JPH05270163A - 平版印刷版支持体の製造方法 - Google Patents

平版印刷版支持体の製造方法

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JPH05270163A
JPH05270163A JP746891A JP746891A JPH05270163A JP H05270163 A JPH05270163 A JP H05270163A JP 746891 A JP746891 A JP 746891A JP 746891 A JP746891 A JP 746891A JP H05270163 A JPH05270163 A JP H05270163A
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JP
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etching
support
treatment
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solution
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JP746891A
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English (en)
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Akio Uesugi
彰男 上杉
Mutsumi Matsuura
睦 松浦
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粗面化処理の前処理のエッチングにおいて、均
一にエッチングし、かつ未エッチング(合金成分が偏在
しているため、電解グレインのピットが生成しない状
態)が発生しないようにする。これにより、均一な粗面
を得る。 【構成】まず、アルミニウム支持体を粘性率10CP以下
のアルカリ溶液で5g/m2以上エッチング処理する。次
に、硫酸で0.0001g/m2以上エッチング処理する。最後
に、酸性電解液中で電解粗面化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷版用支持体の製造
方法に関するものであり、特に、平版印刷版に適する粗
面化されたマンガンを含有するアルミニウム板からなる
印刷版用支持体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】印刷版用支持体、特に平版印刷版用支持
体としては、アルミニウム板が用いられている。このア
ルミニウム板には、ユーザーの多用化から、不純物が非
常に少ない純アルミニウムに近いもの、マンガンを添加
し純アルミニウムより強度を増加させたもの等、多用な
種類のものがある。特に、マンガンを添加したものは、
強度が大きいので今後使用量が増加していく傾向にあ
る。
【0003】このようなアルミニウム板を平版印刷版用
支持体として使用するには、感光材との適度な接着性と
保水性とを有していることが必要である。したがって、
アルミニウム板の表面は、均一かつ緻密な砂目を有する
ように粗面化処理されている。この粗面化処理は、製版
後、実際に印刷を行ったとき、版材の汚れ性能や、耐刷
性能などに著しい影響を及ばすので、その良否は版材製
造上重要な要素となっている。
【0004】印刷版用アルミニウム支持体の粗面化処理
としては、交流電解粗面化法が一般的に採用されてお
り、電流としては、普通の正弦波交流電流、矩形波等の
特殊交番電流が用いられている。また、この交流電解粗
面化の前処理として、苛性ソーダなどでエッチング処理
して表面層を除くことが一般的であった(特公昭57-169
18号公報等)。
【0005】ところで、苛性ソーダ等によるエッチング
は、一般に3g/m2以上のエッチング量が必要とされてい
るが、3g/m2以上のエッチング量とすると、アルミニウ
ム板の表面が均一にエッチングされず、特に合金成分の
多いアルミニウム板の場合は均一なエッチングが極めて
困難であった。その結果、均一な粗面を形成することが
できなかった。
【0006】そこで、本発明者は、エッチング量を0.01
〜1.0g/m2とし、合金成分の多いアルミニウム支持体で
あっても均一なエッチングを行うことができる方法を提
案した(特開平1−237197号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平1−23
7197号公報で提案した方法は、合金成分の多いアルミニ
ウム支持体の場合であっても、均一なエッングができ大
変好ましいものである。しかし、表面層に偏在する合金
成分、特にCuにより、10m2当たり2〜3個のレンズ型
の未エッチング(合金成分が偏在しているため、電解グ
レインのピットが生成しない状態)が生じ、均一な粗面
を形成することができなかった。
【0008】なお、エッチング量を5g/m2とすると、上
述したレンズ型の未エッチングは消失するが、均一がエ
ッチングができず、したがって均一な粗面を形成するこ
とができないものである。
【0009】本発明は、以上の問題点を解決し、均一な
エッチングを行うことができ、しかも未エッチングが生
じないようにし、均一な粗面を形成できる平版印刷版支
持体の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するめにアルカリ溶液の粘性に注目し、粘性がある
程度以下であると、均一なエッチングを行えかつ未エッ
チングが発生しないことを見出し、本発明を完成させ
た。
【0011】すなわち、本発明は、アルミニウム支持体
を、粘性率10CP以下のアルカリ溶液で5g/m2以上エッ
チング処理し、次に硫酸で0.0001g/m2以上エッチング処
理し、さらに酸性電解液中で電解粗面化処理することを
特徴として構成されている。
【0012】本発明に用いるアルミニウム支持体は、純
度99.5%以上の1050材、Mn含有の3003材等の平版印刷
版支持体に用いることができるアルミニウム材は総て用
いることができるが、合金成分の多いアルミニウム材が
好ましい。
【0013】エッチングは、まず、粘性率10CP以下の
アルカリ溶液で、5g/m2以上エッチング処理を行う。こ
の最初のエッチングは、主として表面層の合金成分編析
を取り除くためのものである。エッチングが5g/m2未満
であると、表面層の合金成分編析が除去されず、またこ
の状態で電解を行うと、合金成分が編析した場所ではピ
ットができず、エッチングが施されず、耐刷不良等が生
じていた。また、粘性率が10CPを超えると、エッチン
グが不均一となり、かつ水洗を行った後でもエッチング
液、例えばNaOHのNaイオンなどが表面から完全に除
去されずに電解性を悪化させるので、粘性率が10CP以
下であることが必要である。
【0014】アルカリ溶液としては、苛性ソーダ、アル
ミン酸ソーダ、苛性カリ、メタ珪酸ソーダ、炭酸ソー
ダ、グルコン酸ソーダ等の溶液があり、苛性ソーダ及び
アルミン酸ソーダが好ましい。
【0015】アルカリ溶液は、濃度が例えば苛性ソーダ
であれば15%以下が、温度が40〜70℃の範囲が好まし
い。また、エッチング時間はできるだけ短時間で行うの
が望ましく、1〜20sec.cの範囲が好ましい。
【0016】次のエッチングは、硫酸で0.0001g/m2以上
エッチング処理を行う。このエッチングは、主として、
アルカリエッチングしたアルミニウム板の表面にはアル
カリに不溶な物質(スマット)が残存するのでこれを除
去すること及び硫酸でエッチングすることにより合金成
分を選択的に溶解させることのためである。硫酸による
エッチングが0.0001g/m2未満であると、特に合金成分の
多いアルミニウム支持体の場合、合金成分の残存する率
が高くなり、均一なピットが生成しなくなる。
【0017】硫酸は濃度が10〜40%、温度が40〜70℃の
範囲が好ましい。また、エッチング時間は、できるだけ
短時間で行うのが望ましく1〜20sec.cの範囲が好まし
い。
【0018】さらに、アルミニウム支持体の表面は、酸
性電解液中で電解粗面化される。この時の電解液は、塩
酸、硝酸またはその混合液が好ましいが、硝酸がより好
ましい。硝酸等の含有量は、好ましくは0.1〜10重量
%、より好ましくは0.3〜3重量%である。また、電解
は交流により行われ、その電流派形は求める砂目の形に
より適宜選択される。
【0019】電解に使用する電気量によって表面の粗面
化状況が異なってくる。1次粗面は、好ましくはピット
深さが0.1〜10μm、ピット径が0.2〜20μmであり、よ
り好ましくはピット深さが2〜4μm、ピット径が0.2
〜20μmである。このようなピットを形成させるには、
特公昭56-19280号公報及び特公昭55-19191号公報に記載
の特殊交番波形を用いるのが好ましい。この1次粗面の
形成により、感光材との適度な接着性と保水性とを保つ
ことができるようになるが、さらに、次の処理を施すこ
とが好ましい。
【0020】1次粗面が形成されたアルミニウム支持体
は、引続き、酸またはアルカリ溶液で処理されることが
好ましい。具体的には、特公昭56-11316号公報に記載さ
れている硫酸の他に、リン酸またはリン酸とクロム酸の
混液が用いられる。また、特公昭48-28123号公報に記載
されている苛性ソーダなどのアルカリ性溶液で軽くデス
マット処理を行って、表面に付着しているスマットを除
去する。アルカリ溶液で付着したスマットを除去する場
合、アルカリに不溶成分が残存することがあるので酸性
溶液(硫酸、リン酸、クロム酸等)により再度デスマッ
トすることが好ましい。
【0021】この後、必要に応じて1次粗面の形成方法
と同様な方法で2字粗面を重ねて形成しても良い。2次
粗面は、好ましくはピット深さが0.1〜1μm、ピット
径が0.1〜5μm、より好ましくはピット深さが0.1〜0.
8μm、ピット径が0.1〜3μmである。2次粗面が形成
されたアルミニウム支持体は、引続き、酸またはアルカ
リ溶液で処理されることが好ましい。具体的には、特公
昭56-11316号公報に記載されている硫酸の他に、リン酸
またはリン酸とクロム酸の混液が用いられる。また、特
公昭48-28123号公報に記載されているような苛性ソーダ
などのアルカリ性溶液で軽くデスマット処理を行って、
表面に付着しているスマットを除去する。アルカリ溶液
で付着したスマットを除去する場合、アルカリに不溶成
分が残存することがあるので酸性溶液(硫酸、リン酸、
クロム酸等)により再度デスマットすることが好まし
い。
【0022】そして、最後の処理として陽極酸化処理を
行う。この陽極酸化処理で形成される酸化皮膜は、0.1
〜10g/m2が好ましく、より好ましくは0.3〜5g/m2であ
る。陽極酸化処理する前にアルカリエッチング、デスマ
ット処理するのが好ましい。
【0023】陽極酸化の処理条件は、使用される電解液
によって種々変化するので一概には決定されないが、一
般的には、電解液の濃度が1〜80重量%、液温5〜70
℃、電流密度0.5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間1
0秒〜5分の範囲が適当である。
【0024】このようにして得られた陽極酸化皮膜を持
つ砂目のアルミニウム支持体は、それ自身安定で親水性
に優れたものであるから、直ちに感光性塗膜を表面に設
けることが出来るが、必要によりさらに表面処理を施す
ことができる。例えば、アルカリ金属珪酸塩によりシリ
ケート層を設けたり、親水性高分子化合物よりなる下塗
層を設けたりすることが出来る。下塗層の塗布量は5〜
150mg/m2が好ましい。
【0025】このように処理したアルミニウム支持体表
面に感光性塗膜を設けて感光性平版印刷版を得る。これ
を印刷に用いるには、画像露光および現像して製版した
後に、印刷機にセットし印刷を開始する。
【0026】
【作用】本発明の平版印刷版支持体の製造方法は、粘性
率10CP以下のアルカリ溶液によるエッチングで均一に
合金成分等を除去し、水洗後硫酸によるエッチングでス
マット及び合金成分を除去し、酸性電解溶液で電解粗面
化処理することにより均一かつ緻密は粗面を形成する。
【0027】
【実施例】
実施例1 JIS 3005材を用い、50℃のNaOH5%、Al 0.5%の苛
性ソーダ溶液で、6g/m2エッチング処理した。なお、苛
性ソーダ溶液の粘性率は5CPであった。
【0028】水洗後、30%、60℃の硫酸で0.05g/m2エッ
チング処理した。そして、水洗後、15g/lの硝酸溶液に
5g/lのアルミニウムイオンを入れ、60Hzの周波数で
陽極電気量が250クーロン/dm2となるように設定し、表
面のスマットを除去し電子顕微鏡写真で観察した。
【0029】その後、20%硫酸中で陽極酸化皮膜を3.0g
/m2設け、水洗し乾燥した。これを基板〔A〕とする。
【0030】比較例1 JIS 3005材を用い、50℃のNaOH30%、A15%の苛性
ソーダ溶液で、6g/m2エッチング処理した。なお、苛性
ソーダ溶液の粘性率は15CPであった。
【0031】水洗後、30%、60℃の硫酸で0.05g/m2エッ
チング処理した。そして、水洗した後、15g/lの硝酸溶
液に5g/lのアルミニウムイオンを入れ、60Hzの周波
数にて陽極電気量が250クーロン/dm2となる様に設定
し、表面のスマットを除去し電子顕微鏡写真で観察し
た。
【0032】その後、20%硫酸中で陽極酸化皮膜を3.0g
/m2設け、水洗し乾燥した。これを基板〔B〕とする。
【0033】比較例2 JIS 3005材を用い、50℃のNaOH30%、A15%の苛性
ソーダ溶液で、1g/m2エッチング処理した。なお、苛性
ソーダ溶液の粘性率は15CPであった。
【0034】水洗後、30%、60℃の硫酸で0.05g/m2エッ
チング処理した。そして、水洗した後、15g/lの硝酸溶
液に5g/lのアルミニウムイオンを入れ、60Hzの周波
数にて陽極電気量が250クーロン/dm2となる様に設定
し、表面のスマットを除去し電子顕微鏡写真で観察し
た。
【0035】その後、20%硫酸中で陽極酸化皮膜を3.0g
/m2設け、水洗し乾燥した。これを基板〔C〕とする。
【0036】このように作成した基板〔A〕〔B〕
〔C〕に、下記組成物を乾燥後の塗布重量が2.5g/m2
なる様に塗布して感光層を設けた。
【0037】 感光液組成 ナフチキノン-1,2-ジアジド-5-スルホニルクロライドとピロガロール、アセト ン樹脂とのエステル化合物(米国特許3,635,709号明細書実施例−1に記載のも の) 0.75g クレゾールノボラック樹脂 2.00g オイルブルー#603(オリエント化学製) 0.04g エチレンジクロライド 16g 2-メトキシエチルアセテート 12g このようにして作成された感光性平版印刷版を真空焼枠
中で、透明ポジチブフイルムを通して1mの距離から3
kwのメタルハライドランプにより、50秒関露光を行った
後、SiO2/Na2Oのモル比が1.74の珪酸ナトリウムの
5.26%水溶液(pH=12.7)で現像したのち、常法の手順
で印刷した。
【0038】なお、印刷機はスプリント25(小森印刷機
社製)を用いた。印刷評価結果、砂目形状およびレンズ
型未エッチング部の数を表1に示す。なお、表中の評価
は下記の通りである。 ◎…非常に良い △…悪い
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明は、均一なエッチングを行うこと
ができ、しかも未エッチングが生じないので、均一な粗
面を形成することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム支持体を、粘性率10CP以
    下のアルカリ溶液で5g/m2以上エッチング処理し、次に
    硫酸で0.0001g/m2以上エッチング処理し、さらに酸性電
    解液中で電解粗面化処理することを特徴とする平版印刷
    版支持体の製造方法
  2. 【請求項2】 アルカリ溶液が苛性ソーダ又はアルミン
    酸ソーダである請求項1に記載の平版印刷版支持体の製
    造方法
JP746891A 1991-01-25 1991-01-25 平版印刷版支持体の製造方法 Pending JPH05270163A (ja)

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