JPH0469127B2 - - Google Patents

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JPH0469127B2
JPH0469127B2 JP59195223A JP19522384A JPH0469127B2 JP H0469127 B2 JPH0469127 B2 JP H0469127B2 JP 59195223 A JP59195223 A JP 59195223A JP 19522384 A JP19522384 A JP 19522384A JP H0469127 B2 JPH0469127 B2 JP H0469127B2
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JP
Japan
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extract
methanol
fragrant
organic solvent
water
Prior art date
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JP59195223A
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English (en)
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JPS6172719A (ja
Inventor
Hideo Hirose
Masayoshi Nakagawa
Reiko Saijo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teikoku Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Seiyaku Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、高脂血症の予防または治療に有用な
抗高脂血症剤、さらに詳しくは、生薬の一種であ
る降真香の抽出物を有効成分とする抗高脂血症剤
に関する。 従来技術 高脂血症は脂質代謝異常による高い血中脂質濃
度を示すものであつて、動脈硬化性疾患の発症お
よび進展に関与する危険因子の一つであることは
多数の免疫学的研究や臨床研究により明らかにさ
れている。したがつて、動脈硬化症の予防ならび
に予後の改善のために、血中脂質濃度を安全かつ
効果的に低下させる薬物の開発がさかんに行なわ
れており、いくつかの薬物が提供されてはいる
が、必ずしも満足できるような臨床および前臨床
成績は出ていない。 発明の目的 本発明者らは、天然物の中に血中コレステロー
ル量を減少させる作用を有する物質を求めるべく
数多くの天然物、主として生薬からの抽出物につ
いてスクリーニングを行なつた結果、中国におい
て活血薬として汎用されている降真香の抽出物が
すぐれた抗高脂血症作用を有することを見い出
し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、降真香の抽出物を有効成
分とする抗高脂血症剤を提供するものである。 発明の構成および効果 本発明において原料として用いられる降真香
は、別名紫藤香、降真、降香ともいわれ、マメ科
植物のダルベルギア・オドリフエラ(Dalbergia
odorifera T.Chen)の根部心材から得られる生
薬であり、漢方では止血、止痛、消腫、生肌など
の効能があるとして古くから用いられ、また近年
活血薬として冠心二号方などの処方にも用いられ
ている。上記植物は中国の東海南島で多く採集さ
れるが、他国では他のマメ科植物のダルベリギ
ア・シツソ(Dalbergia sisso Roxb.)やミカン
科植物のアクロニチア・ペダンクラタ
(Acronychiapedunculata(L)Miq.)を代用生
薬として用いている場合もある。 本発明の有効成分である降真香の抽出物は、ダ
ルベルギア属植物を起源とする生薬降真香を細切
し、水、極性または非極性有機溶媒もしくはそれ
らの混合溶媒に浸漬、抽出して得られる。 極性有機溶媒としてはメタノール、エタノール
など、非極性有機溶媒としてはエーテル、n−ヘ
キサンなどが挙げられ、これらを単独でまたは2
種以上混合して用いてもよく、また水との混合溶
媒としてもよい。 抽出処理は常法によつて行なわれ連続式でもバ
ツチ式でもよく、冷浸または温浸にて任意の時間
行なう。たとえば、室温では通常1〜5日間、20
℃〜抽出混合物の沸騰温度では撹拌下30分〜6時
間である。得られた抽出液を、過、圧搾または
遠心分離のような常法で処理して生薬の残渣を除
いたのち、減圧または限外過により濃縮し、必
要により有機溶媒を完全に留去して乾固するかあ
るいは凍結乾燥して抽出物を得る。この抽出物は
特有の臭を有する褐色の不定形固形物で吸湿性で
ある。 ごの抽出物をそのまま製剤化に用いてもよい
が、好ましくは下記のようにさらに精製する。 すなわち、上記抽出物をn−ヘキサン、エーテ
ルなどの非極性有機溶媒を用いて常法により脱脂
処理後、二層に分離するような2種以上の混合溶
媒、たとえば、水または親水性有機溶媒と疎水性
有機溶媒との混合溶媒に溶かして分配する。水ま
たは親水性有機溶媒層を分離し、それに移行した
糖類などを除き、得られた疎水性有機溶媒層を減
圧または限外過により濃縮し、必要により有機
溶媒を完全に留去して乾固し、あるいは凍結乾燥
して粗粉末を得る。 上記処理で用いられる親水性有機溶媒としては
メタノール、エタノール、アセトンなどが挙げら
れ、これらを単独または2種以上混合して用いて
もよく、また水と適当な割合で混合して用いても
よい。また疎水性有機溶媒としてはn−ブタノー
ル、酢酸エチルなどが挙げられる。 得られた粗粉末をさらに分配吸着型充填剤、ゲ
ル過剤またはイオン交換剤を用いたカラムクロ
マトグラフイなどの常法により精製する。たとえ
ば、シリカゲルカラムクロマトグラフイの場合、
該粗粉末を溶出溶媒に溶かしたのち、シリカゲル
カラムに通して吸着させ、クロロホルム−メタノ
ール(20:1)などで溶出する。またアンバーラ
イトXAD−2を用いて同様に吸着させ、50%メ
タノール、30%アセトンなどで溶出させることも
できる。なお、活性成分は一定範囲の極性を示す
化合物群であるので、TLCにより溶出化合物の
確認をしたり、溶出溶媒を順次変えることにより
原料中の活性成分の大部分を回収することができ
る。また所望により、上記精製工程を組み合せる
ことにより不純物をさらに除去することができ
る。 かくして得られる精製活性成分は特有の臭を有
する褐色の不定形固形物で吸湿性を示し、メタノ
ール、エタノール、アセトン、酢酸エチルなどに
可溶であるが、水、n−ヘキサン、ジエチルエー
テルなどには不溶であり、塩化第二鉄反応に陽性
である。TLC(DC−Alufolien Kieselgel 60F254
(Merck社製)を使用)では、展開溶媒クロロホ
ルム−メタノール(10:1)で希硫酸噴霧後加熱
発色によりRf値0.32〜0.20に数個〜十数個のスポ
ツトとして確認できる。発色試薬はヨウ素または
硫酸第二セリウムアンモニウム試液などでもよ
く、そのうち数個のスポツトは紫外線(254nm)
照射下に吸収スポツトとして認められ、また塩化
第二鉄試液を噴霧したとき褐色の呈色をして陽性
を示す。同条件で展開溶媒をn−ヘキサン−アセ
トン(1:1)とすると化合物群のスポツトは
Rf0.06〜0.00となり、展開溶媒ベンゼン−酢酸エ
チル−酢酸(2:1:0.2)ではRf0.47〜0.04と広
がる。ドラーゲンドルフ試薬、エーリツヒ試薬、
ニンヒドリン試薬などでは発色しない。 上記精製法において、前処理としての脱脂、分
配処理は省略してもよいが、精製効率からみて実
用的には省略しない方がよい。 本発明の降真香の抽出物を常法にしたがつて製
剤化して目的とする抗高脂血症剤を得る。製剤は
錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤などの通常の
経口投与用製剤が好ましく、その調製は、殿粉、
タルク、ステアリン酸マグネシウムなどの通常の
賦形薬と均一混合し、常法にしたがつて製剤化し
て行なわれる。活性成分の配合量は、通常、1単
位用量当り、精製前の粗抽出物では300〜500mg程
度、精製粉末では30〜50mg程度である。しかし
て、活性成分の投与量は、通常、大人において粗
抽出物では500〜1500mg/Kg/日、精製粉末では
50〜150mg/Kg/日である。 薬理試験 本発明の降真香の抽出物について抗高脂血症活
性について試験した。 試料(被検薬)として、後記製造例1の降真香
の有機溶媒抽出物、製造例2の精製物を用い、そ
れらの脂肪乳濁液誘発高コレステロール血症予防
効果について試験した。なお、比較対照薬として
市販の抗高脂血症薬であるニセリトロールを用い
た。 実験方法:体重20〜23gのdd−K系雄マウス
(一群:10匹)に、脂肪乳濁液(オリーブ油
32.9%、コレステロール2.5%、コール酸ナト
リウム0.8%、シヨ糖42.5%、水21.3%)を25.5
ml/Kg経口投与し、その直後および7時間後の
2回、各被検薬を経口投与した。脂肪乳濁液投
与24時間後に採血し、血清中の総コレステロー
ルを測定した。該測定はCOD−p−クロルフ
エノール発色法にて行なつた。 結果:その結果を第1表に示す。
【表】 第1表に示すように、降真香の抽出物には血清
中のコレステロールを低下する作用が認められ、
精製物はより強い活性を示した。またそれらの活
性は対照薬のニセリトロールよりも強く、抗高脂
血症剤として有用であることがわかる。なお、上
記薬理試験において本発明の活性成分の投与によ
る実験動物の死亡例は一例もなく、また降真香そ
のものが前述の如く漢方生薬、民間薬として永年
用いられていることからも毒性はきわめて低いこ
とがわかる。 実施例 つぎに製造例および製剤例を示して本発明をさ
らに具体的に説明する。 製造例 1 粗切した降真香500gを50%メタノール2.5に
冷浸して2日間放置後、過し、液を50℃以下
で減圧下濃縮して飴状濃縮物(エキス)61.7gを
得る。その残渣をさらに50%メタノール2.5に
2日間冷浸したのち、3時間加熱還流抽出し、
過する。その残渣を再度メタノール2.5にて同
様に抽出、過する。上記両液を合わせ、50℃
以下で減圧濃縮してエキス182.5gを得る。 上記の方法で得られるエキスは前者および後者
ともTLCで同様の挙動を示し、薬理試験でもほ
ぼ同等の効果が認められ、合わせて用いることが
できる。 製造例 2 粗切した降真香4500gをメタノール6.5にて
4時間加熱還流抽出し、温時過する。その残渣
を同様に抽出する(4回繰返す)。得られる液
を合わせ、60℃以下で減圧濃縮してエキスを得
る。このエキスにn−ヘキサン2.5を加え、50
℃にて30分間加熱還流後、傾斜してn−ヘキサン
可溶部を除くことにより脱脂してエキス2201.6g
を得る。 上記エキス300gを40%メタノールおよび酢酸
エチルの混液(1:1)4にて分配し、下層を
酢酸エチル2にて再度分配し、上層を合わせて
60℃以下で減圧濃縮し、得られた生成物をシリカ
ゲルクロマトグラフイ(展開溶媒、クロロホル
ム:メタノール=50:1→40:1→30:1→20:
1)に付し、活性画分14.8gを得る。 製剤例 1 製剤例1のエキス 30g バレイシヨ殿粉 10g ステアリン酸マグネシウム 1g 水 適量 上記製造例1のエキスとバレイシヨ殿粉とをよ
く混合し、適量の水を加えて練合し、これをスク
リーン(1mm×1mm)にて造粒し、乾燥後No.16メ
ツシユ篩で整粒する。得られる顆粒にステアリン
酸マグネシユムを添加して混合し、この混合物を
常法により打錠して錠剤100錠とする(1錠410
mg、エキス含量300mg/錠)。この錠剤を必要によ
り易溶性のフイルムコーテイングする。本錠剤は
遮光保存する。 製剤例 2 製造例2の活性画分 5g バレイシヨ殿粉 20g ステアリング酸マグネシユム 1g 水 適量 上記処方にしたがい、前記製剤例1の場合と同
様にして錠剤100錠(1錠260mg、活性画分含量50
mg/錠)を得る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 降真香の抽出物を有効成分とする抗高脂血症
    剤。 2 降真香の抽出物が、降真香を水、極性または
    非極性有機溶媒もしくはそれらの混合溶媒にて抽
    出して得られる抽出液の濃縮物である前記第1項
    記載の抗高脂血症剤。
JP59195223A 1984-09-17 1984-09-17 抗高脂血症剤 Granted JPS6172719A (ja)

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JP59195223A JPS6172719A (ja) 1984-09-17 1984-09-17 抗高脂血症剤

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JPS6172719A JPS6172719A (ja) 1986-04-14
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