JP3278237B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents
薄膜トランジスタの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜トランジスタ(T
hin Film Transistor、以下TFT
という)の製造方法に係り、特にガラス基板上の非単結
晶シリコン膜に特性の良好なTFTを形成するため、固
相成長工程を改善したものに関する。
hin Film Transistor、以下TFT
という)の製造方法に係り、特にガラス基板上の非単結
晶シリコン膜に特性の良好なTFTを形成するため、固
相成長工程を改善したものに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばファクシミリ用のイメージセンサ
等に用いるTFTは、通常石英基板あるいはガラス基板
上に形成した多結晶シリコン、アモルファスシリコン等
の非単結晶半導体層に形成される。
等に用いるTFTは、通常石英基板あるいはガラス基板
上に形成した多結晶シリコン、アモルファスシリコン等
の非単結晶半導体層に形成される。
【0003】従来、石英基板上のTFTは900℃以上
の高温プロセスで形成されるが、ガラス基板上のTFT
は600℃以下の低温で形成される。この低温プロセス
によってTFTを形成するための非単結晶層も600℃
以下の低温で形成することになる。
の高温プロセスで形成されるが、ガラス基板上のTFT
は600℃以下の低温で形成される。この低温プロセス
によってTFTを形成するための非単結晶層も600℃
以下の低温で形成することになる。
【0004】即ち、ガラス基板上に例えばシラン(Si
H4 )ガスを用いたプラズマCVD法や減圧CVD法
(LPCVD法)によりアモルファスシリコン(a−S
i)層を成長させた後、固相成長させて結晶化して活性
層となる非単結晶層を形成するものである。前記固相成
長させるためには、低温で長時間アニールする方法が従
来から使用されている。
H4 )ガスを用いたプラズマCVD法や減圧CVD法
(LPCVD法)によりアモルファスシリコン(a−S
i)層を成長させた後、固相成長させて結晶化して活性
層となる非単結晶層を形成するものである。前記固相成
長させるためには、低温で長時間アニールする方法が従
来から使用されている。
【0005】ところで前記長時間アニール法は、例え
ば、550℃〜600℃の低温の窒素雰囲気中で8時間
〜56時間加熱してa−Si層を結晶化するものであ
る。この方法で形成した半導体層に形成したMOSFE
TにおけるN−チャンネルの移動度の最大値は35cm
2 /V・secが得られる。その上閾値電圧が17V位
と非常に高かった。
ば、550℃〜600℃の低温の窒素雰囲気中で8時間
〜56時間加熱してa−Si層を結晶化するものであ
る。この方法で形成した半導体層に形成したMOSFE
TにおけるN−チャンネルの移動度の最大値は35cm
2 /V・secが得られる。その上閾値電圧が17V位
と非常に高かった。
【0006】またa−Si層の生成にSi2 H6 を用い
て生成した良質な膜でも600℃〜800℃で窒素雰囲
気中で長時間アニールしても、移動度は100cm2 /
V・sec程度である。
て生成した良質な膜でも600℃〜800℃で窒素雰囲
気中で長時間アニールしても、移動度は100cm2 /
V・sec程度である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般にMOSFETで
はチャンネルの移動度が高い程、スイッチング速度の早
い素子が得られる。そして、チャンネル移動度を高くす
るには、トラップ密度の小さい活性層を得る必要があ
る。
はチャンネルの移動度が高い程、スイッチング速度の早
い素子が得られる。そして、チャンネル移動度を高くす
るには、トラップ密度の小さい活性層を得る必要があ
る。
【0008】ところが前記のシランガスを用いたa−S
i層を窒素雰囲気中で長時間アニールする方法で形成し
た半導体基板に形成したMOSFETにおいては、大き
なチャンネル移動度が得られない。これは活性層のトラ
ップ密度が小さくないためと考えられる。
i層を窒素雰囲気中で長時間アニールする方法で形成し
た半導体基板に形成したMOSFETにおいては、大き
なチャンネル移動度が得られない。これは活性層のトラ
ップ密度が小さくないためと考えられる。
【0009】従って、本発明の目的は、スイッチング速
度が早いTFTを形成するために、トラップ密度が小さ
い特性を有する半導体層の形成を可能とすることであ
る。
度が早いTFTを形成するために、トラップ密度が小さ
い特性を有する半導体層の形成を可能とすることであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、ガラス基板上に、例えばジシランガスを
用いたCVD法でa−Si層を成膜し、このa−Si層
をヘリウムのプラズマ中でアニールして、均一な、トラ
ップ密度の小さい固相成長膜を得、ここにTFTを形成
するものである。
め、本発明は、ガラス基板上に、例えばジシランガスを
用いたCVD法でa−Si層を成膜し、このa−Si層
をヘリウムのプラズマ中でアニールして、均一な、トラ
ップ密度の小さい固相成長膜を得、ここにTFTを形成
するものである。
【0011】本発明では、ジシランガスのみでなく、シ
ランガスを使用する場合も同様にヘリウムのプラズマ中
でアニールすることにより同様な固相成長膜を得ること
ができ、ここにTFTを形成することができる。
ランガスを使用する場合も同様にヘリウムのプラズマ中
でアニールすることにより同様な固相成長膜を得ること
ができ、ここにTFTを形成することができる。
【0012】
【作用】本発明の製造方法で形成したTFTを形成する
活性層となる固相成長膜は、そのアニール工程におい
て、プラズマ化され、活性化されているHeがa−Si
層中に入り込み膜中の酸素または炭素を追いはらうた
め、トラップ密度の小さい膜が得られる。その結果、チ
ャンネル移動度の大きいTFT、即ちスイッチング速度
の早い素子を得ることができる。
活性層となる固相成長膜は、そのアニール工程におい
て、プラズマ化され、活性化されているHeがa−Si
層中に入り込み膜中の酸素または炭素を追いはらうた
め、トラップ密度の小さい膜が得られる。その結果、チ
ャンネル移動度の大きいTFT、即ちスイッチング速度
の早い素子を得ることができる。
【0013】
【実施例】本発明の第1実施例を図1〜図3によって説
明する。図1、図2は本発明の第1実施例であるTFT
の一連の製造工程説明図、図3は本発明により製造した
TFTと従来法により製造したTFTの特性説明図であ
る。
明する。図1、図2は本発明の第1実施例であるTFT
の一連の製造工程説明図、図3は本発明により製造した
TFTと従来法により製造したTFTの特性説明図であ
る。
【0014】(1) 先ず、非単結晶半導体層を形成するた
め、例えばコーニング社製7059(商品名)ガラス基
板1を用意する。このガラス基板1上にジシラン(Si
2 H 6 )ガスを用いた減圧CVD法によりa−Si層2
を約1000Åの厚さで成膜する(図1(A)参照)。
め、例えばコーニング社製7059(商品名)ガラス基
板1を用意する。このガラス基板1上にジシラン(Si
2 H 6 )ガスを用いた減圧CVD法によりa−Si層2
を約1000Åの厚さで成膜する(図1(A)参照)。
【0015】成膜条件は以下の通りである。 Si2 H6 ガス 100SCCM 圧力 0.3Torr Heガス 200SCCM 加熱温度 450℃〜570℃ 膜厚成長速度(グロースレート) 50Å〜500Å/
分 (2) 次に成長したa−Si層2をHeのプラズマ雰囲気
中で固相成長させ、固相成長膜2′とする。
分 (2) 次に成長したa−Si層2をHeのプラズマ雰囲気
中で固相成長させ、固相成長膜2′とする。
【0016】固相成長させる条件は次の通りである。 Heガス 50〜500SCCM 圧力 0.1〜1Torr パワー(13.56MHz ) 50〜500(W) 加熱温度 500℃〜600℃ 本実施例において、圧力1Torr、パワー300W、
加熱温度600℃のHeプラズマ中で固相成長させたと
ころ、4時間で固相成長が終了した。それからこの固相
成長膜2′にフィールド酸化膜用のSiO2 膜3をRF
スパッタリングにより形成した後、レジストによりこの
SiO2 膜3をパターニングしてチャンネル部を形成す
る(図1(B)参照)。
加熱温度600℃のHeプラズマ中で固相成長させたと
ころ、4時間で固相成長が終了した。それからこの固相
成長膜2′にフィールド酸化膜用のSiO2 膜3をRF
スパッタリングにより形成した後、レジストによりこの
SiO2 膜3をパターニングしてチャンネル部を形成す
る(図1(B)参照)。
【0017】(3) SiO2 膜3を含む基板上にゲート酸
化膜用のSiO2 膜4を形成する。このSiO2 膜4
は、スパッタリングにより形成できる。これにより耐水
性がよく、水素化により界面準位密度の低い酸化膜を得
る。
化膜用のSiO2 膜4を形成する。このSiO2 膜4
は、スパッタリングにより形成できる。これにより耐水
性がよく、水素化により界面準位密度の低い酸化膜を得
る。
【0018】SiO2 膜4の成膜条件は以下の通りであ
る。 O2 圧 4ミリTorr 使用電力 1.5KW 成膜温度 150℃ ターゲットサブストレート(Ts) 150mm 膜厚 500Å〜1500Å そしてこの上にゲート電極用のa−Si層5を形成する
(図1(C)参照)。
る。 O2 圧 4ミリTorr 使用電力 1.5KW 成膜温度 150℃ ターゲットサブストレート(Ts) 150mm 膜厚 500Å〜1500Å そしてこの上にゲート電極用のa−Si層5を形成する
(図1(C)参照)。
【0019】(4) 次にレジストを用いた2段階のエッチ
ングにより、ゲート電極のパターニングを行い、ゲート
酸化膜4、ゲート電極5を形成する(図1(D)参
照)。 (5) それからイオン打込み用のマスクとして、一方のチ
ャンネル部開孔部にレジスト6を形成し、開孔部に例え
ばリン(P)イオンをドープする(図1(E)参照)。
ングにより、ゲート電極のパターニングを行い、ゲート
酸化膜4、ゲート電極5を形成する(図1(D)参
照)。 (5) それからイオン打込み用のマスクとして、一方のチ
ャンネル部開孔部にレジスト6を形成し、開孔部に例え
ばリン(P)イオンをドープする(図1(E)参照)。
【0020】(6) このレジスト6を剥離し、第2のイオ
ン打込みのためのマスク用レジスト7を形成し、開孔部
に例えばホウ素(B)イオンをドープし、C−MOSF
ETを形成する(図1(F)参照)。
ン打込みのためのマスク用レジスト7を形成し、開孔部
に例えばホウ素(B)イオンをドープし、C−MOSF
ETを形成する(図1(F)参照)。
【0021】(7) 次にレジスト7を剥離後、N2 雰囲気
中で550℃〜600℃で24時間加熱し、ドーパント
の活性化とゲート電極用のa−Si層5の結晶化を行
う。さらに例えばH2 雰囲気中で400℃、30分間加
熱して水素化を行い、チャンネル層を含む半導体層の欠
陥準位を減少させる(図2(A)参照)。
中で550℃〜600℃で24時間加熱し、ドーパント
の活性化とゲート電極用のa−Si層5の結晶化を行
う。さらに例えばH2 雰囲気中で400℃、30分間加
熱して水素化を行い、チャンネル層を含む半導体層の欠
陥準位を減少させる(図2(A)参照)。
【0022】(8) この後、基板全体にスパッタリングに
よって層間絶縁膜としてSiO2 膜8を形成する(図2
(B)参照)。 次にこのSiO2 膜8にコンタクトホールを形成し、電
極用のアルミニウム膜を成膜後、パターニングして、ガ
ラス基板上の非単結晶半導体層中に低温プロセスにより
C−MOSFETを完成する。
よって層間絶縁膜としてSiO2 膜8を形成する(図2
(B)参照)。 次にこのSiO2 膜8にコンタクトホールを形成し、電
極用のアルミニウム膜を成膜後、パターニングして、ガ
ラス基板上の非単結晶半導体層中に低温プロセスにより
C−MOSFETを完成する。
【0023】図3に、本発明によって形成したTFT
と、従来の方法によって形成したTFTの特性の比較を
示す。図3はTFTのゲート電圧VG とドレイン電流I
D の関係を示す。
と、従来の方法によって形成したTFTの特性の比較を
示す。図3はTFTのゲート電圧VG とドレイン電流I
D の関係を示す。
【0024】図3において、横軸は1/VG 、縦軸はl
n(ID /VG )を示し、曲線Aは本発明によって製造
したTFTの特性を示す。この場合固相成長の条件は、
5×1011/cm2 のプラズマHe中で圧力:1Tor
r、パワー:300W、加熱温度600℃で4時間固相
成長させたものである。
n(ID /VG )を示し、曲線Aは本発明によって製造
したTFTの特性を示す。この場合固相成長の条件は、
5×1011/cm2 のプラズマHe中で圧力:1Tor
r、パワー:300W、加熱温度600℃で4時間固相
成長させたものである。
【0025】曲線Bは従来の方法で製造したTFT特性
を示す。この場合固相成長の条件は8×1011/cm2
の密度のN2 雰囲気中で、600℃、10時間固相成長
させたものである。両者とも固相成長膜の膜厚は150
0Å、形成されたTFTの大きさは、ゲート長L:10
μm、ゲート幅W:30μmである。
を示す。この場合固相成長の条件は8×1011/cm2
の密度のN2 雰囲気中で、600℃、10時間固相成長
させたものである。両者とも固相成長膜の膜厚は150
0Å、形成されたTFTの大きさは、ゲート長L:10
μm、ゲート幅W:30μmである。
【0026】ところで、TFTのトラップ密度Ntと、
移動度μ、活性化エネルギーEには次のような関係があ
る。線形領域ドレイン電圧VD <VG −Vthにおけるド
レイン電流ID は下式により得られる。
移動度μ、活性化エネルギーEには次のような関係があ
る。線形領域ドレイン電圧VD <VG −Vthにおけるド
レイン電流ID は下式により得られる。
【0027】
【数1】
【0028】また飽和領域0<VG −Vth≦VD におけ
るID は下式により得られる。
るID は下式により得られる。
【0029】
【数2】
【0030】これらの数式中の活性化エネルギーEの定
義式は下式により得られる。
義式は下式により得られる。
【0031】
【数3】
【0032】ここでこれらの数式で用いられる記号ID
はドレイン電流、μは実効移動度、C0 はゲート容量、
Wはゲート幅、Lは実効チャンネル長、VG はゲート電
圧、Vthは閾値電圧、VD はドレイン電圧、Eは活性化
エネルギー、qは素電荷量、Ntはトラップ密度、tは
反転層の深さ、εはシリコンの誘電率、E0 は活性化エ
ネルギー補正値を示し、C0 、W、L、Vth、VD 、
q、t、ε、E0 はそれぞれ固定値である。
はドレイン電流、μは実効移動度、C0 はゲート容量、
Wはゲート幅、Lは実効チャンネル長、VG はゲート電
圧、Vthは閾値電圧、VD はドレイン電圧、Eは活性化
エネルギー、qは素電荷量、Ntはトラップ密度、tは
反転層の深さ、εはシリコンの誘電率、E0 は活性化エ
ネルギー補正値を示し、C0 、W、L、Vth、VD 、
q、t、ε、E0 はそれぞれ固定値である。
【0033】上記式(1)、(2)、(3)より明らか
な如く、トラップ密度NtとID 、VG は次式の関係に
ある。
な如く、トラップ密度NtとID 、VG は次式の関係に
ある。
【0034】
【数4】
【0035】従って、図3において、曲線A、曲線Bの
勾配がトラップ密度Ntの大きさを示すものとなる。図
3から明らかな如く、曲線Aにより表される本発明の方
法によって形成した固相成長膜にTFTを形成した場合
の非単結晶層のトラップ密度Ntは、従来の方法で形成
した固相成長膜にTFTを形成した場合に比較してはる
かに小さいものが得られる。
勾配がトラップ密度Ntの大きさを示すものとなる。図
3から明らかな如く、曲線Aにより表される本発明の方
法によって形成した固相成長膜にTFTを形成した場合
の非単結晶層のトラップ密度Ntは、従来の方法で形成
した固相成長膜にTFTを形成した場合に比較してはる
かに小さいものが得られる。
【0036】またトラップ密度の小さい固相成長膜は、
チャンネル移動度も大きくなり、その結果、製造される
素子のスイッチング速度が早くなる。図3においても、
本発明に基づく曲線AのTFTの移動度は201cm2
/V・sec、であり、曲線Bの従来法によるTFTの
移動度、60cm2 /V・secに比較して非常に大き
な値を得ることができた。
チャンネル移動度も大きくなり、その結果、製造される
素子のスイッチング速度が早くなる。図3においても、
本発明に基づく曲線AのTFTの移動度は201cm2
/V・sec、であり、曲線Bの従来法によるTFTの
移動度、60cm2 /V・secに比較して非常に大き
な値を得ることができた。
【0037】これは、本発明の如く、固相成長をHeの
プラズマ中で行うことで、プラズマによって活性化され
たHeの活性種が固相成長膜中に入り込み、膜中にある
トラップの原因となる酸素あるいは炭素(原子)を追い
出すものと考えられる。なおHeのプラズマは電源を遮
断することにより、膜外へ逃げていき、膜中にとどまら
ないのでチャンネルトラップの原因となることはない。
プラズマ中で行うことで、プラズマによって活性化され
たHeの活性種が固相成長膜中に入り込み、膜中にある
トラップの原因となる酸素あるいは炭素(原子)を追い
出すものと考えられる。なおHeのプラズマは電源を遮
断することにより、膜外へ逃げていき、膜中にとどまら
ないのでチャンネルトラップの原因となることはない。
【0038】次に本発明の第2実施例について説明す
る。上記第1実施例ではa−Si層を固相成長する場合
にHeプラズマ中で行う例について述べたが、Heプラ
ズマ処理を行う場合の前処理として、H2 プラズマ処理
を行うことにより、更に固相成長膜中のトラップ密度を
小さくすることが出来る。
る。上記第1実施例ではa−Si層を固相成長する場合
にHeプラズマ中で行う例について述べたが、Heプラ
ズマ処理を行う場合の前処理として、H2 プラズマ処理
を行うことにより、更に固相成長膜中のトラップ密度を
小さくすることが出来る。
【0039】これは、例えばガラス基板上にジシランガ
スの減圧CVD法によりa−Si層を成膜後、H2 プラ
ズマ中でa−Si層を加熱することにより、膜中の酸素
をとりのぞくものである。
スの減圧CVD法によりa−Si層を成膜後、H2 プラ
ズマ中でa−Si層を加熱することにより、膜中の酸素
をとりのぞくものである。
【0040】H2 プラズマ処理の条件は以下の通りであ
る。 H2 ガス流速 50〜500SCCM 加熱温度 300℃〜600℃ 圧力 0.1〜1Torr パワー(13.56MHZ )50〜500(W) 処理時間 0.1〜2時間 H2 プラズマ処理後、Heのプラズマ雰囲気中で固相成
長させ膜を形成し、以下、上記第1実施例と同様にし
て、MOSFETを形成する。なお、このようにH2 プ
ラズマ処理を先に行うことにより、Heのプラズマ処理
の場合よりもトラップ密度Ntを約半分に減少すること
ができる。
る。 H2 ガス流速 50〜500SCCM 加熱温度 300℃〜600℃ 圧力 0.1〜1Torr パワー(13.56MHZ )50〜500(W) 処理時間 0.1〜2時間 H2 プラズマ処理後、Heのプラズマ雰囲気中で固相成
長させ膜を形成し、以下、上記第1実施例と同様にし
て、MOSFETを形成する。なお、このようにH2 プ
ラズマ処理を先に行うことにより、Heのプラズマ処理
の場合よりもトラップ密度Ntを約半分に減少すること
ができる。
【0041】なお、前記各実施例ではジシランガスを使
用した例について説明したが、本発明は勿論これのみに
限定されるものではなく、例えばシランガスを使用した
CVD法によりa−Si層を成膜する場合にでも適用で
きるものである。
用した例について説明したが、本発明は勿論これのみに
限定されるものではなく、例えばシランガスを使用した
CVD法によりa−Si層を成膜する場合にでも適用で
きるものである。
【0042】
【発明の効果】本発明の如く、TFTを形成する活性層
として、a−Si層をHeプラズマ中で固相成長させる
ことにより、従来の方法では、8時間〜24時間かかっ
ていた固相成長時間が、半分以下の4時間程度と大幅に
短縮できる。
として、a−Si層をHeプラズマ中で固相成長させる
ことにより、従来の方法では、8時間〜24時間かかっ
ていた固相成長時間が、半分以下の4時間程度と大幅に
短縮できる。
【0043】その上、形成される固相成長膜中のトラッ
プ密度を非常に小さくできるので、そこに形成されるT
FTのチャンネル移動度は200cm2 /V・sec、
と大きな値のものが得られ、スイッチング速度の早い素
子の実現が可能となる。
プ密度を非常に小さくできるので、そこに形成されるT
FTのチャンネル移動度は200cm2 /V・sec、
と大きな値のものが得られ、スイッチング速度の早い素
子の実現が可能となる。
【図1】本発明の第1実施例のTFTの製造工程説明図
の一部である。
の一部である。
【図2】本発明の第1実施例のTFTの製造工程説明図
のうち図1の次工程説明図である。
のうち図1の次工程説明図である。
【図3】本発明の第1実施例のTFTと従来法のTFT
の特性説明図である。
の特性説明図である。
1 ガラス基板 2 a−Si層 2′ 固相成長膜 3 SiO2 膜 4 ゲート酸化膜 5 ゲート電極 8 SiO2 膜
Claims (4)
- 【請求項1】 ガラス基板上の非単結晶半導体層に形成
した薄膜トランジスタにおいて、 ガラス基板上にアモルファスシリコン層を成膜し、 このアモルファスシリコン層をヘリウムのプラズマ中で
アニールすることにより固相成長させ、この固相成長さ
せた層にトランジスタを形成したことを特徴とする薄膜
トランジスタの製造方法。 - 【請求項2】 ガラス基板上の非単結晶半導体層に形成
した薄膜トランジスタにおいて、 ガラス基板上にアモルファスシリコン層を成膜し、 このアモルファスシリコン層を水素のプラズマ中でアニ
ールして、さらにヘリウムのプラズマ中でアニールする
ことにより固相成長させ、この固相成長させた層にトラ
ンジスタを形成したことを特徴とする薄膜トランジスタ
の製造方法。 - 【請求項3】 前記アモルファスシリコン層はジシラン
ガスを用いたCVD法で成膜したことを特徴とする請求
項1又は請求項2記載の薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項4】 前記アモルファスシリコン層はシランガ
スを用いたCVD法で成膜したことを特徴とする請求項
1又は請求項2記載の薄膜トランジスタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12103693A JP3278237B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12103693A JP3278237B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06333953A JPH06333953A (ja) | 1994-12-02 |
JP3278237B2 true JP3278237B2 (ja) | 2002-04-30 |
Family
ID=14801236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12103693A Expired - Fee Related JP3278237B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | 薄膜トランジスタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3278237B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6933182B1 (en) | 1995-04-20 | 2005-08-23 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method of manufacturing a semiconductor device and manufacturing system thereof |
JP3986544B2 (ja) * | 2006-12-11 | 2007-10-03 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 半導体の作製方法 |
-
1993
- 1993-05-24 JP JP12103693A patent/JP3278237B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06333953A (ja) | 1994-12-02 |
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