JP2002037888A - ポリオルガノシロキサンラテックス及びその製造方法 - Google Patents

ポリオルガノシロキサンラテックス及びその製造方法

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JP2002037888A
JP2002037888A JP2000223904A JP2000223904A JP2002037888A JP 2002037888 A JP2002037888 A JP 2002037888A JP 2000223904 A JP2000223904 A JP 2000223904A JP 2000223904 A JP2000223904 A JP 2000223904A JP 2002037888 A JP2002037888 A JP 2002037888A
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polyorganosiloxane latex
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organosiloxane
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JP2000223904A
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English (en)
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Hiroki Nakamura
博樹 中村
Hiroki Hatakeyama
宏毅 畠山
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大きい質量平均粒子径および単分散に近い粒子
径分布を有するポリオルガノシロキサンラテックスを製
造する。 【解決手段】末端非封鎖型オルガノシロキサン及び末端
封鎖型モノマーを含む混合液を乳化重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平均粒子径が制御
され、単分散に近い粒子径分布を有するポリオルガノシ
ロキサンラテックスに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオルガノシロキサンラテックスは、
接着剤、シーラント剤、耐衝撃性樹脂等の各種高分子材
料として利用されている。この様なポリオルガノシロキ
サンラテックスは種々の方法で製造することができる
が、ポリマー構造を制御するという観点においては乳化
重合が一般的である。
【0003】そして、上記の様な高分子材料として利用
されるポリオルガノシロキサンラテックスには、大粒子
径で、単分散に近い粒子径分布を有することが求められ
る。
【0004】乳化重合においては、界面活性剤を極少量
とすることで、大粒子径のポリオルガノシロキサンラテ
ックスを製造できることが一般的に知られている。
【0005】また、シード重合を行うことで大粒子径の
ポリオルガノシロキサンラテックスを製造することが報
告されている。例えば、特開昭60−88040号公報
では、重合の完結した0.08〜0.16μmの粒子径
を有するポリオルガノシロキサンラテックスの存在下
に、オルガノシロキサンの乳化重合を繰返し行う製造方
法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、界面活
性剤を少量として大粒子径のポリオルガノシロキサンラ
テックスの製造を行うと、乳化系自体が不安定となり、
重合が完結しない場合があった。
【0007】また、特開昭60−88040号公報に記
載の方法によれば、0.3μm以上の粒子径を実現する
ことは困難であり、粒子径分布も広いため、使用用途が
限定される場合があった。
【0008】以上の様な状況に鑑み、質量平均粒子径が
大きく、粒子径分布が単分散に近いポリオルガノシロキ
サンラテックスを製造することを、本発明の目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によれば、末端非封鎖型オルガノシロキサン
及び末端封鎖型モノマーを含む混合液を乳化重合するこ
とにより得られるポリオルガノシロキサンラテックスが
提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、ポリオルガノ
シロキサン鎖の伸長反応を、末端封鎖型モノマーにより
停止するすることにより、質量平均粒子径が大きく、粒
子径分布が単分散に近いポリオルガノシロキサンラテッ
クスを製造できるものである。
【0011】その理由は明らかではないが、末端封鎖型
モノマーによって伸長反応が停止されるため、高分子量
過ぎるポリオルガノシロキサンの生成が抑制される。こ
の結果、ポリオルガノシロキサン鎖間のアグリゲーショ
ンが抑制されるため、得られるラテックスの質量平均粒
子径は大きく、粒子径分布は単分散に近くなるものと推
察される。
【0012】従って、本発明においては、ポリオルガノ
シロキサンラテックスの質量平均粒子径を、好ましくは
0.3μm以上、より好ましくは0.4μm以上、更に
好ましくは0.5μm以上とすることができる。
【0013】また、粒子径分布の指標として、質量基準
粒子径が質量平均粒子径×(1−0.5)以上で質量平
均粒子径×(1+0.5)以下であるポリオルガノシロ
キサンラテックスの、ポリオルガノシロキサンラテック
ス全体に占める割合(D0.5とも記載する)を、好まし
くは95質量%以上とすることができる。
【0014】このことは、重合完結後のポリオルガノシ
ロキサンラテックス全体における95質量%以上の粒子
の質量基準粒子径が、質量平均粒子径の±50%の範囲
内にあることを意味している。
【0015】更に、粒子径分布の指標として、質量基準
粒子径が質量平均粒子径×(1−0.3)以上で質量平
均粒子径×(1+0.3)以下であるポリオルガノシロ
キサンラテックスの、ポリオルガノシロキサンラテック
ス全体に占める割合(D0.3とも記載する)を、好まし
くは95質量%以上とすることができる。
【0016】このことは、重合完結後のポリオルガノシ
ロキサンラテックス全体における95質量%以上の粒子
の質量基準粒子径が、質量平均粒子径の±30%の範囲
内にあることを意味している。
【0017】加えて、粒子径分布の指標として、ポリオ
ルガノシロキサンラテックスの質量基準粒子径分布の半
値幅が、0.1μm以下であることが好ましく、0.0
8μm以下であることがより好ましい。
【0018】以上の様な特性を有するポリオルガノシロ
キサンラテックスは、以下に説明する様に、末端非封鎖
型オルガノシロキサン及び末端封鎖型モノマーを含む混
合液を乳化重合することによって製造することができ
る。
【0019】末端非封鎖型オルガノシロキサンとして
は、各種の環状オルガノシロキサン、鎖状オルガノシロ
キサン等を、単独または2種以上で使用できる。
【0020】特に、原料コスト、重合中のラテックスの
安定性等を考慮すれば、環状オルガノシロキサンを使用
することが好ましい。
【0021】環状オルガノシロキサンとしては、下記一
般式(1)に示されるものを例示することができる。
【0022】
【化2】 (ただし、式中のnは自然数であり、R1及びR2は水素
原子または炭化水素基を独立に示す。) 特に、環状オルガノシロキサンの反応性の観点から、n
は3以上8以下が好ましい。また、炭化水素基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基等を
例示することができる。なお、R1及びR2は同じであっ
ても、異なっていてもよい。
【0023】以上の様な環状オルガノシロキサンとして
は、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オク
タメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペ
ンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサ
ン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、テ
トラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、オ
クタフェニルシクロテトラシロキサン等を挙げることが
できる。
【0024】鎖状オルガノシロキサンとしては、下記一
般式(2)に示されるものを例示することができる。
【0025】
【化3】 (ただし、式中のmは0以上の整数であり、R3〜R10
は水素原子、炭化水素基または官能基を独立に示す。た
だし、式中のmが0の場合、R3〜R5の少なくとも1つ
は官能基であり、R8〜R10の少なくとも1つは官能基
を示す。) 特に、鎖状オルガノシロキサンの反応性の観点から、m
は5以下が好ましい。また、炭化水素基としては、水素
原子、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、
ビニル基等を例示することができる。更に、官能基とし
ては、水酸基等を例示することができる。なお、R3
10は同じであっても、異なっていてもよい。
【0026】以上の様な鎖状オルガノシロキサンとして
は、例えば、テトラメチルジヒドロキシジシロキサン、
オクタメチルジヒドロキシテトラシロキサン等の両末端
シラノール型シロキサン等を挙げることができる。
【0027】本発明においては、以上に説明した様な末
端非封鎖型オルガノシロキサンと末端封鎖型モノマーと
を含む混合物を乳化重合の原料として使用する。末端非
封鎖型オルガノシロキサンの重合はポリマー鎖末端部位
における縮重合であり、末端封鎖型モノマーとはジメチ
ルシロキサンポリマー鎖末端にシロキサン結合を形成す
ることで縮重合反応を停止させるモノマーをいう。
【0028】この様な末端封鎖型モノマーとしては、例
えば、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラ
ザン等を挙げることができ、中でも、ヘキサメチルジシ
ロキサンが好ましい。
【0029】末端封鎖型モノマーの添加量は、単分散に
近い粒子径分布を実現するために、末端非封鎖型オルガ
ノシロキサン及び末端封鎖型モノマーの合計に対し、
0.5質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ま
しく、5質量%以上が更に好ましい。
【0030】また、得られるポリオルガノシロキサンの
十分な分子量を確保するために、50質量%以下が好ま
しく、30質量%以下がより好ましい。
【0031】本発明のポリオルガノシロキサンラテック
スを製造する場合、オルガノシロキサンの重合を短時間
で完結させることを考慮すれば、末端非封鎖型オルガノ
シロキサン及び末端封鎖型モノマーを含む混合物を乳化
分散機により乳化分散させ、これを加熱して重合させる
手法が好ましい。
【0032】混合物を乳化分散させる媒体は水が好まし
い。水としては、不純分が少ない純水、イオン交換水、
蒸留水等が好ましい。末端非封鎖型オルガノシロキサン
と末端封鎖型モノマーとの混合物100質量部を乳化分
散させる水の量は、50質量部以上が好ましく、100
質量部以上がより好ましい。また、5000質量部以下
が好ましく、1000質量部以下がより好ましい。
【0033】界面活性剤としては、アニオン系界面活性
剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤を使
用できる。
【0034】アニオン系界面活性剤としては、例えばア
ルキルベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルスルホ
ン酸塩、アルキルスルホン酸、アルキルスルホン酸塩、
硫酸エステル、硫酸エステル塩等から選ばれたものを使
用できる。
【0035】中でも、アルキル基の炭素原子数が6〜1
8のアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましく、特にド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
【0036】カチオン系界面活性剤としては、第4級ア
ンモニウム塩等から選ばれたものが使用される。例え
ば、ドデシルトリメチレンアンモニウムクロライドが挙
げられる。
【0037】ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリ
コール、ジエチレングリコールが挙げられる。
【0038】以上の様な界面活性剤は、単独または2種
以上混合されて使用できる。
【0039】界面活性剤の使用量としては、一般に末端
非封鎖型オルガノシロキサン及び末端封鎖型モノマーの
混合物100質量部に対し、0.01質量部以上が好ま
しく、0.1質量部以上がより好ましく、50質量部以
下が好ましく、20質量部以下がより好ましい。
【0040】オルガノシロキサンの重合は重合開始剤を
添加することにより行われる。重合開始剤としては、酸
性開始剤、アルカリ性開始剤を使用できる。
【0041】酸性開始剤としては、例えば、塩酸、硫酸
などの鉱酸、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンス
ルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、硫酸エステ
ル等が挙げられる。
【0042】中でも、アルキル基の炭素原子数が6〜1
8のアルキルベンゼンスルホン酸が好ましく、特に、ド
デシルベンゼンスルホン酸が好ましい。
【0043】アルカリ性開始剤としては、例えば、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、第4級アンモニウムヒドロキシドが挙げられる。
【0044】重合開始剤の使用量は種類によって異なる
が、末端非封鎖型オルガノシロキサン及び末端封鎖型モ
ノマーの混合物100質量部に対し、0.1質量部以上
が好ましく、50質量部以下が好ましく、20質量部以
下がより好ましい。
【0045】重合開始剤を添加する方法としては、末端
非封鎖型オルガノシロキサン及び末端封鎖型モノマーを
含む混合物に予め溶解させた後、これを乳化分散させる
方法;末端非封鎖型オルガノシロキサン、末端封鎖型モ
ノマー、界面活性剤および水を含む混合物を乳化分散機
により乳化分散させたものを攪拌しながら、これに重合
開始剤を一括または滴下により添加する方法等を例示す
ることができる。
【0046】界面活性剤および重合開始剤の組み合わせ
については、アニオン系界面活性剤と酸性開始剤の組み
合わせ、カチオン系界面活性剤とアルカリ性開始剤の組
み合わせ、ノニオン系界面活性剤と酸性またはアルカリ
性開始剤の組み合わせが好ましい。
【0047】本発明においては、架橋剤を重縮合させて
もよい。架橋剤としては、3官能性または4官能性のシ
ラン系架橋剤、例えば、トリメトキシメチルシラン、テ
トラメトキシシラン、トリエトキシフェニルシラン、テ
トラブトキシシラン等を挙げることができる。
【0048】架橋剤の使用量は末端非封鎖型オルガノシ
ロキサン及び末端封鎖型モノマーの混合物100質量部
に対し、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以
上がより好ましく、10質量部以下が好ましく、5質量
部以下がより好ましい。
【0049】また、グラフト交叉剤であるビニル重合性
官能基含有シロキサンを縮合させて重合させてもよい。
【0050】ビニル重合性官能基シロキサンとしては、
ビニル重合性官能基を含有し、かつジメチルシロキサン
とシロキサン結合を介して結合するものであれば特に限
定されないが、ジメチルシロキサンとの反応性を考慮す
ればビニル重合性官能基を含有する各種アルコキシシラ
ン化合物が好ましい。
【0051】例えば、β−メタクリロイルオキシエチル
ジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプ
ロピルジメトキシジメチルシラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルメトキシジメチルシラン、γ−メタクリ
ロイルオキシプロピルエトキシエトキシジエチルシラ
ン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジエトキシメチ
ルシラン、δ−メタクリロイルオキシブチルジエトキシ
メチルシラン等のメタクリロイルオキシシロキサン;テ
トラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン等のビ
ニルシロキサン;p−ビニルフェニルジメトキシメチル
シラン;γ−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメ
ルカプトシロキサン等を挙げることができる。
【0052】これらビニル重合性官能基含有シロキサン
は、単独または2種以上の混合物として使用できる。
【0053】グラフト交叉剤の使用量は末端非封鎖型オ
ルガノシロキサン、末端封鎖型モノマーの混合物100
質量部に対し、0.01質量部以上が好ましく、0.1
質量部以上がより好ましく、10質量部以下が好まし
く、5質量部以下がより好ましい。
【0054】架橋剤および/またはグラフト交叉剤をオ
ルガノシロキサンと重縮合させる場合、末端非封鎖型オ
ルガノシロキサン、末端封鎖モノマー、界面活性剤、
水、重合開始剤、架橋剤およびグラフト交叉剤を含む混
合物を乳化分散機により乳化分散させ、これを加熱する
ことが好ましい。
【0055】また、グラフト交叉剤を重縮合させた場合
は、ビニル重合性モノマーをグラフト重合することがで
きる。
【0056】なお、以上の説明における乳化分散工程で
使用される乳化分散機としては、例えば、ホモミキサ
ー、ラインミキサー、コロイドミル、ホモジナイザー等
を挙げることができる。これらの乳化分散機は単独また
は2つ以上組み合わせて使用してもよい。
【0057】本発明において、重合を行う際の加熱温度
は特に限定されないが、短時間でポリオルガノシロキサ
ンラテックスを製造する観点から、30℃以上が好まし
く、50℃以上がより好ましい。また、熱劣化を抑制す
るために、120℃以下が好ましい。
【0058】また、重合時間は、一般に1時間以上24
時間以下である。
【0059】なお、ポリオルガノシロキサンラテックス
に含有される重合開始剤は重合後に中和しても良い。重
合開始剤として、硫酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等
の酸性のものを使用した場合、水酸化ナトリウム等のア
ルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物等の塩
基で中和する。
【0060】重合開始剤として、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等の塩基を使用
した場合、硫酸、塩酸等の酸で中和する。
【0061】また、得られたポリオルガノシロキサンラ
テックスを重合温度以下の温度で放置することで、得ら
れるポリオルガノシロキサンの分子量を高くしたり、架
橋剤を用いた場合には、架橋反応を進行させることがで
きる。
【0062】以上の様な方法により製造されるポリオル
ガノシロキサンラテックスは、大きい質量平均粒子径お
よび単分散に近い粒子径分布を有しているため、接着
剤、シーラント剤、耐衝撃性樹脂等の各種高分子材料と
して好適に使用できる。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例によって制限されるもの
ではない。
【0064】なお、特に断りがない限り、全ての試薬は
市販の良好品を使用した。
【0065】(評価方法) 質量基準粒子径分布:CHDF2000型粒度分布測定
装置(Matec Applied sciences
社製)を用いて、ポリオルガノシロキサンラテックスの
質量基準粒子径分布を測定した。また、得られた質量基
準粒子径分布より、質量平均粒子径(μm)、D
0.5(質量%)、D0.3(質量%)および半値幅(μm)
を算出した。
【0066】(実施例1)ポリオルガノシロキサンラテ
ックス1 水1500gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
25%水溶液(花王社製、ネオペレックスF25)3.
35gを均一に溶解した。これに、オクタメチルシクロ
テトラシロキサン(信越化学工業社製)420gとヘキ
サメチルジシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン社製、SH200、0.65cp)80gとの混合
液を加えた後、ホモミキサー(特殊機化工業社製、T.
K.オートホモミキサーM型)を用いて、10000r
pmの回転速度にて15分間攪拌を行い、乳化液を得
た。この乳化液を還流冷却器付き反応容器に移し、80
℃に昇温した後、ドデシルベンゼンスルホン酸(花王社
製、ネオペレックスFS)3.35gを一括添加し、8
時間重合を行って、ポリオルガノシロキサンラテックス
1を製造した。
【0067】得られたポリオルガノシロキサンラテック
ス1を回収し、質量基準粒子径分布を測定して、結果を
図1の実線で示した。これより、質量平均粒子径は0.
62μm、D0.5は100質量%、D0.3は100質量
%、半値幅は0.06μmと算出され、ポリオルガノシ
ロキサンラテックス1の質量平均粒子径は大きく、粒子
径分布は単分散に近いことが分かった。
【0068】(比較例1)ポリオルガノシロキサンラテ
ックス2 オクタメチルシクロテトラシロキサン420gとヘキサ
メチルジシロキサン80gとの混合液の代わりに、オク
タメチルシクロテトラシロキサン500gを使用したこ
と以外は、ポリオルガノシロキサンラテックス1の場合
と全く同様の操作を行い、ポリオルガノシロキサンラテ
ックス2を製造した。
【0069】得られたポリオルガノシロキサンラテック
ス2を回収し、質量基準粒子径分布を測定して、結果を
図1の破線で示した。これより、質量平均粒子径は0.
25μm、D0.5は85質量%、D0.3は79質量%、半
値幅は0.15μmであることが分かった。
【0070】(実施例2)ポリオルガノシロキサンラテ
ックス3 オクタメチルシクロテトラシロキサン420gとヘキサ
メチルジシロキサン80gとの混合液に、架橋剤として
テトラエトキシシラン(コルコート社製、エチルシリケ
ート28)10gと、グラフト交叉剤としてγ−メタク
リロイルオキシプロピルジメトキシジメチルシラン(信
越化学工業社製、KBM502)2.5gとを加えた以
外は、ポリオルガノシロキサンラテックス1の場合と全
く同様の操作を行い、ポリオルガノシロキサンラテック
ス3を製造した。
【0071】得られたポリオルガノシロキサンラテック
ス3を回収し、質量基準粒子径分布を測定して、結果を
図2の実線で示した。これより、質量平均粒子径は0.
58μm、D0.5は100質量%、D0.3は100質量
%、半値幅は0.04μmと算出され、ポリオルガノシ
ロキサンラテックス3の質量平均粒子径は大きく、粒子
径分布は単分散に近いことが分かった。
【0072】(比較例2)ポリオルガノシロキサンラテ
ックス4 オクタメチルシクロテトラシロキサン420gとヘキサ
メチルジシロキサン80gとの混合液の代わりに、オク
タメチルシクロテトラシロキサン500gを使用したこ
と以外は、ポリオルガノシロキサンラテックス3の場合
と全く同様の操作を行い、ポリオルガノシロキサンラテ
ックス4を製造した。
【0073】得られたポリオルガノシロキサンラテック
ス4を回収し、質量基準粒子径分布を測定して、結果を
図2の破線で示した。これより、質量平均粒子径は0.
18μm、D0.5は87質量%、D0.3は66質量%、半
値幅は0.15μmであることが分かった。
【0074】
【発明の効果】末端非封鎖型オルガノシロキサン及び末
端封鎖型モノマーを含む混合液を乳化重合することによ
り、大きい質量平均粒子径および単分散に近い粒子径分
布を有するポリオルガノシロキサンラテックスを製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】質量基準粒子径分布の測定結果の例である。
【図2】質量基準粒子径分布の測定結果の他の例であ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末端非封鎖型オルガノシロキサン及び末
    端封鎖型モノマーを含む混合液を乳化重合することによ
    り得られるポリオルガノシロキサンラテックス。
  2. 【請求項2】 末端封鎖型モノマーは、ヘキサメチルジ
    シロキサンであることを特徴とする請求項1記載のポリ
    オルガノシロキサンラテックス。
  3. 【請求項3】 末端非封鎖型オルガノシロキサンは、下
    記一般式(1)で示される環状オルガノシロキサンであ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のポリオルガノ
    シロキサンラテックス。 【化1】 (ただし、式中のnは自然数であり、R1及びR2は水素
    原子または炭化水素基を独立に示す。)
  4. 【請求項4】 質量平均粒子径が0.3μm以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のポリ
    オルガノシロキサンラテックス。
  5. 【請求項5】 質量基準粒子径が質量平均粒子径×(1
    −0.5)以上で質量平均粒子径×(1+0.5)以下
    であるポリオルガノシロキサンラテックスの、ポリオル
    ガノシロキサンラテックス全体に占める割合(D0.5
    は、95質量%以上であることを特徴とする請求項1乃
    至4いずれかに記載のポリオルガノシロキサンラテック
    ス。
  6. 【請求項6】 末端非封鎖型オルガノシロキサン及び末
    端封鎖型モノマーを含む混合液を乳化重合することを特
    徴とするポリオルガノシロキサンラテックスの製造方
    法。
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