JPH05221704A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
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- JPH05221704A JPH05221704A JP4069047A JP6904792A JPH05221704A JP H05221704 A JPH05221704 A JP H05221704A JP 4069047 A JP4069047 A JP 4069047A JP 6904792 A JP6904792 A JP 6904792A JP H05221704 A JPH05221704 A JP H05221704A
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Abstract
しかも機械的強度に優れた磁器を得ることができる、誘
電体磁器組成物を提供する。 【構成】 この誘電体磁器組成物は、Pb(Mg1/3 N
b2/3 )O3 −PbTiO3 を50モル%以上含有した
鉛系複合ペロブスカイト誘電体磁器組成物において、一
般式A(By B′1-y )O3 で表したときに、AがPb
であり、BおよびB′が同じまたは異なる2〜6価の金
属であり、(By B′1-y )が4価であり、A/Bの値
が0.99〜1.00である組成物に、SiをSiO2
に換算して重量比で100〜20000ppm含有し
た、誘電体磁器組成物である。
Description
し、特に鉛を主成分とし、たとえば積層磁器コンデンサ
の誘電体材料に用いられる、誘電体磁器組成物に関す
る。
電体材料として、BaTiO3 を主体としこれにシフタ
ーとしてCaTiO3 ,BaSnO3 ,CaZrO3 ,
SrTiO3 などを添加した磁器組成物が使用されてき
た。これらの磁器組成物からなる磁器は、室温での誘電
率が2000〜15000と高い。しかしながら、これ
らの磁器組成物は、その焼成温度がいずれも1300℃
〜1400℃と高い欠点を有していた。そのため、それ
らの磁器組成物は、焼成コストが高くつく。さらに、そ
れらの磁器組成物を積層磁器コンデンサに用いる場合に
は、それらの磁器組成物からなるセラミックグリーンシ
ート上に電極材料を予め形成したものが複数重ねてから
焼成されるので、電極材料としては、1300℃以上の
高温で溶融したり酸化したり誘電体と反応したりするこ
とのない、たとえば白金やパラジウムなどの高融点の貴
金属類を用いなければならなかった。
が可能な鉛を主体とした鉛系複合ペロブスカイト誘電体
磁器組成物の研究がなされている。鉛系複合ペロブスカ
イト誘電体磁器組成物においては、焼成温度が1050
℃以下で比誘電率が10000以上になる磁器組成物
が、既に知られている。また、鉛系複合ペロブスカイト
誘電体磁器組成物に過剰の鉛を加えると、高誘電率が得
られ、直流バイアス特性が向上することが知られてい
る。
の鉛を主成分とした磁器組成物は、それを積層磁器コン
デンサに用いた場合、機械的強度が小さく、割れたり欠
けたりクラックが発生したりしやすいという不都合を有
する。特に、鉛を過剰に加えた磁器組成物では、機械的
強度がさらに小さくなる。また、積層磁器コンデンサ中
にクラックやボイドが生じると、空気中の水分が内部に
浸透し、コンデンサの信頼性を大きく低下させる原因と
なる。特に、鉛を主成分とした磁器組成物を用いた積層
磁器コンデンサでは、大容量を得るためには、形状が大
きくなるので、機械的ストレスおよび熱的ストレスの影
響が大きくなる。したがって、積層磁器コンデンサにお
いて、その機械的強度の向上が望まれている。
温で焼成することができ、誘電率が大きくしかも機械的
強度に優れた磁器を得ることができる、誘電体磁器組成
物を提供することである。
1/3 Nb2/3 )O3 −PbTiO3 を50モル%以上含
有した鉛系複合ペロブスカイト誘電体磁器組成物におい
て、一般式A(By B′1-y )O3 で表したときに、A
がPbであり、BおよびB′が同じまたは異なる2〜6
価の金属であり、(By B′1-y )が4価であり、A/
Bの値が0.99〜1.00である組成物に、SiをS
iO2 に換算して重量比で100〜20000ppm含
有した、誘電体磁器組成物である。
℃以下の低温で焼成することができ、誘電率が1000
0以上と大きくしかも機械的強度に優れた磁器を得るこ
とができる、誘電体磁器組成物が得られる。
組成物を用いれば、積層磁器コンデンサの電極材料とし
て、比較的安価な銀や銀合金を用いることができる。し
かも、この発明にかかる誘電体磁器組成物を用いれば、
機械的強度に優れた積層磁器コンデンサが得られる。
を用いれば、絶縁抵抗値が高く、高温での信頼性に優れ
た磁器コンデンサが得られる。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
TiO2 およびZnOを用い、表1に示す組成比の磁器
組成物が最終的に得られるように各原料を秤量した。な
お、表1中、A/Bは、Pbと、Ti,(Mg1/3 Nb
2/3 )および(Zn1/3 Nb2/3 )との比の値である。
また、表1中、*を付したものは、この発明の比較例で
あり、この発明の範囲外である。
700℃で2時間仮焼し、ボールミルで粉砕した。この
粉砕した混合物に表1に示す割合でSiO2 を添加し、
再度ボールミルで湿式混合した後、水分を蒸発させて、
磁器原料粉末を得た。
ル系バインダーおよびエタノールなどの有機バインダー
を加えてからボールミルで湿式混合して、セラミックス
ラリーを調整した。その後、セラミックスラリーをドク
ターブレード法によってシート状に成形して、厚み20
μmの矩形のセラミックグリーンシートを得た。次に、
得られたセラミックグリーンシート上に銀を主成分とす
る導電ペーストを印刷して、内部電極を構成するための
導電ペースト層を形成した。
ミックグリーンシートを複数枚積層して、積層体を得
た。
2に示す温度で2時間焼成して、磁器焼結体を得た。な
お、表2中、*を付したものは、この発明の比較例であ
り、この発明の範囲外である。
れ、銀からなる電極材料を塗布して空気中で750℃の
温度で焼き付け、内部電極に電気的に接続された外部電
極を形成して、試料となる積層磁器コンデンサを得た。
は、幅が1.6mmで、長さが3.2mmで、厚みが
1.2mmであり、内部電極間の誘電体磁器層の厚みが
13μmであった。また、有効な誘電体磁器層の総数は
10層であり、1層あたりの対向面積は2.1mm2 で
あった。
ブリッジ式測定機で1kHz、1Vrmsの電圧を印加
して、20℃における静電容量Cおよび誘電損失tan
δを測定した。そして、静電容量Cなどから誘電率εを
求めた。
および80℃における静電容量をそれぞれ測定し、20
℃における静電容量Cを基準とした−25℃および80
℃における静電容量の変化率Tcc(%)をそれぞれ求
めた。
に絶縁抵抗計で16Vの電圧を2分間印加して、20℃
における絶縁抵抗Rを測定した。そして、後述の耐湿試
験前における静電容量Cと絶縁抵抗Rとの積、すなわち
CR積を求めた。
℃、湿度95%の雰囲気中で1000時間の耐湿試験を
行ってから、耐湿試験後における静電容量Cおよび絶縁
抵抗Rを測定し、耐湿試験後におけるCR積を求めた。
図1に示す抗折強度測定装置10を用いて測定した。図
1において、12は試料である被試験積層磁器コンデン
サであり、14は試料保持台である。試料保持台14上
に置かれた積層磁器コンデンサ12は、加圧ピン16に
よって加圧される。そして、加圧された圧力が、置き針
付きテンションゲージ18によって表示される。この測
定に際して、試料保持台14の治具の間隔は2mmとし
た。
iO2 ,ZnO,WO3 およびMgOを出発原料とし、
表3に示す組成比の磁器組成物が最終的に得られるよう
に各原料を秤量した。なお、表3中、A/Bは、Pb
と、Ti,(Mg1/3 Nb2/3 ),(Ni1/3 N
b2/3 )および(Zn1/2 W1/2 )との比の値である。
また、表3中、*を付したものは、この発明の比較例で
あり、この発明の範囲外である。
750℃で2時間仮焼し、ボールミルで粉砕した。この
粉砕した混合物に表3に示す割合でSiO2 を添加し、
再度ボールミルで湿式混合した後、水分を蒸発させて、
磁器原料粉末を得た。
ル系バインダーおよびエタノールなどの有機バインダー
を加えてからボールミルで湿式混合して、セラミックス
ラリーを調整した。その後、セラミックスラリーをドク
ターブレード法によってシート状に成形して、厚み20
μmの矩形のセラミックグリーンシートを得た。次に、
得られたセラミックグリーンシート上に銀を主成分とす
る導電ペーストを印刷して、内部電極を構成するための
導電ペースト層を形成した。
ミックグリーンシートを複数枚積層して、積層体を得
た。
4に示す温度で2時間焼成して、磁器焼結体を得た。な
お、表4中、*を付したものは、この発明の比較例であ
り、この発明の範囲外である。
れ、銀からなる電極材料を塗布して空気中で750℃の
温度で焼き付け、内部電極に電気的に接続された外部電
極を形成して、試料となる積層磁器コンデンサを得た。
は、幅が1.6mmで、長さが3.2mmで、厚みが
1.2mmであり、内部電極間の誘電体磁器層の厚みが
13μmであった。また、有効な誘電体磁器層の総数は
10層であり、1層あたりの対向面積は2.1mm2 で
あった。
して、誘電率ε、誘電体損失tanδ、20℃における
静電容量を基準とした−25℃および80℃における静
電容量の変化率Tcc、耐湿試験前後におけるCR積、
および抗析強度を求めた。
に、この発明の範囲内の誘電体磁器組成物は、焼成温度
が1100℃以下と低温で焼成することができる。しか
も、この発明の範囲内の誘電体磁器組成物からなる磁器
は、誘電率が10000以上と高く、優れた耐湿性を示
し、しかも機械的強度に優れていることがわかる。
のような特性を示すことが分かる。
が0.99未満であると、焼成温度が1100℃を超
え、誘電率も低下する。試料番号7および17のように
A/Bの値が1.00を超えると、焼成温度は低下する
が、抗折強度が極端に低下する。試料番号8,9,18
および19のようにSiO2 の添加量が100ppm未
満になると、抗折強度および耐湿性がともに低下する。
試料番号10および20のようにSiO2 の添加量が2
0000ppmを超える場合には、抗折強度が高くなる
が、誘電率(ε)が10000以下になる。
器組成物を用いた積層磁器コンデンサは、誘電体層を形
成する磁器の誘電率が10000以上の値を示し、ま
た、焼成温度が低いため内部電極の材料として比較的安
価な銀や銀合金を用いることができ、しかも、絶縁抵抗
が高く、機械的強度に優れ、高温度での信頼性に優れ
る。
装置を示す図解図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 −PbT
iO3 を50モル%以上含有した鉛系複合ペロブスカイ
ト誘電体磁器組成物において、 一般式A(By B′1-y )O3 で表したときに、AがP
bであり、BおよびB′が同じまたは異なる2〜6価の
金属であり、(By B′1-y )が4価であり、A/Bの
値が0.99〜1.00である組成物に、SiをSiO
2 に換算して重量比で100〜20000ppm含有し
たことを特徴とする、誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06904792A JP3468245B2 (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06904792A JP3468245B2 (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05221704A true JPH05221704A (ja) | 1993-08-31 |
JP3468245B2 JP3468245B2 (ja) | 2003-11-17 |
Family
ID=13391280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06904792A Expired - Lifetime JP3468245B2 (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3468245B2 (ja) |
-
1992
- 1992-02-17 JP JP06904792A patent/JP3468245B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3468245B2 (ja) | 2003-11-17 |
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