JPH05208430A - 外観品質の優れた射出成形品 - Google Patents

外観品質の優れた射出成形品

Info

Publication number
JPH05208430A
JPH05208430A JP4312272A JP31227292A JPH05208430A JP H05208430 A JPH05208430 A JP H05208430A JP 4312272 A JP4312272 A JP 4312272A JP 31227292 A JP31227292 A JP 31227292A JP H05208430 A JPH05208430 A JP H05208430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection
thick
molded product
hem
skirt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4312272A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3354977B2 (ja
Inventor
Akimasa Kaneishi
彰雅 兼石
Akinori Toyoda
昭則 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP31227292A priority Critical patent/JP3354977B2/ja
Publication of JPH05208430A publication Critical patent/JPH05208430A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3354977B2 publication Critical patent/JP3354977B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて高い外観品質を要求される中空部を有
する射出成形品を提供することを目的とする。 【構成】 射出成形品の外形を規定する基体と、基体か
ら隆起した厚肉部と、基体と厚肉部との間に形成された
裾部分とから成り、熱可塑性樹脂を射出成形して得られ
る射出成形品であって、裾部分は基体から隆起し、その
厚さが厚肉部に向かって漸次増加し、(裾部分の最大厚
さ)/(裾部分の幅)の値が一定値であり、中空部が、
少なくとも厚肉部に形成されていることを特徴とする射
出成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて高い外観品質を
要求される中空部を有する射出成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の各種外装部品や、OA機器並び
に家庭電気機器のハウジングやカバー等(以下、総称し
て製品と呼ぶ)には、高い外観品質が要求される。これ
らの製品は、通常、射出成形によって製造され、平面
状、曲面状又は湾曲状の、あるいは、屈曲部又はコーナ
ー部等から成りそして外形を規定する基体を有してい
る。また、必要に応じて基体に強度を付与するために、
基体と一体となったリブ形状の厚肉部が形成されてい
る。ところが、通常、厚肉部が形成された部分と反対側
の基体の表面(以下、単に製品表面という場合もある)
にひけが発生し、製品の外観が著しく劣化する。
【0003】所謂ひけの発生を防止するために、金型に
形成されたキャビティ内に溶融樹脂を射出した後、ある
いは溶融樹脂の射出中に、溶融樹脂内に加圧ガスを注入
する所謂中空成形法が、例えば、特開昭63−2686
11号公報(対応するUSP4,923,666号)か
ら公知である。この中空成形法においては、射出成形品
にリブ形状の厚肉部あるいは厚肉のコーナー部を設け、
かかる厚肉部あるいは厚肉のコーナー部に中空部を形成
する。
【0004】この中空成形法を応用して製品を射出成形
にて製造する場合、例えば、基体の厚さよりも大きな幅
及び高さを有する厚肉部に中空部を形成する。このよう
な製品の模式的な一部断面図を、図17の(A)、
(B)及び(C)に示す。図17において、10は基
体、20は厚肉部、30は中空部である。中空部30は
厚肉部20の概ね根元部分に形成され、場合によっては
基体10にまで延びている。
【0005】中空部の形成は、以下に説明する工程にて
形成することができる。即ち、所定量の溶融樹脂を金型
キャビティ内に射出した後、あるいは射出中に、厚肉部
の中空部に相当する溶融樹脂内に加圧ガスを注入する。
そして、射出が完了した後溶融樹脂がキャビティ内で固
化・冷却するまで、加圧ガスの圧力を保持し続ける。こ
れによって、厚肉部に中空部が形成される。しかも、溶
融樹脂の固化、冷却中、加圧ガスが樹脂をキャビティ内
面に押し続けるので、厚肉部が形成された部分と反対側
の基体の表面12(製品表面)にひけが発生することを
防止することができる。
【0006】このような所謂中空成形法により製品を製
造すれば、厚肉部が形成された部分と反対側の基体の表
面12(製品表面)におけるひけの発生を防止でき、ま
た、厚肉部を有しているため基体に高強度を付与でき
る。しかも、厚肉部には中空部が形成されているので製
品全体を軽量化することができる。それ故、自動車の各
種部品や、OA機器並びに家庭電気機器の部品の製造に
中空成形法が多く採用されている。
【0007】リブが形成された部分と反対側の基体の表
面におけるひけの発生を防止するために、中空成形法に
基づき射出成形品を成形する技術は、その他、"Gasinnn
end-ruck zum Ausblasen uberschussiger Schmelze", K
unststoffe 80 (1990) 8, pp. 873/876 、あるいは、"N
eue Moglichkeiten beim Spritzgieben durch dasGasin
nendruckverfahren", Kunststoffe 79 (1989) 11, pp.
1102/1104、"GAsinjection finnally freed for growt
h", EUROPEAN PLASTICS NEWS, May 1991,pp. 61/65 か
ら知られている。
【0008】更に、"Design guidelines for gas injec
tion molding", PLASTIC DESIGNFORUM, July/August 19
90, pp.41 にも、中空成形法を適用した射出成形品につ
いての記載がある。この記載によれば、リブが基体から
突出しており、リブと基体との間に厚肉部が設けられて
いる。この文献には、肉厚部の形状の各種設計形状が開
示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
全ての中空成形法で開示された肉厚部形状を製品の成形
に適用した場合においても、基体に歪みが観察される場
合がある。このような歪みは、厚肉部と基体の境界領域
における厚肉部が形成された部分と反対側の基体の表面
(以下、製品表面部分と呼ぶこともある)に発生し、厚
肉部に沿う連続した線状の極めて浅い凹部として観察さ
れる。例えば、歪み(極めて浅い凹部)は、射出成形品
の基体表面に物品を写したとき、基体で反射されたかか
る物品の像の歪みを観察することによって識別すること
ができる。このような歪みは、自動車の各種内装部品
や、OA機器並びに家庭電気機器の機能部品や一般的な
カバー等においては、特に問題とならない。
【0010】ところが、高度の表面平滑性や優れた外観
を要求される自動車の各種外装部品や、OA機器並びに
家庭電気機器のハウジングや或る種のカバー等において
は、製品表面部分に、例えば深さ3μm、幅5mm程度
の歪みが発生しても、外観不良となる。特に、光沢を有
する樹脂から成形された製品や艶塗装を施す製品におい
ては、僅かな歪みでさえも顕著に観察される。
【0011】また、上述の従来の中空成形法を適用した
場合、製品表面部分に僅かながら色むらが観察される場
合がある。溶融樹脂の射出時及び加圧ガス注入時、厚肉
部に相当する金型キャビティ部分から基体に相当する金
型キャビティ部分へと溶融樹脂は流れる。このとき、溶
融樹脂の流れ状態に大きな変化が生じ、キャビティ内面
に対する溶融樹脂の流れが乱される。その結果、製品表
面部分に一種の曇りが生じる。このような曇りを色むら
と呼ぶ。
【0012】このような色むら(製品表面部分の色が不
均一に見える状態)は、製品表面部分において、厚肉部
に沿う連続した線状あるいは面状の形態で観察される。
高度の外観品質を要求される自動車の各種外装部品や、
OA機器並びに家庭電気機器のハウジングや或る種のカ
バー等においては、このような色むらが発生すると、外
観不良となる。
【0013】それ故、極めて高度の外観品質を要求され
る製品に、所謂ひけを無くす従来の中空成形法を適用す
ることは、歪み及び色むらの観点から極めて困難であ
る。
【0014】従って、本発明の目的は、極めて高い外観
品質が要求される射出成形品、更に詳しくは、表面に歪
みや色むらが全く観察されない射出成形品を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、射出成形
品の外形を規定する基体と、基体から隆起した厚肉部
と、基体と厚肉部との間に形成された裾部分とから成
り、熱可塑性樹脂を射出成形して得られる射出成形品で
あって、裾部分は基体から隆起し、その厚さが厚肉部に
向かって漸次増加し、(裾部分の最大厚さ)/(裾部分
の幅)の値は1/40以上1/2以下であり、中空部
が、少なくとも厚肉部に形成されていることを特徴とす
る本発明の射出成形品によって達成することができる。
【0016】尚、(裾部分の最大厚さ)/(裾部分の
幅)の値は、より好ましくは1/20以上1/4以下で
ある。(裾部分の最大厚さ)/(裾部分の幅)の値が1
/40未満あるいは1/2を越える場合、射出成形品の
射出成形時、金型キャビティ内の溶融樹脂の流れに大き
な変化が生じ、製品表面部分における歪みあるいは色む
らの発生が顕著になる虞れがある。
【0017】裾部分の最大厚さは、以下の方法で求める
ことができる。即ち、図1の(B)を参照して説明する
と、厚肉部の表面と裾部分の表面との交わる部分42か
ら、基体の外側表面に垂線を引き、かかる垂線の長さか
らtを減じることで求めることができる。尚、図1の
(B)において、垂線が基体の外側表面と交わる点を4
2Aとした。ここで、tは、裾部分が隆起し始める基体
の部分14の厚さである。尚、厚肉部と裾部分とが交わ
る部分42を交差部分と呼ぶことがある。
【0018】また、裾部分の幅は、以下の方法で求める
ことができる。即ち、交差部分42から基体の外側表面
に垂線を引く。そして、裾部分が隆起し始める基体の部
分14に対応する基体の外側表面の部分14Aと、垂線
が基体の外側表面と交わる点42Aとの間の最短距離を
求める。この最短距離が裾部分の幅に相当する。
【0019】交差部分は、厚肉部の長手方向と直交する
仮想平面で射出成形品を切断したと想定したとき、裾部
分の外形線と厚肉部の外形線とが交わる部分である。裾
部分の外形線と厚肉部の外形線とが滑らかに接続されて
いる場合、交差部分は明確ではない。この場合、裾部分
の外形線と厚肉部の外形線とを結んだ線に変曲点が存在
すれば、かかる変曲点の部分を交差部分とする。また、
変曲点が存在しない場合、裾部分が隆起し始める基体の
部分14において、基体表面に対して接線を引き、この
接線に対して1/2の傾きの直線をかかる基体の部分1
4から引く。そしてこの直線と裾部分の外形線と厚肉部
の外形線を結んだ線との交差する部分を、交差部分とす
る。中空部は、少なくとも厚肉部に形成されていればよ
く、裾部分あるいは基体に延びていてもよい。
【0020】本発明の射出成形品の好ましい態様におい
ては、厚肉部の長手方向と直角方向の、裾部分の外形線
は、直線、曲線、階段状、あるいはこれらの組み合わさ
れた線から構成されている。また、裾部分が隆起し始め
る基体の部分の厚さをtとしたとき、裾部分の幅は、
1.5t以上50t以下であることが望ましい。
【0021】裾部分の幅が1.5t未満の場合、裾部分
の面積が狭くなり過ぎ、また、裾部分の幅が50tを越
える場合、裾部分の面積が広くなり過ぎ、どちらの場合
も、製品表面部分における歪みあるいは色むらの発生が
顕著になる虞れがある。
【0022】厚肉部をリブ状の断面形状とすることがで
きる。あるいは又、厚肉部の上にリブを形成することも
できる。厚肉部は、加圧ガスの流路となる部分であり、
所謂ガスチャンネルとも呼ばれる。また、基体がコーナ
ー部分を形成し、厚肉部及び裾部分がコーナー部分に設
けられていてもよい。
【0023】本発明の射出成形品に対して使用可能な熱
可塑性樹脂は、特に制約はなく、ポリオレフィン樹脂、
ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、PVC樹
脂、メタアクリル樹脂、含フッ素樹脂等で例示される、
所謂汎用プラスチックスはもとより、ナイロン樹脂、飽
和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアク
リレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリスルホン樹
脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂等で例示されるエ
ンジニアリングプラスチックスを挙げることができる。
所望に応じて、これらの樹脂に、繊維強化材、フィラ
ー、安定剤等を配合した材料も使用できる。
【0024】本発明の射出成形品の射出成形において
は、射出成形時の溶融樹脂の量、温度、圧力あるいは射
出速度、導入すべき加圧ガスの量、圧力あるいは速度、
冷却時間等、種々の条件は、使用する樹脂の種類、金型
の形状等に依存して、適宜選択、制御する必要があり、
一義的に定めることはできない。
【0025】本発明の射出成形品における裾部分の断面
形状・寸法、あるいは裾部分の外形線の形状・寸法も一
義的に定め得る形状・寸法ではなく、射出成形品の形状
や断面形状、使用する材料により適宜変更することがで
きる。具体的には、射出成形品の外観品質は、射出成形
品の表面のしぼの状態、塗装厚さ、塗装前処理の状態、
更には、使用される樹脂の種類、樹脂への添加材の有
無、成形収縮率等によって変化するので、これらの条件
に適した裾部分の断面形状・寸法、あるいは裾部分の外
形線の形状・寸法を選択する必要がある。しかしなが
ら、これらを適切に選択するならば、射出成形品の製品
表面部分における歪みや色むらの発生を防止することが
できる。それ故、自動車のフェンダー、ドア、バンパ
ー、スポイラー等の各種外装部品や、OA機器並びに家
庭電気機器の光沢表面を有するハウジングやカバー等、
極めて高度の外観品質を要求される射出成形品を工業生
産することができる。
【0026】
【作用】本発明の射出成形品の製品表面部分における歪
みや色むらの発生を防止しし得る理由を、以下、簡単に
説明する。
【0027】本発明の射出成形品の厚肉部には中空部が
形成されているので、中空部を有する従来の射出成形品
と同様に製品表面にひけの発生を防止することができ
る。しかしながら、従来の中空成形技術のように、裾部
分を設けず、厚肉部に中空部を形成しただけでは、製品
表面部分に歪みあるいは色むらの発生を防止することが
できない。
【0028】溶融樹脂の射出時あるいは加圧ガス注入
時、溶融樹脂は、例えば、厚肉部に相当する金型キャビ
ティから基体に相当する金型キャビティ部分へと流れ
る。本発明の射出成形品においては、裾部分が形成され
ている。従って、金型キャビティ内を流れる溶融樹脂の
流れ状態の変化割合が少なくなり、キャビティ内面に対
する溶融樹脂の流れに乱れが少ない。その結果、製品表
面部分における歪みや色むらの発生を防止することがで
きる。ところが、従来の中空成形技術においては、溶融
樹脂の流れの状態が金型キャビティ内で大きく変化する
結果、キャビティ内面に対する溶融樹脂の流れに乱れが
大きくなり、製品表面部分における歪みや色むらが顕著
になる。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を好ましい実施
例に基づき説明する。
【0030】実施例1 ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学株式会社製、商品
名:ユーピロンS3000)を使用して、表1に示した
射出条件にて溶融樹脂を金型のキャビティ内に射出した
後、厚肉部に相当する溶融樹脂内に窒素ガスを注入し、
厚肉部に中空部を形成した。その後、溶融樹脂を冷却、
固化し、図1に示す射出成形品を得た。尚、図1の
(A)は、長さ方向と直角方向に切断した本発明の射出
成形品の斜視図である。図1の(C)は、射出成形品の
側面図である。図1の(C)において、矢印「ガス注入
部」を付した部分に相当する金型部分から窒素ガスを溶
融樹脂内に注入した。また、図1の(C)において、矢
印「溶融樹脂射出部」を付した部分に相当する金型部分
から、キャビティ内に溶融樹脂を射出した。以下の実施
例2〜実施例4及び比較例1〜4においても、金型にお
ける溶融樹脂の射出位置及び窒素ガスの注入位置は同様
である。
【0031】図1の(A)に示すように、射出成形品
は、射出成形品の外形を規定する基体10、基体10か
ら隆起した厚肉部20、及び基体10と厚肉部20との
間に形成された裾部分40から成る。実施例1において
は、厚肉部20は射出成形品を補強するためのリブ形状
を有する。裾部分40は、基体10から隆起し始め、そ
して交差部分42までその厚さTが漸次増加する。交差
部分42で、裾部分40は厚肉部20と交わっている。
尚、裾部分が基体10から隆起し始める基体の部分を1
4で示した。厚肉部20には中空部30が形成されてい
る。図1の(B)に説明のための模式的な断面図を示
す。射出成形品の断面を明確化するために、図1の
(B)中、裾部分40をハッチングで示した。また、他
の部分のハッチングは図を簡素化するために省略した。
また、基体10と裾部分40の境界、及び裾部分40と
厚肉部20の境界を点線で示した。
【0032】図1の(B)に示した射出成形品の各部分
の寸法等を表2に示す。尚、実施例1においては、
t =3.0mm (裾部分の最大厚さTmax )/(裾部分の幅W20) =2mm/12mm =1/6 裾部分の幅W20=12mm =4t(基体の厚さの4倍) である。
【0033】厚肉部の長手方向と直角方向の裾部分40
の外形線44は、この実施例では、直線である。Tmax
は、交差部分42から、交差部分の反対側に相当する基
体の表面12までの垂線の長さを求め、かかる垂線の長
さからtを減じることで求めることができる。
【0034】厚肉部20の断面形状を概ね台形とした。
厚肉部20の最小幅を6mm、交差部分42の間におけ
る厚肉部20の幅W30を9mmとした。また、厚肉部2
0の高さH30を25mmとした。実施例1においては、
交差部分42は、裾部分40の外形線44が形成する平
面と、厚肉部20の側壁が形成する平面とが交わる線と
して認識することができる。図1に示した射出成形品の
製品表面部分には歪みあるいは色むらの発生が全く認め
られなかった。こうして得られた射出成形品の基体10
の表面に塗料厚さ20μmの黒色艶塗装を施したとこ
ろ、射出成形品の外観は極めて優れていた。
【0035】比較例1 実施例1と異なる(裾部分を形成すべきキャビティ部分
を有していない)金型を使用した点を除き、実施例1と
同じ条件で比較例1の射出成形品を成形した。かかる射
出成形品を、長さ方向と直角方向に切断した斜視図を図
2に示す。比較例1の射出成形品は、中空部が形成され
たリブ形状の厚肉部20を有するが、実施例1の射出成
形品と異なり、裾部分が存在しない。厚肉部20の断面
形状は、概ね、台形である。基体10、厚肉部20、及
び中空部30の形状・寸法を、実施例1と同一とした。
【0036】図2に示した従来技術による比較例1の射
出成形品においては、製品表面部分に直線状の歪み50
及び色むらの発生が認められた。こうして得られた射出
成形品の基体10の表面に塗料厚さ20μmの黒色艶塗
装を施したが、歪みを解消することができず、射出成形
品の外観は不良であった。
【0037】実施例2 変性ポリフェニレンエーテル樹脂(三菱瓦斯化学株式会
社製、商品名:ユピエースNX7000)を使用して、
表1に示した射出条件にて溶融樹脂を金型キャビティ内
に射出した後、厚肉部に相当する溶融樹脂内に窒素ガス
を注入し、厚肉部に中空部を形成した。その後、溶融樹
脂を冷却、固化し、図3に模式的な断面図を示す射出成
形品を得た。製造した射出成形品の諸元を表2に示す。
実施例2の射出成形品は、厚肉部20の上にリブ22が
形成されている。厚肉部20及びリブ22の断面形状は
台形である。厚肉部22とリブ22の組み合わされた断
面形状は、概ね、2つの台形を重ね合わせた形状であ
る。
【0038】得られた射出成形品の、裾部分が形成され
た部分と反対側の基体10の表面の形状の一部分をプロ
ットしたグラフを、図4に実線で示す。グラフは水平方
向倍率が5倍、垂直方向倍率が200倍である。尚、以
降説明するグラフにおける水平及び垂直方向倍率も、図
9Bを除き、同様である。図9Bにおいては、水平方向
倍率を2.5倍、垂直方向倍率を100倍とした。射出
成形品の基体表面の設計形状は、かかる実線と一致して
いた。即ち、実際の射出成形品の表面の形状と設計形状
とは極めて良く一致しており、射出成形品の製品表面部
分には歪みあるいは色むらは認められなかった。
【0039】比較例2 実施例2と異なる(裾部分を形成すべきキャビティ部分
を有していない)金型を使用した点を除き、実施例2と
同じ条件で比較例2の射出成形品を成形した。かかる射
出成形品を、長さ方向と直角方向に切断した斜視図を図
5に示す。比較例2の射出成形品は、中空部が形成され
た厚肉部20及びリブ22を有するが、実施例2の射出
成形品と異なり、裾部分が存在しない。基体10、厚肉
部20、リブ22、及び中空部30の形状・寸法を、実
施例2と同一とした。
【0040】得られた射出成形品の、厚肉部20が形成
された部分と反対側の基体10の表面の形状の一部分を
プロットしたグラフを、図6に実線で示す。また、射出
成形品の基体表面の設計形状を点線で示す。図6から明
らかなように、実際の射出成形品の基体の表面の形状は
設計形状とずれており、製品表面部分に歪みや色むらの
発生が認められ、外観不良であった。
【0041】実施例3 変性ポリフェニレンエーテル樹脂(三菱瓦斯化学株式会
社製、商品名:ユピエースNX7000)を使用して、
表1に示す射出条件にて溶融樹脂を金型キャビティ内に
射出した後、厚肉部に相当する溶融樹脂内に窒素ガスを
注入し、厚肉部に中空部を形成した。その後、溶融樹脂
を冷却、固化し、実施例2と同様の、図3に模式的な断
面図を示す射出成形品を得た。製造した射出成形品の諸
元を表3に示す。実施例3の射出成形品は、実施例2と
同様に、厚肉部20の上にリブ22が形成されている。
厚肉部20及びリブ22の断面形状は台形である。tの
値が異なる以外は、実施例3は実施例2と同じである。
【0042】得られた射出成形品の、裾部分40が形成
された部分と反対側の基体10の表面の形状の一部分を
プロットしたグラフを、図7に実線で示す。射出成形品
の基体表面の設計形状は、かかる実線と一致していた。
即ち、実際の射出成形品の表面の形状と設計形状とは極
めて良く一致しており、射出成形品の製品表面部分には
歪みあるいは色むらは認められなかった。
【0043】比較例3 実施例3と異なる(裾部分を形成すべきキャビティ部分
を有していない)金型を使用した点を除き、実施例3と
同じ条件で比較例3の射出成形品を成形した。かかる射
出成形品を、長さ方向と直角方向に切断した形状は、比
較例2と同様である(図5参照)。比較例3の射出成形
品は、中空部が形成された厚肉部20及びリブ22を有
するが、実施例3の射出成形品と異なり、裾部分が存在
しない。基体10、厚肉部20、リブ22及び中空部3
0の形状・寸法を、実施例3と同一とした。
【0044】得られた射出成形品の、厚肉部20が形成
された部分と反対側の基体10の表面の形状の一部分を
プロットしたグラフを、図8に実線で示す。また、射出
成形品の基体表面の設計形状を点線で示す。図8から明
らかなように、実際の射出成形品の基体の表面の形状は
設計形状とずれており、製品表面部分に歪みや色むらの
発生が認められ、外観不良であった。
【0045】実施例4及び比較例4 変性ポリフェニレンエーテル樹脂(三菱瓦斯化学株式会
社製、商品名:ユピエースNX7002)を使用して、
表1に示した射出条件にて溶融樹脂を金型キャビティ内
に射出した後、厚肉部に相当する溶融樹脂内に窒素ガス
を注入し、厚肉部に中空部を形成した。その後、溶融樹
脂を冷却、固化し、図9Aに模式的な断面図を示す射出
成形品を得た。この射出成形品は、図9Aの右側の裾部
分と左側の裾部分の形状が異なっている。右側の裾部分
40が実施例4に該当し、左側の裾部分40Aが比較例
4に該当する。
【0046】実施例4(図9Aの右側の裾部分40)に
おいては、 t =2.5mm (裾部分の最大厚さTmax )/(裾部分の幅W20) =3mm/60mm =1/20 裾部分の幅W20=60mm =24t である。また、比較例4(図9Aの左側の裾部分40
A)においては、 t =2.5mm (裾部分の最大厚さTmax )/(裾部分の幅W20) =3mm/5mm =0.6 裾部分の幅W20=5mm =2t である。
【0047】製造した射出成形品の諸元を表3に示す。
実施例4の射出成形品においては、厚肉部20の断面形
状は矩形である。得られた射出成形品の、裾部分が形成
された部分と反対側の基体10の表面の形状の一部分を
プロットしたグラフを、図9Bに実線で示す。図9Bの
右側は実施例4に該当し、左側は比較例4に該当する。
実施例4においては、射出成形品の基体表面の設計形状
は、かかる実線と一致していた。即ち、実際の射出成形
品の表面の形状と設計形状とは極めて良く一致してお
り、射出成形品の製品表面部分に歪みあるいは色むらは
認められなかった。ところが、比較例4においては、実
際の射出成形品の基体の表面の形状は設計形状とずれて
おり、製品表面部分に歪みや色むらの発生が認められ、
外観不良であった。
【0048】実施例5 変性ポリフェニレンエーテル樹脂(三菱瓦斯化学株式会
社製、商品名:ユピエースAV30)を使用して、表1
に示した射出条件にて溶融樹脂を金型キャビティ内に射
出した後、厚肉部に相当する溶融樹脂内に窒素ガスを注
入し、厚肉部に中空部を形成した。その後、溶融樹脂を
冷却、固化し、図10に模式的な断面図を示す射出成形
品を得た。
【0049】図10に示すように、射出成形品は、射出
成形品の外形を規定する基体10、基体10から隆起し
た厚肉部20、及び基体10と厚肉部20との間に形成
された裾部分40から成る。基体10はコーナー部を形
成している。裾部分40は、基体10から隆起し始め、
そして交差部分42までその厚さが漸次増加する。交差
部分42で、裾部分40は厚肉部20と交わっている。
厚肉部20には中空部30が形成されている。射出成形
品の断面を明確化するために、図10中、裾部分40を
ハッチングで示した。また、他の部分のハッチングは図
を簡素化するために省略した。また、基体10と裾部分
40の境界、及び裾部分40と厚肉部20の境界を点線
で示した。2つの基体、2つの裾部分及び1つの厚肉部
は、鏡面対称である。中空部30が厚肉部20に形成さ
れている。
【0050】図10に示した実施例5の射出成形品の諸
元を表4に示す。尚、実施例5においては、 t
=3.0mm (裾部分の最大厚さTmax )/(裾部分の幅W20) =1.25mm/5.0mm =25/100 裾部分の幅W20=5.0mm =1.7t である。
【0051】厚肉部20の断面形状は一辺5.0mmの
正方形である。また、厚肉部の長手方向と直角方向の裾
部分40の外形線44は、この実施例では、半径約10
mmの円弧である。得られた射出成形品の製品表面部分
には歪みあるいは色むらは認められなかった。
【0052】比較例5 実施例5と異なる(裾部分を形成すべきキャビティ部分
を有していない)金型を使用した点を除き、実施例5と
同じ条件で比較例4の射出成形品を成形した。かかる射
出成形品の模式的な断面図を図11に示す。比較例5の
射出成形品は、中空部が形成された厚肉部20を有する
が、実施例5の射出成形品と異なり、裾部分が存在しな
い。厚肉部20の断面形状は、概ね直角二等辺三角形で
ある。製造した射出成形品の諸元を表4に示す。得られ
た射出成形品の製品表面部分には歪みや色むらの発生が
認められ、外観不良であった。
【0053】以上、本発明の射出成形品を好ましい実施
例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0054】本発明の第1の態様に関する射出成形品の
断面形状を種々変更することができる。例えば、厚肉部
の長手方向と直角方向の裾部分40の外形線44を、直
線(図12の(A)参照)、円弧(図12の(B)参
照)、階段状(図12の(C)参照)、楕円(図12の
(D)参照)とすることができる。曲線は、他にも放物
線等、各種の曲線とすることができるし、これらの組み
合わせ、更には直線との組み合わせとすることもでき
る。
【0055】厚肉部20の断面形状を、矩形(図12の
(C)参照)等の種々の多角形、楕円(図12の(B)
参照)、半円(図12の(D)参照)等の各種の曲線で
囲まれた形状、あるいはこれらの組み合わせとすること
ができる。中空部30は、基体10あるいは裾部分40
に延びていてもよい。
【0056】図12に示した射出成形品の断面は、厚肉
部の中心を通る直線に対して線対称である。また、図1
2の(A)、(B)及び(C)においては、交差部分4
2は明確であるが、図12の(D)においては明確でな
い。図12の(D)においては、裾部分の外形線は楕円
であり、厚肉部の外形線は半円であり、これらの外形線
は滑らかに結ばれている。但し、裾部分の外形線と厚肉
部の外形線とが結ばれた点は変曲点であり、この変曲点
が交差部分42に相当する。
【0057】射出成形品の基体10の断面形状は、弧状
に限定されず、平面状、任意の曲面状とすることができ
る。射出成形品に設けるべき厚肉部は1箇所に限られな
いことは当然である。
【0058】また、図13の(A)、(B)及び(C)
に模式的な断面図を示すように、射出成形品の断面は、
厚肉部の中心を通る直線に対して非対称であってもよ
い。即ち、裾部分、厚肉部、あるいは基体のいずれも、
非対称とすることができる。この場合には、それぞれの
基体及び裾部分において、裾部分が基体から隆起し、そ
してその厚さが厚肉部に向かって漸次増加し、(裾部分
の最大厚さ)/(裾部分の幅)の値は1/40以上1/
2以下という条件を満足すればよい。
【0059】また、図14の(A)に示すように、裾部
分及び基体が厚肉部の一方の側にしか存在しない場合も
ある。図14の(B)に示すように、裾部分40と厚肉
部20の外形線が滑らかに結ばれ、しかも変曲点が存在
しない場合もある。この場合には、裾部分が隆起し始め
る基体の部分14において基体の表面から接線を引き、
この接線に対してかかる基体の部分から1/2の傾きの
直線Lを引く。そしてこの直線Lが、裾部分の外形線と
厚肉部の外形線とを結んだ線と交差する部分を、交差部
分42とする。
【0060】又、図14の(C)に示すように、裾部分
40の最大厚さと厚肉部20の高さが等しい場合もあ
る。更に、図14の(D)に示すように、厚肉部20の
幅が0となり、裾部分40と厚肉部20とが峻別できな
い場合もある。かかる図14の(D)に示した射出成形
品も本発明に包含される。
【0061】更に、図15に示すように、基体はコーナ
ー部分を形成し、裾部分はコーナー部分に設けられてい
てもよい。この場合には、それぞれの基体及び裾部分に
おいて、裾部分が基体から隆起し、そしてその厚さが厚
肉部に向かって漸次増加し、(裾部分の最大厚さ)/
(裾部分の幅)の値は1/40以上1/2以下という条
件を満足すればよい。射出成形品の断面は、或る直線
(図示せず)に対して、図15に示すように線対称であ
っても、図示していないが非対称であってもよい。即
ち、裾部分、厚肉部、あるいは基体のいずれも、対称あ
るいは非対称とすることができる。
【0062】例えば、厚肉部の長手方向と直角方向の裾
部分40の外形線44は、図15の(A)においては直
線であり、図15の(B)においては階段状である。ま
た、図10においては円弧である。更に、裾部分40の
外形線44を、他にも、放物線等、各種の曲線とするこ
とができるし、これらの組み合わせ、更には直線との組
み合わせとすることもできる。また、厚肉部20の外形
線を、2つの直線の組み合わせ(図10参照)等の種々
の多角形、直線(図15の(A)参照)、円弧(図15
の(B)参照)等の各種の曲線、あるいはこれらの組み
合わせとすることができる。また、中空部30は、基体
10に延びていてもよい。射出成形品の基体10の断面
形状は、平面状に限定されず、弧状、任意の曲面状とす
ることができる。射出成形品に設けるべきコーナー部分
は1箇所に限られないことは当然である。
【0063】基体がコーナー部分を形成する場合におい
ても、交差部分が、裾部分の外形線と厚肉部の外形線と
を結んだ線の変曲点に相当する場合もある。更に、裾部
分と厚肉部の外形線が滑らかに結ばれた線に変曲点が存
在しない場合もある。この場合には、裾部分が隆起し始
める基体の部分において基体表面に対して接線を引き、
この接線から1/2の傾きの直線を引く。そして、この
直線が、裾部分の外形線と厚肉部の外形線とを結んだ線
と交差する部分を、交差部分とする。
【0064】
【表1】射出条件 単位 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 射出温度 ℃ 300 280 280 290 270 射出圧力設定値 kg/cm2 1120 1120 1050 1320 1050 射出時間 秒 3.0 2.7 3.2 4.5 3.7 金型温度 ℃ 100 80 80 90 70 ガス保持圧力 kg/cm2 80 90 90 80 120 ガス圧保持時間 秒 72 65 70 75 60
【0065】
【表2】 単位 実施例1 比較例1 実施例2 比較例2 基体 厚さ (t) mm 3.0 3.0 2.5 2.5 形状 曲面 曲面 曲面 曲面 mm r10=200 r10=200 r10=400 r10=400 裾部分 最大厚さ(Tmax ) mm 2.0 − 2.0 − 最大幅 (W20) mm 12 − 20 − (4t) (−) (8t) (−) 外形線 直線 − 直線 − max /W20 1/6 − 1/10 − 厚肉部 最小幅 mm 6 6 5.0 5.0 幅 (W30) mm 9 9 10 10 高さ (H30) mm 25 25 25 25 形状 台形 台形 台形 台形
【0066】
【表3】 単位 実施例3 比較例3 実施例4 比較例4 基体 厚さ (t) mm 3.5 3.5 2.5 2.5 形状 曲面 曲面 曲面 曲面 mm R=400 R=400 r10=700 r10=700 裾部分 最大厚さ(Tmax ) mm 2.0 − 3.0 3.0 最大幅 (W20) mm 15 − 60 3 (4.3t) (−) (24t) (1.2) 外形線 直線 − 直線 直線 max /W20 2/15 − 1/20 1/1 厚肉部 最小幅 mm 5.0 5.0 7.0 7.0 幅 (W30) mm 10 10 7.5 7.5 高さ (H30) mm 25 25 9.0 9.0 形状 台形 台形 矩形 矩形
【0067】
【表4】 単位 実施例5 比較例5 基体 厚さ(t) mm 3.0 3.0 形状 コーナー コーナー 裾部分 最大厚さ(Tmax ) mm 1.25 − 最大幅 (W20) mm 5.0 − (1.75t) (−) 外形線 mm 円弧 (−) r=10 max /W20 1/4 − 厚肉部 最小幅 mm 5.0 7.0 幅 (W30) mm 5.0 7.0 高さ (H30) mm 5.0 7.0 形状 矩形 三角形
【0068】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の射出成形品
においては、裾部分を設けることによって、製品表面部
分に歪みや色むらが発生することを防止することがで
き、射出成形品に優れた外観品質を付与することができ
る。従って、艶塗装を施した後の射出成形品や光沢表面
を有する射出成形品を、過酷な外観品質を要求される各
種の工業分野において使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 長さ方向と直角方向に切断した、本発明の実
施例1に係る射出成形品の斜視図、模式的な断面図及び
側面図である。
【図2】 長さ方向と直角方向に切断した、中空部を有
しているリブを備えた比較例1に係る射出成形品の斜視
図である。
【図3】 本発明の実施例2に係る射出成形品の模式的
な一部断面図である。
【図4】 本発明の実施例2に係る射出成形品の基体表
面の形状の一部分をプロットしたグラフである。
【図5】 比較例2に係る射出成形品の模式的な一部断
面図である。
【図6】 比較例2に係る射出成形品の基体表面の設計
形状と実際に成形した基体表面の形状の一部分をプロッ
トしたグラフである。
【図7】 本発明の実施例3に係る射出成形品の基体表
面の形状の一部分をプロットしたグラフである。
【図8】 比較例3に係る射出成形品の基体表面の設計
形状と実際に成形した基体表面の形状の一部分をプロッ
トしたグラフである。
【図9】 図9の(A)は本発明の実施例4及び比較例
4に係る射出成形品の模式的一部断面図である。図9の
(B)は実施例4及び比較例4に係る射出成形品の基体
表面の設計形状と実際に成形した基体表面の形状の一部
分をプロットしたグラフである。
【図10】 本発明の実施例5に係る射出成形品の模式
的な一部断面図である。
【図11】 比較例5に係る射出成形品の模式的な一部
断面図である。
【図12】 本発明の射出成形品の別の好ましい態様を
示す模式的な断面図である。
【図13】 本発明の射出成形品の別の好ましい態様を
示す模式的な断面図である。
【図14】 本発明の射出成形品の別の好ましい態様を
示す模式的な断面図である。
【図15】 本発明の射出成形品の別の好ましい態様を
示す模式的な断面図である。
【図16】 中空部を有している隆起部を備えた従来の
射出成形品の模式的断面図である。
【符号の説明】
10 基体 12 基体の表面 20 厚肉部 22 リブ 30 中空部 40 裾部分 42 交差部分 44 裾部分の外形線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 22:00 4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出成形品の外形を規定する基体と、基体
    から隆起した厚肉部と、基体と厚肉部との間に形成され
    た裾部分とから成り、熱可塑性樹脂を射出成形して得ら
    れる射出成形品であって、 裾部分は基体から隆起し、その厚さが厚肉部に向かって
    漸次増加し、(裾部分の最大厚さ)/(裾部分の幅)の
    値は1/40以上1/2以下であり、 中空部が、少なくとも厚肉部に形成されていることを特
    徴とする射出成形品。
  2. 【請求項2】(裾部分の最大厚さ)/(裾部分の幅)の
    値は1/20以上1/4以下であることを特徴とする請
    求項1に記載の射出成形品。
  3. 【請求項3】厚肉部の長手方向と直角方向の、裾部分の
    外形線は、直線、曲線、階段状、あるいはこれらの組み
    合わされた線から構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の射出成形品。
  4. 【請求項4】裾部分が隆起し始める基体の部分の厚さを
    tとしたとき、裾部分の幅は、1.5t以上50t以下
    であることを特徴とする請求項3に記載の射出成形品。
JP31227292A 1991-12-02 1992-11-20 外観品質の優れた射出成形品 Expired - Lifetime JP3354977B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31227292A JP3354977B2 (ja) 1991-12-02 1992-11-20 外観品質の優れた射出成形品

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-318202 1991-12-02
JP31820291 1991-12-02
JP31227292A JP3354977B2 (ja) 1991-12-02 1992-11-20 外観品質の優れた射出成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05208430A true JPH05208430A (ja) 1993-08-20
JP3354977B2 JP3354977B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=26567089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31227292A Expired - Lifetime JP3354977B2 (ja) 1991-12-02 1992-11-20 外観品質の優れた射出成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3354977B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07171910A (ja) * 1993-12-20 1995-07-11 Asahi Chem Ind Co Ltd 熱可塑性樹脂製撹拌棒

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07171910A (ja) * 1993-12-20 1995-07-11 Asahi Chem Ind Co Ltd 熱可塑性樹脂製撹拌棒

Also Published As

Publication number Publication date
JP3354977B2 (ja) 2002-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950012852B1 (ko) 보강 벽 구조를 갖는 합성수지 조형품의 제조방법
US5478627A (en) Laminate
EP0545693B1 (en) Injection-molded article having high-quality appearance
CN214565071U (zh) 一种车用装饰件的装配结构
JP4570723B2 (ja) 熱可塑性樹脂成形物の製造方法および熱可塑性樹脂成形物
JPH05208430A (ja) 外観品質の優れた射出成形品
JPS63270113A (ja) 二色成形金型装置
JP2634934B2 (ja) グラスラン一体型ガラスガイドの成形方法
CN211334302U (zh) 无晕色的双色配光镜及双色配光镜模具
JP3241467B2 (ja) 樹脂製管状体の製造方法
JP3180380B2 (ja) 中空成形体
JPH11170303A (ja) 射出成形用金型および射出成形方法ならびに射出成形品
US20120328731A1 (en) Injection molding die for producing molded product having appearance surface, injection molding method for producing molded product having appearance surface, and resin molded product molded by the injection molding method
JPH10146872A (ja) ガス併用射出成形方法
JP3387956B2 (ja) 中空成形体
JP3371306B2 (ja) 射出成形方法
JPH0985784A (ja) 射出成形金型
JPS59179325A (ja) 車両用合成樹脂成形品の製造方法
JP2001328145A (ja) 射出成形金型およびこれを用いた射出成形方法
JPH03207617A (ja) 補強用リブ付射出成形体
JP3026044B2 (ja) 凹凸を有するモールディング、及びその製造方法
JPH0825397A (ja) 中空成形品の製造方法
JPH11314240A (ja) 樹脂成形品の製造装置および製造方法
JPH0642134U (ja) 樹脂製射出成形品
JPH07148765A (ja) 射出成形方法及びその成形品

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080927

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080927

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090927

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090927

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100927

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100927

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110927

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120927

Year of fee payment: 10