JPH05205903A - 厚膜チップ抵抗器 - Google Patents

厚膜チップ抵抗器

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JPH05205903A
JPH05205903A JP4013870A JP1387092A JPH05205903A JP H05205903 A JPH05205903 A JP H05205903A JP 4013870 A JP4013870 A JP 4013870A JP 1387092 A JP1387092 A JP 1387092A JP H05205903 A JPH05205903 A JP H05205903A
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JP
Japan
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film
resistor
conductor
substrate
conductor film
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Masahiro Takakusa
政広 高草
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Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導体膜の成分である銀が抵抗体膜中に拡散す
るのを防止できる厚膜チップ抵抗器を提供することであ
る。 【構成】 アルミナ基板10の対向両側にAg/Pd導
体膜12を設け、この導体膜12に接触する抵抗体膜1
1を基板10上に形成し、抵抗体膜11と基板10上に
在る導体膜12の一部分とを被覆する保護膜19を基板
10上に施した厚膜チップ抵抗器において、Ag/Pd
導体膜12と抵抗体膜11との接触部分(オーバーラッ
プ部分)にAu膜1を介設した。 【作用】 導体膜12の成分である銀が抵抗体膜11中
に拡散しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚膜チップ抵抗器(特
に角板型精密級厚膜チップ抵抗器)の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】厚膜チップ抵抗器は基本的に、アルミナ
等からなる絶縁基板の対向両側に導体膜が設けられ、こ
の導体膜に接触する抵抗体膜が基板上に形成され、抵抗
体膜及び基板上の導体膜の一部分を被覆する保護膜が基
板に施された構造を有する。この基本構成を備えた角板
型精密級厚膜チップ抵抗器として、図2に示すものがあ
る。この抵抗器は、アルミナ基板20と、基板20の対
向両側に設けられたAg/Pd導体膜22と、基板20
上に形成された抵抗体膜21と、導体膜22上に順に成
膜されたNi皮膜23及びハンダ皮膜24と、抵抗体膜
21及び基板20上の導体膜22の一部分を被覆する保
護膜29とで構成される。導体膜22、Ni皮膜23及
びハンダ皮膜24で電極が構成され、保護膜29はアン
ダーコートガラス26、ミドルコートガラス27及びオ
ーバーコートガラス28からなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような抵抗器で
は、抵抗体膜21がその縁部において導体膜22にオー
バーラップしており、このオーバーラップ部分で抵抗体
膜21と導体膜22との導通が図られている。ところ
で、抵抗体膜21は、Ag/Pdペーストを用いて導体
膜22が形成された後に直ちに印刷・焼成により形成さ
れるが、この時に導体膜22中の銀が抵抗体膜21中に
拡散してしまう。銀が抵抗体膜21中に混入すると、抵
抗温度特性がばらつくだけでなく、抵抗温度特性の低温
と高温における抵抗値の差(変動)が著しくなる。更に
は、銀拡散により抵抗温度特性が劣化するため、抵抗器
の製造歩留りが非常に低くなる。
【0004】従って、本発明の目的は、導体膜の成分で
ある銀が抵抗体膜中に拡散するのを防止できる厚膜チッ
プ抵抗器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の厚膜チップ抵抗器は、従来の厚膜チップ抵
抗器において、Ag/Pd導体膜と抵抗体膜との接触部
分にAu膜を介設したこと〔態様〕、或いは導体膜を
全てAuで構成したこと〔態様〕を特徴とする。
【0006】態様では、Ag/Pd導体膜と抵抗体膜
とは直接接触せず、両膜はAu膜を介して電気的に接続
されることになる。このため、導体膜中の銀が抵抗体膜
中に拡散しなくなり、抵抗温度特性のばらつき及び低温
と高温による抵抗値の差が改善され、製造歩留りも良く
なる。態様では、導体膜がAuからなるため、導体膜
中に銀は含まれず、態様と同様の作用効果が得られ
る。但し、態様は、金の使用量が態様に比べて少な
いので、コスト面で有利である。
【0007】なお、本発明の抵抗器では、抵抗温度特性
が良好になるが、具体的には抵抗温度係数を±50pp
m/℃以内にし、温度変化による抵抗値変動の許容差も
±0.5%以内にすることが好ましい。
【0008】
【実施例】以下、本発明の厚膜チップ抵抗器を実施例に
基づいて説明する。図1は、その一実施例に係る角板型
精密級厚膜チップ抵抗器の断面図を示す。この抵抗器
は、前記態様に係るもので、本発明の特徴であるAu
膜以外は図2に示す従来のものと全く同じ構成である。
即ち、アルミナ基板10の対向両側にAg/Pd導体膜
12、Ni皮膜13及びハンダ皮膜14が順に成膜さ
れ、導体膜12に接触する抵抗体膜11が基板10上に
形成され、膜12、13、14で電極15が構成され
る。抵抗体膜11と基板10上の導体膜12の一部分と
は保護膜19で被覆され、保護膜19は基板10上に順
に設けたアンダーコートガラス16、ミドルコートガラ
ス17及びオーバーコートガラス18からなる。
【0009】抵抗体膜11とAg/Pd導体膜12とが
接触する部分(オーバーラップ部分)には、Au膜1が
施されており、抵抗体膜11と導体膜12が直接接触し
ないようになっている。この実施例では、抵抗器は角板
型であるため、抵抗体膜11は平面矩形状を呈し、Au
膜1は抵抗体膜11と導体膜12とのオーバーラップ部
分に沿って延在する。
【0010】かかる構造の抵抗器は、アルミナ基板10
にAg/Pdペーストを印刷・焼成して導体膜12を形
成した後、基板10上に在る導体膜12の縁部上にAu
ペーストを印刷・焼成してAu膜1を形成し、次いでA
u膜1及び基板10上に抵抗ペーストを印刷・焼成して
抵抗体膜11とすることにより作製されるものであるた
め、抵抗体膜11の形成時に導体膜12の成分である銀
がAu膜1によって抵抗ペースト中に拡散しない。しか
も、抵抗体膜11と導体膜12との電気的接続は良導電
性であるAu膜1を介して行われるため、両膜11、1
2の導電性も良好である。
【0011】態様の抵抗器の場合、導体膜12の形成
時に、Ag/Pdペーストの代わりに金ペーストを用い
ればよく、当然態様のAu膜1は不要である。
【0012】
【発明の効果】本発明の厚膜チップ抵抗器は、以上説明
したように態様又は態様としたので、下記の効果を
有する。 (1)態様では導体膜中の銀がAu膜によって抵抗体
膜中に拡散しなくなるので、態様では導体膜がAuか
らなるため、いずれも抵抗温度特性のばらつきを抑える
ことができるだけでなく、抵抗温度特性の低温と高温に
おける抵抗値の差(変動)を少なくすることができる。 (2)態様では、態様に比べて金の使用量が少ない
ため、生産コストを下げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の態様に係る角板型精密級厚膜チップ
抵抗器の断面図である。
【図2】従来例に係る角板型精密級厚膜チップ抵抗器の
断面図である。
【符号の説明】
1 Au膜 10 アルミナ基板 11 抵抗体膜 12 Ag/Pd導体膜 15 電極 19 保護膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の対向両側にAg/Pd導体膜を設
    け、この導体膜に接触する抵抗体膜を基板上に形成し、
    抵抗体膜と基板上に在る導体膜の一部分とを被覆する保
    護膜を基板上に施した厚膜チップ抵抗器において、 Ag/Pd導体膜と抵抗体膜との接触部分にAu膜を介
    設するか、又は導体膜を全てAuで構成したことを特徴
    とする厚膜チップ抵抗器。
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