JPH05247420A - 表面保護粘着フィルム - Google Patents

表面保護粘着フィルム

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JPH05247420A
JPH05247420A JP4048275A JP4827592A JPH05247420A JP H05247420 A JPH05247420 A JP H05247420A JP 4048275 A JP4048275 A JP 4048275A JP 4827592 A JP4827592 A JP 4827592A JP H05247420 A JPH05247420 A JP H05247420A
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aqueous dispersion
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adhesive film
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Yasuhisa Fujii
藤井  靖久
Osamu Narimatsu
治 成松
Takashi Hattori
隆史 服部
Kyozo Kurita
恭三 栗田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】アクリル酸エステルを主構成モノマーとする水
性分散体であって、ガラス転移温度及びゲル含有率の異
なる2種の水性分散体を特定の割合で混合し、その他必
要に応じて配合剤を添加した水性分散型粘着剤組成物
を、プラスチックフィルムに塗布乾燥し、粘着剤層を設
けてなる表面保護粘着フィルム。 【効果】特定の水性分散型粘着剤組成物より得られる粘
着剤層が、表面保護粘着フィルムとして必要な基本性能
を有し、しかも、深絞り加工等の高度金属板加工におけ
る浮きの抑制に対して極めて有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレス板、アルミ
板、その他金属板を深絞り加工や多段絞り加工する際、
該金属板表面に仮着させる表面保護粘着フィルムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ステンレス板、アルミ板、カラー鋼板等
の表面保護用にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル等のプラスチックフィルム基材の片面に、粘着
剤層を設けた表面保護粘着フィルムが知られている。一
般に、金属板を軽度に加工する際にも、表面の損傷防止
のため、これらの表面保護粘着フィルムが使用されてい
るが、深絞り加工、多段絞り加工等、高度の金属板加工
に対しては、性能面で満足できる表面保護粘着フィルム
はない。即ち、高度の絞り加工では、加工時に生じる基
材フィルムの応力に、金属板表面への粘着力が耐えきれ
ず、加工直後、或は経時で粘着フィルムが金属板表面よ
り剥離するという問題(一般に”浮き”と称される。)
が発生しやすく、この浮きが、次加工工程において、金
属板表面を傷つける原因となるためである。
【0003】従って、高度の金属板加工においては、金
属板表面に対して、ポリ塩化ビニル系塗料の塗布焼付け
或は、常温における粘着性がない感熱性フィルムの熱融
着等の手段が用いられている。しかしながら、これらの
手段は、仮着作業において、表面保護粘着フィルムに比
べて簡便さに欠けており、高度の金属板加工に使用可能
な表面保護粘着フィルムの開発が切望されている。
【0004】従来より、表面保護粘着フィルムにおける
浮きの発生を抑制するため、基材フィルムに生じた応力
に耐えるだけの金属板表面との接着性を有した粘着剤層
の開発に関する提案も出されているが未だ満足できる水
準には達していない。これらの提案は、金属板表面との
接着性の改良のために粘着付与樹脂等を添加した粘着剤
層、或は、より高分子量または、より高いガラス転移温
度を有する粘着剤層に関するものである。
【0005】しかしながら、前者においては、金属板表
面との剥離強度が高すぎるため、加工処理後、或は仮着
後長期に保存された場合に、表面保護フィルムの再剥離
性が不良となり、実用上不都合であった。また、後者に
おいても、常温における初期粘着力が極めて低いため、
仮着直後に端部の剥がれが生じやすい等、実用上問題が
あった。即ち、高度の金属板加工において浮きの発生を
抑制するためには、表面保護粘着フィルムに必要な基本
性能を犠牲にしなければならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を克服し、高度の金属板加工に適用可
能な表面保護粘着フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために水性分散体が不均一系であることに着
目し、鋭意検討した結果、特定組成の2種類の共重合体
粒子を特定割合で混合した水性分散型粘着剤組成物より
得られる粘着剤層が、表面保護粘着フィルムとして必要
な基本性能を有し、しかも、深絞り加工等の高度金属板
加工における浮きの抑制に対して極めて有効であること
を見い出し、本発明に至った。
【0008】即ち、本発明は、プラスチックフィルムの
片面に粘着剤層を設けてなる表面保護粘着フィルムにお
いて、該粘着剤層が、アクリル酸エステルモノマーを主
構成モノマーとする、ガラス転移温度が、−20℃未満
であり、かつ、ゲル含有率が70重量%以上である共重
合体Aの水性分散体と、ガラス転移温度が−20〜50
℃であり、かつ、ゲル含有率が5〜60重量%である共
重合体Bの水性分散体とを、それぞれの混合割合が、共
重合体Aが30〜95重量%、共重合体Bが70〜5重
量%である水性分散体混合物より得られることを特徴と
する表面保護粘着フィルムである。
【0009】本発明に使用される水性分散体は、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルモノマー、及びそれら
と共重合可能なビニルモノマーを乳化重合して得られる
ものである。(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノ
マーとしては、例えば、メチルアクリレート、メチルメ
タクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレ
ート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレー
ト、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキ
シルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチル
アクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルアクリ
レート、ノニルメタクリレート、ドデシルアクリレー
ト、ドデシルメタクリレートなどが挙げられ、側鎖アル
キル基は直鎖状でも分岐状でも良い。また、上記の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルモノマーは目的に応じ
て2種以上併用しても良い。
【0010】(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノ
マーと共重合可能なビニルモノマーとしては、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマル酸ヒドロキシエチルアクリレート、
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアミノエチ
ルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどが挙
げられる。
【0011】本発明において、これらのビニルモノマー
は、その共重合体のガラス転移温度が所定の値となるよ
う適宜選べばよい。即ち、共重合体Aにおいては、その
ガラス転移温度は、−20℃未満となるようにすべきで
あり、好ましくは−70℃〜−20℃、更に好ましく
は、−60℃〜−30℃である。ガラス転移温度が−2
0℃以上になると常温における初期粘着力が不足し、実
用上問題となる。また、共重合体Bにおいては、そのガ
ラス転移温度が、−20℃〜50℃となるようにすべき
であり、好ましくは−20℃〜40℃、更に好ましく
は、−10℃〜30℃である。ガラス転移温度が50℃
を越えると常温における初期粘着力が不足し、−20℃
に満たないと、浮きの抑制が達成されない。
【0012】更に、本発明に使用される共重合体のゲル
含有率の制御は、上記ビニルモノマー混合物に対して、
架橋性モノマー或いは連鎖移動剤を適当量添加し、乳化
重合を行なうのが最も簡便である。架橋性モノマーとし
てはジビニルベンゼン、ポリエチレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレートのような多官能性モノ
マーや、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレートのような内部架橋モノマーが挙げら
れる。また、連鎖移動剤としては、メタノール、エタノ
ール等の低級アルコール、四塩化炭素、ニトロベンゼ
ン、チオグリコール酸、チオグリコール−2−エチルヘ
キシレート、ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプ
タン、ラウリルジスルフィド等が挙げられる。
【0013】本発明に使用される共重合体のゲル含有率
において、共重合体Aは、70重量%以上でなければな
らない。好ましくは、80重量%以上である。70重量
%に満たないと再剥離性が不良となり、実用上問題であ
る。また、共重合体Bは、5〜60重量%でなければな
らない。好ましくは、10〜50重量%である。5重量
%未満では、浮きの抑制、良好な再剥離性が達成され
ず、60重量%を越えると初期粘着性が不足する。
【0014】本発明に使用される水性分散体を得るため
の乳化重合方法は、特に限定されるものではないが、水
性分散体の粒子径を特定することにより、本発明の効果
がより発揮されるため、従来より公知のシード重合方法
により粒子径を制御することが好ましい。水性分散体粒
子の平均粒子径は、0.01μm〜3μmが好ましい。
平均粒子径が、著しく小さいと水性分散体の粘度が極め
て高くなり、取扱上不都合であり、著しく大きいと粒子
の安定性が不良となり、製造、保存上問題である。本発
明の効果をより発揮するためには、共重合体Bの平均粒
子径が共重合体Aの平均粒子径より、大きいことが好ま
しく、更に好ましくは共重合体Bの平均粒子径が共重合
体Aの平均粒子径の2倍以上とすることである。
【0015】本発明に使用される水性分散体混合物の混
合割合は、共重合体Aの混合割合が30〜95重量%、
共重合体Bの混合割合が70〜5重量%でなければ本発
明の効果が発揮されない。好ましくは、共重合体Aの混
合割合が40〜90重量%、共重合体Bの混合割合が6
0〜10重量%であり、更に好ましくは、共重合体Aの
混合割合が50〜80重量%、共重合体Bの混合割合が
50〜20重量%である。共重合体Aの混合割合が30
重量%未満では、常温における初期粘着力が不足し、9
5重量%を越えると、浮きに対する抑制効果が発揮され
ない。
【0016】本発明においては、上記の方法にて得られ
る水性分散体を直接、粘着剤組成物として使用可能であ
るが、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の各種
外部架橋剤、粘着付与剤も、配合することができる。ま
た、必要に応じて増粘剤、造膜助剤、消泡剤等を配合し
てもよい。
【0017】本発明に使用されるプラスチックフィルム
は、ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレン系フィル
ム、ポリ塩化ビニル系フィルム等が挙げられ、厚さは、
用途によって異なるが厚さ30〜150μmが好まし
い。
【0018】本発明の表面保護フィルムの製造は、上記
の水性分散体粘着剤組成物を、周知の方法により、プラ
スチックフィルムの片面に、塗布乾燥し、粘着剤層を設
けることによって得られる。
【0019】本発明によれば従来技術では不可能であっ
た、即ち、深絞り加工、多段絞り加工等、高度の金属板
加工に適用可能であり、かつ優れた基本性能を有する表
面保護粘着フィルムを得ることができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、以下において、部は、重量部を、%は重量%
を示す。また、共重合体粒子の平均粒子径、共重合体の
ガラス転移温度、ゲル含有率測定及び表面保護粘着フィ
ルムの性能評価は下記の方法にて行なった。
【0021】<平均粒子径>サブミクロン粒子アナライ
ザーN4SB型(コールターエレクトロニック社製)を
用いて測定を行った。
【0022】<ガラス転移温度>常法により示差走査熱
量計を用いて−150℃から昇温速度10℃/分で測定
を行った。
【0023】<ゲル含有率>濾紙に水性分散体2gを含
浸したものを、常温減圧下で乾燥した後、トルエン10
0mlに24時間浸漬する。浸漬後、共重合体の可溶分
を含むトルエン溶液を溶媒留去し、下式〔数1〕
【0024】
【数1】 によりゲル含有率を求めた。 減圧乾燥後の濾紙+共重合体(水性分散体中の不揮発分)の重量 : A トルエン留去後の残査(共重合体中のトルエン可溶分)の重量 : B 濾紙の重量 : C
【0025】<絞り加工性>23℃の雰囲気下におい
て、表面保護粘着フィルムを厚さ0.6mmのSUS3
04BA仕上げ板にラミネーター(圧力1kg/c
2)で貼り合わせ、24時間放置した後、直径80m
mの円形に打ち抜き、図1に示す加工方法で、絞り加工
試験を行った。図1において、ポンチ底部の形状は、丸
み半径3Rは、3mm、ポンチ直径は、35mmであ
り、ダイス孔直径37mm、ダイス肩半径3Rは、3m
mである。また、絞り深さは、12mm、絞り速度は、
5mm/分で絞り加工を実施した。評価は、絞り加工
後、フランジ部(A部)に発生した浮きの長さが中心に
向かって3mmに達するまでの時間を測定した。
【0026】<粘着力>23℃の雰囲気下において、表
面保護フィルムをSUS304鏡面仕上げ板にラミネー
ター(圧力1kg/cm2)で貼り合わせ、所定の条件
に放置した後、剥離角180゜、速度300mm/分で
引き剥した時の応力を測定し、フィルム巾25mmに換
算した。
【0027】初期粘着力 :23℃,30分間放置後測
定 加熱後粘着力:60℃,7日間放置後測定
【0028】製造例1 温度計、攪はん機、窒素導入管及び還流冷却管を備えた
反応器内に、イオン交換水500部、過硫酸カリウム
1.5部、及びラウリル硫酸ナトリウム1.2部を仕込
み、窒素雰囲気下で70℃に加温した後、アクリル酸ブ
チル89%、アクリロニトリル4%、メタクリル酸2
%、エチレングリコールジメタクリレート5%からなる
モノマー混合物500部を5時間で連続添加し、更に、
75℃で3時間保持することにより、平均粒子径が0.
15μm、ガラス転移温度が−41℃、ゲル含有率が9
2%である水性分散体1を得た。
【0029】製造例2 製造例1において、モノマーの組成をアクリル酸ブチル
91%、アクリロニトリル4%、メタクリル酸2%、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート3%とし、更に、モノマ
ー混合物500部に対し、n−ドデシルメルカプタン
1.5部を添加する変更を加えることにより、平均粒子
径が0.17μm、ガラス転移温度が−45℃、ゲル含
有率が40%である水性分散体2を得た。
【0030】製造例3 製造例1において、ラウリル硫酸ナトリウムを0.8部
にする変更を加えることにより、平均粒子径が0.35
μm、ガラス転移温度が−42℃、ゲル含有率が85%
である水性分散体3を得た。
【0031】製造例4 製造例1において、ラウリル硫酸ナトリウムを0.4
部、モノマーの組成をアクリル酸ブチル55%、メタク
リル酸メチル20%、スチレン20%、アクリル酸2
%、ヒドロキシエチルメタクリレート3%とし、更に、
モノマー混合物500部に対し、t−ドデシルメルカプ
タン3.5部を添加する変更を加えることにより、平均
粒子径が0.67μm、ガラス転移温度が1℃、ゲル含
有率が23%である水性分散体4を得た。
【0032】製造例5 製造例4において、モノマーの組成をアクリル酸ブチル
55%、メタクリル酸メチル20%、スチレン17%、
アクリル酸2%、ヒドロキシエチルメタクリレート3
%、ジビニルベンゼン3%とし、更に、t−ドデシルメ
ルカプタンを添加しない変更を加えることにより、平均
粒子径が0.65μm、ガラス転移温度が5℃、ゲル含
有率が85%である水性分散体5を得た。
【0033】製造例6 製造例4において、ラウリル硫酸ナトリウムを1.5部
にする変更を加えることにより、平均粒子径が0.15
μm、ガラス転移温度が5℃、ゲル含有率が35%であ
る水性分散体6を得た。
【0034】製造例7 製造例1において、ラウリル硫酸ナトリウムを0.2
部、モノマーの組成をアクリル酸2エチルヘキシル30
%、アクリル酸メチル10%、メタクリル酸メチル35
%、スチレン20%、アクリル酸3%、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート2%とし、更に、モノマー混合物50
0部に対し、t−ドデシルメルカプタン5.0部を添加
する変更を加えることにより、平均粒子径が0.70μ
m、ガラス転移温度が21℃、ゲル含有率が15%であ
る水性分散体7を得た。
【0035】製造例8 製造例1において、モノマーの組成をアクリル酸2エチ
ルヘキシル65%、メタクリル酸メチル10%、酢酸ビ
ニル15%、メタクリル酸2%、ヒドロキシエチルメタ
クリレート3%、アクリルアミド2%、グリシジルメタ
クリレート3%にする変更を加えることにより、平均粒
子径が0.12μm、ガラス転移温度が−32℃、ゲル
含有率が91%である水性分散体8を得た。
【0036】製造例9 製造例1において、ラウリル硫酸ナトリウムを0.2
部、モノマーの組成をアクリロニトリル30%、メタク
リル酸メチル30%、アクリル酸メチル30%、メタク
リル酸5%、ヒドロキシエチルメタクリレート5%と
し、更に、モノマー混合物500部に対し、n−オクチ
ルメルカプタン4.0部を添加する変更を加えることに
より、平均粒子径が0.85μm、ガラス転移温度が7
1℃、ゲル含有率が23%である水性分散体9を得た。
【0037】製造例10 製造例1において、ラウリル硫酸ナトリウムを0.4
部、モノマーの組成をアクリル酸ブチル55%、メタク
リル酸メチル20%、スチレン20%、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート5%とし、更に、モノマー混合物50
0部に対し、t−ドデシルメルカプタン5.0部を添加
する変更を加えることにより、平均粒子径が0.73μ
m、ガラス転移温度が−1℃、ゲル含有率が3%である
水性分散体10を得た。
【0038】製造例11 製造例1において、モノマーの組成をアクリル酸ブチル
67%、メタクリル酸メチル20%、アクリロニトリル
10%、アクリル酸1%、N−メチロールアクリルアミ
ド2%とする変更を加えることにより、平均粒子径が
0.20μm、ガラス転移温度が−17℃、ゲル含有率
が91%である水性分散体11を得た。
【0039】実施例1 上記、製造例で得られた水性分散体1と水性分散体4と
を、共重合体の重量比が60:40となるように混合
し、この水性分散型粘着剤組成物を、片面にコロナ放電
処理を施したポリエチレンフィルム(厚さ50μm、密
度0.92、メルトインデックス8.0)の処理面に、
乾燥後の厚みが10μmとなるように、リバースロール
コーターを用いて塗布乾燥し、表面保護粘着フィルムを
得た。性能評価結果を〔表1〕に示す。
【0040】実施例2 水性分散体8と水性分散体7とを、共重合体の重量比が
70:30となるように混合し、更に、この水性分散体
混合物100部に対し架橋剤として、トリメチロールプ
ロパンポリグリシジルエーテル1部を配合した水性分散
型粘着剤組成物から、実施例1と同様にして得られた表
面保護粘着フィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕
に示す。
【0041】実施例3 水性分散体1と水性分散体6とを、共重合体の重量比が
60:40となるように混合した水性分散型粘着剤組成
物から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着フ
ィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0042】実施例4 水性分散体3と水性分散体6とを、共重合体の重量比が
60:40となるように混合した水性分散型粘着剤組成
物から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着フ
ィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0043】実施例5 水性分散体1と水性分散体4とを、共重合体の重量比が
90:10となるように混合した水性分散型粘着剤組成
物から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着フ
ィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0044】実施例6 水性分散体1と水性分散体4とを、共重合体の重量比が
35:65となるように混合した水性分散型粘着剤組成
物から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着フ
ィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0045】比較例1 水性分散体1と水性分散体4とを、共重合体の重量比が
97:3となるように混合した水性分散型粘着剤組成物
から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着フィ
ルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0046】比較例2 水性分散体1と水性分散体4とを、共重合体の重量比が
20:80となるように混合した水性分散型粘着剤組成
物から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着フ
ィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0047】比較例3 水性分散体8と水性分散体9とを、共重合体の重量比が
70:30となるように混合し、更に、この水性分散体
混合物100部に対し架橋剤として、トリメチロールプ
ロパンポリグリシジルエーテル1部を配合した水性分散
型粘着剤組成物から、実施例1と同様にして得られた表
面保護粘着フィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕
に示す。
【0048】比較例4 水性分散体11と水性分散体7とを、共重合体の重量比
が70:30となるように混合し、更に、この水性分散
体混合物100部に対し架橋剤として、トリメチロール
プロパンポリグリシジルエーテル1部を配合した水性分
散型粘着剤組成物から、実施例1と同様にして得られた
表面保護粘着フィルムの性能を評価した。結果を〔表
1〕に示す。
【0049】比較例5 水性分散体1と水性分散体5とを、共重合体の重量比が
60:40となるように混合した水性分散型粘着剤組成
物から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着フ
ィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0050】比較例6 水性分散体2と水性分散体4とを、共重合体の重量比が
60:40となるように混合した水性分散型粘着剤組成
物から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着フ
ィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0051】比較例7 水性分散体1と水性分散体10とを、共重合体の重量比
が60:40となるように混合した水性分散型粘着剤組
成物から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着
フィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0052】比較例8 水性分散体1と水性分散体11とを、共重合体の重量比
が60:40となるように混合した水性分散型粘着剤組
成物から、実施例1と同様にして得られた表面保護粘着
フィルムの性能を評価した。結果を〔表1〕に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、優れた基本性能を有
し、高度な金属板加工に適用可能である表面保護粘着フ
ィルムが得られる。即ち、本発明の範囲外である比較例
1、5は、粘着力の経時変化は、少ないが、絞り加工性
が不良である。また、比較例2、3、4は、初期粘着力
が著しく低く実用的でない。更に、比較例6、7、8
は、加熱経時での粘着力上昇が大きく、絞り加工性も不
良である。これに対し、本発明の実施例1、2、3、
4、5、6は粘着力の経時変化が少なく、絞り加工性に
も、優れている。従って、本発明は、基本性能、絞り加
工性、共に、優れた高性能な絞り加工用表面保護用粘着
フィルムを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、絞り加工性の評価を行うエレクセン試験装
置の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・試料である表面保護粘着シート 2・・・被着体として例示のステンレス板 A・・・絞り加工後、最初に浮きが発生する部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 恭三 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムの片面に粘着剤層
    を設けてなる表面保護粘着フィルムにおいて、該粘着剤
    層が、アクリル酸エステルモノマーを主構成モノマーと
    する、ガラス転移温度が、−20℃未満であり、かつ、
    ゲル含有率が70重量%以上である共重合体Aの水性分
    散体と、ガラス転移温度が−20〜50℃であり、か
    つ、ゲル含有率が5〜60重量%である共重合体Bの水
    性分散体とを、それぞれの混合割合が、共重合体Aが3
    0〜95重量%、共重合体Bが70〜5重量%である水
    性分散体混合物より得られることを特徴とする表面保護
    粘着フィルム。
  2. 【請求項2】 水性分散体中における共重合体A、共重
    合体Bの平均粒子径が、0.01〜3μmの範囲にあ
    り、更に共重合体Bの平均粒子径が共重合体Aの平均粒
    子径より、大である請求項1記載の表面保護粘着フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 水性分散体中における共重合体A、共重
    合体Bの平均粒子径が、0.01〜3μmの範囲にあ
    り、更に共重合体Bの平均粒子径が共重合体Aの平均粒
    子径の2倍以上である請求項1記載の表面保護粘着フィ
    ルム。
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