JPH0528062Y2 - - Google Patents

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JPH0528062Y2
JPH0528062Y2 JP1988101834U JP10183488U JPH0528062Y2 JP H0528062 Y2 JPH0528062 Y2 JP H0528062Y2 JP 1988101834 U JP1988101834 U JP 1988101834U JP 10183488 U JP10183488 U JP 10183488U JP H0528062 Y2 JPH0528062 Y2 JP H0528062Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ベース層と熱接着樹脂フイルムの層
との間にアンカーコートのないラミネートフイル
ムを構成要素として持ち、ベース層と熱接着樹脂
フイルムの層とを剥離して開封することが出来
る、層間剥離可能なラミネート式郵便葉書に関す
るものである。
(従来の技術) 従来のラミネートフイルムは、PET,PEの2
層からなるもの、PET,PE,EEA若しくはサー
リン(接着剤)の3層から成るもの、その他があ
り、何れもアンカーコートを施して重合したもの
をカード(リーフ)またはロール状にして成るも
のである。
そして、上記ラミネートフイルムを、ラミネー
ターと呼称される機械を用いて紙などの加工対象
物に加熱圧着するものである。
このように感熱接着剤に対し、加熱圧着作業を
行わない所謂接着剤があるが、簡便に接着作業を
行い得る常温粘着剤等では粘着剤が何処彼処構わ
ず不本意に接着するため細心の注意を払わなくて
は成らず、また加工対象物に対する接着作業中に
生ずる弛みや皺を修正することが出来ない、位置
ずれの修正が出来ない、また再剥離するタイプの
ものでは再剥離すると不快な粘着感が残るなど、
取り扱い上に難がある。
しかし、前記ラミネート加工技術では、加熱圧
着加工前には何処にも接着することがなく、加熱
加工直前までならば幾らでも位置合わせのやり直
しが出来、作業性が極めて良好であると云う特長
を有し、またラミネート被覆された加工対象物の
仕上りの強さ美しさには格別なものがある。
さて近時、内面にも情報を記入することが出
来、かつ40円の料金で郵送可能な葉書が開発さ
れ、低料金で郵便書簡並の多くの情報が送れる新
しい媒体として注目を集めつつある。
例えば、実願昭54−139509号(実開昭56−
55673号)公報(以下引例1と称す)の「私製葉
書」は、2枚の薄紙体A,A′の夫々の内側面に
隠蔽したい情報を予め印刷し、該印刷面周囲を適
宜幅に糊代部1,1′としてこれ以外の全面に透
明〓膜2,2′を形成し、上記2枚の薄紙体A,
A′の間に表裏全面に透明な接着剤3,3′を塗布
した分離紙体Bを介在させ、これ等2枚の薄紙体
A,A′とその間の分離紙体Bとを重合接着し、
完全なる単一体の葉書と為したものである。
また例えば、実願昭59−114291号(実開昭61−
28679号)公報(以下引例2と称する)の「伝達
情報を隠蔽し得る重合紙片」は、重合紙片と成る
1対の紙片の対向面の一方に隠蔽すべき情報を印
刷し、この印刷面に透明或は半透明の剥離シート
を剥離不能に接着する一方、前記1対の対向面の
他方には前記剥離シートを剥離可能に接着して成
るものである。尚第1実施例では上記印刷面が下
紙片8面上にあり、該下紙片8面上に感圧性接着
剤11、剥離シート10、粘着剤9を順次接着し
たものが表され、第2実施例では上記印刷面が下
紙片21上にあり、該下紙片21面上に感圧性接
着剤11a、剥離シート10a、及び粘着剤9a
を順次接着したものが表されている。
上記引例1の工程は、隠蔽したい情報の印刷
と、当該印刷面に透明〓膜層2,2′を形成する
第1次接着加工と、表裏全面に透明な接着剤3,
3′を塗布した分離紙体Bを接着する第2次接着
加工とに分けられる。
また引例2の工程は、隠蔽すべき情報の印刷
と、当該印刷面に透明或は半透明の剥離シートを
剥離不能に接着する第1次接着加工と、対向面に
前記剥離シートを剥離可能に接着する第2次接着
加工とに分けられる。
この葉書を受け取つた側で、葉書の2枚の紙片
の間に接着している、引例1では透明〓膜層2,
2′と、表面に透明な接着剤3,3′を塗布した分
離紙体Bとの間から、また引例2では透明或は半
透明の剥離シート10,10aとこれに剥離可能
に接着された紙片8,21との間から剥離すれ
ば、この後葉書の内側に記してある情報を前記透
明〓膜層2,2′や剥離シート10,10aを透
して、容易に読み取ることが出来ると云うもので
ある。
これに対して、上述ラミネート加工の技術を利
用したものとしては、例えば第4図で図示するよ
うにPETベース層4とPE熱接着樹脂フイルム層
5との2層から成るラミネートフイルム(2層間
にアンカーコート6を施しているがこれを1層と
は勘定しない)を2枚、PET層4側で向かい合
うように重合し、2枚のPET層4,4間を仮接
着して(仮接着層7)、上記仮接着の1層を含む
実質的に5重層から成るラミネートフイルムを葉
書大の2枚の紙片1,1の中間に挟み込み、これ
をラミネーターに通して熱接着加工し、葉書とし
て郵送するのであり、この葉書の内側の2面にも
外側からは見られたくない情報等を記しておくこ
とが出来ると云うものがある。
しかも、この葉書を受け取つた側では、葉書の
2枚の紙片1,1間に接着している5層の樹脂層
のうち、中央2枚のPET層4,4間の仮接着層
7部分から剥離すれば、この後葉書の内側に記し
てある情報を、ベース層4、アンカーコート部
6、熱接着樹脂フイルム層5を透して容易に読み
取ることが出来るから、この葉書は従来の葉書と
比較して大凡3倍の情報収容力を備えていると云
うことに成る。
(考案が解決しようとする課題) 上述した如く引例1及び引例2は、共に記載可
能な情報量の拡大を目的とし、剥離可能に接着す
る仮接着層を形成する第2次接着加工に関して
は、両者共粘着剤を使用している。
そして引例1では、透明〓膜層2,2′と表面
に透明な接着剤3,3′を塗布した分離紙体Bと
の間から剥離することにより、葉書の内側に記し
てある情報を前記透明〓膜層2,2′を透して読
み取ることが出来る。
また引例2では、透明或は半透明の剥離シート
10,10aとこれに剥離可能に接着された紙片
8,21との間から剥離すれば、葉書の内側に記
してある情報を前記剥離シート10,10aを透
して読み取ることが出来る。
しかし乍ら、剥離可能な層が粘着剤層であるた
め、剥離後でも特殊な器具装置類を必要とせず
に、容易に再接着し、剥離前と同様の状態に戻し
ておくことが出来、一度剥離されていることが気
付かれずに済むため、例えばクレジツト残高等の
個人情報の保護や改〓等の問題に対して全く無防
備であると云う最大の問題点を抱えている。
尚上記個人情報は、ダイレクトメールのような
同一内容を大量に印刷するものとは異なり、1件
1件個別に印刷する必要があるため、通常工場で
の印刷は殆ど不可能であり、この葉書を発送する
側が自らコンピユータ印字又は手書きする性質の
ものである。
次に製造上の問題に関し、引例1は、印刷の後
に行われる接着加工に関して、糊代部1,1′の
形成と糊代部以外の全面に透明〓膜層部2,2′
を形成しなくては成らず、この葉書を発送する側
が自社でこの第1次接着加工を行うことが出来ず
外注に頼らざるを得ない。
このように第1次接着加工を専門の業者に依頼
しなくては成らず、また透明〓膜層部2,2′の
上から個人情報を印字したり手書きするのはかな
り難しく、もしそれが可能であれば改〓も出来る
と云うことに成るため、第1次接着加工以前に行
われる透明〓膜層部2,2′より下の薄紙体Aの
表面に印刷する印刷工程も必然的に外注と成らざ
るを得ない。
しかし上述したように、外注印刷で個人情報を
入れるのは殆ど不可能であり、個人情報のリーク
も心配であることにより、引例1では隠蔽したい
情報のなかに個人情報を含めることが考えられて
居らず、事実上低料金で多くの情報が送れるよう
にすること、ダイレクトメール等を葉書サイズで
郵送することのみを目的としているものと思われ
るのである。
また第2次加工に関しては、透明な接着剤3,
3′を塗布した分離紙体Bを接着するのに位置決
めのための複雑な機械を必要とし、葉書を発送す
る側が自社でこれを行うためにはこのように複雑
な装置を導入しなくては成らない。
これに加えて、分離紙体Bを納入して貰う際に
は接着剤3,3′面の上に剥離紙を必要とするた
め、この分コストアツプと成るし、剥離紙を剥し
た際に接着剤が何処彼処構わず不本意に接着する
問題、塵などが自然に混入して製品の出来上りを
汚くして終う問題、また接着作業中に弛みや皺が
発生し易く、葉書の体を為さなく成るが、これを
修正することが出来ない問題、一度合わせて終う
と位置がずれていた場合などその修正が出来ない
問題などがあり、取り扱い上最大細心の注意を払
う必要がある。
同様に予め所定の印刷用紙を用いるが、葉書を
発送する側で印刷出来る場合と異なり、紙の種類
を任意に選ぶことが出来ないと云う問題もある。
即ち、上述した経緯から印刷前に予めそういう紙
が用意されていなくては成らない訳である。
結局引例1は隠蔽したい情報のなかに個人情報
を含めることが考えられて居らず、事実上低料金
で多くの情報が送れるようにすることのみを目的
として居り、また葉書を発送する側が葉書の用紙
の種類を指定し、印刷内容を指定して、接着加工
までを外注に出すものと思われるが、製造工程が
大変に複雑であるため、葉書自体のコストが高い
ものと成つている。
同様に引例2は、印刷後に行われる接着加工に
関し、印刷面14に透明或は半透明の剥離シート
10を感圧性接着剤11の層を介して剥離不能に
接着する一方、印刷面14に対向する面には前記
剥離シート10を粘着剤9の層を介して剥離可能
に接着するが、感圧性接着剤11の代わりに感熱
性接着剤を使用する場合にはこの加工を行う工場
と前記粘着剤9を塗布する工場とが全く別に成る
こともあり得る。
また、仮に接着加工を自社で行う場合にして
も、粘着剤9を塗布したものの上に剥離紙を重合
した上で納入して貰う必要があり、工程が多く、
大変なコスト高に成るうえ、上述の引例1と全く
同じような種々問題点を抱えている。
特に、引例2では、この葉書を受け取つた側が
葉書の2枚の紙片の間に接着している透明或は半
透明の剥離シート10,10aとこれに剥離可能
に接着された紙片8,21との間から剥離して、
葉書の内側に記してある情報を剥離シート10,
10aを透して読み取るが、この葉書を保存して
おきたいとする場合に、露出した粘着剤9の面が
再貼付可能であり、ベトベトした不快な粘着感が
残り、書類として綴じてようとした時に不本意に
何処彼処構わず再粘着するなどの面倒な問題もあ
り、使い勝手が大変に悪いと云う重大な欠点があ
る。
以上要するに、引例1、引例2共記載量の拡大
が主たる目的であるため、個人情報の安全を確保
することは事実上考えられて居らず、また葉書を
発送する側自らが個人情報の印刷やその後の接着
加工を施すことが難しく、コストが高いものにつ
き、効率的なコンピユータを利用した連続用紙へ
の個人情報の印字なども殆ど不可能であろうと思
量される。
このためこのような技術は、現在あまり利用さ
れていないのが実状である。
一方、ラミネート加工の技術を利用したこの種
の葉書に関しては、次のようなコスト上の問題が
ある。即ち、封書と葉書の郵便料金の差額は20円
であると考えてよいから、上述したラミネート加
工葉書は一見して料金的に随分得であるように思
われ勝ちであるが、しかし中に挟むラミネートフ
イルムが5重層で構成されているため、意外にコ
スト高と成り20円分のメリツトが相殺されてしま
う。
そうなると、封書にくらべれば記入スペースの
増加分は僅かであるから、これを敢えて利用する
価値はどこにもないことに成る。
即ち、中に挟むラミネートフイルムの値段は、
出来得る限り低く押さえなければ成らないのであ
る。
また、上述従来例のラミネートフイルムに於い
ては、仮接着層を含む実質5層より構成されてい
るため、他のラミネートフイルムと同じような厚
さのベースを用いたのでは、全体の重量がとても
大きなものに成つてしまう。すると葉書には定
形、定形外の区別があり、郵送コストを定形料金
内に納めようとするならば、紙葉のほうにしわ寄
せがゆき、より薄く軽いものを使用しなくてはな
らない。こう成ると紙葉の取り扱いもより困難性
が増してしまう。
本考案の解決すべき課題はこのような点に存
し、葉書と成る2枚の紙葉の間に挟み込むラミネ
ートフイルムを構成する層の数を出来る限り少な
くし、製造を容易にし、軽量かつ極めて低コスト
なラミネート式郵便葉書の提供を、引例1、引例
2が有する問題点の解決と併せて行うことを課題
とするものである。
一方、本考案者にあつては、先に出願した昭和
62年実用新案登録願第126176号のソフトラミネー
ターに於ける層間剥離出来るラミネートフイルム
の技術を、他にも有効利用したいとする目標が継
続してあり、これが本考案の第2の課題と成るわ
けである。
尚、この技術は、柔軟で感触の良いラミネート
加工物を得るため、加工後にベース兼保護膜層を
取り去つてしまい、加工物の表面にはソフトな熱
接着樹脂層のみが残るような処理が行えるラミネ
ーターを提供しようとする考案であつて、実施例
に於いては、PET層とPE層との間に所謂アンカ
ーコートしない、アンカーコートによる層のない
層間剥離タイプのラミネートフイルムを開発して
おり、このアンカーコートを施さないことによつ
て層間剥離させる点が独特であり、これの点が最
大のポイントと成つているのである。
(課題を解決するための手段) 上記2つの課題を同時に解決すべく、本考案
は、両面に接着機能を有する透明フイルムと、該
フイルムを挟着するための実質的に2枚の葉書大
の紙葉との組み合わせに成る郵便葉書に於いて、
透明フイルムがベース層と該ベース層の両面の熱
接着樹脂との3層から成り且つ該3層のうち少な
くとも2層間にアンカーコートのないラミネート
フイルムであることを特徴とする、層間剥離が可
能なラミネート式郵便葉書とした。
尚、ベース層と熱接着樹脂層の透明、不透明に
関しては、ベース層または熱接着樹脂層を介して
見る側の紙面に情報を記す場合は、必ず透明であ
る必要がある。
また、実質的に2枚の葉書大の紙葉とは、往復
葉書のように普通の葉書の2倍の大きさのものを
2つ折りにしたものも含まれるのである。この際
一方の紙葉が他方のものより小さくても構わない
ものとする。
尚、本考案は、前述ラミネートフイルムを構成
要素として持つ、層間剥離可能なラミネート式郵
便葉書に関するものであるから、単にラミネート
フイルムと紙葉とを組み合わせただけの状態で提
供し、後からこれに筆記しラミネート加工出来る
ようにしたものも、或は予め印刷した紙葉をラミ
ネート加工して1枚の葉書としてしまつたもの
も、何れも本考案の権利範囲である。
同様に、本考案はリーフ式(パツク式)のもの
にも、ロール式のものにも、また葉書のサイズに
関しては定形のものにも、定形外のものにも適応
され得る。
(作用) 上記3層より成るラミネートフイルムは、一切
接着剤が用いられることなく、唯一度の加熱圧着
によつてその両面の葉書大の紙葉に接着し、全体
で1枚の郵便葉書と成る。
このラミネート式郵便葉書を敢えて剥がそうと
すると、アンカーコートを施していない面で層間
剥離が生じ、葉書の内側の面に記された情報が現
れる訳である。
アンカーコートを施さないで熱溶着させたもの
はあくまでも接着であり、しかし強い剥離力が加
わつて初めて層間の接着状態が壊されるものであ
る、と考えてよい。
尚、アンカーコートはこれをまつたく施さない
か、或は上記3層間のうちの2層間(即ちベース
層の何れか一方の面とその面の熱接着樹脂層との
間)のみ行うかの選択をすることに成るが、前者
のようにまつたくアンカーコートしない時には、
本ラミネート式郵便葉書を剥離する際に、ベース
層のどちらの面から剥離するかはその時々の状況
による。
本考案ではベース層と該ベース層の両面の熱接
着樹脂とが剥がれやすく成るように(層間剥離出
来るように)するため、両層間のアンカーコート
はしないのあるが、これによつて第4図従来例に
示したような2枚のベース層4,4も仮接着層7
も不要と成り、その構造にも一大転換が起こつた
のである。
(実施例) 次に、本考案の実施例について、図面に基づい
て説明するが、本考案は、特にこの実施例のみに
限定されるものではない。
さて、第1図は本考案の第1実施例の斜視図で
あり、第2図は同実施例のラミネートフイルム2
部分の断面図である。
本実施例は、PETベース層21と該ベース層
21の両面のPE熱接着樹脂層22との3層から
成り、且つ該3層間にアンカーコートを施さない
ラミネートフイルム2と、該ラミネートフイルム
2を挟着するための2枚の葉書大の紙葉1,1と
の組み合わせにより成るものである。
さて、本実施例の使用法とその作用であるが、
外からは見られたくない情報を2枚の葉書大の紙
葉1,1の内側と成る面に記しておき、この2枚
の紙葉1,1の間にラミネートフイルム2を挟み
込む。
上記の3層より成るラミネートフイルム2は、
加熱圧着によつてその両面の葉書大の紙葉1,1
に接着し、全体で1枚の極く薄い郵便葉書3と成
る。
このラミネート式郵便葉書3は、紙葉1,1の
片面の宛名書きした面の所定の位置に40円切手を
貼付して郵送されるが、これを受け取つた側がこ
のように薄い葉書3の表面を剥がそうとすると、
アンカーコートを施していない2面の内の何れか
1面にて層間剥離が生じ葉書3を開くことが出
来、葉書3の内側の面に記された情報が読み取れ
ると云うことに成る。
当該3層より成るラミネートフイルム2は、一
切接着剤が用いられることなく、唯一度の加熱圧
着によつてその両面の葉書大の紙葉1,1に接着
し、全体で1枚の郵便葉書と成る。
引例1、引例2が、粘着剤を用い、印刷の後に
合計2回の接着加工を専門業者に委託して行わざ
るを得ないのと比較すると大きな違いがある。
即ちラミネートフイルム2の使用は、上述2つ
の引例とは異なり、印刷工程と加熱圧着工程とを
分けて、本ラミネートフイルム2を入手しさえす
れば、加熱圧着工程を自社で容易に行い得るた
め、その前段階の葉書用紙の選定から印刷、特に
個人情報の印字をも自社で処理することが可能と
成る効果を生じ、自由度が格段に向上していると
共に、一度層間剥離が起ると元に戻せないため個
人情報の安全を確保することが出来るように成
る。
また、加工業者に委託することも可能であり、
この場合でも唯一度の加熱圧着加工を施すだけの
簡易なものであるから、製造に掛かるコスト等も
大幅に削減することが出来る。
この層間剥離の後にはベトベトした不快な粘着
感が残ることがなく、フアイリングも容易であ
り、しかも保存性が極めて高い。
勿論、上記宛名書きした面の下半分のスペース
や、この面の裏面にも、普通に見られはするが、
任意に書き記すことが可能である。
次に、第3図の斜視図で表した第2実施例は、
PETベース層21と、当該ベース層21の両面
のPE熱接着樹脂層22との3層から構成され、
且つ上記PETベース層21の片面のみアンカー
コートを施さないラミネートフイルム20と、該
ラミネートフイルム20を挟着するための通常の
葉書の2倍の大きさのものを2つ折りにした紙葉
10との組み合わせにより成るラミネート式郵便
葉書30に関するものである。
本実施例の、3層より成るラミネートフイルム
20は、一切接着剤が用いられることなく、唯一
度の加熱圧着によりその両面の2つ折りにした紙
葉10に接着し、全体で1枚の郵便葉書と成る。
この使用法は、第1実施例に倣うのであるが、
これを受け取つた側がこのように薄い葉書30の
紙の部分を剥離しようとすると、PETベース層
21のアンカーコートを施していない面側で層間
剥離が生じ葉書30を開くことが出来、葉書30
の内側の面に記された個人情報等々の秘密情報が
読み取れると云うことに成る。
本実施例に於いても、ラミネートフイルム20
の使用は、唯一度の加熱圧着工程で情報の隠蔽が
行い得ることを意味し、上述の2つの引例とは異
なり、本ラミネートフイルム20を入手しさえす
れば、加熱圧着工程を自社で容易に行い得るた
め、その前の葉書用紙の選定から印刷、特に個人
情報の印字をも自社で処理することが可能と成る
効果を生じている。
即ち本実施例は、自社加工で実施することも、
また加工業者に委託することも可能であり、その
何れの場合でも1枚のラミネートフイルム20だ
けで唯一度の加熱圧着加工を施すのみの簡易なも
のと成つている。
尚、本実施例では2つ折りにした紙葉10を使
用しているが、2または20のラミネートフイル
ムの何れを挿入しようとも、折り返し部分がその
位置決めの役を担うと云う効果もあつて、その利
用が好ましいであろう。
このように、上述2つの実施例ではラミネート
フイルム2のPET層21とPE層22とが剥がれ
やすく成るように(層間剥離出来るように)する
ため、両層間のアンカーコートはしないのある
が、このことによつて第4図に示したような2枚
のベース層4,4も仮接着層7も不要と成り、そ
の構造にも一大転換が起こつたのである。
即ち、葉書3、または30と成る2枚の紙葉の
間に挟むラミネートフイルム2または20を構成
する層の数が、最低限である3層に迄少なく成つ
ており、軽量で、製造が更に容易、かつ低コスト
で行い得るように成つたのである。
上述2つの実施例は、主としてリーフ式のもの
の説明であるが、大量に、しかも高速に本考案の
製造を行うには、ロール式のラミネートフイルム
及びそのラミネーターを使用するのが好ましい。
勿論紙葉に関しても連続用紙等を用いれば良い。
そしてラミネート加工後にこれを切断してリーフ
状と為せば良いのである。なんとならば、紙葉へ
の印刷には、後にリーフとなる1枚1枚に対し
て、差し替え印字等も十分に高速実行出来るから
である。
このほか、本考案は種々の実施例が案出可能で
あり、上記実施例にこだわらない。
例えば、ベース層の種類も、使用出来る熱熔融
樹脂の種類も特に限定されない。熱接着樹脂フイ
ルム層は単体で用いられるほか、EEAを貼り合
わせたものなども使用される。
また、第1実施例のように層間剥離が3層間で
起こり得るものに付いては、PETベース層21
そのものを剥離出来るから、ベース層21自体に
印刷等を施しておくことも可能である。
勿論、熱接着樹脂層の表面に印刷することも可
能であり、この後ラミネート加工しても字体が崩
れたりせずに良く読み取れることが分かる。
或は、本3層ラミネートフイルムは極めて薄く
軽いものであるから、例えば3枚の紙葉と2枚の
ラミネートフイルムとを交互に重ね合わせた郵便
葉書を提供することなども出来る。
紙葉には任意形状の窓を開けることも一応可能
である。
後から剥離し易いようにする工夫も好ましい。
例えばコーナー部分の紙葉とラミネートフイルム
との間に3角形の摘み用紙片や細紐などを入れて
ラミネート加工したり、ラミネートフイルムの角
を初めから切り落としておいたり、或は紙葉の面
積よりもラミネートフイルムのほうを幾分小さく
とつて周縁部に段差を付け、剥離の指を掛け易く
する等々であり、これ等を頼りに剥離する訳であ
る。
逆に、本葉書の周縁部分のみアンカーコートを
施すなどして、剥離不能とすれば、この周縁部分
をハサミで切り取つてからであれば剥離出来るの
であるから、これは完全なる改〓防止の一工夫と
成り得る訳である。この場合在来の郵便書簡とは
異なり葉書の全ての部分で接着しているのが特徴
である。
(考案の効果) 以上本考案では、上述した如き引例1及び引例
2の粘着剤による貼付技術に於ける諸問題を解消
すること、またラミネート技術に於ける、葉書と
成る2枚の紙葉の間に挟むラミネートフイルムを
構成する層の数を出来る限り少なくして、製造を
容易にし、かつ極めて低コストなラミネート式の
郵便葉書を提供することと、及び当考案者が先に
出願した実願昭62−126176号の、ソフトラミネー
ターに於ける層間剥離出来るラミネートフイルム
の技術を他にも有効利用したいとする継続目標と
を同時に達成するため、両面に接着機能を有する
透明フイルムと、該フイルムを挟着するための実
質的に2枚の葉書大の紙葉と、の組み合わせに成
る郵便葉書に於いて、透明フイルムが、ベース層
と、該ベース層の両面の熱接着樹脂との3層から
成り、且つ該3層のうち少なくとも2層間にアン
カーコートのないラミネートフイルムであること
を特徴とするものとした。
この構成によつて、従来の粘着技術による葉書
の問題が解決され、自社加工の場合には、葉書表
面の紙の種類を問わず、手近な一般的な紙も使用
出来、印刷や印字は自分で行うことも可能で手書
きも出来、特に個人情報を記載することが出来、
社外への秘密情報の洩れの心配もなく、製造に関
しては葉書と成る実質的に2枚の紙葉の間に薄い
フイルムを挟み込んでラミネート加工するだけで
あるから、自社のオフイス用小型ラミネータでも
十分に、しかも簡単に加工することが出来、加熱
圧着の加工は唯1回で済むが、その直前までなら
自由に追記や、位置合わせや、位置ずれの修正が
行え、また加工の失敗もなく成り、極めて取り扱
いが楽で、仕上りも良好であり、勿論業者による
加工の場合でも、加熱圧着の加工が唯1回で済
み、且つこの葉書を受け取つた側が剥離した際に
は、引例のような剥離面にベトベトした不快な粘
着感が残らず、他の重要な書類等に再度接着させ
ないフアイリングが可能と成つている。
またこの構成によつて、葉書と成る2枚の紙葉
の間に挿入するラミネートフイルムを構成する層
の数が最低限である3層に迄少なく成つており、
当該ラミネートフイルムそのものが剥離性を有す
る1枚の機能材料であり、全体は極薄且つ軽量
で、製造が更に容易かつ低コストで行い得るよう
に成り、封書と比較してその経済的な効果を十分
大きくすることに成功し、また同時に層間剥離の
技術の有効利用が可能と成り、よく所期の目的を
達成することが出来た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の第1実施例の斜視図、第2
図は、ラミネートフイルムの断面図、第3図は、
本考案の第2実施例の斜視図、第4図は、従来例
の断面図を表している。 1……紙葉、10……紙葉、2……ラミネート
フイルム、20……ラミネートフイルム、21…
…ポリエステルフイルム(PET)、22……ポリ
エチレンフイルム(PE)、3……ラミネート式郵
便葉書、30……ラミネート式郵便葉書。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 両面に接着機能を有する透明フイルムと、該フ
    イルムを挟着するための実質的に2枚の葉書大の
    紙葉と、の組み合わせに成る郵便葉書に於いて、
    透明フイルムがベース層と該ベース層の両面の熱
    接着樹脂との3層から成り且つ該3層のうち少な
    くとも2層間にアンカーコートのないラミネート
    フイルムであることを特徴とする、層間剥離可能
    なラミネート式郵便葉書。
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