JPH0528787U - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

自動車の前部車体構造

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JPH0528787U
JPH0528787U JP7837391U JP7837391U JPH0528787U JP H0528787 U JPH0528787 U JP H0528787U JP 7837391 U JP7837391 U JP 7837391U JP 7837391 U JP7837391 U JP 7837391U JP H0528787 U JPH0528787 U JP H0528787U
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vehicle body
reinforcing plate
suspension
suspension tower
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忠義 渡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サスペンションタワー部の特にサスペンショ
ン系から入力される荷重に対する剛性を効果的に向上さ
せ車体の振動騒音性能および衝突性能を向上させる。 【構成】 ホイールエプロン4のサスペンションタワー
部5を形成するサスタワーパネル10の車体外側面に該サ
スペンションタワー部5を補強する外側補強板1の基部
1aを接合し、該外側補強板1の下端部1bをフロントフレ
ーム8に接合するとともに、該外側補強板1にサスペン
ションアッパアーム13の車体側端部13aを支持させる。
これにより、緩衝装置15からサスタワーパネル10に入力
される突き上げ荷重等やサスペンションアッパアーム13
から車体側に入力される様々な方向の荷重をフロントフ
レーム8とホイールエプロン4とに分散して支持するこ
とができ、この結果サスペンションタワー部5の剛性を
効果的に向上させることが可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車の前部車体構造に関し、特に前輪のホイールハウス部に設け られたサスペンションタワー部の補強構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の前部車体構造、特に前輪のサスペンション系の緩衝装置の上部 が支持されるサスペンションタワー部およびその周辺部の構造としては、例えば 実開平2-11776 号公報に開示されているように、サスペンションタワー部が形成 されたホイールハウス部を有するホイールエプロンと、ホイールハウス部の車幅 方向内方において車体前後方向に延びるフロントフレームとを備えたものが知ら れている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
サスペンションタワー部には、サスペンション系の緩衝装置から入力される突 き上げ荷重やサスペンションアームからの様々な方向の入力荷重等に対する充分 な強度が要求される。特に片輪バンプ時や車体ロール時等の過大な入力に対する 限界強度や、ひん繁に加えられる入力に対する疲労強度を高めるために、サスペ ンションタワー部の剛性を向上させることは重要となる。また、サスペンション タワー部の剛性が充分でないと、車体の振動騒音性能においても悪影響を及ぼし 、さらには衝突時のサスペンション系の保護が困難となるなどすなわち衝突性能 の面でも問題が生じる。
【0004】 本考案は、上記課題に鑑み、サスペンション系の緩衝装置からサスペンション タワー部に入力される突き上げ荷重やサスペンションアームからの様々な方向の 入力荷重等に対するサスペンションタワー部の剛性を効果的に向上させ、これに より車体の振動騒音性能および衝突性能の向上を図ることの可能な自動車の前部 車体構造を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案による自動車の前部車体構造は、請求項1 に記載したように、 サスペンションタワー部が形成されたホイールハウス部を有するホイールエプ ロンと、前記ホイールハウス部において車体前後方向に延びるフロントフレーム とを備えた自動車の前部車体構造において、 前記ホイールエプロンの車体外側面に前記サスペンションタワー部を補強する 外側補強板が接合され、該外側補強板は前記フロントフレームに接合されるとと もに、該外側補強板にサスペンションアームの車体側端部が支持されていること を特徴とするものである。
【0006】 上記「該外側補強板にサスペンションアームの車体側端部が支持されている」 とは、基本的にはサスペンションアームの車体側端部が外側補強板のどの部分に 対して直接あるいは間接に接合されていても構わない。例えば、外側補強板のフ ロントフレームへの接合部において外側補強板に直接サスペンションアームの車 体側端部を支持させることや、上記接合部においてフロントフレームを介して間 接的に外側補強板に接合することなどが挙げられる。
【0007】 また上記課題を解決するために、本考案による自動車の前部車体構造は、請求 項2に記載したように、請求項1記載の前記ホイールエプロンの車体内側面に前 記サスペンションタワー部を補強する内側補強板を接合し、該内側補強板の一端 部を前記フロントフレーム内に挿入して該フロントフレームと前記補強板とに重 ね合わせて接合することができる。
【0008】 また上記課題を解決するために本考案による自動車の前部車体構造は、請求項 3に記載したように、請求項1記載の前記外側補強板を略逆T字型に形成するこ とができる。
【0009】 上記「略逆T字型」とは、例えば上記外側補強板が上記ホイールエプロンに接 合される部分と該部分に対して略垂直に延び上記フロントフレームに接合される 部分とからなるような形状をいう。
【0010】
【作用および効果】
上記したように本考案による請求項1記載の自動車の前部車体構造によれば、 ホイールエプロンの車体外側面にサスペンションタワー部を補強する外側補強板 を接合し、この外側補強板をフロントフレームに接合するとともに、該外側補強 板にサスペンションアームの車体側端部を支持させているので、サスペンション 系の緩衝装置からサスペンションタワー部に入力される突き上げ荷重等やサスペ ンションアームから補強板に入力される前後方向等様々な方向の荷重をホイール エプロンとフロントフレームとが分散して支持することが可能となり、これによ りサスペンションタワー部の剛性を効果的に向上させることが可能となる。
【0011】 また上記したように本考案による請求項2記載の自動車の前部車体構造によれ ば、さらにホイールエプロンの車体内側面にサスペンションタワー部を補強する 内側補強板を接合し、この内側補強板の一端部をフロントフレーム内に挿入して 該フロントフレームと前記外側補強板とに重ね合わせて接合しているので、サス ペンションタワー部とフロントフレームとがより強固に連結され、これによりサ スペンションタワー部の剛性を一層向上させることが可能となる。
【0012】 また特に例えばダブルウィッシュボーン形式のサスペンション系に用いられる A形アームのサスペンションアームを備えた自動車においては、上記外側補強板 を略逆T字型に形成して用いることにより該外側補強板の補強効果を高めること ができる。すなわち、例えば外側補強板を、ホイールエプロンの車体外側面に接 合される基部と該基部に対して略垂直に配されフロントフレームに接合される接 続部とからなる略逆T字型に形成し、、A形アームのサスペンションアームの2 つの車体側端部をフロントフレームに接合される外側補強板の下端部に支持させ れば、サスペンションアームから入力される車体前後方向等の荷重をフロントフ レームおよびホイールエプロンに効果的に分散して支持させることが可能となる ものである。
【0013】
【実施例】
以下、添付図面を参照しながら本考案による自動車の前部車体構造の実施例に ついて説明する。
【0014】 図1は本考案の一実施例による自動車の前部車体構造のサスペンションタワー 部の構成を示す斜視図、図2は上記車体構造の全体構成を示す図1におけるII-I I 線断面図、図3は上記車体構造のサスペンションタワー部の主要部の構成を示 す斜視図、図4〜図7は上記車体構造を構成する部材の斜視図で、図4はサスタ ワーパネル、図5は外側補強板、図6は内側補強板、および図7はフロントフレ ームを示す。
【0015】 本考案の特徴は本実施例においては図5および図6にそれぞれ示す外側補強板 1および内側補強板2を設けたことにあるが、説明を分かり易くするため、まず これらを除いた他の構成について概略的に説明する。図3は本実施例を適用した 車体のエンジン室または荷室(以下エンジン室という。)側前方から左前輪用の ホイールハウス部3を見た状態を示すものである。図3に示すように、ホイール ハウス部3はホイールエプロン4に一体に形成され、ホイールハウス部3にはサ スペンションタワー部5が形成されている。ホイールエプロン4の上部には、該 ホイールエプロン4に沿って車体前後方向に延びる閉断面構造の第1エプロンレ インフォースメント6が設けられている。この第1エプロンレインフォースメン ト6は、ホイールエプロン4の上部と該ホイールエプロン4の車体外側面に接合 された第1エプロンレインアウタパネル6aとから構成されている。また第1エプ ロンレインフォースメント6の上部には、該第1エプロンレインフォースメント 6に沿って車体前後方向に延びる第2エプロンレインフォースメント7が設けら れている。一方ホイールエプロン4の車体内方下部には、該ホイールエプロン4 に沿って車体前後方向に延びる断面略コ字型のフロントフレーム8が設けられて おり、またエンジン室と乗員室とはダッシュパネル9によって区画されている。
【0016】 サスペンションタワー部5は、図4に示すサスタワーパネル10によって形成さ れている。サスタワーパネル10はその頂部を構成するサスタワーアッパパネル10 Aと該アッパパネル10Aに接合されるサスタワーロアパネル10Bの2枚のパネル から形成されている。サスタワーロアパネル10Bの、上部には略斜め上方に向け て延びる上端部10a が、下部には該ロアパネル10Bの略垂直部10b に対して略垂 直に配された下端部10c が形成されている。またこの下端部10c には断面略半円 型の膨出部10d ,10d が形成されている。
【0017】 図3に示すようにサスタワーパネル10はホイールエプロン4のホイールハウス 部3の車体外側面に接合されており、またその上端部10a は第1エプロンレイン フォースメント6の閉断面を2分して該第1エプロンレインフォースメント6を 形成するパネルに接合され、その下端部10c はフロントフレーム8内に挿入され 該フロントフレーム8に接合されている。図7に示すようにフロントフレーム8 には切欠部8a,8aが設けられており、フロントフレーム8とサスタワーパネル10 の下端部10c とは、切欠部8a,8aと下端部10c に形成された膨出部10d ,10d と の位置を合わせて接合されている。
【0018】 次に先述した外側補強板1および内側補強板2に関して説明を加える。図8〜 図10は本実施例による自動車の前部車体構造の断面構成を示す図で、図8は図1 におけるVIII-VIII 線断面図、図9は図1におけるIX-IX 線断面図、および図10 は図1におけるX-X 線断面図である。
【0019】 図5に示すように外側補強板1は、サスタワーパネル10の略垂直部10b と略同 形状の基部1aと、サスタワーパネル10の下端部10c と略同形状で上記基部1aに対 して略垂直に配される接続部1bとからなる略逆T字型の部材である。また、外側 補強板1の接続部1bにはサスタワーパネル10の下端部10c に形成された膨出部10 d と略同形状の膨出部1c,1cが形成されている。
【0020】 一方図6に示すように内側補強板2は、サスタワーパネル10の頂部を覆う上面 部2aを有し、またその上端部2bから下端部2cまで連続する側面部2d,2dがホイー ルハウス部3の形状に沿う形状に形成されてなる。
【0021】 図2に示すように本実施例においては、サスペンション系Aは車輪11を回転自 在に支持する車輪支持部材12を揺動可能に車体側に支持するA形アームのサスペ ンションアッパアーム(以下、単にアッパアームという。)13およびサスペンシ ョンロアアーム(以下、単にロアアームという。)14と、上端部がサスペンショ ンタワー部5を構成するサスタワーパネル10に支持され下端部がロアアーム14に 回動可能に支持された緩衝装置15とからなる、いわゆるダブルウィッシュボーン 形式とされる。
【0022】 外側補強板1は、車体外方よりその基部1aがサスタワーパネル10の略垂直部10 b に、その接続部1bがフロントフレーム8にそれぞれ接合され、サスペンション タワー部5とフロントフレーム8とを連結して該サスペンションタワー部5を補 強している。外側補強板1の接続部1bとフロントフレーム8とは、図5に示す外 側補強板1の接続部1bに形成された膨出部1c,1cが図7に示すフロントフレーム 8の切欠部8a,8aに嵌合されて互いに接合される。
【0023】 一方内側補強板2は、その上端部2bが第1エプロンレインフォースメント6と 第2エプロンレインフォースメント7との間に挟入されて該両エプロンレインフ ォースメント6,7に接合され(図2参照)、その側面部2dがホイールエプロン 4のホイールハウス部3の車体内側面に該ホイールエプロン4とサスタワーパネ ル10とに重ね合わせて接合され(図8,図9参照)、その下端部2cがフロントフ レーム8内に挿入され該フロントフレーム8、サスタワーパネル10の下端部10c 、および外側補強板1の接続部1bに重ね合わせて接合され(図10参照)てサスペ ンションタワー部5を補強している。
【0024】 サスペンション系Aのアッパアーム13の車体側端部13a は、上記したフロント フレーム8とサスタワーパネル10の下端部10c と外側補強板1の接続部1cと内側 補強板2の下端部2cとが互いに重ね合わされて接合された部位において、取付金 具16を介して外側補強板1に支持されている。なお、図11は取付金具の斜視図で ある。
【0025】 上記した本実施例による自動車の前部車体構造によれば、ホイールエプロン4 のサスペンションタワー部5を形成するサスタワーパネル10の車体外側面に外側 補強板1の基部1aが接合され、該外側補強板1の接続部1bがフロントフレーム8 に接合されており、またホイールエプロンのホイールハウス部3の車体内側面に 内側補強板2の側面部が接合され、該内側補強部2の下端部2cがフロントフレー ム8内に挿入され該フロントフレーム8と上記外側補強板1とに重ね合わせて接 合されているとともに、このフロントフレーム8と外側および内側補強板1,2 とが重ね合わされて接合された部位においてアッパアーム13の車体側端部が支持 されているので、サスペンション系Aの緩衝装置15からの突き上げ荷重等やアッ パアーム13から入力される前後方向等様々な方向の荷重をホイールエプロン4お よびフロントフレーム8が分散して支持することが可能となり、この結果サスペ ンションタワー部5の剛性を効果的に向上させることが可能となる。
【0026】 以上、本考案による自動車の前部車体構造の一実施例を説明したが、本考案は かかる実施例に限定されるものではなく種々の変更が可能である。例えば前記実 施例ではホイールハウス部3はホイールエプロン4と一体に形成され、サスペン ションタワー部5はホイールエプロン4とは別体のサスタワーパネル10により形 成されているが、ホイールハウス部3がホイールエプロン4と別体に形成され、 サスペンションタワー部5がホイールエプロン4と一体に形成されていても構わ ない。また前記実施例で示した部材形状等は、例えば外側補強板1を略逆T字型 にしないなど適宜変更することができる。
【0027】 なお、前記実施例はダブルウィッシュボーン形式のサスペンション系Aを備え た自動車、さらにはその左前輪部において本考案を適用した例を示すものである が、本考案は他の形式のサスペンション系を備えた自動車および右前輪部におい ても適用可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による自動車の前部車体構造
のサスペンションタワー部の構成を示す斜視図
【図2】上記車体構造の全体構成を示す図1におけるII
-II 線断面図
【図3】上記車体構造のサスペンションタワー部の主要
部の構成を示す斜視図
【図4】上記車体構造を構成するサスタワーパネルの斜
視図
【図5】上記車体構造を構成する外側補強板の斜視図
【図6】上記車体構造を構成する内側補強板の斜視図
【図7】上記車体構造を構成するフロントフレームの斜
視図
【図8】上記車体構造の断面構成を示す図1におけるVI
II-VIII 線断面図
【図9】上記車体構造の断面構成を示す図1におけるIX
-IX 線断面図
【図10】上記車体構造の断面構成を示す図1における
X-X 線断面図
【図11】上記車体構造のサスペンションアームの取付
具の斜視図
【符号の説明】
1 外側補強板 2 内側補強板 3 ホイールハウス部 4 ホイールエプロン 5 サスペンションタワー部 8 フロントフレーム 13 サスペンションアッパアーム 14 サスペンションロアアーム 15 緩衝装置 A サスペンション系

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サスペンションタワー部が形成されたホ
    イールハウス部を有するホイールエプロンと、前記ホイ
    ールハウス部において車体前後方向に延びるフロントフ
    レームとを備えた自動車の前部車体構造において、 前記ホイールエプロンの車体外側面に前記サスペンショ
    ンタワー部を補強する外側補強板が接合され、該外側補
    強板は前記フロントフレームに接合されるとともに、該
    外側補強板にサスペンションアームの車体側端部が支持
    されていることを特徴とする自動車の前部車体構造。
  2. 【請求項2】 前記ホイールエプロンの車体内側面に前
    記サスペンションタワー部を補強する内側補強板が接合
    され、該内側補強板の一端部は前記フロントフレーム内
    に挿入され該フロントフレームと前記外側補強板とに重
    ね合わせて接合されていることを特徴とする請求項1記
    載の自動車の前部車体構造。
  3. 【請求項3】 前記外側補強板は略逆T字型に形成され
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の自動車
    の前部車体構造。
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