JPH05193109A - 枚葉輪転印刷機のためのくわえ爪 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 枚葉輪転印刷機のためのくわえ爪を改良し
て、汚染を受けにくくし、かつ閉じ込めの際にはスラス
ト運動なしで作用するようにする。 【構成】 爪ケーシング８が、爪軸６上に固定された緊
締部材２にエラストマ１７を介して弾発状に結合されて
いる。ばね部材のための自由空間の省略によって、イン
キ、紙屑及びラッカ残査がもはや沈積しないようにな
る。 【効果】 使用さるべき力が距離に比例して延びるた
め、材料による過負荷が全く発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、請求項１の上位概念に
基く枚葉輪転印刷機のためのくわえ爪に関する。

【０００２】

【従来の技術】欧州特許第０２１３３９７号明細書によ
れば、枚葉輪転印刷機のためのくわえ爪が公知であり、
この場合爪フィンガは、枚葉紙を爪台に対し弾発状に不
動に保持するため、金属のばね部材上に固定されてい
る。このくわえ爪にあっては、ばね作用に必要な自由空
間がインキ、紙屑及びラッカによって貼り付けられ、そ
れによってばね機能が妨害されるという欠点を有してい
る。

【０００３】更にドイツ国特許第３９１４６４６号明細
書によれば枚葉輪転印刷機のくわえ爪装置が公知であ
り、この場合ヒンジ点は、爪軸の中心点と爪フィンガの
前方縁部との間の仮想連結線上に位置している。このヒ
ンジ点の上方には弾性的なクッションが設けられてお
り、該クッションに対し爪フィンガが、枚葉紙を介し爪
台に弾発状に支承されている。この場合の欠点は、くわ
え爪の強力なばね作用の際ヒンジ点が仮想連結線から離
脱し、これがくわえ爪の移動ひいてはくわえ爪操作の際
の不正確さを惹き起すという点である。更にくわえ爪の
ヒンジ点が爪軸の回転点に一致していないため、爪フィ
ンガの爪台上への平らな載置が行われにくい。

【０００４】更に爪アームと爪フィンガとの間のギャッ
プ内における弾性クッションの配置が不都合である。そ
の理由は、弾性クッションの撓みによってくわえ爪をば
ね作用を受けた位置に持ってくるために大きな圧縮力が
必要だからである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、汚れ
の影響を受けにくい枚葉輪転印刷機のためのくわえ爪を
製作して、閉じ込めの際スラスト運動なしで作動するよ
うにすることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明では、請求項１に
記載の特徴部分によって上記課題を解決することができ
た。

【０００７】

【発明の効果】枚葉輪転印刷機のための本発明のくわえ
爪の使用によって、特にばね作用のためのばね部材の自
由空間の省略によって、汚染の影響はもはや受けないと
いう利点を達成することとができた。くわえ爪のヒンジ
点と爪軸の回転点とが一致し、かつ弾性材料がフィンガ
ケーシングと緊締部材との間に配置されていることによ
り、爪フィンガの押圧面と爪台との間に平らな面が形成
されるようになる。

【０００８】爪ケーシングと緊締部材との間の弾性材料
へのスラスト力の作用によって、弾性材料には横断面の
変形が全く発生せず、その結果、くわえ爪のために使用
さるべき力が進むべき距離に対しほぼ比例状に挙動する
ようになる。

【０００９】また本発明のくわえ爪の弾性材料が熱に対
しても影響を受け難いため、乾燥機を備えた機械に対し
てもこれを有利に使用することができるという利点を有
している。また弾性材料は油脂や洗剤に対して抵抗力が
あるように構成されているので、本発明のくわえ爪は、
印刷機にも問題なく使用することができる。

【００１０】

【実施例】次に本発明を複数の実施例に基いて説明す
る。

【００１１】図１には本発明のくわえ爪１の横断面が図
示されており、図２には図１の線Ａ−Ｂに沿った断面図
が図示されている。舌状部３；４を備えた緊締部材２が
爪軸６を取り囲んでいる。緊締部材２は緊締ねじ７によ
って爪軸６上に緊締可能に配置されている。緊締部材２
は爪ケーシング８によって取り囲まれ、該爪ケーシング
８は爪フィンガ１１を備えた爪アーム９を有している。
爪フィンガ１１は押圧面１２を有し、該押圧面１２は、
不動に保持さるべき枚葉紙１３を介して爪台１６の面１
４に作用を及ぼしている。爪ケーシング８と緊締部材２
との間には弾性材料１７が配置され、該材料１７は、半
径方向に延びているウエブ１８によって分割されかつ制
限されている。ウエブ１８は金属から成り、かつ支承機
能を有している。弾性材料１７は、夫々くわえ爪１の使
用位置に応じて例えばゴム、シリコンゴム、クロロゴム
又はポリウレタンから成っている。爪アーム９は、舌状
部３に向って作用している調整ねじ１０によって予め張
着可能である。

【００１２】図３及び図４には本発明のくわえ爪の第２
実施例が図示されている。Ｕ字状緊締部材２１が、ねじ
２２により爪軸２３上に固定されている。緊締部材２１
は更に爪ケーシング２４によって取り囲まれており、そ
の際このケーシング２４は、緊締部材２１のＵ字状の形
態に対応して半分の側部だけが形成されている。爪ケー
シング２４は爪フィンガ１１を備えた爪アーム２６を有
している。爪フィンガ１１は押圧面１２を有し、該押圧
面１２は、不動に保持さるべき枚葉紙１３を介して爪台
１６の面１４に作用を及ぼしている。爪ケーシング２４
と緊締部材２１との間には弾性部材１７が配置されてい
る。緊締部材２１は爪アーム２６に平行に延びた舌状部
２７を有している。爪アーム２６は、舌状部２７に向っ
て作用している調整ねじ２８によって予め張着されてい
る。

【００１３】図５には本発明のくわえ爪の第３実施例が
図示されている。舌状部３３；３４を備えて２つの部分
３１；３２から成っている緊締部材が、爪軸２３を取り
囲んでいる。２部分状の緊締部材３１；３２は、緊締ね
じ７により爪軸２３上に緊締可能に配置されており、そ
の際突起部３６を備えた緊締部材３１が緊締部材３２の
切欠き内に係合している。緊締部材３１；３２は爪ケー
シング３８によって部分的に取り囲まれている。爪ケー
シング３８は爪フィンガ１１を備えた爪アーム３９を有
している。爪フィンガ１１は、不動に保持さるべき枚葉
紙１３を介して爪台１６の面に作用を及ぼしている押圧
面１２を有している。爪ケーシング３８と緊締部材３２
との間には弾性材料が配置されている。爪アーム３９
は、緊締部材３２に直角状に配置されて切欠き３７内に
後方から係合している調整ねじ１０によって、予め張着
可能である。

【００１４】図６によれば、図１、図３及び図５に図示
のウエブ１８が、長方形横断面１８、台形横断面１
８′、ローラ区分状横断面１８″又はナイフエッジ支承
部を備えたローラ区分状横断面１８′′′を有してい
る。

【００１５】くわえ爪の機能の際、ばね作用は弾性材料
の剪断応力によって達成される。ばね部材間の自由空間
の省略によって、ばね部材内には汚染粒子が全く沈積し
ない。弾性材料として天然ゴムを使用する場合には高い
引張強度、良好な弾性及び少ない摩耗現象という利点が
ある。７０゜から９０゜までのショア硬度を備えたポリ
ウレタンを使用する場合には、油脂や洗剤に対する良好
な耐性による高い引張強度と破壊伸びとに関連して、弾
性材料の同じ様に良好な緩衝特性が達成される。高い時
効効果と高い熱耐性とを備えたくわえ爪を構成しようと
する場合には、弾性材料としてシリコンゴムの使用が望
ましい。これは、チエンアーム内のくわえ爪が乾燥機を
備えた機械に使用された場合に適合している。更にクロ
ロプレンゴムが弾性材料として使用される場合も有利で
ある。この場合は、くわえ爪が油脂又は洗剤と屡々接触
するような場合に適合している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のくわえ爪の横断面図である。

【図２】図１の線Ａ−Ｂに沿った断面図である。

【図３】本発明のくわえ爪の第２実施例の断面図であ
る。

【図４】図３のＡ視図である。

【図５】本発明のくわえ爪の第３実施例の断面図であ
る。

【図６】図５のＡ部の詳細図である。

【符号の説明】

１ くわえ爪 ２ 緊締部材 ３，４ 舌状部 ６ 爪軸 ７ 緊締ねじ ８ 爪ケーシング ９ 爪アーム １０ 調整ねじ １１ 爪フィンガ １２ 押圧面 １３ 枚葉紙 １４ 面 １６ 爪台 １７ 弾性材料 １８，１８′，１８″，１８′′′ ウエブ １９ くわえ爪 ２１ 緊締部材 ２２ ねじ ２３ 爪軸 ２４ 爪ケーシング ２６ 爪アーム ２７ 舌状部 ２８ 調整ねじ ２９ くわえ爪 ３１，３２ 緊締部材の部分 ３３，３４ 舌状部 ３６ 突起部 ３７ 切欠き ３８ 爪ケーシング ３９ 爪アーム ４１ 舌状部

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 枚葉輪転印刷機のためのくわえ爪であっ
   て、爪軸(６)上に固定された爪ケーシング（８）を備
   え、該爪ケーシング（８）は爪フィンガ（１１）を備え
   た爪アーム（９）を有し、その際爪フィンガ（１１）の
   押圧面（１２）は、枚葉紙（１３）を介して爪台（１
   ６）の面（１４）に作用を及ぼしている形式のものにお
   いて、爪ケーシング(８；２４；３８)が、爪軸（６；２
   ３）上に固定された緊締部材（２；２１；３１；３２）
   にエラストマ（１７）を介して弾発状に結合されている
   ことを特徴とする、枚葉輪転印刷機のためのくわえ爪。
2. 【請求項２】 弾性的な材料（１７）が、半径方向に延
   びているウエブ（１８）によって分割されかつ制限され
   ていることを特徴とする、請求項１記載のくわえ爪。
3. 【請求項３】 緊締部材（２）が、舌状部（３；４）乃
   至緊締ねじ（７）によって爪軸（６）上に緊締可能に配
   置されていることを特徴とする、請求項１又は２記載の
   くわえ爪。
4. 【請求項４】 緊締部材（２１）がねじ（２２）によっ
   て爪軸（２３）上に固定されていることを特徴とする、
   請求項１記載のくわえ爪。
5. 【請求項５】 緊締部材（３１；３２）が２部分状に構
   成され、かつねじ（７）を介して結合可能な舌状部（３
   ３；３４）を有しており、その際緊締部材（３１）は、
   突起部（３６）によって爪アーム（３９）の切欠き（３
   ７）内に係合していることを特徴とする、請求項１記載
   のくわえ爪。
6. 【請求項６】 弾性部材（１７）が天然ゴム、ポリウレ
   タン、シリコンゴム又はクロロプレンゴムから成ってい
   ることを特徴とする、請求項１から５までのいづれか１
   項記載のくわえ爪。
7. 【請求項７】 爪アーム（９；２６；３９）が、調整ね
   じ（１０；２８）により舌状部（３；２７；４１）に対
   し予め張着されていることを特徴とする、請求項１から
   ６までのいづれか１項記載のくわえ爪。
8. 【請求項８】 ウエブ（１８）が長方形横断面（１
   ８）、台形横断面（１８′）、ローラ区分状横断面（１
   ８″）又はナイフエッジ支承部を備えたローラ区分状横
   断面（１８′′′）を有していることを特徴とする、請
   求項１から７までのいづれか１項記載のくわえ爪。