JPH069740A - ポリジオルガノシロキサンを主体とするグラフトコポリマーの製造方法 - Google Patents

ポリジオルガノシロキサンを主体とするグラフトコポリマーの製造方法

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JPH069740A
JPH069740A JP5027665A JP2766593A JPH069740A JP H069740 A JPH069740 A JP H069740A JP 5027665 A JP5027665 A JP 5027665A JP 2766593 A JP2766593 A JP 2766593A JP H069740 A JPH069740 A JP H069740A
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polydiorganosiloxane
vinyl
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graft
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JP5027665A
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Kenneth G Himelrick
ケニース・ゲイリー・ハイメルリック
Kevin R Kidder
ケヴィン・リード・キッダー
Vijaya K Kuruganti
バイジャヤ・カマー・クルガンティ
Hrong-Roang Sheu
フロング−ロアング・シェウ
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General Electric Co
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F290/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups
    • C08F290/08Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups on to polymers modified by introduction of unsaturated side groups
    • C08F290/14Polymers provided for in subclass C08G
    • C08F290/148Polysiloxanes

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  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリジオルガノシロキサンを主体とするグラ
フトコポリマーの製造方法。 【構成】 この方法では、ジヒドロキシ官能性のポリジ
オルガノシロキサン、乳化剤および水を混合することに
よってポリジオルガノシロキサンのエマルションを製造
し、このポリジオルガノシロキサンを酸触媒、架橋剤お
よびグラフト剤の存在下で重合させて官能性の部位を有
するシリコーンゴム粒子を形成し、得られたシリコーン
粒子にビニル官能性のモノマーをグラフト重合させる。
この方法によると、ゴムの粒子サイズの制御の点でいく
つかの利点があり、その結果、得られるグラフトコポリ
マーの性質の制御が良好にできるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリジオルガノシロキ
サンを主体とするグラフトコポリマーの製造方法に係
り、特に、最初にジヒドロキシ官能性のポリジオルガノ
シロキサンから架橋したゴム粒子を調製し、次にそれに
ビニルモノマーをグラフトさせることによって前記グラ
フトコポリマーを製造する方法に係る。
【0002】
【従来の技術】(a)オルガノシロキサンを均質化して
ラテックスを形成し、そのオルガノシロキサンをラテッ
クス中でオルガノシロキサン系グラフト結合剤と共に重
縮合させ、(b)得られたポリオルガノシロキサンにビ
ニルモノマーをグラフト重合させることによって、ポリ
オルガノシロキサンを主体とするグラフトコポリマーを
製造する方法が知られている。欧州特許出願第0166
900号(援用する)を参照されたい。しかし、そのよ
うな方法では、一般式R7 y SiO(4-y)/2 [式中、R
7 は水素、メチル、エチル、プロピルまたはフェニルを
示し、yは0、1または2の数を示す]で表わされる単
位を有するオルガノシロキサンモノマー90〜99.9
99モル%から成るポリオルガノシロキサンを使用して
いる。そのようなモノマーは水相を通って新しい重合部
位に移行し得ることを示す証拠が以前の文献に示されて
いる。サーム(J.C. Saam) およびヒューブナー(D.H. Hu
ebner)、第三回表面およびコロイド科学国際会議抄録(A
bstracts 3rd InternationalConference, Surface and
Colloid Science) 、ストックホルム、1979年、第
166頁[サーム(Saum)ら]、ならびに1983年5月
10〜12日、カナダ、オンタリオ州トロント(Tronto)
のアメリカ化学会ゴム部門(Rubber Division,American
Chemical Society)の会合で提出された乳化重合したポ
リジメチルシロキサン(Emulsion Polymerized Polydime
thylsiloxane) 、グレイバー(Daniel Graiver)、ヒュー
ブナー(David J. Huebner)およびサーム(John C. Saam)
[グレイバー(Graiver) ら]、ゴムの化学および技術(R
ubber Chemistry and Technology) 、第56巻、第91
8〜926頁参照。均質化の後の乳化重合で水相中にモ
ノマーが移行すると、重合中、均質化の間に形成された
粒子より小さい粒子が形成され得、それにより実際に粒
子サイズの制御が困難になる。
【0003】ポリジメチルシロキサンのヒドロキシで末
端が停止したオリゴマー(数平均分子量2600)の乳
化重合が教示されており、モノマーの代わりにオリゴマ
ーを使用すると移行すなわちエマルション粒子サイズの
変化の徴候は見られないという効果が認識されている
[上記グレイバー(Graiver) ら参照]。さらに、架橋し
たポリジオルガノシロキサンの水性ラテックスの製造方
法も教示されている。バウマン(Bauman)らの米国特許第
4618645号(援用する)参照。しかしながら、こ
れら2つの文献は、得られたエマルション粒子を用いて
グラフトコポリマーを製造することを教示していない
し、ジヒドロキシポリジオルガノシロキサンポリマーの
均質化と重合を含むプロセスで得られた架橋したポリジ
オルガノシロキサンゴム粒子をグラフトコポリマーのゴ
ム粒子として用いることを教示していない。
【0004】また、均質化の圧力を調節して粒子サイズ
を変えることも知られている。サーム(Saam)ら、ポリマ
ー科学誌(J. Poly. Sci.) 、ポリマー化学版(Poly. Che
m. Ed.) 、第20巻、第3351〜3368頁(198
2年)、ゴムの化学と技術(Rubber Chemistry and Tech
nology) 、第56巻、第5号、第918〜26頁(19
83年)参照。この文献では、ホモジナイザーの圧力変
化が粒子サイズ変化に及ぼす影響を検討しているが、ジ
ヒドロキシ官能性のポリジオルガノシロキサンの粘度を
調節してシリコーンエマルションの粒子サイズ分布に影
響を与えることを教示していないし、粒子サイズが制御
されたこれらのエマルションを使用して熱可塑性材料用
の耐衝撃性改良剤を作成することも教示していない。
【0005】
【発明の概要】本発明はポリオルガノシロキサンを主体
とするグラフトコポリマーの製造方法に係る。本発明の
方法では、ジヒドロキシ官能性のポリジオルガノシロキ
サン、ビニルおよびヒドロキシまたはアルコキシシラン
官能性を有するグラフト剤(ビニル官能性のオルガノシ
ロキサンからなるグラフト剤が好ましい)、乳化剤、ポ
リアルコキシ架橋剤、および水からなる混和物を均質化
してポリジオルガノシロキサン粒子のエマルションを形
成し、ポリジオルガノシロキサンを乳化重合させると共
に架橋してビニルグラフト部位を有するシリコーンゴム
粒子を形成し、このシリコーン粒子にビニルモノマー組
成物をグラフト重合させてグラフトコポリマーを形成す
る。オルガノシロキサンモノマーの代わりにジヒドロキ
シ官能性のポリオルガノシロキサンを使用することによ
って、一つにはモノマーの移行の問題が回避されるた
め、粒子サイズの制御が良好になる。本発明者らは、オ
ルガノシロキサンポリマーを使用することによって、か
つ粒子サイズの形成に使用するポリオルガノシロキサン
の粘度を選択および/または調節することによって、広
範な粒子サイズで、グラフトポリマー用のシリコーンゴ
ム粒子の粒子サイズを有効に制御できることを発見し
た。粘度の選択によって粒子サイズを制御すると、均質
化の圧力を調節するだけで得られる範囲または水中のモ
ノマー性シラノール流体含量を変化させるだけで得られ
る範囲より広い範囲で粒子サイズの制御が可能になる。
【0006】
【詳細な説明】本発明の方法では、ポリオルガノシロキ
サンを主体とするグラフトコポリマーを製造するため
に、(a)ジヒドロキシ官能性のポリジオルガノシロキ
サンを水中で均質化することによりポリジオルガノシロ
キサン粒子の水性エマルションを調製し、(b)そのポ
リジオルガノシロキサンを重合させると共に架橋してシ
リコーンゴム粒子を形成し、(c)得られたシリコーン
粒子上に少なくとも1種のビニルモノマーをグラフト重
合させてポリオルガノシロキサンを主体とするグラフト
コポリマーを形成する。
【0007】シリコーンエマルションの適切な調製法は
バウマン(Bauman)らの米国特許第4618645号(援
用する)に記載されている。以下のプロセスは、グラフ
トコポリマー用のゴム基材として機能する架橋したポリ
ジオルガノシロキサンのビニル官能性粒子を作成するの
に適した方法である。すなわち、ビニル官能性の架橋し
たポリジオルガノシロキサンの水性ラテックスを調製す
るには、(A)式HO(R2 SiO)x H[式中、Rは
各々がメチル、エチル、プロピル、フェニル、ビニル、
アリルおよび3,3,3‐トリフルオロプロピルより成
る群の中から選択される基であり、xはその平均値が少
なくとも10であり、好ましくは10〜100である]
のジヒドロキシ官能性のポリジオルガノシロキサン10
0重量部、ポリアルコキシ架橋剤、好ましくは式R1 a
Si(OR2 4-a [式中、R1 は12個までの炭素原
子を有する一価の炭化水素基であり、R2 は1〜6個の
炭素原子を有するアルキル基であり、aは0か1であ
る]のシランより成る群の中から選択されるポリアルコ
キシケイ素化合物(あるいは、場合によってこの架橋剤
は、前記シランの部分水解物がポリジオルガノシロキサ
ンに可溶であるときはその部分水解物またはシランと部
分水解物との混合物でもよい)0.1〜15重量部、ポ
リジオルガノシロキサンの安定なエマルション粒子を得
るのに充分なアニオン性乳化剤、不揮発分が10〜80
重量%になるような水、およびビニル官能性のオルガノ
シロキサンからなるグラフト剤を含む混和物を混和した
直後に均質化し、次いで、(B)ポリジオルガノシロキ
サンの所望の分子量と架橋が得られるまでそのエマルシ
ョンを酸触媒の存在下1〜30℃の温度に維持し、その
後、(C)エマルションのpHを6〜8に上げるのに充
分な塩基を添加してビニル官能性のシリコーンゴム粒子
のラテックスを形成すればよい。この触媒は、ポリジオ
ルガノシロキサン1kgに付き1.5〜100ミリモル
の割合で存在させるのが好ましい。
【0008】架橋したポリジオルガノシロキサンの水性
ラテックスを製造する際、ポリジオルガノシロキサンの
エマルションが形成された後にそのエマルションに酸触
媒を加える方法の代わりに、均質化の前に表面活性の酸
触媒を加える方法を使用してもよい。あるいは、混和物
中に塩基触媒を使用して、硬化するまでpHを9以上に
しておいて、その後pHを6〜8に下げてもよい。
【0009】固形分が10〜80重量%、好ましくは2
0〜50重量%になるように充分な水をラテックス中に
使用するのが好ましい。このビニル官能性の架橋したシ
リコーン粒子のラテックスは、その後本発明のグラフト
コポリマー用の基材として用いられる。架橋したポリジ
オルガノシロキサンのラテックスの製造方法は、最初の
混和物にコロイドシリカ強化材を含ませることによって
さらに変更することができる。コロイドシリカは酸性シ
リカゾルの形態でよい。この酸性シリカゾル中に存在す
る水は所望により前記混和物の水またはその一部として
利用することができる。このため、固形分が80重量%
と高いラテックスを作成することが可能である。それよ
りさらに固形分の多いものも製造することはできるであ
ろうが、存在する水がこの量以下である場合は、連続し
た水相中に分散した所望のポリジオルガノシロキサン相
を得るのが困難になる。
【0010】ジヒドロキシ官能性のポリジオルガノシロ
キサンとしては、業界でよく知られているヒドロキシル
で末端がブロックされたポリジオルガノシロキサンが好
ましい。このヒドロキシルで末端がブロックされたポリ
ジオルガノシロキサンは、ヒドロキシル基で末端がブロ
ックされたジヒドロキシ官能性のポリジオルガノシロキ
サンの任意のものとすることができ、次式で表わすこと
ができる。
【0011】HO(R2 SiO)x H ここで、Rは各々がメチル、エチル、プロピル、フェニ
ル、ビニル、アリルおよび3,3,3‐トリフルオロプ
ロピルならびにこれらの混合物より成る群の中から選択
される。ただし、これらの基のうち少なくとも50%は
メチル基であるのが好ましい。ポリジオルガノシロキサ
ンは、同じ種類の繰り返しジオルガノシロキサン単位を
もつ単一型ポリマーであることができるし、またはジメ
チルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位の
組み合わせのような2種類以上の繰り返しジオルガノシ
ロキサン単位の組み合わせであることもできる。またポ
リジオルガノシロキサンは2種類以上のポリジオルガノ
シロキサンの混合物であることもできる。これらのポリ
ジオルガノシロキサンはxの平均値が少なくとも10、
好ましくは10〜100であるものである。混和物はx
が1か2であるモノマーやダイマーを本質的に含まない
のが好ましく、オルガノシロキサンのモノマー、ダイマ
ー、トリマーおよびテトラマーが合計でポリジオルガノ
シロキサンの合計重量を基準にして5重量%未満である
のが好ましい。また、混和物は式R7 ySiO(4-y)/2
(R7 とyは前記定義の通り)のオルガノシロキサンモ
ノマーをほとんど含んでいないのが好ましく、ポリジオ
ルガノシロキサンの合計重量に対して5重量%未満であ
るのが好ましい。好ましいポリジオルガノシロキサン
は、xが少なくとも、このポリジオルガノシロキサンの
粘度が25℃で0.005Pa.s以上となるのに充分
な程大きいものである。好ましいポリジオルガノシロキ
サンは、25℃で約0.005〜0.15パスカル‐秒
(Pa.s)の粘度を有するポリジメチルシロキサンで
ある。このような物質のxの値は約25〜80である。
ジヒドロキシ官能性のポリジオルガノシロキサンは25
℃で0.015〜0.080Pa.sの粘度を有するの
がさらに好ましい。
【0012】本発明の方法で使用するアルコキシケイ素
化合物は架橋剤として働き、次式 R1 a Si(OR2 4-a [式中、R1 は12個までの炭素原子を有する一価の炭
化水素基であり、R2 は1〜6個の炭素原子を有するア
ルキル基であり、aは0か1である]のシラン、このシ
ランの部分水解物(ただし、この部分水解物がポリジオ
ルガノシロキサンに可溶な場合)、およびシランと部分
水解物との混合物より成る群の中から選択される。これ
らのアルコキシケイ素化合物は業界でよく知られてお
り、多くは市販されている。R1 を例示すると、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシ
ル、ドデシル、ビニル、アリル、フェニル、トリルおよ
び3,3,3‐トリフルオロプロピルのような基を挙げ
ることができる。R2 はメチル、エチル、プロピルおよ
びヘキシルのようなアルキル基である。R1 とR2 の両
方がメチルであるのが好ましい。好ましいシランとして
はメチルトリメトキシシランおよびエチルオルトシリケ
ートがある。シランの好ましい部分水解物はテトラエト
キシシランの部分水解物である。
【0013】アルコキシケイ素化合物の存在量はジヒド
ロキシ官能性のポリジオルガノシロキサン100重量部
に対して0.1重量部から15重量部まで変わることが
でき、好ましい量は1〜5重量部である。アルコキシケ
イ素化合物の使用量はエマルションポリマー中の架橋の
程度にある影響を及ぼす。架橋剤の好ましい量は使用す
るポリジオルガノシロキサン、使用するアルコキシケイ
素化合物、反応させる時間、および表面活性の酸触媒の
種類と量に依存する。架橋剤の好ましい量はグラフトポ
リマーの物理的性質要件によって決まる。アルコキシケ
イ素化合物の量が多ければ架橋の程度が多くなる。
【0014】アニオン性の乳化剤は表面活性のスルホン
酸または硫酸のアルカリ金属塩が好ましい。この乳化剤
は、ポリジオルガノシロキサンと水とのエマルションを
生成するのに有用であることが知られている任意のも
の、たとえば、アルカリ金属スルホレゾルシナート、脂
肪酸のスルホン化グリセリルエステル、スルホン化され
た一価のアルコールエステル、オレイルメチルタウリド
のナトリウム塩のようなアミノスルホン酸のアミド、α
‐ナフタレンモノスルホン酸ナトリウムのようなスルホ
ン化された芳香族炭化水素アルカリ塩、ナフタレンモノ
スルホン酸の縮合生成物、ナフタレンスルホン酸とホル
ムアルデヒドの縮合生成物、硫酸ラウリルナトリウム、
硫酸ラウリルトリエタノールアミンおよび硫酸ラウリル
エーテルナトリウムのような硫酸エステル塩のいずれか
とすることができる。好ましいのはドデシルベンゼンス
ルホン酸のナトリウム塩である。
【0015】表面活性の酸触媒を使用して、ジヒドロキ
シ官能性のポリジオルガノシロキサンの重合を触媒する
ことができる。この触媒は表面活性のスルホン酸触媒ま
たは表面活性の硫酸水素エステル触媒である。好ましい
表面活性の酸触媒は、式R36 4 SO3 H(式中、
3 は炭素原子が少なくとも6個の一価の炭化水素基で
ある)の化合物、式R3 OSO2 OH(R3 は上記と同
じ)の化合物、次式
【0016】
【化2】
【0017】[式中、R3 は上記と同じであり、R4
HまたはR3 である]の化合物、およびこれらの混合物
より成る群の中から選択される。R3 は少なくとも6個
の炭素原子を含んでおり、炭素原子が約18個までであ
るのが好ましい。R3 はヘキシル基、オクチル基、デシ
ル基、ドデシル基、セチル基、メリシル基、ノネニル
基、フィチル基およびペンタデカジエニル基の中から選
択できる。最も好ましいR 3 は炭素原子を少なくとも1
0個もっている。好ましいR3 はドデシル基である。
【0018】表面活性の酸触媒はジヒドロキシ官能性の
ポリジオルガノシロキサンの重合を触媒する。スルホン
酸は市販されている製品である。好ましいスルホン酸は
ドデシルベンゼンスルホン酸とドデシルジフェニルオキ
シドジスルホン酸である。硫酸ラウリル水素は硫酸ラウ
リルナトリウムを水に溶解させた後塩化水素を加えて硫
酸ラウリル水素と塩化ナトリウムを形成することによっ
て得られる。別の方法では、硫酸ラウリルナトリウム溶
液をカチオン交換樹脂で処理してナトリウムイオンを水
素イオンと交換する。この硫酸ラウリル水素の溶液はそ
の後本発明の方法において触媒として使用される。ま
た、硫酸ラウリル水素は、ポリジオルガノシロキサン、
アルコキシケイ素化合物を硫酸ラウリルナトリウムと共
に均質化した後この均質化によって形成されたエマルシ
ョンに塩化水素を加えて硫酸ラウリルナトリウムを硫酸
ラウリル水素触媒に変換することによってその場で生成
させることもできる。この方法は本出願の特許請求の範
囲内に入ると考えられる。
【0019】適したグラフト剤は、ビニル官能性とヒド
ロキシまたはアルコキシまたはアリールオキシ官能性と
を両方とももっており、ビニル官能性のオルガノシロキ
サンからなるグラフト剤が好ましい。好ましいグラフト
剤は次の一般式のものである。
【0020】
【化3】
【0021】ここで、R5 は各々が独立して、水素、メ
チル、エチル、プロピルまたはフェニルの中から選択さ
れ、pは1から6までの数を示す。好ましいグラフト剤
は3‐メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランで
ある。適切な架橋剤は前記したポリアルコキシシラン化
合物である。好ましい架橋剤はテトラエトキシシランで
ある。本組成物のオルガノシロキサン成分と共に使用す
る架橋用組成物は前記定義の一般式 R1 a Si(OR2 4-a を有することができる。R1 がビニル基、アルケニル
基、チオ基またはアクリルオキシアルキル基であり、か
つaが1である場合、この架橋用化合物はグラフト剤と
しても働くことができる。
【0022】好ましい架橋用化合物はテトラエトキシシ
ランである。架橋剤/グラフト剤の結合した化合物はビ
ニルトリエトキシシランである。他の適切なものはγ‐
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランである。
好ましい酸触媒はまた乳化剤としても機能し、ドデシル
ベンゼンスルホン酸である。
【0023】ヒドロキシで末端が停止した好ましいポリ
ジオルガノシロキサンは、25℃の粘度が0.005〜
0.15パスカル‐秒であるヒドロキシで末端が停止し
たポリジメチルシロキサンである。本発明のビニル官能
性の架橋したポリジオルガノシロキサンのエマルション
は、ジヒドロキシ官能性のポリジオルガノシロキサン1
00重量部当たり5〜50重量部の水中酸性ゾル形態の
コロイドシリカによって強化することができる。このよ
うな酸性シリカゾルは、コロイドシリカを水に分散させ
た市販の分散液であり、通常そのpHは約3である。典
型的なゾルは平均粒子サイズが約20ナノメートルのコ
ロイドシリカを約34重量%含み、pHは約3.2であ
る。
【0024】コロイドシリカは水中の酸性ゾルの形態で
よい。ポリジオルガノシロキサンとコロイドシリカとの
エマルションを形成する際の水としてゾル中の水を使用
することによって、生成するラテックスは、ポリジオル
ガノシロキサンを加水分解して重合させてからコロイド
シリカゾルを加えて強化した場合より総固形分を高くす
ることができる。
【0025】本発明の方法では、まず最初に、ヒドロキ
シルで末端をブロックしたポリジオルガノシロキサン、
架橋剤、アニオン性乳化剤およびグラフト剤の混和物を
水で均質化することができる。この均質化は、コロイド
ミルや微細流動化装置のように均質化された材料を生成
するための公知の手段のいずれかによって行なうことが
できる。この均質化された材料は水中油エマルション、
すなわち、連続した水相中にポリジオルガノシロキサ
ン、架橋剤、グラフト剤およびアルコキシケイ素化合物
の粒子が存在するエマルションの形態である。ポリジオ
ルガノシロキサン100重量部に対して0.1〜15重
量部のアルコキシケイ素化合物を使用する。架橋剤の使
用量が高くなればそれだけ、得られるポリマーの架橋度
が高くなる。架橋剤の使用量が多過ぎると得られるポリ
マーの架橋が進み過ぎ、その性質がエラストマーではな
く剛性になってしまうであろう。粒子サイズの制御は、
主として、ヒドロキシシロキサンの粘度調節によって行
なう。
【0026】好ましいことに、触媒は均質化の前に添加
剤中に配合してもよいし、あるいは均質化の後エマルシ
ョンに触媒を添加することによって混合してもよい。い
ずれの場合も触媒を含有するエマルションが生成する。
エマルションに添加された触媒の界面活性剤はポリジオ
ルガノシロキサンミセルの表面に移行し、そこで、ヒド
ロキシルで末端がブロックされたポリジオルガノシロキ
サンとアルコキシケイ素化合物との縮合を触媒して架橋
したポリジオルガノシロキサンを生成する。この重合
は、1〜30℃、好ましくは15〜30℃の温度で、実
用に充分な速い速度で起こる。通常、ポリジオルガノシ
ロキサンの分子量を充分に増大させて架橋した構造を形
成するには最低で5時間が必要である。反応が所望の程
度まで進行したら、塩基性物質をエマルションに混和す
ることによってエマルションのpHを上昇させる。すな
わち、エマルションのpHを6〜8、好ましくは約7に
上げるのに充分な量の塩基性物質をエマルションと混和
する。pHを上げる好ましい方法では水酸化ナトリウム
または水酸化アンモニウムまたはジエチルアミンの希釈
溶液を使用する。好ましい反応量は最終のグラフトポリ
マーの目的とする性質による。こうして得られるビニル
官能性の架橋したポリジオルガノシロキサン粒子はま
た、ビニル官能性の部位を有するシリコーンゴム粒子と
呼ぶこともできる。
【0027】このビニル官能性の架橋したポリジオルガ
ノシロキサンの水性エマルションには、さらに他の成分
を混合することができる。いかなる添加剤も、エマルシ
ョンの安定性と有用性に悪影響を与えることのないよう
に試験により確かめておくべきである。本発明の均質化
ステップは、強化用のコロイドシリカも含有するビニル
官能性の架橋したゴム粒子のエマルションを生成するよ
うに変更することができる。このためには、最初の混和
時に5〜50重量部のコロイドシリカを水中酸性ゾルと
して存在させる。酸性のコロイドシリカゾルは前記し
た。適切な酸性コロイドシリカゾルは市販の物質であ
り、たとえばナルコ・ケミカル社(Nalco Chemical Comp
any)から入手できるナルコーグ(Nalcoag) 1034Aで
ある。このゾルを他の成分と混合して混和物を形成する
ことができ、この混和物を均質化してエマルションを形
成する。このコロイドシリカは重合ステップの間存在す
る。この重合は5未満のpHで実施するのが好ましい。
所望の程度の重合と架橋が起こるまで成分を反応させ
る。反応の量を追跡するには、反応混合物からサンプル
を取り、pHを6〜8に上げて反応を停止させればよ
い。コロイドシリカの使用量が多過ぎると生成物はエラ
ストマー特性をもたなくなってしまう。また、この強化
され架橋したポリジオルガノシロキサンラテックスの性
質は、シリコーンエラストマーで使用することが知られ
ている増粘剤、顔料、他の強化材または増量用充填材お
よび熱安定成分のような他の成分を添加することによっ
て変化させることもできる。
【0028】シリコーンの粒子サイズは、均質化前のポ
リジオルガノシロキサン流体の粘度の選択および/また
は調節によって有効に制御できる。この流体の粘度は粘
度の異なる2種のポリオルガノシロキサン流体を混合す
ることによって調節でき、たとえば、粘度が35センチ
ポイズのポリジオルガノシロキサンと、粘度が80セン
チポイズのポリジオルガノシロキサンとを適当な相対量
で混合して粘度が50センチポイズのものを形成するこ
とができる。粒子サイズを制御することによって、得ら
れるグラフトポリマーの性質を適切に制御することがで
きる。架橋した粒子の体積平均した平均粒径は350〜
9000オングストロームが好ましく、3000〜90
00オングストロームであるとさらに好ましく、また粒
子サイズがいくらかガウス分布を示すのが好ましい。
【0029】グラフトポリマーのグラフト部分を形成す
るのに有用なビニルモノマーは、スチレン、ジビニルベ
ンゼン、α‐メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニル
ナフタレン、ビニルアントラセンおよびハロゲン化スチ
レンまたはその誘導体のようなアルケニル芳香族化合物
が好ましい。その他の適切なビニルモノマーとしては、
アクリル酸およびアクリル酸エステル(たとえば、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、アリルアクリレ
ート、ブチルアクリレートなど)、メタクリル酸エステ
ル(たとえば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2‐
エチルヘキシルなど)、シアン化ビニル(たとえば、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリルなど)、オレフィ
ン(たとえば、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イ
ソプレン、クロロプレン、ビニルイミダゾール、5‐ビ
ニル‐2‐ノルボルネン、ビニルピリジン、ビニルピロ
リドン、酢酸ビニル、ビニルアルキルエーテル、塩化ビ
ニル、ビニルフラン、N‐ビニルカルバゾール、(メ
タ)アクリル酸アリル、トリアリルイソシアヌレート、
エチレンジ(メタ)アクリレート、ブチレンジ(メタ)
アクリレート、マレイン酸ジアリル、無水マレイン酸な
ど)、マレイミド化合物(たとえば、マレイミド、N‐
フェニル(またはアルキル)マレイミド、アクリルアミ
ド、N‐(モノまたはジ置換)アクリルアミドなど)、
およびこれらのモノマーの任意の混合物がある。一般
に、ビニル官能性の架橋したポリオルガノシロキサン粒
子と重合可能であるものならば任意のビニルタイプモノ
マーが使用できる。通常、グラフトポリマーのグラフト
部分はグラフトポリマーの総重量を基準にして約3〜9
7重量%の量で存在し、それに対応して、架橋したポリ
オルガノシロキサン成分はグラフトポリマーの総重量を
基準にして約97〜3重量%の量で存在する。グラフト
部分はグラフトポリマーの総重量を基準にして約5〜8
5重量%を成すのが好ましい。このビニルモノマーはビ
ニル官能性の架橋した粒子上にグラフト重合して所望の
グラフトコポリマーを形成する。
【0030】均質化を受けるポリジオルガノシロキサン
流体は次式の環状オルガノシロキサンモノマーをほとん
ど含まないのが好ましい。 (R6 2 SiO)m ここで、R6 は水素であるか、または炭素原子1〜16
個の一価の炭化水素基であり、mは1、2、3または4
である。このような環状モノマーはポリジオルガノシロ
キサンの総重量を基準にして5重量%未満の量で存在す
るのが好ましく、ポリジオルガノシロキサンの総重量を
基準にして1重量%未満の量であるとさらに好ましく、
ポリジオルガノシロキサンの総重量を基準にして0.1
重量%未満の量が最も好ましい。均質化の間の混和物中
にオルガノシロキサンモノマーが多く存在すると、重合
の間およびその前に水相を介してモノマーが移行するこ
とがあり、そのため均質化の後に粒子サイズの再分布が
起こると共に小さめの粒子が生成する。このモノマーの
移行の結果、得られるシリコーンゴム粒子の粒子サイズ
が制御しにくくなり、したがってグラフトポリマーの最
終的な性質が制御しにくくなる。すなわち、グラフトポ
リマーの衝撃強さのような性質はグラフトポリマー中の
ゴム粒子の粒子サイズと粒子サイズ分布によってほぼ決
定されるからである。したがって、低分子量の環状オル
ガノシロキサンモノマー、ダイマー、トリマーおよびテ
トラマーの代わりにポリオルガノシロキサンを使用する
ことによって、グラフトポリマーの最終的な性質を制御
し易くすることができる。
【0031】さらに、本出願人は、使用するポリジオル
ガノシロキサン流体の粘度を制御することによって、得
られるゴム粒子のサイズが、単に均質化中の圧力または
油分を利用して制御した場合より良好に制御することが
できるということを発見した。シラノール流体の粘度に
よって粒子サイズを制御すると、均質化の圧力を変えた
り水中のシラノール流体含量を変えたりして粒子サイズ
を制御する場合よりずっと大きな可能性が得られる。
【0032】
【実施例の記載】シラノール流体(ジヒドロキシで末端
が停止したポリジメチルシロキサン)の粘度(15〜8
0cs)、石鹸の量、均質化の圧力、およびシリコーン
ゴム基材を作成するのに使用した水中の油分(シラノー
ル)含量を変えることによってさまざまに制御された粒
子サイズ分布をもつ安定なシリコーンエマルションを製
造した。シラノール流体の粘度を変えることによって粒
子サイズを制御する方が、均質化の圧力または水中の油
分(シラノール)含量を変えることによって達成される
粒子サイズの制御よりずっと有効であることが観察され
た。これらのシリコーンエマルションの室温重合および
架橋によって、シリコーンゴム基材が優れた収率で得ら
れた。これらのゴム基材を水酸化ナトリウム水溶液で中
和し、フリーラジカル条件下で、シリコーンゴム基材中
に存在するメタクリルオキシプロピルトリメトキシシロ
キサンが提供するグラフト部位を介してスチレンとアク
リロニトリルをグラフトさせた。これらのグラフトした
シリコーンゴムを、ゴム量を20部としてスチレン‐ア
クリロニトリルコポリマー中にコンパウンディングし
た。ノッチ付きアイゾット衝撃は室温で2.9ft−l
b/inまでであった。
【0033】2つの異なる粘度範囲(15〜35csお
よび80cs)を有しヒドロキシで末端が停止したポリ
ジメチルシロキサン[ハルス・アメリカ(Huls America)
から購入]を用意し、ドデシルベンゼンスルホン酸(酸
触媒/表面活性剤)の存在下で3‐メタクリルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン(グラフト剤)と予備的に反
応させることによってシリコーンエマルションを製造し
た。微細流動化装置を用いて均質化する前に、これらの
混合物に、テトラエトキシシラン(架橋剤)ウルトラウ
ェット(Ultrawet)(登録商標)42Kドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム表面活性剤、および水を加えた。
3回の通過によって安定なエマルションが生成し、その
粒子サイズ分布(体積加重平均)をニコンプ(Nicomp)サ
ブミクロン粒子サイズアナライザによって測定した。結
果は表Iに示す。
【0034】
【表1】 表 I サンプル シラノール流体 油 分 圧 力 石鹸(シラ 平均粒径(オン ID# 粘度 (cs) 水中% psi ノール%) グストローム) 2073-13 15-35 25.24 8000 1.1 2000(ガウス) 2073-17 15-35 25.24 6500 1.1 2400(ガウス) 2073-18 15-35 25.24 5000 1.1 2700(ガウス) 2073-23 15-35 40.00 8000 1.0 2750(ガウス) 2073-25 15-35 50.00 8000 1.0 2860(ガウス) 2073-27 15-35 50.00 5000 1.0 2980(ガウス) 2073-14 80 25.24 8000 1.1 9000(ガウス) 2073-19 80:15-35(1:1) 25.24 8000 1.1 3000(ガウス) 2073-21 80:15-35(3:1) 25.43 8000 1.1 5900(ガウス) 2073-20 80:15-35(3:1) 25.01 8000 2.74 2900(ガウス) 2073-22 80 40.00 12000 2.00 5800(ガウス) センチポイズ(cs)単位は0.001パスカル・秒に
等しい。これらの結果から明らかなように、粒子サイズ
分布は、シラノール流体の粘度を変えることによって、
均質化の圧力や水中油分(シラノール)含量を変えるよ
り大きく変化させることができる。室温で重合させた後
これらのゴム基材を2%水酸化ナトリウム溶液で中和
し、開始剤として過硫酸カリウムを用いてスチレンとア
クリロニトリルをグラフトさせた。これらのスチレン‐
アクリロニトリルがグラフトしたシリコーンゴムをスチ
レンとアクリロニトリルの重量比が72:28のコポリ
マーとコンパウンディングし、ノッチ付きアイゾット衝
撃を試験した(ASTM−D256)ところ、室温で
2.9ft−lb/inまでで降伏した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケヴィン・リード・キッダー アメリカ合衆国、ウエスト・バージニア 州、パーカースバーグ、スワン・ストリー ト、929番 (72)発明者 バイジャヤ・カマー・クルガンティ アメリカ合衆国、ウエスト・バージニア 州、パーカースバーグ、アパートメント 203、マーケット・ストリート、1133番 (72)発明者 フロング−ロアング・シェウ アメリカ合衆国、ニュージャージ州、サマ ービレ、ディトマース・サークル、25番

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)(i)25℃で測定したときに
    0.005〜0.15Pa.Sから選択される粘度を有
    するジヒドロキシ官能性のポリジオルガノシロキサン、
    (ii)ビニル官能性のオルガノシロキサンからなるグ
    ラフト剤、(iii)乳化剤、(iv)水、および
    (v)ポリアルコキシシランからなる架橋剤を含む混和
    物を均質化してポリジオルガノシロキサン粒子のエマル
    ションを形成し、 (b)ポリジオルガノシロキサンの所望の分子量と架橋
    度が得られるまで酸触媒の存在下15〜30℃の温度で
    5未満のpHにエマルションを維持してビニル官能性の
    シリコーンゴム粒子を形成し、 (c)エマルションのpHを6〜8に調節し、 (d)得られたシリコーンゴム粒子に少なくとも1種の
    ビニルモノマーをグラフト重合させてグラフトポリマー
    を形成することからなる、ポリジオルガノシロキサンを
    主体とするグラフトコポリマーの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記混和物が酸触媒を含む、請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記グラフト剤と前記架橋剤が単一の添
    加剤として化学的に組み合わされている、請求項1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記ジヒドロキシ官能性のポリジオルガ
    ノシロキサンが式 HO(R2 SiO)x H [式中、Rは各々がメチル、エチル、プロピル、フェニ
    ル、ビニル、アリルおよび3,3,3‐トリフルオロプ
    ロピルより成る群の中から選択される基であり、xは1
    0〜100の範囲内に平均値がある]を有する、請求項
    1記載の方法。
  5. 【請求項5】 グラフト剤が式 【化1】 [式中、R5 は各々が独立して水素、メチル基、エチル
    基、プロピル基およびフェニル基より成る群の中から選
    択される基であり、pは1〜6の数である]によって表
    わされる、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ジヒドロキシ官能性のポリジオルガ
    ノシロキサンが25℃で0.015〜0.08Pa.S
    の粘度を有する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 xが25〜80である、請求項4記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 前記ビニルモノマー組成物がスチレン、
    アクリロニトリルおよびこれらの混合物より成る群の中
    から選択される、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 (a)(i)式 HO(R2 SiO)x H [式中、Rは各々がアルキル基およびアルケン基より成
    る群の中から選択される基であり、xはその平均が10
    〜100である]のポリジオルガノシロキサン、(i
    i)ビニル官能性のオルガノシロキサンからなるグラフ
    ト剤、(iii)乳化剤、(iv)架橋剤、および
    (v)水を含む混和物を均質化してポリジオルガノシロ
    キサン粒子のエマルションを形成し、 (b)触媒を含むエマルションをポリジオルガノシロキ
    サンの所望の分子量と架橋度が得られるまで1〜30℃
    の温度で5未満のpHに維持してビニル官能性のシリコ
    ーンゴム粒子を形成し、 (c)得られたシリコーンゴム粒子にビニルモノマー組
    成物をグラフト重合させることからなる、ポリジオルガ
    ノシロキサンを主体とするグラフトコポリマーの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記ビニルモノマー組成物がスチレ
    ン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートおよびこ
    れらの混合物より成る群の中から選択される、請求項9
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 (a)各々が式 HO(R2 SiO)x H [式中、Rは各々がアルキル基およびアルケン基より成
    る群の中から選択される基である]を有する少なくとも
    2種のポリジオルガノシロキサン流体(ただし、これら
    流体の少なくともふたつは25℃で少なくとも0.02
    Pa.Sの粘度差をもっている)を混合して所望の粘度
    を有する混和物を形成し、 (b)前記混和物を均質化してエマルションを形成し、 (c)触媒、架橋剤およびグラフト剤の存在下で前記ポ
    リジオルガノシロキサンを重合させてビニル官能性のシ
    リコーンゴム粒子を形成し、 (d)得られたシリコーン粒子にビニルモノマー組成物
    をグラフト重合させることからなる、ポリジオルガノシ
    ロキサンを主体とするグラフトコポリマーの製造方法。
  12. 【請求項12】 (a)ジヒドロキシ官能性のポリジオ
    ルガノシロキサン流体を均質化することによって水性エ
    マルションを調製し、 (b)ビニル官能性のグラフト剤および架橋剤の存在下
    でポリジオルガノシロキサンを重合させてビニルグラフ
    ト部位を有するシリコーンゴム粒子を形成し、 (c)得られたシリコーンゴム粒子にビニルモノマー組
    成物をグラフト重合させてポリオルガノシロキサンを主
    体とするグラフトポリマーを形成することからなる、ポ
    リオルガノシロキサンを主体とするグラフトポリマーの
    製造方法。
  13. 【請求項13】 前記ビニルモノマー組成物がスチレ
    ン、アクリロニトリルおよびこれらの混合物より成る群
    の中から選択される、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 (a)ジヒドロキシ官能性のポリジオ
    ルガノシロキサンポリマーを均質化することによってエ
    マルションを調製し、 (b)ビニル官能性のグラフト剤の存在下でポリジオル
    ガノシロキサンポリマーを重合/架橋してビニル官能性
    のゴム粒子を形成し、 (c)ゴム粒子に少なくとも1種のビニルモノマーをグ
    ラフト重合させてグラフトコポリマーを形成することか
    らなるグラフトコポリマーの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記ビニルモノマー組成物がビニル芳
    香族モノマー、シアン化ビニルモノマー、アクリレート
    およびこれらの混合物より成る群の中から選択されるビ
    ニルモノマーを含む、請求項14記載の方法。
JP5027665A 1992-02-18 1993-02-17 ポリジオルガノシロキサンを主体とするグラフトコポリマーの製造方法 Withdrawn JPH069740A (ja)

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