定され、
油路9と油路1とが連絡する。油路9にはプライ
マリライン圧が供給されるのでシフトシーケンス
弁60のスプール63は図示下方に変位し、油路
10と油路1との連絡は遮断されるとともに油路
10と油路12とが連絡される。このため油路1
0にはチエツク弁64を介して油路2のセカンダ
リライン圧が供給される。Vベルト式無段変速機
においては油路9からプライマリライン圧が供給
された入力プーリの油圧サーボ154の方が油路
10からセカンダリライン圧が供給されている出
力プーリの油圧サーボ164より荷重が大きく、
入力プーリ150の実効径は増大し、出力プーリ
160の実効径は減少して急速なアツプシフトが
なされる。油路10に供給されたセカンダリライ
ン圧は油路12を介して油路12Aに導かれダウ
ンソレノイド弁56により油路12Aの油圧の制
御を可能にする。またスプール53が図示上方に
設定されたことにより、油路6Aとドレインポー
ト513との連通はランド534により遮断され
るので、油路6Aのガバナ圧は保圧され、該油路
6Aのガバナ圧はプライマリレギユレータ弁30
のレギユレータプランジヤ33の油室333に入
力されてプライマリライン圧を第4図の破線の如
く出力軸回転数に応じてレベルアツプする。例え
ば急激なアツプシフト時においてはアクセル開度
を急激に離すことによりアツプソレノイド弁55
はON状態とされ、ダウンソレノイド弁56は
OFF状態とされることにより減速比制御弁51
のスプール53は図示上方に設定され、油路6A
とドレインポート513との連通はランド534
により遮断されるので、油路6Aのガバナ圧はプ
ライマリレギユレータ弁30のレギユレータプラ
ンジヤ33の油室333に入力されてプライマリ
ライン圧を第4図の破線の如く第4図のΘ=100
%の実線部分からΘ=0%の点線で示す増加曲線
の方へ移動する。これにより例えば出力軸回転数
5000rpmの場合、プライマリライン圧Plは7Kg/
cm2から12Kg/cm2に上昇する。よつて上昇したプラ
イマリライン圧Plが変速圧として入力プーリに供
給されることにより急増速を達成するに必要なベ
ルトの移動速度を得ることができる。すなわち、
急アツプシフト時に該シフトに必要なベルトの移
動速度を得るためにプライマリライン圧を出力軸
回転数に応じて昇圧し、その昇圧比率を所定のベ
ルトの移動速度を得るに必要な油圧にすべく制御
されたプライマリライン圧が前述の如く入力プー
リの油圧サーボ154に供給されるので、入力プ
ーリ150の実効径が迅速に増大し、車両の急速
なシフトアツプがなされ加速性能の優れた車両用
無段自動変速機が得られる。
ここで昇圧比率とは第4図の破線で示される各
スロツトル開度に応じたプライマリライン圧曲線
上の各点における出力軸回転数に対するプライマ
リライン圧の変化割合を意味する。
具体的には、急ダウンシフト時にはΘ=100%
(実線部)からΘ=0(破線部)に変化することに
より第2図(油圧回路図)の油路514とドレイ
ンポート513の連結がスプール53により遮断
され第3図の如くガバナ圧が油路333に供給さ
れることにより第4図のΘ=100%(破線)の曲
線上の各点における出力軸回転数に対するライン
圧の変化割合が出力軸回転数が増加するにつれて
増加することとなり結果として急ダウンシフト時
に所定のベルト移動速度に増速させるに必要なラ
イン圧に昇圧させることとなる。
定常走行時 アツプソレノイド弁55およびダウンソレノイ
ド弁56はともにOFFされている。
減速比制御弁51のスプール53は中間位置に
保持され、油路9は油路1およびドレインポート
511のいずれとも遮断されて油圧は保持され、
これによりシフトシーケンス弁61のスプール6
3は図示下方に保持される。この状態において油
路9における作動油の洩れを補充または出力軸回
転数の増大に伴う減速比の微少な変更(増大)の
ための油路9への作動油の供給は油路13Aから
チエツク弁69を介して入力プーリモジユレータ
弁によつてなされ、アツプソレノイド弁55、ダ
ウンソレノイド弁56のON、OFF作動なしにな
される。これによりソレノイド弁55および56
の耐久性が向上できる。
通常のアツプシフト時およびゆるやかなアツプシ
フト時 電子制御装置の出力によりアツプソレノイド弁
55を断続的にON、OFFさせ減速比制御弁のス
プール53は振動的に上方に変位され油路1と油
路9とを小連通面積で連絡する。これにより油路
1からの油は徐々に油路9に流れ油路9の油圧は
昇圧し、該油路9に連絡した入力プーリの油圧サ
ーボ154は前記油路1から油路9への作動油の
供給量に応じて入力プーリの実効径を増大させ、
アツプシフトがなされる。
通常のダウンシフト時およびゆるやかなダウンシ
フト時 電子制御装置の出力によりダウンソレノイド弁
56を断続的にON、OFFさせ、減速比制御弁の
スプール53は振動的に下方に変位されドレイン
ポート511と油路9とを小連通面積で連絡もす
る。これにより油路9の油圧は降圧し、該油路9
に連絡した入力プーリの油圧サーボ154は前記
油路9から油路511への作動油の排出量に応じ
て入力プーリの実効径を減少させ、ダウンシフト
がなされる。
急速なダウンシフト時 アツプソレノイド弁55は急速なアツプシフト
と同様に所定時間OFF状態とされる。これによ
り減速比制御弁51のスプール53は図示下方に
設定され、油路9はドレインポート511に連絡
する。油路9は排圧され、これによりシフトシー
ケンス弁61のスプール63はスプリング62の
作用で図示上方に設定され油路10は油路1に連
絡し出力プーリの油圧サーボ164にプライマリ
ライン圧が供給されるとともに油路12はドレイ
ンポート614と連絡し排圧される。Vベルト式
無断変速機140においては出力プーリの油圧サ
ーボにプライマリライン圧が供給されたことによ
り出力プーリ160の実効径が急速に増大すると
ともにこの実効径の増大に伴うVベルト145の
張力で入力プーリは可動フランジが押し動かさ
れ、油圧サーボ154内の作動油の排圧を促進さ
せながら実効径を減少させる。このとき油路12
Aはドレインポート513と連絡し排圧されるの
でダウンシフトソレノイド弁56のON、OFFの
如何にかかわらず排圧状態が接続される。またス
プール53が図示下方に設定されたことにより油
路6Aとドレインポート513との連通はランド
533により遮断されるので、油路6Aのガバナ
圧は保圧され、該油路6Aのガバナ圧はプライマ
リレギユレータ弁30のレギユレータプランジヤ
33の油室333に入力されてプライマリライン
圧を第4図の破線の如く出力軸回転数に応じてレ
ベルアツプする。例えば、キツクダウン時におい
てはアクセル開度を急激に踏み込むことによりア
ツプソレノイド弁55はOFF状態とされること
により減速比制御弁51のスプール53は図示下
方に設定され、スプール53が図示下方設定され
たことにより油路6Aとドレインポート513と
の連通はランド533により遮断されるので、油
路6Aのガバナ圧はプライマリレギユレータ弁3
0のレギユレータプランジヤ33の油室333に
入力されてプライマリライン圧を第4図の破線の
如くΘ=0%の実線部分からΘ=100%の点線で
示す増加曲線の方へ移動する。これにより例えば
出力軸回転数2000rpmの場合、プライマリライン
圧Plは6Kg/cm2から12Kg/cm2に上昇する。よつて
上昇したプライマリライン圧Plが挟持圧として出
力プーリに供給され急減速を達成するに適切なベ
ルトの移動速度を得ることができる。すなわち、
急ダウンシフト時に該シフトを達成するために必
要なベルトの移動速度を得るためにプライマリラ
イン圧を出力軸回転数に応じて昇圧し、その昇圧
比率を所定のベルトの移動速度を得るに必要な油
圧にすべく制御されたプライマリライン圧が前述
の如く出力プーリの油圧サーボ164に供給され
るので出力プーリ160の実効径が迅速に増大
し、車両の急加速がなされる。
ここで昇圧比率とは第4図の破線で示される各
スロツトル開度に応じたプライマリライン圧曲線
上の各点における出力軸回転数に対するプライマ
リライン圧の変化割合を意味する。
具体的には、急ダウンシフト時にはΘ=100%
(実線部)からΘ=0(破線部)に変化することに
より第2図(油圧回路図)の油路514とドレイ
ンポート513の連結がスプール53により遮断
され第3図の如くガバナ圧が油路333に供給さ
れることにより第4図のΘ=100%(破線)の曲
線上の各点における出力軸回転数に対するライン
圧の変化割合が出力軸回転数が増加するにつれて
増加することとなり結果として急ダウンシフト時
に所定のベルト移動速度に増速させるに必要なラ
イン圧に昇圧させることとなる。
マニユアル弁70は、運転席に設けたシフトレ
バーにより手動で変位されるスプール71を備
え、スプール71はシフトレバーにより設定され
るP(駐車)、R(後進)、N(中立)、D(前進)、

(ロー)の各シフト位置を有し、各シフト位置に
おいて表1に示す如く油路1および油路2と、油
路3および油路4とを連絡し、油路3および油路
4にライン圧またはセカンダリライン圧を供給す
るかあるいは油路3または油路4をドレインポー
ト701または702と連絡して排圧する。また
クラツチC1に連絡する油路4の排圧を行うドレ
インポート702は開口が油面712の上に出て
いるよう設定され、クラツチC1の油圧サーボ内
の残油によるクラツチの引きずりを防止してい
る。
表1 P R N D L 油路3 × ○ × × × 油路4 × × × △ △ 表1において○は油路1との連絡を示し、△は
油路2との連絡を示し、×は排圧を示す。
シフト制御機構75は、シフト制御弁76と、
オリフイス91を介して油路2からセカンダリラ
イン圧が供給され、シフト制御弁76の図示左端
油室に連絡する油路2Dに取付けられ該シフト制
御弁76を電子制御装置の出力に応じて制御する
シフト制御用電磁ソレノイド弁(以下シフトソレ
ノイド弁という)79とからなる。シフト制御弁
76は、一方(図示右方)にスプリング77が背
設され、図示左端ランド781、中間ランド78
2および783、小径で前記スプリング77の左
端が当接された図示右端ランド784とを有する
スプール78を有する。スプール78は、左方か
らランド781に前記油路2Dの油圧を受け、右
方から前記スプリング77のばね荷重とブレーキ
B1の油圧サーボ122への作動供給排油路3a
からランド783の有効受圧面積(ランド783
の断面面積−ランド784の断面面積)に受ける
油圧のフイードバツクまたはクラツチC1の油圧
サーボ121への作動油の給排油路4aからラン
ド784に受ける油圧のフイードバツクとを受け
て変位される。
つぎにマニユアル弁70および前記シフト制御
機構75の作用を説明する。
マニユアル弁がN位置(レンジ)からDレンジ
にシフトされたとき、 油路3は排圧状態になり、油路4にセカンダリ
ライン圧が供給される。N→Dシフト信号により
Nレンジ時にOFFされていたシフトソレノイド
弁79は設定された短時間ONされ、これにより
スプール78は図示左方に設定される。このとき
油路4と油路4aとは遮断され油路4aはドレイ
ンポート761に連絡して排圧されておりクラツ
チC1は解放されている。デユーテイコントロー
ルによりON時間が漸減するようON−OFFされ
油路に2Dの油圧は漸昇され、これによりスプー
ル78は徐々に図示右方に変位され、油路4aは
油路4との連通面積を増大させるとともにドレイ
ンポート761との連通面積を減少させ、油路4
aの油圧はなめらかにセカンダリライン圧に漸近
していく。このようにしてなめらかなN→Dシフ
トがなされる。一定時間後シフトソレノイド弁7
9はOFFされる。
マニユアル弁がNレンジからRレンジにシフト
されたとき、 油路3にプライマリライン圧が供給され油路4
は排圧状態を維持する。N−Rシフト信号によ
り、NレンジにおいてはOFFされていたシフト
ソレノイド弁79はデユーテイコントロールによ
りOFF時間が漸減するようON−OFFされ、これ
により油路2Dの油圧は漸降していく。これによ
り図示右方に設定されていたスプール78は徐々
に図示左方に変位され油路3aはドレインポート
761との通路面積が漸減されるとともに油路3
との通路面積が漸増され、スムーズなN→Rシフ
トがなされる。一定時間後シフトソレノイド弁7
9はONされる。
ソレノイド弁77がONされているときは油路
2Dが排圧されるのでスプール78は図示左方に
設定されて油路3と油路3aと連絡し油圧サーボ
122に圧油が供給されてブレーキB1が係合す
るとともに油路4aはドレインポート761と連
絡して排圧され、クラツチC1は解放される。こ
れにより遊星歯車変速機構120は後進状態とな
る。またソレノイド弁79がOFFされていると
き油路2Dの油圧はセカンダリライン圧となり、
スプール78は図示右方に設定されて油路4は油
路4aに連絡するとともに油路3aはドレインポ
ート761に連絡する。これにより油圧サーボ1
21は圧油が供給され、油圧サーボ122は排圧
されてクラツチC1は係合しブレーキB1は解放
される。これにより遊星歯車変速機構120は前
進状態となる。
またDレンジで走行中設定車速以下で且つ設定
スロツトル開度以下のとき電子制御装置の出力に
よりシフトソレノイド弁79をONさせることで
クラツチC1を解放させ、遊星歯車変速機の入力
軸と出力軸との間の連絡を解くことにより慣性走
行させ、これにより燃費の向上が図れる。
ロツクアツプ制御機構80は、ロツクアツプ制
御弁81、ロツクアツプシグナル弁85、および
補助装置としてロツクアツプ電磁ソレノイド弁8
8を有する。
ロツクアツプ制御弁81は、図示下方に配置さ
れたスプール82と、該スプール82にスプリン
グ83を介して直列に配設されたプランジヤ84
とを有する。スプール82は、それぞれ同一径の
図示下端ランド821、中間ランド822、上端
ランド823を有し、プランジヤ84はスプール
82のランドより小外径に設定されている。
ロツクアツプシグナル弁85は、一方にスプリ
ング86が背設されたスプール87を有し、該ス
プール87は一方から前記スプリング86のばね
荷重とオリフイス881を介して油路2と連絡す
る油路2Cの油圧を受け、他方から油路10の油
圧を受けて変位され図示上方に設定されたとき油
路2と油路2Bとを連絡し、図示下方に設定され
たとき油路2Bと油路2との連路を遮断するとと
もに油路2Bをドレインポート851に連絡す
る。
ロツクアツプ電磁ソレノイド弁88は、油路2
Cに取付けられ、ONされたとき該油路2Cの油
圧を排圧してロツクアツプシグナル弁85のスプ
ール87を油路10の油圧の変化により変位可能
とし、OFFされたとき油路2Cの油圧を保持し
てロツクアツプシグナル弁85のスプール87を
図示上方にロツクする。
つぎにロツクアツプ制御機構80の作用を説明
する。
ロツクアツプ制御弁81には、直結クラツチの
解放および係合を制御するための入力信号油圧と
して、油路2と、ロツクアツプシグナル弁85お
よび油路2Bを介してスプール82の図示下端ラ
ンド821の受圧面(受圧面積L2)にセカンダ
リラインPsが印加され、油路10からプランジ
ヤ84の受圧面(受圧面積L1)に出力プーリの
油圧サーボ164の油圧P10が対向油圧として
印加されている。
(イ) 出力プーリの油圧サーボ164の油圧がプラ
イマリライン圧Plのとき、 このロツクアツプ制御弁81は、P10=Plで
あるからP10・L1>Ps・L2となるようスプー
ル82およびプランジヤ84の受圧面積が設定
されている。このため油路10の油圧P10が
プライマリライン圧Plとなつているときはスプ
ール82は直結クラツチ解放側に固定され、入
力信号油圧(セカンダリライン圧Ps)の如何
にかかわらず油路5Aと油路5Cとを連絡する
とともに油路5Dと油路5Fとを連絡する。作
動油は油路2→セカンダリレギユレータ弁35
→油路5→油路5A→ロツクアツプ制御弁81
→油路5C→油路5D→ロツクアツプ制御弁8
1→油路5F→オイルクーラーの順に流れ、直
結クラツチ108は解放されている。
(ロ) 出力プーリの油圧サーボ164の油圧がセカ
ンダリライン圧のとき、 P10=Ps P10・L1<Ps・L2 の関係によりスプール82は図示上方(直結ク
ラツチ係合側)に設定され、油路5Aと油路5
Dとが連絡するとともに油路5Cはドレインポ
ート811に連絡する。作動油は油路2→セカ
ンダリレギユレータ弁35→油路5→油路5A
→ロツクアツプ制御弁81→油路5D→油路5
C→ロツクアツプ制御弁のドレインポート81
1の順に流れロツクアツプクラツチは係合す
る。第11図にロツクアツプ制御弁81のスプ
ールの位置と油路2Bの油圧P2Bおよび油路
10の油圧P10との関係を示し、第12図に
車速に対するP2BおよびP10の特性を示
す。
ロツクアツプシグナル弁85は、受圧面積L
のスプール87に図示上方から出力プーリの油
圧サーボ164の油圧である油路10の油圧P
10が印加され、図示下方からスプリング86
のばね荷重SP2とオリフイス881を介して
油路2に連絡した油路2Cのセカンダリライン
圧Psとが印加される。
(ハ) 油路10の油圧P10がプライマリライン圧
Plのとき、 P10=Pl P10・L>Ps・L+SP の関係となるようばね荷重が設定されているた
め、スプール87は図示下方に設定され、油路
2Bとドレインポート851とが連絡され油路
2と油路2Bとの連絡が遮断されると共に、油
路2Bとドレインポート851とが連絡される
ので油路2Bは排圧される。この油路2Bの排
圧により、スプール2は図示下方に設定され、
直結クラツチ108が解放される。すなわち、
油路10の油圧がプライマリライン圧のとき
は、入力信号油圧(油路2Bの油圧)がロツク
アツプ制御弁81に供給されないので、直結ク
ラツチ108は他の条件に関わらず解放され
る。
ところで、油路10の油圧は、第9図から明
らかなようにVベルト式無段変速機の出力軸の
回転数が所定値以下の小さな値のとき、換言す
れば所定車速以下の低車速のときにプライマリ
ライン圧となつており、したがつてこの所定車
速以下の低車速のときには直結クラツチ108
は、他の条件の如何にかかわらず係合すること
はない。この結果、誤作動によりロツクアツプ
シグナル弁85からロツクアツプオン信号であ
る制御油圧が油路2Bを通してロツクアツプ制
御弁81に入力されたとき、直結クラツチ10
8が係合することは確実に防止される。
(ニ) 油路10の油圧P10がセカンダリライン圧
Psであり、ロツクアツプソレノイド弁88が
OFFされているとき、 P10=Ps P10・L<Ps・L+SP2 となりスプール87は図示上方に設定され油路
2Bは油路2と連絡してセカンダリライン圧
Psが供給される。
(ホ) 油路10の油圧P10がセカンダリライン圧
Psであり、ロツクアツプソレノイド弁88が
ONされているとき、 前述の如くスプール87は油路10の油圧の
如何にかかわらず図示下方に固定され、油路2
Bは排圧されてロツクアツプ制御弁81に入力
信号油圧は供給されず直結クラツチ108は解
放される。
したがつてロツクアツプ制御弁81は所定車速
以上でかつ油路2Bの入力信号油圧(ロツクアツ
プオン信号)があるときのみ、直結クラツチ10
8を係合するようになる。油路5Dと油路5Fと
の間にはオリフイス5Gが設けられオイルクーラ
ーへ油温の過上昇防止に必要最小限の作動油をオ
イルクーラーへ常時供給している。
第13図は本発明の他の実施例を示す。
本実施例では、レギユレータ弁30のスプール
32の図示上端に小径のランド321を設けると
ともに油路2Aの油圧を該ランド321に印加し
スプール32を図示下方に押圧させている。これ
によりアツプソレノイドがONされ、アツプシフ
トがなされているとき油路2Aの油圧が排圧され
るのでレギユレータ弁30のスプール32は図示
上方に変位され、これにより油路1と油路2との
連絡面積が小さくなり油路1のライン圧が第14
図に示す如く増大する。このように本実施例では
シフトの内急速なアツプシフト時のみライン圧を
レベルアツプし、ダウンシフト時および定常走行
時には低いライン圧としている。
以上の如く本発明は上記構成を有することによ
り、急速に行なわれるアツプシフトまたはダウン
シフト時、例えばオーバドライブ状態から急速に
アクセルを踏み込むキツクダウン時、あるいは、
車速が高いアンダードライブ状態から急速にアク
セルを離すパワーオフ時に、車両走行信号発生手
段からの急シフト信号により油圧調整装置を作動
し、入力プーリまたは出力プーリに供給される所
定油圧を瞬時にレベルアツプして前記所定油圧を
昇圧制御し、ベルトの移動速度を急増するに必要
な油圧にすべく前記所定油圧の昇圧比率を制御す
るので、急速なアツプシフトまたはダウンシフト
時にそのときの車両走行条件に応じた適正なベル
トの移動速度が得られることにより必要とされる
加減速性能が十分に得られると共に、定常走行時
には前記所定油圧を低く設定することにより、オ
イルポンプによる機関出力の消費を低減させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は車両用無段変速機の骨格図、第2図は
その油圧制御装置の油圧回路図、第3図は該油圧
制御装置に設けられたガバナ弁の出力するガバナ
圧特性およびライン圧調圧弁の出力するスロツト
ルコンロール圧特性を示すグラフ、第4図は本発
明の車両用無段自動変速機の油圧制御装置におけ
る油圧調整装置によるプライマリライン圧特性を
示すグラフ、第5図は本発明の車両用無段自動変
速機の油圧制御装置における油圧調整装置による
セカンダリライン圧特性を示すグラフ、第6図は
セカンダリレギユレータ弁の各ポートからの出力
油圧特性を示すグラフ、第7図はスロツトル弁の
出力するスロツトル圧特性を示すグラフ、第8図
はカツトバツク圧特性を示すグラフ、第9図はシ
フトシーケンス弁の入力および出力油圧特性を示
すグラフ、第10図は入力プーリモジユレータ弁
の出力するラインモジユレータ圧Pmと入力プー
リの必要油圧Pnとの特性を示すグラフ、第11
図はロツクアツプ制御弁のスプールの位置と入力
信号油圧および対向油圧との関係を示すグラフ、
第12図は車速に対するロツクアツプ制御弁の入
力信号圧および対向油圧の特性を示すグラフ、第
13図は本発明の他の実施例を示す車両用無段自
動変速機の油圧制御装置における油圧調整装置の
油圧回路図、第14図は第13図の実施例におけ
るプライマリライン圧の特性を示すグラフ、第1
5図はプライマリラリン圧の昇圧の作用を示すフ
ローである。 図中、20……容積可変型オイルポンプ、2
5′……車速対応油圧発生手段、25……ガバナ
弁、30′……油圧調整装置、30……プライマ
リレギユレータ弁(油圧調整弁)、333……油
室、35……セカンダリレギユレータ弁、40…
…スロツトル弁、45……カツトバツク弁、47
……ライン圧調整弁、50……減速比制御機構、
51……減速比制御弁、513……ドレインポー
ト(排出制御手段)、55……アツプシフト電磁
ソレノイド弁、56……ダウンシフト電磁ソレノ
イド弁、57……検出手段、58……車両走行信
号発生手段、60……シフトシーケンス機構、6
1……シフトシーケンス弁、66……入力プーリ
モジユレータ機構、67……モジユレータ弁、3
4,64,65,69……チエツク弁、70……
マニユアル弁、75……シフト制御機構、76…
…シフト制御弁、79……シフト制御用電磁ソレ
ノイド弁、80……ロツクアツプ制御機構、81
……ロツクアツプ制御弁、85……ロツクアツプ
シグナル弁、88……ロツクアツプ電磁ソレノイ
ド弁、100……トルクコンバータ、120……
前進後進切換え用遊星歯車変速機構、140……
Vベルト式無段変速機、150……入力プーリ、
160……出力プーリ、170……デフアレンシ
ヤルギア、180……出力ギア、190……チエ
ーン。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 油圧サーボにより実効径が可変とされる入力
    プーリ及び出力プーリと、これら入力プーリおよ
    び出力プーリ間を伝動するVベルトとからなるV
    ベルト式無段変速機の前記油圧サーボに供給され
    る油圧を車両走行条件に応じて制御することによ
    り入力プーリ及び出力プーリ間の減速比を制御す
    る車両用無段自動変速機の油圧制御装置におい
    て、 オイルポンプと、 該オイルポンプからの吐出油圧を調圧して各油
    圧サーボに供給する油圧をベルトをスリツプさせ
    ないで所定の減速比を得るための所定油圧に調圧
    する油圧調整装置と、 前記各油圧サーボへの前記所定油圧41を供給
    または排出制御することにより入力プーリおよび
    出力プーリ間の減速比を制御する減速比制御機構
    と、 急アツプまたは急ダウンシフト信号に基づいて
    車両走行条件に応じた信号を発して、前記油圧調
    整装置に伝達する車両走行信号発生手段とを有
    し、急アツプまたは急ダウンシフト時に前記車両
    走行信号発生手段からの信号に基づいて前記油圧
    調整装置を作動して前記各油圧サーボに供給され
    る前記所定油圧を昇圧し、その昇圧比率を所定の
    ベルトの移動速度に増速させるに必要な油圧にす
    べく減少傾向から増大傾向へと制御することを特
    徴とする車両用無段自動変速機の油圧制御装置。 2 前記油圧調整装置は油圧調整弁を有し、急ア
    ツプまたは急ダウンシフト時に前記車両走行信号
    発生手段からの急シフト信号により前記油圧調整
    弁を作動し、前記所定油圧を瞬時にレベルアツプ
    して前記所定油圧を昇圧制御し、ベルトの移動速
    度を急増するに必要な油圧にすべく前記所定油圧
    の昇圧比率を制御することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の車両用無段自動変速機の油圧
    制御装置。 3 前記油圧調整装置は、ベルトを挟持するため
    の所定の油圧に調圧可能なベルト挟持油圧調整装
    置を有し、一方の油圧サーボに該ベルト挟持油圧
    調整装置からの油圧を供給し、他方の油圧サーボ
    に所定の減速比を得るための油圧を供給し、急ダ
    ウンシフト時に前記車両走行信号発生手段からの
    急シフト信号により前記ベルト挟持油圧調整装置
    を作動し、一方の油圧サーボに供給されるベルト
    挟持油圧を瞬時にレベルアツプして、前記所定油
    圧を昇圧制御し、ベルトの移動速度を急増するに
    必要な油圧にすべく前記所定油圧の昇圧比率を制
    御することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の車両用無段自動変速機の油圧制御装置。 4 前記油圧調整装置は、所定の減速比を得るた
    めの所定の油圧に調圧可能な減速比油圧調整装置
    を有し、一方の油圧サーボにベルトをスリツプさ
    せないための油圧を供給し、他方の油圧サーボに
    前記減速比油圧調整装置からの油圧を供給し、急
    アツプシフト時に前記車両走行信号発生手段から
    の急シフト信号により前記減速比油圧調整装置を
    作動し、他方の油圧サーボに供給される減速比油
    圧を瞬時にレベルアツプして、前記所定油圧を昇
    圧制御し、ベルトの移動速度を急増するに必要な
    油圧にすべく前記所定油圧の昇圧比率を制御する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の車
    両用無段自動変速機の油圧制御装置。 5 前記車両走行信号発生手段は車速に対応した
    油圧を発生する車速対応油圧発生手段と、該車速
    対応油圧発生手段と連通され前記油圧調整装置に
    形成され前記所定油圧のレベルを上昇せしめるべ
    く前記車速対応油圧発生手段からの油圧が供給せ
    しめられる油室と、前記車速対応油圧発生手段か
    らの油圧を排出せしめる排出制御手段を有し、ア
    ツプシフトおよびダウンシフトの検出信号に基づ
    き前記車速対応油圧発生手段からの油圧を前記油
    室に供給せしめるべく前記排出制御手段を制御し
    たことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    車両用無段自動変速機の油圧制御装置。
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