JPH10265745A - 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体 - Google Patents

感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体

Info

Publication number
JPH10265745A
JPH10265745A JP8763697A JP8763697A JPH10265745A JP H10265745 A JPH10265745 A JP H10265745A JP 8763697 A JP8763697 A JP 8763697A JP 8763697 A JP8763697 A JP 8763697A JP H10265745 A JPH10265745 A JP H10265745A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
sensitive adhesive
information recording
layer
adhesive sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8763697A
Other languages
English (en)
Inventor
Morio Matsuzaki
盛雄 松崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd, Jujo Paper Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority to JP8763697A priority Critical patent/JPH10265745A/ja
Publication of JPH10265745A publication Critical patent/JPH10265745A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 封書並の情報量を伝達することができると共
に、再剥離後の剥離表面が郵便切手の貼着性及び印鑑捺
印性に優れる往復葉書用として使用することのできる感
熱接着シート、及び、それを用いた情報記録体を提供。 【解決手段】 片面がマット化されたプラスチックシー
ト支持体と、前記マット化された表面に積層された、該
マット層から剥離し得ると共に、剥離後の表面が郵便切
手の貼着適性及び印鑑捺印適性を有する離型層とからな
るプラスチックシートの両面に、感熱接着剤層を形成さ
せてなる感熱接着シート。上記離型層は、ポリビニルア
ルコール等の中から選択される少なくとも1種の樹脂と
無機顔料及び/又は有機顔料とを主成分としてなる層で
あり、該層中の全樹脂と全顔料との重量比は、100
(樹脂):0(顔料)〜60:40である。内側に情報
が記録された2つ折り又は3つ折りにする紙葉、若しく
は、情報が記録された2枚以上の紙葉の情報記録面間に
本発明の感熱接着シートを挟み、加熱して全体を一体化
して本発明の情報記録体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、葉書に封書並の情
報量を伝達させるために使用する感熱接着シートに関
し、特に、往復葉書として使用するのに適した感熱接着
シート及びそれを用いた情報記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、社会保険庁、銀行、証券会社、郵
便局、電力会社等から郵送される各種支払通知書、受領
書及び満期通知書等のような種類の他、ダイレクトメー
ルが激増している。このようなプライバシーに係わる通
知書やダイレクトメールは、従来、封書により郵送され
ていたが、これらの書類の増大に伴い、郵送コストが莫
大にならざるを得ないという欠点があった。
【0003】係る欠点を解決するために、文字、絵等の
伝達情報を記録した二枚の各記録材の情報記録面同士を
感熱接着シートを介して感熱疑似接着することにより伝
達情報量を封書並みに増大させるのみならず、受信人が
何れか一方の記録材を剥離することにより内部に記載さ
れた情報を読み取るまでは、前記情報を秘密に保つこと
ができるようにした葉書等の情報記録体が提案されてい
る。
【0004】このような情報記録体に使用する感熱接着
シートには、感熱接着シートに熱接着した何れか一方の
記録材を容易に剥離(剥離性という)することができる
こと、及び記録材の記録面(単に記録材という)に対す
る感熱接着剤性が十分であこと等が要求される。また、
情報記録体を開封した後、一方の記録材を返信葉書とし
て使用する往復葉書の場合には、更に、郵便切手の貼着
性、及び、物品購入申込確認書等のための印鑑捺印性や
ボールペン等による筆記性が要求される。
【0005】密書情報が記録された情報記録材の情報記
録層面間同士を一体化させるための公知の感熱接着シー
トとしては、例えば、ベース層と該ベース層の両面に設
けた熱接着樹脂との3層から成り、且つ3層間のうち少
なくとも2層間にアンカーコートのないラミネートフィ
ルム、及び、層間剥離可能なラミネート式郵便葉書(実
開平2−22874号公報)が開示されている。また、
実開平2−25546号公報には、透明プラスチックシ
ート支持体の一方の面に熱可塑性樹脂層が配設されてな
る積層体の両面若しくは熱可塑性樹脂層とは反対の面に
感熱接着剤層が形成された透明感熱接着シートが開示さ
れている。
【0006】これらの発明においては、受信者が葉書を
剥離して内部の情報を見ることができるように離型層が
設けられており、ここで使用される離型層用樹脂とし
て、ポリエチレン、ポリエチレンとエチレンエチルアク
リレート共重合体との混合物等が例示されている。しか
しながら、これらの樹脂は、他の樹脂との接着性及び水
や油の吸収性が劣るため、郵便切手の貼着性(接着性)
が悪く経時によって剥がれたり、印鑑捺印後のインク乾
燥性が悪く、往復葉書として使用することはできないと
いう欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第1の
目的は、封書並みの情報量を伝達することができると共
に、往復葉書としても使用し得る葉書を製造するための
感熱接着シートを提供することにある。本発明の第2の
目的は、封書並の情報量を伝達することのできる感熱疑
似接着記録体であって、再剥離後の剥離表面が郵便切手
の貼着適性及び印鑑捺印適性を有する、返信用葉書とし
て使用することが可能な情報記録体を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
片面がマット化されたプラスチックシート支持体と、前
記マット化された表面に積層された、該マット層から剥
離し得る離型層とからなるシートの両面に感熱接着剤層
を形成させてなる感熱接着シートであって、前記離型層
が、郵便切手の貼着適性及び印鑑捺印適性を有する如
く、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルアセタール、ウレタン、ポリアミド、及び、ア
クリル化第4級アンモニウム塩タイプの導電性樹脂から
なる群の中から選択される少なくとも1種の樹脂と無機
顔料及び/又は有機顔料とを主成分としてなる層である
と共に、該層中の全樹脂と全顔料との重量比が、100
(樹脂):0(顔料)〜60:40であることを特徴と
する、感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体によ
り達成された。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の感熱接着シート
の断面構成図である。図中、符号5は本発明の感熱接着
シートであり、これは、プラスチックシート支持体
(1)の片面に形成されたマット層(2)、離型層
(3)及び感熱接着剤層(4a)と、プラスチックシー
ト支持体(1)の他面に形成された感熱接着剤層(4
b)とからなっている。
【0010】図2は、本発明の感熱接着シート(5)を
用いて作製した情報記録体(8)の1例を示したもので
あり、郵便葉書の2倍の大きさの記録材が2枚連接され
た記録材(6)の情報記録面(6a)及び(6b)に伝
達情報(7)を記録し、該情報記録面(6a)及び(6
b)間同士を、図1の感熱接着シート(5)を用いて感
熱接着により疑似接着させ一体化させた情報記録体
(8)を、離型層(3)とマット層(2)との界面より
剥離させた剥離展開図である。
【0011】図から明らかな如く、伝達情報(7)が記
録された一方の情報記録面(6a)には、離型層(3)
が感熱接着剤層(4a)を介して感熱接着されていると
共に、伝達情報(7)が記録された他方の情報記録面
(6b)は、マット層(2)が、プラスチックシート支
持体(1)及び感熱接着剤層(4b)を介して感熱接着
された構造となっている。
【0012】本発明に使用するプラスチックシート支持
体(1)としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、アセテート、ポリカーボネ
ート等のシートを用いることができるが、耐熱性、寸法
安定性及びコストなどの関係から、特にポリエチレンテ
レフタレート支持体が好適である。
【0013】本発明におけるマット層(2)に要求され
る必要性能としては、プラスチックシート支持体(1)
との接着性、離型層(3)との剥離性、及び、情報記録
体(8)を開封した後の離型層(3)表面の平滑度等を
調節し、離型層表面に切手貼付適性、印鑑捺印適性及び
筆記適性を付与すること等である。このようなマット層
は、特定の樹脂と一定割合の顔料を用いて調製すること
ができる。
【0014】本発明におけるマット層(2)に使用する
樹脂としては、アクリル/ステアリン酸共重合体の有機
酸による熱架橋物、或いは、アクリルポリオール樹脂の
イソシアネート樹脂による熱架橋物等を挙げることがで
きる。これらの樹脂は、単独で用いても混合して用いて
も良い。また、顔料としては、シリカ、炭酸カルシウ
ム、クレー、酸化チタン等の無機顔料或いはポリスチレ
ン、ポリエステル、メチルメタクリレート、ポリ塩化ビ
ニル等の有機顔料を用いることが可能である。これらの
顔料は、単独で用いても2種以上を併用しても良い。
【0015】マット層の樹脂と顔料の混合比率は、離型
層(3)との剥離性を考慮して選択されるべきであり、
重量比で99/1〜70/30程度が好適である。樹脂
の混合比率が99重量%を超えるとマット化効果が劣
り、情報記録体開封後の離型層表面に転写される表面の
粗面化度が低くなる(表面積が小さい)ので、印鑑捺印
後のインクの乾燥性に長時間を要することとなり好まし
くない。樹脂の混合比率が70重量%未満では、離型層
(3)との剥離性の低下(剥離強度が高く、情報記録体
の開封が上手くできない)を招き易いため好ましくな
い。また、マット層(2)の厚みは、2〜5μm程度が
好適である。
【0016】尚、印鑑捺印後のインク乾燥性は、通常の
場合、離型層(3)のインク吸収性の他、離型層(3)
表面が粗面化されたことに伴って接触面積が低下し、谷
部にインクが埋もれて手に付着しないという見掛け上の
改善効果をも加味し、官能的に判断されるものである。
【0017】本発明における離型層(3)に要求される
必要性能としては、マット層(2)との剥離性及び離型
層(3)上に形成される感熱接着剤層(4a)との接着
性、及び、最終構成物である情報記録体(8)を開封し
た後の離型層(3)表面への切手の貼着性並びに印鑑捺
印性等がある。特に、マット層(2)との剥離性は、情
報記録体(8)を通常の如何なる条件下においても手で
容易に剥離できる共に、受信人に配達するまでは自然剥
離を起こすことのない、常に安定した剥離強度を保持す
るものでなければらず、情報記録体(8)を得るために
最も重要な役割を果たす性能である。
【0018】上記離型層の性能は、下記に詳述する如
く、特定の樹脂と一定量以下の顔料を組み合わせること
によって得ることができる。本発明における離型層
(3)に使用する樹脂としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール、ウ
レタン、ポリアミド、アクリル化第四級アンモニウム塩
タイプの導電性樹脂等の樹脂の中から適宜選択された少
なくとも1種の樹脂を用いることが好ましい。
【0019】また、離型層(3)に用いる顔料として
は、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、酸化チタン等の
無機顔料及び/又はポリスチレン、ポリエステル、メチ
ルメタクリレート、ポリ塩化ビニル等の有機顔料の中か
ら選択された少なくとも1種の顔料を用いることができ
る。離型層(3)の表面の平滑度は、王研式高平滑度で
10〜500秒となるように形成させることが好まし
い。平滑度が10秒未満では、印鑑の印字の均一性が劣
り、濃度ムラが発生し易いため好ましくない。平滑度が
500秒を超えると、ボールペンによる筆記性及び印鑑
捺印後のインクの乾燥性が低下するため好ましくない。
【0020】尚、樹脂と顔料の混合比率は、重量比で1
00/0〜60/40とすることが好ましい。樹脂の混
合比率が60重量%未満では、塗膜強度が低下する上、
情報記録体(8)の開封時における剥離強度が高く剥離
性が劣ることになり、これに伴って剥離時に記録材の損
傷や剥離カールが発生するために、伝達情報(7)の判
読性が低下するので好ましくない。
【0021】離型層(3)の厚みは特に限定されるもの
ではないが、2〜10μm程度の厚みが好適である。厚
みが2μm未満では、離型層(3)上に形成する感熱接
着剤層4の塗剤の染み込みにより、マット層(2)と離
型層(3)との剥離強度の変動が大きくなり、剥離安定
性を保つことができなくなるので好ましくない。また、
厚みが10μmを超えると、塗剤を塗布した後の乾燥性
が低下するので好ましくない。
【0022】本発明における感熱接着剤層(4a)及び
(4b)に要求される性能には、プラスチックシート支
持体(1)との接着性、伝達情報(7)が記録された記
録材(6)の情報記録面(6a)及び(6b)同士を感
熱接着により疑似接着させて一体化させるための感熱接
着性、離型層(3)との接着性等がある。これらの性能
を満足させることのできる感熱接着剤層(4a)及び
(4b)としては、100℃以下の低温で伝達情報
(7)が記録された情報記録面に感熱接着可能な、エチ
レン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、酢酸ビニル、
ポリエチレン、ポリエチレンオキサイド、ウレタン、ポ
リアミド樹脂等の中から適宜選択された少なくとも1種
の樹脂を使用することが好ましい。
【0023】また、本発明の感熱接着剤層(4a)及び
(4b)を形成させる塗剤は、シリカ、炭酸カルシウ
ム、クレー、酸化チタン等の無機顔料や、ポリスチレ
ン、ポリエステル、メチルメタクリレート、ポリ塩化ビ
ニル等の有機顔料の中から選択される少なくとも1種の
顔料を添加することができる。樹脂と顔料との混合比率
については、情報記録体(8)を開封した後、伝達情報
(7)の判読性(透明性)を損なわない範囲内の顔料添
加量とする必要があり、通常、顔料の混合比率は1〜1
0重量%程度が好適である。本発明における感熱接着剤
層(4a)及び(4b)の厚みについては、情報記録面
(6a)及び(6b)との感熱接着性を十分なものとす
るために、3〜15μm程度であることが好ましい。
【0024】また、本発明の記録材(6)としては、上
質紙、キャスト紙、コート紙、アート紙及び紙/プラス
チック/紙の構成から成る紙とプラスチックとの複合体
等の公知の材料を用いることができる。記録材(6)の
坪量については、郵便法に記載された規格重量の範囲内
であれば特に限定する必要はないが、坪量200g/m
2 程度のものを用いることが好ましい。
【0025】本発明におけるマット層(2)、離型層
(3)及び感熱接着剤層(4a)、(4b)は、公知の
ロールコーター、バーコーター、コンマコーター、ダイ
コーター、エアナイフコーター等の塗工装置を用いて形
成することができる。本発明の感熱接着シート(5)の
感熱接着剤層(4a)及び(4b)は、70〜90℃程
度の比較的低温で情報記録面(6a)及び(6b)と容
易に感熱接着することができる。また、このようにして
得られた情報記録体は、開封性に優れると共に、2つ折
り、3つ折り葉書等としたときの情報記録体を開封した
後の離型層が切手の貼着性及び印鑑捺印性に優れた性能
を有しているので、返信葉書として使用することができ
る。勿論、葉書としての使用ではなく、封書中に、情報
記録体として使用することもできる。
【0026】
【発明の効果】本発明の感熱接着シートは、マット層と
離型層を剥離したときの離型層表面が、ボールペンによ
る筆記性と共に印鑑の捺印性が良好であるので、この感
熱接着シートを情報記録面を内側に有する2つ折り又は
3つ折りのシートや2枚以上のシートの間に挟んで疑似
接着させ一体化した葉書は、通常の密書葉書として使用
できるのみならず、往復葉書としても使用することがで
きる。
【0027】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらによって限定されにものでは
ない。尚、以下の実施例中、配合量(部)は全て重量部
で表す。
【0028】実施例1.プラスチックシート支持体とし
て、厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートシート
の片面に、下記組成のマット化剤用塗剤及び離型剤用塗
剤を順次塗布し、乾燥後の形成厚みが夫々3.0μmと
6.0μmとなるように、マット層及び離型層を形成し
た。
【0029】マット化剤用塗剤 アクリル/ステアリン酸共重合体 (日立化成ポリマー
(株)製、テスファイン332):18.5部 シリカ (富士シリシア化学(株)製、サイリシア445):
1.5部 架橋剤 (関東化学(株)製、パラトルエンスルフォン
酸) : 0.4部 トルエン:40.0部 酢酸エチル:20.0部 メチルエチルケトン:19.6部
【0030】離型剤用塗剤 ポリビニルアルコール (電気化学工業(株)製、商品名
デンカポバールB17):6.0部 シリカ (富士シリシア化学(株)製、商品名サイリシア
445 : 4.0部 水:60.0部 メタノール:30.0部
【0031】次いで両面に、エチレン酢酸ビニル共重合
体と無機顔料との配合比率が95/5と成るように調整
した下記組成の感熱接着剤を塗布し、乾燥厚みが10.
0μmの感熱接着剤層を形成し、本発明の感熱接着シー
トを作製した。感熱接着剤用塗剤 酢酸ビニル共重合体(ヘキスト合成(株)製、商品名モ
ビニールDC):19.0部 シリカ (富士シリシア化学(株)、商品名サイリシア44
5 : 1.0部 水:40.0部 メタノール:40.0部
【0032】次いで、記録材として米坪量208g/m
2 のコート紙を用い、UVインク(紫外線硬化インク)
を使用し、片面に郵便番号枠、郵便番号及び「郵便はが
き」等の文字を印刷した。次に、記録材の他面側の2面
に伝達情報を印刷した後、情報記録体を連続的に作製す
ることが可能なジェミッツマシン(デュプロ精工(株)
製)により、密書情報面同士が重なり合うように記録材
を2つ折りにし、実施例1で得られた感熱接着シートを
挟んだ後、表面温度が100℃に調整された2本の熱ロ
ール間に通して、疑似接着した葉書を作製した。
【0033】上記の如く疑似接着した2つ折り葉書を開
封した後に測定した、離型層表面の王研式高平滑度は1
0秒であり、ボールペンの筆記性に優れると共にシャチ
ハタ印の印字の均一性が良好であった。また、離型層面
に郵便切手を貼着し、20℃、65%RHの環境下に7
日間保存し、コーナー部より剥しテストを行った結果、
郵便切手が破ける程、離型層への貼着性に優れているこ
とが確認できた。更に、印字3分後における指擦りによ
る印字部のインクの脱落もなかった。
【0034】また、20℃、65%RH環境下で、剥離
速度300mm/分におけるT型剥離強度を測定したと
ころ、45g/50mmであって手剥しによる剥離性が
良好であると共に、開封後の剥離カールの発生及び密着
情報記録面の損傷等の発生がなく、情報の判読性に優れ
たものであった。更に、感熱接着シートを巻取ったロー
ルを、40℃、65%RHの環境下で30日間保存した
ところ、ブロッキングの発生もないことが確認された。
【0035】実施例2.離型層用塗剤として、シリカの
代わりに尿素とホルムアルデヒドとの縮合架橋反応物
(日本化成(株)製、商品名有機フィラー)を使用した
こと以外は、実施例1と全く同様にして感熱接着シート
を作製し、疑似接着した葉書を得た。得られた、疑似接
着した2つ折り葉書を開封した後の、離型層表面の王研
式高平滑度は15秒であり、離型層面へのボールペンに
よる筆記性、郵便切手の貼着性、シャチハタ印の印字の
均一性、及び、インク乾燥性が良好であった。
【0036】また、20℃、65%RHの環境下で、剥
離速度300mm/分におけるT型剥離強度を測定した
ところ、60g/50mmであると共に、手剥しによる
剥離性が良好であった。また、開封後の剥離カールの発
生及び密着情報記録面の損傷もなく、情報の判読性に優
れたものであった。更に、感熱接着シートを巻取ったロ
ールを、40℃、65%RHの環境下で30日間保存し
たところ、ブロッキングの発生がないことが確認され
た。
【0037】実施例3.離型層用塗剤として、シリカを
無添加としたものを使用したこと以外は、実施例1と全
く同様にして感熱接着シートを作製し、疑似接着した葉
書を作製した。得られた葉書を離型層から剥して開封し
た後の離型層表面の王研式高平滑度は500秒であり、
離型層面へのボールペンの筆記性、郵便切手の貼着性、
シャチハタ印の印字の均一性及びインク乾燥性が良好で
あった。
【0038】また、20℃、65%RHの環境下で、剥
離速度300mm/分におけるT型剥離強度を測定した
ところ40g/50mmであって、手剥しによる剥離性
が良好であると共に開封後の剥離カールの発生及び密着
情報記録面の損傷がなく、情報の判読性に優れたもので
あった。また、開封後の離型層面への郵便切手の貼着
性、ボールペン筆記性、シャチハタ印の印字の均一性、
及び、インク乾燥性も良好であった。更に、感熱接着シ
ートを巻取ったロールを、40℃、65%RHの環境下
で30日間保存したところ、ブロッキングの発生がない
ことが確認された。
【0039】比較例1.離型層用塗剤として、樹脂と顔
料との混合比率を55/45とした塗剤を使用したこと
以外は、実施例1と全く同様にして感熱接着シートを作
製し、疑似接着した葉書を作製した。得られた葉書を開
封した後の離型層表面の王研式高平滑度は7秒であり、
ボールペン筆記性、郵便切手の貼着性、及び、シャチハ
タ印のインク乾燥性は良好であったが、印字均一性が劣
ると共に、剥離強度が250g/50mmと高く、手剥
しによる剥離性が劣り、剥し途中で記録材が損傷する上
剥しカールの発生が強く、情報の判読性が劣るものであ
った。
【0040】比較例2.離型層用塗剤の樹脂として、ポ
リビニルアルコールの代わりにポリエステル樹脂(互応
化学(株)製、商品名プラスコートZ446)を使用し
たこと以外は、実施例1と全く同様にして感熱接着シー
トを作製し、疑似接着した葉書を作製した。得られた葉
書を開封した後の離型層表面の王研式高平滑度は20秒
であり、離型層表面へのボールペン筆記性、郵便切手の
貼着性、及び、シャチハタ印の印字の均一性は良好であ
ったが、3時間後でもインクの乾燥性が不十分であり、
インク乾燥性の劣るものであった。また、剥離強度は8
0g/50mmであり、手剥しによる剥離性も良好で、
開封後の剥離カールの発生が無いばかりでなく、密着報
記録面面の損傷も発生せず良好な結果であった。
【0041】比較例3.マット層を形成しなかったこと
以外は、実施例1と全く同様にして感熱接着シートを作
製し、疑似接着した葉書を作製した。得られた葉書を開
封した後の離型層表面の王研式高平滑度は20秒であ
り、離型層表面へのボールペン筆記性、郵便切手の貼着
性、及び、シャチハタ印の印字の均一性は良好であった
が、3時間後でもインクの乾燥が不十分であり、インク
乾燥性の劣るものであった。また、剥離強度は80g/
50mmであり、手剥しによる剥離性も良好で、開封後
の剥離カールの発生が無いばかりでなく、密着情報記録
面の損傷も発生せず良好な結果であった。
【0042】実施例1〜3及び比較例1〜3における感
熱接着シートの作製条件を表1に示し、その評価結果を
表2に示した。表2の結果から、本発明の感熱接着シー
トを用いた情報記録体の開封後の離型層表面が、郵便切
手の貼着性及び印鑑捺印性に優れることが実証された。
【0043】
【表1】
【0044】尚、マット層で使用した樹脂はテスファイ
ン322(日立化成ポリマー(株)製のアクリル/ステ
アリン酸共重合体)、感熱接着剤層で使用した樹脂はモ
ビニールDC(ヘキスト合成(株)製の酢酸ビニル共重
合体)であり、マット層及び感熱接着剤層で使用した顔
料は、いずれもサイリシア445(富士シリシア化学
(株)製のシリカ)である。
【0045】
【表2】
【0046】表2中の各性能項目の試験方法は下記の通
りである。剥離強度 :20℃、65%RHの環境下で、剥離速度が
300mm/分におけるT型剥離強度を示す。平滑度 :情報記録体を開封した後の離型層表面の平滑度
を、王研式高平滑度計で測定した値を表示した。
【0047】ボールペン筆記性:情報記録体を開封した
後の離型層表面に、三菱SA−Sボールペンで筆記した
時の筆記状態を官能評価し、良好なものを○とし、不良
のものを×とした。印鑑捺印適性 :情報記録体を開封した後の離型層面にシ
ャチハタ印を捺印し、印字の均一性及びインクの乾燥性
を、指擦りにより官能評価した。
【0048】印字の均一性の評価基準 ○:インクが均一に印字されている ×:インクの印字が不均一になっているインクの乾燥性の評価基準 ○:3分以内でインクが乾燥する ×:3分以上でインクが乾燥する
【0049】剥離性:情報記録体を開封した時の剥離の
感じを官能評価し、良好なものを○、剥離が重く剥離し
難いものを×とした。情報の判読性 :情報記録体開封時の情報の判読し易さを
官能評価し、判読し易いものを○、剥離カールが大きく
判読性が劣るものを×とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱接着シートの断面概念図である。
【図2】本発明の情報記録体を開封した、展開概念図で
ある。
【符号の説明】 1 プラスチックシート支持体 2 マット層 3 離型層 4a 感熱接着剤層 4b 感熱接着剤層 5 感熱接着シート 6a 情報記録材 6b 情報記録材 7 伝達情報 8 情報記録体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面がマット化されたプラスチックシー
    ト支持体と、前記マット化された表面に積層された、該
    マット層から剥離し得る離型層とからなるシートの両面
    に感熱接着剤層を形成させてなる感熱接着シートであっ
    て、前記離型層が、郵便切手の貼着適性及び印鑑捺印適
    性を有する如く、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
    ロリドン、ポリビニルアセタール、ウレタン、ポリアミ
    ド、及び、アクリル化第4級アンモニウム塩タイプの導
    電性樹脂からなる群の中から選択される少なくとも1種
    の樹脂と無機顔料及び/又は有機顔料とを主成分として
    なる層であると共に、該層中の全樹脂と全顔料との重量
    比が、100(樹脂):0(顔料)〜60:40である
    ことを特徴とする感熱接着シート。
  2. 【請求項2】 離型層表面の平滑度が、王研式高平滑度
    で10〜500秒である、請求項1に記載された感熱接
    着シート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の何れかに記載された感
    熱接着シートを、内側に情報が記録された、2つ又は3
    つ折りにされた紙葉、若しくは、情報が記録された2枚
    以上の紙葉の間に挟み、加熱して全体を一体化してなる
    ことを特徴とする情報記録体。
  4. 【請求項4】 情報記録体が往復葉書として作製されて
    いる請求項3に記載された情報記録体。
JP8763697A 1997-03-21 1997-03-21 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体 Pending JPH10265745A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8763697A JPH10265745A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8763697A JPH10265745A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10265745A true JPH10265745A (ja) 1998-10-06

Family

ID=13920475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8763697A Pending JPH10265745A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10265745A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1106664A2 (en) * 1999-12-08 2001-06-13 Nippon Paper Industries Co., Ltd. Heat-sensitive adhesive sheet and information-recorded sheet material using the same
CN106957611A (zh) * 2015-12-24 2017-07-18 日东电工株式会社 单面粘接性粘合片

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1106664A2 (en) * 1999-12-08 2001-06-13 Nippon Paper Industries Co., Ltd. Heat-sensitive adhesive sheet and information-recorded sheet material using the same
EP1106664A3 (en) * 1999-12-08 2001-08-29 Nippon Paper Industries Co., Ltd. Heat-sensitive adhesive sheet and information-recorded sheet material using the same
CN106957611A (zh) * 2015-12-24 2017-07-18 日东电工株式会社 单面粘接性粘合片

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2694795B2 (ja) カードの製造方法
JP2754279B2 (ja) 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体
JP2002079766A (ja) 保護層転写シート
JPH10265745A (ja) 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体
JP2015134429A (ja) 熱転写受像シート、熱転写受像シートの製造方法及び印画物
JPS63145100A (ja) 装飾方法
JP2001113889A (ja) 熱転写シート
JP2000255173A (ja) 熱転写受像用紙
US6607801B2 (en) Heat-sensitive adhesive sheet and information-recorded sheet material using the same
JPS6378795A (ja) 被転写シ−トおよび装飾方法
JP4011752B2 (ja) 開封可能な密封印刷物
JPH10272717A (ja) 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体
JP2618372B2 (ja) 被熱転写シート
JP2525336Y2 (ja) 二次情報印字カード用の基材シート
JP2001226652A (ja) 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体
JPH10211669A (ja) 剥離可能な感熱接着シート
JPH0445996A (ja) 感熱積層シート及びそれを用いた記録体
JP2657220B2 (ja) 感熱積層シート及びそれを用いた記録体
JP3701359B2 (ja) 再剥離性感圧接着シート
JP2003242475A (ja) Icカード
JP2003221559A (ja) 感熱接着シート及びそれを用いた情報記録体
JPH09218647A (ja) 物流ラベル
JP2000017238A5 (ja)
JP2000006552A (ja) 記録用シート
JP2000017238A (ja) インクジェット記録用シート