JPH05194740A - シリコ−ンゴムラテックスの製造方法 - Google Patents

シリコ−ンゴムラテックスの製造方法

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JPH05194740A
JPH05194740A JP1029392A JP1029392A JPH05194740A JP H05194740 A JPH05194740 A JP H05194740A JP 1029392 A JP1029392 A JP 1029392A JP 1029392 A JP1029392 A JP 1029392A JP H05194740 A JPH05194740 A JP H05194740A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グラフト重合体の製造に適したポリオルガノ
シロキサンラテックスであって、乳化剤と酸触媒による
着色の悪影響を軽減したポリオルガノシロキサンラテッ
クスの製造方法を提供する。 【構成】 オルガノシロキサン、シロキサン系架橋剤及
びシロキサン系グラフト交叉剤から成るオルガノシロキ
サン系混合物、乳化剤及び水からなる混合物を予備攪拌
して乳化させたラテックスを、温度60℃以上の酸水溶
液に対して、滴下終了時のオルガノシロキサン系混合物
/(酸+乳化剤)の重量比が100/2〜12となるよ
うに毎分5重量部以下の速度で滴下させて重合すること
による、数平均粒子径が0.1μm以下でかつ粒子径の
標準偏差が0.07以下であるポリオルガノシロキサン
ラテックスの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性樹脂のゴム源
や水性エマルジョン塗料の原料として使用されるポリオ
ルガノシロキサンラテックスの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオルガノシロキサンの乳化重合法と
しては、米国特許2,891,920 号がポリシロキサン前駆物
質、界面活性剤、重合触媒および水を混合して、その混
合物を攪拌しながら加熱しラテックスを得る方法を開示
している。しかし、この方法では 0.1 μm以下の微小
な粒子径を有したポリオルガノシロキサンラテックスを
得る事は出来ず、粒子径の分布も幅広いものであった。
【0003】米国特許3,294,725 号には、ポリオルガノ
シロキサンの乳化重合用の触媒として、脂肪族置換ベン
ゼンスルホン酸、脂肪族スルホン酸、脂肪族置換ナフタ
レンスルホン酸などが開示されているが、いずれの重合
用触媒を使用しても0.1 μm以下の微小な粒子径を有す
るポリオルガノシロキサンラテックスを得る事は出来
ず、粒子径の分布も幅広いものであった。
【0004】米国特許3,433,780 号には、セルセスキオ
キサンのコロイド懸濁液の製造法が開示され、微小な粒
子も生成出来るとの記載があるが、本発明で意図してい
るオルガノシロキサンとシロキサン系架橋剤及びシロキ
サン系グラフト交叉剤とからなる混合物については開示
されていない。
【0005】米国特許4,146,499 号には、油溶性の界面
活性剤を使用した低分子量のポリオルガノシロキサンオ
イルの微小なラテックスの製造法が開示されている。ま
た、米国特許4,620,878 号には、極性官能基を有したポ
リオルガノシロキサンとポリオルガノシロキサンに不溶
性の乳化剤を用い濃厚な状態で乳化分散させた後、大量
の水の中に投入し微小なエマルジョンを得る方法が開示
されている。更に、特開昭62-141029 号には水と重合触
媒からなる重合媒質に、ジオルガノシロキサンと界面活
性剤と水とからなるエマルジョンを添加し0.15μm以下
のマイクロエマルジョンを製造する方法が開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら米国特許
4,146,499 号はポリオルガノシロキサンに対する乳化剤
の使用量が多く本発明で示す混合物については何の示唆
も与えていない。米国特許4,620,878 号に記載された方
法は、極性官能基を有したポリオルガノシロキサンのみ
にしか有効ではなく、しかも大量の水を使用する為希薄
なエマルジョンしか得られず、グラフト重合などの用途
に耐えるものではなかった。また、特開昭62-141029 号
に記載された方法では、使用する乳化剤と重合触媒の量
がジオルガノシロキサンに対して 0.15〜6倍と多
く、エマルジョンの粒子径分布が広いものしか得られな
いため、グラフト重合体やこれと他の樹脂を混合した樹
脂組成物の着色を減少させることが困難であった。
【0007】本発明者らはこのような状況に鑑みて、グ
ラフト重合体の製造に適したポリオルガノシロキサンラ
テックスであって、乳化剤と酸触媒による着色の悪影響
を軽減したポリオルガノシロキサンラテックスを製造す
る方法について鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
オルガノシロキサン、シロキサン系架橋剤及びシロキサ
ン系グラフト交叉剤から成るオルガノシロキサン系混合
物、乳化剤及び水からなる混合物を予備攪拌して乳化さ
せたラテックス(以下「ラテックスA」という)を、温
度60℃以上の酸水溶液に対して、滴下終了時のオルガ
ノシロキサン系混合物/(酸+乳化剤)の重量比が10
0/2〜12となるように毎分5重量部以下の速度で滴
下させて重合することによる、数平均粒子径が0.1μ
m以下でかつ粒子径の標準偏差が0.07以下であるポ
リオルガノシロキサンラテックス(以下「ラテックス
B」という)の製造方法にある。
【0009】本発明において用いられるオルガノシロキ
サンとしては、3員環以上の各種のオルガノシロキサン
系環状体が挙げられるが、その中でも3〜6員環のもの
が好ましい。具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロ
キサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメ
チルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキ
サシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロ
キサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロ
キサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサン等が挙
げられ、これらは単独でまたは二種以上混合して用いら
れる。オルガノシロキサン系混合物中におけるオルガノ
シロキサンの量は通常は50重量%以上であり、好まし
くは70重量%以上である。
【0010】シロキサン系架橋剤としては、3官能性ま
たは4官能性のシラン系架橋剤、例えばトリメトキシメ
チルシラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロ
ポキシシラン、テトラブトキシシラン等が用いられる。
特に4官能性の架橋剤が好ましく、この中でもテトラエ
トキシシランが特に好ましい。オルガノシロキサン系混
合物中における架橋剤の使用量は通常は0.1〜30重
量%であり、好ましくは0.5〜10重量%である。
【0011】シロキサン系グラフト交叉剤としては、次
【0012】
【化1】
【0013】(各式中R1 はメチル基、エチル基、プロ
ピル基またはフェニル基を、R2 は水素原子またはメチ
ル基、nは0,1または2、pは1〜6の数を示す。)
で表される単位を形成しうる化合物等が用いられる。
【0014】式(I−1)の単位を形成しうる(メタ)
アクリロイルオキシシロキサンはグラフト効率が高いた
め有効なグラフト鎖を形成することが可能であり、耐衝
撃性発現の点で有利である。
【0015】なお式(I−1)の単位を形成しうるもの
としてメタクリロイルオキシシロキサンが特に好まし
い。メタクリロイルオキシシロキサンの具体例として
は、β−メタクリロイルオキシエチルジメトキシメチル
シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメトキシジ
メチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメ
トキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロ
ピルエトキシジエチルシラン、γ−メタクリロイルオキ
シプロピルジエトキシメチルシラン、δ−メタクリロイ
ルオキシブチルジエトキシメチルシラン等が挙げられ
る。
【0016】式(I−2)の単位を形成し得るものとし
てビニルシロキサンが挙げられ、具体例としては、テト
ラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンがあり、
式(I−3)の単位を形成し得るものとして、γ−メル
カプトプロピルジメトキメチルシラン、γ−メルカプト
プロピルメトキシジメチルシラン、γ−メルカプトプロ
ピルジエトキシメチルシランなどが挙げられる。
【0017】オルガノシロキサン系混合物中におけるグ
ラフト交叉剤の使用量は、通常は0.05〜10重量%
であり、好ましくは、0.1〜5重量%である。
【0018】本発明においては、まずオルガノシロキサ
ンとシロキサン系架橋剤及びシロキサン系グラフト交叉
剤からなるオルガノシロキサン系混合物に乳化剤及び水
を添加することによってラッテクスAを製造する。
【0019】乳化剤としては、通常のアニオン系乳化剤
もしくはノニオン系乳化剤が使用される。アニオン系乳
化剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ナ
トリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
硫酸エステルナトリウム、アルケニルカルボン酸カリウ
ム、N−ラウロイルザルコシンナトリウム、オレイン酸
カリウムなどの中から選ばれた乳化剤が使用される。特
にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルス
ルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸系の乳化剤が好ま
しい。ノニオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエ
ーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等が使わ
れる。
【0020】これらの乳化剤は、オルガノシロキサン系
混合物に対して、0.05〜5重量%の範囲で使用され
る。0.05重量%未満では分散状態が不安定となり、
5重量%を超えて使用すると、乳化剤に起因するグラフ
ト重合体の着色が甚だしくなるので好ましくないオルガ
ノシロキサン系混合物と乳化剤に添加する水は、通常は
オルガノシロキサン系混合液の1.5倍から9倍の範囲
であることが好ましい。。添加する水が、この範囲より
少ないと分散状態が不安定となり、粒子径の安定したポ
リオルガノシロキサンラテックスが得られない傾向を示
す。又、この範囲より多くの水を添加すると、得られる
ポリオルガノシロキサンの濃度が低下するためにグラフ
ト重合の原料としては不適当となり、また、蒸発させる
べき水分が多いため塗料の原料としても不適当になる。
【0021】このオルガノシロキサン系混合物、乳化剤
及び水を混合する方法は、高速攪拌による混合・ホモジ
ナイザーなどの高圧乳化装置による混合などがあるが、
ホモジナイザーを使用した方法は、ポリオルガノシロキ
サンラテックスの粒子径の分散が小さくなるので好まし
い方法である。。
【0022】本発明においては、この様にして得られた
ラテックスAを、温度60℃以上の酸水溶液に対して、
滴下終了時のオルガノシロキサン系混合物/(酸+乳化
剤)の重量比が100/2〜12となるように毎分5重
量部以下の速度で滴下させて重合する方法が採用され
る。
【0023】酸水溶液に用いられる酸触媒としては、脂
肪族スルホン酸・脂肪族置換ベンゼンスルホン酸・脂肪
族置換ナフタレンスルホン酸などのスルホン酸類、及び
硫酸・塩酸・硝酸などの鉱酸類が挙げられる。これらの
酸触媒は一種で又はニ種を組み合わせて用いられる。ま
た、これらの中では、オガノシロキサンラテックスの安
定化作用にも優れている点で脂肪族置換ベンゼンスルホ
ン酸が好ましく、n−ドデシルベンゼンスルホン酸が特
に好ましい。又、n−ドデシルベンゼンスルホン酸と硫
酸などの鉱酸とを併用すると、ラテックスBの乳化剤成
分に起因する着色を低下させることができる。
【0024】酸触媒の量は、最終的に得られるラテック
スB中のオルガノシロキサンと乳化剤の量との関係で定
められる。即ち、ラテックスAの滴下終了時におけるポ
リオルガノシロキサンラテックスB中のオルガノシロキ
サン系混合物/(酸+乳化剤)の重量比が100/2〜
12となるように定められる。酸触媒の量がこの範囲よ
り少ないと、数平均粒径が0.1μm以下のポリオルガ
ノシロキサンを得る為の十分な重合速度が得られない。
又、この範囲より多いと、ラテックスB中のポリオルガ
ノシロキサンの粒子の標準偏差が大きくなるとともに、
グラフト重合体には酸触媒に由来する着色が認められる
ので好ましくない。
【0025】酸水溶液の温度は、ポリオルガノシロキサ
ンの粒子径を決定する重要な因子であり、60℃以上で
あることが必要である。60℃未満では、酸触媒の解離
程度が低く、オルガノシロキサン、シロキサン系架橋剤
及びシロキサン系グラフト交叉剤が酸水溶液と接触して
有効にシラノ−ルを発生させられない。
【0026】本発明においては、酸水溶液に対してラテ
ックスAを毎分5重量部以下の速度で滴下させてオルガ
ノシロキサンを重合する方法が採用される。
【0027】予備攪拌したラテックスA中に存在するオ
ルガノシロキサン系混合物が酸触媒と接触してシラノー
ルを形成して水中に溶解し、このシラノ−ルが酸触媒ま
たは酸触媒と乳化剤のミセルに到達してミセル中での縮
合反応が進行するように、ラテックスAの滴下速度を充
分に遅くすることが必要である。オルガノシロキサン系
混合物がシラノ−ルを形成し水中に溶解する速度より早
くラテックスAを滴下すると、滴下されているラテック
スAの液滴中でもシラノ−ルの縮合反応が進行するの
で、ラテックスB中のポリオルガノシロキサン粒子は粒
子径分布が不均一なものとなる。即ち、滴下速度が毎分
5重量部を超えると、ポリオルガノシロキサン粒子の粒
子径分布が大きくなり、標準偏差が大きくなる。
【0028】本発明において、オルガノシロキサン系混
合物が酸触媒水溶液と接触して発生するシラノールは、
水中に存在する酸触媒のミセルに到達し、酸触媒による
脱水作用によって縮合反応しポリオルガノシロキサンを
生成する。酸触媒のミセルは、非常に小さなサイズであ
り、微小で標準偏差が小さく単分散性に優れた粒子を生
成するには好都合である。ラテックスAと酸水溶液の混
合液の加熱時間は、通常は滴下終了後3時間以上であ
る。オルガノシロキサンから発生したシラノ−ルはこの
加熱によってほぼ完全に反応するが、この段階で、ラテ
ックスBを苛性ソーダ、苛性カリ、アンモニア水溶液な
どのアルカリ性物質で中和し、縮合反応を停止させる。
なお、30℃以下の温度で長時間保持するとシラノール
間の架橋反応が進行し架橋密度が向上するので、ポリオ
ルガノシロキサンの架橋密度を上げる為に、60℃以上
の高温で反応させた後30℃以下の温度で5時間から1
00時間程度保持してもよい。
【0029】以下実施例により本発明を説明するが、評
価は以下の方法によって行った。ラテックスB中のポリ
オルガノシロキサンの粒子径は動的光散乱法により測定
した。この測定は、ラテックス中での粒子がブラウン運
動をしていることを利用する方法である。ラテックス中
の粒子にレーザー光を照射すると粒子径に応じた揺らぎ
を示すのでこの揺らぎを解析する事により粒子径を算出
出来る。本実施例では、大塚電子(株)のDLS−70
0型を用い、数平均粒子径と粒子径分布の標準偏差とを
求めた。
【0030】膨潤度は、ポリオルガノシロキサンを23
℃のトルエン中に48時間浸漬した時にポリオルガノシ
ロキサンが吸蔵するトルエンの重量を、浸漬前のポリオ
ルガ00ノシロキサンの重量で除した値として求めた。
ゲル含量は、ポリオルガノシロキサンをトルエン中で2
3℃、48時間抽出処理することによって求めた。膨潤
度とゲル含量の測定には、ラテックスBをイソプロパノ
ール中に滴下し凝固・乾燥することによって得られたポ
リジメチルシロキサンを用いた。
【0031】
【実施例】
実施例1 テトラエトキシシラン2部、γ−メタクリロイロキシプ
ロピルジメトキシメチルシラン0.5部及びオクタメチ
ルシクロテトラシロキサン97.5部を混合してオルガ
ノシロキサン系合物100部を得た。これにドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム0.67部を溶解した蒸留
水300部を添加し、ホモミキサ−にて10,000rpm で2
分間攪拌した後、ホモジナイザーに300kg/cm2の圧力
で2回通し、安定な予備混合オルガノシロキサンラテッ
クスAを得た。
【0032】一方、冷却コンデンサーを備えたセパラブ
ルフラスコにドデシルベンゼンスルホン酸10部と蒸留水
90部とを注入し、10重量%のドデシルベンゼンスル
ホン酸水溶液を調製した。
【0033】この水溶液を85℃に加熱した状態で、ラ
テックスAを2時間に亘って滴下し、滴下終了後3時間
その温度を維持し、冷却した。次いでこの反応物を室温
で12時間保持した後、苛性ソ−ダ水溶液で中和した。
この様にして得られたラテックスBを170℃で30分
間乾燥して固形分を求めたところ、18.2重量%であ
った。ラテックスBについて膨潤度、ゲル含量、数平均
粒子径及び粒子径分布の標準偏差を求め、表1の結果を
得た。
【0034】実施例2 実施例1において、酸水溶液としてドデシルベンゼンス
ルホン酸5部、硫酸5部及び蒸留水90部の混合水溶液
を使用し、その他の条件は実施例1と全く同様にしてラ
テックスBを製造した。得られたラテックスの固形分は
18.0重量%、膨潤度は17.2、ゲル含量は85.
5%、数平均粒子径は0.03μmであり粒子径分布の
標準偏差は0.03であった。
【0035】実施例3〜4及び比較例1〜2 実施例1において、ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液
の濃度を変更した以外は、実施例1と同様としてラテッ
クスBを製造した。その結果を表1に示したが、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸濃度が、1重量%では数平均粒子
径が大きく、20重量%では粒子径分布の標準偏差が大
きかった。
【0036】実施例5〜6及び比較例3 実施例1において、ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液
の温度を変更した以外は、実施例1と同様にしてラテッ
クスBを製造した。その結果を表1に示したが、酸水溶
液の温度が55℃では数平均粒子径が大きくかった。
【0037】実施例7〜8及び比較例4 実施例1において、ラテックスAの滴下速度を変更した
以外は実施例1と同様にしてラテックスBを製造した。
その結果を表1に示したが、滴下速度が毎分8部の場合
はラテックスBの粒子径分布の標準偏差が大きかった。
【0038】実施例9〜16 実施例1において、ラテックスAの組成を表2に示すよ
うに変更した以外は実施例1と同様にしてラテックスB
を製造した。その結果を表2に示したが、実施例9〜1
1からは、乳化剤の種類を変えても粒子径分布の標準偏
差の小さい微小な粒子が得られることが分かった。ま
た、実施例12〜13からは、ラテックスA中のオルガ
ノシロキサン系混合物/蒸留水の比率を大きくすると、
ラテックスB中のポリオルガノシロキサンの粒子径が大
きくなることがわかった。更に、実施例14〜16から
は、オルガノシロキサン系混合物中のシロキサン系架橋
剤であるテトラエトキシシランの量を減少させると、ゲ
ル含量が減少し、膨潤度が増加することがわかった。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明の方法によれば、粒子径と標準偏
差が小さい、即ち、単分散性に優れた微小なポリオルガ
ノシロキサンラテックスを得ることができる。このポリ
オルガノシロキサンラテックスは、ビニル系単量体によ
るグラフト重合を円滑に進行させることが出来、しかも
グラフトポリマ−の着色を低く押さえることが出来る。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 公一 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルガノシロキサン、シロキサン系架橋
    剤及びシロキサン系グラフト交叉剤から成るオルガノシ
    ロキサン系混合物、乳化剤及び水からなる混合物を予備
    攪拌して乳化させたラテックスを、温度60℃以上の酸
    水溶液に対して、滴下終了時のオルガノシロキサン系混
    合物/(酸+乳化剤)の重量比が100/2〜12とな
    るように毎分5重量部以下の速度で滴下させて重合する
    ことによる、数平均粒子径が0.1μm以下でかつ粒子
    径の標準偏差が0.07以下であるポリオルガノシロキ
    サンラテックスの製造方法。
  2. 【請求項2】 酸が脂肪族スルホン酸、脂肪族置換ベン
    ゼンスルホン酸、脂肪族置換ナフタレンスルホン酸、硫
    酸、塩酸及び硝酸からなる群より選ばれたものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の方法。
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