JP3207029B2 - スプレー型糊剤組成物 - Google Patents

スプレー型糊剤組成物

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JP3207029B2
JP3207029B2 JP26512993A JP26512993A JP3207029B2 JP 3207029 B2 JP3207029 B2 JP 3207029B2 JP 26512993 A JP26512993 A JP 26512993A JP 26512993 A JP26512993 A JP 26512993A JP 3207029 B2 JP3207029 B2 JP 3207029B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスプレー型糊剤組成物に
関する。更に詳しくは、処理後の衣料へ水滴が付着した
場合の、糊剤が衣料表面で形成する被膜の再溶解による
輪ジミ現象を低減させることができるスプレー型糊剤組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】スプレー型の糊剤は、手軽
に使用することができるので便利である。従来のスプレ
ー型糊剤は、処理衣料を着用後、通常の家庭洗濯で、糊
剤を完全に洗い落とせるよう水溶性のポリマーを配合し
たものが主であった。
【0003】しかしながら、そのようなポリマーは水溶
性が高いために、処理後の衣料を着用している時に、
雨、汗などの水滴が少量付着しただけでもポリマーの被
膜が再溶解し、布上で移動し、輪ジミを生じさせること
があった。ここで、「輪ジミ」とは濃色化された輪状の
シミをいう。この輪ジミ現象は特に色物衣料で顕著であ
る。
【0004】そこで、本発明の課題は、糊剤本来の性能
を具備し、且つこのような輪ジミ現象を抑制できるスプ
レー型の糊剤組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決する為、鋭意検討した結果、水溶性ポリマーを配
合したスプレー型糊剤組成物に、水溶性無機塩を配合す
ることにより、この輪ジミ現象を低減させることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は下記(a) 成分、 (b)成分及
び(c) 成分を含有するスプレー型糊剤組成物を提供する
ものである。 (a) 成分:下記ポリマー(i) 〜(vi)からなる群より選ば
れる1種又は2種以上の水溶性ポリマー 0.1〜20重量
% ポリマー (i) ;スルホン酸基を含有するビニル系モノ
マー(A) を重合して得られるポリマー及びその塩並びに
該モノマー(A) の2種以上を重合して得られるコポリマ
ー及びその塩 ポリマー (ii) ;スルホン酸基を含有するビニル系モノ
マー(A) の1種又は2種以上とその他のビニル系モノマ
ー(B) の1種又は2種以上を重合して得られる、前記モ
ノマー(A) の割合が30mol %以上であるコポリマー及び
その塩 ポリマー (iii) ;重合性芳香族系モノマーを必須成分
とする1種又は2種以上の重合性モノマーを重合して得
たポリマーをスルホン化して得られるポリマー又はその
塩 ポリマー (iv);N−ビニル−2−ピロリドン(C) のホ
モポリマー ポリマー(v);前記モノマー(C)と、モノマー(C)と共重
合し得るモノマー(C)以外のビニル系モノマー(D) の1
種又は2種以上を重合して得られるコポリマー及びその
塩(但し、コポリマー及びその塩のモノマー組成におい
てモノマー(C) のモル分率は30%以上である) ポリマー (vi) ;アクリル酸又はメタクリル酸のホモポ
リマー及びコポリマー並びにこれらの塩 (b) 成分:水溶性無機塩 0.1〜10重量% (c) 成分:水 以下、本発明について詳細に説明する。 〔(a) 成分〕 本発明組成物に使用される(a) 成分は、上記ポリマー
(i)〜(vi)からなる群より選ばれる1種又は2種以上の
水溶性ポリマーが使用される。 <ポリマー(i)> 本発明組成物に用いられるポリマー(i) は、スルホン酸
基を含有するビニル系モノマー(A) を重合して得られる
ポリマーもしくはその塩、又は該モノマー(A)の2種以
上を重合して得られるコポリマーもしくはその塩であ
る。
【0007】本発明組成物の(a)成分として使用される
ポリマー(i) の分子量は、1000〜600万が好ましく、更
に好ましくは5000〜100 万、特に好ましくは1万〜50万
の範囲である。分子量が1000よりも小さい場合には十分
な張り性能が得られないし、また 600万よりも大きい場
合にはスプレー性が良好でなくなるために好ましくな
い。
【0008】上記のポリマー若しくはコポリマーを構成
するスルホン酸基を含有するビニル系モノマー(A) とし
ては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニル
スルホン酸、メタリルスルホン酸、スルホプロピルメタ
クリレート及びこれらモノマーの塩からなる群から選ば
れる1種又は2種以上を用いるのが好ましい。この中で
もスチレンスルホン酸が特に好ましい。塩としては、1
価の塩としてリチウム、ナトリウム、カリウム等の金属
塩、アンモニウム塩、又はモノ、ジあるいはトリエタノ
ールアミン、モルホリン、エチルアミン、ブチルアミン
等の有機アミン塩が挙げられ、2価の塩としてカルシウ
ム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属塩、
エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の有機ア
ミン塩があり、3価の塩としてはアルミニウム塩、ジエ
チレントリアミン等の有機アミン塩、又はポリエチレン
イミン等の多価有機アミン等が挙げられる。塩としては
特にナトリウム塩が好ましい。 <ポリマー(ii)> 本発明組成物に用いられるポリマー(ii) は、スルホン
酸基を含有するビニル系モノマー(A) の1種又は2種以
上とその他のビニル系モノマー(B) の1種又は2種以上
を重合して得られる、前記モノマー(A) の割合が30 mol
%以上であるコポリマー又はその塩である。
【0009】本発明組成物の(a) 成分として使用される
ポリマー(ii) の分子量は<ポリマー(i)>で述べた範
囲が好ましく、その範囲が好ましい理由も<ポリマー
(i)>と同じである。また、ここで使用されるモノマー
(A) の種類も<ポリマー(i)>で述べた通りである。こ
の場合において、モノマー(A) の共重合相手であるモノ
マー(B) としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチルアクリル酸、
ヒドロキシエチルメタクリル酸等の水溶性モノマー及び
これらのモノマーの塩、エチレン、プロピレン、n−ブ
チレン、イソブチレン、n−ペンテン、イソプレン、2
−メチル−1−ブテン、n−ヘキセン、2−メチル−1
−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−
1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、スチレン等の
オレフィンが挙げられる。これらの中でも特にアクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒド
ロキシエチルアクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリル
酸等の水溶性モノマー及びこれらのモノマーの塩が好ま
しい。コポリマー中のモノマー(A) の比率は 30mol%以
上、好ましくは 50mol%以上である。
【0010】ここで使用されるコポリマーは塩として使
用することもでき、そのときの塩の種類は、<ポリマー
(i)>で述べた通りである。 <ポリマー(iii)> 本発明組成物に用いられるポリマー(iii)は、重合性芳
香族系モノマーを必須成分とする1種又は2種以上の重
合性モノマーを重合して得たポリマーをスルホン化して
得られるポリマー又はその塩である。
【0011】このポリマー(iii) の原料となる重合性モ
ノマーは、1種でも2種以上を用いてもよいが、このう
ち少なくとも1種は芳香族系のモノマーである。この芳
香族系モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、イン
デン等が挙げられる。また芳香族以外のモノマーとして
は、エチレン、ブテン、ブタジエン、ジイソブチレン、
シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等が挙げら
れる。芳香族系モノマーの全モノマー中に占める割合は
60〜100 モル%、特に85〜100 モル%とすることが好ま
しい。
【0012】このようなモノマーから得られるポリマー
の具体例としては、ポリスチレン、スチレン・エチレン
コポリマー、スチレン・ジイソブチレンコポリマー、ス
チレン・ジシクロペンタジエンコポリマー、スチレン・
ビニルトルエン・α−メチルスチレン・インデンコポリ
マーのようなポリマーが挙げられる。就中、最も好まし
いものはポリスチレンであり、これは、スチレンをラジ
カル重合、イオン重合、熱重合等常法により重合するこ
とで得られる。
【0013】このようにして得られたポリマーは、更に
スルホン化する必要がある。スルホン化は、無水硫酸、
クロルスルホン酸、無水硫酸・ルイス塩基錯体等のスル
ホン化剤を用い、任意のスルホン化方法を適用すること
により行うことができる。スルホン化率(スチレン骨格
1個に対してスルホン酸基が1個ついている場合がスル
ホン化率 100%)が60%に満たないと、水溶性が低下
し、洗濯時に除去しにくくなるため好ましくない。好ま
しいスルホン化率は85%以上である。
【0014】このようにスルホン化したポリマー(iii)
は、そのまま本発明組成物中に含有せしめることができ
るが、更に塩として用いることができる。このような塩
としては、<ポリマー(i)> にて述べたものと同じであ
る。このようにして得られた重合体は、その重量平均分
子量が5000〜100 万、好ましくは5万〜50万であるもの
が好ましい。 <ポリマー(iv)> 本発明組成物に用いられるポリマー(iv) は、N−ビニ
ル−2−ピロリドン(C)のホモポリマーである。
【0015】このポリマー(iv) はモノマー(C) の重合
物であり、その重量平均分子量は、1,000 〜6,000,000
が好ましく、更に好ましくは2,000 〜1,000,000 であ
る。ポリマーの分子量が1,000 より小さい場合、糊剤処
理された衣料において、十分な張り性能が得られず、
又、6,000,000 より大きい場合には、得られる糊剤をス
プレーする際、スプレー性(スプレーした場合の霧の状
態)が良好でなく、その結果、糊剤が被処理体である衣
料にむら付きする等の現象が生じる為、好ましくない。
【0016】モノマー(C) の重合物として、例えばアイ
エスピー・ジャパン(株)のPVP Kホモポリマーシリー
ズ PVP K-15, K-30, K-60, K-90 (いずれも商標)等が
挙げられる。これらの化学構造は例えば次のようであ
る。
【0017】
【化1】
【0018】〔式中、p ;重合度を示す。〕 <ポリマー(v)> 本発明組成物に用いられるポリマー(v) は、前記モノマ
ー(C) と、モノマー(C) と共重合し得るモノマー(C) 以
外のビニル系モノマー(D) の1種又は2種以上を重合し
て得られるコポリマー又はその塩(但し、コポリマー又
はその塩のモノマー組成においてモノマー(C) のモル分
率は30%以上である)である。
【0019】また、(a) 成分として、モノマー(C) とモ
ノマー(D) のコポリマー又はその塩も使用し得る。この
場合、コポリマーの分子量の好ましい範囲及び好ましい
理由については<ポリマー(iv)>にて述べた通りであ
る。
【0020】モノマー(D) として使用し得るモノマーと
しては水溶性ビニルモノマー、水不溶性ビニルモノマー
又は両者の混合モノマーが挙げられる。
【0021】ここで水溶性ビニルモノマーとしては、具
体的には下記 (1)〜(11)からなるモノマー群より選ばれ
る1種又は2種以上が使用される。 (1) アクリル酸及びその塩 (2) メタクリル酸及びその塩 (3) マレイン酸及びその塩 (4) 無水マレイン酸 (5) 2−ヒドロキシエチルアクリル酸及びその塩 (6) 2−ヒドロキシエチルメタクリル酸及びその塩 (7) 2−ヒドロキシプロピルアクリル酸及びその塩 (8) 2−ヒドロキシプロピルメタクリル酸及びその塩 (9) アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N −ジアル
キルアクリルアミド及びN,N−ジアルキルメタクリルア
ミド(アルキル基:炭素数1〜4のアルキル基) (10)一般式(I)で表されるモノマー、並びにその酸塩
及びその第4級アンモニウム塩
【0022】
【化2】
【0023】〔式中、R :水素原子又は炭素数1〜4の
アルキル基を示す。R1,R2:同一又は異なって水素原
子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシエチル基、
又はヒドロキシプロピル基を示す。x :1〜5の数を示
す。〕この場合において一般式(I)で表されるモノマ
ーの具体例として、N,N −ジメチルアミノプロピルアク
リル酸(またはメタクリル酸)アミド、N,N −ジメチル
アミノメチルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミ
ド、N,N −ジメチルアミノエチルアクリル酸(またはメ
タクリル酸)アミド、N,N −ジメチルアミノブチルアク
リル酸(またはメタクリル酸)アミド等が挙げられる。
【0024】一般式(I)で表されるモノマーを酸塩で
使用する場合、例えばHCl 、H2SO4、H3PO4 等の無機酸
塩、又はp−トルエンスルホン酸塩、グリコール酸、ク
エン酸、コハク酸等の有機酸塩が使用され、又、第4級
アンモニウム塩として使用する場合、一般式(I)で表
されるモノマーを従来公知の方法でCH3Cl、(CH3)2SO4
のアルキル化剤にて、第4級アンモニウム塩化したもの
が使用される。
【0025】(11)一般式(II)で表されるモノマー、並び
にその酸塩及びその第4級アンモニウム塩
【0026】
【化3】
【0027】〔式中、R ,R1,R2:前記の意味を示す。
y :1〜5の数を示す。〕一般式(II)で表されるモノ
マーの例として、アクリル酸−N,N −ジメチルアミノエ
チル、アクリル酸−N,N −ジメチルアミノメチル、アク
リル酸−N,N −ジメチルアミノブチル、アクリル酸−N,
N −ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸−N,N −ジ
メチルアミノエチル、メタクリル酸−N,N −ジメチルア
ミノメチル、メタクリル酸−N,N −ジメチルアミノブチ
ル、メタクリル酸−N,N −ジメチルアミノプロピル、ア
クリル酸−N,N −ジエチルアミノエチル、アクリル酸−
N,N−ジエチルアミノメチル、アクリル酸−N,N −ジエ
チルアミノブチル、アクリル酸−N,N −ジエチルアミノ
プロピル、メタクリル酸−N,N −ジエチルアミノエチ
ル、メタクリル酸−N,N −ジエチルアミノメチル、メタ
クリル酸−N,N −ジエチルアミノブチル、メタクリル酸
−N,N −ジエチルアミノプロピル等が挙げられる。
【0028】更に、一般式(II)で表されるモノマー
は、一般式(I)で表されるモノマーの場合と同様に酸
塩又は第4級アンモニウム塩として使用し得る。
【0029】また、モノマー(D) における水不溶性モノ
マーとしては、例えば、酢酸ビニル、N−ビニル−2−
カプロラクタム、エチレン、プロピレン、n−ブチレ
ン、イソブチレン、n−ペンテン、イソプレン、2−メ
チル−1−ブテン、n−ヘキセン、2−メチル−1−ペ
ンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−
ペンテン、2−エチル−1−ブテン等が挙げられる。こ
の中で、特に酢酸ビニル、N−ビニル−2−カプロラク
タムが好ましい。
【0030】上記のような2種のモノマーからなるコポ
リマーのモノマー組成において、モノマー(C) のモル分
率は30%以上、好ましくは40%以上、さらに好ましくは
50%以上である。コポリマーのモノマー組成においてモ
ノマー(C) のモル分率が30%未満の共重合物又はその塩
の場合、良好な水への溶解性が達成されず、結果として
糊剤組成物において本発明の目的を達成することが出来
ない。
【0031】モノマー(D) としては、水溶性ビニルモノ
マー、水不溶性ビニルモノマー又は両者の混合モノマー
が使用されるが、水溶性ビニルモノマーを使用する方
が、共重合物又はその塩の水に対する良好な溶解性を達
成する為好ましい。
【0032】本発明の糊剤の主成分であるコポリマー
は、モノマー(C) とモノマー(D) の共重合物の塩を用い
ることができる。
【0033】このような塩としては、<ポリマー(i)
で述べたものと同じものが使用し得る。
【0034】モノマー(C) とモノマー(D) のコポリマー
は、常圧下又は加圧下での従来公知のラジカル重合等に
より得ることができる。重合触媒としてアセトン等が、
又重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル等が
使用できる。重合温度及び時間は、使用する重合溶媒や
モノマーの組み合わせによって異なるが、一般的には40
〜90℃で5〜20時間が適当である。
【0035】また本発明で使用されるコポリマーは市販
品として入手することも出来、例えばアイエスピー・ジ
ャパン(株)のPVP/VAコポリマーシリーズPVP/VA735
(いずれも商標)等が挙げられ、化学構造は例えば次の
ようである。
【0036】
【化4】
【0037】〔式中、q, r: q+r は重合度を示す。〕
また、同社のコポリマーシリーズ Copolymer 845, Copo
lymer 937, copolymer958(いずれも商標)等が挙げら
れ、化学構造は例えば次の様である。
【0038】
【化5】
【0039】〔式中、s,t : s+t は重合度を示す。〕
さらにGAFQUAT 734, GAFQUAT 755N (いずれもアイエス
ピー・ジャパン(株)製、商標)等も挙げられ、化学構
造は例えば次の様である。
【0040】
【化6】
【0041】〔式中、 s,t:s+t は重合度を示す。〕
又、次のものも例示される(いずれもアイエスピー・ジ
ャパン(株)製、商標)。
【0042】
【化7】
【0043】<ポリマー(vi)> 本発明組成物に用いられるポリマー(vi) は、アクリル
酸又はメタクリル酸のホモポリマー及びコポリマー並び
にこれらの塩である。以下、アクリル酸又はメタクリル
酸を(メタ)アクリル酸として表記する。
【0044】このポリマー(vi) は(メタ)アクリル酸
もしくはその塩のポリマー、又は(メタ)アクリル酸と
無水マレイン酸とのコポリマー、又はアクリル酸とメタ
クリル酸とのコポリマー等であり、分子量は 1,000〜6,
000,000 、好ましくは 2,000〜1,000,000 である。 〔(b) 成分〕 本発明組成物の(b) 成分に使用される水溶性無機塩とし
て、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、塩化リ
チウム、硫酸リチウム、塩化バリウム、塩化マグネシウ
ム、塩化マンガン及び硫酸アンモニウムからなる群より
選ばれる1種又は2種以上が例示される。これらの中で
も、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸亜鉛等が特に好ましい。
【0045】(b) 成分は、25℃の水に対する溶解度が10
重量%以上の水溶性無機塩を使用するのが好ましい。こ
こで、溶解度は25℃の飽和水溶液中に含まれる溶質(水
溶性無機塩)の量を重量%で表したものであり、下記の
式により算出される。
【0046】
【数1】
【0047】S:25℃の水の量(g) w:当該Sにおいて飽和水溶液を形成する溶質の量
(g) 〔糊剤組成物〕 本発明組成物において、(a)成分は、組成物中0.1〜20重
量%、好ましくは0.5〜10重量%配合される。この場合
において(a) 成分の配合量が 0.1重量%未満の場合に
は、糊剤としての十分な張り性能が得られない。一方、
20重量%を超える場合には粘度が高くなり、良好なスプ
レー状態が得られない。
【0048】また、(b) 成分は組成物中 0.1〜10重量
%、好ましくは 0.2〜10重量%配合される。この場合に
おいて、(b) 成分の配合量が 0.1重量%未満の場合に
は、輪ジミを抑制する効果において十分でなく、一方10
重量%を超える場合には、布表面での無機塩の析出が顕
著になり、濃色の衣類において白化現象を起こす。
【0049】なお、(c) 成分の水は残部としてバランス
量が配合される。
【0050】本発明組成物において、クエン酸、リンゴ
酸、安息香酸、酒石酸等の有機酸を組成物中0〜10重量
%、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリプロピ
レングリコールの如きアイロン付着防止剤を組成物中0
〜10重量%、シリコーンの如きアイロンすべり剤、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール等の如き低級アルコ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール等の溶媒、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテルの如き浸透剤を組成物中0〜20重量%、
その他の蛍光染料、殺菌剤、抗菌剤、香料、更にエアゾ
ールとして使用する場合には罐腐食防止剤の如き添加剤
を加えることができる。
【0051】本発明のスプレー型糊剤組成物はポンプ式
或いはトリガー式のスプレー容器に充填して使用しても
良いが、エアゾール用の耐圧罐に噴射剤と共に充填し使
用することもできる。この時の噴射剤としては液化プロ
パン、液化ブタン、及びそれらの混合物、或いはジメチ
ルエーテルを使用するのが良い。噴射剤と本発明の組成
物との重量比率は噴射剤:本発明組成物=3:97〜40:
60が好ましく、更に好ましくは5:95〜30:70である。
【0052】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0053】実施例1〜43、比較例1〜11 (a) 成分として表1〜に示すポリマー、及び(b) 成分
として表6〜8に示す水溶性無機塩を水に溶解させ、各
組成物にシリコーンエマルジョンを添加し、表6〜8
示す糊剤組成物を調製した。
【0054】この糊剤組成物を、トリガー式容器又はエ
アゾール缶に充填し、綿 100%ブロードグレーに 100%
o.w.f (on the weight of fabrics) になるように均一
にスプレーし、アイロンの温度目盛りを綿にしてアイロ
ンがけをして乾燥させた。20℃、65%相対湿度の条件で
12時間調湿し、試験布を得、張り性能と輪ジミの評価を
行った。この結果を表6〜8に示した。
【0055】但し、エアゾール缶に糊剤組成物を充填す
る場合、糊剤組成物と液化プロパンガス(内圧3.1kg /
cm2, 20 ℃)とを、糊剤組成物:液化プロパンガス80:
20の重量比率でエアゾール缶に充填し、充分に振盪した
後、糊剤組成物を布帛上にスプレーした。 <張り性能の評価> カンチレバー法(JIS L 1096)によった。 <輪ジミの評価> 上記試験布を水平に置き、その表面へビュレットで0.1m
l の水を150mm の高さから落とし、その試験布を20℃、
65%相対湿度の条件で24時間放置し、自然乾燥させた。
乾燥後の輪ジミの輪郭の濃さを、目視にて評価した。
【0056】 ◎…輪郭はわからない ○…うすく輪郭がわかる ×…はっきりと輪郭がわかる
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−85476(JP,A) 特開 昭63−105183(JP,A) 特開 昭53−122890(JP,A) 特開 昭57−183473(JP,A) 特開 昭60−110975(JP,A) 特開 平5−209369(JP,A) 特開 平2−112477(JP,A) 特開 平3−260175(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 15/00 - 15/715 D06M 23/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a) 成分、(b)成分及び(c) 成分を
    含有するスプレー型糊剤組成物。 (a) 成分:下記ポリマー(i) 〜(vi)からなる群より選ば
    れる1種又は2種以上の水溶性ポリマー 0.1〜20重量
    % ポリマー (i) ;スルホン酸基を含有するビニル系モノ
    マー(A) を重合して得られるポリマー及びその塩並びに
    該モノマー(A) の2種以上を重合して得られるコポリマ
    ー及びその塩 ポリマー (ii) ;スルホン酸基を含有するビニル系モノ
    マー(A) の1種又は2種以上とその他のビニル系モノマ
    ー(B) の1種又は2種以上を重合して得られる、前記モ
    ノマー(A) の割合が30mol %以上であるコポリマー及び
    その塩 ポリマー (iii) ;重合性芳香族系モノマーを必須成分
    とする1種又は2種以上の重合性モノマーを重合して得
    たポリマーをスルホン化して得られるポリマー又はその
    塩 ポリマー (iv);N−ビニル−2−ピロリドン(C) のホ
    モポリマー ポリマー(v);前記モノマー(C)と、モノマー(C)と共重
    合し得るモノマー(C)以外のビニル系モノマー(D) の1
    種又は2種以上を重合して得られるコポリマー及びその
    塩(但し、コポリマー及びその塩のモノマー組成におい
    てモノマー(C) のモル分率は30%以上である) ポリマー (vi) ;アクリル酸又はメタクリル酸のホモポ
    リマー及びコポリマー並びにこれらの塩 (b) 成分:水溶性無機塩 0.1〜10重量% (c) 成分:水
  2. 【請求項2】 水溶性無機塩の25℃の水に対する溶解度
    が10重量%以上である請求項1記載のスプレー型糊剤組
    成物。
  3. 【請求項3】 水溶性無機塩が、硫酸ナトリウム、塩化
    ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグ
    ネシウム、硫酸亜鉛、塩化リチウム、硫酸リチウム、塩
    化バリウム、塩化マグネシウム、塩化マンガン及び硫酸
    アンモニウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上
    である請求項1又は2記載のスプレー型糊剤組成物。
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