JPH05247638A - スパッタリング用ターゲットおよびその製造方法 - Google Patents
スパッタリング用ターゲットおよびその製造方法Info
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- JPH05247638A JPH05247638A JP4045798A JP4579892A JPH05247638A JP H05247638 A JPH05247638 A JP H05247638A JP 4045798 A JP4045798 A JP 4045798A JP 4579892 A JP4579892 A JP 4579892A JP H05247638 A JPH05247638 A JP H05247638A
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- sputtering target
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Abstract
(57)【要約】
【目的】製造時に塑性加工を施すことができ、かつ透磁
率も小さいスパッタリング用ターゲットを提供する。 【構成】 Cr5〜20重量%、Pt10〜55重量
%、Ni、Taのうち一種また二種を合計1〜15重量
%、およびLa、Ce、Nd、B、Be、Ca、Zr、
Ti、Siのうち一種以上を合計10〜15000重量
ppm含有し、残部Coからなることを特徴とするスパ
ッタリング用ターゲット。
率も小さいスパッタリング用ターゲットを提供する。 【構成】 Cr5〜20重量%、Pt10〜55重量
%、Ni、Taのうち一種また二種を合計1〜15重量
%、およびLa、Ce、Nd、B、Be、Ca、Zr、
Ti、Siのうち一種以上を合計10〜15000重量
ppm含有し、残部Coからなることを特徴とするスパ
ッタリング用ターゲット。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタリング用ター
ゲットに係り、特に、ハードディスク基板上に磁性材料
であるCr-Pt-Co系合金からなる磁気記録膜を形成
する際に好適に用いられるスパッタリング用ターゲット
に関するものである。
ゲットに係り、特に、ハードディスク基板上に磁性材料
であるCr-Pt-Co系合金からなる磁気記録膜を形成
する際に好適に用いられるスパッタリング用ターゲット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の急激な進歩に伴い、記
憶装置の主要部を構成する磁気ディスクに対しては、高
密度記録を行えることが求められている。高密度記録を
行える磁気記録膜としては、Cr-Pt-Co系合金から
なる薄膜が知られている。この磁気記録膜は、Cr5〜
20重量%とPt10〜55%と残部Coからなる合金
からなるターゲットをスパッタリングすることによって
形成できる。このターゲットを用いて形成された磁気記
録膜はPtが多く含有されており保磁力が大きいので、
磁気による高密度記録が可能である。
憶装置の主要部を構成する磁気ディスクに対しては、高
密度記録を行えることが求められている。高密度記録を
行える磁気記録膜としては、Cr-Pt-Co系合金から
なる薄膜が知られている。この磁気記録膜は、Cr5〜
20重量%とPt10〜55%と残部Coからなる合金
からなるターゲットをスパッタリングすることによって
形成できる。このターゲットを用いて形成された磁気記
録膜はPtが多く含有されており保磁力が大きいので、
磁気による高密度記録が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが前記ターゲッ
トは透磁率μが30〜40程度と高いため、マグネトロ
ンスパッタ法で成膜しようとすると、成膜速度を十分上
げられないばかりでなく、薄いターゲットしか使用でき
ずターゲットを頻繁に交換する必要が生じ工業上大きな
障害となっていた。また前述のように透磁率が高いた
め、前記ターゲットに於てはスパッタによりターゲット
の表面が局所的にエロージョンしてしまい、ターゲット
の使用効率が低いと言う問題もあった。
トは透磁率μが30〜40程度と高いため、マグネトロ
ンスパッタ法で成膜しようとすると、成膜速度を十分上
げられないばかりでなく、薄いターゲットしか使用でき
ずターゲットを頻繁に交換する必要が生じ工業上大きな
障害となっていた。また前述のように透磁率が高いた
め、前記ターゲットに於てはスパッタによりターゲット
の表面が局所的にエロージョンしてしまい、ターゲット
の使用効率が低いと言う問題もあった。
【0004】加えて、前記ターゲットをなす合金には保
磁力を高めるためのPtが多量に配合されているため、
熱間、冷間を問わず塑性加工を施すと割れが発生し易
い。このため前記ターゲットでは大面積のものを製造で
きない問題があった。また前記ターゲットを鋳造法で製
造すると、鋳造品内部に存在する鋳造欠陥のために、ス
パッタ中に異状放電が起きたり、形成される膜上に異物
が付着することがあった。
磁力を高めるためのPtが多量に配合されているため、
熱間、冷間を問わず塑性加工を施すと割れが発生し易
い。このため前記ターゲットでは大面積のものを製造で
きない問題があった。また前記ターゲットを鋳造法で製
造すると、鋳造品内部に存在する鋳造欠陥のために、ス
パッタ中に異状放電が起きたり、形成される膜上に異物
が付着することがあった。
【0005】この発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、製造時に塑性加工を施すことができ、かつ透磁率も
小さいスパッタリング用ターゲットを提供することを目
的とする。
で、製造時に塑性加工を施すことができ、かつ透磁率も
小さいスパッタリング用ターゲットを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のスパッタリング
用ターゲットは、Cr5〜20重量%、Pt10〜55
重量%、Ni、Taのうち一種また二種を合計1〜15
重量%、およびLa、Ce、Nd、B、Be、Ca、Z
r、Ti、Siのうち一種以上を合計10〜15000
重量ppm含有し、残部Coからなる合金からなること
を特徴とするものである。
用ターゲットは、Cr5〜20重量%、Pt10〜55
重量%、Ni、Taのうち一種また二種を合計1〜15
重量%、およびLa、Ce、Nd、B、Be、Ca、Z
r、Ti、Siのうち一種以上を合計10〜15000
重量ppm含有し、残部Coからなる合金からなること
を特徴とするものである。
【0007】前記Cr、Ptの配合量が前記範囲を外れ
ると、保磁力の高い薄膜を形成することができない。第
2成分としてのNi、Taを前記範囲で配合すると、こ
のターゲットを製造するために前記成分からなる合金を
鋳造したとき、鋳造組織の結晶粒を微細化でき、鋳造品
を熱間で塑性加工する場合の加工性、および鋳造品を熱
間で塑性加工した後冷間で塑性加工する場合の加工性を
改善できる。La、Ce、Nd等の第3成分を前記範囲
で添加すると前記Ni等と同様、塑性加工性を改善でき
る。その上、これらの成分を加えると、使用済みターゲ
ットを再溶解しても合金中の酸素濃度が上昇しないの
で、この合金を再びターゲット材に利用できる利点があ
る。前記第2成分及び第3成分は形成される膜の保磁力
に影響を与えない。
ると、保磁力の高い薄膜を形成することができない。第
2成分としてのNi、Taを前記範囲で配合すると、こ
のターゲットを製造するために前記成分からなる合金を
鋳造したとき、鋳造組織の結晶粒を微細化でき、鋳造品
を熱間で塑性加工する場合の加工性、および鋳造品を熱
間で塑性加工した後冷間で塑性加工する場合の加工性を
改善できる。La、Ce、Nd等の第3成分を前記範囲
で添加すると前記Ni等と同様、塑性加工性を改善でき
る。その上、これらの成分を加えると、使用済みターゲ
ットを再溶解しても合金中の酸素濃度が上昇しないの
で、この合金を再びターゲット材に利用できる利点があ
る。前記第2成分及び第3成分は形成される膜の保磁力
に影響を与えない。
【0008】このスパッタリング用ターゲットをなす合
金中に不純物として含まれる硫黄を50重量ppm以下
に抑さえると、塑性加工中の割れをより確実に防止でき
る。また炭素の量を100重量ppm以下にすると形成
される膜の保磁力をより向上できる。さらに酸素の量を
200重量ppm以下にした場合も形成される膜の保磁
力を向上できる。
金中に不純物として含まれる硫黄を50重量ppm以下
に抑さえると、塑性加工中の割れをより確実に防止でき
る。また炭素の量を100重量ppm以下にすると形成
される膜の保磁力をより向上できる。さらに酸素の量を
200重量ppm以下にした場合も形成される膜の保磁
力を向上できる。
【0009】請求項2の製造方法は、前記成分からなる
合金を溶解鋳造した後、圧縮率30%以上の熱間塑性加
工を行い、ついで当該合金の再結晶温度より低い温度で
圧縮率5%以上の冷間塑性加工を行ってスパッタリング
用ターゲットを製造することを特徴とする製造方法であ
る。ここで圧縮率とは、次式で定義される。
合金を溶解鋳造した後、圧縮率30%以上の熱間塑性加
工を行い、ついで当該合金の再結晶温度より低い温度で
圧縮率5%以上の冷間塑性加工を行ってスパッタリング
用ターゲットを製造することを特徴とする製造方法であ
る。ここで圧縮率とは、次式で定義される。
【0010】
【数1】
【0011】前記圧縮率30%以上の熱間塑性加工は、
鋳造組織内部の欠陥を除去して、冷間での塑性加工を可
能とするために行なわれる。ここで熱間塑性加工とは、
再結晶温度よりも高い温度で行なわれる塑性加工を意味
する。圧縮率5%以上の冷間塑性加工を行なうと透磁率
を低下させることができる。
鋳造組織内部の欠陥を除去して、冷間での塑性加工を可
能とするために行なわれる。ここで熱間塑性加工とは、
再結晶温度よりも高い温度で行なわれる塑性加工を意味
する。圧縮率5%以上の冷間塑性加工を行なうと透磁率
を低下させることができる。
【0012】
【作用】前述の組成からなるこの発明のスパッタリング
用ターゲットは、製造時に塑性加工を施すことができ
る。そして塑性加工を施すことによって、透磁率を低下
させることができる。また塑性加工によって鋳造欠陥を
消滅させることができる。さらに塑性加工を施すことが
できるので、鋳造品を塑性加工して大面積化を図ること
ができる。請求項2の製造方法において、圧縮率30%
以上の熱間塑性加工は、鋳造組織内部の欠陥を除去し
て、冷間での塑性加工を可能とするために行なわれる。
そして圧縮率5%以上の冷間塑性加工を行なうと透磁率
を低下させることができる。
用ターゲットは、製造時に塑性加工を施すことができ
る。そして塑性加工を施すことによって、透磁率を低下
させることができる。また塑性加工によって鋳造欠陥を
消滅させることができる。さらに塑性加工を施すことが
できるので、鋳造品を塑性加工して大面積化を図ること
ができる。請求項2の製造方法において、圧縮率30%
以上の熱間塑性加工は、鋳造組織内部の欠陥を除去し
て、冷間での塑性加工を可能とするために行なわれる。
そして圧縮率5%以上の冷間塑性加工を行なうと透磁率
を低下させることができる。
【0013】
【実施例】表1に示した各成分を所定の比率となるよう
に計量し、これを真空中またはアルゴンガス雰囲気中で
溶解し、耐熱性の金型に鋳込み、表1に示した組成の板
状インゴットを作成した。ついでこのインゴットをステ
ンレススチール製の金属缶に挿入して、真空下において
密封した。次に、この密封した素材を600℃×1時間
の条件で焼鈍し、ついでインゴットが冷えないうちに2
回圧延を行なった(熱間圧延処理)。この2回の圧延処
理で、インゴットの厚さを圧延前の厚さに対して5%減
少させた(圧縮率5%)。前記焼鈍処理および圧延処理
からなる熱間圧延処理を、一回行なったところで割れが
発生しているか否かをX線を照射して調べた。この調査
結果を表1に示す。表1中○は割れが発生しなかったこ
とを示し、×は割れが発生したことを示す。上記熱間圧
延処理で割れが発生しなかったものについて、表2に示
した圧縮率に達するまで、同様の熱間圧延処理を複数回
施した。次に上記処理が終了したものを、再結晶温度よ
りも低い温度(300℃)で圧延した(冷間圧延処
理)。この冷間圧延処理は、1回で表2に示した圧縮率
となるように行なった。冷間圧延処理後、金属缶を機械
加工で除去し、ついでカラーチェックで割れの有無を検
査した。結果を表2に示す。表2中○は割れが発見され
なかったことを、×は割れが発見されたことを示す。上
記検査で割れの生じなかったものについて加圧成形等に
より圧延素材の形状を矯正する処理を行なった後、切削
加工、ワイヤーカット加工、鏡面研磨加工等の仕上加工
を施しターゲット材の形状に加工した。そしてこのター
ゲット材を銅製の冷却板に半田付けして製品とした。
に計量し、これを真空中またはアルゴンガス雰囲気中で
溶解し、耐熱性の金型に鋳込み、表1に示した組成の板
状インゴットを作成した。ついでこのインゴットをステ
ンレススチール製の金属缶に挿入して、真空下において
密封した。次に、この密封した素材を600℃×1時間
の条件で焼鈍し、ついでインゴットが冷えないうちに2
回圧延を行なった(熱間圧延処理)。この2回の圧延処
理で、インゴットの厚さを圧延前の厚さに対して5%減
少させた(圧縮率5%)。前記焼鈍処理および圧延処理
からなる熱間圧延処理を、一回行なったところで割れが
発生しているか否かをX線を照射して調べた。この調査
結果を表1に示す。表1中○は割れが発生しなかったこ
とを示し、×は割れが発生したことを示す。上記熱間圧
延処理で割れが発生しなかったものについて、表2に示
した圧縮率に達するまで、同様の熱間圧延処理を複数回
施した。次に上記処理が終了したものを、再結晶温度よ
りも低い温度(300℃)で圧延した(冷間圧延処
理)。この冷間圧延処理は、1回で表2に示した圧縮率
となるように行なった。冷間圧延処理後、金属缶を機械
加工で除去し、ついでカラーチェックで割れの有無を検
査した。結果を表2に示す。表2中○は割れが発見され
なかったことを、×は割れが発見されたことを示す。上
記検査で割れの生じなかったものについて加圧成形等に
より圧延素材の形状を矯正する処理を行なった後、切削
加工、ワイヤーカット加工、鏡面研磨加工等の仕上加工
を施しターゲット材の形状に加工した。そしてこのター
ゲット材を銅製の冷却板に半田付けして製品とした。
【0014】以上のようにして組成の異なるターゲット
を各種製作した後、それらの透磁率と、保磁力を測定し
た。なお、透磁率は、製作したターゲット材からサンプ
ルを切り出して測定した。また保磁力は、製作したター
ゲットを通常の条件でスパッタリングしアルミニウム製
基板上に成膜を行なうことによって測定した。
を各種製作した後、それらの透磁率と、保磁力を測定し
た。なお、透磁率は、製作したターゲット材からサンプ
ルを切り出して測定した。また保磁力は、製作したター
ゲットを通常の条件でスパッタリングしアルミニウム製
基板上に成膜を行なうことによって測定した。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】表1、表2の結果から、塑性加工が可能で
かつ透磁率の低いターゲットは、Cr-Pt-Co系合金
にさらにNi、Taのうち一種また二種を合計1〜15
重量%、La、Ce、Nd、B、Be、Ca、Zr、T
i、Siのうち一種以上を合計10〜15000重量p
pmを添加した合金によって製作できることが判る。ま
た、Ni、La等を添加しても、保磁力には影響しない
ことが判る。さらに、冷間圧延を行なうためには、圧縮
率30%以上の熱間圧延処理が必要なこと、そして、熱
間で圧縮率30%以上の塑性加工を行い、ついで当該合
金の再結晶温度より低い温度で圧縮率5%以上の塑性加
工を行うと透磁率の低いターゲットを製造できることが
判る。
かつ透磁率の低いターゲットは、Cr-Pt-Co系合金
にさらにNi、Taのうち一種また二種を合計1〜15
重量%、La、Ce、Nd、B、Be、Ca、Zr、T
i、Siのうち一種以上を合計10〜15000重量p
pmを添加した合金によって製作できることが判る。ま
た、Ni、La等を添加しても、保磁力には影響しない
ことが判る。さらに、冷間圧延を行なうためには、圧縮
率30%以上の熱間圧延処理が必要なこと、そして、熱
間で圧縮率30%以上の塑性加工を行い、ついで当該合
金の再結晶温度より低い温度で圧縮率5%以上の塑性加
工を行うと透磁率の低いターゲットを製造できることが
判る。
【0018】
【発明の効果】前述の組成からなるこの発明のスパッタ
リング用ターゲットは、製造時に塑性加工を施すことが
できる。そして塑性加工を施すことによって、透磁率を
低下させることができる。従ってこの発明のスパッタリ
ング用ターゲットは、マグネトロンスパッタ法によって
成膜する際の成膜速度を十分上げることができる。また
厚いターゲットを使用できるので、ターゲットの交換頻
繁を低くすることができる。加えて本発明のスパッタリ
ング用ターゲットによれば、前述のように透磁率を低く
することができるので、ターゲットの表面の局所的なエ
ロージョンを防止でき、使用効率の高いターゲットとな
る。また本発明のスパッタリング用ターゲットは製造す
る際に塑性加工を施すことによって、鋳造欠陥を消滅さ
せることができる。従ってこの発明のスパッタリング用
ターゲットは、鋳造欠陥に起因する異状放電が起きにく
く、これに伴うパーティクルの発生も少ないものとな
る。さらに本発明のスパッタリング用ターゲットは、製
造時に塑性加工を施すことができるので、鋳造したあと
塑性加工することによって面積の大きなものとすること
ができる。請求項2の製造方法は、前記合金を溶解鋳造
した後、圧縮率30%以上の熱間塑性加工を行い、つい
で前記合金の再結晶温度より低い温度で圧縮率5%以上
の冷間塑性加工を行ってスパッタリング用ターゲットを
製造する方法なので、圧縮率30%以上の熱間塑性加工
により鋳造組織内部の欠陥を除去すると共に冷間での塑
性加工を可能とし、この後圧縮率5%以上の冷間塑性加
工を行なって透磁率を低下させることができる。従って
この請求項2の製造方法によれば、透磁率の低いターゲ
ットを製造することができる。
リング用ターゲットは、製造時に塑性加工を施すことが
できる。そして塑性加工を施すことによって、透磁率を
低下させることができる。従ってこの発明のスパッタリ
ング用ターゲットは、マグネトロンスパッタ法によって
成膜する際の成膜速度を十分上げることができる。また
厚いターゲットを使用できるので、ターゲットの交換頻
繁を低くすることができる。加えて本発明のスパッタリ
ング用ターゲットによれば、前述のように透磁率を低く
することができるので、ターゲットの表面の局所的なエ
ロージョンを防止でき、使用効率の高いターゲットとな
る。また本発明のスパッタリング用ターゲットは製造す
る際に塑性加工を施すことによって、鋳造欠陥を消滅さ
せることができる。従ってこの発明のスパッタリング用
ターゲットは、鋳造欠陥に起因する異状放電が起きにく
く、これに伴うパーティクルの発生も少ないものとな
る。さらに本発明のスパッタリング用ターゲットは、製
造時に塑性加工を施すことができるので、鋳造したあと
塑性加工することによって面積の大きなものとすること
ができる。請求項2の製造方法は、前記合金を溶解鋳造
した後、圧縮率30%以上の熱間塑性加工を行い、つい
で前記合金の再結晶温度より低い温度で圧縮率5%以上
の冷間塑性加工を行ってスパッタリング用ターゲットを
製造する方法なので、圧縮率30%以上の熱間塑性加工
により鋳造組織内部の欠陥を除去すると共に冷間での塑
性加工を可能とし、この後圧縮率5%以上の冷間塑性加
工を行なって透磁率を低下させることができる。従って
この請求項2の製造方法によれば、透磁率の低いターゲ
ットを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22F 1/14 (72)発明者 岸田 邦雄 東京都千代田区岩本町3丁目8番16号 三 菱マテリアル株式会社岩本町オフィス内
Claims (2)
- 【請求項1】Cr5〜20重量%、Pt10〜55重量
%、Ni、Taのうち一種また二種を合計1〜15重量
%、およびLa、Ce、Nd、B、Be、Ca、Zr、
Ti、Siのうち一種以上を合計10〜15000重量
ppm含有し、残部Coからなることを特徴とするスパ
ッタリング用ターゲット。 - 【請求項2】請求項1記載の成分からなる合金を溶解鋳
造した後、圧縮率30%以上の熱間塑性加工を行い、つ
いで前記合金の再結晶温度より低い温度で圧縮率5%以
上の冷間塑性加工を行うことを特徴とするスパッタリン
グ用ターゲットの製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4045798A JPH05247638A (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | スパッタリング用ターゲットおよびその製造方法 |
EP92110704A EP0535314A1 (en) | 1991-08-30 | 1992-06-25 | Platinum-cobalt alloy sputtering target and method for manufacturing same |
US07/903,748 US5282946A (en) | 1991-08-30 | 1992-06-25 | Platinum-cobalt alloy sputtering target and method for manufacturing same |
KR1019920011299A KR950012810B1 (ko) | 1991-08-30 | 1992-06-26 | 백금-코발트계합금 스퍼터링용 타아겟 및 그 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4045798A JPH05247638A (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | スパッタリング用ターゲットおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05247638A true JPH05247638A (ja) | 1993-09-24 |
Family
ID=12729296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4045798A Pending JPH05247638A (ja) | 1991-08-30 | 1992-03-03 | スパッタリング用ターゲットおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05247638A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPH07118818A (ja) * | 1993-10-25 | 1995-05-09 | Kobe Steel Ltd | 難加工性Co合金の低透磁率化方法 |
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JP2007291489A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-11-08 | Mitsubishi Materials Corp | 面内方向比透磁率の低い垂直磁気記録媒体膜形成用スパッタリングターゲットの製造方法 |
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-
1992
- 1992-03-03 JP JP4045798A patent/JPH05247638A/ja active Pending
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