JP2015063617A - 粘着テープ及び積層粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】フォーム材に対する接着性に優れ、離型ライナーの破れ等を引き起こしにくく貼付作業性の低下を引き起こさない、水粘着テープを提供する。
【解決手段】粘着テープが、中芯基材(A)の両面に、N−ビニルピロリドンとカルボキシル基を有するビニル単量体と(メタ)アクリレートの共重合体からなる水性粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層(B)を有し、前記粘着剤層(B)の片面または両面に、所定の離型ライナー(C)が積層されたものであることを特徴とする粘着テープ。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車の内装材をはじめとする様々な用途においてフォーム材の固定に使用可能な粘着テープに関するものである。
粘着テープを用いた接合は、貼付作業性に優れ、接着信頼性の高い接合手段として知られている。よって、粘着テープは、例えば自動車、電気製品等の製造場面において、各種部品を固定する際に広く使用されている。
例えば自動車分野において、粘着テープは、気密性、水密性、吸音性、防音性、防振性等を向上させることを目的として、フォーム材と、車体、エアコンユニット、天井、ドアトリム、シート等の自動車部品との固定に使用される場合が多い。
しかし、前記フォーム材の表面は、通常、孔に起因した凹凸形状を有している場合が多いため、前記粘着テープとフォーム材との界面における接触面積は小さく、その結果、前記界面での経時的な剥がれを引き起こす場合があった。
一方、前記粘着テープを構成する粘着剤層の形成には、従来、有機溶剤型粘着剤が多用されていた。しかし、近年、環境対応型製品への要請が高まるなかで、前記有機溶剤型粘着剤の代わりに水分散型粘着剤を用いて形成された粘着剤層を備えた粘着テープの提供が求められている。
前記水分散型粘着剤としては、例えば水性粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する粘着シートであって、前記粘着剤組成物は、水性溶媒と該水性溶媒に分散したアクリル系ポリマーとを含む分散液であり、所定の軟質ウレタンフォームに所定の条件で圧着された場合の180°引き剥がし粘着力が1.5N/20mm以上である粘着シートが知られている(例えば特許文献1参照。)。
しかし、前記水分散型粘着剤を用いて形成された粘着テープは、一般に、有機溶剤型粘着剤を用いて形成された粘着テープと比較して、接着力の点で劣る傾向にあり、したがって、フォーム材に対する接着性も、実用上、あと一歩及ぶものでない場合があった。
ところで、前記粘着テープを、前記フォーム材等の固定に使用する際には、通常、前記粘着テープの一方の粘着剤層にフォーム材等を貼付したものを、1または2以上重ね、プレス抜き加工法等によって所定の形状に裁断し、次に、他方の粘着剤層の表面から離型ライナーを除去し、所定の部位に貼付する方法が採用されることが多い。
しかし、前記裁断する形状が鋭角な切込みを有するもの等であると、前記離型ライナーを除去する際に、前記離型ライナーの破れを引き起こしやすく、その結果、貼付作業性の著しい低下を引き起こす場合があった。
特開2012−97234
本発明が解決しようとする課題は、被着体としてのフォーム材に対する接着性に優れ、かつ、離型ライナーを除去する際に離型ライナーの破れ等を引き起こしにくく貼付作業性の低下を引き起こさない、水性粘着剤組成物を用いて形成される粘着剤層を有する粘着テープを提供することである。
本発明者等は、フォーム材の固定に使用する水性粘着剤組成物を用いて形成される粘着剤層を有する粘着テープをベースとして検討を進め、前記粘着テープと特定の離型ライナーとを組み合わせた場合に、前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、フォーム材の固定に使用する粘着テープであって、前記粘着テープが、中芯基材(A)の両面に、水性粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層(B)を有し、前記粘着剤層(B)の片面または両面に離型ライナー(C)が積層されたものであり、
20m/分の速度で引張試験して測定された前記離型ライナー(C)の流れ方向の引張強度が35N/5mm以上であり、前記離型ライナー(C)の幅方向の引張強度が35N/5mm以上であり、
JIS L 1085に準拠して測定された前記離型ライナー(C)の流れ方向の剛軟度(ガーレー法)が1000mg以上であり、かつ、前記離型ライナー(C)の幅方向の剛軟度(ガーレー法)が1000mg以上であることを特徴とする粘着テープに関するものである。
本発明の粘着テープであれば、有機溶剤等の起因した環境負荷を低減でき、接触面積の小さいフォーム材に対しても優れた接着性を有し、かつ、離型ライナーを除去する際の離型ライナーの破れを防止でき、粘着テープ等の貼付作業性の低下を防止できることから、例えば自動車、電気製品等の製造場面において、フォーム材を所定の位置に固定する際に好適に使用することが可能である。
粘着テープの片面にエーテル系ウレタンフォームを貼付して得た試験片7の断面図である。 粘着テープの片面にエーテル系ウレタンフォームを貼付して得た試験片7の上面図である。 粘着テープの片面にエーテル系ウレタンフォームを貼付して得た試験片7を打ち抜き加工して得た試験片8の上面図である。
本発明の粘着テープは、中芯基材(A)の両面に、水性粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層(B)を有し、前記粘着剤層(B)の片面または両面に離型ライナー(C)が積層されたものであり、20m/分の速度で引張試験して測定された前記離型ライナー(C)の流れ方向の引張強度が35N/5mm以上であり、前記離型ライナー(C)の幅方向の引張強度が35N/5mm以上であり、JIS L 1085に準拠して測定された前記離型ライナー(C)の流れ方向の剛軟度(ガーレー法)が1000mg以上であり、かつ、前記離型ライナー(C)の幅方向の剛軟度(ガーレー法)が1000mg以上であることを特徴とするもののうち、もっぱらフォーム材の固定に使用するものである。
[中芯基材(A)]
本発明の粘着テープを構成する中芯基材(A)としては、例えば不織布、樹脂フィルム等を使用することができる。
前記中芯基材(A)としては、厚さ1μm〜200μmのものを使用することが好ましい。
前記不織布としては、例えばレーヨン、パルプ、マニラ麻、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等からなる繊維を用いて形成されるものを使用することができる。なかでも、前記不織布としては、レーヨン、パルプ及びマニラ麻からなる群より選ばれる1種または2種以上を混合して得られる繊維を用いて形成される不織布を使用することが、粘着剤層(B)との密着性をより一層向上するうえで好ましく、レーヨン及びパルプからなる群より選ばれる1種または2種以上を混合して得られる繊維を用いて形成される不織布を使用することがより好ましく、レーヨン及びパルプを混合して得られる繊維を用いて形成される不織布を使用することがさらに好ましい。
前記レーヨンとパルプとの混合割合は、レーヨン/パルプ(質量比)=2/8〜8/2の範囲であることが、粘着剤層(B)との密着性をより一層向上するうえで好ましい。
前記不織布としては、必要に応じて、ビスコース含浸処理や熱可塑性樹脂等の含浸処理、表面処理がなされたものを使用することができる。
前記不織布としては、坪量5g/m〜25g/mのものを使用することが好ましく、8g/m〜16g/mのものを使用することが、前記粘着剤層(B)との密着性をより一層向上するうえで好ましい。
前記不織布としては、厚さ20μm〜80μmのものを使用することが好ましく、30μm〜50μmのものを使用することが、前記粘着剤層(B)との密着性をより一層向上するうえでより好ましい。
また、前記中芯基材(A)に使用可能な前記樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(以下PET)、トリアセチルセルロース、ポリアクリレート、セロファン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ナイロン、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリイミド、芳香族ポリイミド等を用いて形成されたフィルムを使用することができる。なかでも、前記樹脂フィルムとしては、PETフィルムを使用することが、安価で、かつ、高強度で絶縁性に優れる粘着テープを得るうえで好ましい。
前記樹脂フィルムとしては、前記粘着剤層(B)との密着性をより一層向上させることを目的として、易接着処理が施されたものを使用することが好ましい。易接着処理法としては、サンドブラスト法や溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理法、コロナ放電処理法、クロム酸処理法、火炎処理法、熱風処理法、オゾン・紫外線照射処理法などの表面の酸化処理法、ポリエステル系樹脂やアクリル系樹脂等を含有するプライマーを塗布しプライマー層を形成する方法が挙げられる。
前記易接着処理されたPETフィルムとしては、具体的にはユニチカ(株)製の「EMBLET SG」、帝人(株)製の「テイジンテトロンフィルム G2」、東レ(株)製の「ルミラー S105」、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製の「T100E」等が挙げられる。
前記樹脂フィルムとしては、厚さ2μm〜188μmであるものを使用することが好ましく、2μm〜100μmであるものを使用することがより好ましく、2μm〜50μmであるものを使用することがさらに好ましく、2μm〜25μmであるものを使用することが、フォーム材に対する接着性をより一層向上するうえでより一層好ましい。また、前記樹脂フィルムとしては、粘着テープを製造する際の作業性を向上するうえで、6μm〜25μmであるものを使用することが特に好ましい。
[粘着剤層(B)]
本発明の粘着テープを構成する粘着剤層(B)は、水性粘着剤組成物を用いて形成された層である。前記粘着剤層(B)は、前記中芯基材(A)の両面に積層されている。
前記粘着剤層(B)としては、フォーム材に対する180度引き剥がし接着力が1.5N/20mm以上であるものを使用することが、貼付作業性の向上効果を奏するうえで好ましく、1.8N/20mm〜6N/20mmのものを使用することがより好ましい。
また、前記粘着剤層(B)の180度引き剥がし接着力を客観的に比較する場合、例えば本発明の粘着テープを構成する一方の粘着剤層(B2)を厚さ25μmのPETフィルムで裏打ちし、他方の粘着剤層(B1)に、厚さ10mmのフォーム材[(株)イノアックコーポレーション製、商品名;ECS(灰色)、エーテル系ポリウレタンフォーム]を、前記フォーム材の厚さが5mmとなるように圧縮しながら貼付したものを用い、前記粘着テープを180度方向に引き剥がした際の接着力が、1.5N/20mm以上であることが好ましく、1.8N/20mm〜6N/20mmであることがより好ましい。
また、前記180度引き剥がし接着力は、フォーム材と貼付した後、経時的に上昇する傾向にある。よって、本発明の粘着テープを構成する粘着剤層(B)の180度引き剥がし接着力は、前記フォーム材に貼付してから30分経過した時点で、1.5N/20mm以上であることが好ましく、1.6N/20mm以上であることがより好ましく、1.8N/20mm以上であることがさらに好ましい。
前記粘着剤層(B)としては、厚さ15μm〜80μmのものを使用することが好ましく、25μm〜80μmのものを使用することがより好ましく、45μm〜80μmのものを使用することが、フォーム材に対する接着性をより一層向上し、かつ、被着体の曲面部に対しても優れた接着性を付与できるためより好ましい。
また、前記粘着剤層(B)は、粘着剤層(B)をトルエンに24時間浸漬した後の不溶分を測定するゲル分率が、20質量%〜45質量%であることが好ましく、25質量%〜40質量%であることがより好ましく、30質量%〜40質量%であることが、フォーム材に対する接着性をより一層向上し、かつ、被着体の曲面部に対しても優れた接着性を付与できるためより好ましい。
前記粘着剤層(B)としては、水性粘着剤組成物を用いることによって形成されたものを使用することができる。
前記水性粘着剤組成物としては、例えば各種重合体、水性媒体、及び、必要に応じて粘着付与樹脂、架橋剤を含有するものを使用することができる。
前記重合体としては、例えばアクリル系重合体、ゴム系重合体、シリコーン系重合体、ウレタン系重合体等を使用することができる。なかでも、アクリル系重合体を使用することが、優れた接着性等を発現するうえで好ましい。
前記アクリル系重合体としては、(メタ)アクリル単量体等のビニル単量体を重合して得られるものを使用することができる。
前記アクリル系重合体としては、例えば各種ビニル単量体を含有する単量体成分を重合して得られるものを使用することができる。
前記単量体成分としては、炭素原子数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、カルボキシル基を有するビニル単量体、窒素原子を有するビニル単量体等を含有する単量体成分を重合して得られるものを使用することが好ましい。
炭素原子数4〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートが使用できる。なかでも、炭素原子数4〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレートを使用することが好ましく、2−エチルヘキシルアクリレートを使用することが、フォーム材に対する接着性をより一層向上するうえで好ましく、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレートを組み合わせ使用することが、フォーム材に対する接着性をより一層向上し、かつ、被着体の曲面部に対しても優れた接着性を付与できるためより好ましい。
前記炭素原子数4〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体成分の全量に対して、50質量%〜99質量%の範囲で使用することが好ましく、70質量%〜98質量%の範囲で使用することがより好ましい。
前記カルボキシル基を有するビニル単量体は、アクリル系重合体に良好な水分散安定性を付与するうえで使用することが好ましい。また、前記カルボキシル基を有するビニル単量体は、後述する架橋剤を使用した場合に、かかる架橋剤との架橋点となりうるため、前記接着剤層(B)により一層高い凝集力を付与し、被着体の曲面部等に対して優れた接着性を付与するうえで使用することが好ましい。
前記カルボキシル基を有するビニル単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、無水フタル酸、クロトン酸等を使用することができる。なかでも、前記カルボキシル基を有するビニル単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸を使用することが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸を併用することが、フォーム材に対する接着性をより一層向上させるうえでより好ましい。
前記カルボキシル基を有するビニル単量体は、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体成分の全量に対して、0.5質量%〜5.0質量%の範囲で使用することが好ましく、1質量%〜4.0質量%の範囲で使用することがより好ましく、1.5質量%〜3.0質量%の範囲で使用することが、フォーム材に対する接着性をより一層向上するうえでさらに好ましい。
窒素原子を有するビニル単量体としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルモルホリノン、N−ビニルカプロラクタム、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリドン、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−(メタ)アクリロイル−4−ピペリドン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートを1種または2種以上使用することができ、N−ビニルピロリドン、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドを使用することが好ましい。
前記窒素原子を有するビニル単量体は、前記カルボキシル基を有するビニル単量体と組み合わせ使用することが、前記粘着剤層(B)に高い凝集力を付与でき、その結果、被着体の曲面部等に対してより一層優れた接着性を付与でき、かつ、高温環境下においても、優れた接着性を長期間維持できるためさらに好ましい。
前記窒素原子を有するビニル単量体は、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体成分の全量に対して、0.1質量%〜5.0質量%の範囲で使用することが好ましく、0.5質量%〜4.0質量%の範囲で使用することがより好ましく、0.5質量%〜3.0質量%の範囲で使用することが、被着体の曲面部等に対してより一層優れた接着性を付与でき、かつ、高温環境下においても、優れた接着性を長期間維持できるためさらに好ましい。
前記アクリル系重合体の製造に使用する重合体成分としては、前記したもののほかに、必要に応じてその他の単量体を使用することができる。
前記その他の単量体としては、例えば炭素原子数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することができる。
前記炭素原子数1〜3のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート等を使用することができる。なかでも、前記炭素原子数1〜3のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
前記炭素原子数1〜3のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、前記炭素原子数4〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと組み合わせ使用することが、フォーム材に対する接着性をより一層向上し、かつ、被着体の曲面部に対しても優れた接着性を付与できるためより好ましい。
前記炭素原子数1〜3のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体成分の全量に対して、1質量%〜20質量%の範囲で使用することが好ましく、1質量%〜10質量%の範囲で使用することがより好ましい。
前記その他の単量体としては、例えば4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有するビニル単量体、ダイアセトンアクリルアミド等のケト基(またはアルデヒド基)を有するビニル単量体、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン系ビニル単量体、SIPOMER PAM−100[ローディア日華(株)製]等のリン酸基を含有するビニル単量体を使用することができる。
前記アクリル系重合体は、例えば乳化重合法により前記単量体成分を重合することによって製造することができる。
前記アクリル系重合体を製造する際には、必要に応じて陰イオン性乳化剤、非イオン性乳化剤を適宜使用することができる。
前記乳化剤としては、粘着剤層(B)の耐水性及び耐湿性を向上させるうえで、公知の「反応性乳化剤」と称される重合性不飽和基を分子内に有する乳化剤を使用することが好ましい。
前記反応性乳化剤としては、具体的には、ラテムルPD−104[花王(株)製]、アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製]、アデカリアソープSE−10[(株)ADEKA製]等が挙げられ、ラテムルPD−104とアクアロンKH−1025とを組み合わせることにより、よい一層の重合安定性の向上と、耐水性並びに耐湿性の向上が奏されるため、特に好ましい。
前記アクリル系重合体を乳化重合法により製造する際には、重合開始剤を使用することができる。
前記重合開始剤としては、例えばアゾ系開始剤、過硫酸塩系開始剤、過酸化物系開始剤、カルボニル系開始剤、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組合せ等のレドックス系開始剤等を使用することができる。
なかでも、前記重合開始剤としては、過硫酸塩系開始剤、アゾ系開始剤を使用することが好ましい。
過硫酸塩系開始剤、アゾ系開始剤を用い前記乳化重合法によって得られたアクリル系重合体を含有する粘着剤層(B)は、フォーム材に対してより一層優れた接着性を発現できる。
前記過硫酸塩系開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等を使用することが。また、アゾ系開始剤としては、2,2’,−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−アルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]水和物、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩等を使用することができる。
前記アクリル系重合体を製造する際には、その分子量を調整することを目的として、連鎖移動剤を使用することができる。前記連鎖移動剤としては、例えばラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノール等を使用することができる。
前記方法で得られたアクリル系重合体としては、ガラス転移温度−70℃〜−50℃であるものを使用することが好ましく、−65℃〜−54℃であるものを使用することがより好ましく、−62℃〜−57℃であるものを使用することが、フォーム材に対してより一層優れた接着性を付与するうえでさらに好ましい。なお、前記ガラス転移温度(Tg)とは、アクリル系重合体の製造に使用する単量体成分の単独重合体のガラス転移温度および該単量体の質量分率に基づいてFOXの式から算出される値をいう。単独重合体のガラス転移温度としては、公知資料に記載の値を採用することができ、例えば、n−ブチルアクリレートについては−54℃、2−エチルヘキシルアクリレートについては−70℃、メチルメタクリレートについては105℃、N−ビニルピロリドンについては80℃、アクリル酸については106℃、メタクリル酸については228℃を採用するものとする。
前記アクリル系重合体の重量平均分子量は、30万〜120万の範囲であるものを使用することが好ましく、40万〜100万の範囲のものを使用することがより好ましく、45万〜80万の範囲のものを使用することが、フォーム材に対してより一層優れた接着性を発現するうえでさらに好ましい。
前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算である。測定条件として、カラムはTSKgel GMHXL[東ソー製]を用い、カラム温度は40℃、溶離液はテトラヒドロフラン、流量は1.0mL/分とし、標準ポリスチレンはTSK標準ポリスチレンを用いた値を指す。
前記方法で得られたアクリル系重合体は、水性媒体に分散し得るものであることが好ましい。前記アクリル系重合体粒子の平均粒子径は、特に制限されるものではないが、100nm〜500nmの範囲であることが好ましい。なお、前記平均粒子径とは、アクリル系重合体粒子の体積基準での50%メジアン径をいい、数値は動的光散乱法により測定して得られる値に基づくものを指す。
前記アクリル系重合体が分散または溶解し得る水性媒体は、水の単独使用でもよく、あるいは水と水溶性溶剤の混合溶剤を用いてもよい。
前記粘着剤層(B)を形成する前記水性粘着剤組成物としては、前記乳化重合法で得られたアクリル系重合体の水分散体等を使用することができる。また、予め製造したアクリル系重合体と水性媒体とを混合等することによって製造することができる。
前記粘着剤層(B)を形成する前記水性粘着剤組成物は、前記水性粘着剤組成物の全量に対して前記アクリル系重合体を70〜95質量%の範囲で含有するものを使用することが好ましい。
前記アクリル系重合体は、トルエンに対しての不溶分率、いわゆるゲル分率が、0質量%〜20質量%であることが好ましく、0質量%〜10質量%であることがより好ましく、0質量%〜5質量%であることがより一層好ましく、0質量%〜1質量%であることが、フォーム材に対する接着性をより一層向上するうえで、特に好ましい。
[粘着付与樹脂]
前記粘着剤層(B)を形成する前記水性粘着剤組成物としては、必要に応じて粘着付与樹脂を含有するものを使用することができる。
前記粘着付与樹脂としては、エマルジョン型の粘着付与樹脂を使用することが好ましい。
前記エマルジョン型の粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、水添ロジンエステル系粘着付与樹脂、不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、脂肪族(石油樹脂)系粘着付与樹脂等が挙げられる。なかでも、前記粘着付与樹脂としては、重合ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、テルペンフェノール系粘着付与樹脂を使用することが、フォーム材に対する優れた接着性をより一層向上するうえで好ましい。また、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂とロジンフェノール系粘着付与樹脂とを併用することによって、フォーム材に対する接着性をより一層向上し、かつ、被着体の曲面部に対しても優れた接着性を付与できるためより好ましい。
重合ロジンエステル系粘着付与樹脂としては、具体的には、スーパーエステルE−625NT[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−650[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−788[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−786−60[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−865[荒川化学工業(株)製]、スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製]、ハリエスターSK−508[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−508H[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−816E[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−822E[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−218NS[ハリマ化成(株)製]、ハリエスターSK−218MT[ハリマ化成(株)製]ハリエスターSK−323NS[ハリマ化成(株)製]等が挙げられる。
ロジンフェノール系粘着付与樹脂としては、具体的には、タマノルE−100[荒川化学工業(株)製]、タマノルE−200[荒川化学工業(株)製]、タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製]等が挙げられる。
芳香族系有機溶剤を含有しない粘着付与樹脂としては、具体的には、スーパーエステルE−625NT、スーパーエステルE−865NT、タマノルE−200NT、ハリエスターSK−218NS、ハリエスターSK−218MT、ハリエスターSK−323NS等が挙げられる。
粘着付与樹脂の軟化点としては、軟化点が120℃〜180℃であることが好適であり、より好ましくは140℃〜180℃である。軟化点の高い粘着付与樹脂を含有することで、被着体の曲面部等に対してより一層優れた接着性を付与でき、かつ、高温環境下においても、優れた接着性を長期間維持できるためさらに好ましい。
粘着付与樹脂の含有量としては、前記アクリル系重合体100質量部に対して、5質量部〜40質量部であることが好ましく、10質量部〜35質量部であることがより好ましく、20質量部〜30質量部であることが、フォーム材に対してより一層優れた接着性と、被着体の曲面部等に対してより一層優れた接着性を付与できるためさらに好ましい。
前記粘着剤層(B)の形成に使用可能な水性粘着剤組成物としては、粘着剤層(B)の凝集力をより一層向上するうえで、架橋剤を含有するものを使用することができる。
[架橋剤]
前記架橋剤としては、公知のイソシアネート、エポキシ化合物、アジリジン化合物、多価金属塩、金属キレート、ケト・ヒドラジド化合物、オキサゾリン化合物、シラン化合物、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン化合物等を使用することができる。
なかでも、前記架橋剤としては、エポキシ化合物を使用することが、フォーム材に対する優れた接着性をより一層向上するうえで好ましい。
前記エポキシ化合物としては、具体的には、エポキシ化合物では、デナコール EX−832[ナガセ化成工業(株)製]、デナコール EX−841[ナガセ化成工業(株)製]、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製]、テトラッドX[三菱瓦斯化学(株)製]等が挙げられ、テトラッドCを使用することが好ましい。
前記架橋剤は、粘着剤層(B)のゲル分率が所望の範囲となる範囲で使用することができる。例えば前記架橋剤としてエポキシ化合物を使用する場合であれば、エポキシ化合物は、前記アクリル系重合体100質量部に対して、0.01質量部〜0.1質量部の範囲で使用することが好ましい。
[その他の添加剤]
前記粘着剤層(B)を形成するうえで用いられる水性粘着剤組成物は、前記効果を阻害しない範囲で、その他の添加剤を含有しても良い。
その他の添加剤としては、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤、顔料・染料等の着色剤、pH調整剤、皮膜形成補助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等を使用することができる。
[離型ライナー(C)]
本発明の粘着テープを構成する離型ライナー(C)としては、前記離型ライナー(C)を流れ方向に沿って、20m/分の速度で引っ張った際の引張強度が、35N/5mm以上であり、かつ、前記離型ライナー(C)を幅方向に沿って、20m/分の速度で引っ張った際の引張強度が、35N/5mm以上であるものを使用する。かかる引張強度を備えた剥離ライナー(C)を使用することによって、離型ライナーを剥がす際に、離型ライナーの破れを防止でき、その結果、粘着テープをフォーム材等の被着体に貼付する際の作業効率の低下を防止することができる。
前記離型ライナー(C)の流れ方向の引張強度は45N/5mm以上であり、かつ、幅方向の引張強度が35N/5mm以上であることが好ましく、流れ方向の引張強度が45N/5mm以上であり、かつ、幅方向の引張強度が40N/5mm以上であることがより好ましく、流れ方向の引張強度が55N/5mm以上であり、かつ、幅方向の引張強度が45N/5mm以上であることがさらに好ましい。また、前記離型ライナー(C)の流れ方向及び幅方向の引張強度の上限は、いずれも125N/5mmであることが好ましい。
また、本発明で使用する離型ライナー(C)としては、前記離型ライナー(C)を流れ方向に沿って、JIS L 1085規格に準拠し、ガーレー式試験機を用いて測定した剛軟度が1,000mg以上であり、かつ、前記離型ライナー(C)を幅方向に沿って測定した剛軟度が1,000mg以上であるものを使用する。かかる離型ライナー(C)を使用することによって、離型ライナーを剥がす際に、離型ライナーの破れを防止でき、その結果、粘着テープをフォーム材等の被着体に貼付する際の作業効率の低下を防止することができる。
前記離型ライナー(C)の流れ方向の剛軟度は2,000mg以上で、かつ、幅方向の剛軟度が好ましくは1,000mg以上であることが好ましく、流れ方向の剛軟度が2,000mg以上で、かつ、幅方向の剛軟度が1,200mg以上であることがより好ましく、流れ方向の剛軟度は2,000mg以上で、かつ、幅方向の剛軟度が1,300mg以上であることがより一層好ましく、流れ方向の剛軟度が2,000mg以上で、かつ、幅方向の剛軟度が2,000mg以上であることが特に好ましい。
前記離型ライナー(C)の引張強度及び剛軟度は、離型ライナー(C)を構成する材質、積層構造等を適宜設定することによって、前記所定の範囲内に調整することができる。具体的には、前記離型ライナー(C)の引張強度及び剛軟度は、それを構成する原紙の種類や坪量、ポリオレフィン層等の樹脂層の有無、樹脂層の厚さ、離型ライナー(C)の総厚さ、総坪量等を調整することによって適宜調整することができる。また、前記離型ライナー(C)の剥離荷重を所望の範囲内に調整するうえで、離型ライナー(C)を構成するシリコーン層の種類や塗布量を調整することが好適である。
前記離型ライナー(C)としては、前記所定の引張強度及び剛軟度を付与するうえで、原紙の片面または両面にポリオレフィン層等の樹脂層を有し、前記樹脂層の外側面にシリコーン層を有するものを使用することが好ましい。
前記離型ライナー(C)を構成する原紙としては、例えば、上質紙、中質紙、薄葉紙、グラシン紙、コート紙等が挙げられる。なかでも、前記原紙として上質紙を使用することが、前記所定の範囲の引張強度と剛軟度とを両立した離型ライナーを得るうえで好ましい。
前記上質紙としては、針葉樹晒硫酸塩パルプ(N材)単独または針葉樹晒硫酸塩パルプ(N材)を含有するものを使用することが好ましく、針葉樹晒硫酸塩パルプ(N材)と広葉樹晒硫酸塩パルプ(L材)とを混成したものを使用することがより好ましく、針葉樹晒硫酸塩パルプ(N材)と広葉樹晒硫酸塩パルプ(L材)とを混成したもののうち、針葉樹晒硫酸塩パルプ(N材)の比率が高いものを使用することが、前記離型ライナー(C)の剛軟度を前記所定の範囲に調整するうえでさらに好ましい。
前記原紙としては、坪量20g/m〜150g/mの範囲のものを使用することが好ましく、60g/m〜130g/mの範囲のものを使用することが更に好ましく、70g/m〜120g/mの範囲のものを使用することがより好ましく、75g/m〜110g/mの範囲のものを使用することがより一層好ましく、75g/m〜85g/mの範囲のものを使用することが、前記離型ライナー(C)の製造時における作業性を損なうことなく、前記所定範囲の引張強度と剛軟度とを両立した離型ライナー(C)を得るうえで特に好ましい。
前記離型ライナー(C)を構成する前記原紙は、内添方式の湿潤紙力増強剤や乾燥紙力増強剤、表面方式の紙力強化剤を含有するものであってもよい。内添方式の乾燥紙力増強剤と、表面方式の紙力強化剤がより好ましく、両紙力強化剤を併用することがより一層好ましい。内添方式の乾燥紙力増強剤としては、例えば、カチオン化デンプン、ポリアクリルアミド系ポリマー等が挙げられる。また、表面方式の紙力増強剤としては、例えば、変性デンプン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
前記原紙を調製するうえで、その他添加剤として、サイズ剤、歩留まり向上剤、濾水向上剤、消泡剤、分散剤、漂白剤や染料等を添加してもよい。
また、前記原紙を抄紙する方法は、特に制限されることはないが、例えば、円網抄紙方機や短網抄紙機、長網抄紙機等で調製してもよい。
前記離型ライナー(C)としては、その引張強度及び剛軟度を前記範囲内に調整するうえで、前記原紙の両面または片面にポリオレフィン層を設けたものを使用することが好ましい。
前記ポリオレフィン層としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等を用いて形成される層が挙げられ、ポリエチレン等を用いて形成される樹脂層であることが好ましい。
また、前記離型ライナー(C)としては、その引張強度及び剛軟度を前記範囲内に調整するうえで、厚さ10μm〜40μmの範囲の樹脂層を有するものを使用することが好ましく、20μm〜30μmの範囲の樹脂層を有するものを使用することがより好ましく、23μm〜27μmの範囲の樹脂層を有するものを使用することがさらに好ましい。
前記ポリオレフィン層は、例えばポリエチレンを、Tダイ押出機で前記原紙の片面または両面に塗布し、ラミネートすることによって形成することができる。
前記離型ライナー(C)の引裂強度としては、特に制限されるものではないが、0.5N〜2Nが好ましい。ここでの引裂強度とは、離型ライナーの端部の中央にハサミで切れ目を入れたのち、0.2m/分で引き裂いた際の強度に基づくものである。
前記離型ライナー(C)としては、前記粘着剤層(B)から前記離型ライナー(C)を、180度方向に5m/分で引き剥がした際の剥離荷重が、1N/20mm以下であるものを使用することが、離型ライナーを剥がす際に、離型ライナーの破れを防止でき、その結果、両面粘着テープをフォーム材等の被着体に貼付する際の作業効率の低下を防止することができるため好ましく、0.01N/20mm〜0.5N/20mmであることがより好ましく、0.01N/20mm〜0.4N/20mmであることがさらに好ましく、0.1N/20mm〜0.3N/20mmであることが特に好ましく、0.12N/20mm〜0.22N/20mmであることが特に好ましい。
また、前記離型ライナー(C)としては、前記粘着剤層(B)から前記離型ライナー(C)を、180度方向に20m/分で引き剥がした際の剥離荷重が、1N/20mm以下であるものを使用することが、離型ライナーを剥がす際に、離型ライナーの破れを防止でき、その結果、両面粘着テープをフォーム材等の被着体に貼付する際の作業効率の低下を防止することができるため好ましく、0.01N/20mm〜0.7N/20mmであることがより好ましく、0.01N/20mm〜0.5N/20mmであることがさらに好ましく、0.1N/20mm〜0.4N/20mmであることが特に好ましく、0.1N/20mm〜0.2N/20mmであることが特に好ましい。
また、前記離型ライナー(C)としては、剥がす速度を上げても、剥離荷重が重くなりにくいもの、いわゆる速度依存性の小さいものを使用することが、離型ライナーを速く剥がす際に、離型ライナーの破れを防止でき、その結果、両面粘着テープをフォーム材等の被着体に貼付する際の作業効率の低下を防止することができるため好ましく、前記粘着剤層(B)から前記離型ライナー(C)を180度方向に5m/分で引き剥がした際の剥離荷重[R5m]に対する、前記粘着剤層(B)から前記離型ライナー(C)を180度方向に20m/分で引き剥がした際の剥離荷重[R20m]の比[R20m/R5m]が、1〜3であることが好ましく、1〜2.5であることがより好ましく、1〜2であることがより一層好ましく、1.1〜1.5であることが特に好ましい。
前記離型ライナー(C)としては、それを前記粘着剤層(B)から剥がした際の剥離荷重を前記範囲に調整するうえで、前記ポリオレフィン層の表面にシリコーン層を有するものを使用することが好ましい。
前記シリコーン層は、前記所定の剥離荷重を付与するうえで、付加反応タイプまたは縮合反応タイプ、UV硬化反応タイプのシリコーン系剥離剤を含有する層であることが好ましく、付加反応タイプのシリコーン系剥離剤を含有する層であることが、高速で剥離した際の剥離荷重を前記範囲に調整するうえで、より好ましい。前記シリコーン層は、前記剥離荷重を適宜調整するうえで、必要に応じて重剥離添加剤、触媒等を含有するものであってもよい。
前記付加反応タイプのシリコーン系剥離剤としては、KS−847T[信越化学工業(株)製]、KS−774[信越化学工業(株)製]、KS−776A[信越化学工業(株)製]、KS−778[信越化学工業(株)製]、KS−779H[信越化学工業(株)製]、KS−830[信越化学工業(株)製]、KS−837[信越化学工業(株)製]、KS−839L[信越化学工業(株)製]、KS−3502[信越化学工業(株)製]、KS−3703[信越化学工業(株)製]、SRX357[東レ・ダウコーニング(株)製]、BY23−749[東レ・ダウコーニング(株)製]、SD7333[東レ・ダウコーニング(株)製]、BY24−179[東レ・ダウコーニング(株)製]、SRX211[東レ・ダウコーニング(株)製]、BY23−746[東レ・ダウコーニング(株)製]、SRX345[東レ・ダウコーニング(株)製]、BY24−4103[東レ・ダウコーニング(株)製]、SD7320[東レ・ダウコーニング(株)製]、SD7236[東レ・ダウコーニング(株)製]等が挙げられる。
前記重剥離添加剤としては、KS−3800[信越化学工業(株)製]、SD7292[東レ・ダウコーニング(株)製]、BY24−843[東レ・ダウコーニング(株)製]、BY24−4980[東レ・ダウコーニング(株)製]等が挙げられる。
前記触媒としては、白金系触媒が好適に使用でき、SRX212[東レ・ダウコーニング(株)製]、NC−25[東レ・ダウコーニング(株)製]、CAT−PL−50T[信越化学工業(株)製]等が挙げられる。
前記シリコーン層の塗布量は、前記剥離荷重を所定の範囲に調整するうえで、0.5g/m〜1.0g/mの範囲内であることが好ましい。前記塗布量を適宜調整するうえで、シリコーン系剥離剤をトルエン等の有機溶剤で希釈してもよい。希釈溶液を調製する際は、1質量%〜10質量%の範囲内であることが、前記塗布量を所定の範囲に調整できるうえで好ましい。
前記シリコーン層を形成する方法としては、シリコーン樹脂をトルエン等の有機溶剤で希釈したものを、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、マイヤーバーコーター、5本ロールコーター等を用いて前記樹脂層の表面に塗工し乾燥する方法が挙げられる。前記シリコーン層は、90℃〜110℃で3秒〜40秒乾燥し、キュアすることが好ましい。また、前記シリコーン層は、前記キュア後に、30℃〜60℃で、48時間以上かけて養生し形成することが好ましい。
前記離型ライナー(C)は、「SKダイン801B」(綜研化学(株)製、溶剤系粘着剤)を用いて形成された厚さ90μmの粘着剤層に対して、0.5N/20mm以下の剥離荷重を有するものであることが好ましく、0.3N/20mm以下であることがより好ましく、0.25N/20mm以下であることがさらに好ましく、0.16N/20mm以下であることが、離型ライナー(C)を剥がしやすく作業効率が向上するうえで、特に好ましい。前記剥離荷重は、離型ライナー(C)上に、「SKダイン801B」(綜研化学(株)製、溶剤系粘着剤)を乾燥後の厚さが90μmとなるように塗工し、乾燥した後、その表面に厚さ75μmのPETフィルムを貼付し、40℃環境下で20時間養生し、幅20mmに切断した試験片の離型ライナー側を掴み、180度方向に剥がした際の強度に基づくものである。
前記離型ライナー(C)としては、その引張強度及び剛軟度を前記範囲内に調整するうえで、総厚さ100μm〜200μmの範囲のものを使用することが好ましく、120μm〜150μmの範囲のものを使用することがより好ましく、130μm〜140μmの範囲のものを使用することが特に好ましい。
本発明の粘着テープは、前記中芯基材(A)の片面または両面に前記水性粘着剤組成物を、ロールコーターやダイコーター等を用いて直接塗布する方法、前記離型ライナー(C)の表面に前記水性粘着剤組成物をロールコーターやダイコーター等を用いて塗布し粘着剤層(B)を形成した後、前記粘着剤層(B)を前記中芯基材(A)の片面または両面に転写する方法によって製造することができる。
本発明の粘着テープは、前記した製造方法で製造した後、20℃〜50℃の範囲で48時間以上養生することが、前記粘着剤層(B)の架橋反応を進行させ、粘着剤層の耐熱性や接着性を向上させるうえで好ましい。
前記養生後の粘着テープは、中芯基材(A)の質量(G)と、両面粘着テープの質量(G)と、25℃の環境下で両面粘着テープをトルエンに24時間浸漬し、次いで105℃環境下で乾燥したものの質量(G)とに基づいて算出したゲル分率(下記式)が、20質量%〜45質量%の範囲であることが好ましく、25質量%〜40質量%の範囲であることがより好ましく、30質量%〜40質量%であることが、フォーム材に対する接着性に優れ、離型ライナーの破れが生じにくくなるうえで、特に好ましい。
ゲル分率(質量%)=[(G−G)/(G−G)]×100
本発明の粘着テープとしては、前記中芯基材(A)と粘着剤層(B)との合計の厚さが、80μm〜200μmの範囲であるものを使用することが好ましく、100μm〜160μmの範囲であるものを使用することが、フォーム材に対する接着性に優れ、離型ライナーの破れが生じにくくなるうえで、特に好ましい。
本発明の粘着テープは、フォーム材のような表面形状に大きな凹凸を有するに素材に対しての接着性に優れる。それに加えて、両面粘着テープとフォーム材とを貼り合せた状態で、所望の形状に打ち抜き加工した後に、自動車部品等へ貼付する工程において、離型ライナーを剥がす際に、離型ライナーが破けることなく容易に剥がせることが出来るため、車体やテレビ筐体等への接合作業性に優れる。なお、従来の溶液重合型のアクリル系樹脂を主成分とした粘着剤とは異なり、水分散型アクリル系粘着剤を用いることで、揮発性有機化合物の低減効果も期待できるため、自動車、建材、OA、家電業界などの工業用途における各種製品内部の部品にフォーム材等を固定する両面粘着テープとして好適に使用できる。
次に、本発明を実施例および比較例により詳細に説明する。実施例および比較例で得られた両面粘着テープの各特性の評価方法は以下のとおりである。
[離型ライナーの引張強度]
剥離ライナーを流れ方向に5mm及び幅方向に180mmの寸法に裁断した試験片1を5枚用意した。
前記試験片1の幅方向の引張強度を、高速引張試験機[テスター産業(株)製]を用い、標線間隔150mm、引張速度20m/分の条件で測定し平均した。
また、剥離ライナーを流れ方向に180mm及び幅方向に5mmの寸法に裁断した試験片2を5枚用意した。
前記試験片2の幅方向の引張強度を、高速引張試験機[テスター産業(株)製]を用い、標線間隔150mm、引張速度20m/分の条件で測定し平均した。
[離型ライナーの剛軟度]
離型ライナーの剛軟度は、JIS L 1085規格に従い測定した。
剥離ライナーを流れ方向に20mm及び幅方向に340mmの寸法に裁断した試験片3を5枚用意した。
次に、ガーレー式剛軟度試験機[テスター産業(株)製、型式:ST−401]を用い、試験片3を5枚重ねチャックで固定した。
次に、支点から10cm離れたところに25gの荷重をかけてアームを定速回転させ、前記試験片3が振り子から離れる際の目盛り(RG)を読み取った。測定は表裏それぞれ5回ずつ行い、平均値を算出した。測定値をもとに、下式より剛軟度を算出した。
式:剛軟度(mg)=(RG)×10×25×(3.4×3.4÷2)×0.306
また、剥離ライナーを流れ方向に340mm及び幅方向に20mmの寸法に裁断した試験片4を5枚用意した。
次に、ガーレー式剛軟度試験機[テスター産業株式会社製、型式:ST−401]を用い、試験片4を5枚重ねチャックで固定した。
次に、支点から10cm離れたところに25gの荷重をかけてアームを定速回転させ、前記試験片4が振り子から離れる際の目盛り(RG)を読み取った。測定は表裏それぞれ5回ずつ行い、平均値を算出した。測定値をもとに、下式より剛軟度を算出した。
式:剛軟度(mg)=(RG)×10×25×(3.4×3.4÷2)×0.306
[離型ライナーの剥離荷重1(801B法)]
離型ライナーに、「SKダイン801B」(綜研化学(株)製、溶剤系粘着剤)を、乾燥後の厚さが90μmとなるように塗工し、乾燥後に厚さ75μmのPETフィルムと貼り合わせ、40℃環境下で20時間養生し、幅20mmに切断したものを試験片5とした。前記試験片5の離型ライナーを掴み、高速剥離試験機[テスター産業(株)製]を用い、180度方向に5m/分の速度で剥がした際の剥離荷重を測定した。
[離型ライナーの剥離荷重2]
両面粘着テープを幅20mmに切断したものを試験片6とした。23℃及び50%RH環境下で、試験片6の離型ライナーを掴み、高速剥離試験機[テスター産業(株)製]を用い、粘着剤層から180度方向に5m/分、及び、20m/分の速度で剥がした際の剥離荷重を測定した。
[離型ライナーの剥離荷重3(離型ライナーの手剥がし適性1)]
両面粘着テープの片面の離型ライナーを剥がし、厚さ10mmのエーテル系ウレタンフォームと貼り合わせ(図1参照)、縦60mm、横60mmの正方形に打ち抜き加工したものを試験片7(図2参照)とした。
前記試験片7の1角(図2中のA点)から、対角方向(図2中のB点方向)に、前記試験片7を構成する他方の離型ライナーを20m/分の速度で引き剥がした際の剥がしやすさを評価した。試験者5人が試験片毎に3回実施し、一番多い評価を採用した。
◎:離型ライナーが破けず、軽い力で剥がすことができた。
○:離型ライナーが破けず、やや重い感触はあったものの剥がすことができた。
△:1回または2回、離型ライナーが破けた。
×:3回とも離型ライナーが破けた。
[離型ライナーの剥離荷重4(離型ライナーの手剥がし適性2)]
両面粘着テープの片面の離型ライナーを剥がし、厚さ10mmのエーテル系ウレタンフォームと貼り合わせて得た試験片7(図1及び2参照)を、図3に示す形状に打ち抜き加工したものを試験片8とした。
前記試験片8の1角(図3中のA点)から、対角方向(図3中のB点方向)に、前記試験片8を構成する他方の離型ライナーを20m/分の速度で引き剥がした際の剥がしやすさを評価した。試験者5人が試験片毎に3回実施し、一番多い評価を採用した。
◎:離型ライナーが破けず、軽い力で剥がすことができた。
○:離型ライナーが破けず、やや重い感触はあったものの剥がすことができた。
△:1回または2回、離型ライナーが破けた。
×:3回とも離型ライナーが破けた。
[フォーム材に対する180度引き剥がし接着力]
180度引き剥がし接着力は、JIS Z 0237に従い測定した。
両面粘着テープの片面の離型ライナーを剥がし、厚さ25μmのPETフィルムで裏打ちしたのち、もう一方の面の離型ライナーを剥がし、厚さ10mmのエーテル系ウレタンフォーム[(株)イノアックコーポレーション製、商品名;ECS]に対して、ウレタンフォームの厚さが5mmになる程度の圧縮荷重で貼り合わせた。エーテル系ウレタンフォームと両面粘着テープとを積層したものを幅20mm、長さ100mmの大きさに切断し、試験片9とした。
前記試験片9を、23℃、50%RH環境下で30分放置した後、23℃、50%RH環境下でテンシロン引張試験機[株式会社エーアンドデイ製、型式:RTM−100]を用い、試験片9を構成する両面粘着テープをウレタンフォームから、180度方向に300mm/分の速度で引き剥がした際の接着力を測定した。なお、測定は3回行い、平均値を算出した。
また、前記試験片9を、23℃、50%RH環境下で24時間放置した後の接着力、及び、前記試験片9を、23℃、50%RH環境下で72時間放置した後の接着力を、上記同様の方法で測定した。
[引き裂き強度]
幅50mm及び長さ100mmに切断した離型ライナーの、幅方向の端部の中央に、長さ25mmの切れ目を入れたのち、テンシロン引張試験機[株式会社エーアンドデイ製、型式:RTM−100]を用い、0.2m/分の速度で引き裂いた際の強度を測定した。
(調製例1)
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75gと、界面活性剤としてアクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25質量%]20gとラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20質量%]37.5gとを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート47.5g、2−エチルヘキシルアクリレート410g、メチルメタクリレート25g、アクリル酸12.5g、N−ビニル−2−ピロリドン5g、ラウリルメルカプタン0.3gを加えて乳化し、乳化液632.8gを得た。
<アクリル系重合体の水分散液(1)の調製>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、脱イオン水287.5gを入れ、窒素を吹き込みながら55℃まで昇温した。攪拌下、乳化液の一部[6.33g]、過硫酸アンモニウム水溶液0.5g[有効成分6質量%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液0.5g[有効成分2質量%]を添加し、55℃を保ちながら1時間で重合させた。引き続き、残りの乳化液626.47gと、アゾ系開始剤であるV−501[和光純薬(株)製]水溶液20g[有効成分5質量%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を55℃に保ちながら6時間かけて滴下重合した。滴下終了後、反応容器を60℃に保ちながら2時間攪拌した後、内容物を冷却し、pHが8.0になるようにアンモニア水[有効成分10質量%]で調整した。これを200メッシュ金網で濾過することによって、アクリル系重合体の水分散液(1)を得た。アクリル系重合体の水分散液(1)の固形分濃度は50質量%、それに含まれるアクリル系重合体の平均粒子径は300nm、重量平均分子量は520,000であった。
<アクリル系粘着剤組成物の調製>
アクリル系重合体の水分散液(1)1000gに、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製]2.5g、粘着付与樹脂としてエマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂であるスーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]100g、エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂であるタマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製、軟化点150℃、固形分濃度53質量%]94.34gを添加し、100メッシュ金網で濾過することによってアクリル系粘着剤組成物(1)を得た。アクリル系粘着剤組成物(1)のゲル分率は、0.1質量%であった。
<アクリル系粘着剤の調製>
前記で得られたアクリル系粘着剤組成物(1)全量に対して、架橋剤としてテトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製、エポキシ化合物]の10質量%エタノール溶液1.5gを撹拌しながら添加し、23℃環境下で1週間養生し、アクリル系粘着剤(1)を得た。
(調製例2)
n−ブチルアクリレートを47.5gから50gに変更し、2−エチルヘキシルアクリレートを410gから412.5gに変更し、N−ビニル−2−ピロリドンを5gから0gに変更したこと以外は、調製例1と同様の方法で、アクリル系重合体の水分散液(2)を調製した。アクリル系重合体の水分散液(2)の固形分濃度は50質量%、それに含まれるアクリル系重合体の平均粒子径は310nm、重量平均分子量は550,000であった。
アクリル系重合体の水分散液(1)の代わりに、前記アクリル系重合体の水分散液(2)を用いたこと以外は、調製例1と同様の方法で、アクリル系粘着剤組成物(2)を調製した。前記アクリル系粘着剤組成物(2)のゲル分率は、0.2質量%であった。
アクリル系粘着剤組成物(1)の代わりに、前記アクリル系粘着剤組成物(2)を用いたこと以外は、調製例1と同様の方法でアクリル系粘着剤(2)を調製した。
(調製例3)
アクリル酸の使用量を12.5gから7.5gに変更し、メタクリル酸を5g使用したこと以外は、調製例2と同様の方法で、アクリル系重合体の水分散液(3)を調製した。アクリル系重合体の水分散液(3)の固形分濃度50質量%、それに含まれるアクリル系重合体の平均粒子径は308nm、重量平均分子量は540,000であった。
アクリル系重合体の水分散液(1)の代わりに、前記アクリル系重合体の水分散液(3)を用いたこと以外は、調製例1と同様の方法で、アクリル系粘着剤組成物(3)を調製した。アクリル系粘着剤組成物(3)のゲル分率は、0.1質量%であった。
アクリル系粘着剤組成物(1)の代わりに、前記アクリル系粘着剤組成物(3)を用いたこと以外は、調製例1と同様の方法でアクリル系粘着剤(3)を調製した。
(調製例4)
スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製、軟化点160℃、固形分濃度50質量%]の使用量を100gから200gに変更したこと以外は、調製例1と同様の方法で、アクリル系粘着剤組成物(4)を調製した。前記アクリル系粘着剤組成物(4)のゲル分率は、0.1質量%であった。
アクリル系粘着剤組成物(1)の代わりに、前記アクリル系粘着剤組成物(4)を用いたこと以外は、調製例1と同様の方法で、アクリル系粘着剤(4)を調製した。
(調製例5)
タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製、軟化点150℃、固形分濃度53質量%]の使用量を94.34gから188.68gに変更したこと以外は、調製例1と同様の方法でアクリル系粘着剤組成物(5)を調製した。前記アクリル系粘着剤組成物(5)のゲル分率は、0.1質量%であった。
アクリル系粘着剤組成物(1)の代わりに、前記アクリル系粘着剤組成物(5)を用いたこと以外は、調製例1と同様の方法で、水分散型アクリル系粘着剤(5)を調製した。
Figure 2015063617
<両面粘着テープの製造>
(実施例1)
上質紙[日本製紙(株)製、N材/L材混成、坪量78g/m]の両面に、Tダイ押出機にて310℃でポリエチレンを押し出した後に冷却ラミネートすることで、厚さ20μmのポリオレフィン層を形成した。付加型シリコーン系剥離剤[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SD7333]100質量部に白金系触媒[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX212]1質量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度5質量%の塗工液を調製した。この塗工液を、前記ポリエチレン層の上面に、塗工量が0.6g/m2(固形分)となるように塗工し、100℃で10秒間乾燥しキュアすることでシリコーン層を形成し、40℃環境下で72時間養生し、離型ライナー(1)を得た。得られた離型ライナー(1)は、総坪量が118g/m、総厚みが125μmであり、流れ方向の引張強度が52N/5mm、幅方向の引張強度が40N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が2100mg、幅方向の剛軟度が1390mgであり、流れ方向の引裂強度が0.6Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.12N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)に、前記調製例1で調製したアクリル系粘着剤(1)を、乾燥後の厚さが65μmとなるように塗工し乾燥することによって、離型ライナー(1)上に粘着剤層を設けたシートを2枚調製した。
次に、中芯基材である不織布[五十川製紙(株)製、商品名:DIテックスLCN、パルプ/レーヨン(質量比)=5/5、坪量14g/m、厚さ38μm]の両面に、前記シートが有する粘着剤層を転写し、40℃環境下で48時間養生することで両面粘着テープ(1)を得た。前記両面粘着テープ(1)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(実施例2)
ポリオレフィン層の厚さを、20μmから25μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、離型ライナー(2)を調製した。得られた離型ライナー(2)は、総坪量が127g/m2、総厚みが135μmであり、流れ方向の引張強度が60N/5mm、幅方向の引張強度が50N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が2130mg、幅方向の剛軟度が1410mgであり、流れ方向の引裂強度が0.6Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.12N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、前記離型ライナー(2)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(2)を調製した。前記両面粘着テープ(2)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(実施例3)
付加型シリコーン系剥離剤(SD7333)と白金系触媒(SRX212)とを混合した塗工液の代わりに、付加型シリコーン系剥離剤[信越化学工業(株)製、商品名:KS−847T]100質量部に、白金触媒[信越化学工業(株)製、商品名:CAT−PL−50T]1質量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度5質量%に調製した塗工液を用いた以外は、実施例2と同様の方法で離型ライナー(3)を調製した。得られた離型ライナー(3)は、総坪量が127g/m2、総厚みが135μmであり、流れ方向の引張強度が59N/5mm、幅方向の引張強度が49N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が2120mg、幅方向の剛軟度が1400mgであり、流れ方向の引裂強度が0.6Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.16N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(3)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(3)を調製した。前記両面粘着テープ(3)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(実施例4)
付加型シリコーン系剥離剤(SD7333)と白金系触媒(SRX212)とを混合した塗工液の代わりに、付加型シリコーン系剥離剤[信越化学工業(株)製、商品名:KS−847T]100質量部に、重剥離添加剤[信越化学工業(株)製、商品名:KS−3800]5質量部、白金触媒[信越化学工業(株)製、商品名:CAT−PL−50T]1質量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度5質量%に調製した塗工液を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、離型ライナー(4)を調製した。得られた離型ライナー(4)は、総坪量が127g/m2、総厚みが135μmであり、流れ方向の引張強度が60N/5mm、幅方向の引張強度が48N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が2070mg、幅方向の剛軟度が1390mgであり、流れ方向の引裂強度が0.6Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.20N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(4)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(4)を調製した。前記両面粘着テープ(4)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(実施例5)
付加型シリコーン系剥離剤(SD7333)と白金系触媒(SRX212)とを混合した塗工液の代わりに、付加型シリコーン系剥離剤[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX345]100質量部に、白金触媒[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX212]1質量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度5質量%に調製した塗工液を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、離型ライナー(5)を調製した。得られた離型ライナー(5)は、総坪量が127g/m2、総厚みが135μmであり、流れ方向の引張強度が60N/5mm、幅方向の引張強度が48N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が2110mg、幅方向の剛軟度が1400mgであり、流れ方向の引裂強度が0.6Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.28N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(5)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(5)を調製した。前記両面粘着テープ(5)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(実施例6)
上質紙(坪量78g/m)の代わりに、上質紙[日本製紙(株)製、N材/L材混成、坪量81g/m]を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、離型ライナー(6)を調製した。得られた離型ライナー(6)は、総坪量が130g/m2、総厚みが135μmであり、流れ方向の引張強度が62N/5mm、幅方向の引張強度が53N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が2220mg、幅方向の剛軟度が1510mgであり、流れ方向の引裂強度が0.7Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.20N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(6)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(6)を調製した。前記両面粘着テープ(6)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(実施例7)
上質紙(坪量78g/m)の代わりに、上質紙[日本製紙(株)製、N材/L材混成、坪量110g/m]を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、離型ライナー(7)を調製した。得られた離型ライナー(7)は、総坪量が140g/m、総厚みが150μmであり、流れ方向の引張強度が68N/5mm、幅方向の引張強度が47N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が3360mg、幅方向の剛軟度が2580mgであり、流れ方向の引裂強度が1.5Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.20N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(7)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(7)を調製した。前記両面粘着テープ(7)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(実施例8)
付加型シリコーン系剥離剤(KS−847T)と重剥離添加剤(KS−3800)と白金系触媒(CAT−PL−50T)とを混合した塗工液の代わりに、付加型シリコーン系剥離剤[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX345]100質量部に、白金触媒[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX212]1質量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度5質量%に調製した塗工液を用いた以外は、実施例7と同様の方法で、離型ライナー(8)を調製した。得られた離型ライナー(8)は、総坪量が140g/m、総厚みが150μmであり、流れ方向の引張強度が69N/5mm、幅方向の引張強度が48N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が3400mg、幅方向の剛軟度が2680mgであり、流れ方向の引裂強度が1.5Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.28N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(8)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(8)を調製した。前記両面粘着テープ(8)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(実施例9)
ポリオレフィン層として、ポリエチレンの代わりにポリプロピレンを用いた以外は、実施例4と同様の方法で、離型ライナー(9)を調製した。得られた離型ライナー(9)は、総坪量が127g/m、総厚みが135μmであり、流れ方向の引張強度が61N/5mm、幅方向の引張強度が52N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が3540mg、幅方向の剛軟度が2700mgであり、流れ方向の引裂強度が0.7Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.20N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(9)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(9)を調製した。前記両面粘着テープ(9)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(実施例10)
前記アクリル系粘着剤(1)の代わりに、調製例2で得たアクリル系粘着剤(2)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、両面粘着テープ(10)を調製した。前記両面粘着テープ(10)を構成する粘着剤層のゲル分率は、37.4質量%であった。
(実施例11)
前記アクリル系粘着剤(1)の代わりに、調製例2で得たアクリル系粘着剤(2)を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、両面粘着テープ(11)を調製した。前記両面粘着テープ(11)を構成する粘着剤層のゲル分率は、37.4質量%であった。
(実施例12)
前記アクリル系粘着剤(1)の代わりに、調製例3で得たアクリル系粘着剤(3)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、両面粘着テープ(12)を調製した。前記両面粘着テープ(12)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.5質量%であった。
(実施例13)
前記アクリル系粘着剤(1)の代わりに、調製例3で得たアクリル系粘着剤(3)を用いた以外は、実施例4と同様の方法で、両面粘着テープ(13)を調製した。前記両面粘着テープ(13)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.5質量%であった。
(実施例14)
前記アクリル系粘着剤(1)の代わりに、調製例4で得たアクリル系粘着剤(4)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、両面粘着テープ(14)を調製した。前記両面粘着テープ(14)を構成する粘着剤層のゲル分率は、37.0質量%であった。
(実施例15)
前記アクリル系粘着剤(1)の代わりに、調製例5で得たアクリル系粘着剤(5)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、両面粘着テープ(15)を調製した。前記両面粘着テープ(14)を構成する粘着剤層のゲル分率は、37.0質量%であった。
(実施例16)
前記不織布の代わりに、厚さ16μmのPETフィルム[ユニチカ(株)製、商品名:EMBLET SG16]を用い、アクリル系粘着剤(1)の乾燥後の厚さを、65μmから62μmに変更した以外は、実施例2と同様の方法で、両面粘着テープ(16)を調製した。前記両面粘着テープ(16)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(比較例1)
上質紙(坪量78g/m)の代わりに、上質紙[日本製紙(株)製、N材/L材混成、坪量73g/mを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、離型ライナー(H1)を調製した。得られた離型ライナー(H1)は、総坪量が122g/m、総厚みが125μmであり、流れ方向の引張強度が34N/5mm、幅方向の引張強度が22N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が1880mg、幅方向の剛軟度が1000mgであり、流れ方向の引裂強度が0.6Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.12N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(H1)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(H1)を調製した。前記両面粘着テープ(H1)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(比較例2)
上質紙(坪量78g/m)の代わりに、上質紙[日本製紙(株)製、N材/L材混成、坪量65g/mを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、離型ライナー(H2)を調製した。得られた離型ライナー(H2)は、総坪量が105g/m、総厚みが110μmであり、流れ方向の引張強度が32N/5mm、幅方向の引張強度が20N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が1070mg、幅方向の剛軟度が760mgであり、流れ方向の引裂強度が0.6Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.12N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(H2)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(H2)を調製した。前記両面粘着テープ(H2)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(比較例3)
上質紙(坪量78g/m)の代わりに、上質紙[日本製紙(株)製、N材/L材混成、坪量60g/mを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、離型ライナー(H3)を調製した。得られた離型ライナー(H3)は、総坪量が100g/m、総厚みが100μmであり、流れ方向の引張強度が16N/5mm、幅方向の引張強度が8N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が910mg、幅方向の剛軟度が580mgであり、流れ方向の引裂強度が0.5Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.13N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(H3)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(H3)を調製した。前記両面粘着テープ(H3)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(比較例4)
付加型シリコーン系剥離剤(SD7333)と白金系触媒(SRX212)とを混合した塗工液の代わりに、付加型シリコーン系剥離剤[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX345]100質量部に、白金触媒[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX212]1質量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度5質量%に調製した塗工液を用いた以外は、比較例2と同様の方法で、離型ライナー(H4)を調製した。得られた離型ライナー(H4)は、総坪量が105g/m、総厚みが110μmであり、流れ方向の引張強度が32N/5mm、幅方向の引張強度が21N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が1020mg、幅方向の剛軟度が840mgであり、流れ方向の引裂強度が0.6Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.40N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(H4)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(H1)を調製した。前記両面粘着テープ(H1)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(比較例5)
付加型シリコーン系剥離剤(SD7333)と白金系触媒(SRX212)とを混合した塗工液の代わりに、付加型シリコーン系剥離剤[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX345]100質量部に、白金触媒[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX212]1質量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度5質量%に調製した塗工液を用いた以外は、比較例3と同様の方法で、離型ライナー(H5)を調製した。得られた離型ライナー(H5)は、総坪量が100g/m、総厚みが100μmであり、流れ方向の引張強度が17N/5mm、幅方向の引張強度が9N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が980mg、幅方向の剛軟度が620mgであり、流れ方向の引裂強度が0.5Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.41N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(H5)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(H5)を調製した。前記両面粘着テープ(H5)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(比較例6)
付加型シリコーン系剥離剤(SD7333)と白金系触媒(SRX212)とを混合した塗工液の代わりに、付加型シリコーン系剥離剤[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX345]100質量部に、重剥離添加剤[BY24−843]5重量部、白金触媒[東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SRX212]1質量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度5質量%に調製した塗工液を用いた以外は、比較例2と同様の方法で、離型ライナー(H6)を調製した。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(H6)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(H6)を調製した。前記両面粘着テープ(H6)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
(比較例7)
付加型シリコーン系剥離剤[信越化学工業(株)製、商品名:KS−847T]100質量部に、重剥離添加剤[信越化学工業(株)製、商品名:KS−3800]5質量部、白金触媒[信越化学工業(株)製、商品名:CAT−PL−50T]1質量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度5質量%の塗工液を調製した。グラシン紙[王子製紙(株)製、N材/L材混成、坪量81g/m]の両面に、前記剥離剤の塗工液を、塗工量が0.8g/m2(固形分)となるように塗工し、100℃で5分間乾燥しキュアすることでシリコーン層を形成し、40℃環境下で72時間養生し、離型ライナー(H7)を得た。得られた離型ライナー(H7)は、総坪量が90g/m、総厚みが90μmであり、流れ方向の引張強度が21N/5mm、幅方向の引張強度が11N/5mmであり、流れ方向の剛軟度が1750mg、幅方向の剛軟度が910mgであり、流れ方向の引裂強度が0.6Nであり、剥離荷重1(801B法)が0.20N/20mmであった。
前記離型ライナー(1)の代わりに、離型ライナー(H7)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、両面粘着テープ(H7)を調製した。前記両面粘着テープ(H7)を構成する粘着剤層のゲル分率は、36.8質量%であった。
実施例及び比較例において使用した離型ライナー、製造した両面粘着テープにつき、前記評価を行った結果を下表に示す。
Figure 2015063617
Figure 2015063617
Figure 2015063617
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上記表から明らかなように、実施例1〜16に示した本発明の両面粘着テープは、フォーム材に対する接着性に優れ、離型ライナーの剥離荷重が低く、離型ライナーの手剥がし適性に優れ、比較例1〜7に示した両面粘着テープは、離型ライナーの剥離荷重が高く、離型ライナーの手剥がし適性に乏しい結果であった。
1 エーテル系ポリウレタンフォーム
2 粘着剤層
3 中芯基材
4 離型ライナー
5 粘着テープ
6 試験片7

Claims (11)

  1. フォーム材の固定に使用する粘着テープであって、前記粘着テープが、中芯基材(A)の両面に、水性粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層(B)を有し、前記粘着剤層(B)の片面または両面に離型ライナー(C)が積層されたものであり、
    20m/分の速度で引張試験して測定された前記離型ライナー(C)の流れ方向の引張強度が35N/5mm以上であり、前記離型ライナー(C)の幅方向の引張強度が35N/5mm以上であり、
    JIS L 1085に準拠して測定された前記離型ライナー(C)の流れ方向の剛軟度(ガーレー法)が1000mg以上であり、かつ、前記離型ライナー(C)の幅方向の剛軟度(ガーレー法)が1000mg以上であることを特徴とする粘着テープ。
  2. 前記粘着剤層(B)の前記フォーム材に対する180度引き剥がし接着力が1.5N/20mm以上であり、かつ、前記離型ライナー(C)を粘着剤層(B)から引き剥がした際の剥離力が1N/20mm以下である請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記中芯基材(A)が厚さ20μm〜80μmの範囲の不織布である請求項1または2に記載の粘着テープ。
  4. 前記粘着剤層(B)がアクリル系重合体を含有するものであり、前記アクリル系重合体が、N−ビニルピロリドンを含む窒素原子を有するビニル単量体と、カルボキシル基を有するビニル単量体と、炭素原子数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとを含有する単量体成分を重合して得られるものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着テープ。
  5. 前記粘着剤層(B)が、芳香族系有機溶剤を含まない粘着付与樹脂を含有するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着テープ。
  6. 前記粘着剤層(B)が、140℃〜180℃の範囲の軟化点を有する粘着付与樹脂を含有するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着テープ。
  7. 前記離型ライナー(C)が、針葉樹晒硫酸塩パルプ及び広葉樹晒硫酸塩パルプを用いて得られる原紙の片面または両面に、厚さ15μm〜30μmのポリオレフィン層を有し、前記ポリオレフィン層の片面または両面に、シリコーンを含有する層を有するものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着テープ。
  8. 前記離型ライナー(C)が、厚さ100μm〜200μmである請求項1〜7のいずれか1項に記載の粘着テープ。
  9. 前記離型ライナー(C)が、「SKダイン801B」(綜研化学(株)製、溶剤系粘着剤)を用いて形成された厚さ90μmの粘着剤層に対して、0.5N/20mm以下の剥離荷重を有するものである請求項1〜9のいずれか1項に記載の粘着テープ。
  10. 中芯基材(A)の一方の面に、水性粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層(B1)を介してフォーム材が貼付され、かつ、前記中芯基材(A)の他方の面に、水性粘着剤組成物を用いて形成された前記粘着剤層(B2)と離型ライナー(C)とが積層された積層粘着テープであって、
    20m/分の速度で引張試験して測定された前記離型ライナー(C)の流れ方向の引張強度が35N/5mm以上であり、前記離型ライナー(C)の幅方向の引張強度が35N/5mm以上であり、
    JIS L 1085に準拠して測定された前記離型ライナー(C)の流れ方向の剛軟度(ガーレー法)が1000mg以上であり、前記離型ライナー(C)の幅方向の剛軟度(ガーレー法)が1000mg以上であることを特徴とする積層粘着テープ。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘着テープまたは請求項10に記載の積層粘着テープを1または2以上重ね、それらをプレス抜き加工法で裁断することを特徴とする部材の製造方法。
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