JPH05246857A - 痴呆症治療剤 - Google Patents

痴呆症治療剤

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JPH05246857A
JPH05246857A JP4095000A JP9500092A JPH05246857A JP H05246857 A JPH05246857 A JP H05246857A JP 4095000 A JP4095000 A JP 4095000A JP 9500092 A JP9500092 A JP 9500092A JP H05246857 A JPH05246857 A JP H05246857A
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JP
Japan
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paeoniflorin
crude
dementia
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active ingredient
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JP4095000A
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Yuji Watanabe
裕司 渡辺
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Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 従来の抗痴呆薬とタイプを異にする薬物を有
効成分として含有することを特徴とする痴呆症の治療に
有用な医薬品組成物を提供する。 【構成】 ペオニフロリン(図示の構造式を有する)ま
たは粗ペオニフロリン抽出物を有効成分として含有する
痴呆症治療剤。本発明の痴呆症治療剤の有効成分のペオ
ニフロリンまたはその誘導体はペオニフロリン含有生
薬、例えば芍薬より抽出、精製することにより容易に採
取できる。 【効果】 本発明の痴呆症治療剤の有効成分であるペオ
ニフロリンはスコポラミン誘発健忘ラットを用いた八方
向放射状迷路課題において、非常に優れた改善効果を示
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は痴呆症の治療に有用なペ
オニフロリンまたはその誘導体を有効成分として含有す
る医薬品組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ペオニフロリンは、式
【0003】
【化1】
【0004】で表される芍薬等の生薬に主に含まれる配
糖体で、きわめて緩和な鎮静作用、抗炎症作用、血管拡
張作用、平滑筋運動抑制作用等を示すことが知られてい
る。しかしながら、これまでペオニフロリンの痴呆症に
対する効果は全く報告されていない。また、ペオニフロ
リンを豊富に含有する生薬として知られている芍薬にお
いても、痴呆症に対する効果は全く報告されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】人口の高齢化に伴い、
老人性痴呆症患者は増加の一途をたどっており、一種の
社会問題として大きく注目されている今日、種々の抗痴
呆薬が開発され、そして市販されている。しかしなが
ら、満足なものが少なく、しかも痴呆症には発生原因
別、症状別等において種々のタイプがあり、それぞれの
タイプに応じた最大の治療効果をあげるため、より強力
な効果を示す薬剤または異なったタイプの薬剤の出現が
嘱望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく種々の抗痴呆症作用を示す化合物について
模索探究し、鋭意検討した結果、月経不順、冷え症等の
漢方薬として知られている四物湯あるいはその主薬の芍
薬に抗痴呆効果があることを見出し、特許出願を行った
(特願平3−120717号)。今回これらの有効成分
について研究を重ねた結果、芍薬の主成分であるペオニ
フロリンが痴呆症の治療に対して極めて有効であること
を見出し本発明をなすに至った。
【0007】すなわち、本発明はペオニフロリンまたは
その誘導体を有効成分として含有する痴呆症治療剤を提
供するものである。本発明の痴呆症治療剤の有効成分で
あるペオニフロリンはスコポラミン誘発健忘ラットを用
いた八方向放射状迷路課題において、非常に優れた効果
を示す。また、ペオニフロリンはマウスを用いた急性毒
性試験におけるLD50が静脈内投与で3.5g/k
g、腹腔内投与で9.5g/kgであり、経口投与では
ほとんど死亡例を見ない程毒性が極めて弱く、医薬品と
して非常に有用である。
【0008】本発明の痴呆症治療剤の有効成分であるペ
オニフロリンは、市販品として入手することもできる
が、ペオニフロリン含有生薬例えば芍薬より抽出、精製
することにより容易に得ることができる。なお、本発明
の痴呆症治療剤において、生薬より抽出、分画したペオ
ニフロリンを用いる場合、特に精製することなく、粗抽
出分画しただけの粗ペオニフロリン抽出物を使用しても
よい。
【0009】また、ペオニフロリン誘導体としては生薬
中に本来含有されているペオニフロリン誘導体、抽出、
分画の際の化学的処理によって変換した化合物および化
学的修飾を行った誘導体等が含まれる。
【0010】本発明の医薬品組成物はペオニフロリン、
その誘導体またはペオニフロリン含有生薬より抽出、分
画したペオニフロリン抽出物をそのままあるいは適当な
医薬品添加剤を適宜加えた後、通常の調剤学的手法によ
り種々の剤型、例えば散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル
剤、シロップ剤等のような経口投与剤あるいは注射剤ま
たは座剤等のような非経口投与剤を調製して投与され
る。
【0011】本発明の痴呆症治療剤の投与量は、患者の
年令、性別、体重、疾患の程度によっても異なるが、通
常、大人1日一人当たりペオニフロリンとして約0.1
〜10g程度を1〜数回に分けて服用する。
【0012】本発明の内容をさらに実施例を挙げて具体
的に説明するが、本発明はこれにより制限されるもので
はない。
【実施例】
【0013】実施例 1 芍薬(大和産)を熱メタノールで抽出して得たメタノー
ルエキスを過剰の水に懸濁し、ジエチルエーテルまたは
クロロホルムを用いて極性の低い脂肪分、非配糖体等を
除去した。水層にブタノールを加えて抽出後、ブタノー
ル層を硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮してブタノール
エキスを得た。このブタノールエキスを大量のアセトン
で溶出し、不溶物を除去後、アセトン層を濃縮した。得
られたアセトンエキスをシリカゲルカラム(溶出溶媒:
クロロホルム/メタノール=9/1)に付し、薄層クロ
マトグラフィー(シリカゲルプレート、展開溶媒:クロ
ロホルム/メタノール=5/1)、液体クロマトグラフ
ィーでチェックしながら、ペオニフロリンのみを含有す
るフラクションを集めた。集めたフラクションの溶媒を
留去することにより白色粉末のペオニフロリンを得た
(原料の芍薬から約1%の収率)。なお、得られたペオ
ニフロリンの薄層クロマトグラフィー、赤外線吸収スペ
クトル、核磁気共鳴スペクトルの測定結果は標品のそれ
と同一であった。
【0014】実施例 2 実施例1で得たペオニフロリン100gに結晶セルロー
ス10gおよびステアリン酸マグネシウム2gを加え、
よく混和し、この混合物を打錠し、1錠中、ペオニフロ
リン100mg含有の錠剤1000錠を製造した。
【0015】実験例 八方向放射状迷路課題における空間認知障害の改善効果 8本のアーム(選択肢)と八角形のプラットホームから
なる高架式放射状迷路において、全ての選択肢の先端に
餌皿を設置し、各々約45mgの餌を置き、これをラッ
トに自由にとらせた。1日1回の訓練を行い、最初の7
選択が連続して正選択(未選択の選択肢に入ること)で
あり、次の1選択も正選択であるか1回の誤選択(既選
択の選択肢に再び入ること)の後正選択をとることを基
準とし、この基準を満たす試行が最低5回連続するまで
各ラットを訓練した。
【0016】上記訓練試行において基準を達成したラッ
トを用いて、テスト開始1時間30分前にペオニフロリ
ンを0.001〜1mg/kg経口投与し、さらにテス
ト開始30分前にスコポラミン0.3mg/kgを腹腔
内投与した。その後、テストを行い、上記基準を再度達
成したものを合格とし、その合格率を調べた。これらの
実験結果は以下の通りである。なお、スコポラミン0.
3mg/kgをテスト開始30分前に投与した対照群に
おいては合格率は0%であることが確認されている。
【0017】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペオニフロリンまたはその誘導体を有
    効成分として含有する痴呆症治療剤。
  2. 【請求項2】 ペオニフロリン含有生薬より抽出、分
    画した粗ペオニフロリン抽出物を有効成分として含有す
    る請求項1記載の痴呆症治療剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000290186A (ja) * 1999-04-01 2000-10-17 Taisho Pharmaceut Co Ltd 液体組成物
EP1767210A1 (en) * 2004-07-02 2007-03-28 Shanghai Institute of Materia Medica, Chinese Academy of Sciences The medical use of paeoniflorin
KR20130049040A (ko) * 2011-11-03 2013-05-13 (주)아모레퍼시픽 탁시폴린 배당체를 유효성분으로 함유하는 화장료 조성물 및 작약 추출물의 추출방법

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EP1767210A4 (en) * 2004-07-02 2010-09-08 Shanghai Inst Materia Medica MEDICAL USE OF PAEONIFLORIN
KR20130049040A (ko) * 2011-11-03 2013-05-13 (주)아모레퍼시픽 탁시폴린 배당체를 유효성분으로 함유하는 화장료 조성물 및 작약 추출물의 추출방법

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