JPH07150125A - 水系感圧性接着剤組成物 - Google Patents
水系感圧性接着剤組成物Info
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- JPH07150125A JPH07150125A JP5302587A JP30258793A JPH07150125A JP H07150125 A JPH07150125 A JP H07150125A JP 5302587 A JP5302587 A JP 5302587A JP 30258793 A JP30258793 A JP 30258793A JP H07150125 A JPH07150125 A JP H07150125A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 フィルムでラミネートされてない紙をベース
とする剥離紙の場合でもカス切れを起こさず、優れた剥
離性を発現し、且つ、良好な接着性と保持力を有する粘
着ラベル・シールのような粘着加工製品の製造を可能と
する（メタ）アクリル酸エステル系共重合体エマルジョ
ンを主成分とする水系感圧性接着剤組成物を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 （ａ）アルキル基の炭素数が４〜１４の（メ
タ）アクリル酸アルキルエステルと、（ｂ）α、β−不
飽和カルボン酸と、（ｃ）１分子中に２個以上の重合性
二重結合を有する多官能性モノマーと、（ｄ）Ｎ−ビニ
ルピロリドン、アクリロイルモルホリン、Ｎ−イソプロ
ピルアクリルアミド及びＮ−ビニルカプロラクタムから
なる群から選ばれる１種もしくは２種以上の共重合性モ
ノマーとを共重合して得られる（メタ）アクリル酸エス
テル系共重合体エマルジョンであって、モノマー全量
中、（ｂ）成分が０．０５〜０．５重量％の範囲にあ
り、且つ、（ｄ）成分が１〜１０重量％の範囲にあるこ
とを特徴とする水系感圧性接着剤組成物。
とする剥離紙の場合でもカス切れを起こさず、優れた剥
離性を発現し、且つ、良好な接着性と保持力を有する粘
着ラベル・シールのような粘着加工製品の製造を可能と
する（メタ）アクリル酸エステル系共重合体エマルジョ
ンを主成分とする水系感圧性接着剤組成物を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 （ａ）アルキル基の炭素数が４〜１４の（メ
タ）アクリル酸アルキルエステルと、（ｂ）α、β−不
飽和カルボン酸と、（ｃ）１分子中に２個以上の重合性
二重結合を有する多官能性モノマーと、（ｄ）Ｎ−ビニ
ルピロリドン、アクリロイルモルホリン、Ｎ−イソプロ
ピルアクリルアミド及びＮ−ビニルカプロラクタムから
なる群から選ばれる１種もしくは２種以上の共重合性モ
ノマーとを共重合して得られる（メタ）アクリル酸エス
テル系共重合体エマルジョンであって、モノマー全量
中、（ｂ）成分が０．０５〜０．５重量％の範囲にあ
り、且つ、（ｄ）成分が１〜１０重量％の範囲にあるこ
とを特徴とする水系感圧性接着剤組成物。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば粘着ラベル・シ
ールのような粘着加工製品に好適に使用される水系感圧
性接着剤組成物に関する。
ールのような粘着加工製品に好適に使用される水系感圧
性接着剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、粘着ラベル・シールのような粘着
加工製品用の感圧性接着剤としては、天然ゴム、合成ゴ
ムなどを主成分とするゴム系感圧性接着剤や、アクリル
系共重合体をベースポリマーとするアクリル系感圧性接
着剤などが使用されている。
加工製品用の感圧性接着剤としては、天然ゴム、合成ゴ
ムなどを主成分とするゴム系感圧性接着剤や、アクリル
系共重合体をベースポリマーとするアクリル系感圧性接
着剤などが使用されている。
【０００３】後者のアクリル系感圧性接着剤は、アクリ
ル系共重合体の成分モノマーを選択することによって感
圧接着特性を巾広く調整できる利点を有しており多用さ
れている。例えば、粘着ラベル・シールのような粘着加
工製品に優れた接着性と良好な裁断加工性を付与するア
クリル系感圧性接着剤として、（メタ）アクリル酸アル
キルエステルとアクリル酸及び酢酸ビニルとを主成分と
する（メタ）アクリル酸アルキルエステル系共重合体エ
マルジョンが提案されている（特公平５−１３１４号公
報）が、この感圧性接着剤の場合、ポリエチレンラミネ
ート紙のようなフィルムラミネート紙をベースとする剥
離紙からの剥離性と裁断加工性は良好であるが、例え
ば、グラシン紙、クレーコート紙のようなフィルムをラ
ミネートしていない紙をベースとする剥離紙に対しては
密着性が強すぎるため剥離性が悪く、粘着ラベル・シー
ルのような粘着加工製品を所望の形状に裁断し、不要部
分を剥離紙から巻き上げにより剥離する時、不要部分が
途中で破れる現象（以下、「カス切れ」と記す）が生
じ、作業を途中で中断しなければならないという問題が
発生する。
ル系共重合体の成分モノマーを選択することによって感
圧接着特性を巾広く調整できる利点を有しており多用さ
れている。例えば、粘着ラベル・シールのような粘着加
工製品に優れた接着性と良好な裁断加工性を付与するア
クリル系感圧性接着剤として、（メタ）アクリル酸アル
キルエステルとアクリル酸及び酢酸ビニルとを主成分と
する（メタ）アクリル酸アルキルエステル系共重合体エ
マルジョンが提案されている（特公平５−１３１４号公
報）が、この感圧性接着剤の場合、ポリエチレンラミネ
ート紙のようなフィルムラミネート紙をベースとする剥
離紙からの剥離性と裁断加工性は良好であるが、例え
ば、グラシン紙、クレーコート紙のようなフィルムをラ
ミネートしていない紙をベースとする剥離紙に対しては
密着性が強すぎるため剥離性が悪く、粘着ラベル・シー
ルのような粘着加工製品を所望の形状に裁断し、不要部
分を剥離紙から巻き上げにより剥離する時、不要部分が
途中で破れる現象（以下、「カス切れ」と記す）が生
じ、作業を途中で中断しなければならないという問題が
発生する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑み、フィルムでラミネートされてない紙をベースとす
る剥離紙の場合でもカス切れを起こさず、優れた剥離性
を発現し、且つ、良好な接着性と保持力を有する粘着ラ
ベル・シールのような粘着加工製品の製造を可能とする
（メタ）アクリル酸エステル系共重合体エマルジョンを
主成分とする水系感圧性接着剤組成物を提供することを
目的とする。
鑑み、フィルムでラミネートされてない紙をベースとす
る剥離紙の場合でもカス切れを起こさず、優れた剥離性
を発現し、且つ、良好な接着性と保持力を有する粘着ラ
ベル・シールのような粘着加工製品の製造を可能とする
（メタ）アクリル酸エステル系共重合体エマルジョンを
主成分とする水系感圧性接着剤組成物を提供することを
目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の水系感圧性接着
剤組成物は、（ａ）アルキル基の炭素数が４〜１４の
（メタ）アクリル酸アルキルエステルと、（ｂ）α、β
−不飽和カルボン酸と、（ｃ）１分子中に２個以上の重
合性二重結合を有する多官能性モノマーと、（ｄ）Ｎ−
ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、 Ｎ−イ
ソプロピルアクリルアミド及びＮ−ビニルカプロラクタ
ムからなる群から選ばれる１種もしくは２種以上の共重
合性モノマーを共重合して得られる（メタ）アクリル酸
エステル系共重合体エマルジョンであって、モノマー全
量中、（ｂ）成分が０．０５〜０．５重量％の範囲にあ
り、且つ、（ｄ）成分が１〜１０重量％の範囲にあるこ
とを特徴とし、そのことにより上記目的が達成される。
剤組成物は、（ａ）アルキル基の炭素数が４〜１４の
（メタ）アクリル酸アルキルエステルと、（ｂ）α、β
−不飽和カルボン酸と、（ｃ）１分子中に２個以上の重
合性二重結合を有する多官能性モノマーと、（ｄ）Ｎ−
ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、 Ｎ−イ
ソプロピルアクリルアミド及びＮ−ビニルカプロラクタ
ムからなる群から選ばれる１種もしくは２種以上の共重
合性モノマーを共重合して得られる（メタ）アクリル酸
エステル系共重合体エマルジョンであって、モノマー全
量中、（ｂ）成分が０．０５〜０．５重量％の範囲にあ
り、且つ、（ｄ）成分が１〜１０重量％の範囲にあるこ
とを特徴とし、そのことにより上記目的が達成される。
【０００６】本発明において、（ａ）成分である炭素数
が４〜１４の（メタ）アクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えば、ブチル（メタ）アクリレート、２−エチ
ルヘキシル（メタ）アクリレート、ラウリル（メタ）ア
クリレート、テトラデシル（メタ）アクリレートなどが
挙げられる。
が４〜１４の（メタ）アクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えば、ブチル（メタ）アクリレート、２−エチ
ルヘキシル（メタ）アクリレート、ラウリル（メタ）ア
クリレート、テトラデシル（メタ）アクリレートなどが
挙げられる。
【０００７】本発明において、（ｂ）成分であるα、β
−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メ
タアクリル酸などが挙げられる。
−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メ
タアクリル酸などが挙げられる。
【０００８】本発明において、（ｃ）成分である１分子
中に２個以上の重合性二重結合を有する多官能性モノマ
ーとしては、例えば、エチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレートなどが挙
げられる。
中に２個以上の重合性二重結合を有する多官能性モノマ
ーとしては、例えば、エチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレートなどが挙
げられる。
【０００９】本発明において、（ｄ）成分である共重合
性モノマーとは、Ｎ−ビニルピロリドン、アクリロイル
モルホリン、Ｎ−イソプロピルアクリルアミド及びＮ−
ビニルカプロラクタムからなる群から選ばれる１種もし
くは２種以上の共重合性モノマーを言う。
性モノマーとは、Ｎ−ビニルピロリドン、アクリロイル
モルホリン、Ｎ−イソプロピルアクリルアミド及びＮ−
ビニルカプロラクタムからなる群から選ばれる１種もし
くは２種以上の共重合性モノマーを言う。
【００１０】尚、本発明においては、上記４成分以外
に、メチル（メタ）アクリレート、エチル（メタ）アク
リレート、酢酸ビニル、２−ヒドロキシエチル（メタ）
アクリレート、スチレン等のエチレン性不飽和モノマー
の一種もしくは二種以上を共重合成分として含有させて
もよい。
に、メチル（メタ）アクリレート、エチル（メタ）アク
リレート、酢酸ビニル、２−ヒドロキシエチル（メタ）
アクリレート、スチレン等のエチレン性不飽和モノマー
の一種もしくは二種以上を共重合成分として含有させて
もよい。
【００１１】本発明においては、モノマー全量中、前記
（ｂ）成分の量が０．０５〜０．５重量％の範囲にある
ことが必要であり、且つ、前記（ｄ）成分の量が１〜１
０重量％の範囲にあることが必要である。
（ｂ）成分の量が０．０５〜０．５重量％の範囲にある
ことが必要であり、且つ、前記（ｄ）成分の量が１〜１
０重量％の範囲にあることが必要である。
【００１２】モノマー全量中に占める（ｄ）成分の量が
１〜１０重量％の範囲にあっても、モノマー全量中に占
める（ｂ）成分の量が０．０５重量％未満であると、感
圧性接着剤組成物の凝集力が低くなり、得られる粘着加
工製品の保持力が悪くなるので実用性に欠ける。逆に、
（ｂ）成分の量が０．５重量％を超えると、感圧性接着
剤組成物の接着力が強くなり過ぎ剥離紙からの剥離性が
悪くなるので本発明の目的を達成出来ない。
１〜１０重量％の範囲にあっても、モノマー全量中に占
める（ｂ）成分の量が０．０５重量％未満であると、感
圧性接着剤組成物の凝集力が低くなり、得られる粘着加
工製品の保持力が悪くなるので実用性に欠ける。逆に、
（ｂ）成分の量が０．５重量％を超えると、感圧性接着
剤組成物の接着力が強くなり過ぎ剥離紙からの剥離性が
悪くなるので本発明の目的を達成出来ない。
【００１３】又、モノマー全量中に占める（ｂ）成分の
量が０．０５〜０．５重量％の範囲にあっても、モノマ
ー全量中に占める（ｄ）成分の量が１重量％未満である
と、感圧性接着剤組成物の接着力が強くなり過ぎ剥離紙
からの剥離性が悪くなるので本発明の目的を達成出来な
い。逆に、（ｄ）成分の量が１０重量％を超えると、乳
化重合中に多量の凝集物が生成し安定なエマルジョンが
得られない。
量が０．０５〜０．５重量％の範囲にあっても、モノマ
ー全量中に占める（ｄ）成分の量が１重量％未満である
と、感圧性接着剤組成物の接着力が強くなり過ぎ剥離紙
からの剥離性が悪くなるので本発明の目的を達成出来な
い。逆に、（ｄ）成分の量が１０重量％を超えると、乳
化重合中に多量の凝集物が生成し安定なエマルジョンが
得られない。
【００１４】本発明の水系感圧性接着剤組成物を構成す
る（メタ）アクリル酸エステル系共重合体エマルジョン
の製造は、特別な方法によるものではなく、前記
（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）の４成分をアルキルメ
ルカプタンのような分子量調整剤、過硫酸塩や無機系過
酸化物のような重合開始剤等と共に通常の方法により乳
化重合することにより得られる。
る（メタ）アクリル酸エステル系共重合体エマルジョン
の製造は、特別な方法によるものではなく、前記
（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）の４成分をアルキルメ
ルカプタンのような分子量調整剤、過硫酸塩や無機系過
酸化物のような重合開始剤等と共に通常の方法により乳
化重合することにより得られる。
【００１５】又、本発明の水系感圧性接着剤組成物に
は、必要に応じて、感圧性接着剤に一般的に用いられる
可塑剤、粘着付与剤、増粘剤、顔料、染料、分散剤、消
泡剤、防腐剤、ＰＨ調整剤などを常法により配合するこ
とができる。
は、必要に応じて、感圧性接着剤に一般的に用いられる
可塑剤、粘着付与剤、増粘剤、顔料、染料、分散剤、消
泡剤、防腐剤、ＰＨ調整剤などを常法により配合するこ
とができる。
【００１６】本発明により得られる水系感圧性接着剤組
成物を用いて粘着ラベル・シールのような粘着加工製品
を作成する方法は、特別なものではなく、水系感圧性接
着剤組成物を粘着加工製品用の各種基材または剥離紙に
乾燥後の膜厚が１０〜１００μｍ程度になるように塗工
し、基材に塗工した場合は剥離紙と、又、剥離紙に塗工
した場合は基材と貼り合わせることにより所望の粘着加
工製品を得ることが出来る。
成物を用いて粘着ラベル・シールのような粘着加工製品
を作成する方法は、特別なものではなく、水系感圧性接
着剤組成物を粘着加工製品用の各種基材または剥離紙に
乾燥後の膜厚が１０〜１００μｍ程度になるように塗工
し、基材に塗工した場合は剥離紙と、又、剥離紙に塗工
した場合は基材と貼り合わせることにより所望の粘着加
工製品を得ることが出来る。
【００１７】
【作用】本発明により得られる水系感圧性接着剤組成物
は、（ａ）アルキル基の炭素数が４〜１４の（メタ）ア
クリル酸アルキルエステルと、（ｂ）α，β−不飽和カ
ルボン酸と、（ｃ）１分子中に２個以上の重合性二重結
合を有する多官能性モノマーと、（ｄ）Ｎ−ビニルピロ
リドン、アクリロイルモルホリン、Ｎ−イソプロピルア
クリルアミド及びＮ−ビニルカプロラクタムからなる群
から選ばれる１種もしくは２種以上の共重合性モノマー
とを乳化重合して得られる（メタ）アクリル酸エステル
系共重合体エマルジョンから成り、モノマー全量中の
（ｂ）成分の量が０．０５〜０．５重量％の範囲にあ
り、且つ、（ｄ）成分の量が１〜１０重量％の範囲にあ
るので、接着力と凝集力のバランスが良く、グラシン
紙、クレーコート紙のようなフィルムでラミネートされ
てない紙をベースとする剥離紙からの剥離性に優れ、カ
ス切れも発生しないものである。
は、（ａ）アルキル基の炭素数が４〜１４の（メタ）ア
クリル酸アルキルエステルと、（ｂ）α，β−不飽和カ
ルボン酸と、（ｃ）１分子中に２個以上の重合性二重結
合を有する多官能性モノマーと、（ｄ）Ｎ−ビニルピロ
リドン、アクリロイルモルホリン、Ｎ−イソプロピルア
クリルアミド及びＮ−ビニルカプロラクタムからなる群
から選ばれる１種もしくは２種以上の共重合性モノマー
とを乳化重合して得られる（メタ）アクリル酸エステル
系共重合体エマルジョンから成り、モノマー全量中の
（ｂ）成分の量が０．０５〜０．５重量％の範囲にあ
り、且つ、（ｄ）成分の量が１〜１０重量％の範囲にあ
るので、接着力と凝集力のバランスが良く、グラシン
紙、クレーコート紙のようなフィルムでラミネートされ
てない紙をベースとする剥離紙からの剥離性に優れ、カ
ス切れも発生しないものである。
【００１８】
【実施例】この発明をさらに詳しく説明するため、以下
に実施例をあげる。なお、実施例中の「部」は「重量
部」を意味する。
に実施例をあげる。なお、実施例中の「部」は「重量
部」を意味する。
【００１９】（実施例１）
【００２０】（１）アクリル酸エステル系共重合体エマ
ルジョンの重合 温度計、攪拌器及び窒素導入管を備えた反応容器に、水
４０部を仕込み、６５℃に上げ、窒素置換を行った。一
方、表１の実施例１に示す組成のモノマーを、ｎ−ドデ
シルメルカプタン（分子量調整剤）０．０１部とともに
混合し、混合モノマーを作成した。次に、水３０部中
に、アニオン系乳化剤０．６部及びノニオン系乳化剤
０．８部を溶解し、これに上記混合モノマーを混合して
攪拌し、乳化モノマーを得た。この乳化モノマー１重量
％と、水１０部に溶解した重合開始剤の過硫酸アンモニ
ウム０．４部とを上記反応容器内に投入して初期重合反
応を開始した。次いで、初期重合反応終了後、８０℃で
残りの乳化モノマーを６時間にわたって反応容器内に滴
下した。滴下終了後、３時間熟成し冷却してアクリル酸
エステル系共重合体エマルジョンを得た。
ルジョンの重合 温度計、攪拌器及び窒素導入管を備えた反応容器に、水
４０部を仕込み、６５℃に上げ、窒素置換を行った。一
方、表１の実施例１に示す組成のモノマーを、ｎ−ドデ
シルメルカプタン（分子量調整剤）０．０１部とともに
混合し、混合モノマーを作成した。次に、水３０部中
に、アニオン系乳化剤０．６部及びノニオン系乳化剤
０．８部を溶解し、これに上記混合モノマーを混合して
攪拌し、乳化モノマーを得た。この乳化モノマー１重量
％と、水１０部に溶解した重合開始剤の過硫酸アンモニ
ウム０．４部とを上記反応容器内に投入して初期重合反
応を開始した。次いで、初期重合反応終了後、８０℃で
残りの乳化モノマーを６時間にわたって反応容器内に滴
下した。滴下終了後、３時間熟成し冷却してアクリル酸
エステル系共重合体エマルジョンを得た。
【００２１】（２）水系感圧性接着剤組成物の調整 得られたアクリル酸エステル系共重合体エマルジョン
に、常法に従って、増粘剤、ＰＨ調整剤等を添加して水
系感圧性接着剤組成物を得た。
に、常法に従って、増粘剤、ＰＨ調整剤等を添加して水
系感圧性接着剤組成物を得た。
【００２２】（３）粘着ラベルの作成 得られた水系感圧性接着剤組成物をグラシン紙をベース
とする剥離紙の離型処理面に乾燥後の膜厚が２０μｍに
なるようにドクターブレードで塗布し１１０℃で２分間
乾燥した。この剥離紙上の感圧性接着剤層に坪量５５ｇ
／ｍ2 の上質紙を貼り合わせ、２０℃−６０％ＲＨの雰
囲気下で１２時間養生してＡ４サイズ（巾２０．９ｍ
ｍ、長さ２９．６ｍｍ）の粘着ラベルを得た。
とする剥離紙の離型処理面に乾燥後の膜厚が２０μｍに
なるようにドクターブレードで塗布し１１０℃で２分間
乾燥した。この剥離紙上の感圧性接着剤層に坪量５５ｇ
／ｍ2 の上質紙を貼り合わせ、２０℃−６０％ＲＨの雰
囲気下で１２時間養生してＡ４サイズ（巾２０．９ｍ
ｍ、長さ２９．６ｍｍ）の粘着ラベルを得た。
【００２３】（４）評価 得られた粘着ラベルの接着力、保持力及び剥離紙からの
剥離力を次の方法で評価した結果は表１に示すとおりで
あった。尚、評価は特に記載の無いかぎり２０℃−６０
％ＲＨの雰囲気下で行った。
剥離力を次の方法で評価した結果は表１に示すとおりで
あった。尚、評価は特に記載の無いかぎり２０℃−６０
％ＲＨの雰囲気下で行った。
【００２４】接着力：ＪＩＳ Ｚ−０２３７「粘着テ
ープ・粘着シート試験方法」に準じ、巾２５ｍｍ、長さ
１５０ｍｍに裁断した粘着ラベルを巾２５ｍｍ、長さ１
５０ｍｍ、厚み２ｍｍのポリエチレン樹脂板に接着長さ
が１００ｍｍとなるように貼り合わせ２ｋｇのローラー
を１往復させて圧着し２０分放置した後、インストロン
試験機を用いて引張り速度３００ｍｍ／分で１８０度角
剥離強度（ｇ／２５ｍｍ）を測定した。
ープ・粘着シート試験方法」に準じ、巾２５ｍｍ、長さ
１５０ｍｍに裁断した粘着ラベルを巾２５ｍｍ、長さ１
５０ｍｍ、厚み２ｍｍのポリエチレン樹脂板に接着長さ
が１００ｍｍとなるように貼り合わせ２ｋｇのローラー
を１往復させて圧着し２０分放置した後、インストロン
試験機を用いて引張り速度３００ｍｍ／分で１８０度角
剥離強度（ｇ／２５ｍｍ）を測定した。
【００２５】保持力：ＪＩＳ Ｚ−０２３７に準じ、
巾２５ｍｍ、長さ１００ｍｍに裁断した粘着ラベルを巾
２５ｍｍ、長さ１００ｍｍ、厚み１．５ｍｍの冷間圧延
ステンレス鋼板に接着面積が２５ｍｍ×２５ｍｍとなる
ように貼り合わせ、２ｋｇのローラーを１往復させて圧
着し２０分放置した後、粘着ラベルを下側にして４０℃
の恒温ボックス中に垂直に懸垂し、粘着ラベルの下端に
１ｋｇの荷重を懸けて放置し、落下する迄の時間を測定
した。
巾２５ｍｍ、長さ１００ｍｍに裁断した粘着ラベルを巾
２５ｍｍ、長さ１００ｍｍ、厚み１．５ｍｍの冷間圧延
ステンレス鋼板に接着面積が２５ｍｍ×２５ｍｍとなる
ように貼り合わせ、２ｋｇのローラーを１往復させて圧
着し２０分放置した後、粘着ラベルを下側にして４０℃
の恒温ボックス中に垂直に懸垂し、粘着ラベルの下端に
１ｋｇの荷重を懸けて放置し、落下する迄の時間を測定
した。
【００２６】剥離紙からの剥離力：巾１００ｍｍ、長
さ２５０ｍｍに裁断した粘着ラベルをグラシン紙をベー
スとする剥離紙から剥離する時の１８０度角剥離強度
（ｇ／１００ｍｍ）をインストロン試験機を用いて引張
り速度７５０ｍｍ／分で測定した。
さ２５０ｍｍに裁断した粘着ラベルをグラシン紙をベー
スとする剥離紙から剥離する時の１８０度角剥離強度
（ｇ／１００ｍｍ）をインストロン試験機を用いて引張
り速度７５０ｍｍ／分で測定した。
【００２７】（実施例２〜６、比較例１〜６）
【００２８】表１（実施例２〜６）及び表２（比較例１
〜６）に示されるモノマー組成で、実施例１と同様にし
て１１種類のアクリル酸エステル系共重合体エマルジョ
ンの重合を行った。但し、比較例４及び比較例６は重合
中に多量の凝集物が発生し良好なエマルジョンを得られ
なかったので、結局得られたアクリル酸エステル系共重
合体エマルジョンは９種類であった。次いで、得られた
９種類のアクリル酸エステル系共重合体エマルジョンに
実施例１と同様にして増粘剤、ＰＨ調整剤等を添加して
９種類の水系感圧性接着剤組成物を得た。更に、得られ
た９種類の水系感圧性接着剤組成物を用いて、実施例１
と同様にして９種類の粘着ラベルを作成した。
〜６）に示されるモノマー組成で、実施例１と同様にし
て１１種類のアクリル酸エステル系共重合体エマルジョ
ンの重合を行った。但し、比較例４及び比較例６は重合
中に多量の凝集物が発生し良好なエマルジョンを得られ
なかったので、結局得られたアクリル酸エステル系共重
合体エマルジョンは９種類であった。次いで、得られた
９種類のアクリル酸エステル系共重合体エマルジョンに
実施例１と同様にして増粘剤、ＰＨ調整剤等を添加して
９種類の水系感圧性接着剤組成物を得た。更に、得られ
た９種類の水系感圧性接着剤組成物を用いて、実施例１
と同様にして９種類の粘着ラベルを作成した。
【００２９】得られた９種類の粘着ラベルの接着力、保
持力及び剥離紙からの剥離力を実施例１と同様にして評
価した結果は表１及び表２に示すとおりであった。
持力及び剥離紙からの剥離力を実施例１と同様にして評
価した結果は表１及び表２に示すとおりであった。
【００３０】
【表１】
【００３１】
【表２】
【００３２】表１に示された通り、本発明による実施例
１〜６の水系感圧性接着剤組成物を用いた粘着ラベルの
剥離紙からの剥離力は３０〜３５ｇ／１００ｍｍと極め
て小さく、接着力及び保持力も優れている。これに対
し、表２に示された通り、比較例１及び比較例５の水系
感圧性接着剤組成物を用いた粘着ラベルは保持力が０．
２時間と極端に悪く実用性は無い。又、比較例２、比較
例３及び比較例５の水系感圧性接着剤組成物を用いた粘
着ラベルは剥離紙からの剥離力が５０〜５８ｇ／１００
ｍｍと高く、フィルムでラミネートされてない紙をベー
スとする剥離紙への適用性に欠ける。
１〜６の水系感圧性接着剤組成物を用いた粘着ラベルの
剥離紙からの剥離力は３０〜３５ｇ／１００ｍｍと極め
て小さく、接着力及び保持力も優れている。これに対
し、表２に示された通り、比較例１及び比較例５の水系
感圧性接着剤組成物を用いた粘着ラベルは保持力が０．
２時間と極端に悪く実用性は無い。又、比較例２、比較
例３及び比較例５の水系感圧性接着剤組成物を用いた粘
着ラベルは剥離紙からの剥離力が５０〜５８ｇ／１００
ｍｍと高く、フィルムでラミネートされてない紙をベー
スとする剥離紙への適用性に欠ける。
【００３３】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の水系感圧性
接着剤組成物は、優れた接着力と保持力を有すると共
に、剥離紙からの剥離力が極めて小さくカス切れも発生
しないので、グラシン紙、クレーコート紙のようなフィ
ルムでラミネートされてない紙をベースとする剥離紙を
用いる粘着加工製品に好適に使用出来るものである。
接着剤組成物は、優れた接着力と保持力を有すると共
に、剥離紙からの剥離力が極めて小さくカス切れも発生
しないので、グラシン紙、クレーコート紙のようなフィ
ルムでラミネートされてない紙をベースとする剥離紙を
用いる粘着加工製品に好適に使用出来るものである。
Claims (1)
- 【請求項１】 （ａ）アルキル基の炭素数が４〜１４の
（メタ）アクリル酸アルキルエステルと、（ｂ）α、β
−不飽和カルボン酸と、（ｃ）１分子中に２個以上の重
合性二重結合を有する多官能性モノマーと、（ｄ）Ｎ−
ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、Ｎ−イソ
プロピルアクリルアミド及びＮ−ビニルカプロラクタム
からなる群から選ばれる１種もしくは２種以上の共重合
性モノマーとを共重合して得られる（メタ）アクリル酸
エステル系共重合体エマルジョンであって、モノマー全
量中、（ｂ）成分が０．０５〜０．５重量％の範囲にあ
り、且つ、（ｄ）成分が１〜１０重量％の範囲にあるこ
とを特徴とする水系感圧性接着剤組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5302587A JPH07150125A (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | 水系感圧性接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5302587A JPH07150125A (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | 水系感圧性接着剤組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07150125A true JPH07150125A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=17910777
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5302587A Pending JPH07150125A (ja) | 1993-12-02 | 1993-12-02 | 水系感圧性接着剤組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07150125A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0990873A (ja) * | 1995-09-25 | 1997-04-04 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | ラベル貼着コンクリート製品 |
| KR100405303B1 (ko) * | 1999-08-31 | 2003-11-12 | 주식회사 엘지화학 | 가열활성 점착제 조성물 |
| JP2006096776A (ja) * | 2003-09-10 | 2006-04-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | アクリル樹脂組成物 |
| JP2015063617A (ja) * | 2013-09-25 | 2015-04-09 | Dic株式会社 | 粘着テープ及び積層粘着テープ |
| US9346982B2 (en) * | 2010-08-16 | 2016-05-24 | Convatec Technologies Inc. | Amphiphilic pressure sensitive adhesives for human skin adhesion |
-
1993
- 1993-12-02 JP JP5302587A patent/JPH07150125A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0990873A (ja) * | 1995-09-25 | 1997-04-04 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | ラベル貼着コンクリート製品 |
| KR100405303B1 (ko) * | 1999-08-31 | 2003-11-12 | 주식회사 엘지화학 | 가열활성 점착제 조성물 |
| JP2006096776A (ja) * | 2003-09-10 | 2006-04-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | アクリル樹脂組成物 |
| US9346982B2 (en) * | 2010-08-16 | 2016-05-24 | Convatec Technologies Inc. | Amphiphilic pressure sensitive adhesives for human skin adhesion |
| JP2015063617A (ja) * | 2013-09-25 | 2015-04-09 | Dic株式会社 | 粘着テープ及び積層粘着テープ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |