JPH05209369A - スプレー型糊剤組成物 - Google Patents

スプレー型糊剤組成物

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JPH05209369A
JPH05209369A JP4212755A JP21275592A JPH05209369A JP H05209369 A JPH05209369 A JP H05209369A JP 4212755 A JP4212755 A JP 4212755A JP 21275592 A JP21275592 A JP 21275592A JP H05209369 A JPH05209369 A JP H05209369A
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Yoshitaka Hasegawa
美貴 長谷川
Tomoko Shibata
知子 柴田
Masaaki Yamamura
正明 山村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 スルホン酸基を含有するビニル系モノマー
(A) の重合物若しくは共重合物(1) 、又は該ビニル系モ
ノマー(A) とその他のビニル系モノマー(B) からなり、
前記モノマー(A) の割合が30モル%以上である共重合物
(2) を主成分とするスプレー型糊剤組成物。 【効果】 張り性能に優れ、更に汚れ落とし効果が格段
に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスプレー型糊剤組成物に
関する。更に詳しくは、付着した汚れを容易に除去する
ことができるスプレー型糊剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】スプレー型の糊剤は手軽に
使用することができるので便利である。スプレー型糊剤
は部分的な糊付け、特に襟、袖部分の糊付けに好適であ
る。この襟、袖部分は人体に密着し摩擦等を受けるため
汚れが付着すると通常の洗濯においてはなかなか汚れが
脱落し難く、ブラシ等で部分洗いをしているのが通例で
ある。一般に市販されているスプレー型糊剤の主成分は
低粘度化した化工澱粉が使用されており、このような糊
剤は一般的に汚れの脱落性を容易にする性質をもってい
るが、襟、袖等の汚れに対しては完全を期すことができ
ない。従来より、このような化工澱粉を主成分とした糊
剤の持つ汚れ落とし効果を向上させようという試みは多
くなされてきた。例えば、特開平2−112475号公報には
マレイン酸の重合物、アクリル酸と無水マレイン酸の共
重合物の加水分解物、無水マレイン酸の重合物の加水分
解物のような水溶性高分子物質を含む溶液に関する記載
がある。これは造膜性を有するポリマーと、汚れ自体の
分散、再汚染防止の機能を持つ分散剤を組み合わせるこ
とにより、汚れ落とし効果を高めようとするものであ
る。この技術によれば、従来の糊剤に比較して汚れ落と
し効果はかなり向上するものの、家庭洗濯等における使
用者の不満を解消するには至っていない。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、スルホン酸基を含有
するビニル系モノマーの重合物若しくはその塩又は該ビ
ニル系モノマーと他のビニル系モノマーとの共重合物若
しくはその塩が、糊剤としての造膜性と汚れ落ちを向上
させる分散性の両機能を兼ね備えており、従来の糊剤と
同程度の張り性を持ち、且つ従来の糊剤より汚れ落とし
効果が高まることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0004】すなわち本発明は、下記の(1) 又は(2) を
主成分とすることを特徴とするスプレー型糊剤組成物を
提供するものである。 (1) スルホン酸基を含有するビニル系モノマー(A) の重
合物若しくはその塩又は該モノマー(A) の2種以上の共
重合物若しくはその塩。 (2) スルホン酸基を含有するビニル系モノマー(A) の1
種又は2種以上とその他のビニル系モノマー(B) の1種
又は2種以上からなり、前記モノマー(A) の割合が30モ
ル%以上である共重合物又はその塩。
【0005】本発明の糊剤の主成分である重合物若しく
は共重合物の分子量は、共に1000〜600 万が好ましく、
更に好ましくは5000〜100 万、特に好ましくは1万〜50
万の範囲である。分子量が1000よりも小さい場合には十
分な張り性能と汚れ落とし効果が得られないし、また60
0 万よりも大きい場合にはスプレー性が良好でなくなる
ために好ましくない。
【0006】上記(1) の重合物若しくは共重合物又は上
記(2) の共重合物を構成するスルホン酸基を含有するビ
ニル系モノマー(A) としては、スチレンスルホン酸、2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ア
リルスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン
酸、スルホプロピルメタクリレート及びこれらモノマー
の塩からなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いる
のが好ましい。このような塩としては、1価の塩として
リチウム、ナトリウム、カリウム等の金属塩、アンモニ
ウム塩、又はモノ、ジあるいはトリエタノールアミン、
モルホリン、エチルアミン、ブチルアミン等の有機アミ
ン塩が挙げられ、2価の塩としてカルシウム、マグネシ
ウム、バリウム等のアルカリ土類金属塩、エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等の有機アミン塩があ
り、3価の塩としてはアルミニウム塩、ジエチレントリ
アミン等の有機アミン塩、又はポリエチレンイミン等の
多価有機アミン等が挙げられる。塩としては特にナトリ
ウム塩が好ましい。
【0007】また、上記(2) の共重合物を構成するビニ
ル系モノマー(B) としては、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルア
クリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸等の水溶性モ
ノマー及びこれらのモノマーの塩、エチレン、プロピレ
ン、n−ブチレン、イソブチレン、n−ペンテン、イソ
プレン、2−メチル−1−ブテン、n−ヘキセン、2−
メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4
−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、ス
チレン等のオレフィンが挙げられる。これらの中でも特
にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸、ヒドロキシエチル
メタクリル酸等の水溶性モノマー及びこれらのモノマー
の塩が好ましい。共重合物(2) 中のモノマー(A) の比率
は30モル%以上、好ましくは50モル%以上である。
【0008】本発明の糊剤の主成分である重合物若しく
は共重合物は何れもその塩を用いることができる。この
ような塩としては、1価の塩としてリチウム、ナトリウ
ム、カリウム等の金属塩、アンモニウム塩、又はモノ、
ジあるいはトリエタノールアミン、モルホリン、エチル
アミン、ブチルアミン等の有機アミン塩が挙げられ、2
価の塩としてカルシウム、マグネシウム、バリウム等の
アルカリ土類金属塩、エチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン等の有機アミン塩があり、3価の塩としては
アルミニウム塩、ジエチレントリアミン等の有機アミン
塩、又はポリエチレンイミン等の多価有機アミン等が挙
げられる。塩としては特にナトリウム塩が好ましい。ま
た、これらの重合物若しくは共重合物は組成物中に 0.2
〜10重量%、好ましくは 0.5〜5重量%配合される。
【0009】本発明のスプレー型糊剤組成物には更に、
ポリビニルアルコール、化工澱粉、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシアルキルセルロース等の水溶性高
分子を張り向上のために添加したり、クエン酸、リンゴ
酸、安息香酸、酒石酸等の有機酸、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン、ポリプロピレングリコールの如きア
イロン付着防止剤、シリコーンの如きアイロンすべり
剤、エチルアルコール、プロピルアルコール等の如き低
級アルコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの
如き浸透剤、その他の蛍光染料、殺菌剤、香料、更にエ
アゾールとして使用する場合には罐腐食防止剤の如き添
加剤が加えられる。
【0010】本発明のスプレー型糊剤組成物はポンプ式
或いはトリガー式のスプレー容器に充填し使用しても良
いが、エアゾール用の耐圧罐に噴射剤と共に充填し使用
することもできる。この時の噴射剤としては液化プロパ
ン、液化ブタン、及びそれらの混合物、或いはジメチル
エーテルを使用するのが良い。噴射剤と本発明の組成物
との重量比率は噴射剤:本発明組成物=3:97〜40:60
が好ましく、更に好ましくは5:95〜30:70である。
【0011】本発明に係わるスプレー型糊剤組成物で
襟、袖等を処理した衣類は着用により汚れが付着して
も、普通の洗濯により汚れが脱落し、もみ洗い、ブラシ
洗い等の部分洗いの必要がない。
【0012】
【実施例】以下、更に具体的に本発明を説明するために
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0013】実施例1 表1,2に示すモノマー(A) とモノマー(B) を表1,2
に示すモル比で(共)重合させて得られた水溶性ポリマ
ー2重量%と0.5 %シリコーンエマルジョン(5000cs;
有効分35%)を水に溶解し、試験液とした。この試験液
をトリガー式容器に充填し、カンチレバー法(JIS L 10
96)により張り性能を評価し、また、被洗浄率の測定を
行った。 <張り性能の評価>上記の試験液を、ポリエステル/綿
=65/35ブロード60番に100 % o.w.f (ofweight fabri
c)になるように均一にスプレーし、アイロンの温度目盛
りを綿にしてアイロンがけして乾燥させた。20℃、65%
で調湿した後、カンチレバー法で張り性能の評価を行っ
た。 <被洗浄率の測定>上記で用いた、アイロンがけされ調
湿した後の布を次の組成を有する汚染液に浸漬し、人工
汚染布を作製した。 ・汚染液の組成 パークレン 1000cc カーボン 0.6g 綿実油 10g オレイン酸 2g パルミチン酸 1.6g 流動パラフィン 1g 市販重質洗剤(新ザブ,花王 (株) 製)0.083 %水溶液
中(20℃)でターゴトメーターを用い上記人工汚染布を
10分間洗浄し、5分間すすぎ、下記の式により被洗浄率
を測定した。
【0014】
【数1】
【0015】反射率の測定は島津自記色差計RC−3型
(島津製作所製)を用い、550mμの波長で行った。これ
らの結果を表1,2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】注) 1)重合物のナトリウム塩 2)共重合物のナトリウム塩 実施例2 表3,4に示すモノマー(A) とモノマー(B) を表3,4
に示すモル比で(共)重合させて得られた水溶性ポリマ
ー2重量%と0.5 %シリコーンエマルジョン(5000cs;
有効分35%)を水に溶解し、試験液とした。この試験液
と液化プロパンガス(内圧3.1 kg/cm2,20℃)とを試験
液:液化プロパンガス80:20の重量比率でエアゾール缶
に充填し、充分に震盪した後、実施例1と同様に張り性
能及び被洗浄率の測定を行った。その結果を表3,4に
示す。
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】注) 3)重合物のナトリウム塩 4)共重合物のナトリウム塩

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(1) 又は(2) を主成分とすること
    を特徴とするスプレー型糊剤組成物。 (1) スルホン酸基を含有するビニル系モノマー(A) の重
    合物若しくはその塩又は該モノマー(A) の2種以上の共
    重合物若しくはその塩。 (2) スルホン酸基を含有するビニル系モノマー(A) の1
    種又は2種以上とその他のビニル系モノマー(B) の1種
    又は2種以上からなり、前記モノマー(A) の割合が30モ
    ル%以上である共重合物又はその塩。
  2. 【請求項2】 スルホン酸基を含有するビニル系モノマ
    ー(A) がスチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2
    −メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニ
    ルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スルホプロピルメ
    タクリレート及びこれらモノマーの塩からなる群から選
    ばれる1種又は2種以上である請求項1記載のスプレー
    型糊剤組成物。
  3. 【請求項3】 ビニルモノマー(B) が水溶性ビニルモノ
    マーである請求項1又は2記載のスプレー型糊剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 水溶性ビニルモノマーがアクリル酸、メ
    タクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシ
    エチルアクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸及び
    これらのモノマーの塩からなる群から選ばれる1種又は
    2種以上である請求項3記載のスプレー型糊剤組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001348779A (ja) * 2000-06-08 2001-12-21 Kao Corp スプレー用繊維製品処理剤
JP2020097810A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 花王株式会社 繊維処理剤組成物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS535115A (en) * 1971-04-16 1978-01-18 Rohm & Haas Process for manufacture of sulfonic acid monomer and polymer

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