JPH05294781A - シリコン結晶の製造に使用するガラス質炭素被覆グラファイト部品およびその製造方法 - Google Patents
シリコン結晶の製造に使用するガラス質炭素被覆グラファイト部品およびその製造方法Info
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- JPH05294781A JPH05294781A JP4230586A JP23058692A JPH05294781A JP H05294781 A JPH05294781 A JP H05294781A JP 4230586 A JP4230586 A JP 4230586A JP 23058692 A JP23058692 A JP 23058692A JP H05294781 A JPH05294781 A JP H05294781A
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- C30—CRYSTAL GROWTH
- C30B—SINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
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- C30B15/10—Crucibles or containers for supporting the melt
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C30—CRYSTAL GROWTH
- C30B—SINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
- C30B35/00—Apparatus not otherwise provided for, specially adapted for the growth, production or after-treatment of single crystals or of a homogeneous polycrystalline material with defined structure
- C30B35/002—Crucibles or containers
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】溶融シリコンからシリコン単結晶成長物を製造
する際に使用する汚染を防止することを目的としたるつ
ぼを提供する。 【構成】ガラス質炭素層12を有するグラファイトるつ
ぼを、50%の、液体レゾールフェノール樹脂のフルフ
ラール溶液中に浸漬する。約15分間浸漬した後取り出
し、乾燥する。次いでアルゴン中で、150℃で1時間
硬化させた。更に2回目浸漬を行い、アルゴン中で25
0℃で1時間加熱し、樹脂を熱硬化させた。この被覆し
たるつぼを窒素雰囲気中、毎時250℃の速度で160
0℃に加熱して熱処理を行い、最後に塩素ガスを加え、
精製および灰分除去を行った。
する際に使用する汚染を防止することを目的としたるつ
ぼを提供する。 【構成】ガラス質炭素層12を有するグラファイトるつ
ぼを、50%の、液体レゾールフェノール樹脂のフルフ
ラール溶液中に浸漬する。約15分間浸漬した後取り出
し、乾燥する。次いでアルゴン中で、150℃で1時間
硬化させた。更に2回目浸漬を行い、アルゴン中で25
0℃で1時間加熱し、樹脂を熱硬化させた。この被覆し
たるつぼを窒素雰囲気中、毎時250℃の速度で160
0℃に加熱して熱処理を行い、最後に塩素ガスを加え、
精製および灰分除去を行った。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体に使用する本質
的に炭素を含まないシリコンの製造に関する。より詳し
くは、本発明は、ドーピング剤を含む溶融シリコン浴か
らシリコン結晶を製造する際に使用するための、熱硬化
性有機樹脂から形成されたガラス質炭素の外層を有す
る、るつぼなどのグラファイト部品に関する。また、本
発明は、被覆グラファイト部品の製造方法にも関する。
的に炭素を含まないシリコンの製造に関する。より詳し
くは、本発明は、ドーピング剤を含む溶融シリコン浴か
らシリコン結晶を製造する際に使用するための、熱硬化
性有機樹脂から形成されたガラス質炭素の外層を有す
る、るつぼなどのグラファイト部品に関する。また、本
発明は、被覆グラファイト部品の製造方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、多結晶質シリコン棒は、好ま
しくはシリコン種棒から、あるいはタングステンやタン
タルの様な良好な導電性を有する高融点金属から造った
棒状の、赤熱したスターターフィラメント上で、シラン
やクロロシラン(例えばトリクロロシラン)の様な気体
状ケイ素化合物を熱分解させることにより製造される。
シランおよびクロロシランを熱分解させるための現状技
術による反応器の設計原理は、例えば、米国特許第3,
147,141号明細書、同4,147,814号明細
書および同4,150,168号明細書に記載されてい
る。一般的に、クロロシランを熱分解する時に副生成物
として形成される塩化物により引き起こされる問題を避
けるために、多結晶質シリコン棒は、シランの熱分解に
より製造するのがより望ましい。
しくはシリコン種棒から、あるいはタングステンやタン
タルの様な良好な導電性を有する高融点金属から造った
棒状の、赤熱したスターターフィラメント上で、シラン
やクロロシラン(例えばトリクロロシラン)の様な気体
状ケイ素化合物を熱分解させることにより製造される。
シランおよびクロロシランを熱分解させるための現状技
術による反応器の設計原理は、例えば、米国特許第3,
147,141号明細書、同4,147,814号明細
書および同4,150,168号明細書に記載されてい
る。一般的に、クロロシランを熱分解する時に副生成物
として形成される塩化物により引き起こされる問題を避
けるために、多結晶質シリコン棒は、シランの熱分解に
より製造するのがより望ましい。
【0003】シリコンおよび水素を形成するシラン、ま
たはHCl、SiHCl2 等の塩素含有化合物ならびに
水素を生じるクロロシランの熱分解は、一連の加熱され
た、一般的にシリコン棒であるフィラメントからなる、
冷却された表面によって取り囲まれた反応器中で行われ
る。一般的に、フィラメントは、電流を通すことによっ
て加熱される。この方法は、常温におけるシリコンフィ
ラメントで開始する。多結晶質シリコンは、赤熱したシ
リコンフィラメント棒上でシラン、クロロシランまたは
それらの混合物を不均一に分解させることにより製造さ
れる。この反応により、シリコンが棒の表面上に堆積
し、シリコンがシランの分解により形成される場合は水
素が、あるいはシリコン供給源がクロロシランである場
合は水素ガスと他の塩素含有副生成物が放出される。
たはHCl、SiHCl2 等の塩素含有化合物ならびに
水素を生じるクロロシランの熱分解は、一連の加熱され
た、一般的にシリコン棒であるフィラメントからなる、
冷却された表面によって取り囲まれた反応器中で行われ
る。一般的に、フィラメントは、電流を通すことによっ
て加熱される。この方法は、常温におけるシリコンフィ
ラメントで開始する。多結晶質シリコンは、赤熱したシ
リコンフィラメント棒上でシラン、クロロシランまたは
それらの混合物を不均一に分解させることにより製造さ
れる。この反応により、シリコンが棒の表面上に堆積
し、シリコンがシランの分解により形成される場合は水
素が、あるいはシリコン供給源がクロロシランである場
合は水素ガスと他の塩素含有副生成物が放出される。
【0004】多結晶質シリコンの製造における主目的の
一つは、できるだけ純粋なシリコン棒を製造することで
ある。僅かな量の汚染物でも、この前駆物質である多結
晶質シリコンから最終的に製造されるシリコンチップの
効率に重大な影響を及ぼす。多結晶質シリコンを製造す
るための先行技術は、炭素を始めとする各種の汚染物に
よる問題があった。上に述べた様に、シリコンの供給源
として使用する気体状シリコン化合物は、加熱されたス
ターターフィラメントにより熱的に分解される。通常、
シリコン種棒からなるこのフィラメントは、一般的に、
その中を通る電流により加熱される。したがって、フィ
ラメント上に堆積しつつ、成長するポリシリコン棒を収
容し、同時にその中に電流を通すことができる様にする
ために、このフィラメントは所定の位置にしっかりと支
持されなければならない。先行技術では、これらの目的
の両方を達成するために通常グラファイトチャックが使
用されている。グラファイトチャックは、その上にスタ
ーターフィラメントを固く取り付けることができる様に
造られている。チャックは、要求される電流に必要な電
力を供給する電極上に取り付けることができ、最も重要
なことは、電極からフィラメントに電流を通すことがで
きる様に、チャックが導電性であることである。
一つは、できるだけ純粋なシリコン棒を製造することで
ある。僅かな量の汚染物でも、この前駆物質である多結
晶質シリコンから最終的に製造されるシリコンチップの
効率に重大な影響を及ぼす。多結晶質シリコンを製造す
るための先行技術は、炭素を始めとする各種の汚染物に
よる問題があった。上に述べた様に、シリコンの供給源
として使用する気体状シリコン化合物は、加熱されたス
ターターフィラメントにより熱的に分解される。通常、
シリコン種棒からなるこのフィラメントは、一般的に、
その中を通る電流により加熱される。したがって、フィ
ラメント上に堆積しつつ、成長するポリシリコン棒を収
容し、同時にその中に電流を通すことができる様にする
ために、このフィラメントは所定の位置にしっかりと支
持されなければならない。先行技術では、これらの目的
の両方を達成するために通常グラファイトチャックが使
用されている。グラファイトチャックは、その上にスタ
ーターフィラメントを固く取り付けることができる様に
造られている。チャックは、要求される電流に必要な電
力を供給する電極上に取り付けることができ、最も重要
なことは、電極からフィラメントに電流を通すことがで
きる様に、チャックが導電性であることである。
【0005】1989年12月26日出願の米国特許出
願第456,730号および1990年6月27日出願
の米国特許出願第544,611号は、グラファイトチ
ャックがポリシリコン製品における炭素汚染物の供給源
であると説明している。特に、シランやクロロシランな
どの気体状ケイ素化合物の熱分解の結果、副生成物とし
て形成される水素が実際にグラファイト、すなわち炭
素、と反応してメタンを形成することを記載している。
このメタンは、加熱されたシリコン棒と接触すると分解
して炭素およびさらに追加の水素を形成する。ポリシリ
コンの中に汚染物として入り込むのはこの炭素である。
米国特許出願第456,730号は、スターターフィラ
メント上で気体状ケイ素化合物を熱分解することによる
多結晶質シリコン棒の製造において、細長いスターター
フィラメントを取り付けるのに好適なグラファイトチャ
ックを開示しているが、そのグラファイトチャックは、
炭化ケイ素、多結晶質ケイ素、タンタル、チタン、タン
グステン、窒化ケイ素、酸化ケイ素、モリブデンおよび
それらの組合わせからなるグループから選択された材料
の、水素不透過性外側被覆層を有する。
願第456,730号および1990年6月27日出願
の米国特許出願第544,611号は、グラファイトチ
ャックがポリシリコン製品における炭素汚染物の供給源
であると説明している。特に、シランやクロロシランな
どの気体状ケイ素化合物の熱分解の結果、副生成物とし
て形成される水素が実際にグラファイト、すなわち炭
素、と反応してメタンを形成することを記載している。
このメタンは、加熱されたシリコン棒と接触すると分解
して炭素およびさらに追加の水素を形成する。ポリシリ
コンの中に汚染物として入り込むのはこの炭素である。
米国特許出願第456,730号は、スターターフィラ
メント上で気体状ケイ素化合物を熱分解することによる
多結晶質シリコン棒の製造において、細長いスターター
フィラメントを取り付けるのに好適なグラファイトチャ
ックを開示しているが、そのグラファイトチャックは、
炭化ケイ素、多結晶質ケイ素、タンタル、チタン、タン
グステン、窒化ケイ素、酸化ケイ素、モリブデンおよび
それらの組合わせからなるグループから選択された材料
の、水素不透過性外側被覆層を有する。
【0006】米国特許出願第544,611号は、スタ
ーターフィラメント上で気体状ケイ素化合物を熱分解す
ることによる多結晶質シリコン棒の製造において、細長
いスターターフィラメントを取り付けるのに好適なグラ
ファイトチャックを開示しているが、そのグラファイト
チャックは、熱分解グラファイトの外側被覆層を有す
る。熱分解炭素または炭化ケイ素を使用してグラファイ
トチャックを被覆することにより、この炭素汚染物の問
題は最少に抑えられることが分かっているが、これらの
被覆は蒸着法を使用して施されるので、経費がかかり、
制御が困難であり、非常に大型のチャックには実用的で
ない。
ーターフィラメント上で気体状ケイ素化合物を熱分解す
ることによる多結晶質シリコン棒の製造において、細長
いスターターフィラメントを取り付けるのに好適なグラ
ファイトチャックを開示しているが、そのグラファイト
チャックは、熱分解グラファイトの外側被覆層を有す
る。熱分解炭素または炭化ケイ素を使用してグラファイ
トチャックを被覆することにより、この炭素汚染物の問
題は最少に抑えられることが分かっているが、これらの
被覆は蒸着法を使用して施されるので、経費がかかり、
制御が困難であり、非常に大型のチャックには実用的で
ない。
【0007】本出願と同時に出願された米国特許出願第
号は、スターターフィラメント上で気体状ケイ素
化合物を熱分解することによる多結晶質シリコン棒の製
造において、細長いスターターフィラメントを取り付け
るのに好適なグラファイトチャックを開示しているが、
そのグラファイトチャックは、熱硬化性有機樹脂から形
成されたガラス質炭素の外側被覆層を有する。多結晶質
棒は、主として、半導体工業向けのシリコン結晶成長物
をフロートゾーン溶融法またはチョクラルスキー結晶引
上げ技術により製造するための前駆物質として使用され
る。次いで、これらのシリコン結晶成長物または棒を処
理してシリコンウエハーを形成し、そこから電子工業で
使用するためのシリコンチップを製造する。
号は、スターターフィラメント上で気体状ケイ素
化合物を熱分解することによる多結晶質シリコン棒の製
造において、細長いスターターフィラメントを取り付け
るのに好適なグラファイトチャックを開示しているが、
そのグラファイトチャックは、熱硬化性有機樹脂から形
成されたガラス質炭素の外側被覆層を有する。多結晶質
棒は、主として、半導体工業向けのシリコン結晶成長物
をフロートゾーン溶融法またはチョクラルスキー結晶引
上げ技術により製造するための前駆物質として使用され
る。次いで、これらのシリコン結晶成長物または棒を処
理してシリコンウエハーを形成し、そこから電子工業で
使用するためのシリコンチップを製造する。
【0008】シリコン結晶を製造するためのチョクラル
スキー法では、多結晶質ケイ素棒およびドーピング剤
を、シリカライニングしたグラファイトるつぼ中で融解
させる。必要な電気特性を得るためにケイ素浴にドーピ
ング剤を加え、シリコン構造を単結晶の形に変換する。
シリコン棒を溶融させるための1,425℃の温度を達
成するには高周波加熱の様な加熱方法が必要である。
[111]または[100]配向の種結晶を溶融したケ
イ素浴に接触させ、次いで徐々に引き上げる。種と溶融
ケイ素浴との間の表面張力により、少量の液体が種と共
に上昇する。冷却により、溶融物中の原子が種の構造に
配向し、成長する結晶中で種の配向を繰り返していく。
ドーピングの一様性および直径制御を達成するために、
種およびるつぼは反対方向に回転させる。長さ4フィー
ト以上、直径6インチ以上の結晶を製造するこの方法で
は、シリコン結晶成長物の形成に使用される装置の構成
部品がシリコン製品を絶対に汚染しないことが重要であ
る。チョクラルスキー法では、るつぼ、支柱(軸)およ
びヒーターを含むグラファイト部品が一般的に使用され
ている。したがって、これらのグラファイト部品から来
る炭素の汚染からシリコン結晶を保護する必要がある。
グラファイト部品が溶融シリコンと直接接触していなく
ても、シリコン結晶が炭素で汚染される可能性がある。
例えば、グラファイトから出た炭素がシリカライナー中
に拡散し、さらにシリコン浴中に拡散することがある。
工程中に形成されたケイ素含有蒸気もグラファイト部品
と反応し、炭素汚染物を発生することがある。
スキー法では、多結晶質ケイ素棒およびドーピング剤
を、シリカライニングしたグラファイトるつぼ中で融解
させる。必要な電気特性を得るためにケイ素浴にドーピ
ング剤を加え、シリコン構造を単結晶の形に変換する。
シリコン棒を溶融させるための1,425℃の温度を達
成するには高周波加熱の様な加熱方法が必要である。
[111]または[100]配向の種結晶を溶融したケ
イ素浴に接触させ、次いで徐々に引き上げる。種と溶融
ケイ素浴との間の表面張力により、少量の液体が種と共
に上昇する。冷却により、溶融物中の原子が種の構造に
配向し、成長する結晶中で種の配向を繰り返していく。
ドーピングの一様性および直径制御を達成するために、
種およびるつぼは反対方向に回転させる。長さ4フィー
ト以上、直径6インチ以上の結晶を製造するこの方法で
は、シリコン結晶成長物の形成に使用される装置の構成
部品がシリコン製品を絶対に汚染しないことが重要であ
る。チョクラルスキー法では、るつぼ、支柱(軸)およ
びヒーターを含むグラファイト部品が一般的に使用され
ている。したがって、これらのグラファイト部品から来
る炭素の汚染からシリコン結晶を保護する必要がある。
グラファイト部品が溶融シリコンと直接接触していなく
ても、シリコン結晶が炭素で汚染される可能性がある。
例えば、グラファイトから出た炭素がシリカライナー中
に拡散し、さらにシリコン浴中に拡散することがある。
工程中に形成されたケイ素含有蒸気もグラファイト部品
と反応し、炭素汚染物を発生することがある。
【0009】
【発明の解決すべき課題】そこで、本発明の目的は、部
品中の炭素の反応が溶融シリコン浴を汚染し、汚染され
たシリコンウエハーが製造されることのないように、ガ
ラス質炭素層で被覆した、るつぼの様なグラファイト部
品を提供することである。本発明の別の目的は、高品質
シリコンチップ製造用の本質的に炭素を含まないシリコ
ンウエハーの製造に使用できるガラス質炭素被覆したグ
ラファイト部品を製造するための方法を提供することで
ある。
品中の炭素の反応が溶融シリコン浴を汚染し、汚染され
たシリコンウエハーが製造されることのないように、ガ
ラス質炭素層で被覆した、るつぼの様なグラファイト部
品を提供することである。本発明の別の目的は、高品質
シリコンチップ製造用の本質的に炭素を含まないシリコ
ンウエハーの製造に使用できるガラス質炭素被覆したグ
ラファイト部品を製造するための方法を提供することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の、および他の目的
を以下により詳細に説明する。本発明は、溶融シリコン
浴からシリコンウエハーの製造に使用するのに好適な、
熱硬化性有機樹脂から形成された、気体に対して不透過
性のガラス質炭素の外層を有する、グラファイトるつぼ
などのグラファイト部品に関する。
を以下により詳細に説明する。本発明は、溶融シリコン
浴からシリコンウエハーの製造に使用するのに好適な、
熱硬化性有機樹脂から形成された、気体に対して不透過
性のガラス質炭素の外層を有する、グラファイトるつぼ
などのグラファイト部品に関する。
【0011】また、本発明は、ガラス質炭素被覆した、
るつぼの様な炭素部品の製造方法であって、(a)溶融
シリコン浴に露出される炭素部品を製造する工程、
(b)該炭素部品上に非グラファイト化性の有機熱硬化
性樹脂の層を堆積させる工程、(c)被覆した炭素部品
を、樹脂を熱硬化させるのに十分な温度で十分な時間加
熱し、次いで不活性ガス雰囲気またはハロゲンガス雰囲
気中で500℃以上に加熱することにより熱硬化性樹脂
をガラス質炭素に変換する工程からなる方法にも関す
る。
るつぼの様な炭素部品の製造方法であって、(a)溶融
シリコン浴に露出される炭素部品を製造する工程、
(b)該炭素部品上に非グラファイト化性の有機熱硬化
性樹脂の層を堆積させる工程、(c)被覆した炭素部品
を、樹脂を熱硬化させるのに十分な温度で十分な時間加
熱し、次いで不活性ガス雰囲気またはハロゲンガス雰囲
気中で500℃以上に加熱することにより熱硬化性樹脂
をガラス質炭素に変換する工程からなる方法にも関す
る。
【0012】用途により、部品は、樹脂の外層を堆積さ
せる前にグラファイト部品であってもよいし、あるいは
外層を堆積させる前は炭素部品であって、その部品上に
樹脂被覆した後、炭素をグラファイト化し、さらに樹脂
をガラス質炭素に変換する温度に加熱することにより、
グラファイト化される炭素部品であってもよい。ある種
の用途では、望ましい被覆厚を得るために、熱硬化性樹
脂の、2つ以上の別の層をグラファイト部品に塗布する
こともできる。次いで、このガラス質炭素被覆したるつ
ぼの様な部品は、ポリシリコンの塊および一つ以上のド
ーピング剤をるつぼ中で、シリコンを融解させて溶融シ
リコン浴を形成するのに十分な温度に加熱すること、種
結晶を溶融シリコン浴の表面に接触させ、少量の溶融シ
リコンが種に付着する様に種結晶を徐々に引き上げるこ
と、種結晶を引き上げている間、種結晶およびるつぼを
反対方向に回転させること、および種結晶上の溶融物を
冷却することにより、シリコンの単結晶を形成すること
からなる、本質的に炭素を含まないシリコンウエハーを
製造するための方法に使用することができる。
せる前にグラファイト部品であってもよいし、あるいは
外層を堆積させる前は炭素部品であって、その部品上に
樹脂被覆した後、炭素をグラファイト化し、さらに樹脂
をガラス質炭素に変換する温度に加熱することにより、
グラファイト化される炭素部品であってもよい。ある種
の用途では、望ましい被覆厚を得るために、熱硬化性樹
脂の、2つ以上の別の層をグラファイト部品に塗布する
こともできる。次いで、このガラス質炭素被覆したるつ
ぼの様な部品は、ポリシリコンの塊および一つ以上のド
ーピング剤をるつぼ中で、シリコンを融解させて溶融シ
リコン浴を形成するのに十分な温度に加熱すること、種
結晶を溶融シリコン浴の表面に接触させ、少量の溶融シ
リコンが種に付着する様に種結晶を徐々に引き上げるこ
と、種結晶を引き上げている間、種結晶およびるつぼを
反対方向に回転させること、および種結晶上の溶融物を
冷却することにより、シリコンの単結晶を形成すること
からなる、本質的に炭素を含まないシリコンウエハーを
製造するための方法に使用することができる。
【0013】ここで使用する様に、ガラス質炭素は、一
体化した非グラファイト化性炭素で、構造および物理特
性の等方性が非常に高く、気体および液体に対する透過
性が非常に低い。ガラス質炭素は、疑似ガラス質の外観
をも有する。ガラス質炭素は、合成または天然樹脂の様
な、非グラファイト化炭素を含む熱硬化性樹脂から形成
することができる。熱硬化性樹脂は、加熱により硬化
し、再度加熱しても軟化しない樹脂である。本発明で使
用するのに好適な樹脂のグループは、フェノール樹脂、
ウレタン樹脂、およびフルフラールおよびフルフリルア
ルコールの重合体である。好ましいフェノール樹脂はフ
ェノール−ホルムアルデヒドおよびレゾルシノール−ホ
ルムアルデヒドである。フルフラールまたはフルフリル
アルコールに由来するフラン系重合体も本発明における
使用に好適である。樹脂系は、約20%を超える炭素収
量を与え、粘度が約200〜300 cpsであるのが好ま
しい。フェノール樹脂のフルフラールおよびフルフリル
アルコール溶液に加えて、フルフラールまたはフルフリ
ルアルコールだけを触媒と共に使用することもできる。
例えば、フルフラールと酸触媒の溶液をグラファイト部
品の上に塗布し、次いで硬化させ、炭化させることがで
きる。
体化した非グラファイト化性炭素で、構造および物理特
性の等方性が非常に高く、気体および液体に対する透過
性が非常に低い。ガラス質炭素は、疑似ガラス質の外観
をも有する。ガラス質炭素は、合成または天然樹脂の様
な、非グラファイト化炭素を含む熱硬化性樹脂から形成
することができる。熱硬化性樹脂は、加熱により硬化
し、再度加熱しても軟化しない樹脂である。本発明で使
用するのに好適な樹脂のグループは、フェノール樹脂、
ウレタン樹脂、およびフルフラールおよびフルフリルア
ルコールの重合体である。好ましいフェノール樹脂はフ
ェノール−ホルムアルデヒドおよびレゾルシノール−ホ
ルムアルデヒドである。フルフラールまたはフルフリル
アルコールに由来するフラン系重合体も本発明における
使用に好適である。樹脂系は、約20%を超える炭素収
量を与え、粘度が約200〜300 cpsであるのが好ま
しい。フェノール樹脂のフルフラールおよびフルフリル
アルコール溶液に加えて、フルフラールまたはフルフリ
ルアルコールだけを触媒と共に使用することもできる。
例えば、フルフラールと酸触媒の溶液をグラファイト部
品の上に塗布し、次いで硬化させ、炭化させることがで
きる。
【0014】本発明の樹脂被覆は、炭素部品の通常のグ
ラファイト化の際に樹脂被覆が炭化し得るので、別個の
加熱処理工程を必要としない。樹脂被覆は、塗布、スプ
レー、浸漬、浸透、等の通常の方法により施すことがで
きる。被覆の一様性および厚さを正確に調整できる様に
するために、樹脂を樹脂溶液からグラファイト部品上に
直接塗布することができる。ほとんどの用途には、ガラ
ス質炭素層の厚さは、約0.5ミル〜25ミル、好まし
くは約1ミル〜10ミルである。樹脂を熱硬化させるた
めの温度は、グラファイト部品に塗布する樹脂により異
なる。ほとんどの用途には、100〜300℃の温度で
1〜10時間加熱することができる。樹脂を熱硬化させ
た後、部品を再被覆して層全体の厚さを増し、それによ
って堆積層の一様製を高くすることができる。次いで、
塗布された部品をさらに加熱して熱硬化性樹脂をガラス
質炭素に変換する。熱硬化性樹脂をガラス質炭素に変換
するための熱処理は、被覆層および部品基材の組成に応
じて、500℃〜約3000℃が好ましい。グラファイ
ト化していない炭素部品上に被覆する場合、被覆された
炭素部品を2500℃以上に熱処理し、炭素部品をグラ
ファイト部品に変換する必要がある。被覆層は、非グラ
ファイト化性炭素樹脂であるので、グラファイトに変換
されることはない。部品がグラファイト部品である場
合、熱硬化性樹脂は、500℃から2000℃に加熱し
て樹脂をガラス質炭素に変換するのが最も好ましい。炭
素被覆したグラファイト部品は、ハロゲンガス雰囲気中
で約1400℃〜1800℃の温度で処理することによ
りさらに精製することができる。有機樹脂を使用するこ
とによって得られる利点は、炭化ケイ素被覆したグラフ
ァイト部品と異なり、被覆したグラファイト部品がすべ
て炭素になることである。これによって、るつぼの様な
部品の導電性が比較的高くなることである。
ラファイト化の際に樹脂被覆が炭化し得るので、別個の
加熱処理工程を必要としない。樹脂被覆は、塗布、スプ
レー、浸漬、浸透、等の通常の方法により施すことがで
きる。被覆の一様性および厚さを正確に調整できる様に
するために、樹脂を樹脂溶液からグラファイト部品上に
直接塗布することができる。ほとんどの用途には、ガラ
ス質炭素層の厚さは、約0.5ミル〜25ミル、好まし
くは約1ミル〜10ミルである。樹脂を熱硬化させるた
めの温度は、グラファイト部品に塗布する樹脂により異
なる。ほとんどの用途には、100〜300℃の温度で
1〜10時間加熱することができる。樹脂を熱硬化させ
た後、部品を再被覆して層全体の厚さを増し、それによ
って堆積層の一様製を高くすることができる。次いで、
塗布された部品をさらに加熱して熱硬化性樹脂をガラス
質炭素に変換する。熱硬化性樹脂をガラス質炭素に変換
するための熱処理は、被覆層および部品基材の組成に応
じて、500℃〜約3000℃が好ましい。グラファイ
ト化していない炭素部品上に被覆する場合、被覆された
炭素部品を2500℃以上に熱処理し、炭素部品をグラ
ファイト部品に変換する必要がある。被覆層は、非グラ
ファイト化性炭素樹脂であるので、グラファイトに変換
されることはない。部品がグラファイト部品である場
合、熱硬化性樹脂は、500℃から2000℃に加熱し
て樹脂をガラス質炭素に変換するのが最も好ましい。炭
素被覆したグラファイト部品は、ハロゲンガス雰囲気中
で約1400℃〜1800℃の温度で処理することによ
りさらに精製することができる。有機樹脂を使用するこ
とによって得られる利点は、炭化ケイ素被覆したグラフ
ァイト部品と異なり、被覆したグラファイト部品がすべ
て炭素になることである。これによって、るつぼの様な
部品の導電性が比較的高くなることである。
【0015】グラファイト部品の外表面に施されたガラ
ス質炭素被覆は、シリコン結晶成長工程の反応生成物ま
たは副生成物のグラファイト部品中への拡散を防ぎ、装
置の部品からシリコン製品中への炭素の混入を本質的に
防止する。ガラス質炭素は、グラファイトよりも硬いの
で、ガラス質炭素被覆はグラファイト部品中の剥がれ、
傷、その他の欠陥から保護する。上記の様に、グラファ
イト部品に2つ以上の被覆を施し、ガラス質炭素の望ま
しい層を堆積させることができる。ガラス質炭素は、比
較的良好な導体であるので、外側のガラス質炭素層は、
グラファイトるつぼを完全に覆う様に塗布するのが好ま
しい。
ス質炭素被覆は、シリコン結晶成長工程の反応生成物ま
たは副生成物のグラファイト部品中への拡散を防ぎ、装
置の部品からシリコン製品中への炭素の混入を本質的に
防止する。ガラス質炭素は、グラファイトよりも硬いの
で、ガラス質炭素被覆はグラファイト部品中の剥がれ、
傷、その他の欠陥から保護する。上記の様に、グラファ
イト部品に2つ以上の被覆を施し、ガラス質炭素の望ま
しい層を堆積させることができる。ガラス質炭素は、比
較的良好な導体であるので、外側のガラス質炭素層は、
グラファイトるつぼを完全に覆う様に塗布するのが好ま
しい。
【0016】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて説明する。
まず、図1に関して、ガラス質炭素層12を有し、シリ
カライナー11を有する回転可能なグラファイトるつぼ
10が、グラファイト容器の様な容器13中に収容され
ている。このグラファイトるつぼ10は回転軸15上に
設置されており、溶融シリコン浴14を含む。回転可能
なチャック16がシリコン種結晶18を固く保持してい
る。溶融シリコン浴14は、図には示していない好適な
電源に接続されたグラファイトヒーター素子20により
加熱される。種結晶18が溶融浴14に接触すると、種
結晶18と溶融シリコン浴14との間の表面張力によ
り、少量のシリコン浴22が種結晶18と共に引き上げ
られる。冷却により、溶融物中の原子が種の構造に配向
し、成長する結晶中で種の配向が繰り返されていく。ド
ーピングの一様性を達成し、シリコン単結晶の22の直
径を制御するために、種結晶18およびるつぼ10は反
対方向に回転する。図に示す様に、半導体用途向けのウ
エハーに切断されるシリコン結晶成長物22が製造され
る。所望により、回転チャック16、軸15、ヒーター
素子20および/または容器13もガラス質炭素層で被
覆することができる。
まず、図1に関して、ガラス質炭素層12を有し、シリ
カライナー11を有する回転可能なグラファイトるつぼ
10が、グラファイト容器の様な容器13中に収容され
ている。このグラファイトるつぼ10は回転軸15上に
設置されており、溶融シリコン浴14を含む。回転可能
なチャック16がシリコン種結晶18を固く保持してい
る。溶融シリコン浴14は、図には示していない好適な
電源に接続されたグラファイトヒーター素子20により
加熱される。種結晶18が溶融浴14に接触すると、種
結晶18と溶融シリコン浴14との間の表面張力によ
り、少量のシリコン浴22が種結晶18と共に引き上げ
られる。冷却により、溶融物中の原子が種の構造に配向
し、成長する結晶中で種の配向が繰り返されていく。ド
ーピングの一様性を達成し、シリコン単結晶の22の直
径を制御するために、種結晶18およびるつぼ10は反
対方向に回転する。図に示す様に、半導体用途向けのウ
エハーに切断されるシリコン結晶成長物22が製造され
る。所望により、回転チャック16、軸15、ヒーター
素子20および/または容器13もガラス質炭素層で被
覆することができる。
【0017】図に示す型のグラファイトるつぼを、50
%の、液体レゾールフェノール樹脂のフルフラール溶液
中に浸漬した。その溶液の特性は、 比重=1.20 粘度=20 cps(22℃) 変性MCC=27.2% であった。この溶液にグラファイトるつぼを約15分間
浸漬した後、取り出し、空気中で液を切って乾燥させ
た。次いで、このるつぼをアルゴン中、150℃で1時
間硬化させた。次いで、最初の浸漬と同じ手順でるつぼ
に2回目の浸漬を行った。この被覆したるつぼをアルゴ
ン中、250℃で1時間加熱し、樹脂を熱硬化させた。
この最終的に被覆したるつぼは、H2 O浸漬により、多
孔質ではない、すなわち、気泡の発生はない。この被覆
したるつぼを、窒素雰囲気中、毎時250℃の速度で1
600℃に加熱して熱処理し、最終段階で塩素ガスを加
え、精製および灰分除去を行った。
%の、液体レゾールフェノール樹脂のフルフラール溶液
中に浸漬した。その溶液の特性は、 比重=1.20 粘度=20 cps(22℃) 変性MCC=27.2% であった。この溶液にグラファイトるつぼを約15分間
浸漬した後、取り出し、空気中で液を切って乾燥させ
た。次いで、このるつぼをアルゴン中、150℃で1時
間硬化させた。次いで、最初の浸漬と同じ手順でるつぼ
に2回目の浸漬を行った。この被覆したるつぼをアルゴ
ン中、250℃で1時間加熱し、樹脂を熱硬化させた。
この最終的に被覆したるつぼは、H2 O浸漬により、多
孔質ではない、すなわち、気泡の発生はない。この被覆
したるつぼを、窒素雰囲気中、毎時250℃の速度で1
600℃に加熱して熱処理し、最終段階で塩素ガスを加
え、精製および灰分除去を行った。
【0018】このガラス質炭素被覆したグラファイトる
つぼを、図1により説明した様にして、チョクラルスキ
ーシリコン結晶製造に使用し、本質的に炭素を含まない
シリコン結晶を製造した。
つぼを、図1により説明した様にして、チョクラルスキ
ーシリコン結晶製造に使用し、本質的に炭素を含まない
シリコン結晶を製造した。
【0019】本発明を多くの詳細部に関連して説明した
が、これらの詳細部は本発明の範囲を制限するものでは
ない。
が、これらの詳細部は本発明の範囲を制限するものでは
ない。
【図1】半導体用途向けのシリコンウエハー製造に使用
される、シリコン単結晶製造用のチョクラルスキー法を
実行するための装置の断面図である。
される、シリコン単結晶製造用のチョクラルスキー法を
実行するための装置の断面図である。
10 グラファイトるつぼ 11 シリカライナー 12 ガラス質炭素層 13 容器 14 溶融シリコン浴 15 回転軸 16 チャック 18 シリコン種結晶 20 グラファイトヒーター素子 22 シリコン結晶成長物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 テレンス、アンソニー、ピロ アメリカ合衆国オハイオ州、クリーブラン ド、ウェスト、ワンハンドレッド、アン ド、イレブンス、ストリート、3169 (72)発明者 ダグラス、ジェー、ミラー アメリカ合衆国オハイオ州、ノース、オル ムステッド、ノリーン、ドライブ、24209
Claims (20)
- 【請求項1】シリコンおよびドーピング剤の溶融浴から
シリコン単結晶成長物を製造する際に使用するためのグ
ラファイト部品であって、前記グラファイト部品が、熱
硬化性有機樹脂から形成されたガラス質炭素の外層を有
することを特徴とする、グラファイト部品。 - 【請求項2】熱硬化性有機樹脂が、フェノール樹脂、ウ
レタン樹脂、フルフラールおよびフルフリルアルコール
の重合体からなるグループから選択されることを特徴と
する、請求項1に記載のグラファイト部品。 - 【請求項3】熱硬化性有機樹脂がフェノール樹脂である
ことを特徴とする、請求項2に記載のグラファイト部
品。 - 【請求項4】部品がグラファイトるつぼであることを特
徴とする、請求項1に記載のグラファイト部品。 - 【請求項5】ガラス質炭素の外層の厚さが約0.5ミル
〜約25ミルであることを特徴とする、請求項1に記載
のグラファイト部品。 - 【請求項6】ガラス質炭素の外層がグラファイト部品の
外表面を完全に覆っていることを特徴とする、請求項1
に記載のグラファイト部品。 - 【請求項7】ガラス質炭素被覆した炭素部品の製造方法
であって、(a)溶融シリコン浴からシリコン単結晶成
長物を製造する際に使用するための炭素部品を製造する
工程、(b)前記部品上に非グラファイト化性の有機熱
硬化性樹脂の層を堆積させる工程、および(c)被覆し
た部品を、樹脂を熱硬化させるのに十分な温度で十分な
時間加熱し、さらにこの被覆された部品を不活性雰囲気
またはハロゲン含有雰囲気中で加熱し、熱硬化性樹脂を
ガラス質炭素に変換する工程、からなることを特徴とす
る製造方法。 - 【請求項8】工程(a)で、炭素部品がグラファイト部
品であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】工程(a)で、グラファイト部品がグラフ
ァイトるつぼであることを特徴とする、請求項8に記載
の方法。 - 【請求項10】工程(c)の後で、被覆された炭素部品
をさらに加熱して炭素部品をグラファイト化し、ガラス
質炭素の外層で被覆されたグラファイト部品を製造する
ことを特徴とする、請求項7に記載の方法。 - 【請求項11】工程(b)および工程(c)を少なくと
も1回繰り返すことを特徴とする、請求項7に記載の方
法。 - 【請求項12】工程(a)で、炭素部品がグラファイト
部品であることを特徴とする、請求項11に記載の方
法。 - 【請求項13】最終工程(c)の後で、被覆された炭素
部品をさらに加熱して炭素部品をグラファイト化し、ガ
ラス質炭素の外層で被覆されたグラファイト部品を製造
することを特徴とする、請求項11に記載の方法。 - 【請求項14】工程(b)で、非グラファイト化性の有
機熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、フ
ルフラールおよびフルフリルアルコールの重合体からな
るグループから選択された少なくとも一つの樹脂である
ことを特徴とする、請求項7に記載の方法。 - 【請求項15】堆積したガラス質炭素の層の厚さが約
0.5ミル〜約25ミルであることを特徴とする、請求
項7に記載の方法。 - 【請求項16】工程(b)で、非グラファイト化性有機
熱硬化性樹脂がフェノール樹脂であることを特徴とす
る、請求項15に記載の方法。 - 【請求項17】(d)グラファイトるつぼにシリカライ
ナーでライニングし、そのライナーにポリシリコンおよ
び少なくとも一つのドーピング剤を充填し、加熱して溶
融シリコン浴を形成する工程、および(e)種結晶を溶
融浴の表面に接触させ、種結晶と溶融シリコン浴との間
の表面張力により少量のシリコン溶融物が種結晶と共に
上昇する様な速度で種結晶を浴から徐々に引き上げ、同
時に種結晶およびグラファイトるつぼを反対方向に回転
させてドーピングの一様性、および種結晶の引上げによ
り形成されたシリコン結晶の直径制御を達成する工程、
を追加することを特徴とする、請求項9に記載の方法。 - 【請求項18】工程(a)で、グラファイト部品がグラ
ファイト軸であることを特徴とする、請求項8に記載の
方法。 - 【請求項19】工程(a)で、グラファイト部品がグラ
ファイトヒーター素子であることを特徴とする、請求項
8に記載の方法。 - 【請求項20】工程(a)で、グラファイト部品がグラ
ファイト容器であることを特徴とする、請求項8に記載
の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US75196691A | 1991-08-29 | 1991-08-29 | |
US751966 | 1991-08-29 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05294781A true JPH05294781A (ja) | 1993-11-09 |
JP2854201B2 JP2854201B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=25024272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4230586A Expired - Lifetime JP2854201B2 (ja) | 1991-08-29 | 1992-08-28 | シリコン結晶の製造に使用するガラス質炭素被覆グラファイト部品およびその製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5476679A (ja) |
EP (1) | EP0529594A1 (ja) |
JP (1) | JP2854201B2 (ja) |
KR (1) | KR930004506A (ja) |
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-
1995
- 1995-05-04 US US08/434,495 patent/US5476679A/en not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US5476679A (en) | 1995-12-19 |
KR930004506A (ko) | 1993-03-22 |
JP2854201B2 (ja) | 1999-02-03 |
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