JPH05275448A - 薄膜半導体装置の製造方法 - Google Patents

薄膜半導体装置の製造方法

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JPH05275448A
JPH05275448A JP6699992A JP6699992A JPH05275448A JP H05275448 A JPH05275448 A JP H05275448A JP 6699992 A JP6699992 A JP 6699992A JP 6699992 A JP6699992 A JP 6699992A JP H05275448 A JPH05275448 A JP H05275448A
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    • H01L29/78621Thin film transistors, i.e. transistors with a channel being at least partly a thin film with supplementary region or layer in the thin film or in the insulated bulk substrate supporting it for controlling or increasing the safety of the device characterised by the drain or the source properties, e.g. the doping structure, the composition, the sectional shape or the contact structure with LDD structure or an extension or an offset region or characterised by the doping profile

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォト工程を増やすことなく薄膜トランジス
タのリーク電流を低減することを目的とする。 【構成】 ゲート絶縁膜の1部にイオン注入ホールを開
けてからイオン注入することによってソース、ドレイン
領域を形成する。この時、ゲート電極端とイオン注入ホ
ール端との距離を1μm以上4μm以下とすることによ
って、LDDゲート構造を形成する。 【効果】 SiO2膜を通さずにイオン注入するのでノ
ックオン効果が防止され、酸素原子あるいは窒素原子が
ソース、ドレイン領域へ押し出されなくなる。その結
果、欠陥密度が低減されリーク電流が従来に比べて低減
する。また、簡単な工程でLDDゲート構造が形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石英基板あるいはガラ
ス基板のような絶縁性非晶質材料上にオフ電流の極めて
少ない薄膜半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の絶縁ゲート型薄膜トランジスタの
ソース領域およびドレイン領域形成方法を図5に示す。
第1の半導体層5−1、ゲート絶縁膜5−2の上にゲー
ト電極5−3を形成した後、該ゲート電極5−3をマス
クとしてドナー型あるいはアクセプター型の不純物元素
をイオン注入することによってソース領域5−4および
ドレイン領域5−5を形成していた。つまり、不純物元
素は前記ゲート絶縁膜5−2を通して第1の半導体層に
注入されていたことになる。なお、5−6の矢印は不純
物のイオンビームを示している。
【0003】また、LDD(Lightly dope
d drain)のようなオフセットゲート構造を形成
するには、異方性エッチングを利用してゲート電極側壁
を設けるなどの複雑な工程が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の方法によれば、ゲート絶縁膜を構成している
元素、例えば酸素(O)あるいは窒素(N)等がノック
オン効果によって入射イオンと共にソース領域及びドレ
イン領域まで導入されてしまう。{イオンインプランテ
ーション、昭晃堂} そして、ソース領域及びドレイン
領域に取り込まれた酸素や窒素は格子間原子等のような
欠陥準位を形成する。この欠陥準位は薄膜トランジスタ
のリーク電流増大の要因となる。{Extended
Abstracts of the 22th Con
ference on SolidState Dev
ices and Materials,Senda
i,1990,pp.135−137}本発明は、以上
述べたようなリーク電流増大の主要因となる欠陥準位の
発生を防止すると同時に、簡単な工程でLDD構造をつ
くり込むことによって、きわめてリーク電流の低い優れ
た薄膜トランジスタを実現することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁性非晶質
材料上に形成されたソース、ドレイン領域を有する絶縁
ゲート型薄膜半導体装置の製造方法に於て、[a] 絶
縁性非晶質材料上に第1の半導体層を形成し、該半導体
層上にゲート絶縁膜を成膜する工程、[b] 前記ゲー
ト絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、[c] 前記
ゲート電極のパターン端より両側に1.5μmから4μ
m幅の広いパターンによって、前記ゲート絶縁膜をフォ
トエッチングし、前記第1の半導体層の1部を露出させ
る工程、[d] 前記第1の半導体層にリン(P)、ヒ
素(As)等のドナー型不純物、あるいはボロン(B)
等のアクセプター型の不純物をイオン注入することによ
り、ソース領域、およびドレイン領域、およびLDD
(Lightly doped drain)領域をを
形成する工程、[e] 層間絶縁膜を積層する工程、
[f] 前記第1の半導体層とのコンタクトを形成する
ために、フォト工程により、前記層間絶縁膜にコンタク
トホールを形成し、電極を形成する工程を少なくとも有
することを特徴とする。
【0006】
【実施例】本発明のイオン注入方法を用いて薄膜トラン
ジスタを作成する工程に沿って実施例1を説明する。
【0007】絶縁性非晶質材料上に、非単結晶半導体薄
膜を成膜する。前記絶縁性非晶質材料としては、石英基
板、ガラス基板、窒化膜あるいはSiO2膜等が用いら
れる。石英基板を用いる場合はプロセス温度は1200
℃程度まで許容されるが、ガラス基板を用いる場合は、
600℃以下の低温プロセスに制限される。以下では、
石英基板を用い、前記非単結晶半導体薄膜として固相成
長Si薄膜を用いた場合を実施例として説明する。固相
成長Si薄膜ばかりでなく、多結晶Si薄膜やSOI
(Silicon on Insulator)にも本
発明を応用することができる。
【0008】プラズマCVD装置を用い、図1(a)に
示すように石英基板1−1上に、SiH4とH2の混合ガ
スを、13.56MHzの高周波グロー放電により分解
させて非晶質Si膜1−2を堆積させる。前記混合ガス
のSiH4分圧は10〜20%、デポ中の内圧は0.5
〜1.5torr程度である。基板温度は250℃以
下、180℃程度が適している。赤外吸収測定より結合
水素量を求めたところ約8atomic%であった。前
記非晶質Si膜1−2の堆積前のチェンバーをフレオン
洗浄し、続いて堆積させられた非晶質Si膜は2×10
18cm-3の弗素を含んでいる。従って、本発明において
は、前記フレオン洗浄後、ダミーの堆積を行ってから、
実際の堆積を行う。あるいは、フレオン洗浄を廃止し、
ビーズ処理等の別の方法でチェンバーの洗浄を行う。
【0009】続いて、該非晶質Si膜を、400℃〜5
00℃で熱処理して水素を放出させる。この工程は、水
素の爆発的な脱離を防ぐことを目的としている。
【0010】次に、前記非晶質薄膜1−2を固相成長さ
せる。固相成長方法は、石英管による炉アニールが便利
である。アニール雰囲気としては、窒素ガス、水素ガ
ス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどを用いる。1×1
-6から1×10-10Torrの高真空雰囲気でアニー
ルを行ってもよい。固相成長アニール温度は500℃〜
700℃とする。この様な低温アニールでは選択的に、
結晶成長の活性化エネルギーの小さな結晶方位を持つ結
晶粒のみが成長し、しかもゆっくりと大きく成長する。
発明者の実験において、アニール温度600℃、アニー
ル時間16時間で固相成長させることにより2μm以上
の大粒径シリコン薄膜が得られている。図1(b)にお
いて、1−3は固相成長シリコン薄膜を示している。
【0011】以上は、固相成長法によるシリコン薄膜の
作製方法について説明したが、そのほかに、LPCVD
法あるいはスパッタ法や蒸着法等の方法でシリコン薄膜
を作製してもよい。
【0012】次に、前記固相成長シリコン薄膜をフォト
リソグラフィ法によって図1(c)に示されているよう
に島状にパターニングする。
【0013】次に図1(d)に示されているように、ゲ
ート酸化膜1−4を形成する。該ゲート酸化膜の形成方
法としてはLPCVD法、あるいは光励起CVD法、あ
るいはプラズマCVD法、ECRプラズマCVD法、あ
るいは高真空蒸着法、あるいはプラズマ酸化法、あるい
は高圧酸化法などのような500℃以下の低温方法があ
る。該低温方法で成膜されたゲート酸化膜は、熱処理す
ることによってより緻密で界面準位の少ない優れた膜と
なる。非晶質絶縁基板1−1として石英基板を用いる場
合は、熱酸化法によることができる。該熱酸化法にはd
ry酸化法とwet酸化法とがあるが、酸化温度は10
00℃以上と高いが膜質が優れていることからdry酸
化法の方が適している。
【0014】酸化膜形成後、必要に応じてボロンをチャ
ネルイオン注入し、チャネルドープしてもよい。これ
は、Nch薄膜トランジスタのスレッシュホルド電圧が
マイナス側にシフトすることを防ぐことを目的としてい
る。前記非晶質シリコン膜のデポ膜厚が500〜150
0Å程度の場合は、ボロンのドーズ量は1×1012〜5
×1012cm-2程度が適している。前記非晶質シリコン
膜の膜厚が500Å以下の薄い場合にはボロンドーズ量
を少なくし、目安としては1×1012cm-2以下にす
る。また、前記膜厚が1500Å以上の厚い場合にはボ
ロンドーズ量を多くし、目安としては5×1012cm-2
以上にする。
【0015】チャネルイオン注入のかわりに、1−2の
シリコン膜の堆積時にボロンを添加してもよい。これ
は、シリコン膜堆積時にチャンバー中にシランガスと共
にジボランガス(B26)を流して反応させることによ
って得られる。
【0016】次に図1(e)に示されるように、ゲート
電極1−5を形成する。該ゲート電極材料としては多結
晶シリコン薄膜、あるいはモリブデンシリサイドやタン
グステンシリサイドやチタンシリサイドなどのようなシ
リサイド膜、あるいはアルミニュウムやクロムなどのよ
うな金属膜、あるいはITOやSnO2 などのような透
明性導電膜などを用いることができる。成膜方法として
は、CVD法、スパッタ法、真空蒸着法、プラズマCV
D法等の方法があるが、ここでの詳しい説明は省略す
る。
【0017】続いて図2(a)に示すように、フォトリ
ソグラフィ法によりゲート絶縁膜1−4にイオン注入ホ
ール1−6を形成し、前記第1の半導体層の1部を露出
させる。この時、前記ゲート電極1−5のパターン端と
前記イオン注入ホール1−6のパターン端との距離L
は、1.5μm以上かつ4μm以下となるようにパター
ニングする。同図において前記Lを1−7で表してい
る。図中ではゲート電極の両側にLが等しくなるように
示しているが、これは必ずしも等しくならなくてもよ
い。
【0018】次にイオン注入法により、前記第1の半導
体層にアクセプター型またはドナー型の不純物をイオン
注入し、自己整合的にソース領域およびドレイン領域を
形成する。この時図2(b)に示すようにイオン注入ホ
ール1−6によって半導体層表面が露出している部分は
半導体層に直接イオンが注入されるので高濃度不純物領
域N+あるいはP+となる。直接半導体層にイオン注入す
るので注入エネルギーは小さくてよい。50keV以下
で充分である。一方、ゲート電極パターン端とイオン注
入ホールパターン端との間の領域1−7(Lの領域)
は、ゲート絶縁膜1−4を通してイオンが注入されるの
で、イオンは少なくとも約1000Å以上あるSiO2
層を通して注入されることとなる。従って、LSS理論
(Lindhard,Scharff and Sch
iott theory)より、半導体層の領域1−7
は不純物の少ないLDD領域となる。図2(b)におい
て、1−8は高濃度にイオン注入されたソース領域、お
よび1−9はドレイン領域を示し、1−10は不純物の
ないLDD領域を示している。
【0019】前記アクセプター型の不純物としては、ボ
ロン(B)等を用いる。前記ドナー型の不純物として
は、リン(P)あるいはひ素(As)等を用いる。不純
物添加方法としては、イオン注入法の他に、レーザード
ーピング法あるいはプラズマドーピング法などの方法が
ある。1−11で示される矢印は不純物のイオンビーム
を表している。前記絶縁性非晶質材料1−1として石英
基板を用いた場合には熱拡散法を使うことができる。不
純物ドーズ量は、1×1014から1×1017cm -2程度
とする。不純物濃度に換算すると、ソース1−8および
ドレイン領域1−9で約1×1019から1×1022cm
-3程度、オフセット領域1−10で約1×1015から1
×1018cm-3程度である。また、注入エネルギーは前
述したように、50keV以下でも充分である。
【0020】次に、図2(c)に示すように層間絶縁膜
1−12を積層する。該層間絶縁膜材料としては、酸化
膜あるいは窒化膜などを用いる。絶縁性が良好ならば膜
厚はいくらでもよいが、数千Åから数μm程度が普通で
ある。窒化膜の形成方法としては、LPCVD法あるい
はプラズマCVD法などが簡単である。反応には、アン
モニアガス(NH3)とシランガスと窒素ガスとの混合
ガス、あるいはシランガスと窒素ガスとの混合ガスなど
を用いる。 続いて、前記層間絶縁膜の緻密化と前記ソ
ース領域及びドレイン領域の活性化と結晶性の回復を目
的として活性化アニールを行う。活性化アニールの条件
としては、N2ガス雰囲気中で800〜1000℃程度
に低温化し、アニール時間を20分〜1時間程度とす
る。900〜1000℃では20分程度のアニールで不
純物はかなり活性化される。800〜900℃では20
分から1時間のアニールをする。一方、はじめに500
〜800℃で1〜20時間程度のアニールにより結晶性
を充分に回復させた後、900〜1000℃の高温で活
性化させるという2段階活性化アニール法も効果があ
る。また、赤外線ランプやハロゲンランプを用いたRT
A(Rapid Thermal Annealin
g)法も効果がある。さらには、レーザービーム等を用
いたレーザー活性化法を利用することも効果がある。
【0021】次に、水素プラズマ法、あるいは水素イオ
ン注入法、あるいはプラズマ窒化膜からの水素の拡散法
などの方法で水素イオンを導入すると,結晶粒界に存在
するダングリングボンドや、ゲート酸化膜界面などに存
在する欠陥や、ソース、ドレイン部とチャネル部との接
合部に存在する欠陥が不活性化される。この様な水素化
工程は、層間絶縁膜1−17を積層する前におこなって
もよい。または、後に述べる、ソース電極とドレイン電
極を形成してから前記水素化工程を行ってもよい。
【0022】次に図2(d)に示すように、層間絶縁膜
1−12にコンタクトホール1−13をフォトエッチン
グにより形成する。
【0023】そして図2(e)に示すようにソース電極
1−14およびドレイン電極1−15を形成する。該ソ
ース電極及びドレイン電極は、アルミニュウムあるいは
クロムなどの金属材料で形成する。この様にして薄膜ト
ランジスタが形成される。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、SiO2膜を通さ
ないで不純物イオンをイオン注入するので注入不純物に
よるノックオン効果が防止される。そのために、ソー
ス、ドレイン領域への酸素、あるいは窒素等の押し出し
が防止される。従って、イオン注入によるSi膜への損
傷や欠陥準位の生成が低減される。このために、薄膜ト
ランジスタ等の薄膜半導体デバイスにおいて、そのリー
ク電流を大きく低減することが実現できる。さらに、今
述べたようにソース、ドレイン領域の欠陥が低減するこ
とからその比抵抗が減少することになる。このために薄
膜トランジスタのオン時の抵抗値が低減することとな
り、その結果、オン電流が増大する。本発明によれば、
このように大きな効果が得られる。
【0025】さらに、1回のイオン注入工程により、L
DD領域が形成されるためにドレイン端での電界集中が
緩和される。従ってリーク電流が低減する。従来異方性
エッチングによりゲート電極側壁をもうけてLDD領域
を形成していたが、このような複雑な工程を省略するこ
とが可能となった。
【0026】以上述べたように、ソース、ドレイン領域
に欠陥準位を生成することなく、非常に簡単な工程でL
DD構造を作製することができるので、リーク電流の極
めて低い薄膜トランジスタを形成する上で、本発明は非
常に大きな効果をもたらすものである。
【0027】図3に、トランジスタ特性に対する本発明
の効果を図示して説明する。図3は、Nch薄膜トラン
ジスタの特性を示す図である。横軸はゲート電圧、縦軸
はドレイン電流を表している。3−1は従来のトランジ
スタカーブである。これに対して本発明により作製した
薄膜トランジスタのトランジスタカーブは3−2に示す
曲線で示されている。本発明により、リーク電流の低減
が実現される。
【0028】図4は本発明において、ゲート電極パター
ン端とイオン注入ホールパターン端との距離Lの効果を
説明する図である。これまでの実験の結果、多結晶シリ
コン膜に不純物原子をイオン注入し1000℃程度で活
性化アニールを行うと、注入された不純物原子は約1μ
m横方向に拡散することがわかっている。この結果がこ
の図に反映されている。同図において、4−1はL=1
μmの時のトランジスタカーブを示し、4−2はL=
1.5μmの時のトランジスタカーブを示している。不
純物の横方向拡散長が約1μmあるために、L=1μm
の場合はソース、ドレイン領域がゲート電極の下まで入
り込んでくる。従って4−1のカーブで示したようにゲ
ート電圧負の場合のドレイン電流すなわちリーク電流
は、ゲート電圧に依存して大きくはね上がる。これに対
して本発明においては、L≧1.5μmとしたので不純
物が横方向に拡散してもソース、ドレイン領域がゲート
電極の下までは入り込んでくることはない。L=1.5
μmの場合、片側で約0.5μmのオフセット領域が形
成されることとなる。従って4−2のカーブで示したよ
うにリーク電流のゲート電圧に依存した跳ね上がりがま
ったくなくなる。ただし、LDD領域の影響でチャネル
抵抗が大きくなり、オン電流が低下することとなる。従
ってLを大きくし過ぎるとオン電流が極めて小さくなっ
てしまう。L=4.5μmの場合のカーブを4−3に示
した。LDD領域は片側で約3.5μmにもなり、チャ
ネル抵抗が大きすぎて極端にオン電流が低下してしま
う。従って本発明においては、L≦4μmと規定した。
【0029】固相成長法を用いることによって、非晶質
絶縁基板上に結晶性の優れたシリコン薄膜を作製するこ
とが可能になったのでSOI技術の発展に大きく寄与す
るものである。フォト工程はまったく増えないので、優
れたシリコン薄膜が得られるのにかかわらずコストアッ
プとはならない。
【0030】本発明によって作製された薄膜トランジス
タは優れた特性を有する。従来に比べて、薄膜トランジ
スタのリーク電流は小さくなる。またスレッシュホルド
電圧も小さくなりトランジスタ特性が大きく改善され
る。
【0031】非晶質絶縁基板上に優れた特性の薄膜トラ
ンジスタを作製することが可能となるので、ドライバー
回路を同一基板上に集積したアクティブマトリクス基板
に応用した場合にも十分な高速動作が実現される。リー
ク電流が非常に小さいことから保持特性も向上する。さ
らに、電源電圧の低減、消費電流の低減、信頼性の向上
に対して大きな効果がある。また、600℃以下の低温
プロセスによる作製も可能なので、アクティブマトリク
ス基板の低価格化及び大面積化に対してもその効果は大
きい。
【0032】本発明を、光電変換素子とその走査回路を
同一チップ内に集積した密着型イメージセンサーに応用
した場合には、読み取り速度の高速化、高解像度化、さ
らに階調をとる場合に非常に大きな効果をうみだす。高
解像度化が達成されるとカラー読み取り用密着型イメー
ジセンサーへの応用も容易となる。もちろん電源電圧の
低減、消費電流の低減、信頼性の向上に対してもその効
果は大きい。また低温プロセスによって作製することが
できるので、密着型イメージセンサーチップの長尺化が
可能となり、一本のチップでA4サイズあるいはA3サ
イズの様な大型ファクシミリ用の読み取り装置を実現で
きる。従って、センサーチップの二本継ぎのような手数
がかかり信頼性の悪い技術を回避することができ、実装
歩留りも向上される。
【0033】石英基板やガラス基板だけではなく、サフ
ァイア基板あるいはMgO・Al23,BP,CaF2
等の結晶性絶縁基板も用いることができる。
【0034】以上薄膜トランジスタを例として説明した
が、バイポーラトランジスタあるいはヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタなど薄膜を利用した素子に対しても、
本発明を応用することができる。また、三次元デバイス
のようなSOI技術を利用した素子に対しても、本発明
を応用することができる。
【0035】固相成長法を例にとって本発明について説
明したが、本発明は固相成長法ばかりではなく、LPC
VD法やその他の方法、例えばEB蒸着法やスパッタ法
やMBE法で成膜したpoly−Si薄膜を利用して薄
膜半導体装置を作成する場合にも応用することができ
る。また、一般的なMOS型半導体装置にも応用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)から(e)は、本発明の実施例を示す
薄膜トランジスタの工程断面図である。
【図2】 (a)から(e)は、本発明の実施例を示す
薄膜トランジスタの工程断面図である。ただし、(a)
は、図1(e)から続いている。
【図3】 本発明の効果を示すNch薄膜トランジスタ
の特性図である。
【図4】 本発明において、Lの効果を示すNch薄膜
トランジスタの特性図である。
【図5】 従来の製造方法を説明するための薄膜トラン
ジスタ断面図である。
【符号の説明】
1− 4 ゲート絶縁膜 1− 5 ゲート電極 1− 6 イオン注入ホール 1− 7 ゲート電極パターン端とイオン注入ホールパ
ターン端との距離L 1− 8 ソース領域 1− 9 ドレイン領域 1−10 LDD領域 1−11 イオンビーム 3− 1 従来方法により作製したNch薄膜トランジ
スタの特性 3− 2 本発明により作製したNch薄膜トランジス
タの特性 4− 1 L=1μmの場合のNch薄膜トランジスタ
の特性 4− 2 L=1.5μmの場合のNch薄膜トランジ
スタの特性 4− 3 L=4.5μmの場合のNch薄膜トランジ
スタの特性

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性非晶質材料上に形成されたソー
    ス、ドレイン領域を有する絶縁ゲート型薄膜半導体装置
    の製造方法に於て、 [a] 絶縁性非晶質材料上に第1の半導体層を形成
    し、該半導体層上にゲート絶縁膜を成膜する工程、 [b] 前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工
    程、 [c] 前記ゲート電極のパターン端より両側に1.5
    μmから4μm幅の広いパターンによって、前記ゲート
    絶縁膜をフォトエッチングし、前記第1の半導体層の1
    部を露出させる工程、 [d] 前記第1の半導体層にリン(P)、ヒ素(A
    s)等のドナー型不純物、あるいはボロン(B)等のア
    クセプター型の不純物をイオン注入することにより、ソ
    ース領域、およびドレイン領域、およびLDD(Lig
    htly doped drain)領域を形成する工
    程、 [e] 層間絶縁膜を積層する工程、 [f] 前記第1の半導体層とのコンタクトを形成する
    ために、フォト工程により、前記層間絶縁膜にコンタク
    トホールを形成し、電極を形成する工程を少なくとも有
    することを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
JP06699992A 1992-03-25 1992-03-25 薄膜半導体装置及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3186182B2 (ja)

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