JP2645536B2 - 感熱接着複合シート及びそれを用いた情報記録体 - Google Patents

感熱接着複合シート及びそれを用いた情報記録体

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JP2645536B2 JP18342293A JP18342293A JP2645536B2 JP 2645536 B2 JP2645536 B2 JP 2645536B2 JP 18342293 A JP18342293 A JP 18342293A JP 18342293 A JP18342293 A JP 18342293A JP 2645536 B2 JP2645536 B2 JP 2645536B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録材の情報記録面同
士を剥離可能に感熱接着することのできる感熱接着複合
シート及びそれを用いた情報記録体に関し、更に、詳し
くは、葉書と同一の郵送料で、より多くの情報を伝達す
るために用いる感熱接着複合シート及びそれを用いた情
報記録体に関する。
【0002】
【従来技術】近年、社会保険庁、銀行、証券会社等の請
求書及び支払通知書のような個人のプライバシーに関わ
る書類の郵送が激増している。このような通知書は、個
人のプライバシーに関わる書類であり、また、宛先人毎
に通知内容が異なるため、発送作業には細心の注意が必
要である。
【0003】そこで、最近においては、宛先人毎のデー
タをコンピューターによって管理することにより発送作
業の省力化を図っている。即ち、コンピューターに入力
されたデーターは、発送時に宛先人毎に連続してプリン
トアウトされる。このとき、連続記録用紙の片面には、
宛先と通信文が同時に印刷され、これを宛先人毎に切り
離し、宛先だけが外から見えるような窓付の封書に入れ
て発送している。
【0004】このようにすることによって、宛先と通信
文の不一致を防ぐことができ、また、宛名書等の作業を
省略することができる。しかしながら、封書は葉書に比
べて郵送料が高いことから、最近、内部に情報を隠蔽す
ることのできる様々な葉書が提案され実用化されてい
る。
【0005】これ等の提案例としては、例えば、表面に
情報を記録することのできる感熱接着剤層を紙製支持体
の片面に形成せしめた封緘葉書がある(実開平1−14
8371号公報)。この封緘葉書は、2つ折りにして葉
書サイズとなるもので、感熱接着剤の表面に情報を記録
した後、これを2つ折にして感熱接着剤同士を剥離可能
な接着強度で熱圧着するものである。
【0006】しかしながら、前述の封緘葉書は、感熱接
着剤層の表面、即ち剥離面に情報を記録するため、他面
に記録内容が転写される欠点、及び感熱接着剤層の接着
強度の調整が難しいために、剥がしカールが発生して情
報の判読が困難となる等の欠点がある。
【0007】そこで、感熱接着剤層同士の剥離を良好な
ものとするために、熱圧着の温度と圧力を調整する方法
が考えられるが、この方法による剥離性の調整は極めて
難しく、接着不良により自然剥離を起こす欠点があるこ
と、及びダイレクトメール等の、情報記録面の全面がイ
ンクで覆われる記録材では感熱接着できず、一体化物を
得ることができないという欠点がある。
【0008】また、我々は既に、情報記録した2枚の葉
書サイズの記録材に情報記録した後、各記録材の情報記
録面同士を再剥離可能に感熱接着することのできる、両
面接着性を有する感熱接着シート及びそれを用いた情報
記録体を提案した(特願平2−245381号公報)
が、この感熱接着シートを用いた情報記録体の場合に
は、感熱接着シートを、情報記録した2枚の葉書サイズ
の記録材の情報記録面間に挟み感熱接着させる時、熱溶
融した合成樹脂塗工層が記録体の切り口部からはみ出
し、支持体と合成樹脂塗工層間の剥離界面を樹脂で覆う
ため開封不良となり易いこと、及び、高濃度のインクで
覆われた記録材表面と合成樹脂塗工層との接着性が劣る
という点で満足できるものではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者等は、
上記の欠点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、支持体
の両面に、自然剥離することなく、且つ、容易に剥離可
能な、100℃以下の熱で溶融はみ出しを起こすことの
ない熱可塑性樹脂層を設けてなる形成物の両面に、接着
性が優れ、且つ、100℃以下の熱で記録材と感熱接着
可能な感熱接着剤層を形成させた感熱接着複合シートを
使用することにより、良好な結果を得ることができるこ
とを見出し本発明に到達した。
【0010】従って本発明の第1の目的は、記録情報を
破壊することなく、より多くの情報を葉書に持たせるこ
とのできる感熱接着複合シートを提供することにある。
本発明の第2の目的は、シール葉書の破棄、葉書の開封
性に優れると共に、剥がしカールを生ずることなく剥離
することができ、より多くの情報を伝達することのでき
る、葉書として機能する情報記録体を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、情報記録面(Ea、Eb)を有する1又は2以上の
記録材(E)の情報記録面同士を感熱接着するための感
熱接着複合シートにおいて、該感熱接着複合シートが、
支持体(A)の両面に、容易に剥離可能ではあるが自然
剥離しないように、ビカット軟化温度が45℃以上の熱
可塑性樹脂層(B、B’)を設けてなる形成物の両面
に、ガラス転移温度が30〜70℃、若しくはビカット
軟化温度が40〜65℃の感熱接着剤層(C、C’)を
形成させた5層構成からなる感熱接着複合シート(D)
であって、前記支持体(A)と各熱可塑性樹脂層(B、
B’)との界面の180度剥離強度が、20℃、65%
RHの環境下、剥離速度500mm/分で10〜150
g/50mmであると共に、前記記録材(E)の情報記
録面(Ea、Eb)間に挿入して感熱接着させた時の、
前記各感熱接着剤層(C,C’)と情報記録面(Ea,
Eb)との界面の180度剥離強度が、20℃、65%
RHの環境下、剥離速度500mm/分で300g/5
0mm以上であることを特徴とする感熱接着複合シート
及びそれを用いた情報記録体によって達成された。
【0012】以下、本発明の感熱接着複合シート及びそ
れを用いた情報記録体を図面に基づいて詳述するが、本
発明は、これによって限定されるものではない。第1図
は、本発明の感熱接着複合シートの断面構成図である。
第2図は、第1図の感熱接着複合シートを用いた場合
の、本発明の情報記録体の断面構成図である。
【0013】図において、符号Aは支持体、B及B’は
熱可塑性樹脂層、C及びC’は感熱接着剤層、Dは本発
明の感熱接着複合シート、EはDと共に本発明の記録体
を構成する記録材、Ea及びEbは該記録材の情報記録
面を表わす。本発明における支持体は、透明若しくは不
透明な合成樹脂フィルム、又は含浸紙等の紙とプラスチ
ックとの複合体、或いは染料及び/又は顔料で着色した
光吸収性シート等の材料の中から適宜選択して使用する
ことができる。
【0014】支持体(A)の両面に設ける熱可塑性樹脂
層(B、B’)は、20℃、65%RHの環境下で、剥
離速度500mm/分での180度剥離強度が、支持体
(A)との界面では10〜150g/50mmであると
共に、その上に設ける感熱接着剤層(C、C’)とは剥
離せず、該感熱接着剤層(C、C’)と情報記録体との
界面では300g/50mm以上であることが必要であ
る。尚、上記剥離強度の測定は、JISZ−0237に
準じて行う。
【0015】上記の熱可塑性樹脂層を形成する熱可塑性
樹脂は、ビカット軟化温度が45℃以上の、熱可塑性エ
ラストマー、アイオノマー樹脂、低分子量ポリオレフィ
ン樹脂の中から選択される少なくとも1種の樹脂を使用
することが好ましい。尚、上記のビカット軟化温度は、
ASTM D−1525−70に準じて測定される。
【0016】また、B、B’の表面に設ける感熱接着剤
層(C、C’)に使用する合成樹脂は、ガラス転移温度
が30〜70℃、若しくはビカット軟化温度が40〜6
5℃のエチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル
樹脂、エチレン/アクリル酸共重合樹脂、エチレン/ア
クリル酸エチル共重合樹脂等の中から選択される少なく
とも1種の樹脂を使用することが好ましい。
【0017】上記の接着剤層には、20重量%以内の範
囲で無機顔料を含有させても良いが、特に3〜15重量
%含有させることが好ましい。上記の如く無機顔料を添
加することによって、記録材の間に本発明の感熱接着複
合シートを挟んで記録体を製造する時に、溶融した樹脂
が記録材の間からはみ出すことを防止することができる
のみならず、本発明の積層シート製造時における巻取シ
ートの保存性を改善することができる。
【0018】例えば、感熱接着に必要な温度以上の熱を
与えてしまった場合においても、無機顔料が添加されて
いれば、接着剤層の溶融粘度が高いので、はみ出しが防
止される。更に、無機顔料の添加によりブロッキングを
防止することができるので、長時間にわたる巻取シート
の保存性を向上させることができる。
【0019】本発明の情報記録体に使用する記録材
(E)は、通常の葉書に使用する紙やコンピューター印
刷用紙等の、公知の材料の中から適宜選択して使用する
ことができる。本発明の情報記録体は、本発明の感熱接
着複合シート(D)を記録材(E)の情報記録面間に挟
み、100℃以下の温度で感熱接着して葉書大に一体化
せしめたものである。
【0020】また、本発明の情報記録体は、例えば、第
2図の如く2枚の葉書大の記録材(E)の情報記録面同
士を貼着せしめて一体化することも、第3図及び第4図
の如く、コンピューターの印刷用紙に一度に3面を同時
印刷した記録材(E)をS型折り又はZ型折りにして、
相対向する情報記録面同士を一体化することもできる。
従って、後者の場合には、葉書内部に情報記録面を4面
設けることができるので、より多量の情報量を有する葉
書とすることができる。
【0021】以上、本発明の感熱接着複合シート(D)
を葉書に用いる場合について、詳述したが、本発明の感
熱接着複合シート(D)は葉書以外の用途にも使用する
ことができるのは当然である。このような用途例として
は、例えば封書に入れる書類を2つ折にし、その情報記
録面間に本発明の感熱接着複合シート(D)を挿入して
感熱接着すれば、痕跡が残らないように封書を開封して
も書類自体に痕跡が残ることになり、又、外部から封書
内の書類内容を透かして見ることもできないので、従来
の封書による郵送よりも更にプライバシー防止効果に優
れたものとすることができる。
【0022】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の感熱接着複
合シートは記録材への感熱接着性に優れると共に、剥が
しカールを発生させることなく剥離することができる
上、記録情報を他面へ転写させることもないので、情報
を記録した記録材の記録面同士を、剥離可能に接着させ
るのに好適である。また、本発明の記録体は、特にその
大きさを葉書サイズとすることにより、葉書の郵送料金
で従来の2倍以上の情報量を送ることができる上、プラ
イバシー保護に優れた情報伝達手段として有用である。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものでない。
【0024】実施例1.厚さ16μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム支持体(A)の両面に、ビカット
軟化温度が55℃で、100℃以下の温度では溶融はみ
出しを起こすことのない熱可塑性エラストマーからなる
熱可塑性樹脂層(B、B’)を10μmの厚さとなるよ
うに形成し、その両面に、90℃で記録材と感熱接着さ
せることのできる、ガラス転移温度が35℃のポリエス
テル樹脂と無機顔料との固形分比率を90/10に調整
した混合液を、前記熱可塑性樹脂層B、B’の表面に、
夫々10μmの厚さとなるように塗布・乾燥し、感熱接
着複合シートを得た。
【0025】次いで、第3図の如く、コンピューターか
らの情報を印刷せしめた坪量90g/m2 の記録材の情
報記録面(Ea、Eb)同士が当接するように、折線P
で折り返すと共に折線Oで反対側に折り返し、各相対向
する面間に、先に作製した感熱接着複合シートを挿入
し、表面温度が100〜110℃の熱ロール間に通して
感熱接着させた後充分冷却した。
【0026】上記の如く作製した葉書は、支持体(A)
と熱可塑性樹脂層(B、B’)との界面で自然剥離がな
いにもかかわらず、剥がしカールを発生させることなく
容易に剥がすことができた。また、記録情報が他面に転
写されることもなく、良好に判読することができた。次
に、この記録体の180度剥離強度を、20℃・65%
RHの環境下、500mm/分の剥離速度で測定したと
ころ、支持体(A)と熱可塑性樹脂層(B、B’)との
界面の剥離強度は、40g/50mmであり、記録材と
各感熱接着剤層(C、C’)との界面における剥離強度
は、300g/50mm以上であった。
【0027】また、作製した葉書1000枚の開封性試
験を行った結果、記録材への感熱接着性が良好であると
共に、感熱接着時の熱による接着剤の溶融はみ出しもな
く、開封性も良好であった。更に、使用済みの感熱接着
複合シートの支持体は分別破棄することができるのでリ
サイクル使用が可能であること、及び、作製した感熱接
着複合シートを巻き取って40℃の環境下に1カ月間保
存した結果、ブロッキングの発生がなく、長期の保存性
に優れることが確認できた。尚、葉書の全重量は郵便法
の規格内であり、郵便葉書として使用できることも確認
された。
【0028】実施例2.ガラス転移温度が35℃のポリ
エステル樹脂の代わりに、ビカット軟化温度が55℃の
エチレン/アクリル酸共重合樹脂を感熱接着剤として使
用した他は、実施例1と全く同様にして感熱接着複合シ
ートを得た。作製した葉書は実施例1と同様であり、葉
書としての必要性能を充分備えていた。
【0029】実施例3.支持体(A)として、光吸収性
を有する黒色顔料を練り込んでなる、厚さ16μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムを使用した他は、実
施例1と全く同様にして感熱接着複合シートを得た。得
られた複合シートを用いて作製した葉書は、内部が黒色
で隠蔽性に優れるものであり、その葉書の透明度を測定
したところ、透明度は0.1%以下であった。また、他
の性能については、実施例1で得られた葉書の場合と全
く同様であった。
【0030】比較例1. 熱可塑性樹脂として、ビカット軟化温度が43℃の熱可
塑性エラストマーを使用した他は、実施例1と全く同様
にして感熱接着複合シートを作製し、記録材と感熱接着
させて葉書を得た。得られた葉書について、支持体
(A)と熱可塑性樹脂層(B、B’)との180度剥離
強度を20℃、65%RHの環境下、500mm/分の
剥離速度で測定したところ500g/50mm以上であ
り、葉書を開封する際の剥離力が高いため、葉書を開封
した時、支持体と熱可塑性樹脂層間での正規な剥離や支
持体と熱可塑性樹脂層間で正規な剥離が起こったサンプ
ルでも、葉書を開封する途中で記録材の紙層破壊が起こ
り、葉書の開封性が悪かった。また、正規に剥離した葉
書でも筒状カールとなり、そのままの状態では情報を判
読することができなかった。
【0031】比較例2. 熱可塑性樹脂として、ビカット軟化温度が50℃のエチ
レン/アクリル酸エチル共重合樹脂を使用した他は、実
施例1と全く同様にして感熱接着複合シートを作製し、
記録材と感熱接着させて葉書を得た。得られた葉書につ
いて、支持体(A)と熱可塑性樹脂層(B、B’)との
180度剥離強度を20℃、65%RHの環境下、50
0mm/分の剥離速度で測定したところ200g/50
mm以上であり、葉書を開封する際の剥離力が高いため
剥がしカールが発生し、そのままの状態では、記録情報
を判読することが困難であった。
【0032】比較例3.感熱接着剤層樹脂として、ガラ
ス転移温度が28℃のポリエステル樹脂を使用した他
は、実施例1と全く同様にして感熱接着複合シートを作
製し、記録材と感熱接着させて葉書を得た。この場合に
は、記録材との感熱接着に際し、感熱接着剤樹脂が溶融
して記録体の切り口部分からはみ出し、溶融樹脂が剥離
界面を覆った結果、葉書の開封が不可能であった。ま
た、感熱接着複合シートを巻き取り、これを40℃の環
境下に1ヶ月間保存したところ、ブロッキングが発生し
たために使用することができなかった。
【0033】比較例4.感熱接着剤層樹脂として、ビカ
ット軟化温度が38℃のエチレン/アクリル酸共重合樹
脂を使用した他は、実施例1と全く同様にして感熱接着
複合シートを作製し、記録材と感熱接着させて葉書を得
た。この場合も比較例3の場合と同様であり、記録材と
の感熱接着に際し、感熱接着剤樹脂が溶融して、記録体
の切り口部分からはみ出し、溶融樹脂が剥離界面を覆っ
た結果、葉書の開封が不可能であった。また、感熱接着
複合シートを巻き取り、これを40℃の環境下に1ヶ月
間保存したところ、ブロッキングが発生したために使用
することができなかった。
【0034】比較例5.感熱接着剤層樹脂として、ガラ
ス転移温度が75℃のポリエステル樹脂を使用した他
は、実施例1と全く同様にして感熱接着複合シートを作
製し、記録材と感熱接着させて葉書を得た。この場合に
は、情報記録面が高濃度のインクで覆われている記録材
への感熱接着性が劣り、記録材と感熱接着剤層間及び支
持体と熱可塑性樹脂層間の双方で剥離が同時に起こるた
めに、正常に開封することが容易ではなかった。
【0035】比較例6.感熱接着剤層樹脂として、ビカ
ット軟化温度が66℃のエチレン/アクリル酸エチル共
重合樹脂を使用した他は、実施例1と全く同様にして感
熱接着複合シートを作製し、記録材と感熱接着させて葉
書を得た。この場合も比較例5の場合と同様であり、情
報記録面が高濃度のインクで覆われている記録材への感
熱接着性が劣り、記録材と感熱接着剤層間及び支持体と
熱可塑性樹脂層間の双方で剥離が同時に起こるために、
正常な開封ができなかった。
【0036】比較例7.感熱接着剤層樹脂として、ガラ
ス転移温度が55℃のアクリル樹脂を使用した他は、実
施例1と全く同様にして感熱接着複合シートを作製し、
記録材と感熱接着させて葉書を得た。この場合も比較例
5の場合と同様であり、情報記録面が高濃度のインクで
覆われている記録材への感熱接着性が劣り、記録材と感
熱接着剤層間及び支持体と熱可塑性樹脂層間の双方で剥
離が同時に起こるために、正常な開封ができなかった。
【0037】比較例8.感熱接着剤層樹脂として、ビカ
ット軟化温度が58℃のアイオノマー樹脂を使用した他
は、実施例1と全く同様にして感熱接着複合シートを作
製し、記録材と感熱接着させて葉書を得た。この場合も
比較例5の場合と同様であり、情報記録面が高濃度のイ
ンクで覆われている記録材への感熱接着性が劣り、記録
材と感熱接着剤層間、及び支持体と熱可塑性樹脂層間の
双方で剥離が同時に起こるために、正常な開封ができな
かった。
【0038】比較例9.感熱接着剤として、ガラス転移
温度が50℃のポリエステル樹脂と無機顔料の固形分比
率を79/21に調整した混合液を使用した他は、実施
例1と全く同様にして感熱接着複合シートを作製し、記
録材と感熱接着させて葉書を得た。この場合には、無機
顔料の添加量が多いため、記録材への感熱接着性が悪
く、開封試験により剥がした記録材の印刷表面がやや白
く、情報の判読がやや不良であった。 実施例1〜3及び比較例1〜9で得た葉書の作製条件の
一覧を表1に、また、それらの評価結果を表2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】尚、表中の記録材への感熱接着性、情報の
判読性、剥がしカール発生度合い、シートの巻取適性、
及び隠蔽性、葉書開封率並びに剥離力は次のようにして
評価した。記録材への感熱接着性 葉書を開封した時、情報記録した記録材表面と感熱接着
剤層との間に入った白斑点(気泡)の混入度合いを目視
により評価した。 ○:白斑点ない △:白斑点が多い ×:白斑点
が非常に多い
【0042】情報の判読性 葉書の開封状態そのままで、記録情報の判読の可否を目
視により判断した。 ○:判断良好 △:やや判断し難い ×:判読
不良 (尚、判読不良は、記録情報の他面への転移、紙層破壊
による記録情報の欠落及びカール、接着不良による影響
である。)
【0043】剥がしカール発生度合い 葉書を開封した時に発生したカール度合いを、目視によ
り評価した。 ○:カールがない △:ややカールが強い ×:カール
が非常に強い(筒状)シートの保存性 巻取った感熱接着複合シートを40℃の環境下に保存し
た後、巻取のブロッキング発生度合いを目視により評価
した。 ○:ブロッキングなし △:軽度なブロッキング発生が
ある ×:ブロッキング程度が非常に強い隠蔽性 葉書の透明度を測定した。3%以下であれば実用上問題
なし。
【0044】葉書開封率 葉書1000枚について開封性試験を行い、開封率を下
記の計算式により算出した。 開封率(%)={正規に剥がせた葉書枚数/全葉書枚数
(1000)}×100剥離力 葉書(n=3)を50mm×140mmの大きさに切
り、JIS Z−0237に準じて、20℃、65%R
Hの環境下、500mm/分の剥離速度で剥離抵抗を測
定し、3枚の平均値を剥離力として表示した。
【0045】以上の実施例及び比較例の結果は、熱可塑
性樹脂層(B、B’)のビカット軟化温度が45℃以上
であり、且つ感熱接着剤層(C、C’)のガラス転移温
度が30〜70℃、若しくはビカット軟化温度が40〜
65℃の合成樹脂を使用することにより、シール葉書の
破棄性、葉書の開封性及び記録材への感熱接着性に優
れ、且つ剥がしカールを発生することなく剥離すること
ができると共に、記録情報の他面への転移もない葉書を
得ることができることを実証するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱接着複合シートの断面構成図であ
る。
【図2】本発明の図1の感熱接着複合シートを用いた場
合の本発明の情報記録体の断面構成図である。
【図3】S型折りにして本発明の記録体を作製すること
のできる記録材の実施例を示した図である。
【図4】Z型折りにして本発明の記録体を作製すること
のできる記録材の実施例を示した図である。
【図5】図4の記録材を用いた情報記録体の断面構成図
である。
【符号の説明】 A 支持体 B 熱可塑性樹脂層 B’ 熱可塑性樹脂層 C 感熱接着剤層 C’ 感熱接着剤層 D 感熱接着複合シート E 記録 Ea 情報記録面 Eb 情報記録面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JJR C09J 7/02 JJR JKF JKF JKP JKP D21H 27/00 D21H 5/00 B

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録面(Ea、Eb)を有する1又
    は2以上の記録材(E)の情報記録面同士を感熱接着す
    るための感熱接着複合シートにおいて、該感熱接着複合
    シートが、支持体(A)の両面に、容易に剥離可能では
    あるが自然剥離しないように、ビカット軟化温度が45
    ℃以上の熱可塑性樹脂層(B、B’)を設けてなる形成
    物の両面に、ガラス転移温度が30〜70℃、若しくは
    ビカット軟化温度が40〜65℃の感熱接着剤層(C、
    C’)を形成させた5層構成からなる感熱接着複合シー
    ト(D)であって、前記支持体(A)と各熱可塑性樹脂
    層(B、B’)との界面の180度剥離強度が、20
    ℃、65%RHの環境下、剥離速度500mm/分で1
    0〜150g/50mmであると共に、前記記録材
    (E)の情報記録面(Ea、Eb)間に挿入して感熱接
    着させた時の、前記各感熱接着剤層(C,C’)と情報
    記録面(Ea,Eb)との界面の180度剥離強度が、
    20℃、65%RHの環境下、剥離速度500mm/分
    で300g/50mm以上であることを特徴とする感熱
    接着複合シート。
  2. 【請求項2】 感熱接着複合シートの支持体(A)が透
    明もしくは不透明な合成樹脂フィルム、紙とプラスチッ
    クとの複合体、染料及び/又は顔料で着色した光吸収性
    シートの中から選択される何れかである請求項1に記載
    の感熱接着複合シート。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂層(B、B’)の樹脂が、
    熱可塑性エラストマー、アイオノマー樹脂、低分子量
    リオレフィン樹脂の中から選択された少なくとも1種の
    樹脂である請求項1又は2に記載の感熱接着複合シー
    ト。
  4. 【請求項4】 感熱接着剤層(C,C’)の樹脂が、エ
    チレン/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、エ
    チレン/アクリル酸共重合樹脂、エチレン/アクリル酸
    エチル共重合樹脂の中から選択された少なくとも1種の
    樹脂である請求項1〜3の何れかに記載の感熱接着複合
    シート。
  5. 【請求項5】 少なくとも2面以上の情報記録面を有す
    る1又は2以上の記録材(E)の情報記録面(Ea、E
    b)間に、請求項1に記載の感熱接着複合シート(D)
    を挟み、100℃以下の温度で一体化せしめたことを特
    徴とする情報記録体。
  6. 【請求項6】 情報記録体が葉書として郵送し得るもの
    である請求項5に記載の情報記録体。
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