JP2657220B2 - 感熱積層シート及びそれを用いた記録体 - Google Patents

感熱積層シート及びそれを用いた記録体

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JP2657220B2 JP2245380A JP24538090A JP2657220B2 JP 2657220 B2 JP2657220 B2 JP 2657220B2 JP 2245380 A JP2245380 A JP 2245380A JP 24538090 A JP24538090 A JP 24538090A JP 2657220 B2 JP2657220 B2 JP 2657220B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は記録材の情報記録面同士を剥離可能に接着す
ることのできる感熱積層シート及びそれを用いた記録体
に関し、更に詳しくは、葉書と同一郵送料でより多くの
情報を伝達するために用いる感熱積層シート及びそれを
用いた記録体に関する。
《従来の技術》 近年、税金、年金、証券、預貯金、クレジット、電信
電話、ガス・水道・電気等の各種請求書、支払い通知
書、受領書及び満期通知書等のような個人のプライバシ
ーに係わる書類の郵送が激増している。
従来、このような個人のプライバシーに係わる書類の
郵送には、プライバシー保護の観点から封書が使用され
てきたが、封書は葉書に比べ郵送料が高いことからコス
ト高になるという欠点があった。
そこで、最近、個人のプライバシーに係わる記録内容
を隠蔽することのできる様々な葉書が提案されている。
これらの提案の一つとして、通常の葉書の表面に記載
された文字や数字に剥離可能に貼着することにより記録
内容を隠蔽することのできるシール紙があるが、このシ
ール紙は接着面に弱粘着剤を使用しているため、弱粘着
剤層を保護するための剥離紙を設けなければならずコス
ト高になる上該剥離紙の処分も煩雑になるという欠点が
あった。又、シール紙を剥がす際に葉書に記載された文
字部分が剥がれて弱粘着層面に転移し、しばしば文字が
読めなくなるという欠点があった。更に、このシール紙
は開封した痕跡が残らないように脱着することも可能で
あるのでプライバシー侵害防止効果に劣るという欠点が
あった。
又、他の材料として、葉書の表面に記載された文字を
外部から見ることができないようにアルミニウム箔を積
層せしめたシートを葉書の文字部分に貼着し、葉書の縁
に沿って設けられたミシン目を切り離すことによって初
めて開封することができるようにしたラベルがある。
しかしながら、このラベルは複数構成から成る積層物
であるためコスト高になる上、剥がしたラベルが破き難
いのみならず不燃物でもあるので廃棄処理も煩雑となる
という欠点があった。
更に、上記のシール紙やラベルは、記載された情報を
隠蔽するためにしか使用できず、多くの情報を郵送する
必要がある場合には、コスト高となっても封書を使用せ
ざるを得なかった。
《発明が解決しようとする課題》 本発明者等は、上記の欠点を解決すべく、情報を記録
した2枚の葉書サイズの記録材の情報記録面同士を剥離
可能に接着することのできる両面接着性を有する透明感
熱接着シートを先に提案した(実開平2−25546号)。
しかしながら、この透明感熱接着シートは、透明プラ
スチックシートの一方の面に溶融押出しによって熱可塑
性樹脂層を剥離可能に配設する工程が必須であるために
製造工程が煩雑である上、透明プラスチックシートはも
とより、溶融押出しによる熱可塑性樹脂層も手で破るこ
とが困難であるので、機密保持の観点から記録体をシュ
レッダー等の特別の廃棄処理機を使用して処分しなけれ
ばならず、個人宛のメールとしては不便が生ずるという
欠点があった。
そこで、本発明者等は更に検討を重ねた結果、支持体
の上面に該支持体と剥離可能に積層せしめることのでき
る合成樹脂を塗工し、下面に支持体と実質的に剥離不可
能な合成樹脂を塗工し、且つ前記合成樹脂としては、何
れも100℃以下で記録体の情報記録面に実質的に剥離不
可能に感熱接着することができるものを使用することに
より、製造工程が少なく製造容易な感熱積層シートとす
ることができること及びこの積層シートを使用した記録
体は情報記録面同士を剥離することができるので、葉書
の郵送料で従来の2倍以上の情報量を送ることができる
ことを見出し本発明に到達した。
従って本発明の目的は、より多くの情報量を葉書に持
たせるための、製造が容易であると共に生産性の良好な
感熱積層シート及びそれを用いた記録体を提供すること
にある。
《課題を解決するための手段》 本発明の上記の目的は、記録材の記録面同士を感熱接
着するための実質的に透明な少なくとも3層から成る積
層体において、該積層体が、支持体(3a)の両面に少な
くとも合成樹脂塗工層(3b)及び(3c)を設けた感熱積
層シート(3)であって、前記支持体(3a)と合成樹脂
塗工層(3b)とのT型剥離強度が20℃、65%RHの環境
下、剥離速度300mm/分で10〜150g/50mmであると共に、
前記支持体(3a)と合成樹脂塗工層(3c)とは剥離する
ことができず、情報記録面を有する記録材の情報記録面
間に挿入し感熱接着させた時に前記合成樹脂塗工層(3
b)及び(3c)と情報記録面とのT型剥離強度が、20
℃、65%RHの環境下、300mm/分の剥離速度で、共に300g
/50mm以上となることを特徴とする感熱積層シート及び
それを用いた記録体によって達成された。
以下、本発明の感熱積層シート(以下、単に「積層シ
ート)とする。)及びそれを用いた記録体を図面に基づ
いて詳述するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
第1図は、本発明の積層シートの断面構成図である。
第2図は、本発明の第1図の積層シートを用いた場合
の、本発明の記録体の断面構成図である。
図において、符号(3a)は実質的に透明な支持体であ
り、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、
ポリエステルフィルム、セルローストリアセテートフィ
ルム等の合成樹脂フィルム、又は含浸紙(紙層中に樹脂
を浸透させて乾燥し、固定化した実質的に透明な紙)等
の紙とプラスチックから成る複合体等の公知の材料の中
から適宜選択して使用することができる。
尚、本発明において実質的に透明とは、本発明の積層
シートを記録面に密着させた場合に、それを通して記録
情報を判読するのに支障がない透明性を意味する。
符号(3)は、本発明の積層シートである。
符号(3b)は、支持体(3a)の上面に合成樹脂を塗工
してなる合成樹脂塗工層であり、20℃、65%RHの環境下
における剥離速度300mm/分でのT型剥離強度が、支持体
(3a)との間で10〜150g/50mmであって、記録体との間
で300g/50mm以上となる合成樹脂を使用する。
符号(3c)は、支持体(3a)の下面に合成樹脂を塗工
して成る合成樹脂塗工層であり、支持体(3a)との間で
実質的に剥離不可能である一方、合成樹脂塗工層(3b)
と同じ条件の下でのT型剥離強度が、記録体との間で30
0g/50mm以上となる合成樹脂を使用する。
本発明の合成樹脂塗工層(3b)及び(3c)に使用する
合成樹脂は、アクリル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共
重合樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/プロピオン
酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂、ポリオレフィン樹脂等の単独若
しくはそれ等の合成樹脂の混合物等の公知の材料の中か
ら適宜選択して使用することができるが、特に、ガラス
転移温度が25℃以上のものを使用すれば支持体との剥離
性、及び保存性を良好なものとすることができるので好
ましい(実施例1及び比較例1参照)。
本発明においては、特に合成樹脂塗工層(3b)を、エ
チレン/オレフィン共重合体、低密度ポリオレフィン、
酢酸ビニル/オレフィン共重合体、アイオノマー樹脂の
ディスパージョン単独若しくはそれ等の樹脂の混合物を
有する塗液を塗布・乾燥せしめて形成させるとが好まし
く、中でもビカット軟化温度(ASTMD 1525−70によっ
て測定した温度であり、プラスチック表面に1kgの荷重
をかけたゲージを配置して加熱したとき、ゲージの針先
がプラスチック中に1mm入り込んだ時の温度で表され、
ビカット軟化点ともいう。)が45℃以上の層とすること
が支持体との剥離性、及び保存性を良くする上で好まし
い(実施例2及び比較例2参照)。特に、ビカット軟化
温度が夫々45℃以上のエチレン/オレフィン共重合体、
低密度ポリオレフィン、酢酸ビニル/オレフィン共重合
体、アイオノマー樹脂ディスパージョンの中から選択さ
れた何れかの樹脂と自己乳化型ポリオレフィン樹脂と
を、樹脂混合比率95/5〜5/95の範囲で混合して塗布液と
して使用することが好ましい(実施例3及び比較例3参
照)。
又、合成樹脂塗工層(3c)に対して、ビカット軟化点
が50℃以上のエチレン/オレフィン共重合体、低密度ポ
リオレフィン、酢酸ビニル/オレフィン共重合体、アイ
オノマー樹脂ディスパージョンの中から選択された何れ
かの樹脂とガラス転移温度が0℃以上の水性エチレン・
塩化ビニル共重合樹脂エマルジョンとを、樹脂混合比率
90/10〜40/60の範囲で混合したものを塗布液として使用
すると、更に良好な結果を得ることができる。
合成樹脂塗工層(3b)及び(3c)の塗工厚みは、受信
後に、手によって容易に破れるようにするために、10μ
m以下であることが必要である。尚、合成樹脂塗工層
(3b)及び(3c)と支持体(3a)の間には適宜接着層を
設けても良い。
以上の如く、本発明の積層シート(3)は、少なくと
も支持体(3a)、合成樹脂塗工層(3b)及び(3c)の3
層からなる。
符号(5)は、少なくとも2面以上の情報記録面を有
する記録材である。本発明の記録体に使用する記録材
(5)は、通常の葉書に使用する紙やコンピューター印
刷用紙等の公知の材料の中から適宜選択して使用するこ
とができる。
本発明の記録体は、本発明の積層シート(3)を記録
材(5)の情報記録面間に挟み、100℃以下の温度で感
熱接着して葉書大に一体化せしめたものである。又、本
発明の記録体は、例えば第2図の如く2枚の葉書大の記
録材(5)の情報記録面同士を貼着せしめて一体化する
ことも、第3図及び第4図の如くコンピューターの印刷
用紙に一度に3面を同時に印刷した記録材(5)をS型
折り又はZ型折りにして相対向する情報記録面同士を一
体化することもできる。従って、後者の場合には葉書内
部に情報記録面を4面設けることができるのでより大量
の情報量を有する葉書とすることができる。
以上、本発明の積層シート(3)を葉書に用いる場合
について詳述したが、本発明の積層シート(3)は葉書
以外の用途にも使用するこことができることは当然であ
る。このような用途としては、例えば封書に入れる書類
を2つ折りにし、その情報記録面間に本発明の積層シー
ト(3)を挿入して感熱接着すれば、痕跡が残らないよ
うに封書を開封しても書類自体に痕跡が残ることにな
り、又、外部から封書内の書類内容を透かして見ること
もできないので、従来の封書による郵送よりも更にプラ
イバシー防止効果に優れたものとすることができる。
《効 果》 以上詳述した如く、本発明の積層シートは、低郵便料
でより多くの情報を伝達するのに有用である上に従来の
ものよりも製造工程が少なく容易且つ安価に製造するこ
とができる。
又、本発明の積層シートを用いた記録体は、低郵便料
で多くの情報を伝達することができる上、不要になった
場合には家庭でも容易に処分することができるので、特
にプライバシー保護に関する情報伝達手段として有用で
ある。
《実施例》 以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発
明はこれによって限定されるものではない。
実施例1. 厚さ16μmの透明なポリエステルフィルム支持体(3
a)の片面に、ガラス転移温度が57℃であり、80℃で記
録体と感熱接着させることのできる透明なポリビニルブ
チラール樹脂を乾燥後の厚みが10μmとなるように塗工
し、合成樹脂塗工層(3b)を形成せしめた。
次いで透明支持体の他面に、ガラス転移温度が45℃で
あり80℃で記録体と感熱接着させることのできるポリエ
ステル樹脂を、乾燥後の塗工厚みが10μmとなるように
塗工して合成樹脂塗工層(3c)を形成せしめ、本発明の
積層シートを作製した。
次いで、第3図の如くコンピューターからの情報を印
刷せしめた坪量80g/m2の葉書用記録材を情報記録面(B
及びC)の表面同士が当接するように折線Pで折返すと
共に、折線Oで反対側に折り返し、各相対向する面間に
先に作製した積層シートを挿入して、表面温度が100〜1
10℃の熱ロール間に通して感熱接着し充分冷却した(第
5図参照)。
上記の如く作製した葉書は支持体(3a)と合成樹脂塗
工層(3b)との間で容易に剥がすことができ、印字面は
全く損傷がなく良好に判読することができた。又、この
記録体のT型剥離強度を20℃、65%RH環境下、300mm/分
で測定したところ支持体(3a)と合成樹脂塗工層(3b)
との間では40g/50mmであり、記録材と本発明の積層シー
トとの間では300g/50mm以上であった。
又、この積層シートを巻き上げたものを30℃、65%RH
の環境下で30日間保存したところ、ブロッキング現象は
発生せず保存性も良好であることが確認された。
比較例1. 合成樹脂塗工層(3b)としてガラス転移温度が20℃の
合成樹脂を塗工した他は実施例1と同様にして積層シー
トを作製し、記録材を貼着した。
得られた記録体のT型剥離強度を実施例1と同様にし
て測定した結果、記録材と積層シートとの間の剥離強度
は300g/50mm以上と実施例1と同様の結果を得たが、支
持体と合成樹脂塗工層(3b)の剥離強度は200g/50mmで
あり、剥がしカールが発生して印字の判読が困難であっ
た。
又、この積層シートを巻き上げたものを、30℃、65%
RHの環境下で30日間保存したところ、ブロッキング現象
が発生し保存性に劣ることが確認された。
実施例2. 厚さ16μmの透明なポリエステルフィルム支持体(3
a)の片面に、ビカット軟化温度が54℃であり、90℃で
記録体と感熱接着させることのできる透明なエチレン/
オレフィン共重合体樹脂を乾燥後の厚みが10μmとなる
ように塗工し、合成樹脂塗工層(3b)を形成せしめた。
次いで透明支持体の他面に、ガラス転移温度が45℃で
あり、90℃で記録体と感熱接着させることのできるポリ
エステル樹脂を、乾燥後の塗工厚みが10μmとなるよう
に塗工して合成樹脂塗工層(3c)を形成せしめ、本発明
の積層シートを作製した。
次いで、第3図の如くコンピューターからの情報を印
刷せしめた坪量80g/m2の葉書用記録材を情報記録面(B
及びC)の表面同士が当接するよに折線Pで折返すと共
に、折線Oで反対側に折り返し、各相対向する面間に先
に作製した積層シートを挿入して、表面温度が100〜110
℃の熱ロール間に通して感熱接着し充分冷却した。
上記の如く作製した葉書は支持体(3a)と合成樹脂塗
工層(3b)との間で容易に剥がすことができ、印字面は
全く損傷がなく良好に判読することができた。又、この
記録体のT型剥離強度を20℃、65%RH環境下、300mm/分
で測定したところ支持体(3a)と合成樹脂塗工層(3b)
との間では55g/50mmであり、記録材と本発明の積層シー
トとの間では300g/50mm以上であった。
又、この積層シートを巻き上げたものを30℃、65%RH
の環境下で30日間保存したところ、ブロッキング現象は
発生せず保存性も良港であることが確認された。
比較例2. 合成樹脂塗工層(3b)としてビカット軟化温度が42℃
の酢酸ビニル/オレフィン共重合体樹脂ディスパージョ
ンを塗工した他は実施例2と同様にして積層シートを作
製し、記録材を貼着した。
得られた記録体のT型剥離強度を実施例2と同様にし
て測定した結果、記録材と積層シートとの間の剥離強度
は300g/50mm以上で実施例2と同様の結果を得たが、支
持体と合成樹脂塗工層(3b)の剥離強度は250g/50mmで
あり、剥がしカールが発生して印字の判読が困難であっ
た。
又、この積層シートを巻き上げたものを30℃、65%RH
の環境下で30日間保存したところ、ブロッキング現象が
発生し保存性に劣ることが確認された。
実施例3. 厚さ16μの透明なポリエステルフィルム支持体(3a)
の片面に、100℃で記録体と感熱接着させることができ
るビカット軟化温度が57℃のエチレン/オレフィン共重
合体樹脂ディスパージョンとビカット軟化温度が83℃の
自己乳化型ポリオレフィン樹脂とを、樹脂混合比率が50
/50となるように混合した塗液を乾燥後の厚みが10μm
となるように塗工し、合成樹脂層(3b)を形成せしめ
た。
次いで、透明支持体の他面に、前記の合成樹脂塗工層
(3b)と同様に、100℃で記録体と感熱接着することの
できるビカット軟化温度が50℃のエチレン/オレフィン
共重合体樹脂ディスパージョンとガラス転移温度が0℃
の水性のエチレン・塩化ビニル共重合樹脂エマルジョン
とを、樹脂混合比率が75/25となるように混合した塗液
を塗工後の乾燥厚みが10μmとなるように塗工し、合成
樹脂塗工層(3c)を形成せしめ、本発明の積層シートを
作製した。得られた積層シートを用いて実施例2と同様
に葉書を作製した。
上記の如くして作製した葉書は支持体(3a)と合成樹
脂塗工層(3b)との間で容易に剥がすことができ、印字
面は全く損傷がなく良好に判読することができた。又、
この記録体のT型剥離強度を20℃、65%RH環境下、300m
m/分で測定したところ支持体(3a)と合成樹脂塗工層
(3b)との間では90g/50mmであり、記録材と本発明の積
層シートとの間では300g/50mm以上であった。
又、この積層シートを巻き上げたものを30℃、65%RH
の環境下で30日間保存したところ、ブロッキング現象は
発生せず保存性も良好であることが確認された。
比較例3. 合成樹脂塗工層(3b)として、ビカット軟化温度が42
℃の酢酸ビニル/オレフィン共重合体樹脂ディスパージ
ョンを塗工した他は実施例3と同様にして積層シートを
作製し、記録材を貼着した。
得られた記録体のT型剥離強度を実施例3と同様にし
て測定した結果、記録材と積層シートとの間の剥離強度
は300g/50mm以上で実施例3と同様の結果を得たが、支
持体と合成樹脂塗工層(3b)の剥離強度は250g/50mmで
あり、剥がしカールが発生して印字の判読が困難であっ
た。又、この積層シートを巻き上げたものを30℃、65%
RHの環境下で30日間保存したところ、ブロッキング現象
が発生しており保存性に劣ることが確認された。
以上の実施例及び比較例は、本発明の有効性を実証す
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の積層シートの断面構成図である。 第2図は、第1図の積層シートを用いた場合の、本発明
の記録体の断面構成図である。 第3図はS型折りにして使用する記録材の例である。 第4図はZ型折りにして使用する記録材の例である。 第5図は、第4図の記録材を使用して本発明の記録体を
作成した場合の断面図である。 3……積層シート 3a……支持体 3b……合成樹脂塗工層 3c……合成樹脂塗工層 5……記録材 5a……情報記録面 5b……情報記録面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−24247(JP,A) 実開 平2−22874(JP,U) 実開 平2−25546(JP,U)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録材の記録面同士を感熱接着するための
    実質的に透明な少なくとも3層から成る積層体におい
    て、該積層体が、支持体(3a)の両面、に少なくとも、
    10μm以下の厚みの合成樹脂塗工層(3b)及び(3c)を
    設けた感熱積層シート(3)であって、前記支持体(3
    a)と合成樹脂塗工層(3b)とのT型剥離強度が20℃、6
    5%RHの環境下、剥離速度300mm/分で10〜150g/50mmであ
    ると共に、前記支持体(3a)と合成樹脂塗工層(3c)と
    は剥離することができず、情報記録面を有する記録材の
    情報記録面間に挿入し感熱接着させた時に前記合成樹脂
    塗工層(3b)及び(3c)と情報記録面とのT型剥離強度
    が、20℃、65%RHの環境下、300mm/分の剥離速度で、共
    に300g/50mm以上となることを特徴とする感熱積層シー
    ト。
  2. 【請求項2】感熱積層シート(3)の支持体(3a)が実
    質的に透明な合成樹脂フィルム又は含浸紙等の紙とプラ
    スチック複合体の何れかのシートから成る請求項1に記
    載の感熱積層シート。
  3. 【請求項3】合成樹脂塗工層(3b)及び(3c)のガラス
    転移温度が何れも25℃以上である請求項1又は2に記載
    の感熱積層シート。
  4. 【請求項4】合成樹脂塗工層(3b)のビカット軟化温度
    が45℃以上である請求項3に記載の感熱積層シート。
  5. 【請求項5】合成樹脂塗工層(3c)が、ビカット軟化温
    度が50℃以上の水性樹脂とガラス転移温度が0℃以上の
    水性樹脂の混合系からなる、請求項4に記載の感熱積層
    シート。
  6. 【請求項6】合成樹脂塗工層(3b)及び(3c)の樹脂が
    アクリル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポ
    リエステル樹脂、塩化ビニル/プロピオン酸ビニル共重
    合樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルブチラ
    ール樹脂、ポリオレフィン樹脂の単独若しくはそれ等の
    樹脂の混合物の中から選択された何れかである請求項1
    〜5の何れかの項に記載の感熱積層シート。
  7. 【請求項7】合成樹脂塗工層(3b)の樹脂がエチレン/
    オレフィン共重合体、低密度ポリオレフィン、酢酸ビニ
    ル/オレフィン共重合体、アイオノマー樹脂ディスパー
    ジョン単独若しくはそれ等の樹脂の混合物の中から選択
    された樹脂であり、合成樹脂塗工層(3c)の樹脂がアク
    リル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエ
    ステル樹脂、塩化ビニル/プロピオン酸ビニル共重合樹
    脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルブチラール
    樹脂、ポリオレフィン樹脂の単独若しくはそれ等の樹脂
    の混合物の中から選択された樹脂である、請求項1〜5
    の何れかに記載の感熱積層シート。
  8. 【請求項8】合成樹脂塗工層(3b)が、エチレン/オレ
    フィン共重合体、低密度ポリオレフィン、酢酸ビニル/
    オレフィン共重合体、アイオノマー樹脂ディスパージョ
    ンの中から選択された何れかの樹脂と自己乳化型ポリオ
    レフィン樹脂とを、樹脂混合比率が95/5〜5/95となるよ
    うに混合した塗布液を塗布・乾燥せしめて形成させた層
    であり、合成樹脂塗工層(3c)がエチレン/オレフィン
    共重合体、低密度ポリオレフィン、酢酸ビニル/オレフ
    ィン共重合体、アイオノマー樹脂ディスパージョンの中
    から選択された何れかの樹脂と水性のエチレン・塩化ビ
    ニル共重合エマルジョン樹脂とを、樹脂混合比率が90/1
    0〜40/60となるように混合した塗布液を塗布・乾燥せし
    めて形成させた層である、請求項7に記載の感熱積層シ
    ート。
  9. 【請求項9】感熱積層シート(3)が支持体(3a)とそ
    の両面に塗工した合成樹脂塗工層(3b)及び(3c)のみ
    から成る請求項1〜8の何れかの項に記載の感熱積層シ
    ート。
  10. 【請求項10】少なくとも2面以上の情報記録面を有す
    る1又は2以上の記録材(5)の情報記録面(5a)及び
    (5b)間に請求項1〜9の何れかに記載の感熱積層シー
    ト(3)を挟み、100℃以下の温度で感熱接着して一体
    化せしめたことを特徴とする記録体。
  11. 【請求項11】記録体が葉書として郵送し得るものであ
    る請求項10に記載の記録体。
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