JP3886582B2 - 防汚剤組成物及び繊維製品の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防汚剤組成物、詳しくは家庭における衣類等の洗濯時に使用される防汚剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
現在市販されている衣料用洗剤は、洗浄効果は改良され続けてはいるものの、えり、袖口などの黒ずみ汚れ、靴下の爪先;かかとなどの泥汚れなどの部分的な強固な汚れに対しては、十分な洗浄効果が得られているとは言い難い。このような強固な部分汚れに対して、消費者は洗浄前に塗布洗剤や固形石鹸によるもみ洗いをしているのが現状であり、労力がかかるとともに、濃厚な洗剤液による手荒れや、もみ洗いによる衣類の損傷などの問題がある。
【0003】
一方、これら洗浄剤に対し、撥水・撥油機能を有する基剤を含有する防汚剤が、衣類の着用前に使用されている。しかしながら、これらの基剤は水溶性が低く、主に有機溶剤に溶解されたものが市販されている。つまり、これらの基剤とともに汚れを落とすためには、対象衣類はドライクリーニングで洗浄するものが一般的である。
【0004】
従って上記で述べたような家庭で容易に水洗いできる衣類に対する防汚剤は一般的には存在していないのが現状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような状況に鑑み、家庭で容易に水洗いできる衣類等の繊維製品に対して使用が可能であり、防汚効果を有するものを見出すべく、本発明者は鋭意検討を行った結果、繊維製品上に水溶性もしくは水分散性の皮膜を形成し得るポリマーを含有する防汚剤組成物を、脱水後等の濡れた状態にある繊維製品に付与することにより、繊維製品に対する汚れの付着抑制と汚れの離脱性能に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、濡れた状態にある繊維製品に適用される防汚剤組成物であって、当該防汚剤組成物を適用後乾燥した繊維製品上に水溶性もしくは水分散性の皮膜を形成し得るポリマーを含有する防汚剤組成物を提供するものである。
【0007】
更に本発明は、濡れた状態にある繊維製品に、当該繊維製品を乾燥した後、当該繊維製品上に水溶性もしくは水分散性の皮膜を形成し得るポリマーを含有する防汚剤組成物を付与し、次いで当該繊維製品を乾燥することを特徴とする繊維製品の処理方法を提供するものである。
【0008】
本発明の防汚剤組成物は、洗浄脱水後等の濡れた状態の繊維製品に適用することにより、乾燥後の繊維製品上に水溶性もしくは水分散性の皮膜を形成し、それにより繊維製品の繊維自体に直接汚れが付着するのを抑制する、次の洗濯において汚れの離脱を促進する、或いはこれらの両方の機能を発揮することにより、繊維製品の汚れを防止するものである。以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】
まず、本発明に用いられる繊維製品上に水溶性もしくは水分散性の皮膜を形成し得るポリマー(以下、単に水溶性有機ポリマーという場合もある)について説明する。
【0010】
本発明に用いられる水溶性有機ポリマーは、下記ポリマー(i)〜(vi)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のポリマー(a)及び/又は下記シリコーン(I)〜(III) からなる群より選ばれる1種又は2種以上のシリコーン(b)が好適である。
ポリマー(i);セルロース誘導体
ポリマー(ii);少なくともビニル基及び/又は芳香族環を有する1種又は2種以上のモノマーを重合して得られ、且つスルホン酸基を含有するポリマーもしくはその塩
ポリマー(iii) ;アクリル酸もしくはメタクリル酸のホモポリマー及び/又はアクリル酸もしくはメタクリル酸と他のビニル系モノマーの1種又は2種以上とのコポリマー並びにこれらの塩
ポリマー(iv);アクリル酸及び/又はメタクリル酸とそれらのアルキルエステルの1種又は2種以上とを重合して得られるコポリマー又はその塩
ポリマー(v);化工澱粉
ポリマー(vi);N-ビニル-2- ピロリドン系ポリマー
シリコーン(I);未変性シリコーン
シリコーン(II);シリコーンのポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレン付加物
シリコーン(III) ;カルボキシ変性シリコーン。
【0011】
〔ポリマー(a)〕
上記ポリマー(i)〜(vi)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のポリマー(a)について説明する。
【0012】
<ポリマー(i);セルロース誘導体>
セルロース誘導体としては、ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、アルキルセルロース(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース等)、カルボキシメチルセルロース、第4級アンモニウム基を有するカチオン化セルロース等が使用される。この場合において、置換度〔セルロースの無水グルコース単位中の水酸基3個のうち、置換基(ヒドロキシアルキル基、アルキル基、カルボキシメチル基、カチオン基等)が導入された水酸基の個数〕は、 0.2〜1.6 、好ましくは 0.4〜1.2 である。また、本発明組成物で使用されるセルロース誘導体は、25℃にて1重量%の水溶液としたときの粘度が2000センチポイズ(以下、cPとする。)以下、好ましくは200cP 以下であることが望ましい。上記の中で特にカルボキシメチルセルロースが好ましい。
【0013】
<ポリマー(ii)>
本発明の組成物に用いられるポリマー(ii)は、ビニル基及び/又は芳香族環を有する少なくとも1種又は2種以上のモノマーを重合して得られ、且つスルホン酸基を含有するポリマーもしくはその塩である。
【0014】
このポリマー(ii)は、例えば以下の(イ)、(ロ)の方法等によりホモポリマー又はコポリマーとして得られる。
(イ)ビニル基及び/又は芳香族環を有し、且つスルホン酸基を有するモノマー(A) を重合するか、又は該モノマー(A) と共重合可能な他のモノマー(B) とを共重合する。
(ロ)ビニル基及び/又は芳香族環を有し、スルホン酸基を有しない少なくとも1種又は2種以上のモノマー(A')を重合した後スルホン化するか、又は該モノマー(A')と共重合可能な他のモノマー(C) とを共重合した後スルホン化する。
【0015】
上記方法(イ)において使用されるモノマー(A) としては、例えばスチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スルホプロピルメタクリレート、α−メチルスチレンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、ビニルナフタレンスルホン酸、インデンスルホン酸等、及びこれらの塩が挙げられる。
【0016】
また、モノマー(B) としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン、ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、n−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、インデン、ブタジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。これらの中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル酸等の水溶性モノマー及びこれらのモノマーの塩が好ましい。特にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びそれらの塩とスチレンが好ましい。
【0017】
(イ)の方法においてポリマー(ii)をコポリマーとして得る場合には、スルホン酸基を有している上記モノマー(A) の割合は、重合に供する全モノマー中の30 mol%以上、好ましくは 50mol%以上配合される。
【0018】
上記モノマー(A) と(B) とを組合せてポリマー(ii)(コポリマー)を得る場合には、上記(A) 及び(B) 中、特にスチレンスルホン酸とアクリル酸ナトリウム、スチレンスルホン酸とスチレンの組合せが好ましい。
【0019】
一方(ロ)の方法により、ポリマー(ii)をコポリマーとして得る場合には、スルホン酸基を有しない上記モノマー(A')は、重合に供する全モノマー中の60〜100 モル%、特に85〜100 モル%の配合量とすることが好ましい。
【0020】
上記(ロ)の方法に於いて使用するモノマー(A')としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、インデン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を重合することができる。これらの中でも特にスチレンが好ましい。
【0021】
また(ロ)の方法においては、モノマー(A')の1種又は2種以上と、該モノマー(A')と共重合し得る他のモノマー(C) とを重合することもできる。この場合、モノマー(C) としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸、エチレン、ヒドロキシエチルメタクリル酸、プロピレン、ブテン、ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、n−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、ブタジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。
【0022】
上記(ロ)の方法では、例えばポリスチレン、スチレン・エチレンコポリマー、スチレン・ジイソブチレンコポリマー、スチレン・ジシクロペンタジエンコポリマー、スチレン・ビニルトルエン・α−メチルスチレン・インデンコポリマーのようなポリマー(就中ポリスチレンが最も好ましい。)を得た後、得られたポリマーを更にスルホン化する。スルホン化は、無水硫酸、クロルスルホン酸、無水硫酸・ルイス塩基錯体等のスルホン化剤を用い、任意のスルホン化方法を適用することにより行うことができる。
【0023】
スルホン化に際して、ポリマー(ii)のスルホン化率(ビニル基及び/又は芳香族環を有するモノマーに起因する骨格1個に対して、スルホン酸基が1個ついている場合をスルホン化率 100%とする。)は、一層水溶性を向上させて、洗濯の際に容易に除去可能とすることに鑑みれば60%以上とすることが好ましく、更に好ましくは85%以上である。
【0024】
このようにして得られたスルホン酸基を含有するポリマー(ii)は、そのまま本発明組成物中に含有することができるが、更に塩として用いることもできる。このような塩としては、1価の塩としてリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はモノ、ジあるいはトリエタノールアミン、モルホリン、エチルアミン、ブチルアミン等の有機アミン塩が挙げられ、2価の塩としてカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属塩、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の有機アミン塩があり、3価の塩としてはアルミニウム塩、ジエチレントリアミン等の有機アミン塩、又はポリエチレンイミン等の多価有機アミン等が挙げられる。塩としては特にナトリウム塩が好ましい。
【0025】
本発明組成物の(a)成分として使用されるポリマー(ii)の分子量は、一層汚れ落ちを向上させる為に1000以上であることが望ましく、また粘度を適度なものとして、より使用勝手の良いものとするためには600 万以下であることが望ましい。かかる観点から、該ポリマー(ii)の分子量は1000〜600 万が好ましく、更に好ましくは5000〜100万、特に好ましくは1万〜50万である。
【0026】
<ポリマー(iii)>
本発明の組成物に用いられるポリマー(iii)は、アクリル酸もしくはメタクリル酸のホモポリマー及び/又はアクリル酸もしくはメタクリル酸と他のビニル系モノマーの1種又は2種以上とのコポリマー並びにこれらの塩である。その他のビニル系モノマーとしては、<ポリマー(ii)>でモノマー(B) として例示したものと同じモノマーが使用できる。ポリマー(iii) の分子量は 100〜 100万、好ましくは 500〜50万、特に好ましくは1000〜10万である。
【0027】
<ポリマー(iv)>
本発明の組成物に用いられるポリマー(iv)は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸とそれらのアルキルエステルの1種又は2種以上とを重合して得られるコポリマー又はその塩であり、アルキルエステルのアルキル基の炭素数は1〜20、好ましくは2〜18である。ポリマー(iv) の分子量は、 100〜 100万、好ましくは 500〜50万、特に好ましくは1000〜10万である。
【0028】
<ポリマー(v)>
本発明に用いられる化工澱粉は、ヒドロキシエチル化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉等のヒドロキシアルキル化澱粉、カルボキシメチル化澱粉等のカルボキシアルキル化澱粉、及びこれらを過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤又は酵素により低粘度化したもの等の化工澱粉が挙げられる。
【0029】
化工澱粉を用いる場合は、その置換度は0.08〜0.3 、特に 0.1〜0.2 であるものを用いることが好ましい。置換度が0.08未満では、化工澱粉の変性により、長期間保存すると沈澱物が生成し、色ものの衣類に使用した時に白化現象が起こる。また、化工澱粉の置換度が 0.3より大きいものは合成上得にくい。
【0030】
化工澱粉の水溶液の粘度は、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤又は酵素で化工澱粉を分解することにより低下可能である。
【0031】
<ポリマー(vi)>
本発明に用いられるN-ビニル-2- ピロリドン系ポリマーとしては、具体的には下記の重合物(1) 、(2) が挙げられる。
重合物(1) :N-ビニル-2- ピロリドンモノマー〔以下、モノマー(A) という〕の重合物。
重合物(2) :モノマー(A) と、モノマー(A) と共重合し得るモノマー(A) 以外のビニル系モノマー〔以下、モノマー(B) という〕の少なくとも1種との共重合物又はその塩〔但し、共重合物又はその塩のモノマー組成において、モノマー(A) のモル分率は30%以上である〕。
【0032】
上記重合物(2) のモノマー(B) のモノマー組成において、少なくとも1種の水溶性ビニルモノマーを含有することが好ましい。この場合、水溶性ビニルモノマーとしては、下記 (a)〜(k) からなるモノマー群より選ばれる少なくとも一種が好適である。
(a) アクリル酸及びその塩
(b) メタクリル酸及びその塩
(c) マレイン酸及びその塩
(d) 無水マレイン酸
(e) 2−ヒドロキシエチルアクリル酸及びその塩
(f) 2−ヒドロキシエチルメタクリル酸及びその塩
(g) 2−ヒドロキシプロピルアクリル酸及びその塩
(h) 2−ヒドロキシプロピルメタクリル酸及びその塩
(i) アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N −ジアルキルアクリルアミド及び N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基:炭素数1〜4のアルキル基)
(j) 一般式(I)で表されるモノマー、並びにその酸塩及びその第4級アンモニウム塩
【0033】
【化1】
【0034】
〔式中、
R :水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。
R1,R2:同一又は異なって水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基を示す。
x :1〜5の数を示す。〕
(k) 一般式(II)で表されるモノマー、並びにその酸塩及びその第4級アンモニウム塩
【0035】
【化2】
【0036】
〔式中、
R ,R1,R2:前記の意味を示す。
y :1〜5の数を示す。〕。
【0037】
上記重合物(1) はモノマー(A) の重合物であり、その重量平均分子量は、 1,000〜6,000,000 が好ましく、更に好ましくは 2,000〜1,000,000 である。
【0038】
モノマー(A) の重合物として、例えばアイエスピー・ジャパン(株)のPVP K ホモポリマーシリーズ PVPK-15,K-30,K-60,K-90(いずれも商標)等が挙げられる。これらの化学構造は例えば次のようである。
【0039】
【化3】
【0040】
<重合物(2) >
本発明においては、モノマー(A) とモノマー(B) の共重合物又はその塩も使用し得る〔重合物(2) 〕。この場合、重合物(2) の分子量の好ましい範囲及び好ましい理由については<重合物(1) >の説明において述べた通りである。
【0041】
モノマー(B) として使用し得るモノマーとしては水溶性ビニルモノマー、水不溶性ビニルモノマー又は両者の混合モノマーが挙げられる。
ここで水溶性ビニルモノマーとしては、具体的には下記 (a)〜(k) からなるモノマー群より選ばれる少なくとも一種が使用される。
(a) アクリル酸及びその塩
(b) メタクリル酸及びその塩
(c) マレイン酸及びその塩
(d) 無水マレイン酸
(e) 2−ヒドロキシエチルアクリル酸及びその塩
(f) 2−ヒドロキシエチルメタクリル酸及びその塩
(g) 2−ヒドロキシプロピルアクリル酸及びその塩
(h) 2−ヒドロキシプロピルメタクリル酸及びその塩
(i) アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N −ジアルキルアクリルアミド及び N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基:炭素数1〜4のアルキル基) (j) 一般式(I)で表されるモノマー、並びにその酸塩及びその第4級アンモニ
ウム塩
【0042】
【化4】
【0043】
〔式中、
R :水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。
R1,R2:同一又は異なって水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシエチル基、又はヒドロキシプロピル基を示す。
x :1〜5の数を示す。〕
(k) 一般式(II)で表されるモノマー、並びにその酸塩及びその第4級アンモニウム塩
【0044】
【化5】
【0045】
〔式中、
R ,R1,R2:前記の意味を示す。
y :1〜5の数を示す。〕。
【0046】
この場合において一般式(I)で表されるモノマーの具体例として、N,N −ジメチルアミノプロピルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド、N,N −ジメチルアミノメチルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド、N,N −ジメチルアミノエチルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド、N,N −ジメチルアミノブチルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド等が挙げられる。
【0047】
一般式(I)で表されるモノマーを酸塩で使用する場合、例えば HCl、H2SO4 、H3PO4 等の無機酸塩、又はp−トルエンスルホン酸塩、グリコール酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸塩が使用され、又、第4級アンモニウム塩として使用する場合、一般式(I)で表されるモノマーを従来公知の方法で CH3Cl、(CH3)2SO4 等のアルキル化剤にて、第4級アンモニウム塩化したものが使用される。
【0048】
一般式(II)で表されるモノマーの例として、アクリル酸−N,N −ジメチルアミノエチル、アクリル酸−N,N −ジメチルアミノメチル、アクリル酸−N,N −ジメチルアミノブチル、アクリル酸−N,N −ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸−N,N −ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−N,N −ジメチルアミノメチル、メタクリル酸−N,N −ジメチルアミノブチル、メタクリル酸−N,N −ジメチルアミノプロピル、アクリル酸−N,N −ジエチルアミノエチル、アクリル酸−N,N −ジエチルアミノメチル、アクリル酸−N,N −ジエチルアミノブチル、アクリル酸−N,N −ジエチルアミノプロピル、メタクリル酸−N,N −ジエチルアミノエチル、メタクリル酸−N,N −ジエチルアミノメチル、メタクリル酸−N,N −ジエチルアミノブチル、メタクリル酸−N,N −ジエチルアミノプロピル等が挙げられる。
【0049】
更に、一般式(II)で表されるモノマーは、一般式(I)で表されるモノマーの場合と同様に酸塩又は第4級アンモニウム塩として使用し得る。
【0050】
また、モノマー(B) における水不溶性モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、N−ビニル−2−カプロラクタム、エチレン、プロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、n−ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、n−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン等が挙げられる。この中で、特に酢酸ビニル、N−ビニル−2−カプロラクタムが好ましい。
【0051】
上記のような2種のモノマーからなる重合物(2) のモノマー組成において、モノマー(A) のモル分率は30%以上、好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上である。重合物(2) のモノマー組成においてモノマー(A) のモル分率が30%未満の共重合物又はその塩の場合、良好な水への溶解性が達成されず、結果として防汚剤組成物において本発明の目的を達成することが出来ない。
【0052】
モノマー(B) としては、水溶性ビニルモノマー、水不溶性ビニルモノマー又は両者の混合モノマーが使用されるが、水溶性ビニルモノマーを使用する方が、共重合物又はその塩の水に対する良好な溶解性を達成する為好ましい。
【0053】
本発明の防汚剤組成物の主成分となる重合物(2) は、モノマー(A) とモノマー(B) の共重合物の塩を用いることができる。
このような塩としては、1価の塩としてリチウム、ナトリウム、カリウム等の金属塩、アンモニウム塩、又はモノ、ジあるいはトリエタノールアミン、モルホリン、エチルアミン、ブチルアミン等の有機アミン塩が挙げられ、2価の塩としてカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属塩、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の有機アミン塩があり、3価の塩としてはアルミニウム塩、ジエチレントリアミン等の有機アミン塩、又はポリエチレンイミン等の多価有機アミン等が挙げられる。塩としては共重合物塩の水に対する溶解性及び製造経済上の観点より特にナトリウム塩が好ましい。
【0054】
モノマー(A) とモノマー(B) の共重合物は、常圧下又は加圧下での従来公知のラジカル重合等により得ることができる。重合溶媒としてアセトン等が、又重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル等が使用できる。重合温度及び時間は、使用する重合溶媒やモノマーの組み合わせによって異なるが、一般的には40〜90℃で5〜20時間が適当である。
【0055】
また本発明で使用される重合物(2) は市販品として入手することも出来、例えばアイエスピー・ジャパン(株)のPVP/VA コポリマーシリーズ PVP/VA735(いずれも商標)等が挙げられ、化学構造は例えば次のようである。
【0056】
【化6】
【0057】
また、同社のコポリマーシリーズ Copolymer 845, Copolymer 937, Copolymer 958(いずれも商標)等が挙げられ、化学構造は例えば次の様である。
【0058】
【化7】
【0059】
さらにGAFQUAT 734, GAFQUAT 755N (いずれもアイエスピー・ジャパン(株)製、商標)等も挙げられ、化学構造は例えば次の様である。
【0060】
【化8】
【0061】
又、次のものも例示される(いずれもアイエスピー・ジャパン(株)製、商標)。
【0062】
【化9】
【0063】
上記したポリマー(i)〜(iv)の中では、(i)と、(ii)のうちモノマー(A) のホモポリマー又はコポリマーが好ましい。これらは水溶性のため洗浄時において泥・カーボンなどの粒子汚れに対する分散力に優れている。このため、汚れの離脱が促進される。
【0064】
〔シリコーン(b)〕
次に、上記シリコーン(I)〜(III) からなる群より選ばれる1種又は2種以上のシリコーン(b)について説明する。
【0065】
<シリコーン(I);未変性シリコーン>
一般にジメチルポリシロキサンと呼ばれるものである。オイルの状態での粘度は1〜 100万cSt 、好ましくは10〜50万cSt である。オイルのまま使用しても構わないが、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤を用いて乳化したエマルション/マイクロエマルションも使用される。また、乳化重合法によって得られた未変性シリコーンのエマルション/マイクロエマルションも使用される。
【0066】
<シリコーン(II);シリコーンのポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレン付加物>
ジメチルポリシロキサンにポリオキシエチレン基及び/又はポリオキシプロピレン基を付加した変性シリコーンである。付加する場所はジメチルポリシロキサンの末端でもよいし、側鎖でも構わない。また、主鎖中にポリオキシエチレン基及び/又はポリオキシプロピル基を導入したものも使用し得る。付加するエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの量は、ジメチルシロキサンに対して、平均付加モル%で3〜97が好ましい。
【0067】
<シリコーン(III) ;カルボキシ変性シリコーン>
ジメチルポリシロキサンにカルボキシル基を導入した変性シリコーンである。(II)と同様にオイルのまま使用しても構わないが、エマルション/マイクロエマルションに乳化しても使用される。
【0068】
上記のシリコーン(I)〜(III) のうち、水溶性の点でシリコーン(II)が好ましい。
【0069】
本発明の防汚剤組成物の一例は、前記のポリマー(i)〜(iv) からなる群より選ばれる1種又は2種以上のポリマー(a)を含有する組成物である。また、本発明の防汚剤組成物の他の例は、前記のシリコーン(I)〜(III) からなる群より選ばれる1種又は2種以上のシリコーン(b)を含有する組成物である。更に、本発明の他の例は、前記のポリマー(a)及びシリコーン(b)の両方を含有する組成物である。
【0070】
本発明の防汚剤組成物は、上記のような水溶性有機ポリマーを含有するものであり、濡れた状態の繊維製品に付与される。ここで、特に洗濯工程において、すすぎ後、脱水を終えて濡れた状態にある繊維製品に本発明の防汚剤組成物を付与することが好適である。本発明の防汚剤組成物を濡れた状態にある繊維製品に付与した後、乾燥する。これにより、繊維製品上に水溶性もしくは水分散性の皮膜が形成される。
【0071】
【発明の実施の形態】
本発明の防汚剤組成物は、前記した水溶性有機ポリマーを必須成分として含有し、通常残部は水と任意成分である。好ましくは前記したポリマー(a)とシリコーン(b)の両者を含有する。
水溶性有機ポリマーは、組成物中に0.01〜50重量%の範囲で配合される。ポリマー(a)の場合、組成物中に0.01〜50重量%、好ましくは0.1 〜10重量%配合される。またシリコーン(b)は組成物中に0.001 〜50重量%、好ましくは0.01〜10重量%配合される。また、ポリマー(a)とシリコーン(b)の両者を含有する場合、組成物中の両者の合計量は0.011 〜50重量%、好ましくは0.11〜20重量%であり、両者の併用割合は、(a)/(b)= 100/1〜0.1 /1(重量比)が好ましい。
【0072】
本発明に用いられるポリマー(a)、シリコーン(b)等の水溶性有機ポリマーは、水溶性で、且つ水溶性もしくは水分散性の皮膜形成性を有するため、衣類に塗布、噴霧された後、繊維表面に保護被膜を形成し、汚れが付着するのを防止する。しかも、水溶性であるため、被膜に汚れが付着しても次の洗濯時に汚れが洗濯水の方に移りやすくなる。
【0073】
また、本発明組成物中には、香料、抗菌剤、殺菌剤、色素、顔料、蛍光染料、プロピレングリコール、エチレングリコールなどの多価アルコールを任意に添加することができる。
【0074】
本発明の防汚剤組成物は、洗浄脱水後等の濡れた状態の繊維製品(衣類、タオル、シーツ等)に適用される。その際、本発明組成物は、手動式スプレー(例えば、ポンプ、トリガーなど)で噴霧してもよいし、エアゾールとして高圧ガスとともに噴霧してもよい。また、吐出口を持つ容器にて塗布してもよいし、スポンジ等の多孔性物質を介して塗布してもよい。或いはハケ、スポンジなどの道具を用いて塗布してもよい。衣類への塗布方法及び本発明組成物を収納する容器は特に限定されない。繊維製品に対する本発明組成物の適応量は0.001 〜1g/cm2 を目安とする。
【0075】
本発明の繊維製品の処理方法の具体的例を以下に示す。
(1)処理後の繊維製品の曲げ剛性値 (B1)と処理前の繊維製品の曲げ剛性値 (B0)の差(B1−B0)が1以下、特に0.8 以下となるように、防汚剤組成物を繊維製品に付与する。この場合、繊維製品が木綿100 %のメリヤス布からなるものが好ましい。
ここで、繊維製品の曲げ剛性値は、川端式評価法(通常KES 法と呼ばれる)により定義される曲げ剛性値であり、通常、B値と呼ばれるものである。この方法のように、処理前後のB値の差が小さいことは、繊維製品の風合いが処理前後で大きく変わらないことを意味し、より良好な感触を維持できるものである。
【0076】
(2)泥汚れに対する汚れ防止率が3%以上、特に5%以上となるように、防汚剤組成物を繊維製品に付与する。
ここで、泥汚れ防止率は、防汚剤組成物による処理を行った繊維製品を泥で汚染し洗浄した後、 460nmの波長で測定して反射率Aと、防汚剤組成物による処理を行わない繊維製品を同じ条件で汚染・洗浄した後、同様に測定した反射率Bから、下記の式により算出されたものである。
防汚率(%)=反射率A(%)−反射率B(%)。
【0077】
(3)繊維製品が衣類であり、この衣類の使用により汚れが付着しやすい部分に防汚剤組成物を付与する。
靴下の爪先やかかと、Yシャツ、シャツ、ブラウスなどの衿・袖口などの部分的汚れに対しては、これらの箇所に予め防汚剤組成物を付与しておくと、汚れが直接繊維に付着しにくくなり、また仮に汚れが付着したとしても次の洗濯により容易に汚れが除去できるようになる。
【0078】
(4)繊維製品がその重量に対して5〜90%、特に10〜80%の水を含む状態の時に防汚剤組成物を付与する。
濡れた状態の繊維製品の水分量が上記範囲の時に防汚剤組成物を付与することにより、本発明の効果がより一層向上する。
【0079】
【発明の効果】
本発明の防汚剤組成物は、衣類等の繊維製品に対する汚れの付着を抑制し、更に汚れの離脱を促進し、繊維製品の汚れを防止する効果がある。
【0080】
【実施例】
以下実施例にて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0081】
実施例1
表1に示す(a)成分、表2に示す(b)成分を用いて、表3に示す防汚剤組成物を調製し、以下の方法により汚れ付着防止効果の評価を行った。その結果を表3に示す。
【0082】
<汚れ付着防止効果の評価方法>
適当な大きさに切った綿 100%メリヤス試験布を水道水に浸漬後、3分間脱水する。試験布が湿った状態にあるうちに、表3の防汚剤組成物を 100%o.w.f.(on the weight of fabrics)になるように試験布へ塗布する。自然乾燥後、10cm×10cmの大きさに裁断する。5枚を1組として下記(1) の方法で汚れ(泥粒子;目開き 106μmの篩を通過したものを使用)の付着処理を行い、下記(2) の条件で試験布をターゴトメータで洗浄し、洗浄後の反射率を測定する(波長460 nm)。この反射率が大きいほど汚れ防止効果が高いことを意味する。
(1) 汚れの付着処理条件;
泥 3.5g、ビー玉(直径約1cm)10個をビニール袋の中に入れ、150 % o.w.fのイオン交換水で湿らせた試験布をビニール袋の中に入れて10分間攪拌し、その後70℃で30〜40分間乾燥する。
(2) 洗浄条件;
洗剤…市販洗剤「アタック」(花王(株)製)
洗剤濃度…0.0833%
洗濯水…4°DH硬水
水の温度…20℃
攪拌速度/時間…100rpm/10分間
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
実施例2
表4に示す水溶性有機ポリマー(表1参照)もしくはシリコーン(表2参照)を含有する防汚剤組成物(残部は水である)を調製し、実施例1と同様に汚れ付着防止効果の評価を行った。ただし、汚れ防止効果は、下記の基準による相対評価とした。
未処理布より白い +2
未処理布よりやや白い +1
未処理布と同じくらい +0
未処理布よりやや白くない −1
未処理布より白くない −2
また、川端式評価法(KES 法)により、処理後の繊維製品(布)の曲げ剛性値 (B1)と処理前の繊維製品(布)の曲げ剛性値 (B0)の差(B1−B0)も求めた。差(B1−B0)は、表中「ΔB値」で示した。結果を表4に示す。ΔB値が小さいほど風合いの変化が少ないことを意味する。
【0087】
【表4】
【0088】
実施例3
表5、6に示す水溶性有機ポリマーもしくはシリコーンを含有する防汚剤組成物(残部は水である)を調製し、実施例1と同様に汚れ付着防止効果の評価を行った。ただし、汚れ防止効果は、泥汚れ防止率により評価した。泥汚れ防止率は、防汚剤組成物による処理を行った繊維製品を泥で汚染し洗浄した後、 460nmの波長で測定して反射率Aと、防汚剤組成物による処理を行わない繊維製品を同じ条件で汚染・洗浄した後、同様に測定した反射率Bから、下記の式により算出されたものである。結果を表5、6に示す。
防汚率(%)=反射率A(%)−反射率B(%)
【0089】
【表5】
【0090】
【表6】
【0091】
実施例4
表7に示す水溶性有機ポリマーもしくはシリコーンを含有する防汚剤組成物(残部は水である)を調製し、実施例1と同様に汚れ付着防止効果の評価を行った。ただし、防汚剤組成物で処理する際の布の含水率を以下の方法で測定し、含水率による防汚効果の違いを評価した。結果を表7に示す。
【0092】
(含水率の測定)
乾燥状態の布の重さを測定しておく。次いで布を水道水に浸漬後、適当な時間、脱水を行う。脱水後、すぐに布の重さを測定する。重量増加分をもとの布の重さで割って100 倍した値を含水率(重量%)とする。
【0093】
【表7】
Claims (17)
- 洗濯工程において、すすぎ後、脱水を終えて濡れた状態にある繊維製品に適用される防汚剤組成物であって、当該防汚剤組成物を適用後乾燥した繊維製品上に水溶性もしくは水分散性の皮膜を形成し得るポリマーを含有する防汚剤組成物。
- 前記ポリマーが、下記ポリマー(i)〜(vi)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のポリマー(a)及び/又は下記シリコーン(I)〜(III)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のシリコーン(b)である請求項1記載の防汚剤組成物。
ポリマー(i);セルロース誘導体
ポリマー(ii);少なくともビニル基及び/又は芳香族環を有する1種又は2種以上のモノマーを重合して得られ、且つスルホン酸基を含有するポリマーもしくはその塩
ポリマー(iii);アクリル酸もしくはメタクリル酸のホモポリマー及び/又はアクリル酸もしくはメタクリル酸と他のビニル系モノマーの1種又は2種以上とのコポリマー並びにこれらの塩
ポリマー(iv);アクリル酸及び/又はメタクリル酸とそれらのアルキルエステルの1種又は2種以上とを重合して得られるコポリマー又はその塩
ポリマー(v);化工澱粉
ポリマー(vi);N-ビニル-2-ピロリドン系ポリマー
シリコーン(I);未変性シリコーン
シリコーン(II);シリコーンのポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレン付加物
シリコーン(III);カルボキシ変性シリコーン - シリコーンが乳化物であり、当該乳化物中のシリコーン粒子の平均粒子径が0.001〜1.0μmである請求項2記載の防汚剤組成物。
- 前記ポリマーを0.001〜50重量%含有する請求項1〜3の何れか1項記載の防汚剤組成物。
- 30℃での粘度が500cps以下である請求項1〜4の何れか1項記載の防汚剤組成物。
- 洗濯工程において、すすぎ後、脱水を終えて濡れた状態にある繊維製品に、当該繊維製品を乾燥した後、当該繊維製品上に水溶性もしくは水分散性の皮膜を形成し得るポリマーを含有する防汚剤組成物を付与し、次いで当該繊維製品を乾燥することを特徴とする繊維製品の処理方法。
- 処理後の繊維製品の曲げ剛性値(B1)と処理前の繊維製品の曲げ剛性値(B0)の差(B1−B0)が1以下となるように、防汚剤組成物を繊維製品に付与する請求項6記載の繊維製品の処理方法。
- 処理後の繊維製品の曲げ剛性値(B1)と処理前の繊維製品の曲げ剛性値(B0)の差(B1−B0)が0.8以下となるように、防汚剤組成物を繊維製品に付与する請求項6又は7記載の記載の繊維製品の処理方法。
- 泥汚れに対する汚れ防止率が3%以上となるように、防汚剤組成物を繊維製品に付与する請求項6〜8の何れか1項記載の繊維製品の処理方法。
- 泥汚れに対する汚れ防止率が5%以上となるように、防汚剤組成物を繊維製品に付与する請求項6〜9の何れか1項記載の繊維製品の処理方法。
- 繊維製品が衣類であり、当該衣類の使用により汚れが付着しやすい部分に防汚剤組成物を付与する請求項6〜10の何れか1項記載の繊維製品の処理方法。
- 繊維製品がその重量に対して5〜90%の水を含む状態の時に防汚剤組成物を付与する請求項6〜11の何れか1項記載の繊維製品の処理方法。
- 前記ポリマーが、下記ポリマー(i)〜(vi)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のポリマー(a)及び/又は下記シリコーン(I)〜(III)からなる群より選ばれる1種又は2種以上のシリコーン(b)である請求項6〜12の何れか1項記載の繊維製品の処理方法。
ポリマー(i);セルロース誘導体
ポリマー(ii);少なくともビニル基及び/又は芳香族環を有する1種又は2種以上のモノマーを重合して得られ、且つスルホン酸基を含有するポリマーもしくはその塩
ポリマー(iii);アクリル酸もしくはメタクリル酸のホモポリマー及び/又はアクリル酸もしくはメタクリル酸と他のビニル系モノマーの1種又は2種以上とのコポリマー並びにこれらの塩
ポリマー(iv);アクリル酸及び/又はメタクリル酸とそれらのアルキルエステルの1種又は2種以上とを重合して得られるコポリマー又はその塩
ポリマー(v);化工澱粉
ポリマー(vi);N-ビニル-2-ピロリドン系ポリマー
シリコーン(I);未変性シリコーン
シリコーン(II);シリコーンのポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレン付加物
シリコーン(III);カルボキシ変性シリコーン - シリコーンが乳化物であり、当該乳化物中のシリコーン粒子の平均粒子径が0.001〜1.0μmである請求項13記載の繊維製品の処理方法。
- 防汚剤組成物が前記ポリマーを0.001〜50重量%含有する請求項6〜14の何れか1項記載の繊維製品の処理方法。
- 防汚剤組成物の30℃での粘度が500cps以下である請求項6〜15の何れか1項記載の繊維製品の処理方法。
- 防汚剤組成物を繊維製品に対して 0.001 〜1g/ cm 2 の量で付与する請求項6〜 16 の何れか1項記載の繊維製品の処理方法。
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