JP2002274983A - SiC膜を被覆した半導体製造装置用部材およびその製造方法 - Google Patents
SiC膜を被覆した半導体製造装置用部材およびその製造方法Info
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Abstract
対してCVD法によりSiC膜が強固に被覆され、耐熱
衝撃性、耐酸化性、耐食性に優れるとともに、とくにS
iC膜表面の突起の発生が少ないという特性をそなえた
SiC膜を被覆した半導体製造用部材およびその製造方
法を提供する。突起の発生が低減されたことにより、使
用中にパーティクルの発生が無く、シリコンウエハの損
傷を生じることが無い。 【解決手段】 基材にCVD反応装置内でCVD法によ
りSiC膜を形成するに際し、該反応装置内を減圧下
で、基材がSiC含浸焼結SiC材の場合は700〜1
200℃、基材が黒鉛材の場合は700℃以上の温度に
加熱した後、該温度域において不活性ガスを導入して、
不活性ガス雰囲気を保持しながらCVD反応温度とし、
その後、シリコン含有反応ガスをキャリアガスと共に導
入して気相熱分解し、前記基材にSiC膜を被覆する。
得られたSiC膜被覆部材の表面に存在する直径100
μm以上の突起物は100cm2 当たり10個以下であ
る。
Description
基材またはSiC含浸焼結SiC基材にSiC膜を被覆
した半導体製造装置用部材およびその製造方法に関す
る。
の高温の熱処理を必要とする拡散工程においては、灼熱
管、ダミーウエハ、ボート、炉芯管などの基材として、
従来、石英ガラスが使用されていたが、シリコンウエハ
の大形化に伴い、石英ガラスでは熱変形したり、酸洗浄
により失透劣化するなどの問題が生じるようになった。
いるSiC焼結体が半導体製造用の治具として実用化さ
れるようになった(特許第1270476号、特許第1
553140号)が、SiC焼結体は、その内部に気孔
を有するため、酸洗浄後の乾燥が十分でないと破壊する
などの問題点があり、脱ガス工程に長時間を要するとい
う難点もあることから、気孔を埋めるために、Siを含
浸したSi含浸焼結SiC材が提案された。
は、内部の気孔を無くして焼結SiCを緻密化すること
を目的とするものであるが、このままでは、耐酸化性、
耐熱衝撃性、耐食性を要求される半導体製造装置用の各
種部材に適用したり、高温、高純度雰囲気下で使用する
には問題があるため、Si含浸焼結SiC材を基材とし
て、その表面にCVD法によりSiC膜を被覆する手法
が提案された(特開昭63−35452号公報、特開平
10−242254号公報)。
て成形したSi含浸焼結SiC基材に、CVD法による
SiCの成膜を行う場合において、平滑でない基材面
(例えば内面)にCVDによる成膜を行うと、CVDに
特徴的なペブル(突起)が異常成長し、平滑性が損なわ
れて、異常成長したペブルの脱落などによりCVD膜に
ピンホールが生じ、また基材内面への被処理物の出入に
よりCVD膜が損傷するなどの不都合がある(特開昭6
3−35452号公報)。
の表面に突起が発生していると、使用中、腐食などによ
り突起部分が脱落してパーティクルが生じ、被処理物に
悪影響を与えるおそれがあり、シリコンウエハを載置す
るボートなどの部材において、突起がウエハと点接触し
たりウエハを引っ掻いたりした場合には、シリコンウエ
ハに悪影響を及ぼすこととなる。さらに、ボートのスリ
ット内に突起が発生した場合には、スリットにウエハを
挿入できないなどの不具合が生じる。
プロセスチューブ、ウエハボート、単結晶引き上げ用部
材などの半導体製造装置用部材に使用するSiC被覆黒
鉛材として、黒鉛基材の熱伝導率、黒鉛基材中の気孔径
を規定することにより、耐熱衝撃性、耐食性に優れたS
iC被覆黒鉛材とすることが提案されている(特開平2
000−302576号、302577号公報)が、C
VD法により形成されたSiC膜に前記の突起が発生し
ていると、突起部から膜の亀裂が生じたり、突起部から
選択的に浸食されるという不都合が生じる。
膜を形成した部材の表面に発生する前記突起の発生を低
減させることを目的とし、突起の発生原因を解明するた
めに、種々の試験、検討を行った結果、突起の中心核部
分には、鉄、コバルト、ニッケル、銅、アルミニウム、
カルシウムなどの不純物元素が他の元素に比較して極限
られた狭い部分に存在すること、突起が発生する部材の
表面には、CVD膜の形成前に直径が1μm以下の繊維
状に発達した部分が発生していることを見出した。
は、基材に局在する不純物が繊維状の成長核となって成
長した部位にCVD−SiC膜が形成される結果、突起
として現れるものと考察し、成長核となる不純物を除い
て繊維状物の成長を抑制するために、CVD処理前に基
材の酸洗浄を行うことを試みた(US4999228号
明細書)が、酸洗浄を行うと、基材がSi含浸焼結Si
C材の場合には、Siが溶出し、Si含浸焼結SiC材
とCVD法によるSiC膜との間に空隙が生じるため、
SiC含浸焼結SiC材とSiC膜との密着性が低下し
て膜にクラックや脱落を生じる原因となる。また、基材
がSiC含浸焼結SiC材であっても黒鉛材であって
も、酸洗浄後、なお繊維状物を核とする突起を十分に低
減させることができないという問題が残ることが判明し
た。
より基材にSiC膜を形成した半導体製造装置用部材の
表面に発生する突起の発生を抑制するために、CVD法
による成膜工程におけるSiC膜の成膜条件と突起発生
との関連について検討を加えた結果としてなされたもの
であり、その目的は、基材表面に対してCVD法により
SiC膜が強固に被覆され、急速加熱や急速冷却などに
よる熱衝撃に対して優れた特性を有し、耐酸化性、耐食
性に優れ、とくにSiC膜表面の突起の発生が低減され
たSiC膜を被覆した半導体製造装置用部材およびその
製造方法を提供することにある。本発明による半導体製
造装置用部材は、突起の発生が低減されたことにより、
使用中にパーティクルの発生が無く、シリコンウエハの
損傷(結晶欠陥のスリップ発生率低減)を生じることが
無く、例えば、半導体製造における熱処理用部材などと
して好適に使用し得る。
めの本発明の請求項1によるSiC膜を被覆したSi含
浸焼結SiC材は、基材にSiC膜を被覆した部材の表
面に存在する直径100μm以上の突起物が100cm
2 当たり10個以下または1m2 当たり1000個以下
であることを特徴とする。
製造装置用部材は、基材にSiC膜を被覆した部材表面
の平均粗さ(Ra)および最大粗さ(Rmax)が、そ
れぞれSiC膜を被覆する前の基材表面のRaおよびR
maxの1〜5倍であることを特徴とする。
た半導体製造装置用部材の製造方法は、基材にCVD反
応装置内でCVD法によりSiC膜を形成するに際し、
該反応装置内にSiC膜形成のための反応ガスを導入す
るに先立って、反応装置内の雰囲気を不活性ガス雰囲気
とすることを特徴とする。
製造装置用部材の製造方法は、Si含浸焼結SiC材を
基材とし、基材にCVD反応装置内でCVD法によりS
iC膜を形成するに際し、該反応装置内を減圧下で70
0〜1200℃の温度に加熱した後、該温度域において
不活性ガスを導入して、不活性ガス雰囲気を保持しなが
らCVD反応温度とし、その後、シリコン含有反応ガス
をキャリアガスと共に導入して気相熱分解し、前記基材
にSiC膜を被覆することを特徴とする。
製造装置用部材の製造方法は、黒鉛を基材としてCVD
反応装置内でCVD法によりSiC膜を形成するに際
し、該反応装置内を減圧下で700℃以上の温度に加熱
した後、該温度域において不活性ガスを導入して、不活
性ガス雰囲気を保持しながらCVD反応温度とし、その
後、シリコン含有反応ガスをキャリアガスと共に導入し
て気相熱分解し、前記基材にSiC膜を被覆することを
特徴とする。
くに限定されないが、例えば、黒鉛や、以下に示すよう
に、高純度SiC粉末を反応焼結し、またはSiC粉末
を再結晶した後、高純度処理し、高純度処理された焼結
SiCを含浸したSiC含浸SiC材が好適に使用され
る。
クスなど)粉末、シリカを、CMC(カルボキシメチル
セロロース)やPVA(ポリビニルアルコール)などの
有機結合剤またはタールやピッチなどの結合剤を加えて
混練し、これを注型成形や押出成形などにより成形した
後、得られた成形体を1000℃付近の温度で熱処理
し、Siの融液(1400℃以上)に接触させて焼結す
ると、反応焼結が進行しSiC焼結体が得られる。
ークスなど)粉末、シリカを、CMC(カルボキシメチ
ルセロロース)やPVA(ポリビニルアルコール)など
の有機結合剤またはタールやピッチなどの結合剤を加え
て混練し、これを注型成形などにより成形した後、得ら
れた成形体を2000℃以上の温度で熱処理すると、S
iC粉末に昇華再結晶が生じて焼結が行われる。
どを用いて液相または気相にて洗浄する。
SiC焼結体をシリコンの融液(温度1400℃以上)
に接触させ、浸漬常圧浸透法や加圧浸透法などによりS
iを含浸する。
成は、公知のCVD反応装置、すなわち、反応炉(反応
容器)の内部または外部に、反応室を加熱するための高
周波コイルなどからなる加熱装置を配設し、反応炉に原
料ガスおよびキャリアガスを導入するためのガス導入管
を配管し、反応炉内を排気するための排気口を設けた装
置が使用される。
法によりSiC膜を形成するに際しては、該反応装置内
にSiC膜形成のための反応ガス導入するに先立って、
原料ガス導入のためのキャリアガスとは異なる不活性ガ
スにて、反応装置内の雰囲気を不活性ガス雰囲気とする
ことを特徴とする。好ましくは、CVD反応装置内に基
材をセットし、炉内を排気した後、反応装置内を減圧下
(実質的には真空下)で、基材がSi含浸焼結SiC材
の場合には700〜1200℃、好ましくは900〜1
150℃の温度に加熱し、また基材が黒鉛材の場合には
700℃以上、好ましくは900〜1450℃の温度に
加熱し、ついで、この温度域で不活性ガス(ヘリウム
(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、アルゴン(Ar)
ガスなどの希ガス、窒素(N2 )ガスまたはこれらの混
合ガスなど)を導入して常圧雰囲気に置換する。
分、有機物、微量の塩化物などが除去される。基材がS
i含浸焼結SiC材の場合、不活性ガスの導入温度は、
減圧下でSiが蒸発せず、且つ基材表面の不純物を熱的
にエッチングする効果のある温度であり、上記の700
〜1200℃が好ましく、さらに好ましくは900〜1
150℃である。基材が黒鉛材の場合には、基材表面の
不純物を熱的にエッチングする効果のある温度であり、
上記の700℃以上が好ましく、さらに好ましくは90
0〜1450℃である。
浸焼結SiC材の場合、表面のSiが蒸発し、SiC膜
を被覆しても基材内部に気孔が残留して、被覆SiC膜
が剥離し易く耐熱衝撃性が低下する。導入温度が低い
と、Si含浸焼結SiCおよび黒鉛基材表面の不純物を
効果的にエッチングすることができなくなり、残留した
不純物により、突起の核となる繊維状物が生成する。水
素ガス雰囲気とした場合には、基材の表面または基材中
に存在する不純物が還元されて活性化するため、この不
純物が存在する個所に繊維状物の成長がみられる。減圧
下でCVD反応ガスを導入すると、基材としてSi含浸
焼結SiC材を用いた場合には、Siの揮発によりSi
含浸焼結SiC基材面に凹凸が生成し易くなり、CVD
−SiC膜の密着性が低下する。
た後、このガス雰囲気を保持しながらCVD反応に必要
な温度まで昇温し、公知の方法に従って、シリコン含有
反応ガス(原料ガス)をキャリアガス(水素ガス、ヘリ
ウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガスなどを使用す
ることができるが、一般的に水素ガスが使用され、原料
ガスとキャリアガスとのモル比率は5〜15mol%)
と共に導入して気相熱分解し、前記基材にSiC膜を被
覆する。CVD反応温度まで昇温する際、ガス雰囲気を
保持することにより、基材表面での繊維状物の成長が抑
制される。
きした後、Arガスにより置換し、1300℃の反応温
度まで昇温し、その後、原料ガスのキャリアガスとして
Arガスを使用しSiCの成膜を行うことが開示されて
いる(特開平2000−351615号、特開平200
0−355779号公報)が、これらの先行技術は、S
iC膜の耐食性および抵抗率の向上に関するものであ
り、さらに、Arガスは原料ガスのキャリアガスとして
使用するのみで、SiC成膜前の熱処理を考慮したもの
ではない。
には、原料ガスとして、メチルトリクロロシラン、トリ
クロロフェニルシラン、ジクロロメチルシラン、ジクロ
ロジメチルシラン、クロロトリメチルシランなどの有機
珪素化合物を導入して気相蒸着させSiC膜を形成す
る。二成分シリコン含有原料系の場合には、四塩化珪素
などのモノシランなどのSi源と、メタン、プロパンな
どのC源を反応させることにより気相蒸着させSiC膜
を形成する。
しく、1100℃未満ではSiCの生成が無くなり、1
300℃を越えると、基材がSiC含浸焼結SiC材の
場合には、Siの熱揮散が生じ、SiC膜と基材との密
着性が低下する。反応圧力は、6.7kPa〜0.1M
Pa(常圧)(50〜760Torr)が好ましく、
6.7kPa未満では、成膜速度が小さく、反応時間が
長くなりコスト高となる。0.1MPaを越えると、炉
にリークが生じた場合、ガスが炉外に漏れ危険である。
20〜200μmが好ましく、20μm未満では、Si
C膜自体が消耗を受けるため寿命が短くなるおそれがあ
り、200μmを越えると、SiC膜が剥離し易くな
る。
材は、SiC膜表面の突起の発生が抑制され、表面に存
在する直径100μm以上の突起物が100cm2 当た
り10個以下または1m2 当たり1000個以下に抑え
られる。従って、このSiC被覆部材を半導体製造にお
ける熱処理用治具として使用した場合、パーティクル発
生が低減され、被処理物のシリコンウエハに悪影響を及
ぼすことはない。また、SiC膜はSi含浸焼結SiC
基材面に強固に被覆され、急速加熱や急速冷却などによ
る熱衝撃に対して優れた耐熱衝撃性をそなえており、耐
酸化性、耐食性にも優れている。必要に応じて、突起部
分を研削除去して使用することもあるが、突起部の数が
少ないから研削除去作業を効率的に行うことができる。
面性状は、SiC膜を被覆した部材の表面粗さと、Si
C膜を被覆する前の基材の表面粗さとの関係によっても
規定することができる。すなわち、基材にSiC膜を被
覆した部材表面の平均粗さ(Ra)および最大粗さ(R
max)が、それぞれSiC膜を被覆する前の基材表面
の平均粗さ(Ra)および最大粗さ(Rmax)の1〜
5倍の範囲となっているのが好ましい。
明し、その効果を実証する。なお、これらの実施例は本
発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれらに
限定されるものではない。
混合物の成形体に、1600〜1700℃の温度で溶融
Siを含浸させながら反応焼結させたSi含浸焼結Si
C材(基材A)、および高純度等方性黒鉛材(基材B)
を用いた。
mm、厚さ10mmとし、これをCVD反応装置内にセ
ットし、系内の空気を排気(真空)した後、所定の温度
に加熱し、各種希ガス、窒素(N2 )ガスまたは水素
(H2 )ガスを導入して常圧(0.1MPa)とし、こ
れらのガス雰囲気に置換した。
CVD反応温度に加熱し、原料ガスとしてメチルトリク
ロロシラン、キャリアガスとして水素ガスを使用し、基
材の表面にSiC膜を成膜した。製造条件を表1に示
す。
およびSiC被覆黒鉛材について、表面のSEM観察に
よる突起の評価、以下の方法によるSiC膜厚測定、表
面粗さ測定、外観観察(色斑、クラックの有無)を行
い、以下の方法に従って、耐熱衝撃性、耐酸化性、耐食
性を評価した。結果を表2および表3に示す。
i含浸焼結SiC材およびSiC被覆黒鉛材を切断し
て、断面をSEMにより観察しSiC膜の厚さを測定す
る。 表面粗さの測定:東京精密(株)製ハンディーサーフE
−30A(Cut Off:0.8μm、LENGT
H:4mm)にて平均表面粗さ(Ra)、最大表面粗さ
(Rmax)を計測する。 耐熱衝撃性評価:1200℃に加熱した炉内に、SiC
被覆Si含浸焼結SiC材およびSiC被覆黒鉛材を一
気に投入して、1200℃の温度に10分間保持した
後、炉から一気に取り出して200℃まで冷却する熱サ
イクル試験を繰り返し行って、SiC膜にクラックや剥
離が発生した時の試験回数を調べる。但し、試験回数は
最高50回とした。
00℃の温度に24時間保持し、そのときの重量減少率
を測定した。 耐食性評価:HF:HNO3 :H2 Oを1:1:1の割
合で混合調製したフッ硝酸水溶液中に常温で24時間浸
漬して重量減少率を測定する。
実施例1〜12のSiC被覆Si含浸焼結SiC材およ
びSiC被覆黒鉛材はいずれも、SiC膜表面の突起が
少なく、表面粗さが小さく、SiC被覆後の部材の表面
粗さ(Ra、Rmax)はSiC被覆前の基材の表面粗
さ(Ra、Rmax)の1〜5倍の範囲に納まってお
り、色斑やクラックも無く、耐熱衝撃性、耐酸化性およ
び耐食性に優れたものであった。
混合物の成形体に、1600〜1700℃の温度で溶融
Siを含浸させながら反応焼結させたSi含浸焼結Si
C材(基材A)、および高純度等方性黒鉛材(基材B)
を用いた。
mm、厚さ10mmとし、これをCVD反応装置内にセ
ットし、実施例1〜12と同様にして、基材の表面にS
iC膜を成膜した。製造条件を表4に示す。
およびSiC被覆黒鉛材について、実施例1〜12と同
様に、表面のSEM観察による突起の評価、SiC膜厚
測定、表面粗さ測定、外観観察(色斑、クラックの有
無)を行い、耐熱衝撃性、耐酸化性、耐食性を評価し
た。結果を表5および表6に示す。
ガスの導入に先立つ雰囲気ガス導入における導入温度が
高いため、基材表面近傍のSiが除かれ、基材とSiC
膜との境界に気孔が存在するため、SiC被覆前後の表
面粗さの変動が大きく、且つ耐熱衝撃性が劣っている。
また色斑の発生も認められた。比較例2、7は、原料ガ
スの導入に先立つ雰囲気ガス導入における導入温度が低
いため、基材表面の不純物のエッチングが不十分とな
り、SiC膜表面に突起が多く発生し、SiC被覆前後
の表面粗さの変動が大きくなっている。また耐熱衝撃性
にも劣る。
スを使用したため、SiC膜表面における突起の発生が
多く、SiC被覆前後の表面粗さの変動が大きくなって
おり、耐熱衝撃性にも劣る。比較例4、9はSiC膜が
薄いため耐酸化性、耐食性が劣り、比較例5、10はS
iC膜が厚いため耐熱衝撃性が劣る。比較例6、11は
CVD−SiC膜を形成しないため、耐酸化性、耐食性
の低下が著しい。
法によりSiC膜が強固に被覆され、急速加熱や急速冷
却などによる熱衝撃に対して優れた特性を有するととも
に、耐酸化性、耐食性に優れ、とくにSiC膜表面の突
起の発生が少ないという特性をそなえたSiC膜を被覆
した半導体製造用部材およびその製造方法が提供され
る。
突起の発生が低減されたことにより、使用中にパーティ
クルの発生が無く、シリコンウエハの損傷を生じること
が無く、従って、例えば、ガイドリング、サセプター、
ライナーチューブ、プロセスチューブ、ウエハボート、
単結晶引上げ用装置部材などの半導体製造における熱処
理用部材として好適に使用することができる。また、耐
熱衝撃性、耐酸化性、耐食性を要求される各種耐熱部材
としても好適である。
Claims (5)
- 【請求項1】 基材にSiC膜を被覆した部材の表面に
存在する直径100μm以上の突起物が100cm2 当
たり10個以下であることを特徴とするSiC膜を被覆
した半導体製造装置用部材。 - 【請求項2】 基材にSiC膜を被覆した部材表面の平
均粗さ(Ra)および最大粗さ(Rmax)が、それぞ
れSiC膜を被覆する前の基材表面のRaおよびRma
xの1〜5倍であることを特徴とするSiC膜を被覆し
た半導体製造装置用部材。 - 【請求項3】 基材にCVD反応装置内でCVD法によ
りSiC膜を形成するに際し、該反応装置内にSiC膜
形成のための反応ガスを導入するに先立って、反応装置
内の雰囲気を不活性ガス雰囲気とすることを特徴とする
SiC膜を被覆した半導体製造装置用部材の製造方法。 - 【請求項4】 Si含浸焼結SiC材を基材としてCV
D反応装置内でCVD法によりSiC膜を形成するに際
し、該反応装置内を減圧下で700〜1200℃の温度
に加熱した後、該温度域において不活性ガスを導入し
て、不活性ガス雰囲気を保持しながらCVD反応温度と
し、その後、シリコン含有反応ガスをキャリアガスと共
に導入して気相熱分解し、前記基材にSiC膜を被覆す
ることを特徴とするSiC膜を被覆した半導体製造装置
用部材の製造方法。 - 【請求項5】 黒鉛を基材としてCVD反応装置内でC
VD法によりSiC膜を形成するに際し、該反応装置内
を減圧下で700℃以上の温度に加熱した後、該温度域
において不活性ガスを導入して、不活性ガス雰囲気を保
持しながらCVD反応温度とし、その後、シリコン含有
反応ガスをキャリアガスと共に導入して気相熱分解し、
前記基材にSiC膜を被覆することを特徴とするSiC
膜を被覆した半導体製造装置用部材の製造方法。
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