JPH05309982A - 感熱印字型記録媒体 - Google Patents

感熱印字型記録媒体

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JPH05309982A
JPH05309982A JP4143648A JP14364892A JPH05309982A JP H05309982 A JPH05309982 A JP H05309982A JP 4143648 A JP4143648 A JP 4143648A JP 14364892 A JP14364892 A JP 14364892A JP H05309982 A JPH05309982 A JP H05309982A
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正巳 松本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基材の一方の表面の実質的全面に、背景色層
および金属薄膜層が形成された感熱印字型記録媒体にお
いて、この背景色層と金属薄膜層との間に、着色マーク
が設けられる。着色マークは、背景色層と金属薄膜層と
の間に、背景色層の一部と重なるように所定のパターン
で形成され、このままの状態では、金属薄膜層に遮られ
て目視することができないが、可視情報の印字記録と同
様の加熱手段により金属薄膜層が溶融破壊されると、こ
の破壊部分を通して透視可能となり、セキュリティ情報
を構成する。 【効果】 セキュリティ性の向上が得られ、また従来の
記録媒体にはない特有のセキュリティ管理を行なうこと
が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はクレジットカード、キ
ャッシュカード、プリペイドカード、乗車券、定期券、
抽選券などに用いることができる感熱印字型記録媒体に
関し、特に可視情報を記録するとともに、記録媒体自体
のセキュリティ性を向上させた感熱印字型記録媒体に関
する。なおこの明細において、「セキュリティ性」とい
う用語は、記録媒体の真偽を識別することによる安全性
全般を意味するもとのして使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、カードなどの記録媒体に使用経過
や残高等を可視情報として印字記録する手段として金属
薄膜を用いた感熱印字記録方式が知られている。この方
式は、例えば、特開平1−214488号、特開平2−
116588号公報に見られるように、カード基材の全
面に背景色層あるいは磁気記録層、金属薄膜層、保護層
を順次に設け、金属薄膜層を部分的に除去することで可
視情報を印字記録するようにしたものである。可視情報
の印字記録は、サーマルヘッドなどの選択的加熱手段を
保護層上に当接移動させ、可視情報を記録する部分でこ
の加熱手段を随時加熱することによって達成される。
【0003】すなわち、加熱された部分の金属薄膜層が
溶融破壊されることで下の背景色層もしくは磁気記録層
が顕現される。この際、使用される背景色層は金属薄膜
層とは異なる色調を有するものが選ばれる。また一般
に、磁気記録層は黒色あるいは濃茶色を有している。反
面、金属薄膜層は銀白色あるいは青白色を有している。
したがって、背景色層もしくは磁気記録層が顕現した部
分は金属薄膜層が残存した部分と色調が異なることで可
視情報としてカード上に印字記録される。
【0004】また可視情報の印字色が磁気記録層の黒色
あるいは濃茶色の色以外を所望する場合には、磁気記録
層と金属薄膜層の間に磁気記録層面を全面被覆するよう
に背景色層を設けることが知られている。
【0005】この金属薄膜層を用いた感熱印字型記録カ
ードのセキュリティ手段としては、例えば特開平1−2
14489号公報に見られるような、金属薄膜層上にO
CR、MICR文字、バーコード等の機械読取コード部
を設けセキュリティ情報としたカードや、特開平2−2
85514に見られるような、金属薄膜層の上下のいず
れか一方に磁気バーコードを設けてセキュリティ情報と
したものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この機
械読取コード部や磁気バーコードを用いたものでは、真
のカードを入手した時点で、目視によって、あるいは市
販されているOCRや磁気カードリーダーなどの読取装
置の利用によって、記録されているセキュリティ情報が
容易に第三者に解読されてしまうという欠点があった。
【0007】また通常使用する際には、セキュリティ情
報の読取手段と、可視情報を印字記録するための感熱印
字記録手段とを共に備えた装置を必要とするため、装置
が大掛かりとなる問題があった。
【0008】したがって本発明の目的は、感熱印字型記
録媒体であって、OCRや磁気カードリーダーなどでは
記録されているセキュリティ情報を読み取ることができ
ず、かつ可視情報の印字記録と同時にはじめて目視可能
なセキュリティ情報が感熱印字型記録媒体上に現出する
ことで真偽を判別できるようにした感熱印字型記録媒体
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基材上
に、背景色層および金属薄膜層を積層してなる感熱印字
型記録媒体において、背景色層と金属薄膜層との間の一
部に、背景色層および金属薄膜層とは異なる色調を有す
る着色マークを設けたことを特徴とする感熱印字型記録
媒体が提供される。
【0010】すなわち本発明においては、基材の一方の
表面の実質的全面に、背景色層および金属薄膜層が形成
された感熱印字型記録媒体において、この背景色層と金
属薄膜層との間に、着色マークが設けられる。
【0011】本発明の感熱印字型記録媒体の最も一般的
な形態の一つは、プリペイドカードのようなカードであ
る。以下、本発明の一例としてカード型記録媒体をとり
あげて説明する。
【0012】着色マークは、背景色層と金属薄膜層との
間に、背景色層の一部と重なるように所定のパターンで
形成され、このままの状態では、金属薄膜層に遮られて
目視することができない。しかし可視情報の印字記録と
同様の加熱手段、たとえばサーマルヘッド、レーザービ
ーム、ホットスタンプなどにより金属薄膜層が溶融破壊
されると、この破壊部分を通して透視可能となる。
【0013】背景色層は、単に所定の色調を有する層で
あってもよいが、通常の磁気カードに用いられている磁
気記録層とすることもできる。この磁気記録層は、一般
に黒色ないし暗褐色の色調を有しているので、金属薄膜
層に対して十分な識別性を有している。
【0014】また背景色層と金属薄膜層の下側に隣接し
て、下引層を設けることができる。下引層は、金属薄膜
層が印字のために加熱溶融されたときに、その溶融物を
吸収して、明瞭な印字を与えるように機能する。
【0015】本発明の感熱印字型記録媒体において、着
色マークの現出は、たとえば以下のような操作で行なわ
れる:まず、着色マークの一部または全部を可視化し、
セキュリティ情報として用いる所望のパターンに応じ
て、感熱印字記録装置に所定の加熱パターンをあらかじ
め設定しておく。あるいはカード上の磁気記録層に、同
様の加熱パターンをあらかじめ記録しておき、感熱印字
記録装置によって所望の印字を行なう際に、この加熱パ
ターンを読み出すようにしてもよい。この加熱パターン
に基づいて、着色マークを設けてある部分を選択的に加
熱する。
【0016】この加熱により、金属薄膜層の一部が所定
のパターンにしたがって部分的に溶融除去されて透明に
なり、着色マーク設けてある部分では、その他の部分で
可視化された背景色層とは異なる色調がパターンとして
顕現される。この部分の色調が、所定の色調と同じであ
るか、あるいはこれとは異なるかを目視することによ
り、カードの真偽を判別することができる。
【0017】すなわち正規のカードであれば、着色マー
ク固有の色調を有するパターンが顕現されるが、正規の
カードでなければ、背景色層の色調が顕現されるか、も
しくは着色マークの色調と背景色層の色調が混在して顕
現されるため、この色調の差によりカードの真偽を判別
することができる。
【0018】着色マークの現出は、可視情報の印字記録
と同様の手段を用いることで、一つの装置で同時におこ
なうことが可能である。
【0019】着色マークは、金属薄膜層および背景色層
と異なる色調を有していればよく、金属薄膜層と背景色
層との間であれば、カード表面のどのような位置に設け
てもよい。
【0020】また背景色層を基材上に全面に設けずに、
余白部分を設け、この余白部分に着色マークを設けても
同様の効果が得られる。
【0021】さらに、背景色層を全く設けず、基体上に
直接着色マークを設ける場合、この着色マークと基体と
の色調を相互に異なるものとしておけば、前記と同様の
視覚的効果が得られる。
【0022】また加熱パターンを着色マークと同じ、あ
るいはこれよりもやや小さい面積にしておけば、金属薄
膜層の除去部分に、着色マークに用いられた色調以外の
色が顕現することはない。
【0023】また、着色マークだけでなく、背景色層を
真偽判別に用いるとさらに効果的である。たとえば、着
色マークの周辺部の着色マークでない任意の位置を真偽
判別のために用いる。この部分を加熱すると、正規のカ
ードであれば背景色層の色調が顕現されるが、正規のカ
ードでなければ着色マークと同様の色調が顕現され真偽
を判別することができる。2種類の色調を真偽判別用に
用いることでより一層、セキュリティ性は向上する。
【0024】また、可視情報の印字記録をおこなう都
度、着色マークを部分的に順次顕現させれば、可視情報
の多数回記録に対応したセキュリティ情報として使用で
きる。この着色マークを用いた感熱印字型記録媒体の真
判定方法の一例について説明する。
【0025】あらかじめ感熱印字記録装置に着色マーク
設けてある部分の加熱パターンを記憶させておく。記憶
させておく加熱パターンの大きさは、着色マークの全部
であっても、一部であってもよい。可視情報を順次記録
する場合は、この可視情報の記録ごとに部分的に着色マ
ーク設けてある部分を加熱すると、多数回にわたって真
偽判定を行なうことができる。
【0026】この記憶された加熱パターンに基づいて着
色マーク設けてある部分、あるいは着色マークの周辺部
分をパターン状に選択的に加熱する。加熱された部分は
金属薄膜層が溶融破壊され、その下に位置する層の色が
顕現される。
【0027】顕現されるパターンや色調が、あらかじめ
設定されているものと一致するか否かによって、カード
の取扱者が目視で真偽を容易に判別することができる。
【0028】たとえば、正規のカードであれば、着色マ
ークの色調を有するパターンが顕現されるが、正規のカ
ードでなければ、磁気記録層の色調を有するパターンが
顕現される、といった具合である。着色マークと加熱パ
ターンは互いに全く同じ形状であっても良いが、加熱パ
ターンより着色マークをやや大きめの形状とすると、加
熱時に若干のずれが生じても、異なった色調が現われる
ことがない。
【0029】顕現されるパターンは文字、記号、図形な
どどのようなものでも用いることができる。また背景色
層と組み合わせれば、パターンに2種の色を組み合わせ
たセキュリティ情報を得ることができる。どのようなセ
キュリティ情報とするかは、あらかじめカード発行元が
決めておけばよい。
【0030】たとえば、パターンとして、△○□▽等の
簡単な図形を用い、着色マークの色調を緑色、背景色層
を赤色にしたとすると、以下の表の様なセキュリティ情
報を決めることができる。
【0031】
【表1】 本発明の感熱印字型記録媒体は、きわめて高い安全性を
有する。すなわち着色マークは真偽判別時点まで金属薄
膜層に覆われているため、第三者がOCRや磁気カード
リーダーを用いても読み取ることはできない。したがっ
て、金属薄膜層を破壊除去しない限り、着色マークを不
正に読み取ることはできない。第三者には着色マークの
パターン形状や位置が判らないため、金属薄膜層をむや
みに破壊除去しても、セキュリティ情報を得ることはで
きない。仮に、金属薄膜層を全て破壊除去し、着色マー
クを全て露顕させたとしても、着色マーク全てを一度に
セキュリティ情報として使用することがない限り、どの
部分がセキュリティ情報であるかは判読することはでき
ない。
【0032】また、背景色層を磁気記録層としたとき、
判別する着色マークの位置情報、色情報、パターン形状
情報をデータとしてこの磁気記録層に記録することがで
きる。
【0033】カード取扱者がカードの真偽を判別すると
きには、磁気記録層に記録したこれらの情報を磁気カー
ドリーダーで読取り、ディスプレイ上に表示させる。表
示方法は、たとえば画面の任意の位置にカード領域を指
定し、ここに磁気記録層から読み取った着色マークの位
置、色、形状を再現させれば、カードとの比較を目視で
容易に確認できる。
【0034】さらに、真の真偽判定に用いる着色マーク
の他に、ダミーの着色マークを設けておき、これらの着
色マークを組み合わせて真偽判定を行なえば、さらにセ
キュリティ性は向上する。着色マークが真であるかダミ
ーであるかを判別するときには、あらかじめ真とダミー
の位置情報、色情報、パターン形状情報を表示した対比
表を用いる。
【0035】この他、たとえばダミーの着色マーク領域
を覆い隠すことができるマスク材を用いて確認する方
法、真の着色マークの色調の光のみを透過することがで
きる光学フィルターを用いて確認する方法などを用いる
ことができる。
【0036】本発明の感熱印字型記録媒体において、基
材としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、
エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリイミド、ポリアセテート、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メ
チルなどの合成樹脂類やコート紙、アート紙、ラミネー
ト紙、合成紙などの紙類、あるいはアルミニウムなどの
金属類から選択された材料を単独であるいは組み合わせ
たものを用いることができる。
【0037】基材として要求される物理的、化学的特
性、たとえば耐熱性、耐光性、耐摩耗性、耐薬品性や強
度などを考慮して、上に挙げた材料から好ましいものを
適宜選択すればよい。基材の厚さにとくに制限はない
が、適当な厚さは100〜400μm程度である。
【0038】背景色層は、金属薄膜層とは異なる色調を
設けることで、背景色層は、加熱により金属薄膜層が選
択的に溶融破壊された時に印字パターンとして顕現され
る。この背景色層は、バインダーとしてたとえばエチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース
アセテートプロピオネート、酢酸セルロースなどのセル
ロース誘導体、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレ
ンなどのスチレン樹脂あるいはスチレン樹脂共重合樹
脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなど
のアクリル樹脂またはメタアクリル樹脂の単独あるいは
共重合樹脂、ロジン、ロジン変性マレイン樹脂、ロジン
変性フェノール樹脂、重合ロジンなどのロジンエステル
樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ビニルトルエン樹脂、塩化
ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、アルキッド樹脂、ブチラール樹脂などを用いること
ができる。
【0039】このバインダーに着色すべき色に応じて各
種の顔料もしくは染料を添加し、必要に応じて、可塑
剤、安定剤、ワックス、分散剤、硬化剤などを加えた後
に、溶剤あるいは希釈剤で混練、調整し、着色塗料ある
いはインキとして、基材上に通常のグラビア法、ロール
法、ナイフエッジ法、オフセット法などの塗布方法によ
り形成する。
【0040】背景色層として、磁気記録層を使用するこ
とができる。この磁気記録層は本来の磁気記録に用いら
れる他に、加熱により金属薄膜層が選択的に溶融破壊さ
れた時に、印字パターンとして顕現される。この磁気記
録層としては、従来この種の磁気カードにおいて磁気記
録層として一般に用いられているものから選択して用い
ることができる。たとえば、、磁性材料としては粒径1
0μm以下好ましくは0.01〜5μmのBa−フェラ
イト、Sr−フェライト、Co被着γ−Fe23、γ−
Fe23、Fe34、針状鉄粉、Fe−Cr、Fe−C
o、Co−Cr、Co−Ni、CrO2などを用いるこ
とができる。
【0041】このような磁性材料のためのバインダー樹
脂としては、一般に用いられているポリエステル系樹
脂、アルキッド系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂またはそれらの混合樹脂を用いることができる。
【0042】バインダー樹脂と磁性材料との混合比は、
基材との接着性や塗膜強度や磁気ヘッドによる検出電圧
などを考慮して適宜設定され、たとえば重量比で1/1
〜1/10の範囲が可能であり、好ましくは1/2〜1
/8が適当である。
【0043】磁気記録層は、通常のグラビア法、ロール
法、ナイフエッジ法などの塗布方法によって基材上に、
たとえば厚さ1〜100μm、好ましくは5〜20μm
程度に形成する。
【0044】本発明の感熱印字型記録媒体において、着
色マークは、背景色層と金属薄膜層の間のいずれかの位
置にパターン状に形成される。この着色マークは、バイ
ンダーとして背景色層と同様の樹脂を用いることができ
る。
【0045】このバインダーに着色すべき色に応じて各
種の顔料もしくは染料を添加し、必要に応じて、可塑
剤、安定剤、ワックス、分散剤、硬化剤などを加えた後
に、溶剤あるいは希釈剤で混練、調整し、金属薄膜層や
背景色層と異なる色調を有する着色インキとして、背景
色層上、磁気記録層上、あるいは下引層上にグラビア
法、スクリーン法、オフセット法、転写法などの通常の
印刷方法によりパターン状に形成する。
【0046】カードとして形成した時に、その表面にお
いて着色マーク部分が凹凸状に浮き出ることを防止する
ために、着色マークは薄膜とすることが望ましい。した
がって、膜厚が薄くとも高濃度が得られるグラビア法が
好ましい。
【0047】また、印刷以外の薄膜形成手段を用いて着
色マークを形成することもできる。金属薄膜層の印字記
録特性や背景色層と金属薄膜層の密着性を向上させるた
めに、下引層を設けることができる。下引層を構成する
材料としては、たとえばニトロセルロース系などの自己
酸化性の樹脂や溶剤可溶型のポリウレタン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂等の種々の熱
可塑性樹脂や水性のポリビニルアルコールを用いること
ができる。下引層は通常のグラビア法、ロール法、ナイ
フエッジ法、オフセット法などの塗布方法、あるいは印
刷方法を用いて、磁気記録層上、あるいは背景色層上に
厚さ0.5〜8μm程度に形成する。
【0048】下引層が設けられている場合には、着色マ
ークは、この下引層の上面、または下引層の下方に位置
する背景色層の上面に形成される。着色マーク上に下引
層を形成すると、着色マークによって形成された凹凸パ
ターンを被覆することで表面平滑性が向上する点で好ま
しい。
【0049】なお下引層は、樹脂をバインダーとし、こ
れに染料や顔料を添加し、必要に応じて、可塑剤、安定
剤、ワックス、分散剤、硬化剤などを加えた後に、溶剤
あるいは希釈剤で混練、調整し、着色塗料や着色インキ
とすれば、背景色層と兼用することができる。
【0050】下引層を形成した後、あるいは下引層を形
成し、この上に着色マークを形成した後にカレンダー処
理をおこない、表面を平滑にすることもできる。カレン
ダー処理は、カードとして形成した時に、着色マーク部
分が凹凸状に浮き出ることを防止するために行なうもの
である。
【0051】金属薄膜層は、着色マークと背景色層を隠
蔽するとともに記録膜として用いられる。この金属薄膜
層の構成材料は、たとえば、Sn、Bi、Se、Te、
Zn、In、Al、Pb、Fe、Co、Ni、Cr、C
u、Cd、Tiなどの単体あるいは合金あるいはTe−
カーバイドなどの上記金属の化合物からなる低融点金属
を用いることができる。
【0052】この金属薄膜層は、下引層上、あるいは下
引層と金属薄膜層上に着色マークを設ける場合は、着色
マーク上から真空蒸着法、スパッタリング法、めっき法
などにより厚さ0.03〜0.2μm程度に形成する。
【0053】金属薄膜層を物理的、化学的に保護するた
めに、その上に保護層を設けることができる。その材料
としては、たとえばエチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、
酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸
ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等をバ
インダーとし、必要に応じてワックスや顔料、硬化剤、
滑剤など添加し、合成樹脂塗料として金属薄膜層上に通
常の塗布方法で設けることができる。また、これらの合
成樹脂を原料とした合成樹脂フィルムを用い、ラミネー
ト法で金属薄膜層上に設けてもよい。さらに、保護層と
してはアクリル系、エポキシ系、ポリエステル系の紫外
線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂を用いることもでき
る。紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂を用いること
により、耐熱性、耐光性、耐薬品性だけでなく、耐摩耗
性も向上する。
【0054】保護層として、紫外線硬化型樹脂や電子線
硬化型樹脂を用いる場合、金属薄膜層と保護層との密着
性を向上させるために、金属薄膜層と保護層との間にア
ンカー層を設けることができる。アンカー層の材料とし
ては、下引層の材料と同じものの中から選ぶことができ
る。
【0055】前述の各層を基材上の順次に積層して感熱
印字型記録媒体を形成する方法の他に、転写法によって
形成することも可能である。転写の方法は下記のとおり
である:転写用基材フィルム上に通常の塗布方法、印刷
方法、真空蒸着法などを用いて、上の例とは逆の順序
に、たとえば保護層、金属薄膜層、下引層、着色マー
ク、背景色層の順に設けて転写シートとし、これを基材
上に転写する。この際、保護層と転写基材フィルム間に
は転写時の剥離性を向上させるために剥離層を設けるこ
とが好ましい。さらに、転写シートと基材との接着性を
向上させるためには転写シート上に接着剤層を設けるこ
とが好ましい。
【0056】転写方法としては、金属薄膜層や下引層な
ど各層が溶融しない程度の温度による感熱転写法、ある
いは感圧転写法が用いられる。
【0057】転写法を用いることにより、基材上に部分
的に感熱印字記録部分を設けることが可能となる。たと
えば、感熱印字記録部を有する転写シートを識別用ラベ
ルとして用いることもできる。
【0058】転写基材フィルムとしては、たとえばポリ
エチレンテレフタレート、ポリプロピレン、セロハン、
ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリビニルアルコール、フッ素
樹脂、塩化ゴム、アイオノマー等のプラスチックフィル
ム、あるいはコンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類や
不織布を単体もしくは複合して用いることができる。厚
みは5〜25μmである。
【0059】剥離層は、たとえば剥離性に優れたアクリ
ル樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂あるいはパラフィン
ワックス、合成ワックスなどのワックス類を用い、0.
1〜2μmの厚みで通常の塗布方法や印刷方法で転写基
材フィルム上に形成する。
【0060】接着剤層は、感熱性あるいは感圧性のある
樹脂、たとえばメタクリル樹脂、スチロール樹脂、オレ
フィン系樹脂、ポリアミド樹脂、EVA樹脂、ウレタン
系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を用い、通
常の塗布方法や印刷方法で背景色層上に形成する。
【0061】
【実施例】図1は、本発明の一実施例による感熱印字型
記録媒体の構成を示す縦断面図で、符号1は基材を示
し、その一方の表面上に、背景色層2、下引層3、金属
薄膜層4、アンカー層5および保護層6がこの順序で積
層されている。
【0062】また下引層3には、金属薄膜層4に隣接す
る面上において、着色マーク7が設けられている。この
着色マーク7は、カードの全面を覆う金属薄膜層4の一
部に相当する面積を有し、この例では、カードの一方の
側面に沿って延びる細い帯状をなしている。
【0063】各層、着色マークおよび基材の構成材料な
らびに厚さは下記のとおりである: 基材1 :厚さ188μmの白色ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(東レ(株)製、商品名「E−24」)。背景色層2 :Baフェライトを磁性材料とする厚さ10
μm、抗磁力2750Oe、残留磁束密度1.4Mx/
cm、角形比0.85の磁気記録層からなる背景色層を
基材上に形成した。下引層3 : 塩酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製、 商品名「ビニルライトレジンVMCH」) 20重量部 メラミン・ホルムアルデヒド縮合物(日本触媒 工業社製、商品名「エポスターS−12」) 5 〃 メチルエチルケトン 20 〃 トルエン 20 〃 シクロヘキサン 40 〃 イソシアネート系硬化剤(日本ポリウレタン工業社製、 商品名「コロネートL」 1.2 〃 以上の組成からなる塗料を、リバースロールコーターに
より背景色層上に塗布し、110℃で5分間乾燥させて
下引層を形成した。塗膜の厚さは3μm(乾燥後重量)
とした。着色マーク7 :赤色系グラビアインキ(東洋インキ
(株)製、「CCSTシリーズ」)を用い、グラビア印
刷法で数種類の形状からなる着色マークを1μmの厚さ
で下引層上に形成した。金属薄膜層4 :下引層上に真空蒸着法で1×10-4To
rrの減圧下、20m/minの速度で通過させながら
厚さ1000ÅのSn薄膜層を形成した。アンカー層5 :Sn薄膜層上に下引層と同様の成分から
なる塗料をグラビアコーターで塗布し、110℃で5分
間乾燥させてアンカー層をを形成した。塗膜の厚さは1
μm(乾燥後測定)とした。保護層6 :アンカー層上に、紫外線硬化型ニス(商品名
「UVOPニスDK」、T&KTOKA社製)を使って
膜厚1μmの保護層を形成した。
【0064】以上の構成を有する感熱印字型記録媒体の
表面は、金属薄膜層4が有している均一な銀白色を有し
ていた。
【0065】この感熱印字型記録媒体について、以下の
条件で着色マークを設けてある部分をサーマルヘッドに
より操作して熱印字を行なった。
【0066】・サーマルヘッド:印刷用シュミレータ用
サーマルヘッド(ローム社製「KE 1502−1
1」、抵抗値424Ω) ・印加パルス:電圧16V、電力0.55W/ドット、
デューティ比50%、周波数132KHz ・サーマルヘッド移動速度:22mm/sec. この結果、着色マークを設けてある部分では、着色マー
ク7の固有の色調である赤色が顕現され、また着色マー
クが存在しない部分では、背景色層2の固有の色調であ
る黒色が顕現され、目視で容易に判別できた。
【0067】また着色マーク7を、下引層3と背景色層
2との間に設けた場合にも同様の結果が得られた。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、金属薄膜
下に秘匿されたパターン状の着色マークの色調やパター
ンを真偽判定に用いることにより、感熱印字型記録媒体
のセキュリティ性を向上させることができる。また着色
マークのみならず、背景色層と組み合わせることによ
り、さらに複雑なセキュリティ情報を与えることがで
き、安全性はさらに向上する。また着色マーク部全部を
真偽判定のために用いず、着色マークを部分的に順次使
用することも可能であり、従来の記録媒体にはない特有
のセキュリティ管理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による感熱印字型記録媒体
の構成を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 基材 2 背景色層 3 下引層 4 金属薄膜層 5 アンカー層 6 保護層 7 着色マーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06K 19/06 G11B 5/80 7303−5D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に金属薄膜層を設けてなる感熱印
    字型記録媒体において、前記基材と前記金属薄膜層との
    間に、前記金属薄膜層とは異なる色調を有する着色マー
    クを設けたことを特徴とする感熱印字型記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記基材が前記着色マークとは異なる色
    調を有する請求項1に記載の感熱印字型記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記基材と前記金属薄膜層との間に下引
    層が設けられている請求項1または2に記載の感熱印字
    型記録媒体。
  4. 【請求項4】 基体上に、背景色層および金属薄膜層を
    積層してなる感熱印字型記録媒体において、前記背景色
    層と前記金属薄膜層との間に、前記背景色層および前記
    金属薄膜層とは異なる色調を有する着色マークを設けた
    ことを特徴とする感熱印字型記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記背景色層と前記金属薄膜層との間に
    下引層が設けられている請求項4に記載の感熱印字型記
    録媒体。
  6. 【請求項6】 前記背景色層と前記基材との間に磁気記
    録層が設けられている請求項4または5に記載の感熱印
    字型記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記背景色層が磁気記録層である請求項
    4または5に記載の感熱印字型記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記金属薄膜層上に保護層が設けられて
    いる請求項1〜7のいずれか1項に記載の感熱印字型記
    録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100407247B1 (ko) * 2000-12-29 2003-11-28 한국조폐공사 유색문자 또는 문양을 갖는 은선의 제조방법 및 상기은선을 포함하는 보안 용지
JP2008183799A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 Dainippon Printing Co Ltd スレッド入り印刷物及び作製方法

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